JP2012224565A - 殺虫剤の殺虫効力増強剤、殺虫剤の殺虫効力増強方法および殺虫剤組成物 - Google Patents

殺虫剤の殺虫効力増強剤、殺虫剤の殺虫効力増強方法および殺虫剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高い殺虫効果を発揮し、殺虫剤の使用量を減少させることのできる、殺虫剤の殺虫効力増強剤、殺虫剤の殺虫効力増強方法および殺虫剤組成物を提供すること。
【解決手段】酸化セルロースからなる殺虫剤の殺虫効力増強剤、該殺虫効力増強剤を殺虫剤に添加する殺虫剤の殺虫効力増強方法、並びに殺虫剤と前記殺虫効力増強剤を含有する殺虫剤組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、農園芸分野において用いられる、殺虫剤の殺虫効力増強剤、殺虫剤の殺虫効力増強方法および殺虫剤組成物に関する。
従来から農園芸分野においては、アブラムシ、シンクイムシ、ダンゴムシ、ガ等の害虫を防除するため各種殺虫剤が用いられており、例えば、カーバメート系殺虫剤、ピレスロイド系殺虫剤、ネオニコチノイド系殺虫剤等が知られている。これらの殺虫剤は、害虫に対して神経毒作用を有しており、効果的に害虫を防除できるが、残留性があり、環境や人畜への影響を十分に配慮して用いる必要がある。
近年、殺虫剤の使用に際して環境や人畜への安全性が重要視される中、前記殺虫剤の使用量を減らす傾向にあり、少ない使用量であっても害虫に対する効力を維持し、さらに高めるための検討が種々なされている。例えば、殺虫剤が植物や害虫に付着、浸透しやすいように、展着剤が併用されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの展着剤としては、主として各種界面活性剤が用いられているが、植物の種類によって展着剤の種類や使用量を使い分けることが必要であり、誤使用や過度の使用により、植物に薬害を引き起こすことがある。
一方、界面活性剤を主体とした展着剤を利用せず、対象物に薬剤を付着させる技術が検討されており、例えば、スメクタイト系粘土鉱物を用いて薬剤を含むせん断性を有するゲルを形成し、該ゲルを噴霧対象物へ噴霧することで、薬剤を対象物に付着させる技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−329503号公報 特開2004−300073号公報 特開2008−296115号公報
しかしながら、スメクタイト系粘土鉱物を使用しても、前記文献に開示された濃度では植物の種類によっては薬害が引き起こされ、またその使用量を減らすとゲルが形成されず、対象物への付着が得られず、薬剤の効果が発揮されないという問題がある。
そこで本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、植物に対して薬害を引き起こさず、且つ、高い殺虫効果を発揮し、殺虫剤の使用量を減少させることのできる、殺虫剤の殺虫効力増強剤、殺虫剤の殺虫効力増強方法および殺虫剤組成物を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、殺虫剤と酸化セルロースとを組み合わせることにより両者が相乗的に作用し、殺虫剤の殺虫効力が増大し、しかも植物に対する薬害がなく、安全に害虫の防除ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(3)により達成されるものである。
(1)酸化セルロースからなることを特徴とする殺虫剤の殺虫効力増強剤。
(2)前記(1)に記載の殺虫効力増強剤を殺虫剤に添加することを特徴とする殺虫剤の殺虫効力増強方法。
(3)殺虫剤と前記(1)に記載の殺虫効力増強剤を含有することを特徴とする殺虫剤組成物。
本発明の殺虫剤の殺虫効力増強剤により殺虫剤の殺虫効力を相乗的に増大させることができるので、この殺虫効力増強剤を含有した殺虫剤組成物は、植物に取り付いたり近寄ってくる害虫を効果的に防除することができる。また、酸化セルロースは、植物に対する薬害を引き起こさないので、安全性に優れた殺虫剤組成物を提供することができる。さらに、殺虫剤の使用量を少なくすることができるので、環境や人畜への安全性が高く、製品コストを下げることができる。
以下、本発明の殺虫剤の殺虫効力増強剤、殺虫剤の殺虫効力増強方法および殺虫剤組成物について詳細に説明する。
本発明の殺虫剤の殺虫効力増強剤は、酸化セルロースからなるものである。
本発明で用いる酸化セルロースは、セルロースのC6位水酸基の少なくとも一部が、カルボキシル基又はカルボキシル基の金属塩等に置換されたものである。当該酸化セルロースは、殺虫剤と併用することでその殺虫効力を相乗的に増大させる作用がある。上記カルボキシル基の金属塩等としては、例えば、ナトリウム塩、アミノメチルプロパノール塩が挙げられる。
前記酸化セルロースは、例えば、N−オキシル化合物によるセルロースの触媒酸化処理によって得ることができ、N−オキシル化合物として、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル(TEMPO)や4−アセトアミド−TEMPO等を用いることができる(磯貝明、「TEMPO酸化セルロースナノファイバー」、高分子、高分子学会、2009年2月、第58巻、第2月号、p.90−91等を参照)。
本発明の殺虫剤組成物は、少なくとも本発明の殺虫効力増強剤と殺虫剤とを含有するものであり、噴霧剤、エアゾール剤、全量噴射型エアゾール剤、ハンドポンプ剤、液剤、ゲル剤、ゾル剤、ペースト剤、クリーム剤、塗布剤、ULV製剤等の製剤とすることができる。
本発明の殺虫剤の殺虫効力増強剤は、用いる殺虫剤に対する効力の増強効果に応じて適宜最適な含有量を選定すればよいが、一般的に、殺虫剤組成物中、0.05〜2質量%、好ましくは0.1〜1質量%となるように含有させることが好ましい。殺虫効力増強剤の含有量が0.05質量%以上であれば、殺虫効力増強剤による殺虫剤の殺虫効力増強効果が得られるため好ましく、一方、2質量%を超えて配合した場合は、殺虫剤組成物の流動性がなくなり、植物等に処理することができない場合がある。なお、前記範囲であれば、植物や建材に処理した際に葉面や葉裏、壁や柱等に十分に付着させることができ、流れ落ちることもない。またポンプ等を用いて噴霧するに際して適度な噴霧特性を得ることができる。
殺虫剤としては、例えば、除虫菊エキス、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、エムペンスリン、シラフルオフェン、メトフルトリン、プロフルトリン、フェンプロパトリン等のピレスロイド系化合物;フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物;カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物;メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物;フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物;アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物;ジノテフラン、イミダクロプリド、アセタミプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、チアメトキサム等のネオニコチノイド系化合物;メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長制御化合物;クロルフェナピル等のピロール系化合物;これら化合物の異性体又は誘導体;オレンジ油、ハッカ油、ベンジルアルコール等の殺虫性精油等を用いることができる。
前記殺虫剤のなかでも、水溶性であるジノテフラン、アセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアメトキサム等のネオニコチノイド系化合物を用いることが好ましい。これらの水溶性の殺虫剤を用いることで、製剤化に際して、界面活性剤や有機溶剤を用いなくてもよく、また環境や人畜に対して安全性が高く、植物に対して薬害を引き起こすこともなく、さらに建材等への影響もない。
前記殺虫剤は、殺虫剤組成物中、0.0001〜10質量%、好ましく0.001〜1質量%となるように含有させることが好ましい。殺虫剤の含有量が前記範囲であれば、十分な殺虫効力を発揮することができ、植物への残留も少なく、人畜への安全性も高い。
また本発明の殺虫剤組成物において、本発明の殺虫効力増強剤は、質量比で殺虫剤に対して1:1000〜10:1(殺虫剤:殺虫効力増強剤)となるように含有させることが好ましい。前記範囲となるように殺虫効力増強剤を含有させることで、害虫に対する相乗的な殺虫効力に優れる。
本発明の殺虫剤組成物には、本発明の効果を奏する限り、所期の成分を適宜配合することができる。
例えば、マシン油、カプリン酸エステル等の害虫の気門封鎖剤;パラオキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸、プロピオン酸、ε−ポリリジン等の防腐剤;BHT、BHA等の酸化防止剤;トウガラシエキス、安息香酸デナトニウム等の誤食防止剤を用いることができる。この他にも、殺菌剤、栄養素、安定化剤、香料、色素、消泡剤、担体等を用いてもよい。
本発明の殺虫剤組成物は、例えば、所定量の前記殺虫剤と前記殺虫効力増強剤とを水などの担体に投入し混合攪拌して均一に溶解させて得ることができる。また、必要に応じて可溶化剤や乳化剤を添加したり、ミキサーやホモジナイザー等の攪拌装置を用いて強制的に分散、溶解させることもできる。
本発明の殺虫剤組成物は、そのまま用いてもよく、必要に応じて希釈して施用することもできる。希釈して施用する場合は、殺虫剤が所期の濃度になるよう希釈調整し、霧状、シャワー状の液滴として、対象となる害虫や植物に直接噴霧するなどして付着させればよい。また、殺虫剤組成物を植物に付着させるには、植物の一部を浸漬させる方法等でもよい。
本発明の殺虫剤組成物は、例えば、モモアカアブラムシ、ワタアブラムシ等のアブラムシ類、ウンカ、ヨコバイ、コナガ、ヨトウムシ、ハダニ類等のダニ目等の農園芸害虫;アリ、ダンゴムシ、ナメクジ等の不快害虫;ハエ、カ、ゴキブリ等の衛生害虫;コクゾウムシ、メイガ等の貯穀害虫;シロアリ、キクイムシ等の木材害虫等に適用することができるが、本発明はこれらの例により限定されるものではない。
また、本発明の殺虫剤組成物が施用される植物としては、例えば、キャベツ、ハクサイ、ダイコン、レタス、ニンジン、ナス、トマト、キュウリ、ピーマン、イチゴ等の野菜類;ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ヤマイモ等のイモ類、ダイズ、ソラマメ、インゲンマメ、エンドウマメ等の豆類;リンゴ、ナシ、モモ、ブドウ、レモン、ブルーベリー等の果樹類;バラ、パンジー、チューリップ、キク、ニチニチソウ、ペチュニア、ガーベラ、マリーゴールド、ケイトウ、サルビア、バーベナ、ポトス、アジアンタム、パキラ等の花卉・観葉植物類;ツツジ、ツバキ、モクセイ、さくら等の樹木類等を挙げることができるが、本発明はこれらの例により限定されるものではない。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<検体の調製>
下記表1の処方に従い、各成分を攪拌機にて均一に混合攪拌して、実施例1〜5、比較例1〜6、および参考例1〜6の検体を調製した。なお、酸化セルロースを用いる場合は、あらかじめその他成分を水へ溶解後、酸化セルロースを高速撹拌機(ホモミクサー)にて混合攪拌(約5000rpm)した。粘土鉱物、寒天を用いる場合は、あらかじめ水へ分散させ、約85℃で加温攪拌(プロペラ撹拌機、約400rpm、約30分間加温)を行った後、加温停止してその他成分を混合攪拌(プロペラ撹拌機、約400rpm)した。
Figure 2012224565
<基礎性能評価>
上記の実施例1、比較例1〜3、参考例1〜6を用いて、以下の基礎性能評価(試験例1〜4)を行った。
<試験例1:噴霧試験>
株式会社三谷バルブ製「T−650−10(商品名、吐出量0.65cc/回)」を備えるトリガー容器に前記調製した検体を100mLずつそれぞれ充填した。
各検体を、縦0.5m×横0.5mのブラックボード前30cmの位置から、該ブラックボードに向けて噴霧し、目視でスプレーパターンを評価した。細かい霧状に噴霧されるものを「○」、粒子が粗く、水滴状に噴射されるものを「△」、噴霧できず直線的に噴射されるものを「×」として評価した。結果を表2に示す。
<試験例2:付着性試験>
株式会社三谷バルブ製「T−650−10(商品名、吐出量0.65cc/回)」を備えるトリガー容器に前記調製した検体を100mLずつそれぞれ充填した。
各検体につき、4〜6葉期のキャベツの本葉4枚を準備し、前記トリガー容器の検体をそれぞれ10回ずつ噴霧して全体に付着させた後、目視で薬剤検体の垂れを確認した。処理面から垂れないものを「○」、処理面に付着するが垂れが認められるものを「△」、処理面に付着せずすぐ流れるものを「×」として評価した。結果を表2に示す。
<試験例3:薬害試験>
株式会社三谷バルブ製「T−650−10(商品名、吐出量0.65cc/回)」を備えるトリガー容器に前記調製した検体を100mLずつそれぞれ充填した。
各検体につき、4〜6葉期のキャベツの本葉2枚、バラの苗木(鉢植え、高さ約150mm)、およびパンジーの苗木(鉢植え、高さ100mm)を準備し、それぞれに前記トリガー容器の検体を10回ずつ噴霧して全体に付着させた。キャベツの本葉、バラの苗木およびパンジーの苗木を24時間放置した後、目視にて対照例として何も処理していないもの(無処理)と比較して薬害の有無を確認した。無処理と比べて、外観がほぼ変わらないものを「○」、僅かに変色、変形が生じるが、生長に影響の無いものを「△」、変色、変形が生じ、その部分が枯れているものを「×」として評価した。結果を表2に示す。
<試験例4:効力評価試験>
株式会社三谷バルブ製「T−650−10(商品名、吐出量0.65cc/回)」を備えるトリガー容器に前記調製した検体を100mLずつそれぞれ充填した。
各検体につき、4〜6葉期のキャベツの本葉1枚にモモアカアブラムシ約10匹をそれぞれ定着させたものを準備し、前記トリガー容器の検体を3回ずつ噴霧した。キャベツの本葉を24時間放置し、下記式によりモモアカアブラムシの致死率(%)を確認した。尚、モモアカアブラムシはアース製薬株式会社にて累代飼育したものを使用した。また、試験は2回繰り返して行った。繰り返し試験2回の平均値の結果を表2に示す。
致死率(%)=致死したアブラムシの数/試験前のアブラムシの数×100
<総合評価>
試験例1〜4の評価をもとに、製品時の有用性に対する評価として、薬害がなく、殺虫効力が十分であるものを「○」、薬害はないが、効力が不十分なものを「△」、薬害があり、製品として有用ではないものを「×」として総合的に評価した。結果をあわせて表2に示す。
Figure 2012224565
表2の結果より、実施例1が、致死率(効力)が100%であり、植物に対する薬害もなく、且つ噴霧性、付着性にも優れることがわかった。
具体的には、殺虫剤(ジノテフラン)のみの比較例1の致死率と、酸化セルロースのみの比較例2の致死率とを組み合わせる以上に実施例1では殺虫剤の効力が増強されていることがわかった。また、比較例3からわかるように界面活性剤であるポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルのみの致死率は0%であるので、実施例1の殺虫剤の効力は酸化セルロースにより増強していることがわかった。
また、参考例1〜4からわかるように、粘土鉱物には殺虫剤との殺虫効力の相乗効果がみられなかった。また、植物体に対する薬害が出てくるので実用上望ましいものではない。そして、比較例1、参考例5、6からわかるように、薬害のない寒天を用いた場合、若干の致死率の向上が見られるが、効果は十分ではない。それに対して、実施例1が顕著な効果を示しており、実施例1に殺虫剤と酸化セルロースの高い相乗効果があることがわかった。
<準実地効力評価1>
上記の実施例1〜3、比較例1〜4を用いて、以下の準実地効力評価1を行った。
アース製薬株式会社にて累代飼育を行ったモモアカアブラムシに変えて、野外で採取したモモアカアブラムシを用いたこと以外は、上記試験例4と同様にして効力評価試験を行った。結果を表3に示す。
Figure 2012224565
表3の結果より、野外のモモアカアブラムシに対しても、実施例1〜3が比較例1〜4と比べて致死効力が優れることがわかった。また、酸化セルロースの配合量を増加させるにつれて致死効力が増強されることがわかった。
具体的には、殺虫剤(ジノテフラン)を配合せず、酸化セルロースのみを配合した比較例2、4では致死効果がないにもかかわらず、実施例1〜3においては酸化セルロースを配合することで、殺虫剤(ジノテフラン)のみの比較例1の致死率に比べて、致死率の向上が見られた。また、比較例3からわかるように界面活性剤であるポリオキシエチレンストリチリルフェニルエーテルのみの致死率は0%であるので、実施例1〜3の殺虫剤の効力は酸化セルロースにより増強していることがわかった。
<準実地効力評価2>
上記の実施例4、5、比較例2、5、6を用いて、以下の準実地効力評価2を行った。
アース製薬株式会社にて累代飼育を行ったモモアカアブラムシに変えて、野外で採取したモモアカアブラムシを用いたこと以外は、上記試験例4と同様にして効力評価試験を行った。結果を表4に示す。
Figure 2012224565
表4の結果より、野外のモモアカアブラムシに対して、実施例4(殺虫剤としてアセタミプリドを使用)及び実施例5(殺虫剤としてフェンプロパトリンを使用)において高い致死率を示すことがわかった。
具体的には、殺虫剤(アセタミプリド又はフェンプロパトリン)のみの比較例5及び比較例6の致死率と、酸化セルロースのみの比較例2の致死率とを組み合わせる以上に実施例4及び実施例5では殺虫剤の効力が増強されていることがわかった。
本発明の殺虫剤効力増強剤は、高い殺虫剤の効力増強効果を有するので、その殺虫剤効力増強剤を含有した殺虫剤組成物は、優れた殺虫効力を有し、しかも植物に対する薬害がなく安全に害虫防除ができるので、農園芸分野において有効に利用することができる。

Claims (3)

  1. 酸化セルロースからなることを特徴とする殺虫剤の殺虫効力増強剤。
  2. 請求項1に記載の殺虫効力増強剤を殺虫剤に添加することを特徴とする殺虫剤の殺虫効力増強方法。
  3. 殺虫剤と請求項1に記載の殺虫効力増強剤を含有することを特徴とする殺虫剤組成物。
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