JP2012231766A - 自立型クリーン農場システム - Google Patents
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Abstract
【課題】風力や太陽光などの自然エネルギーおよび雨水を利用することによって、ライフラインの整っていない場所においても、野菜などの農作物を効率良く栽培することが可能な自立型クリーン農場システムを提供する。
【解決手段】屋根2の表面に太陽光発電手段3が設けられているとともに、屋根2の屋根裏2bに屋根2の表面2bに降下する雨水を導入して貯留する雨水貯留プール4が設けられ、屋根2の下方に壁面の一部が開口されて風の流れが形成されているとともに、風の流れによって得られるエネルギーにより発電を行う風力発電手段5が1つ以上設けられた風力発電フロア6を有し、風力発電フロア6の下階に植物を栽培する栽培棚7と、植物育成用の人工光8と、植物に雨水を散水する雨水散水手段9とが備えられた農場フロア10を有してなり、農場フロア10の人工光8および雨水散水手段9には、太陽光発電手段3および風力発電手段5によって発電された電力が供給されている。
【選択図】図1
【解決手段】屋根2の表面に太陽光発電手段3が設けられているとともに、屋根2の屋根裏2bに屋根2の表面2bに降下する雨水を導入して貯留する雨水貯留プール4が設けられ、屋根2の下方に壁面の一部が開口されて風の流れが形成されているとともに、風の流れによって得られるエネルギーにより発電を行う風力発電手段5が1つ以上設けられた風力発電フロア6を有し、風力発電フロア6の下階に植物を栽培する栽培棚7と、植物育成用の人工光8と、植物に雨水を散水する雨水散水手段9とが備えられた農場フロア10を有してなり、農場フロア10の人工光8および雨水散水手段9には、太陽光発電手段3および風力発電手段5によって発電された電力が供給されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、風力、太陽光などの自然エネルギーおよび雨水を利用することにより、効率的に植物を栽培することが可能な自立型クリーン農場システムに関するものである。
近年、環境保全の観点から二酸化炭素の削減を図るために、太陽光、風力、地熱あるいは潮力といった各種の自然エネルギーを利用して発電を行う試みが積極的に行われている。また、近年の水不足や地球環境への意識の高まりから、雨水を取り出して利用する考えが広まってきているとともに、近年増加の傾向にあるゲリラ豪雨による被害の対策として、大量の雨水を貯留して、水害による被害を最小限に抑える試みも行われている。
一方、植物においては、気候の変動や食の安全意識の高まりから、農作物を安全かつ計画的に生産することが可能であるとともに、露地栽培やハウス栽培に不向きな不毛な土地においても、様々な野菜や果物を栽培することが可能な植物工場に注目が集まっている。
この植物工場には、太陽光利用型と、人工光による完全制御型の2種類がある。太陽光利用型は、温室等の半閉鎖環境で太陽光の利用を基本として、雨天・曇天時の補光や夏季の高温抑制などにより生産を行うものである。また、完全制御型は、ビル内など外部と切り離された閉鎖的空間において、完全に制御された環境、例えば、人工的光源、各種空調設備、養液培養などによって生産を行うものである。
上記完全制御型の植物工場は、冷夏や暖冬、台風などの気象変動の影響を受けることがなく、安定した供給が可能であるとともに、農薬の使用や細菌が少なく高い安全性や高品質の作物を供給することが可能である。しかし、工場の設置や各種設備を揃える必要があるため、高額の初期投資が必要であるとともに、植物の育成のための光源、例えば、高圧ナトリウムランプ、蛍光灯、発光ダイオードなどの電力費、光源から発生する熱の冷却、その他適温の維持のための空調費など生産コストが嵩むという問題がある。また、ライフラインの整っていない場所において、生産が行えないという問題もある。
一方、太陽光利用型の植物工場は、温室などの半閉鎖環境であるため、太陽光の利用が基本であるとともに、雨天・曇天時の補光や夏季の高温抑制技術などによって、周年・計画生産を行う施設である。このため、初期投資費用を抑えることができるとともに、太陽光を利用することにより、電力費も抑えることができる。しかしながら、この太陽光利用型の植物工場は、主な光源を太陽光とすることから、完全制御型の植物工場ほどの高効率生産や周年生産が不可能であるという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、風力や太陽光などの自然エネルギーおよび雨水を利用することによって、ライフラインの整っていない場所においても、野菜などの農作物を効率良く栽培することが可能な自立型クリーン農場システムを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数階を有する建造物を用いた自立型クリーン農場システムであって、上記建造物は、屋根の表面に太陽光発電手段が設けられているとともに、この屋根の屋根裏に当該屋根の表面に降下する雨水を導入して貯留する雨水貯留プールが設けられ、上記屋根の下方に、壁面の一部が開口されて風の流れが形成されているとともに、この風の流れによって得られるエネルギーにより発電を行う風力発電手段が1つ以上設けられた風力発電フロアを有し、上記風力発電フロアの下階に、植物を栽培する栽培棚と、植物育成用の人工光と、植物に上記雨水貯留プールに貯留された雨水を散水する雨水散水手段とが備えられた農場フロアを有してなり、上記農場フロアの上記人工光および上記雨水散水手段には、上記太陽光発電手段および上記風力発電手段によって発電された電力が供給されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記風力発電フロアは、四方が開口されているとともに、この開口された各々の開口部を形成する上記風力発電フロアの床面端部と上記屋根の裏面端部とに、上記風力発電フロア内に向かうに従って風の流路が漸次狭くなる傾斜面が形成されていることを特徴とするものである。
そして、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記風力発電手段は、風を受けて回転する回転翼と、この回転翼を内設するとともに、上記風力発電フロア内を流れる風を流入する筒体とを備え、かつ当該筒体の風の流入側が風向面に配置されるように、上記筒体を回転させる回転手段を備えていることを特徴とするものである。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記雨水散水手段は、上記雨水貯留プールの雨水を植物に散水する散水パイプと、この散水パイプから植物に散水する時間および散水量などを制御する制御装置を備えていることを特徴とするものである。
請求項1〜4に記載の発明によれば、複数階を有する建造物の屋根に設けられた太陽光発電手段と、風力発電フロア内に設けられた風力発電手段とにより発電された電気によって、農場フロアの人工光および雨水散水手段の電力を賄うことができるとともに、植物の育成に必要な水を、上記屋根の屋根裏に設けられた雨水貯留プールに雨水を貯留して利用するため、ライフラインの整っていない山間部や離島においても、植物の栽培を行うことができるとともに、太陽光が照射されない、雨天や曇天または夜間においても、風のエネルギーによって発電し、電力を得ることができる。これにより、1年を通して植物を計画的に栽培することができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記風力発電フロアは、四方が開口されているとともに、この開口された各々の開口部を形成する上記風力発電フロアの床面端部と、上記屋根の裏面端部とに、上記風力発電フロア内に向かうに従って、風の流路が漸次狭くなる傾斜面が形成されているため、上記傾斜面が形成された上記開口部において、上記風力発電フロア内を流れる風の速度を上げることができる。この結果、上記風力発電手段に与える風のエネルギーを増加させることができ、発電効率を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記風力発電手段が、風を受けて回転する回転翼と、この回転翼を内設するとともに、上記風力発電フロア内を流れる風を流入する筒体とを備えているため、上記風力発電フロアを流れる風を上記筒体内に流入させることにより、さらに風速を上げることができる。この結果、上記筒体に内設された回転翼に与える風のエネルギーを増加させて、発電効率をさらに向上させることができる。
また、上記筒体の風の流入側が風向面に配置されるように、上記筒体を回転させる回転手段を備えているため、風向が一定でない場所であっても、常に風向に対して上記筒体の風の流入側を配置させることできる。この結果、気候の変動や季節によって風向きが変わる場所においても、常に上記筒体に風を流入させ、上記回転翼によって発電を行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、上記雨水散水手段が、上記雨水貯留プールの雨水を植物に散水する散水パイプと、この散水パイプから植物に散水する時間および散水量などを制御する制御装置とを備えているため、上記雨水貯留プールに貯留されている雨水を効率良く植物に散水することができるとともに、栽培する作物の種類や栽培条件に適した散水を行うことができ、栽培効率を向上させることができる。
図1および図2に示すように、本発明の自立型クリーン農場の一実施形態は、4本の柱13により支えられた2階建て建造物1であり、その屋根2の表面2aに、太陽光発電手段3が設けられ、この屋根2の屋根裏2bに雨水を貯留する雨水貯留プール4が設けられているとともに、この屋根2の下方に、風のエネルギーにより発電を行う風力発電手段と制御ボックス15とが設けられた風力発電フロア6が配設され、さらに風力発電フロア6の下階に、植物を栽培する栽培棚7と、植物育成用の人工光8と、植物に雨水を散水する雨水散水手段9とが備えられた農場フロア10が配設されて概略構成されている。
ここで、屋根2の表面2aに設けられた太陽光発電手段3は、太陽電池が複数集積されたソーラーパネル3aによって構成されている。このソーラーパネル3aは、複数枚(図では6枚)が屋根2の表面2aに間隔を置いて敷設されている。また、各々のソーラーパネル3aは、ケーブルを介して風力発電フロア6に設けられた制御ボックス15に接続されている。
また、屋根2の屋根裏2bに設けられた雨水貯留プール4は、屋根裏2bの全域に亘って形成されているとともに、この雨水貯留プール4に雨水を導入するための導入口2dが、屋根2の表面2a側に穿設されている。この導入口2dは、長穴状に形成されているとともに、ソーラーパネル3aと平行に、屋根2の表面2a側に穿設されている。また、屋根2の裏面には、雨水貯留プール4に貯留された雨水を雨水散水手段9に導くための竪樋14が接続されている。この竪樋14は、間隔を複数本(図では6本)設けられているとともに、各々に電磁弁14aが介在されている。
そして、屋根2の下方にある風力発電フロア6は、風向に関係なくフロア内を風が流れるように、四方が開口されている。また、各々の開口部は、この開口部を形成している風力発電フロア6の床面端部6aと、屋根2の裏面端部2cとに、風力発電フロア6内に向かうに従って、風の流路が漸次狭くなる傾斜面11が形成されている。
さらに、風力発電フロア6には、フロア内を流れる風のエネルギーによって発電する風力発電手段5が複数基(図では3基)設けられている。この風力発電手段5は、図3(a)およ(b)に示すように、両端部が開口された筒体5bと、この筒体5bに内設された回転翼5aと、筒体5bの外周面の長手方向の中心部に、一体的に形成された筒体5bを支持する円筒状の支持部5cと、この支持部5cに回転手段12を介して連結された台座5dとによって構成されている。
また、回転翼5aは、ナセル17に内設されている増速器20にロータ軸21を介して連結されているとともに、増速器20が動力伝達軸19を介して発電機18に連結されている。これにより、回転翼5aの回転が増速器20によって増速され、増速された回転が発電機18に伝達されて発電するように構成されている。そして、発電機18は、ケーブルを介して風力発電フロア6に設けられた制御ボックス15に接続されている。
そして、回転手段12は、図3(c)に示すように、支持部5cの下面側に、一体的に形成されたピニオンギア12aと、このピニオンギア12aに歯合されているラック12bと、このラック12bを可動させるアクチュエータ12cとによって構成されている。また、回転手段12は、屋根2の表面2aに取り付けられた角度検出器、例えば、風車型風向風速計16の角度センサにより風向を計測し、計測された角度に従い、アクチュエータ12cを作動させて筒体5bが回転するように構成されている。
さらに、風力発電フロア6の下階にある農場フロア10は、植物を栽培する栽培棚7が複数段(図では3段)設けられ、この栽培棚7に栽培用容器7aが設置されている。また、栽培用容器7aの上方には、雨水貯留プール4の雨水を散水する散水パイプ9aと、植物育成用の人工光8が配設されている。散水パイプ9aからの雨水の散水は、散水する時間や散水する量などが、制御装置9bに設定された条件に従って行うように構成されている。また、人工光8には、省電力型のLED電球、蛍光灯、高圧ナトリウムランプなどを用いることができる。
また、制御ボックス15は、ソーラーパネル3aで発電された直流の電気を交流の電気に変換するパワーコンディショナ、このパワーコンディショナによって変換された交流の電気および風力発電手段5によって、発電された交流の電気を負荷電力として振り分ける配電盤、夜間に利用する電気を充電するリチウムイオン二次電池、風車型風向風速計16によって検知した信号および雨水を散水パイプ9aから植物に散水する時間や散水量を制御する制御装置9bが配設されている。
以上の構成からなる自立型クリーン農場システムを用いて、植物を栽培するには、まず、2階建ての建造物1を山間部や離島などに設置する。設置にあたっては、建造物1の基礎となる4本の柱13を立設した後に、2階部分である風力発電フロア6の床を柱13に取り付け、さらに、雨水貯留プール4が設けられた屋根2を柱13に取り付ける。これにより、1階部分に農場フロア10、2階に風力発電フロア6を有するとともに、屋根2に雨水貯留プール4が設けられた建造物1が完成する。
そして、屋根2の表面2aに、ソーラーパネル3aを敷設するとともに、風力発電フロア6に、3基の風力発電手段5および制御ボックス15を配設し、かつ屋根2の屋根裏2bに設けられた雨水貯留プール4から雨水を農場フロア10に導く竪樋14を配設する。また、各々のソーラーパネル3aおよび各々の風力発電手段5をケーブルを介して、制御ボックス15に接続する。
さらに、風力発電フロア6の下階にある農場フロア10に、3段の栽培棚7を設けるとともに、各段の栽培棚7に栽培用容器7aを設置する。そして、栽培用容器7aの上方に、雨水を散水する散水パイプ9a、この散水パイプの上方に、植物育成用の人工光8を配設する。この際に、散水パイプ9aは、竪樋14に連結されるとともに、植物育成用の人工光8に、制御ボックス15から電力が供給されるように接続する。
次に、自立型クリーン農場システムを利用して、植物を栽培するには、まず、農場フロア10内の植物を栽培する栽培棚7に設置されている栽培用容器7aに、土壌を敷き詰めるとともに、この土壌に栽培する植物の種または苗を植える。この際に、人工光8により栽培する植物に適した照射時間、および散水パイプ9aから栽培する植物に適した散水時間および散水量を、予め制御ボックス15内の制御装置9bに設定する。
また、栽培を行うための電力供給は、太陽光を利用した太陽光発電手段3と、風のエネルギーを利用した風力発電手段5が利用される。太陽光発電手段3は、屋根2の表面2aに敷設されたソーラーパネル3aが、太陽光にって発電し、発電によって得られた直流の電気を制御ボックス15に送り、制御ボックス15内に配設されたパワーコンディショナによって交流の電気に変換する。そして、この交流の電気が、配電盤から制御装置9bや農場フロア10内の人工光8用の電力として利用されるとともに、夜間用の電源となるリチウムイオン二次電池に蓄電される。
一方、風を利用した風力発電手段5は、風力発電フロア6内を流れる風のエネルギーにより、筒体5bに内設されている回転翼5aが回転し、この回転がナセル17に内設されている増速器20にロータ軸を介して伝わり、この増速器20において増速された回転が動力伝達軸19を介して発電機18に伝わって発電される。そして、発電機18よって発電された交流の電気は、制御ボックス15に送られて、上記配電盤から太陽光発電手段3と同様に、制御装置9bや農場フロア10内の人工光8用の電力として利用されるとともに、夜間用の電源となるリチウムイオン二次電池に蓄電される。
また、四方が開口された風力発電フロア6の開口部を形成する風力発電フロア6の床面端部6aと、屋根2の裏面端部2cとに傾斜面11が形成されているため、上記開口部から風力発電フロア6に向かう際に、風が絞られて速度が上昇する。これにより、風のエネルギーが増加して、風力発電手段5の回転翼5aの回転速度を上げることができる。さらに、回転翼5aが筒体5bに内設されているため、この筒体5b内を流れる風が絞られて、さらに風速が上がる。
さらに、風力発電手段5は、風向によって、筒体5bの風の導入側が風向面に配置されるように、回転手段12によって筒体5bが回転する。この回転手段12は、屋根2に取り付けられた風車型風向風速計16の角度センサにより、風向を検出して、検出した信号が制御装置9bによって処理され、アクチュエータ12cを作動させるとともに、このアクチュエータ12cに連結されているラック12bを可動させ、かつこのラック12bに歯合されているピニオンギア12aを回転させる。このピニオンギア12aの回転により、ピニオンギア12aと一体的に連結されている支持部5cが回転し、筒体5bの風の導入側が風向面の位置に移動する。
また、植物に散水する水は、雨が降った際に、この雨が屋根2の表面2a側に穿設された導入口2dから導入されて、屋根裏2bに設けられた雨水貯留プール4に貯留された雨水が利用される。特に、ゲリラ豪雨などによって、大量の雨水を貯留することができ、水害の対策として利用することができる。
そして、農場フロア10内の3段構成の栽培棚7に設置された各々の栽培用容器7aに、散水パイプ9aから雨水を散水する。この際、制御装置9bに予め設定された散水時間および散水量に従って、竪樋14に介在されている電磁弁14aの開閉が行われ、この竪樋14に接続された散水パイプ9aから、栽培用容器7a内の土壌に散水される。
さらに、散水パイプ9aの上方に配設された人工光8によって、栽培用容器7a内の土壌を照射して、栽培する植物に光を与える。この人工光8によって、雨天や曇天または夜間においても、植物に光を照射させることができ、植物の生育をコントロールすることができる。
なお、雨天や曇天または夜間および無風の際に、竪樋14に介在されている電磁弁14a、人工光8、制御装置9bに供給される電力は、制御ボックス15に内設されたリチウムイオン二次電池に蓄電されている電気が使用される。
なお、雨天や曇天または夜間および無風の際に、竪樋14に介在されている電磁弁14a、人工光8、制御装置9bに供給される電力は、制御ボックス15に内設されたリチウムイオン二次電池に蓄電されている電気が使用される。
このようにして、外部から電力や水を供給しなくても、植物の栽培を無人で行うことが可能となり、ライフラインが整っていない山間部や離島においても、効率的に植物の栽培を行うことができる。
上述の実施の形態による自立型クリーン農場システムによれば、複数階を有する建造物1の屋根2に設けられた太陽光発電手段3と、風力発電フロア6内に設けられた風力発電手段5とにより発電された電気によって、農場フロア10の人工光8および雨水散水手段9の電力を賄うことができるとともに、植物の育成に必要な水を、屋根2の屋根裏2bに設けられた雨水貯留プール4に雨水を貯留して利用するため、ライフラインの整っていない山間部や離島においても、植物の栽培を行うことができるとともに、太陽光が照射されない、雨天や曇天または夜間においても、風のエネルギーによって発電し、電力を得ることができる。これにより、1年を通して植物を計画的に栽培することができる。
また、風力発電フロア6は、四方が開口されているとともに、この開口された各々の開口部を形成する風力発電フロア6の床面端部6aと、屋根2の裏面端部2cとに、風力発電フロア6内に向かうに従って、風の流路が漸次狭くなる傾斜面11が形成されているため、傾斜面11が形成された上記開口部において、風力発電フロア6内を流れる風の速度を上げることができる。この結果、風力発電手段5に与える風のエネルギーを増加させることができ、発電効率を向上させることができる。
そして、風力発電手段5が、風を受けて回転する回転翼5aと、この回転翼5aを内設するとともに、風力発電フロア6内を流れる風を流入する筒体5bとを備えているため、風力発電フロア6を流れる風を筒体5b内に流入させることにより、さらに風速を上げることができる。この結果、筒体5bに内設された回転翼5aに与える風のエネルギーを増加させて、発電効率をさらに向上させることができる。
さらに、筒体5bの風の流入側が風向面に配置されるように、筒体5bを回転させる回転手段12を備えているため、風向が一定でない場所であっても、常に風向に対して上記筒体の風の流入側を配置させることできる。この結果、気候の変動や季節によって風向きが変わる場所においても、筒体5bに風を流入させ、回転翼5aによって発電を行うことができる。
また、雨水散水手段9が、雨水貯留プール4の雨水を植物に散水する散水パイプ9aと、この散水パイプ9aから植物に散水する時間および散水量などを制御する制御装置9bとを備えているため、雨水貯留プール4に貯留されている雨水を効率良く植物に散水することができるとともに、栽培する作物の種類や栽培条件に適した散水を行うことができ、栽培効率を向上させることができる。
なお、上記実施の形態において、風力発電手段5を3基設ける場合のみ説明したが、これに限定されるものでなく、例えば、4基または5基と複数基設けても対応可能である。
また、上記実施の形態において、風力発電フロア6を1フロア配設する場合のみ説明したが、これに限定されるものでなく、例えば、2フロアまたは3フロアと複数フロア配設しても対応可能である。
さらに、太陽光発電手段3と風力発電手段5とによって発電された電力、および雨水貯留プールに貯留された雨水を利用することにより、農場フロア10は、畜産や養殖に転用することが可能である。
また、上記実施の形態において、風力発電フロア6を1フロア配設する場合のみ説明したが、これに限定されるものでなく、例えば、2フロアまたは3フロアと複数フロア配設しても対応可能である。
さらに、太陽光発電手段3と風力発電手段5とによって発電された電力、および雨水貯留プールに貯留された雨水を利用することにより、農場フロア10は、畜産や養殖に転用することが可能である。
電力の供給が乏しい山間部や離島などで利用することができる。
1 建造物
2 屋根
2a 表面
2b 屋根裏
2c 床面端部
3 太陽光発電手段
4 雨水貯留プール
5 風力発電手段
5a 回転翼
5b 筒体
6 風力発電フロア
7 栽培棚
8 人工光
9 雨水散水手段
9a 散水パイプ
9b 制御装置
10 農場フロア
11 傾斜面
12 回転手段
2 屋根
2a 表面
2b 屋根裏
2c 床面端部
3 太陽光発電手段
4 雨水貯留プール
5 風力発電手段
5a 回転翼
5b 筒体
6 風力発電フロア
7 栽培棚
8 人工光
9 雨水散水手段
9a 散水パイプ
9b 制御装置
10 農場フロア
11 傾斜面
12 回転手段
Claims (4)
- 複数階を有する建造物を用いた自立型クリーン農場システムであって、
上記建造物は、屋根の表面に太陽光発電手段が設けられているとともに、この屋根の屋根裏に当該屋根の表面に降下する雨水を導入して貯留する雨水貯留プールが設けられ、
上記屋根の下方に、壁面の一部が開口されて風の流れが形成されているとともに、この風の流れによって得られるエネルギーにより発電を行う風力発電手段が1つ以上設けられた風力発電フロアを有し、
上記風力発電フロアの下階に、植物を栽培する栽培棚と、植物育成用の人工光と、植物に上記雨水貯留プールに貯留された雨水を散水する雨水散水手段とが備えられた農場フロアを有してなり、
上記農場フロアの上記人工光および上記雨水散水手段には、上記太陽光発電手段および上記風力発電手段によって発電された電力が供給されていることを特徴とする自立型クリーン農場システム。 - 上記風力発電フロアは、四方が開口されているとともに、この開口された各々の開口部を形成する上記風力発電フロアの床面端部と上記屋根の裏面端部とに、上記風力発電フロア内に向かうに従って風の流路が漸次狭くなる傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自立型クリーン農場システム。
- 上記風力発電手段は、風を受けて回転する回転翼と、この回転翼を内設するとともに、上記風力発電フロア内を流れる風を流入する筒体とを備え、かつ当該筒体の風の流入側が風向面に配置されるように、上記筒体を回転させる回転手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の自立型クリーン農場システム。
- 上記雨水散水手段は、上記雨水貯留プールの雨水を植物に散水する散水パイプと、この散水パイプから植物に散水する時間および散水量などを制御する制御装置を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自立型クリーン農場システム。
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011104139A JP2012231766A (ja) | 2011-05-09 | 2011-05-09 | 自立型クリーン農場システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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