JP2012235992A - すだれ - Google Patents

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Abstract

【課題】第1課題は、遮蔽性、採光性、通気性及び耐久性等に優れ、かつ地球環境に優しく、省電・エコロジーなすだれを提供することであり、第2課題は、低コストで、大量生産が可能、かつ作業性が良好なすだれの提供であり、第3課題は、簡単に折り畳むことができる使い勝手の良いすだれの提供である。
【解決手段】所定の巾寸法Wに形成した管状又は棒状の複数本からなる横材3と、上下に隣接する横材3間に少なくとも横材3の外径Dよりも小なる間隙tを形成する複数の間隙形成部4と、複数本からなる横材3の最上段に配設され、上面に係止手段1a、1bを設けた上桟1と、複数本からなる横材3の最下部に配設される下桟2とが一体的に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、すだれに係り、より詳しくは、遮蔽性、採光性、通気性及び耐久性等に優れ、竹、葦又は木材等の天然素材を用いることなく、透明又は半透明の熱可塑性樹脂材又はストーンペーパー等を素材とし、低コストであると共に地球環境に優しく省電・エコロジーなすだれに関する。
「すだれ」は、例えば、住居、店舗等の軒先や窓辺等に垂下されて使用され、外部からは内部を見えにくくする目隠し機能、光を遮る日除け機能等の遮蔽性、光を適度に採り入れる採光性と屋外から屋内へ又は屋内から屋外へ空気の流通を行う通気性等を有するものである。また、「すだれ」は、その他にも室内の間仕切り、店舗内の装飾用としても広く利用されている。
市販されている従来からの「すだれ」に用いる主な素材は、細く縦割りした竹材、河川や湖沼等の岸辺に生えている葦、建築廃材や間伐材等であり、これらの素材は、中国、東南アジアの諸国で安価に調達され、所定の巾寸法に裁断されて多数本の横材とし、木綿糸等からなる複数列の縦材を、上記の国々における豊富な人材と低廉な人件費で一枚毎に手作業で織り連ねて製作されている。したがって、低コストかつ安価な販売価格でホームセンター、雑貨店又はインテリアショップ等において販売されている。
しかしながら、上記従来の「すだれ」は、比較的に軽量で通気性がやや良好という利点は有するが、特に遮蔽性、採光性及び耐久性等に問題があり、販売価格は安価であっても消費者に強い購買意欲を起こさせない。また近年の和風戸建住宅、集合住宅等には竹材、葦又は木材等の素材からくる「安っぽさ」が払拭できない。さらに従来の「すだれ」を、屋外又は屋内に設置するに際しては、「すだれ」を取り付けるための取付工事等を要したり、あるいは賃貸住宅又は店舗の場合は、取付工事等が禁じられる場合がある。
遮蔽性、採光性について、例えば、外径が約2〜5mmの葦を横材とする「すだれ」は、各横材の均一性がなく、約2mmの横材と約5mmの横材が上下に連接するとき、両者は約1.5mmの縦材(木綿糸等)によって編織され、その中間部には約1.5〜2mmの隙間が形成されている。あるいは外径が共に約3mmの横材が上下に連接しているとき、約1.5〜2mmの隙間が形成されているので、外部から内部を見えにくくする目隠し機能、光を遮る日除け機能等の遮蔽性が悪く、また採光性にも問題がある。さらに竹材、葦又は木材等の天然素材は、日光や風雨にさらされるので長期の使用に耐えないという欠点がある。また竹材、葦又は木材等の天然素材の多量の伐採、使用及び焼却処分は、環境保全、二酸化炭素等の観点からも是認されるものではない。
上記のような従来の「すだれ」の問題点、不具合を解消するための若干の提案がなされている。例えば、特許文献1(第1頁、図2参照)の「簾」、特許文献2(第1頁、図1参照)の「金属製簾」、特許文献3(第1頁、図1参照)の「すだれ及びその製法」、特許文献4(第1頁、図1参照)の「すだれ」等である。
特許文献1(第1頁、図2参照)の「簾」は、目隠し効果が大きい簾の提供を課題とし、その解決手段は、2本以上5本以下の天然素材の線状体を撚り合わせた撚合せ体を、糸で編んで構成したことを特徴としている。特許文献2の「金属製簾」は、低中高層建築物窓外面に、軽くて不燃で耐候性や材料強度があり、景観意匠性も兼ね備え、建築物に吊り下げ取り付け、巻き上げ吊り下げ、吊り下げ折りたたみや簾同士の接続が容易で、日除け、目隠し、仕切りなどの用途機能を備えた安価な金属製簾の提供を課題とし、その解決手段は、不燃で耐候性や材料強度があり、景観意匠性と、ほとんど錆びが発生しない軽い中空金属管棒と中空金属管間接材、鎌状金物、横繋ぎ管など、たとえば建築物建材で多く用いられるアルミニュウム合金製やステンレス合金製・チタン合金製・等にステンレス合金製やチタン合成製の極細金属撚り線を用い、その中空金属管棒の長手方向に数個の貫通孔を設け、中空金属管間接材とを金属撚り線で交互に通し組上げることを特徴としている。特許文献3の「すだれ及びその製法」は、平面視に於て弯曲変形する虞れのないすだれの提供を課題とし、その解決手段は、細幅帯板状の2枚の皮付竹素材を、身側合わせに接着一体化して、両面に皮側が表れるようにしたすだれ用線状体を、糸で編んで構成したことを特徴としている。特許文献4の「すだれ」は、風を良く通し、家屋外から屋内光景等の透視及び屋内光を多角度から常時遮断することができるすだれの提供を課題とし、その解決手段は、丸棒台木に半円形羽板を被せた上部に球形パッキングを載せる。更に半円形羽板と、次に球形パッキングを上方向へ順に積層させ、一定の長さ位置で取付棒を置き、編紐通し孔を設けて、編紐を通し編みにしたことを特徴とするものである。
しかしながら、上記特許文献1の「簾」は、目隠し効果のみを解決するものであり、2〜5本の天然素材の線状体を撚り合わせてなるから、採光性、通気性及び耐久性に問題がある。また特許文献2の「金属製簾」は、通気性及び耐久性を備えているが、横材や縦材等を構成する中空金属管棒、中空金属管間接材、金属撚り線、金属丸環、横繋ぎ管金物及び建築物引っ掛け固定金物等全ての素材が、アルミニウム合金又はステンレス合金等の金属素材であるから、全体重量が重くなり、コスト高となる。また夏季にあっては、光の反射、照り返し等により室温が高くなり、冷房温度を下げることになるから省エネに逆行する。また特許文献3の「すだれ及びその製法」は、素材が皮付竹素材であり、構造的に通気性、採光性及び耐久性に劣り、住宅、店舗等には不適である。さらに特許文献4の「すだれ」は、通気性、及び採光性に劣り、縦材の編紐を手作業で半円形羽板、通し孔、球形パッキング等に挿通しなければならないので作業性、生産性の面で極めて悪いという欠点がある。
特開2005−110736号公報 特開2004−305646号公報 特開2002−331502号公報 特開2001−238788号公報
本願発明の第1の課題は、遮蔽性、採光性、通気性及び耐久性等に優れ、かつ地球環境に優しく、省電・エコロジーなすだれを提供することであり、第2の課題は、低コストで、大量生産が可能、かつ作業性が良好なすだれの提供であり、第3の課題は、簡単に折り畳むことができる使い勝手の良いすだれの提供である。
本願発明者は、上記従来技術が有する各種問題点に鑑み、鋭意検討を重ねて、本願発明を完成させたものである。課題を解決するための手段は、本願、特許請求の範囲の各請求項に記載の発明であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
課題を解決するための第1の発明は、請求項1に記載の発明であり、
建築物の屋内外に垂下されるすだれであって、
所定の巾寸法に形成した管状又は棒状の複数本からなる横材と、上下に隣接する前記横材間に少なくとも前記横材の外径よりも小なる間隙を形成する複数の間隙形成部と、前記複数本からなる横材の最上段に配設され、上面に係止手段を設けた上桟と、前記複数本からなる横材の最下部に配設される下桟と、が一体的に構成されたことを特徴ととしている。
課題を解決するための第2の発明は、請求項2に記載の発明であり、
前記上桟、複数本の横材及び複数の間隙形成部からなる上部材と、前記下桟、複数本の横材及び複数の間隙形成部からなる下部材と、前記上部材と下部材間に配設される前記複数本の横材と複数の間隙形成部からなる中間部材とから構成され、前記横材の間隙形成部に形成された連結手段を介して、上部材、中間部材及び下部材が一体的に連結されてなることを特徴としている。
課題を解決するための第3の発明は、請求項3に記載の発明であり、
請求項1〜請求項2の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材、間隙形成部、連結手段、上桟及び下桟の素材は、透明又は半透明の熱可塑性樹脂材又は前記熱可塑性樹脂材にストーンペーパー、着色用顔料、紫外線吸収材もしくは散乱剤の何れかを加えた混合素材である、ことを特徴としている。
課題を解決するための第4の発明は、請求項4に記載の発明であり、
請求項1〜請求項3の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材の外径が約2〜20mmで、前記横材間、横材と上桟間又は横材と下桟間に形成される間隙寸法が約1〜3mmである、ことを特徴としている。
課題を解決するための第5の発明は、請求項5に記載の発明であり、
請求項1〜請求項4の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材の側断面形状が、円形、楕円形、三角形、四角形、五角形又は六角形である、ことを特徴としている。
課題を解決するための第6の発明は、請求項6に記載の発明であり、
請求項1〜請求項5の何れかに記載のすだれにおいて、
前記横材の表面又は裏面が無地又は文字、図形ないしは模様が表示されている、ことを特徴としている。
課題を解決するための第7の発明は、請求項7に記載の発明であり、
請求項3に記載のすだれにおいて、
前記熱可塑性樹脂が、ポリチエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニール樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂又はメタクリル酸メチル樹脂である、ことを特徴としている。
課題を解決するための第8の発明は、請求項8に記載の発明であり、
請求項1〜請求項6の何れかに記載のすだれにおいて、
前記上桟及び下桟に1〜複数のマグネットが取り付けられている、ことを特徴としている。
本願発明に係る、すだれは、上記の構成になるから以下の効果を奏する。
請求項1の発明によれば、
「建築物の屋内外に垂下されるすだれであって、所定の巾寸法に形成した管状又は棒状の複数本からなる横材と、上下に隣接する前記横材間に少なくとも前記横材の外径よりも小なる間隙を形成する複数の間隙形成部と、前記複数本からなる横材の最上段に配設され、上面に係止手段を設けた上桟と、前記複数本からなる横材の最下部に配設される下桟と、が一体的に構成された」という、特徴的構成要件により、また請求項2の発明によれば、
「前記上桟、複数本の横材及び複数の間隙形成部からなる上部材と、前記下桟、複数本の横材及び複数の間隙形成部からなる下部材と、前記上部材と下部材間に配設される前記複数本の横材と複数の間隙形成部からなる中間部材とから構成され、前記横材の間隙形成部に形成された連結手段を介して、上部材、中間部材及び下部材が一体的に連結されてなる」という、特徴的構成要件により、また請求項3の発明によれば、
「請求項1〜請求項2の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材、間隙形成部、連結手段、上桟及び下桟の素材は、透明又は半透明の熱可塑性樹脂材又は前記熱可塑性樹脂材にストーンペーパー、着色用顔料、紫外線吸収材もしくは散乱剤の何れかを加えた混合素材である」という、特徴的構成要件により、また請求項4の発明によれば、
「請求項1〜請求項3の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材の外径が約2〜20mmで、前記横材間、横材と上桟間又は横材と下桟間に形成される間隙寸法が約1〜3mmである」という、特徴的構成要件により、また請求項5の発明によれば、
「請求項1〜請求項4の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材の側断面形状が、円形、楕円形、三角形、四角形、五角形又は六角形である」という、特徴的構成要件により、また請求項6の発明によれば、
「請求項1〜請求項5の何れかに記載のすだれにおいて、前記横材の表面又は裏面が無地又は文字、図形ないしは模様が表示されている」という、特徴的構成要件により、また請求項7の発明によれば、
「請求項3に記載のすだれにおいて、前記熱可塑性樹脂が、ポリチエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニール樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂又はメタクリル酸メチル樹脂である」という、特徴的構成要件により、遮蔽性、採光性、通気性及び耐久性等に優れ、かつ地球環境に優しく、省電・エコロジーなすだれの提供という第1の課題と、低コストで、大量生産が可能であり、かつ作業性が良好なすだれの提供という第2の課題を併せて解決することができた。
請求項8の発明によれば、
「請求項1〜請求項6の何れかに記載のすだれにおいて、前記上桟及び下桟に1〜複数のマグネットが取り付けられている」という、特徴的構成要件により、簡単に折り畳むことができる使い勝手の良いすだれの提供という、第3の課題を解決することができた。
(イ)は、本発明に係るすだれの第1の実施形態を示す一部省略正面図、(ロ)は、同一部省略側面図、(ハ)は、図1におけるハ−ハ線拡大断面図である。 (イ)は、本発明に係るすだれの第2の実施形態を示す一部省略正面図、(ロ)は、同一部省略側面図である。 は、本発明に係るすだれの第3の実施形態を示す構成部材を分離して示す正面図である。 (イ)は、図3におけるA部を拡大し、横材の間隙形成部に形成された連結部を示す拡大断面図、(ロ)は、横材間の連結状態の拡大断面図である。 (イ)、(ロ)は、横材の側断面形状を示す拡大断面図である。 は、横材と反射光の関係を説明する側面説明図である。 (イ)は、本発明に係るすだれを折り畳んだ状態の正面図、(ロ)は、同側面図である。
以下、本発明に係るすだれについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るすだれ100を示している。すだれ100は上桟1、下桟2、横材3及び間隙形成部4から構成されている。Wは、上桟1、下桟2、及び横材3の巾寸法で、例えば900mmとし、H1は、すだれ100の縦寸法で、例えば1800mmとした、いわゆる長尺のすだれ100である。上桟1、下桟2、及び横材3は、図1(ロ)に図示するように管状としているが、これによりすだれ100の全体重量を軽量化している。しかしながら、例えば、横材3の外径が2〜3mmのように細径であるときは棒状とすることができる。上桟1から下桟2に向けて連接されている縦状の間隙形成部4は、上桟1及び下桟2と横材3、また横材3と横材3間に空気流通用の隙間tを形成すると共にすだれ100全体を一体化するものである。1a、1bは係止手段である。
上桟1、下桟2、横材3及び間隙形成部4は、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の透明又は半透明の熱可塑性樹脂材を押出機(不図示)に投入し、押出機内で溶融混練してから開口部を有するダイスから上桟1、下桟2、横材3及び間隙形成部4を一体的に形成した金型内に押出し、金型を冷却装置内に導入して冷却・固化させて製作される。すだれ100の製作素材である熱可塑性樹脂材としては、上記の他、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニール樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂又はメタクリル酸メチル樹脂から1〜複数が押出機内で溶融混練して製作することもできる。また、熱可塑性樹脂材にストーンペーパー、着色用顔料、紫外線吸収材もしくは散乱剤の何れかを加えることができる。ストーンペーパーは、炭酸カルシウム(石から抽出した無機鉱物粉末)を主原料とし、上記のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のつなぎ用の基材として混入することができ、資源保護、CO2削減に貢献するものである。着色用顔料は、カラーすだれ100を製作するときに溶剤と共に混入される。紫外線吸収材としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2エチルヘキシル(オクチル)、オキシベンゾン(ベンゾフェノン3)等を用いることができる。散乱剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛等を使用できる。これにより人体はもちろん建築物を強い紫外線から遮蔽するものである。Mはマグネットで、すだれ100を必要に応じて折り畳むためのもので、上桟1及び下桟2の両端部に嵌入して接着剤等で固定されている(図1、図7他、参照)。
図2は、本発明に係るすだれの第2の実施形態を示している。すだれ110は、上桟1、下桟2、及び横材3の巾寸法Wを、例えば、900mmとし、縦寸法H2を、すだれ100の1/2の長さである900mmとした、いわゆる短尺のすだれ110で、その構造は、すだれ100と同じで、上桟1、下桟2、横材3及び間隙形成部4をすだれ100と同様に同じ素材を上記と同じく、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の透明又は半透明の熱可塑性樹脂材を押出機(不図示)に投入し、押出機内で溶融混練してから開口部を有するダイスから上桟1、下桟2、横材3及び間隙形成部4を一体的に形成した金型内に押出し、金型を冷却装置内に導入して冷却・固化させて製作される。
図3は、本発明に係るすだれの第3の実施形態を示している。すだれ120は、上桟1、複数本の横材3及び複数の間隙形成部4からなる上部材11と、下桟2、複数本の横材3及び複数の間隙形成部4からなる下部材21と、上部材11と下部材21間に配設される複数本の横材3と複数の間隙形成部4からなる中間部材31とから構成されている。上部材11の最下部の横材3aと中間部材31の最上部の横材3bには複数の連結手段5(図4、参照)が形成されている。また下部材21の最上部の横材3cと中間部材31の最下部の横材3dには複数の連結手段5が形成されている。上記の上部材11、下部材21及び中間部材31は、それぞれすだれ100及び120と同様に同じ素材を上記と同じく、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の透明又は半透明の熱可塑性樹脂材を押出機(不図示)に投入し、押出機内で溶融混練してから開口部を有するダイスから上桟1、下桟2、横材3及び間隙形成部4を一体的に形成した金型内に押出し、金型を冷却装置内に導入して冷却・固化させて製作される。
図4(イ)は、図3におけるA部を拡大し、横材3aと3bの間隙形成部4に形成された連結前の連結手段を示し、(ロ)は、横材3aと3bが連結された状態を示している。5は連結手段で、上部材11の最下部の横材3aの間隙形成部4の内周面に設けられた凹部5aと中間部材31の最上部の横材3bの上面に設けられた凸部5bからなっている。凹部5aと凸部5bを連結するには、図4(イ)に示す矢印Pのように上部材11を中間部材31に押し込めば、横材3bの凸部5bは横材3aの凹部5aに嵌着されて固定される(図4(ロ)参照)。また図示しないが、下部材21の最上部の横材3cの上面には凸部5bが設けられ、中間部材31の最下部の横材3dには凹部5aが設けられており、凸部5bと凹部5aを当接し、中間部材31に下部材21を押し込めば、横材3cの凸部5bは横材3dの凹部5aに嵌着されて固定される(図4(ロ)参照)。なお中間部材31を2個連結することにより、図1に示す長尺のすだれ100とすることができる。図4に示すtは横材3と横材3間、又は上桟1と横材3及び下桟2と横材3間の間隙寸法(隙間)で、横材3の外径寸法Dより小とされている。外径寸法Dは約2〜20mmで、間隙寸法(隙間)tは、主として横材3の外径寸法Dとの比率によって決定されるが、遮蔽性、採光性及び通気性等も勘案し、約1〜3mmとされる。連結された長尺のすだれ100を短くするには、矢印Pと逆方向に力を加えれば簡単に分離することができる。
横材3の側断面形状は、円形の他、図5(イ)、(ロ)に示す各種の形状とすることも可能である。(イ)は横材3を中空とした管状体で、楕円形、三角形、四角形、五角形又は六角形等種々選択して製作される。(ロ)は横材3を中実とした棒状体で、楕円形、三角形、四角形、五角形又は六角形等種々選択して製作される。
太陽光SB等の光線は、図6に示すように横材3等の表面に照射されるが、横材3等を形成している素材(熱可塑性樹脂材)が有する特性により反射光となって外方に放射されるので、すだれ100等の目的である遮蔽性、採光性と共に断熱効果により、例えば屋内における冷房の設定温度を高くすることがなく、省電効果ひいては、CO2削減に寄与することができる。
長尺のすだれ100等は、図7(イ)、(ロ)に示すように、必要に応じて折り畳むことができる。上桟1と下桟2の両端部にはマグネットMが取り付けられているので、(ロ)に示すように、すだれ100等の係止手段1a、1bを軒先等の掛止杆6に垂下した状態で、下桟2のマグネットMを上桟1のマグネットMに近接すれば簡単に折り畳み固定することができるので至便である。また横材3の表面又は裏面は無地とすることはもちろんであり、あるいは表面又は裏面に文字、図形ないしは模様を表示することもできる。
100・・・すだれ 1・・・上桟 1a、1b・・・係止手段 2・・・下桟 3・・・横材 4・・・間隙形成部 11・・・上部材 21・・・下部材 31・・・中間部材 5・・・連結手段 5a・・・凹部 5b・・・凸部 t・・・間隙寸法(隙間) D・・・横材の外径寸法 W・・・上桟、下桟及び横材の巾寸法 H1、H2・・・すだれの縦寸法 M・・・マグネット

Claims (8)

  1. 建築物の屋内外に垂下されるすだれであって、
    所定の巾寸法に形成した管状又は棒状の複数本からなる横材と、
    上下に隣接する前記横材間に少なくとも前記横材の外径よりも小なる間隙を形成する複数の間隙形成部と、
    前記複数本からなる横材の最上段に配設され、上面に係止手段を設けた上桟と、
    前記複数本からなる横材の最下部に配設される下桟と、
    が一体的に構成されたことを特徴とするすだれ。
  2. 前記上桟、複数本の横材及び複数の間隙形成部からなる上部材と、
    前記下桟、複数本の横材及び複数の間隙形成部からなる下部材と、
    前記上部材と下部材間に配設される前記複数本の横材と複数の間隙形成部からなる中間部材とから構成され、
    前記横材の間隙形成部に形成された連結手段を介して、上部材、中間部材及び下部材が一体的に連結されてなることを特徴とするすだれ。
  3. 請求項1〜請求項2の何れかに記載のすだれにおいて、
    前記横材、間隙形成部、連結手段、上桟及び下桟の素材は、透明又は半透明の熱可塑性樹脂材又は前記熱可塑性樹脂材にストーンペーパー、着色用顔料、紫外線吸収材もしくは散乱剤の何れかを加えた混合素材である、ことを特徴とするすだれ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載のすだれにおいて、
    前記横材の外径が約2〜20mmで、前記横材間、横材と上桟間又は横材と下桟間に形成される間隙寸法が約1〜3mmである、ことを特徴とするすだれ。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載のすだれにおいて、
    前記横材の側断面形状が、円形、楕円形、三角形、四角形、五角形又は六角形である、ことを特徴とするすだれ。
  6. 請求項1〜請求項5の何れかに記載のすだれにおいて、
    前記横材の表面又は裏面が無地又は文字、図形ないしは模様が表示されている、ことを特徴とするすだれ。
  7. 請求項3に記載のすだれにおいて、
    前記熱可塑性樹脂が、ポリチエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニール樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂又はメタクリル酸メチル樹脂である、ことを特徴とするすだれ。
  8. 請求項1〜請求項6の何れかに記載のすだれにおいて、
    前記上桟及び下桟に1〜複数のマグネットが取り付けられている、ことを特徴とするすだれ。
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