JP2012236735A - ガラス素地の流出流量の測定装置、およびガラス製品の製造方法 - Google Patents

ガラス素地の流出流量の測定装置、およびガラス製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ガラス素地の重心位置が素地受部のどの位置にあってもガラス素地の重量を正確に測定できるガラス素地の流出流量の測定装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、ガラス素地受部と、ガラス素地を排出する堆積・排出手段と、ガラス素地の重量信号を出力する重量測定手段と、重量信号からガラス素地の流出流量を演算する演算手段を具備し、堆積・排出手段は、ガラス素地受部を一端側とする他端側の重りと、中央に支持軸を備えて上下に回動自在に設けられた揺動部材と、堆積・排出のタイミングの検知手段を備え、重量測定手段は、回転支持部を備えた支持フレームと、支持フレームに設けられガラス素地受部を略水平方向とした状態で揺動部材を支持して重りにより揺動部材に生じる方向の回動を規制し反対方向の回動を許容する支持受部と、支持フレームの下で支持受部と回転支持部とを挟む位置の重量測定器を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス素地の流出流量の測定装置、およびガラス製品の製造方法に関する。
ガラス溶融炉から流出させたガラス素地の流量を測定することは、ガラス製品の品質を安定させ、歩留まり向上のために重要である。
従来、流出させたガラス素地量は、作業員が一定時間にガラス素地を所定の位置から流出させ、その重量を秤量機にて測定することで算出している。しかし、この方法では、ガラス素地の流量値をリアルタイムに測定することは困難であり、測定精度も良好とはいえない。したがって、測定精度が良好とはいえない計測結果を基にして溶融ガラス量の制御を行うと、ガラス溶融炉の安定運転を阻害する場合がある。
また、流出させたガラス素地を「ししおどし」のような、一定の重量の堆積・排出を繰り返す天秤構造を用い、排出動作回数を計数することで、ガラス流量を算出する方法も知られている。しかし、この方法においてもガラス素地の排出の間隔が堆積状態に依存して一定でない場合、排出動作回数によってガラス流量を高精度に計測することはできず、制御系に用いる検出量としては問題がある。
そこで従来、ガラス素地の流出流量を測定する装置において、ガラス溶融炉から流出させたガラス素地を受けてガラス素地をガラス素地受部に堆積させるとともに、堆積したガラス素地を所定の周期で排出する堆積・排出手段と、堆積・排出手段に堆積したガラス素地の重量を測定して重量信号を出力する重量測定手段と、重量測定手段により出力された重量信号から、ガラス素地流出流量を算出する手段を具備した装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開平9−208231号公報
特許文献1に記載されているガラス素地の流出流量測定装置は、図10に示す第1の支点101で揺動自在に支持されるアーム状の第1のコテ102を備え、第1のコテ102の先端部側に第2の支点106を備え、他端部側に重り105を備えた天秤構造とされている。この流出流量測定装置100は、第2の支点106で揺動自在に支持されるアーム状の第2のコテ107を備え、この第2のコテ107の先端側に素地受部103が形成されている。
更に、第2のコテ107の他端部側に第2の重り108が備えられ、第1のコテ102の中央側であって第2の重り108と第2の支点106との間に支持部材109が立設され、第2のコテ107の一部を受ける構成とされている。なお、図10において符号109は素地受部103の上方に設けられた冷却水供給管を示す。
図10に示す流出流量測定装置100において、素地受部103にガラス素地が堆積されていない場合、第2の重り108側のモーメント荷重が大きいため、第2のコテ107は支持部材109の受部に当接され、支持されている。そして、素地受部103にガラス素地Gが一定量堆積されると、ガラス素地Gのモーメント荷重が第2の重り108のモーメント荷重に打ち勝つので、第2の支点106に沿って第2のコテ107が図10の2点鎖線に示す如く素地受部103を下向きとするように回動する。この動作は上述した「ししおどし」が示す動作と類似している。
ガラス素地Gのモーメント荷重に従い、第2のテコ107が回動すると、斜め下向きになった素地受部103から外部にガラス素地Gが滑落し排出されるので、素地受部103に作用していたガラス素地Gのモーメント加重が無くなる。このため、第2のコテ107は基の状態に復帰する。
特許文献1に記載された構造では、第2の重り108の近傍にセンサ115を設け、このセンサ115により第2の重り108との距離を測定し、第2の重り108との距離が一定量以下である状態を検出し、検出結果を演算装置116に送ることができる。また、第1のコテ102の先端部近くの底部にロードセル117を設けてこのロードセル117の出力端子を演算手段116に接続している。そして、天秤構造の素地受部103がガラス素地Gを受けることが可能な状態であるのか、ガラス素地Gを排出中であるのかを示すタイミング信号をセンサ115が生成して該タイミング信号を演算装置116に送る。
演算手段116は、センサ115から出力されたタイミング信号とロードセル117が出力した重量信号からガラス素地Gの流出流量を演算して求めることができる。
ところが、特許文献1に記載された流出流量測定装置100は、素地受部103に流下したガラス素地Gの重心の位置が異なった場合、モーメントの影響を受けて同じ重量のガラス素地Gであっても、重量計測値が異なる問題があった。
例えば、同じ重量mのガラス素地Gの重心位置が、図10に示す如くロードセル117の重量計測位置から水平距離L1の位置にある場合と、水平距離L2の位置にある場合で図10の矢印Bの範囲で重心位置の変動を生じる。これは、素地受部103の中にガラス素地Gが流下して堆積する場合、素地受部103の先端側に堆積する場合と、素地受部103の後端側に堆積する場合とがあり、これらの場合に応じて重心位置が変動するためでる。
即ち、ロードセル117に加わるモーメントを伴った荷重は、m×L1<m×L2の関係となってしまうので、ガラス素地Gの重量を正確に測定できない問題があった。
なお、ガラス溶融炉から排出される溶融ガラスGの排出量は変動することがあり、一定でない場合があること、製造目的とするガラス種に応じてガラスの粘度が異なることなどの種々の原因から、ガラス素地Gが素地受部103の異なる位置に堆積することは必然的に発生する。従って、素地受部103のいずれの位置に溶融ガラスGが堆積した場合であっても、ガラス素地Gの重量を正確に把握する必要がある。
本発明は前記事情に鑑みなされたものであり、素地受部に流下したガラス素地の重心位置が素地受部のどの位置にあってもガラス素地の重量を正確に測定できるガラス素地の流出流量の測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、流下するガラス素地を受けるガラス素地受部と、該ガラス素地受部に堆積したガラス素地を所定の周期で排出する堆積・排出手段と、前記ガラス素地受部に堆積したガラス素地の重量を測定して重量信号を出力する重量測定手段と、該重量測定手段から出力された重量信号からガラス素地受部に堆積したガラス素地の流出流量を演算する演算手段とを具備するガラス素地の流出流量測定装置であって、前記堆積・排出手段は、前記ガラス素地受部を一端側とする他端側の重りと、前記一端側と前記他端側とをつなぐ長さ方向の中央に支持軸を備えて上下に回動自在に設けられた揺動部材と、堆積・排出のタイミングを検知して堆積のタイミングを示す信号を前記演算手段に出力する検知手段を備え、前記重量測定手段は、前記支持軸を軸支する回転支持部を介して略水平方向に延伸した支持フレームと、前記支持フレームに設けられ前記ガラス素地受部を略水平方向とした状態で前記揺動部材を支持して前記重りにより前記揺動部材に生じる方向の回動を規制し反対方向の回動を許容する支持受部と、前記支持フレームの下であって前記支持受部と前記回転支持部とを挟む位置に設けられた重量測定器を備える、ガラス素地の流出流量の測定装置を提供する。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記支持受部が、前記回転支持部よりも前記重りに近い側に設けられ、水平方向の前記揺動部材を下側から支持し、該揺動部材は前記ガラス素地受部を下向きとする方向に回動自在にされてもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記支持受部が、前記回転支持部よりも前記ガラス素地受部に近い側に設けられ、水平方向の前記揺動部材を上側から支持し、該揺動部材は前記ガラス素地受部を下向きとする方向に回動自在にされてもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記回転支持部が、前記揺動部材の幅方向両側に延出された前記支持軸の両端側に設けられ、前記支持フレームが略水平状態での前記揺動部材の長さ方向に沿って延在され、前記支持軸の両端側の前記支持フレームに複数の前記重量測定器が設けられてもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記揺動部材を回動させて前記ガラス素地受部を下向きに姿勢制御し、前記ガラス素地受部からガラス素地を排出させる付勢手段を備えてもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記付勢手段が、前記支持軸に接続されたリンク部材と該リンク部材をピストンロッドで押圧して前記揺動部材を回動させるシリンダー装置とを具備してもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記リンク部材を押圧する前記ピストンロッドに、前記リンク部材を押圧する状態において該リンク部材に当接し、該リンク部材を押圧しない状態において該リンク部材から離間する離脱機構を付設してもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記重量測定器が台車の上に設置され、前記揺動部材と前記支持フレームが前記台車とともに移動自在に設置されてもよい。
本発明のガラス素地の流出流量の測定装置は、前記付勢手段の一端部が、前記台車に固定されていることが好ましい。
本発明は、ガラス原料を溶融して溶融ガラスにする溶融工程と、前記溶融ガラスを成形する成形工程と、成形後のガラスを徐冷する徐冷工程とを備えるガラス製品の製造方法において、前記溶融工程から前記成形工程の直前までの途中で排出するガラス素地の流出流量の測定に前記した測定装置を用いるガラス製品の製造方法を提供する。
本発明によれば、ガラス素地受部と重りと支持軸を備えた揺動部材の一部を受ける支持受部を、支持軸とともに支持フレーム上に備え、支持フレームの下に複数の重量測定器の重量測定点を、前記支持受部と支持軸とを挟む位置に配置したので、堆積したガラス素地の重心位置の変動に関わることなくガラス素地受部に流下したガラス素地の正確な流出流量の測定ができる。
本発明によれば、堆積したガラス素地を排出し、再度堆積させてガラス素地の重量を計測するという動作を所定の周期で繰り返すことができ、流下するガラス素地の流出流量を正確に測定できるので、溶融ガラスの安定生産に寄与する流出流量の測定ができる。
本発明の溶融ガラスの製造方法によれば、排出したガラス素地の流出流量を正確に測定でき、安定生産に関与する製造条件としての流出流量を正確に把握できるので、品質の安定したガラス製品の生産に寄与する。
本発明の第1実施形態に係るガラス素地の流出流量の測定装置の斜視図。 同測定装置においてガラス素地を排出している状態を示す斜視図。 同測定装置の要部を示す概略構成図。 同測定装置と演算装置の概要を示す概略構成図。 同測定装置で計測されるガラス素地の重量と堆積時間との関係を示す図。 同測定装置に付設される排出桶の一例を示すもので、図6(A)は側断面図、図6(B)は平面図。 同測定装置における重心位置と重量測定器の位置関係を示す構成図。 同測定装置にロータリーアクチュエータを設けた場合の一例構造を示すもので、図8(A)はガラス素地の排出状態を示す構成図、図8(B)はロータリーアクチュエータ部分の拡大図。 本発明に係るガラス製品の製造方法の一例を工程順に示すフロー図。 従来のガラス素地流出流量の測定装置の一例を示す構成図。
「第1実施形態」
以下、添付図面を参照して本発明に係るガラス素地の流出流量の測定装置の第1実施形態について説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1〜4に示す第1実施形態の測定装置は、ガラスの溶融工程に設けられるガラス溶融炉から排出されるガラス素地などについて、流出流量を測定する装置として用いられる。また、図1〜4に示す測定装置は、ガラス溶融炉において製造された溶融ガラスを脱泡処理する減圧脱泡装置などの清澄装置、ガラス溶融炉以外の装置から排出されるガラス素地の流出流量の測定装置としても用いることができる。更に、図1〜4に示す測定装置は、ガラス溶融炉、減圧脱泡装置、清澄装置などにおいて異質素地として分離排出されるガラス素地の流出流量の測定装置として用いることができる。
本実施形態の測定装置1は、図1〜3に詳細構造を示す測定装置本体2と、図4に示す測定装置本体2に接続された増幅器3と演算装置(演算手段)4と演算装置4に接続された表示装置4aを備えている。
測定装置本体2は、図1〜3に詳細に示す如く、設置場所に平行に敷設された2本のレール部材5の上に移動自在に台車6が設置され、台車6の上に複数の重量測定器(ロードセル)7を介し支持フレーム8が設置され、支持フレーム8の上に回転支持部9を介してシーソー型の揺動部材10が設けられている。
揺動部材10は、平行に配置された2本の本体アーム11と、本体アーム11、11の先端側に取り付けられたスコップ型のガラス素地受部15と、本体アーム11、11の後端側に取り付けられた重り17とから概略構成されている。ガラス素地受部15は溶融ガラスの接触に耐える耐熱性に優れたカーボン材料などからスコップ型に構成されている。この実施形態においてガラス素地受部15は平板状の受板15aと受板15aの周縁部に平面視凹型に配置された堰止壁15bとから構成されている。
揺動部材10は、2本の本体アーム11の長さ方向中央部をそれらに直交する方向に貫通した支持軸18を水平に配置することで、支持軸18の軸芯を回動支点として上下に回動自在(揺動自在)に支持されている。
支持軸18は、レール部材5、5に沿って設けられた支持フレーム8を介し水平に支持されている。支持フレーム8は、レール部材5、5の上方に個々に水平に配置された細長い枠部材21と、これらの枠部材21、21の間に直角に架設されたフレーム部材21Aからなり、H型に形成されている。枠部材21、21の各中央部上面に軸受け部材23が取り付けられ、軸受け部材23、23によって支持軸18の両端側が支持され、支持軸18が軸回りに回動自在に水平に支持されている。各枠部材21の下には台車6の一部を構成するための細長いロッド状の取付フレーム19が設けられ、取付フレーム19の長さ方向両端下面側に直動用のコロ部材14が設けられている。取付フレーム19、19はこれらの間に直角に接続されている2本の横架材20により梯子状に一体化され、台車6が構成されている。なお、台車6の下に敷設されているレール部材5、5の間にも複数本の横枠部材22が直角に接続され、レール部材5、5と横枠部材22が梯子状に組まれている。
台車6を構成する取付フレーム19、19においてガラス素地受部15に近い側の端部側では横架材20が略され、取付フレーム19、19の端部間が開放されていて、この開放された部分を利用してガラス素地受部15が上下方向に回動できる空間が確保されている。また、台車6の下に位置するレール部材5、5に接続されている複数本の横枠部材22においてガラス素地受部15に近い端部側において横枠部材22が略され、レール部材5、5の端部間が開放されていて、この開放された部分を利用してガラス素地受部15が上下に回動できる空間が確保されている。
取付フレーム19、19の各々の両端側上部には、それぞれロードセルなどの重量測定器7が設けられている。これらの重量測定器7のうち、取付フレーム19の両端側に設けられている対になる2つの重量測定器7は、それらの重量測定点7aをそれぞれ上向きとして取付フレーム19の両端側上部に図3に示す間隔をC3をあけて配置されている。取付フレーム19、19の上に設けられているこれら4つの重量測定器7の重量測定点7aの上に枠部材21、21が配置されている。
このため、各重量測定点7aの上に位置する枠部材21、21を含めて、枠部材21、21より上側に設けられている各部材の荷重を4つの重量測定器7で計測できるように構成されている。
即ち、4つの重量測定器7は、それらより上に位置する支持フレーム8の重量と、それらの上に位置する支持軸18とその軸受け部材23の重量と、支持軸18に支持されている本体アーム11とガラス素地受部15と重り17の重量と、支持フレーム8において後述するように設けられているストップ部材24と支持受部39などの重量を合計重量として計測できる。また、4つの重量測定器7は、これらの合計重量に加え、ガラス素地受部15に対し後述するように流下されて堆積されるガラス素地Gの重量を計測できる。
支持軸18の回動に応じて本体アーム11、11とガラス素地受部15は上下に回動(揺動)できるが、図2に示す如く枠部材21、21の間およびレール部材5、5の間の空間を通過して本体アーム11、11とガラス素地受部15が下向きにほぼ垂直に近い角度まで回動できる。
支持フレーム8においてフレーム部材21Aの上には、門型のストップ部材24が立設されている。このストップ部材24の上部24AはU字型になるように支持軸18側に折り曲げられて延出されている。ストップ部材24の上部24Aは、図2に示すようにガラス素地受部15を下に、重り17を上になるように本体アーム11を回動させた状態においてストップ部材24の上部24Aに本体アーム11の一部が接触すると、本体アーム11の回動を阻止するように形成されている。
支持軸18の一端側は一方の枠部材21の外側まで延出されていて、その一端側に支持軸18の回動とともに上下に旋回移動するブロック状のリンク部材25が取り付けられている。また、支持フレーム8の一方の取付フレーム19の側方に前記リンク部材25に近接させてシリンダー装置27が設置されている。
シリンダー装置27はシリンダー本体28の基端部側を取付フレーム19の側部に水平に突出された延出片30に支持されて設けられている。取付フレーム19の側部の延出片30上に支持片31が起立され、シリンダー本体28の基端部側に設けられた突出片28aを支持片31に支持ピン31aによりピン結合してシリンダー本体28が上下に旋回自在に取り付けられている。シリンダー本体28にはピストンロッド29が突出自在に収納されている。このピストンロッド29の先端部には凹型の継手部材32が取り付けられ、この継手部材32の内側に配置された案内ピン33を前記リンク部材25の先端側に対向させてシリンダー装置27がリンク部材25に対峙されている。また、前記リンク部材25においてシリンダー装置27側の先端部にC字型の鉤部26がその先端を下向きに形成され、この鉤部26にシリンダー装置27側の案内ピン33が対峙されている。
案内ピン33は継手部材32の内側で水平に配置され、リンク部材25のC型の鉤部26の内側に配置されていて、シリンダー本体28に沿ってピストンロッド29を突き出すことで案内ピン33を鉤部26に突き当てたままリンク部材25を上方に旋回できるように構成されている。
リンク部材25の上方への旋回によって支持軸18が同期して回動し、支持軸18とともにガラス素地受部15を下向きに回動できるようになっている。このため本実施形態においては、シリンダー装置27と継手部材32と案内ピン33とリンク部材25と支持軸18によって、ガラス素地受部15の付勢手段16が構成されている。また、取付フレーム19の側部であって、シリンダー本体28の下方側に水平に突出片19aが形成され、この突出片19aに支持ロッド19bが立設されている。この支持ロッド19bはシリンダー本体28の真下に配置され、支持ロッド19bの上端部をシリンダー装置28に当接させてシリンダー装置28の姿勢を斜め上向きの傾斜状態に保持するために設けられている。
なお、図1に示すようにガラス素地受部15を水平位置としてリンク部材25を水平向きとしてその鉤部26の先端を下向きにした状態において、継手部材32内の案内ピン33は鉤部26とわずかに離間するように配置されている。従って、図1に示すようにガラス素地受部15を水平位置とした状態において、リンク部材25とシリンダー装置27は直接接触しておらず、切り離されて分離独立した状態にされている。このため、鉤部26を備えたリンク部材25とそれを押圧可能な案内ピン33とから離脱機構34が構成されている。
図1に示すようにガラス素地受部15を水平に位置させた状態において本体アーム11の接近を検知する第1のセンサ(近接センサ:検知手段)35が門型のストップ部材24の立脚部の内側に形成され、図2に示す如くガラス素地受部15をほぼ垂直に近い下向きとした状態において本体フレーム11の接近を検知する第2のセンサ(近接センサ:検知手段)36が門型のストップ部材24の上部内側に設けられている。なお、ガラス素地受部15および揺動部材10が水平方向とは、ガラス素地Gがガラス素地受部15に乗っていない状態で重り17によって安定し、かつガラス素地Gが所定の重量になるまでガラス素地受部15に乗っていればよいので、この範囲であれば傾斜している状態も含むものとする。
また、枠部材21、21を接続しているフレーム部材21Aの上に、本体アーム11、11とガラス素地受部15を水平に向けた状態で重り17側の案内アーム11、11の一部を受ける柱状の支持受部39が立設されている。この支持受部39は、ガラス素地Gがない状態でガラス素地受部15が不安定にならないために設けるものであり、柱状である必要はない。たとえば、支持受部39を略してフレーム部材21Aの上に直接、重り17が乗っている場合には、そのフレーム部材21Aと重り17の接触部分が支持受部となることを表す。
次に、これらのセンサ35、36は図4に示すように配線37を介して演算装置(演算手段)4に電気的に接続されている。この演算装置4には配線38と増幅器3を介して重量測定器7、7の計測重量信号の出力部が電気的に接続されている。
前記構造の測定装置本体2に対し、ガラス素地受部15が設けられている側の空間の下方に、図6に示す構造のガラス素地排出用の中空の樋部材40が設置されている。この桶部材40の上端開口部に図2に示すように下向きに回動させたガラス素地受部15を挿入できるように形成され、桶部材40の内部側に冷却水Wを供給するための給水管41の先端部が配置されている。なお、桶部材40の下端側には図6では略されているが、ガラスカレット回収部などの収納部が接続され、重量測定後のガラス素地Gを冷却し、ガラスカレットとして回収できるように構成されている。
本実施形態の測定装置1において測定しようとするガラス素地Gが適用されるガラスの組成は特に制約がない。
以下に、前記構成の測定装置本体2と演算装置(演算手段)4を用いてガラス素地Gを測定する場合の各部の動作について説明する。
最初に、図1に示す如くガラス素地受部15を水平状態にしておき、このガラス素地受部15に溶融状態のガラス素地Gを流下させる。ここで、本体アーム11の後端側に重り17を設けているので、ガラス素地受部15と本体アーム11、11に特に力を作用させていない場合は、重り17が下降する方向に本体アーム11、11が回動し、支持受部39に本体アーム11が当接してガラス素地受部15が水平に支持される。この状態でセンサ35は本体アーム11の接近を検知してタイミング信号を制御装置4に送り、ガラス素地受部15が水平状態となっていて重量計測可能であることを演算装置4に伝達する。
なお、4つの重量測定器7はそれらの上側に存在する支持フレーム8や案内アーム10などの重量も検知するので、これらの重量は予めキャンセルできるように重量測定器7の出力を初期設定しておき、ガラス素地受部15に流下したガラス素地Gの重量のみを計量できるように重量測定器7の0点調整を行っておくことが好ましい。
以上の状態から、ガラス素地受部15にガラス素地Gを流入させる。ガラス素地Gがガラス素地受部15に時間とともに流入し堆積する場合、4つの重量測定器7が計測する重量について、図5に示す如く堆積時間と重量が変化する。
本実施形態の重量測定器7は、特定のサンプリング周期(ΔT)毎に連続的に重量を計測する機能を有している。従って、計測初期の設定無効時間T4を除いて例えば上述のセンサ35が本体アーム11の水平状態を検知した後、1秒後から特定のサンプリング周期に応じて重量の算出を開始する。
例えば、第1のセンサ35が本体アーム11の接近を検知した場合、タイミング信号を生成して演算装置4に送るので、演算装置4では、1秒間の測定無効時間経過後、最初の測定値を図5に示す測定値S1として順次Snまで重量測定器7からの計測重量値を記録する。
それぞれのサンプリング周期の値は、前回測定までのサンプリング値X回分(例えば8回)の移動平均とし、信号の変動を平滑化することができる。例えば、n回(一例として50回)のサンプリングを繰り返した結果を図5に示す。図5において、堆積時間T1、測定有効時間T2、測定無効時間T4(一例として1秒)、測定周期T3(一例として3秒)とした状態をそれぞれ示す。
図5に示す結果において、測定値S1とS3の時間平均を測定開始時の重量とし、サンプリング測定値SnとSn−1(一例としてS50とS48)の時間平均を測定終了時の重量として、図5に示す測定点を結ぶ線R1の傾きから流下したガラス素地Gの流出流量を演算装置4は演算で求めることができる。
ガラス素地Gの流出流量の測定が終了したならば、シリンダー装置27を作動させてピストンロッド29をシリンダー本体28から突出させると、ピストンロッド29の先端の案内ピン33が鉤部26に係合してリンク部材25を上方に旋回させるので、図2に示す如くガラス素地受部15を下向きに回動させることができ、これにより、図6に示す如く桶部材40の中に計測後のガラス素地Gを排出できる。
ガラス素地Gの排出後、ピストンロッド29をシリンダー本体28の内部側に後退させるとガラス素地受部15を回動させて姿勢制御していた規制力が無くなるので、重り17の作用によって本体アーム11、11は自然に回動して水平状態に復帰する。
この水平状態をセンサ35が検知するので、再度上述の如くガラス素地受部15の測定開始状態となり、以上の動作を繰り返すことでガラス素地Gの測定が可能となる。
前記構成の測定装置1によれば、ガラス素地受部15の水平状態において、換言すると、ガラス素地Gを測定している間、シリンダー装置27はリンク部材25の鉤部26と離間して切り離されているので、シリンダー装置27が重量測定器7の計測に影響を与えない。
シリンダー装置27を用いてガラス素地受部15を回動させる構成としたので、測定周期は任意に選択することができる。例えば、図5に示す如くガラス素地Gの重量測定後、直ちにシリンダー装置27のピストンロッド29を後退させてガラス素地受部15を水平状態に戻し、ガラス素地Gの測定を開始してもよいし、一定の時間経過後にシリンダー装置27のピストンロッド29を後退させて測定を開始してもよい。
シリンダー装置27をエアシリンダ式とするならば、ピストンロッド29の伸縮スピードを自由に制御できるので、ガラス素地受部15の上下回動速度を調整できる。これにより、落下するガラス素地Gの速度や状態に応じ、ガラス素地受部15の回動速度を緩くすると、ガラス素地受部15に溶融状態のガラス素地Gが当たって周囲に飛び散ることを抑制できる。
また、図10に示す従来構造であると、ガラス素地Gを排出してコテ107が自由落下する際、ロードセル117に衝撃を与えるおそれがあるので、ロードセル117の寿命の面で問題を生じ易いが、本実施形態の構造であるならば、シリンダー装置27のピストンロッド29の後退速度を調整することで重量測定器7に対し衝撃を与えないようにすることができ、重量測定器7の寿命を延長できる効果がある。
なお、ガラス素地受部15を上下回動できる構成により、例えば、想定以上に大量のガラス素地Gが流下してきた場合、電気的に排出信号を送ってシリンダー装置27を強制的に作動させ、ガラス素地受部15を下向きに強制回動することができる。また、強制回動させなくても、ガラス素地受部15に多くのガラス素地Gが堆積して重り17の荷重モーメントに打ち勝つと、ガラス素地受部15は自然に回動する。
これにより、ガラス素地受部15に想定外の大量のガラス素地Gが堆積することを防止できる。仮に、想定以上の大量のガラス素地Gがガラス素地受部15の上に堆積すると、ガラス素地受部15を回動させて桶部材40にガラス素地Gを落下させた場合、桶部材40がガラス素地Gによって詰まるおそれがある。
ところで、本実施形態の測定装置本体2を用いてガラス素地Gを測定した場合と従来の測定装置を用いてガラス素地を測定した場合について、ガラス素地Gの重心位置の変動による影響について以下に説明する。
図7は本実施形態の測定装置本体2の概略構成を示すが、ガラス素地受部15の種々の位置にガラス素地Gが堆積され、ガラス素地Gとガラス素地受部15と本体アーム11と重り17とがバランスした場合、それらが形成する重心位置は矢印A3の範囲内(換言すると回転支持部9と支持受部39との間)で変動する。この重心位置でのガラス素地重量m3は図7に示すように常に左右の重量測定器7、7の重量測定点7a、7aの間隔C3の範囲に存在するので、ガラス素地受部15のいずれの位置にガラス素地Gが堆積してもガラス素地Gの重量計測結果に変化は生じない。
重心位置でのガラス素地重量m3の範囲を重量測定器7、7の重量測定点7a、7a間に収まるようにした場合、重量測定点7aと重心位置との距離は関係なく、ガラス素地Gの重量m3=m1+m2+m3+…+mn(miはi点ごとの荷重、nは重量測定器の数)の関係が成立する。このため、ガラス素地受部15のいずれの位置にガラス素地Gが堆積して堆積したガラス素地Gの重心位置が変動しても、ガラス素地Gの正確な重量測定ができる。
これに対し、図10に示す従来の測定装置は、第1の支点101を中心に左右に荷重がかかっている。モーメントの釣り合いの関係から第1の支点101を中心として、右側のモーメントと左側のモーメントは等しくなるので以下の関係が成立する。
L11(第1の支点101より左側の荷重重心までの距離)×m1(第1の支点101より左側の荷重)=L12(第1の支点101から重量測定器の測定位置までの距離)×m2(重量測定器にかかる荷重)+L13(第1の支点101より右側の荷重重心までの距離)×m3(第1の支点101より右側の全加重)
図10に示す測定装置の構成において、ガラス素地受部103に対しガラス素地の落下する位置に違いがあった場合、重量計測精度に影響を与える。仮に同じ位置のガラス素地が第1の支点101よりもより右側に落下して堆積した場合、右側重心位置はより右側になる(L13が大きくなる)。そのため、モーメントの釣り合いが変わり(m2とm3に掛かる荷重が変わる)、かつ、ガラス素地の重心の変化を求めることが難しくL13の正確な値を把握できないため、重量測定器117にかかる荷重を正確に測定できない。
以上で説明したように、本実施形態の構造によれば、ガラス素地受部15のいずれの位置にガラス素地Gが流下して堆積しても正確にガラス素地Gの重量を測定できる。
従って、ガラス素地の流出流量を正確に計測できるので、流出流量を正確に把握することで溶融量の安定化に寄与する。また、流出流量を正確に把握できることに伴い、ガラス溶融工程におけるガラス温度、圧力等の種々の条件を一定に制御するための検出量として正確な情報を提供できる。
なお、第一実施態様を示す図1において、支持受部39は、支持軸18よりも紙面奥にあるフレーム部材21Aの上に設置されて本体アーム11を下から支持しているが、本体アーム11をガラス素地Gが一定重量になるまで支持してやればよいので、支持受部39を設ける位置は図1の位置に限定されない。例えば、支持受部によって本体アーム11を支持軸18よりも紙面手前側の枠部材21の上で支持する場合に、支持受部が、本体アーム11を上から支持すればよい。ただし、この場合には、ガラス素地Gが一定重量になると、本体アームをリリースする機構を設ける必要がある。なお、図1の2点鎖線に示すように枠部材21の上にL字型の支持受部43を本体アーム11側に向いて延在するように設け、支持受部43の先端部で本体アーム11の上方への回動動作を受けるように構成することもできる。
「第2実施形態」
図8は本発明に係るガラス素地の流出流量の測定装置の第2実施形態を示すもので、図8(A)は全体構成を示す略図、図8(B)は部分拡大図である。
図8に示す第2実施形態の測定装置本体45において先に説明した第1実施形態の測定装置本体2の構造と異なっているのは、ガラス素地受部15を傾斜させてガラス素地Gを排出する際に用いていたシリンダー装置27を略した点と、シリンダー装置27の代わりにロータリーアクチュエータ50を設けた点である。第2実施形態の構造においてその他の構造は際1実施形態の構造と同等であるので、同一構造の部分の説明は省略する。
ロータリーアクチュエータ50は、2本のピン51、51を有し、これらのピン51を表面側対角位置に備えた長方形板状の取付部材52を備えている。
取付部材52の裏面側中心部にロータリーアクチュエータ50の支持軸53が取り付けられ、ロータリーアクチュエータ50はその支持軸53を測定装置本体2の支持軸18と同軸位置にして支持軸18の側方側に設置されていている。
ロータリーアクチュエータ50の2本のピン51は、取付部材52の対角位置に取り付けられているので、図8(B)に示す如く本体アーム11を水平にした状態において、1本のピン51が本体アーム11の下方に配置され、残り1本のピン51が本体アーム11の上方に配置されている。即ち、本体アーム11の支持軸18の軸心(回動支点)を中心として本体アーム11の一側に1つのピン51が配置され、他側に他の1つのピン51が配置されている。
また、2本のピン51は図8(B)に示す本体アーム11の水平状態においていずれも本体アーム11から間隙d(一例として数mm程度)離間され、本体アーム11と分離されている。
本体アーム11が水平にされた状態はガラス素地受部15が水平状態とされ、ガラス素地受部15にガラス素地Gが流下されて重量計測できる状態であるので、2本のピン51が本体アーム11と切り離されて分離している必要がある。2本のピン51と本体アーム11を離間して切り離しておくと、重量測定器7が重量計測する場合、2本のピン51が本体アーム11を介して重量測定器7に影響を与えないので、ガラス素地Gの正確な重量測定ができる。
本実施形態においては、ロータリーアクチュエータ50と取付部材52とピン51、51が揺動部材10(本体アーム11)を回動させる付勢手段を構成するとともに、ロータリーアクチュエータ50と取付部材52とピン51、51が離脱機構としての機能も兼ね備えている。
ガラス素地受部15に堆積されたガラス素地Gの重量を測定する場合の各部の動作は先の第1実施形態の構造と同様である。
ガラス素地Gの重量計測を行った後、ガラス素地Gを排出するには、ロータリーアクチュエータ50を作動させて支持軸53を回転させることによって取付部材52を図8(A)、(B)の矢印R方向に回動させる。この動作により、本体アーム11とともにガラス素地受部15を下向きに姿勢制御してガラス素地受部15からガラス素地Gを排出することができる。
ガラス素地Gの排出後、ロータリーアクチュエータ50の支持軸53を上述の方向と反対方向に回転させることで図8(A)に示す如く本体アーム11を水平状態に復帰させて再度ガラス素地Gの重量計測を行う状態にできる。
本実施形態のガラス素地の流出流量の測定装置本体45によれば、先の第1実施形態の測定装置本体2と同等の作用効果を得ることができる。
次に、本発明のガラス製品の製造方法について説明する。図9は、本発明のガラス製品の製造方法の一実施形態のフロー図である。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述のガラス素地の流出流量の測定装置1を用いることを特徴とする。本発明のガラス製品の製造方法は、一例として、ガラス溶融炉により溶融ガラスを溶融して溶融ガラスを製造するが、ガラス溶融炉において排出されるガラス素地を先に説明した測定装置1を用いて測定し、ガラス素地の流出流量を逐一把握しながらガラス溶融炉において製造する溶融ガラスの量を制御しつつ溶融処理を行う溶融工程K1を備える。また、本発明のガラス製品の製造方法は、溶融工程K1に引き続き、減圧脱泡装置により溶融ガラスの減圧脱泡を行う脱泡工程K2と、減圧脱泡装置よりも下流側の成形装置で溶融ガラスを成形する成形工程K3と、その後工程において溶融ガラスを徐冷する徐冷工程K4と、徐冷後のガラスを切断する切断工程K5とによって、ガラス製品G6を得るガラス製品の製造方法である。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述した流出流量の測定装置1を利用することの他は、公知技術の範囲である。また、本発明のガラス製品の製造方法で利用する装置については、前述の通りである。図9では、本発明のガラス製品の製造方法の構成要素である溶融工程K1、成形工程K3および徐冷工程K4に加え、さらに必要に応じて用いる切断工程K5、その他の後工程も示している。なお、図9に示す脱泡工程K2は、溶融工程K1において製造した溶融ガラスに含まれる泡が多い場合は実施し、溶融ガラスに含まれる泡が少ない場合は略してもよい。
先に説明した測定装置1を適用する工程は先のガラス素地の流出流量の測定について溶融工程K1に限らない。例えば、脱泡工程K2を行う場合、脱泡工程K2において用いられる減圧脱泡装置において、ガラス素地の流出流量の測定、脱泡直後の異質なガラス素地の排出量の測定などに上述の測定装置1を適用することもできる。
これらのいずれかの目的に上述の測定装置1を用いるならば、ガラス素地の流出流量を正確に把握できることから、ガラス溶融炉の運転条件を良好に制御する参考となり、品質の良好な溶融ガラスを製造できることに寄与する。また、減圧脱泡装置において異質なガラス素地の流出流量を正確に把握できることから、減圧脱泡装置の運転条件を良好にすることができ、品質の良好な溶融ガラスを製造できることに寄与する。
本発明の技術は、建築用ガラス、車両用ガラス、光学用ガラス、医療用ガラス、表示装置用ガラス、その他一般のガラス製品を製造する場合に用いるガラス素地の重量測定に広く適用できる。
G…ガラス素地、1…測定装置、2…測定装置本体、3…演算装置(演算手段)、6…台車、7…重量測定器(ロードセル)、7a…重量測定点、8…支持フレーム、9…回転支持部、10…揺動部材、11…本体アーム、15…ガラス素地受部、16…付勢手段、17…重り、18…支持軸、21…枠部材、24…ストップ部材、25…リンク部材、26…鉤部、27…シリンダー装置、28…シリンダー本体、29…ピストンロッド、33…案内ピン、34…離脱機構、35、36…センサ(検知手段)、39…支持受部、40…樋部材、43…支持受部、45…測定装置本体、50…ロータリーアクチュエータ、51…ピン、52…取付部材、K1…溶融工程、K2…脱泡工程、K3…成形工程、K4…徐冷工程、K5…切断工程、G6…ガラス製品。

Claims (10)

  1. 流下するガラス素地を受けるガラス素地受部と、該ガラス素地受部に堆積したガラス素地を所定の周期で排出する堆積・排出手段と、前記ガラス素地受部に堆積したガラス素地の重量を測定して重量信号を出力する重量測定手段と、該重量測定手段から出力された重量信号からガラス素地受部に堆積したガラス素地の流出流量を演算する演算手段とを具備するガラス素地の流出流量測定装置であって、
    前記堆積・排出手段は、前記ガラス素地受部を一端側とする他端側の重りと、前記一端側と前記他端側とをつなぐ長さ方向の中央に支持軸を備えて上下に回動自在に設けられた揺動部材と、堆積・排出のタイミングを検知して堆積のタイミングを示す信号を前記演算手段に出力する検知手段を備え、
    前記重量測定手段は、前記支持軸を軸支する回転支持部を介して略水平方向に延伸した支持フレームと、前記支持フレームに設けられ前記ガラス素地受部を略水平方向とした状態で前記揺動部材を支持して前記重りにより前記揺動部材に生じる方向の回動を規制し反対方向の回動を許容する支持受部と、前記支持フレームの下であって前記支持受部と前記回転支持部とを挟む位置に設けられた重量測定器を備える、
    ガラス素地の流出流量の測定装置。
  2. 前記支持受部が、前記回転支持部よりも前記重りに近い側に設けられ、略水平方向の前記揺動部材を下側から支持し、該揺動部材は前記ガラス素地受部を下向きとする方向に回動自在にされた請求項1に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  3. 前記支持受部が、前記回転支持部よりも前記ガラス素地受部に近い側に設けられ、水平方向の前記揺動部材を上側から支持し、該揺動部材は前記ガラス素地受部を下向きとする方向に回動自在にされた請求項1に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  4. 前記回転支持部が、前記揺動部材の幅方向両側に延出された前記支持軸の両端側に設けられ、前記支持フレームが前記揺動部材の略水平状態での長さ方向に沿って延在され、前記支持軸の両端側の前記支持フレームに複数の前記重量測定器が設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  5. 前記揺動部材を回動させて前記ガラス素地受部を下向きに姿勢制御し、前記ガラス素地受部からガラス素地を排出させる付勢手段を備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  6. 前記付勢手段が、前記支持軸に接続されたリンク部材と該リンク部材をピストンロッドで押圧して前記揺動部材を回動させるシリンダー装置とを具備した請求項5に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  7. 前記リンク部材を押圧する前記ピストンロッドに、前記リンク部材を押圧する状態において該リンク部材に当接し、該リンク部材を押圧しない状態において該リンク部材から離間する離脱機構を付設した請求項6に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  8. 前記重量測定器が台車の上に設置され、前記揺動部材と前記支持フレームが前記台車とともに移動自在に設置された請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  9. 前記付勢手段の一端部が、前記台車に固定されている請求項8に記載のガラス素地の流出流量の測定装置。
  10. ガラス原料を溶融して溶融ガラスにする溶融工程と、前記溶融ガラスを成形する成形工程と、成形後のガラスを徐冷する徐冷工程とを備えるガラス製品の製造方法において、前記溶融工程から前記成形工程の直前までの途中で排出するガラス素地の流出流量の測定に請求項1〜9のいずれか一項に記載の測定装置を用いるガラス製品の製造方法。
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