JP2012232351A - 切削インサートおよび切削工具ならびにそれを用いた被削材の切削方法 - Google Patents

切削インサートおよび切削工具ならびにそれを用いた被削材の切削方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 特に難削材を加工する場合に、背分力を低減して切刃の欠損を抑制する切削インサートを提供すること。
【解決手段】 上面2と、下面3と、側面4と、切刃5とを有している切削本体部10を備え、切刃5は、切削本体部10の外方側に凸の円弧状であるとともに、凹状切刃部51および凸状切刃部52を有している複数の波状切刃50を有しており、側面4に、波状切刃50において最も下面3側に位置している最低点511を通るとともに切削本体部10の中心軸S1と直交する直線L2に対して垂直な第1割出し面41と、第1割出し面41に対して略垂直な第2割出し面42とを有している切削インサート1である。凹状切刃部51の最低点を切刃5の先端にして切削するため、切刃5のアキシャルレーキが負となって、凹状切刃部51の最低点511が受ける背分力を凹状切刃部51に分散させて、切刃5の欠損を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削インサートおよび切削工具ならびにそれを用いた被削材の切削方法に関する。
耐熱合金や高硬度材といったいわゆる難削材と称される金属材料の加工(以下、単に難削材の加工という)に、例えば、特許文献1に開示されているような上面視円弧状の切刃を有している切削インサートが用いられている。このような切削インサートは、上面視直線状の切刃の場合に比べて、生成される切屑が薄いことや切刃強度が高いなどの観点から、難削材の加工において有利である。
特開平9−225724号公報
しかし、難削材は他の金属材料を加工する場合に比べて、切刃がワークに食い付きにくくいため、切削時に切刃が受ける背分力が大きく、上記のような切削インサートであっても切刃が欠損する場合がある。
本発明の目的は、特に難削材を加工する場合に、背分力を低減して切刃の欠損を抑制する切削インサートを提供することにある。
本発明の切削インサートは、上面と、下面と、前記上面および前記下面に接続されている側面と、前記上面と前記側面との交差部に位置する切刃とを有している切削本体部を備え、前記切刃は、上面視において前記切削本体部の外方側に凸の円弧状であるとともに、側面視において凹状切刃部および凸状切刃部を有している複数の波状切刃を有しており、前記側面に、前記波状切刃において最も下面側に位置している最低点を通るとともに前記切削本体部の中心軸と直交する直線に対して垂直な第1割出し面と、該第1割出し面に対して略垂直な第2割出し面とを有していることを特徴とする。
本発明の切削ホルダは、回転中心軸を有している円柱状の支持本体部の先端外周面にインサートポケットが形成されており、前記インサートポケットは、前記回転中心軸に沿う方向に延びる着座面と、該着座面に垂直な複数の拘束面とを備えており、該複数の拘束面のうち少なくとも2つが直角に配置されていることを特徴とする。
本発明の切削工具は、本発明の切削ホルダと、前記インサートポケットに装着された本発明の切削インサートとを備えており、前記切削インサートは、前記下面が前記着座面に当接しているとともに、前記第1割出し面および前記第2割出し面が前記複数の拘束面に当接していることを特徴とする。
本発明の被削材の切削方法は、本発明の切削工具を回転させる工程と、回転している前記切削工具の前記切刃を被削材に接触させて前記被削材を切削する工程と、回転している前記切削工具の前記切刃を前記被削材から離間させる工程とを含むことを特徴とする。
本発明の切削インサートによれば、切刃は、上面視において切削本体部の外方側に凸の円弧状であるとともに、側面視において凹状切刃部および凸状切刃部を有している複数の波状切刃を有しており、側面に、波状切刃において最も下面側に位置している最低点を通るとともに切削本体部の中心軸と直交する直線に対して垂直な第1割出し面と、第1割出し面に対して略垂直な第2割出し面とを有している。この構成によって、凹状切刃部の最低点を切刃先端として切削するため、切刃の軸方向すくい角(以下、アキシャルレーキという)が負となって、凹状切刃部の最低点が受ける背分力を分散させることができる。その結果、難削材を加工する場合であっても、刃先先端に背分力が集中することが低減されて切刃の欠損を抑制する。
本発明の切削インサートの実施形態の一例を示す斜視図である。 図1に示す切削インサートの平面図である。 (a)は図2に示す切削インサートの矢印Aの指す方向の側面図であり、(b)は図2に示す切削インサートの矢印Bの指す方向の側面図である。 (a)は図2に示す切削インサートのC−C線における断面図であり、(b)はD−D線における断面図である。 本発明の切削ホルダの実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明の切削工具の実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明の被削材の切削方法の実施形態の一例を説明する工程図である。
<切削インサート>
以下、図1〜図4を用いて、本発明の実施形態の例である切削インサート1(以下、単にインサート1と略す)について説明する。
本発明の実施形態の一例であるインサート1は、上面2と、下面3と、上面2および下面3に接続されている側面4とを有する切削本体部10を備える。本例においては、図1および図2に示すように、この切削本体部10は板状であり、その形状は、上面視において、例えば円形状、あるいは三角形状、四角形状、五角形状、六角形状または八角形状といった多角形状などの、当業者が通常インサートに使用する形状である。本例においては、具体的には、切削本体部10の形状は略円形状である。本例において、切削本体部10の寸法は上面2における最大幅が5mm〜20mであり、下面3から上面2までの高さは2mm〜8mmである。上面2と側面4との交差部には切刃5が位置している。
インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物がある。
インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
上面2のうち切刃5に沿う領域は、切屑が擦過するすくい面として機能する。側面4のうち切刃5に沿う領域は、逃げ面として機能する。
上面2と側面4とは、具体的には、上面2と側面4との間の切削本体部10側の角度が鋭角となるように連続している。すなわちインサート1は、図3に示すように、側面4に正の逃げ角θが付与された、いわゆるポジティブ型のインサートである。ここで、逃げ角θは、側面視において、下面3に垂直な補助線Vに対する側面4の傾斜角度である。逃げ角θとしては、例えば3°〜20°の範囲であり、この範囲内で適宜設定されており、その角度は切刃5に沿う方向に一定である。この構成によって、被削材の表面に平行な方向と垂直な方向との両方に切刃5が進行して切削を行なう、沈み込み加工を良好に行なうことができる。
切刃5は、上面視において切削本体部10の外方側に凸の円弧状である。この構成によって、例えば、板状の被削材の場合に、切刃5は1点で被削材に接触して、その1点における法線方向に進行して切削が行なわれるため、被削材との接触面積が低減されて切削抵抗が低減されるので、難削材を加工する場合に好適となる。
切刃5は側面視において複数の波状切刃50を備えている。すなわち、波状切刃50は下面3側に凸形状の凹状切刃部51と、下面3側から離れる側に凸形状の凸状切刃部52とを有している。この構成によって、凹状切刃部51を用いた場合の加工面の大まかな形状を加工するような「荒削り加工」と、凸状切刃部52を用いた場合の、荒削り加工の後に加工面の詳細な形状を仕上げる「倣い加工」とに対応することができる。
具体的には、図3(a)に示すように、凹状切刃部51を用いた場合には、切刃5におけるアキシャルレーキが負となるため、側面視において、凹状切刃部51の直下のインサート1の厚みが確保できて、凹状切刃部51の耐欠損性が向上する。その結果、荒削り加工のような、被削材から高い抵抗を受ける切削に好適となる。また、図3(b)に示すように、凸状切刃部52を用いた場合には、被削材との接触面積が低減されて切削抵抗が低減するため、凸状切刃部52と被削材との間に起こる相対振動(以下、びびり振動という)を抑制することができる。その結果、倣い加工のような加工面の精度が向上することが要求される切削に好適となる。
本例において、凹状切刃部51は、図3(a)に示すように、波状切刃50において最も下面3側に位置している最低点511を有している。この構成によって、凹状切刃部51の最低点511を切刃先端として用いた場合は、切刃5におけるアキシャルレーキが負の方向に最も大きく確保できて、最低点511が受ける背分力を凹状切刃部51に分散させることができる。その結果、凹状切刃部51の欠損を抑制することができる。
本例において、凸状切刃部52は、図3(b)に示すように、波状切刃50において最も下面3側から離れる側に位置している最高点521を有している。この構成によって、凸状切刃部52の最高点521を切刃先端として用いた場合は、凸状切刃部52のアキシャルレーキが正の方向に最も大きく確保できて、切削抵抗がより低減される。
本例においては、図3に示すように、凹状切刃部51は側面視において曲線で構成され
ている。この構成によって、凹状切刃部51の最低点511が受ける背分力をより良好に分散させることができる。なお、本例においては、曲率半径5mmの曲線1つで構成されているが、複数の曲率半径の複数の曲線で構成されていても構わない。
本例においては、図3に示すように、凹状切刃部51は、側面視において最低点511を通るとともに下面3に垂直な直線L1に対して線対称である。この構成によって、凹状切刃部51の最低点511が受ける背分力を、凹状切刃部51において左右の均衡を保ちながら分散させることができる。
ここで、切刃5の上面視形状は特に限定されない。例えば、インサート1の上面視の寸法を小さくする観点から、切削本体部10の形状が上面視において多角形状にしても構わない。この場合に、例えば、上面2の各辺に凹状切刃部51を上面2のコーナーに凸状切刃部52を配置して多角形状を形成していてもよい。なお、本例においては、凹状切刃部51および凸状切刃部52との切削を両立させるという観点から、図2に示すように、切刃5は波状切刃50が4つ(50a,50b,50c,50d)形成されており、上面視において、1つの波状切刃50aにおける凹状切刃部51aの曲率半径と凸状切刃部52aの曲率半径とは等しく形成されている。他の3つの波状切刃50b,50c,50dにおいても、凹状切刃部51の曲率半径と凸状切刃部52の曲率半径とは等しく形成されている。そのため、切刃5は上面視略円形状である。
上面2は、図4に示すように、切刃5に連続して、切刃5から切削本体部の内方側に向かうにつれて下面3に近づくように傾斜しているすくい面21を有している。すくい面21は、すくいとして機能し、切刃5から生成される切屑の厚みに関与する。一般に、すくいの角度が大きくなると、切屑の厚みは薄くなる傾向がある。上面2が切刃5に連続してすくい面21を有していることによって、切刃5の被削材への食い付きが良好になって、切削抵抗を低減することができる。なお、本例においては、図4に示すように、切刃5の刃先の強度を強くするため、切刃5とすくい面21との交差部に平坦なランド6を設けている。ランド6の幅は、切削条件によって適宜設定されるが、本例においては0.15mmである。
本例においては、切刃5が円弧状であるため、切刃5によって生成された切屑は、直線状の切刃に比べて薄くなる。したがって、すくい面21を擦過することによって螺旋状にカールしやすくなる。すなわち、すくい面21によって切屑の排出方向が制御される。切削条件によって切屑の排出方向を制御しにくい場合には、上面2に凹部や凸部などを別途設けて、ブレーカ形状を適宜設計すればよい。
本例においては、図4に示すように、すくい面21は、凹状切刃部51および凸状切刃部52に連続している第1すくい面21aと、第1すくい面21aに連続するとともに、第1すくい面21aの傾斜角度よりも大きい傾斜角度の第2すくい面21bを有している。特に、被削材や工具の送りが大きいなどの高負荷切削条件下における加工の場合に、生成された切屑とすくい面21との接触面積を可及的に減少させて、必要最小限の面積で接触することによって、生成された切屑を螺旋状にカールさせて、切屑排出性を良好にすることができる。このように、第2すくい面21bの傾斜角度を第1すくい面21aの傾斜角度よりも大きくすることによって、生成された切屑が第2すくい面21bを擦過しにくくなって、生成された切屑とすくい面21との接触面積を減少させて、切屑の排出方向をより良好に制御することができる。
具体的には、図4(a)に示すように、第1すくい面21aの凹状切刃部51に近い側の端部の仮想延長線Pと凹状切刃部51を通る水平面に平行な基準面h1とが成す角度をαとし、第2すくい面21bの凹状切刃部51に近い側の端部の仮想延長線Qと凹状切刃
部51を通る水平面に平行な基準面h1とが成す角度をβとすれば、α<βである。角度αは5°〜20°の範囲から、また角度βは15°〜45°の範囲から適宜設定される。なお、図4(a)は側面図であるため、水平面h1は直線で表わされている。
本例においては、図4(b)に示すように、第1すくい面21aの凸状切刃部51に近い側の端部の仮想延長線Rと凸状切刃部51を通る水平面に平行な基準面h2とが成す角度をγとすればα<γである。この構成によって、波状切刃50のうち最も高い切削抵抗を受ける凸状切刃部52の被削材への食い付きが良好になって、切削抵抗を低減することができる。角度γは10°〜25°の範囲から適宜設定される。
上面2の中央部には、図2に示すように、切削本体部10の中心軸S1に沿って上面2の中央から下面3の中央まで貫通する貫通孔7を有しており、貫通孔7の周囲には、ネジ頭当接部8を有している。貫通孔7は、ホルダに取り付けるために取付けネジを挿通する孔であり、ネジ頭当接部8は、取付けネジのネジ頭と当接する。このとき、ネジ頭当接部8は、切刃5と同じ高さに位置しているか、あるいは切刃5よりも低い位置にあるのがよい。本例においては、具体的には、図4に示すように、ネジ頭当接部8は切刃5よりも低い位置にある。この構成によって、取付けネジのネジ頭とネジ頭当接部8とが接触する位置が切刃5よりも低い位置にあるため、取付けネジのネジ頭とネジ頭当接部8との間に切屑が噛み込まれにくくなる。
側面4は、図3に示すように、複数の波状切刃50において、凹状切刃部51と凸状切刃部52のそれぞれを割り出すために、割出し面を複数備えている。
本例においては、側面4は、波状切刃50において最も下面3側に位置している最低点511を通るとともに、切削本体部10の中心軸S1と直交する直線に対して、垂直な第1割出し面41を有している。この構成によって、凹状切刃部51の最低点511を切刃の先端として、被削材に最初に接触させることができる。具体的には、図2に示すように、最低点511aを通るとともに、中心軸S1と直交する直線L2に対して垂直な第1割出し面41aを有している。なお、第1割り出し面41および第2割出し面42は、上面視では確認できない位置にあるため、図2においては破線で示している。
さらに、側面4は、第1割出し面41に対して略垂直となる第2割出し面42を有している。この構成によって、難削材の加工のような背分力が大きい加工の場合においても、インサート1の回転を抑制することができる。具体的には、図2に示すように、第1割出し面41aの仮想延長線と第2割出し面42aの仮想延長線とは直交している。
また、本例においては、凹状切刃部51は上述のとおり4つ形成されているため、第1割出し面41および第2割出し面42も4つずつ形成されている。すなわち、図2に示すように、凹状切刃部51bには、第1割出し面41bと第2割出し面42bとが対応し、第1割出し面41bの仮想延長線と第2割出し面42bの仮想延長線とは直交している。また、凹状切刃部51cには、第1割出し面41cと第2割出し面42cとが対応し、第1割出し面41cの仮想延長線と第2割出し面42cの仮想延長線とは直交している。さらに、凹状切刃部51dには、第1割出し面41dと第2割出し面42dとが対応し、第1割出し面41dの仮想延長線と第2割出し面42dの仮想延長線とは直交している。
また、図3に示すように、側面視において、第1割出し面41および第2割出し面42の幅は、それぞれ下面3から離れるにつれて大きくなっている。この構成によって、上面2に近い側におけるホルダと当接する面積が増加するため拘束力をより大きく確保することができて、インサート1の回転をより効果的に抑制することができる。
さらに、図3(a)に示すように、第1割出し面41および第2割出し面42は下面3に垂直に配置されている。インサート1を拘束する際に、インサート1に取付けネジをねじ込むと、インサート1は下面3に垂直な方向に抵抗力を受ける。しかし、本例のように、下面3と第1割出し面41および第2割出し面42が垂直に位置していることによって、第1割出し面41および第2割出し面42が、抵抗力を受けにくくなってインサート1の下面3とホルダとがより適切に当接しやすくなる。その結果、インサート1は安定して拘束される。
<切削ホルダ>
本発明の実施形態の一例である切削ホルダ100は、図5に示すように、回転中心軸S2を有している円柱状の支持本体部101の先端外周面にインサートポケット102が形成されている。
インサートポケット102は、図5に示すように、回転中心軸S2に沿う方向に延びる着座面103と、着座面103に垂直な複数の拘束面104とを備えている。この構成によって、複数の拘束面104は、インサート1を拘束する際にインサート1に取付けネジをねじ込むことによる抵抗力を受けにくくなって、インサート1の下面3と着座面103とが当接しやすくなる。そのため、インサート1は安定して拘束される。
また、図5に示すように、複数の拘束面104のうち少なくとも2つが直角に配置されている。すなわち、拘束面104は、回転軸に平行な回転軸方向拘束面104aと、この回転軸方向拘束面104aに垂直な径方向拘束面104bとを有している。この構成によって、難削材の加工のような背分力が大きい加工の場合においても、インサート1の回転を抑制することができる。また、着座面103には、インサート1をホルダ100に装着する際に取付けネジ(図示せず)を螺合させるネジ孔105が設けられている。
<切削工具>
本発明の実施形態の一例である切削工具110は、図6に示すように、切削ホルダ100と、インサートポケット102に装着された切削インサート1とを備えており、切削インサート1は、下面3が着座面103に当接しているとともに、第1割出し面41および第2割出し面42が複数の拘束面104に当接している。すなわち、この構成によって、凹状切刃部51が切削時に切削ホルダ100から最も突出した位置に拘束されることとなって、本発明のインサート1の効果を良好に奏することができる。
本例においては、図6に示すように、インサート1は取付けネジによってインサートポケット102に装着されている。すなわち、インサート1の貫通孔7に取付けネジを挿入し、この取付けネジの先端をインサートポケット102に形成されたネジ孔に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、インサート1がホルダ100に装着されている。
また、本例においては、図6に示すように、インサート1は、ホルダ100の回転中心軸S2に対して、凹状切刃部51が0°以上のアキシャルレーキを有するように装着されている。すなわち、側面視で、ホルダ100の外周面側に配置されたインサート1の切刃5は、ホルダ100の先端側から後端側に向かうにつれて、ホルダ100の回転中心軸S2と一致するか、ホルダ100の回転中心軸S2から遠ざかるように傾斜している。このような構成によって、切削時にかかる切削抵抗の低減を図ることができる。
<被削材の切削方法>
図7を用いて、本発明の実施形態の一例である被削材の切削方法について、切削工具10を用いた場合を例示して説明する。本例の被削材の切削方法は、以下の(i)〜(iii)の工程を含む。
(i)図7(a)に示すように、切削工具110をホルダ100の回転中心軸S2を中心に矢印X方向に回転させる工程、および矢印Y1方向に動かし、被削材200に切削工具110の切刃5を近づける工程。
(ii)図7(b)に示すように、インサート1の切刃5を被削材200の表面に接触させ、回転している切削工具110を、例えば矢印Z方向に動かし、被削材200の表面を切削する工程。
(iii)図7(c)に示すように、回転している切削工具110を矢印Y2方向に動かし、被削材200から切削工具110を離間させる工程。
なお、前記(i)の工程では、切削工具110と被削材200とは相対的に近づければよく、例えば被削材200を切削工具110に近づけてもよい。これと同様に、前記(iii)の工程では、被削材200と切削工具110とは相対的に遠ざければよく、例えば被削材200を切削工具110から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、切削工具110を回転させた状態を保持して、被削材200の異なる箇所にインサート1の切刃5を接触させる工程を繰り返せばよい。使用している切刃5が摩耗した際には、インサート1を貫通孔7の中心軸に対して回転させて、未使用の切刃5を用いればよい。
さらに、被削材200の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、鋳鉄または非鉄金属などが挙げられる。
1 切削インサート(インサート)
2 上面
21 すくい面
21a 第1すくい面
21b 第2すくい面
3 下面
4 側面
41 第1割出し面
42 第2割出し面
5 切刃
50 波状切刃
51 凹状切刃部
511 最低点
512 端部
52 凸状切刃部
6 ランド
7 貫通孔
8 ネジ頭当接部
10 切削本体部
100 ホルダ
101 支持本体部
102 インサートポケット
103 着座面
104 拘束面
104a 回転軸方向拘束面
104b 径方向拘束面
105 ネジ孔
110 切削工具
200 被削材

Claims (10)

  1. 上面と、下面と、前記上面および前記下面に接続されている側面と、前記上面と前記側面との交差部に位置する切刃とを有している切削本体部を備え、
    前記切刃は、上面視において前記切削本体部の外方側に凸の円弧状であるとともに、側面視において凹状切刃部および凸状切刃部を有している複数の波状切刃を有しており、
    前記側面に、前記波状切刃において最も下面側に位置している最低点を通るとともに前記切削本体部の中心軸と直交する直線に対して垂直な第1割出し面と、該第1割出し面に対して略垂直な第2割出し面とを有していることを特徴とする切削インサート。
  2. 側面視において、前記凹状切刃部は曲線で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記凹状切刃部は、側面視において前記最低点を通るとともに前記下面に垂直な直線に対して線対称であることを特徴とする請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 側面視において、前記第1割出し面および前記第2割出し面の幅は、それぞれ前記下面から離れるにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の切削インサート。
  5. 前記第1割出し面および前記第2割出し面は、前記下面に垂直に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の切削インサート。
  6. 前記側面と前記上面との間の前記切削本体部側の角度が鋭角であることを特徴とする請求項1から5のいずれかの項に記載の切削インサート。
  7. 回転中心軸を有している円柱状の支持本体部の先端外周面にインサートポケットが形成されている切削ホルダであって、
    前記インサートポケットは、前記回転中心軸に沿う方向に延びる着座面と、該着座面に垂直な複数の拘束面とを備えており、該複数の拘束面のうち少なくとも2つが直角に配置されていることを特徴とする切削ホルダ。
  8. 請求項7に記載の切削ホルダと、前記インサートポケットに装着された請求項1から6のいずれかの項に記載の切削インサートとを備えており、
    前記切削インサートは、前記下面が前記着座面に当接しているとともに、前記第1割出し面および前記第2割出し面が前記複数の拘束面に当接していることを特徴とする切削工具。
  9. 前記切削インサートは、前記切削ホルダの前記回転中心軸に対して、前記凹状切刃部が0°以上のアキシャルレーキを有するように装着されていることを特徴とする請求項8に記載の切削工具。
  10. 請求項8または9に記載の切削工具を回転させる工程と、
    回転している前記切削工具の前記切刃を被削材に接触させて前記被削材を切削する工程と、
    回転している前記切削工具の前記切刃を前記被削材から離間させる工程とを含むことを特徴とする被削材の切削方法。
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