JP2012234936A - 光電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線導体と電極との接着部分で生じる応力を緩和し、信頼性の高い光電変換モジュールを提供する。
【解決手段】光電変換モジュールは、光電変換部1と、該光電変換部1に電気的に接続された、該光電変換部1の出力を外部に取り出す電極8とを有している。さらに、光電変換モジュールでは、複数の導体層11Aが積層されてなり、該導体層11Aの一部が電極8に接続された配線導体11を備えている、そして、光電変換モジュールにおいて、配線導体11は、導体層11Aの積層方向にわたって導体層11A同士が部分的に接着されている複数の接着部11Bを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は光電変換モジュールとその製造方法に関する。
近年、エネルギー問題や環境問題の深刻化に伴い、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光発電が注目を集めている。
この太陽光発電に使用される光電変換モジュールでは、光電変換部から得られた電力を、配線導体等を介して外部に取り出している。このような光電変換モジュールでは、この光電変換モジュール内の光電変換セルの正極および負極にそれぞれ接続された配線導体が、光電変換モジュールの裏面に配置された端子ボックスの内部に導出されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−216608号公報
光電変換モジュールは、主として屋外に設置されることが多く、周囲の環境に影響を受けやすい。そのため、このような光電変換モジュールでは、大きな温度変化が生じる環境下において、配線導体と電極との接着部分に応力が集中しやすかった。これにより、配線導体が電極から剥離する可能性があった。
本発明の一つの目的は、配線導体と電極との接続部分における応力の集中を緩和し、信頼性の高い光電変換モジュールを提供することにある。
本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールでは、光電変換部と、該光電変換部に電気的に接続された、該光電変換部の出力を外部に取り出す電極とを有している。さらに、本実施形態では、複数の導体層が積層されてなり、該導体層の一部が前記電極に接続された配線導体を備えている。そして、本実施形態において、前記配線導体は、前記導体層の積層方向にわたって前記導体層同士が部分的に接着されている複数の接着部を有する。
また、本発明の一実施形態に係る光電変換モジュール製造方法は、配線導体に、導体層の積層方向にわたって複数の導体層同士を部分的に接着して複数の接着部を形成する部分接着工程を備える。さらに、本実施形態では、前記配線導体を前記電極に固定する固定接続工程を備える。
本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールでは、導体層同士が接着されていない部位で導体層が比較的自由に動くことができるため、配線導体と電極との接続部における応力の集中を緩和することができる。これにより、光電変換モジュールの信頼性が向上する。
(a)は本発明の一実施形態に係る光電変換モジュ−ルの光電変換部の一例を示す斜視図である。(b)は上記光電変換部の断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る光電変換モジュ−ルの受光面側からみた斜視図である。(b)は、図2(a)のA−A部の断面図である。(c)は、本発明の一実施形態に係る光電変換モジュ−ルの裏面側からみた斜視図である。 図2(a)のB部のY方向における断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換モジュ−ルを示すものであり、(a)は導体層の断面図、(b)は配線導体と出力電極との接続状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換モジュ−ルの製造方法の一工程を説明するものであり、(a)は出力電極、配線導体および半田ごての配置を示す断面図、(b)は半田ごてで配線導体を出力電極に接続したときの断面図である。
本発明の光電変換モジュ−ルの実施形態の一例について、図面を参照しつつ説明する。
まず、光電変換モジュ−ルの一部である光電変換部について説明する。なお、各図には、後述する光電変換セルの配列方向をX軸とする右手系のXYZ座標が付している場合がある。
<光電変換部>
光電変換部1は、第1基板2の一主面上に設けられている。そして、この光電変換部1は、下部電極3と、光吸収層4およびバッファ層5を備えた光電変換層と、透光性導電層6および集電電極7を備えた上部電極とを有する。この光電変換部1では、下部電極3および上部電極で挟まれた光吸収層4およびバッファ層5によって光電変換が行なわれる。
この光電変換部1は、図1に示すように、複数の光電変換セル1a、1bが電気的に接続されるような態様を成している。具体的には、図1に示すように、一方の光電変換セル1aの上部電極(集電電極7)と、一方の光電変換セル1aに隣り合う他方の光電変換セル1bの下部電極3とが電気的に接続されている。これにより、隣接する光電変換セル1a、1bは、図1中のX方向に沿って直列接続され、第1基板2上で集積化されている。
また、光電変換部1には、この光電変換部1で得られた電気出力を外部に導出するための出力電極8(出力電極8a、8b)がそれぞれ設けられている。
次に、光電変換部1の各部材について説明する。
下部電極3は、一方向(図1のX方向)に互いに間隔をあけて第1基板2の一主面上に複数配置されている。本実施形態では、図1(b)に示すように、上記間隔に対応する分離溝P1によって互いに離間した3つの下部電極3が設けられている。なお、下部電極3の個数については、図1に示したものに限られない。このような下部電極3は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)または金(Au)等の金属またはこれらの合金を含む薄膜であればよい。また、これらの金属が積層されてなる構造体であってもよい。この下部電極3は、例えば、第1基板2上にスパッタリング法または蒸着法等を利用して、厚さ0.2〜1μm程度に形成すればよい。
光吸収層4は、下部電極3上に配置されている。光吸収層4は、例えば、化合物半導体を含んでいる。このような化合物半導体としては、例えば、カルコゲン化合物半導体が挙げられる。カルコゲン化合物半導体は、カルコゲン元素である硫黄(S)、セレン(Se)またはテルル(Te)を含むものである。カルコゲン化合物半導体としては、例えば、I−III−VI化合物半導体がある。I−III−VI化合物半導体とは、I−B族元素(11族元素ともいう)、III−B族元素(13族元素ともいう)およびVI−B族元素(16族元
素ともいう)の化合物半導体である。そして、このようなI−III−VI化合物半導体は、カルコパイライト構造を有し、カルコパイライト系化合物半導体とも呼ばれる(CIS系化合物半導体ともいう)。I−III−VI化合物半導体としては、例えば、二セレン化銅インジウム(CuInSe)、二セレン化銅インジウム・ガリウム(Cu(In,Ga)Se)、二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム(Cu(In,Ga)(Se,S))、二イオウ化銅インジウム・ガリウム(Cu(In,Ga)S)または薄膜の二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム層を表面層として有する二セレン化銅インジウム・ガリウム等の多元化合物半導体薄膜がある。なお、光吸収層4が含む化合物半導体は、上記したI−III−VI化合物半導体だけでなく、例えば、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、硫黄(S)を含む、CZTS系のものであってもよい。このようなCZTS系化合物半導体としては、例えば、CuZnSnSが挙げられる。CZTS系化合物半導体は、I−III−VI化合物半導体のようにレアメタルを使用していないため、材料を確保しやすい。また、光吸収層4は、例えば、p型の導電型を有し、厚さが1〜3μm程度である。
光吸収層4は、例えばスパッタリング法、蒸着法等といった真空プロセスによって形成される。また、光吸収層4は、塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスによっても形成される。塗布法あるいは印刷法では、例えば、光吸収層4に主として含まれる元素の錯体溶液が下部電極層2の上に塗布され、その後、乾燥および熱処理が行われる。
バッファ層5は、光吸収層4の+Z側の主面の上に設けられており、光吸収層4の第1導電型とは異なる第2導電型(ここではn型の導電型)を有する半導体を主に含む。なお、導電型が異なる半導体とは、伝導担体(キャリア)が異なる半導体である。また、光吸収層4の導電型がn型であり、バッファ層5の導電型がp型であってもよい。ここでは、バッファ層5と光吸収層4との間にヘテロ接合領域が形成されている。このため、各光電変換セルでは、ヘテロ接合領域を形成する光吸収層4とバッファ層5とにおいて光電変換が生じ得る。
バッファ層5は、化合物半導体を主に含む。バッファ層5に含まれる化合物半導体としては、例えば硫化カドミウム(CdS)、硫化インジウム(In)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化亜鉛(ZnO)、セレン化インジウム(InSe)、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)および(Zn,Mg)O等が挙げられる。また、バッファ層5が1Ω・cm以上の抵抗率を有していれば、リ−ク電流の発生が低減され得る。なお、バッファ層5は、例えば、ケミカルバスデポジション(CBD)法等によって形成され得る。
また、バッファ層5は、光吸収層4の一主面の法線方向(+Z方向)に厚さを有する。この厚さは、例えば、10〜200nmに設定される。バッファ層5の厚さが100〜200nmであれば、バッファ層5の上に透光性導電層6がスパッタリング法等で形成される際に、バッファ層5においてダメージが生じ難くなる。
透光性導電層6は、バッファ層5の+Z側の主面の上に設けられており、例えば、n型の導電型を有する透明の導電層(透明導電層とも言う)である。この透光性導電層6は、光吸収層4において生じた電荷を取り出す電極(取出電極とも言う)として働く。透光性導電層6は、バッファ層5よりも低い抵抗率を有する材料を主に含む。透光性導電層6には、いわゆる窓層と呼ばれるものが含まれてもよいし、窓層と透明導電層とが含まれてもよい。
透光性導電層6は、禁制帯幅が広く且つ透明で低抵抗の材料を主に含んでいる。このような材料としては、例えば酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛の化合物、錫が含まれた酸化イ
ンジウム(ITO)および酸化錫(SnO)等の金属酸化物半導体等が挙げられる。酸化亜鉛の化合物は、アルミニウム、ボロン、ガリウム、インジウム、およびフッ素のうちの何れか1つの元素等が含まれたものである。
透光性導電層6は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等によって形成され得る。透光性導電層6の厚さは、例えば、0.05〜3.0μmである。ここで、透光性導電層6が、1Ω・cm未満の抵抗率と、50Ω/□以下のシート抵抗とを有していれば、透光性導電層6を介して光吸収層4から電荷が良好に取り出され得る。
バッファ層5および透光性導電層6は、光吸収層4が吸収し得る光の波長帯域に対して、光を透過させ易い性質(光透過性とも言う)を有していてもよい。これにより、光吸収層4における光の吸収効率の低下が低減され得る。また、透光性導電層6の厚さが0.05〜0.5μmであれば、透光性導電層6における光透過性が高められると同時に、光電変換によって生じた電流が良好に伝送され得る。さらに、透光性導電層6の絶対屈折率とバッファ層5の絶対屈折率とが略同一であれば、透光性導電層6とバッファ層5との界面で光が反射することで生じる入射光のロスが低減され得る。
集電電極7は、透光性導電層6の+Z側の主面(一主面とも言う)の上に設けられている線状部7aと、接続部7bを有している。そして、例えば、光電変換セル1aの透光性導電層6によって集められた電荷は、線状部7aによってさらに集められ、接続部7bを介して隣接する光電変換セル1bに伝達され得る。
この線状部7aが設けられることで、透光性導電層6における導電性が補われるため、透光性導電層6の薄層化が可能となる。これにより、電荷の取り出し効率の確保と、透光性導電層6における光透過性の向上とが両立し得る。なお、線状部7aが、例えば、銀等の導電性が優れた金属を主に含んでいれば、光電変換部1における変換効率が向上し得る。なお、線状部7aに含まれる金属としては、例えば銅、アルミニウムおよびニッケル等が挙げられる。
また、線状部7aの幅は、50〜400μmであれば、隣接する光電変換セル1aおよび光電変換セル1b間における良好な導電が確保されつつ、光吸収層4への光の入射量の低下が低減され得る。1つの光電変換セルに複数の線状部7aが設けられる場合、該複数の線状部7aの間隔は、例えば、2.5mm程度であればよい。
なお、線状部7aの表面が、光吸収層4が吸収し得る波長領域の光を反射する性質を有していれば、光電変換部1がモジュ−ル化された際に、線状部7aの表面で反射した光が、モジュール内で再び反射して光吸収層4に入射し得る。これにより、光電変換部1における変換効率が向上し得る。このような線状部7aは、例えば、透光性の樹脂に光反射率の高い銀等の金属粒子が添加されたペーストを用いて形成すればよい。また、アルミニウム等の光反射率の高い金属が線状部7aの表面に蒸着されることによっても実現できる。
接続部7bは、光吸収層4およびバッファ層5を分離する分離溝P2内に配置されている。この接続部7bは、線状部7aと電気的に接続している。そして、例えば、光電変換セル1a内に位置する接続部7bは、分離溝P2を通って隣の光電変換セル1bから延伸されている下部電極3に接続するような垂下部を有している。これにより接続部7bは、図1(a)において、光電変換セル1aの上部電極(透光性導電層6および線状部7a)と、光電変換セル1bの下部電極3とを電気的に接続できる。なお、図1では、透光性導電層6に電気的に接続された光電変換セル1aの線状部7aと光電変換セル1bの下部電極3とを直に接続しているが、この形態に限られない。接続部7bは、例えば、分離溝P2に配置されるバッファ層5および透光性導電層6の少なくとも一方を介して光電変換セ
ル1aの上部電極と光電変換セル1bの下部電極3とを電気的に接続する形態であってもよい。
接続部7bは、線状部7aと同様の材質、方法で作製してもよい。そのため、接続部7bは、線状部7aの形成と同時に行なってもよい。また、接続部7bは、線状部7aの一部であってもよい。
出力電極8a、8bは、各光電変換セルで光から変換された電流を外部に出力するものである。出力電極8aおよび出力電極8bは、一方が正極であり、他方が負極である。本実施形態では、光電変換部1の一端側に出力電極8a、他端側に出力電極8bがそれぞれ設けられている。すなわち、出力電極8aおよび出力電極8bは、光電変換部1と電気的に接続されているといえる。具体的に、本実施形態において、出力電極8aは、光電変換セル1aの一端側(−X方向)に位置する下部電極3の一部が延在された部位に相当する。一方で、出力電極8bは、光電変換セル1bの他端側(+X方向)に位置する下部電極3の一部が延在された部位に相当する。なお、本実施形態では、出力電極8aおよび出力電極8bを下部電極3の一部を延在させて形成しているが、これに限られない。出力電極8aおよび出力電極8bは、例えば、光電変換セルの上部電極の一部を延在させて形成してもよい。また、光電変換セルが3個以上配列されるような場合は、光電変換部1の一端に位置する光電変換セルに出力電極8aが設けられ、光電変換部1の他端に位置する光電変換セルに出力電極8bが設けられる。
次に、光電変換部1の製造方法の一例について説明する。
まず、第1基板2の外周部から内側に3〜20mm程度を除く略全面にモリブデン等の金属をスパッタリング法で成膜し、下部電極3を形成する。次いで、下部電極3の所望の位置にYAG(イットリウム、アルミニウム、ガーネット)レーザ等を照射して分割溝P1を形成し、下部電極3をパターニングする。次に、パターニングされた下部電極3上に光吸収層4をスパッタリング法、蒸着法または印刷法等を用いて成膜する。次いで、光吸収層4上にバッファ層5を溶液成長法(CBD法)等で成膜する。
次に、スパッタリング法または有機金属気相成長法(MOCVD法)等でバッファ層5上に透光性導電層6を成膜する。次いで、メカニカルスクライビング等で分割溝P2を形成して、光吸収層4、バッファ層5および透光性導電層6をパターニングする。次に、透光性導電層6上にスクリーン印刷法等で金属ペーストを塗布した後、焼成して集電電極7を形成する。次いで、メカニカルスクライビング等でY方向に沿って分割溝P3を形成してパターニングを行なうことにより、X方向に配列する複数の光電変換セルを形成することによって、光電変換部1が形成される。
次に、X方向における両端に位置する光電変換セル(本実施形態では光電変換セル1aおよび光電変換セル1b)について、例えばブレードおよびホイールブラシ等などを用いて光吸収層4、バッファ層5、透光性導電層6および集電電極7等を2〜7mm程度の幅で削り取り、下部電極3の一部を延在させる。これにより、光電変換セル1aの一端部に出力電極8aを形成し、光電変換セル1bの他端部に出力電極8bが形成される。
<光電変換モジュール>
本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールMは、図2に示すように、光電変換部1と、第1基板2と、被覆層9と、第2基板10と、配線導体11と、端子ボックス12とを備えている。
第1基板2は、光電変換部1を支持する機能を有している。この第1基板2の材質とし
ては、例えば厚さ1〜3mm程度の青板ガラス(ソーダライムガラス)およびポリイミド樹脂などの耐熱性プラスチック等が挙げられる。また、第1基板2としては、表面を酸化膜などの絶縁膜で被覆した厚さ100〜200μm程度のステンレスまたはチタン等の金属箔を用いてもよい。また、第1基板2の形状は、例えば矩形状、円形状等の平板状であればよい。
被覆層9は、図2(b)に示すように、第1基板2および第2基板10の互いに対向する一主面間に充填されている。この被覆層9は、主として光電変換部1を保護する機能を有しており、光電変換部1を覆うように配置されている。このような被覆層9としては、例えば共重合したエチレンビニルアセテート(EVA)を主成分とする樹脂が挙げられる。なお、EVAには、樹脂の架橋を促進すべく、トリアリルイソシアヌレート等の架橋剤が含まれていてもよい。また、EVAにより、第1基板2と第2基板10とを接着し、これらが一体化されていてもよい。
第2基板10は、被覆層9と接触するように設けられており、光電変換部1等を外部から保護する機能を有している。この第2基板10の大きさおよび形状は、第1基板2とほぼ同等のものである。第2基板10は、光透過率と必要な強度の点から、例えば、風冷強化した白板ガラス等を用いることができる。
配線導体11は、出力電極8と電気的に接続されており、光電変換部1の出力を出力電極8を介して外部に導く機能を有している。本実施形態において、配線導体11aは、出力電極8aと電気的に接続されている。一方で、配線導体11bは、出力電極8bと電気的に接続されている。配線導体11aおよび配線導体11bは、第1基板2に設けられた開口部2aを介して第1基板2の裏面側に引き出され、端子ボックス12内まで延びている。開口部2aは、第1基板2の一主面から他主面に向かって形成された第1基板2を貫通する貫通孔である。開口部2aは、光電変換部1を第1基板2上に形成する前に予め設けてもよいし、光電変換部1を形成した後に設けてもよい。なお、第1基板2がステンレス等の金属、ガラスまたはプラスチックである場合、開口部2aは、ドリル等を用いた機械加工法およびYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザなどによるレーザ加工法等で形成できる。
配線導体11は、図3に示すように、複数の導体層11Aが+Z方向に積層されて成る。また、配線導体11は、導体層11Aの積層方向にわたって導体層11A同士が部分的に接着されている複数の接着部11Bを有している。そのため、配線導体11では、その長手方向(+Y方向)に沿って、複数の接着部11Bが非接着部11Cを介して配列されているともいえる。
この非接着部11Cにおける導体層11Aは、変形しやすくなっている。すなわち、配線導体11の導体層11Aは、非接着部11Cにおいて互いに固定されていないため、例えば、図3中のX方向およびZ方向に変形できる。それゆえ、本実施形態では、大きな温度変化が生じる環境下において、配線導体11と出力電極8との接続部で生じる応力の集中を上述した導体層11Aの変形によって緩和することができる。これにより、配線導体11の出力電極8からの剥離の発生が低減される。その結果、本実施形態では、信頼性を向上させることができる。
また、配線導体11は、出力電極8と部分的に接続されていてもよい。すなわち、配線導体11は、出力電極8のY方向に沿って複数箇所で接続されていてもよい。これにより、導体層11Aの非接着部11Cを多くすることができるため、より応力を緩和しやすくなる。
また、配線導体11は、接着部11Bで出力電極8と固定するように接続されていてもよい。図3に示した形態では、接着部11Bで配線導体11aと出力電極8aとが固定されて接続されている。
このような形態では、複数の導体層11A同士が部分的に接着している接着部11Bで出力電極8と固定されているため、非接着部11Cにおける導体層11Aが変形しやすくなっている。
配線導体11に含まれる導体層11Aは、例えば、厚さ0.01〜0.05mm程度であり、幅が1〜6mm程度のアルミニウム、銅および金等の金属箔であればよい。そして、配線導体11において、導体層11Aの積層枚数については、特に限定されないが、例えば、3〜10枚である。また、これらの導体層11Aは、全て同じ材質の金属箔で形成してもよいが、材質の異なる金属箔を交互に積層するようにしてもよい。また、主成分としてアルミニウムを含む導体層11Aでは、超音波を用いた溶着による固定接続を容易に行なうことができる。また、主成分として銅を含み、錫および亜鉛を含む金属層で覆われている導体層11Aでは、配線導体11の抵抗を比較的低くすることができる。また、このような導体層11Aでは、加熱による半田付けが容易に行なうことができる。なお、上述した主成分とは、導体層11Aを構成する材質のうち、80質量%以上含んでいることを意味する。
配線導体11は、図3に示すように、非接着部11Cにおける導体層11A間に空隙Sを設けてもよい。これにより、導体層11Aが空隙Sに向かって、より変形しやすくなるため、応力を緩和しやすくなる。なお、本実施形態では、非接着部11Cにおいて、導体層11A同士が単に重なり合っているだけでもよい。このような形態であっても、導体層11A同士が互いに接着されていないため、上述したように変形し得る。
配線導体11は、その接着部11Bが出力電極8側に凸状となっていてもよい。このような配線導体11は、例えば、図4(a)に示すような凸状部11Aaを有する導体層11Aを積層させて形成されている。凸状部11Aaは、出力電極8と接続される部位に対応する導体層11Aに設けられている。この凸状部11Aaの高さは、例えば、0.5〜2.0mm程度である。図4(b)に示すように、配線導体11は、複数の導体層11Aの凸状部11Aa同士が重ねるようにして接着部11Bを形成し、該接着部11Bの部分で出力電極8と接続される。このような形態であれば、配線導体11と出力電極8との間に間隙S1を設けやすくなる。これにより、導体層11Aが変形しやすくなる。なお、配線導体11の凸部は、複数の導体層11Aを積層させた後、機械的に押圧することによって形成してもよい。
なお、図3および図4に示した形態では、複数の導体層11A同士が積層方向にわたって部分的に接着されてなる複数の接着部11Bの部位で出力電極8と接続されているが、これに限られない。例えば、接着部11B以外の部分で配線導体11と出力電極8とを接続してもよい。また、接着部11Bは、配線導体11内でZ方向に一直線上に位置しなくてもよく、多少ずれていてもよい。例えば、3枚の導体層(第1乃至第3導体層)が、第1導体層、第2導体層および第3導体層の順で積層することで配線導体11が形成されている場合、第1導体層と第2導体層との接着部と、第3導体層と第2導体層の接着部とが、Y方向に互いにずれるように配置されていてもよい。
端子ボックス12は、光電変換部1の発電電力を外部に出力できるようにする役割を有する。このような端子ボックス12は、ポリフェニレンエーテル樹脂やABS樹脂等からなる箱体内に、銅およびステンレス等からなるターミナルを備えている。配線導体11は、ターミナルに電気的に接続されている。また、ターミナルには、外部の機器と接続するための接続ケーブル(図示なし)が取り付けられている。
次に、光電変換モジュールMの製造方法の一例について説明する。
まず、上述した製法により、一主面上に光電変換部1および出力電極8を形成した第1基板2を準備する。次に、半田が被覆された導体層11Aを複数積層させて作業台に載置する。次に、半田ごて等で導体層11Aを、その積層方向にわたって導体層11A同士を部分的に接着する。このような部分接着工程を経て接着部11Bが形成される。なお、接着部11Bで接着されている導体層は、互いに電気的に接続されている。
次に、接着部11Bを形成した配線導体11を、第1基板2上の出力電極8上に載置する。次いで、配線導体11の接着部11Bを半田ごてなどを用いて、出力電極8に接続する。このような固定接続工程を経て、配線導体11は出力電極8に固定される。
上述した部分接着工程および固定接着工程は、同時に行なってもよい。このような場合は、例えば、図5(a)に示すように、出力電極8上に複数の導体層11Aを積層したものを載置する。次いで、導体層11Aの所定の位置に半田ごて20を配置する。次に、図5(b)に示すように、半田ごて20を押し下げ、導体層11Aを出力電極8に押し付けながら、導体層11Aに接着部11Bを形成するとともに、接着部11Bを出力電極8に接続すればよい。
このような部分接着工程や固定接続工程では、上述した半田ごてだけに限定されない。例えば、上記工程では、超音波を用いた溶着方法を用いてもよい。これにより、半田やフラックス等を用いることなく、接着および接続工程が行なうことができる。
また、上記の固定接続工程は、配線導体11を出力電極8に半田で接続する半田接続工程の前に、超音波によって出力電極8に半田を溶着する工程を設けてもよい。超音波は、超音波振動によるキャビテーション効果によって酸化皮膜を破壊することできる。そのため、超音波を用いた半田づけでは、半田に対して濡れ性が悪い材質に対する濡れ性を改善し、半田による接着または接続工程を容易にすることができる。
このような方法では、まず、モリブデン等形成された出力電極8上に、少なくとも錫および亜鉛を含む半田を超音波を用いて溶着する。次に、銅箔に少なくとも錫および亜鉛を含む半田あるいは錫および鉛を含む共晶半田をメッキなどを用いてコーティングした導体層11Aを複数積層した状態で、出力電極8上に載置する。次いで、半田ごてを用いて導体層11Aを部分的に加熱し、半田を溶融することで、配線導体11を出力電極8に接続する。また、上記半田は、超音波を用いて溶かしてもよい。なお、接着部11B以外の部分で配線導体11と出力電極8とを接続する場合は、部分接着工程の後に固定接続工程を行なえばよい。
配線導体11を出力電極8に接続した後、光電変換部1上に、EVAなどの被覆層9を配置するとともに、これらの上に第2基板10を載置する。次いで、この積層された部材をラミネート装置にセットし、50〜150Pa程度の減圧下で100〜200℃程度の温度で15〜60分間程度加熱しながら加圧して一体化することにより、光電変換モジュールMが形成される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正及び変更を加えることができる。例えば光電変換モジュールは上述のCIS系などのカルコパイライト系光電変換モジュールに限定されるものではなく、アモルファスシリコンや微結晶シリコンを使用した薄膜太陽電池、シリコン基板を用いた結晶系シリコン太陽電池等の光電変換モジュールにも適用可能である。
M:光電変換モジュ−ル
1:光電変換部
2:第1基板
2a:開口部
3:下部電極
4:光吸収層
5:バッファ層
6:透光性導電層
7:集電電極
7a:線状部
7b:接続部
8、8a、8b:出力電極
9:被覆層
10:第2基板
11、11a、11b:配線導体
11A:導体層
11Aa:凸状部
11B:接着部
11C:非接着部
12:端子ボックス
20:半田ごて
S、S1:間隙

Claims (12)

  1. 光電変換部と、
    該光電変換部に電気的に接続された、該光電変換部の出力を外部に取り出す電極と、
    複数の導体層が積層されてなり、該導体層の一部が前記電極に接続された配線導体とを備え、
    該配線導体は、前記導体層の積層方向にわたって前記導体層同士が部分的に接着されている複数の接着部を有している、光電変換モジュール。
  2. 前記配線導体は、前記電極と部分的に接続されている、請求項1に記載の光電変換モジュール。
  3. 前記配線導体は、前記接着部で前記電極に接続されている、請求項1または請求項2に記載の光電変換モジュール。
  4. 前記配線導体は、前記複数の接着部の間の領域において前記導体層間に間隙を有している、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光電変換モジュール。
  5. 前記導体層は、主成分としてアルミニウムを含む、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光電変換モジュール。
  6. 前記導体層は、主成分として銅を含むとともに、錫および亜鉛を含む金属層で覆われている、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の光電変換モジュール。
  7. 前記配線導体は、前記接着部が前記電極側に凸状となっている、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の光電変換モジュール。
  8. 光電変換部と、
    該光電変換部に電気的に接続された、該光電変換部の出力を外部に取り出す電極と、
    複数の導体層が積層されてなり、該導体層の一部が前記電極に接続された配線導体とを備えた光電変換モジュールの製造方法であって、
    前記配線導体に、前記導体層の積層方向にわたって前記導体層同士を部分的に接着して複数の接着部を形成する部分接着工程と、
    前記配線導体を前記電極に固定する固定接続工程とを備える光電変換モジュールの製造方法。
  9. 前記固定接続工程は、前記接着部を前記電極に固定して、該電極に前記配線導体を接続する、請求項8に記載の光電変換モジュールの製造方法。
  10. 前記部分接着工程および前記固定接続工程を同時に行なう、請求項9に記載の光電変換モジュールの製造方法。
  11. 前記部分接着工程および前記固定接続工程は、超音波を用いた溶着によって行なう、請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の光電変換モジュールの製造方法。
  12. 前記固定接続工程は、前記配線導体を前記電極に半田で接続する半田接続工程を含み、該半田接続工程の前に、前記電極に前記半田を超音波を用いて溶着する工程を含む、請求項8、請求項9または請求項11のいずれかに記載の光電変換モジュールの製造方法。
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