JP2012235018A - 多結晶シリコンウェーハの評価方法 - Google Patents

多結晶シリコンウェーハの評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】日常的な工程管理に利用可能な、多結晶シリコンウェーハの品質を簡便に評価する方法を提供すること。
【解決手段】評価対象の多結晶シリコンウェーハ表面を選択エッチングし、該表面において結晶欠陥を顕在化させること、結晶欠陥を顕在化させた多結晶シリコンウェーハ表面のマクロ画像を散乱画像として取得すること、および、取得したマクロ画像の輝度分布に基づき、前記多結晶シリコンウェーハにおける結晶欠陥分布を定量的に評価すること、を含む多結晶シリコンウェーハの評価方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、多結晶シリコンウェーハの評価方法に関するものであり、詳しくは、太陽電池用多結晶シリコン基板の製造工程における工程管理に好適な多結晶シリコンウェーハの評価方法に関するものである。
結晶系シリコン太陽電池は単結晶型と多結晶型に分類されるが、コスト面で有利な多結晶シリコン太陽電池の需要が近年増加してきている。
多結晶型シリコン太陽電池は、単結晶型と比べて低コストであるものの変換効率が低い点が課題であるため、常により一層の変換効率の向上が求められている。
多結晶型シリコン太陽電池の変換効率低下の原因の1つとしては、基板として使用される多結晶シリコン中の結晶欠陥が挙げられる。この点に関して非特許文献1には、多結晶シリコン表面を所定のエッチング液により選択エッチングすることによって、各種結晶欠陥を顕在化できることが記載されている。また特許文献1には、多結晶シリコン中の結晶欠陥(転位、粒界)がライフタイムを低下させることが、太陽電池特性(即ち変換効率)を低下させる原因となることが記載されている。
特開2006−151708号公報
B. L. Sopori., J. Electrochem. Soc.,131 issue3, pp667(1984)
上記の通りライフタイムと変換効率との間には相関が見られるため、太陽電池用多結晶シリコン基板の品質を、製品基板と同一インゴットから切り出した多結晶シリコンウェーハのライフタイム測定によって保証することが考えられる。しかしライフタイム測定は測定にかかる工程数が多いため、実生産工程において定常的に実施することは困難である。
そこで本発明の目的は、日常的な工程管理に利用可能な、多結晶シリコンウェーハの品質を簡便に評価する方法を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、選択エッチングにより結晶欠陥を顕在化させた多結晶シリコンウェーハ表面において取得した散乱画像の輝度分布に基づき、多結晶シリコンウェーハにおける結晶欠陥分布を定量的に評価するという新規な評価方法を見出した。本発明者らの検討の結果、上記輝度分布はライフタイムマップと良好に相関することも判明している。したがって、上記評価方法はライフタイム測定に代わる工程管理手段となり得るものである。また、選択エッチングと散乱画像取得という簡便な操作により実施可能であるため、日常的な工程管理に利用することができる。なお、多結晶シリコンについて選択エッチングにより結晶欠陥を顕在化させることは上記非特許文献1等に提案されているが、選択エッチング後の散乱画像における輝度分布に基づき、多結晶シリコンウェーハの結晶欠陥分布を定量的に評価することは従来行われていなかったことであり、本発明者らにより新たに見出されたものである。
本発明は、以上の知見に基づき完成された。
即ち、本発明の上記目的は、下記手段により達成された。
[1]評価対象の多結晶シリコンウェーハ表面を選択エッチングし、該表面において結晶欠陥を顕在化させること、
結晶欠陥を顕在化させた多結晶シリコンウェーハ表面のマクロ画像を散乱画像として取得すること、および、
取得したマクロ画像の輝度分布に基づき、前記多結晶シリコンウェーハにおける結晶欠陥分布を定量的に評価すること、
を含むことを特徴とする多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[2]前記マクロ画像を暗視野像として取得する、[1]に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[3]前記結晶欠陥分布の定量的評価を、前記マクロ画像における高輝度領域ほど高結晶欠陥密度領域と判定し、低輝度領域ほど低結晶欠陥密度領域と判定することにより行う、[2]に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[4]前記選択エッチングを、フッ酸、酢酸、および硝酸の混酸溶液による液相エッチングにより行う、[1]〜[3]のいずれかに記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[5]評価される結晶欠陥は、転位および粒界からなる群から選択される結晶欠陥である、[4]に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[6]前記結晶欠陥分布の定量的評価を、予め決定しておいた結晶欠陥密度と画像中の輝度との相関関係情報に基づき行う、[1]〜[5]のいずれかに記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[7]取得するマクロ画像の輝度を低減するように画像取得時の光学条件を調整することを含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[8]取得したマクロ画像中の輝度を高階調度に分解することを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[9]同一の多結晶シリコンウェーハについて光学条件を変更して取得した複数のマクロ画像の輝度分布を、輝度ヒストグラム形状が重なり合うように合成することで、定量的評価結果を補正することを含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
[10]評価対象の多結晶シリコンウェーハは、太陽電池用基板として使用される多結晶シリコンウェーハと同一インゴットから切り出された検査用ウェーハである、[1]〜[9]のいずれかに記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
本発明によれば、多結晶シリコンウェーハの品質を簡便に評価することができる。本発明の評価方法により日常的な工程管理を実施することで、高品質な太陽電池用多結晶シリコン基板を安定供給することが可能となる。
実施例において使用した撮影装置の概要図である。 同一ウェーハについて取得したライフタイムマップとマクロ画像を示す。 6つの水準のウェーハについて取得した、マクロ画像における高輝度領域の面積比とライフタイムの平均値をプロットしたグラフを図3に示す。 画像取得時の光学的条件が評価結果に与える影響を示す。 定量的評価の補正結果を示す。
本発明は、多結晶シリコンウェーハの評価方法に関する。本発明の多結晶シリコンウェーハの評価方法は、評価対象の多結晶シリコンウェーハ表面を選択エッチングし、該表面において結晶欠陥を顕在化させること、結晶欠陥を顕在化させた多結晶シリコンウェーハ表面のマクロ画像を散乱画像として取得すること、および、取得したマクロ画像の輝度分布に基づき、前記多結晶シリコンウェーハのマクロ領域における結晶欠陥分布を定量的に評価すること、を含むものである。上記輝度分布はライフタイムマップと良好に相関するため、従来のライフタイム測定による評価方法に代わる方法として本発明の評価方法を利用することができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
評価対象となる多結晶シリコンウェーハ(以下、単に「ウェーハ」ともいう。)は、溶融シリコンを鋳型で凝固させるキャスト法、電磁誘導による電磁鋳造法等の公知の方法で育成された多結晶シリコンインゴットから切り出されたウェーハであることができる。評価対象となる多結晶シリコンウェーハを、太陽電池用基板として使用される多結晶シリコンウェーハと同一インゴットから切り出すことで、評価結果に基づき製品基板の品質を把握することが可能となる。即ち、本発明における評価対象の多結晶シリコンウェーハは、工程管理のための検査用ウェーハであることができる。本発明の評価方法は選択エッチングと画像取得により実施可能であって、多数の工程を要するライフタイム測定と比べて簡便であるため、日常的な工程管理手段として好適である。
評価対象の多結晶シリコンウェーハ表面の選択エッチングは、結晶欠陥を顕在化させ得る混酸溶液にウェーハ表面を接触させる(例えば混酸溶液にウェーハを浸漬させる)液相エッチングにより行うことができる。この選択エッチングにより結晶欠陥に対応する凹凸をウェーハ表面に発現させることで、散乱画像による定量評価が可能となる。
選択エッチングに使用する混酸溶液としては、結晶欠陥の中でも特に変換効率低下の原因となることが知られている、ウェーハ表面を突き抜ける転位および粒界をエッチピットとして選択的に顕在化させ得るものを使用することが好ましい。この点から、フッ酸および硝酸を含む混酸溶液が好ましく、フッ酸および硝酸に加えて酢酸を含む混酸溶液がより好ましい。中でも、ソポリエッチ液と呼ばれる、非特許文献1に記載の混酸溶液が好適である。
選択エッチング後の多結晶シリコンウェーハは、好ましくは水洗および乾燥後、散乱画像取得工程に付す。
散乱画像取得のために使用する画像取得装置は、公知のものを適宜改変して使用することができる。散乱画像は、明視野像として取得してもよく暗視野像として取得してもよいが、鮮明で識別容易である暗視野像として取得することが好ましい。ウェーハ表面に照射する光の入射角度と散乱光を受光し散乱画像を生成する画像取得装置の撮影角度を異なる角度に設定することで、暗視野像を取得することができる。
本発明において取得する散乱画像は、面内各部の画像(ミクロ画像)を合成することにより取得されるマクロ画像である。マクロ画像の輝度分布を利用することで、ウェーハ面内の広範な領域における結晶欠陥分布を定量的に評価することができる。面内各部の画像を得る際、撮像時の光学設定を一定とすることが定量精度を高めるうえで好ましい。また、マクロ画像を取得する領域が選択エッチングされたウェーハ全面であれば、面内全域にわたる結晶欠陥分布情報を取得できるため好ましい。
暗視野像として取得した散乱画像では、高輝度領域ほど高欠陥密度領域と判定し低輝度領域ほど低欠陥密度領域として判定できることが、後述の実施例で示すように光学顕微鏡による観察によって確認された。このように本発明によれば、マクロ画像の輝度分布に基づき、多結晶シリコンウェーハにおける結晶欠陥分布を定量的に評価することができる。ここでの定量的評価は、相対的評価であってもよく絶対的評価であってもよい。例えば、上記方法によりマクロ画像を取得したウェーハ表面において光学顕微鏡画像を取得し、この光学顕微鏡画像において計数される結晶欠陥密度と輝度との相関関係情報(例えば検量線)を予め取得しておく。この後、測定される輝度と相関関係情報に基づき結晶欠陥密度を算出することで、絶対的評価を行うことができる。定量的評価により得られる評価結果の信頼性をより高めるためには、取得した画像中での輝度を高階調度に分解して撮像することが好ましい。信頼性の高い評価を行うためには、2048階調以上に分解して撮像することが好適である。
ところで、単結晶シリコンウェーハと比べて多結晶シリコンウェーハにははるかに高密度の結晶欠陥が存在するため、高結晶欠陥密度領域における輝度が使用する画像取得装置の上限輝度を大きく超える場合がある。このような場合には、取得した画像中での輝度を2048階調度以上もの高階調度に分解することは困難である。そのような場合には、高輝度領域における結晶欠陥分布情報をより高精度に取得するために、取得されるマクロ画像の輝度を低減するように、画像取得時の光学条件を調整することが好ましい。具体的には、評価対象ウェーハへ照射する光量を減量する、画像取得装置の受光部に減光フィルタを配置する、といった手段を用いることができる。
上記の手法により高輝度領域における定量結果の信頼性を高めることができるが、この場合には低輝度領域において分解能が不足することがある。そのような場合の対策の1つとして、高ダイナミックレンジの画像取得装置を使用することが考えられるが、画像取得装置の大幅な変更を伴わない対策として、以下の方法を用いることもできる。
後述の実施例で示すように、同一の評価対象の多結晶シリコンウェーハについて光学条件を変更して複数のマクロ画像を取得すると、輝度ヒストグラムのピーク位置はシフトするがヒストグラム形状は一致する。そこで、異なる光学条件下で取得されたマクロ画像に基づき作成された輝度ヒストグラムを、それらの形状が重なり合うように合成すれば、高輝度側とともに低輝度側の結晶欠陥分布情報を得ることができる。このように定量的評価結果に補正を加えることで、高ダイナミックレンジの画像取得装置を使用することなく、ウェーハ面内の高結晶欠陥密度領域、低結晶欠陥密度領域の両領域における結晶欠陥分布を定量的に評価することが可能となる。
以上説明した本発明の評価方法によれば、多結晶シリコンウェーハの品質を簡便に評価することができる。得られる評価結果は、ライフタイム測定による評価結果と良好に相関するものであるため、本発明の評価方法はライフタイム測定に代わる工程管理手段として、日常的な工程管理に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。以下に記載の混合比、%は、特記しない限り質量基準の値とする。
1.マクロ画像(散乱画像)からの結晶欠陥密度定量
電磁鋳造法で鋳造された太陽電池基板作製用の多結晶シリコンインゴットから156mm角、200mm厚のサンプルウェーハを切り出し、以下の処理を行った。
まず、ウェーハを50%フッ酸、70%硝酸の混合溶液(混合比はそれぞれ1:1)に浸漬し、表面を鏡面状態になるようにエッチングを行う。次に、ソポリエッチ液(混合比は非特許文献1(B. L. Sopori., J. Electrochem. Soc.,131 issue3, pp667(1984))と同様に50%フッ酸、99%酢酸、70%硝酸それぞれ36:15:2)に30秒間攪拌しながら浸漬することで、表面を突き抜ける転位および粒界を選択エッチングする。転位は楕円状のピットとして、粒界はV字状の溝として顕在化される。その後、ウェーハに光を当てながら高解像度カメラを使用し全体像をグレースケールで撮影し、散乱画像としてマクロ画像を得た(暗視野法、2048階調)。撮影装置の概要図を図1に示す。本実施例では、ウェーハ全体の画像を取得する際に照明を線状光源としウェーハ位置を移動させながら複数の画像を採取した上で1枚のウェーハ画像を合成することにより、撮像時の光学設定を一定とした。
比較的転位が発生しやすい条件で作製したサンプルウェーハを用いた撮影像には、輝度が特に強い領域と弱い領域の2つが分布していることを確認した。輝度が強い箇所と弱い箇所のそれぞれについて、50倍光学顕微鏡を用いて、400μm×400μmの領域において5視野以上でピット数を数えることで転位密度を求め、平均化したところ、散乱画像において高輝度領域は1.0e+6個/cm2以上、低輝度領域は1.0e+4個/cm2であった。以上の結果から、本実施例において取得したマクロ画像における高輝度領域の転位密度は1.0e+6個/cm2以上、低輝度領域の転位密度は1.0e+4個/cm2と定量的な評価結果を得ることができた。また、マクロ画像における高輝度領域および低輝度領域の位置情報が、高転位密度領域と低転位密度領域に対応していたことから、輝度分布に基づき結晶欠陥分布に関する位置情報を得ることができることも示された。
2.ライフタイム測定による評価結果との対応関係の確認
電磁鋳造法で鋳造されたインゴットからサンプルウェーハを切り出し、リン拡散ゲッタリング後のライフタイム測定を行った。その後に同サンプルウェーハで上記1.と同様の方法でマクロ画像を取得した。ライフタイムマップと撮影したマクロ画像を図2に示す。
上記のリン拡散ゲッタリングとライフタイム測定は以下の手順で行った。
POClを流しながら800℃以上の高温で20分間の熱処理を行うことで、ウェーハ表面からリンを拡散させた。その後、リン拡散層を取り除くため、50%フッ酸:99%酢酸:70%硝酸=1:10:10の溶液でエッチングし、表面から約5μmを領域を除去した。その後、ヨウ素エタノールでケミカルパッシベーションを行い、表面再結合の効果を抑えた。その状態で、μ−PCD法でライフタイムを測定した。上記ゲッタリング条件でウェーハ内の重金属不純物は十分取り除けていると考えられるため、ライフタイムは結晶欠陥の影響を反映している。図2に示すように、ライフタイム低下領域と撮影像における高輝度領域が対応していることが確認できる。
次に、6つの水準のウェーハに対し上記と同様のライフタイム測定とマクロ画像取得を行い、マクロ画像における高輝度領域の面積比とライフタイムの平均値をプロットしたグラフを図3に示す。図3より、上記1.において1.0e+6個/cm2以上の高転位密度領域であることが確認された高輝度領域面積比とライフタイムに逆相関があることが確認できる。転位はキャリアの再結合サイトとなるため、ウェーハ中の転位密度が高いほど、ライフタイムが下がると考えられる。
以上より、上記方法により取得された散乱画像における輝度分布が、結晶欠陥密度分布の定量的評価に利用可能であることが実証された。
3.高輝度側における定量精度と光学条件に関する検討
上記1.で使用した画像取得装置では暗視野条件に設置されたカメラにて、結晶欠陥に起因するエッチピットからの散乱光を採取している。そのため,1画像に相当する視野範囲(約75μm角)に大量の欠陥が存在すれば,カメラに入射するエネルギーが大きくなり輝度が上限となる。
図4上段図に、結晶欠陥が多量に発生する条件で電磁鋳造法により鋳造されたインゴットから切り出したウェーハ全面について、上記1.と同様の光学条件で取得したマクロ画像(左図)と、その輝度ヒストグラム(右図)を示す。ヒストグラムはカメラ上限輝度255で飽和しており、その頻度はウェーハ全面の約8%に相当し、多くの情報が失われていることが示唆される。したがって本条件では、低輝度領域、即ち低結晶欠陥密度領域については定量的評価が可能であるが、高輝度領域、即ち高結晶欠陥密度領域について高精度な定量は困難である。
そこで、上記と同一ウェーハについて、画像取得装置のカメラに減光フィルタを設置し入射光量を減少させた点以外は同一条件においてマクロ画像および輝度ヒストグラムを得た。図4中段図に示す結果を得た減光フィルタ(以下、「フィルタ1」と記載する。)は仕様透過率25%、図4下段図に示す結果を得た減光フィルタ(以下、「フィルタ2」と記載する。)は仕様透過率12.5%のものである。図4上段図の結果と比べて中段図の結果では、上限輝度となる画素の割合は約0.3%と大きく改善している。更に図4下段図に示す結果では、上限輝度となる画素は存在するが、その割合は200ppmとフィルタなしの結果と比べて1/400に低減可能であり、ほぼ全ての画素でカメラ上限輝度以下とすることが可能となった。このように入射光量を制限することにより、高輝度側における定量精度を向上することができる。
4.低輝度側の定量のための補正
図5左図に、図4に示した3種の輝度ヒストグラムを重ね合わせた結果を示す。同図に示すように、フィルタによりカメラへの入射光量を減少させると、ヒストグラムのピーク位置は低輝度側に移動しその頻度も上昇するが、同一サンプルではこのピーク値の頻度は一致する。図5右図は、左図のヒストグラムピーク値頻度を合わせ込み合成したグラフである。この処置により3種の撮像条件のヒストグラムは概ね一致する。前述のように低輝度側の分解能低下については、高ダイナミックレンジカメラの使用で対応することも対応策の1つであるが、このようにヒストグラムを元に三種の撮像条件を合成することにより高ダイナミックレンジカメラを使用せずに低輝度側の定量精度を向上することができる。
以上説明したように、本発明によれば、多結晶シリコンウェーハ全面において結晶欠陥分布の定量的評価を行うことが可能となる。
本発明は、太陽電池の製造分野に有用である。

Claims (10)

  1. 評価対象の多結晶シリコンウェーハ表面を選択エッチングし、該表面において結晶欠陥を顕在化させること、
    結晶欠陥を顕在化させた多結晶シリコンウェーハ表面のマクロ画像を散乱画像として取得すること、および、
    取得したマクロ画像の輝度分布に基づき、前記多結晶シリコンウェーハにおける結晶欠陥分布を定量的に評価すること、
    を含むことを特徴とする多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  2. 前記マクロ画像を暗視野像として取得する、請求項1に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  3. 前記結晶欠陥分布の定量的評価を、前記マクロ画像における高輝度領域ほど高結晶欠陥密度領域と判定し、低輝度領域ほど低結晶欠陥密度領域と判定することにより行う、請求項2に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  4. 前記選択エッチングを、フッ酸、酢酸、および硝酸の混酸溶液による液相エッチングにより行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  5. 評価される結晶欠陥は、転位および粒界からなる群から選択される結晶欠陥である、請求項4に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  6. 前記結晶欠陥分布の定量的評価を、予め決定しておいた結晶欠陥密度と画像中の輝度との相関関係情報に基づき行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  7. 取得するマクロ画像の輝度を低減するように画像取得時の光学条件を調整することを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  8. 取得したマクロ画像中の輝度を高階調度に分解することを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  9. 同一の多結晶シリコンウェーハについて光学条件を変更して取得した複数のマクロ画像の輝度分布を、輝度ヒストグラム形状が重なり合うように合成することで、定量的評価結果を補正することを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
  10. 評価対象の多結晶シリコンウェーハは、太陽電池用基板として使用される多結晶シリコンウェーハと同一インゴットから切り出された検査用ウェーハである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の多結晶シリコンウェーハの評価方法。
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