JP2012224250A - 車輪型移動体 - Google Patents

車輪型移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP2012224250A
JP2012224250A JP2011094395A JP2011094395A JP2012224250A JP 2012224250 A JP2012224250 A JP 2012224250A JP 2011094395 A JP2011094395 A JP 2011094395A JP 2011094395 A JP2011094395 A JP 2011094395A JP 2012224250 A JP2012224250 A JP 2012224250A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
main body
moving body
type moving
vertical movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011094395A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryusuke Tajima
竜介 但馬
Kazutoshi Sukigara
和俊 鋤柄
Noriaki Hirose
徳晃 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2011094395A priority Critical patent/JP2012224250A/ja
Publication of JP2012224250A publication Critical patent/JP2012224250A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Abstract

【課題】歩行者に追従して移動可能な移動体を提供する。
【解決手段】 この移動体10は、本体20と、本体の右側面に設けられた第1車輪12bと、第1車輪を回転させる第1駆動モータ14bと、本体に対して第1車輪を上下方向に相対移動させる第1上下方向移動機構24bと、本体の左側面に設けられた第2車輪12aと、第2車輪を回転させる第2駆動モータ14aと、本体に対して第2車輪を上下方向に相対移動させる第2上下方向移動機構24aと、本体に設けられており、第1及び第2車輪に対して本体の前後方向に隔てられた位置に配置されている第3車輪18と、第1駆動モータ、第1上下方向移動機構、第2駆動モータ及び第2上下方向移動機構を制御する制御部と、を有している。第3車輪18は、従動輪であり、かつ、全方位輪又は球面キャスタである。
【選択図】図1

Description

本願は、車輪型の移動体に関する。詳しくは、歩行者に追従して移動可能な車輪型移動体に関する。
特許文献1には、車輪型の移動体が開示されている。この移動体は、本体の中央に設けられた中央脚と、本体の左右両側に設けられた側脚を備えている。中央脚は、伸縮自在とされ、その下端に中央駆動輪が設けられている。側脚は、本体に対して回動自在で、かつ、伸縮自在とされており、その下端に側部駆動輪が設けられている。この移動体は、側脚を伸縮することで、段差等を乗り越えて移動することができる。また、平面を走行する際は、側脚を中央脚に対して後方に所定角度だけ回動した状態とし、安定して走行することができる。
特開2003−205480号公報
人が歩行する環境(例えば、室内、歩道等)において、歩行者に追従して移動する移動体では、狭隘な環境において身動きができなくなることを防止する必要がある。このためには、その場で旋回できることが重要となる。しかしながら、特許文献1の技術は、人が立ち寄れない場所や、オフィス又は工場等を無人で移動することを目的としており、人が歩行する環境において歩行者に追従して移動することを目的としていない。このため、段差等を乗り越えて移動できるものの、側脚を中央脚に対して後方に回動した状態で平面を走行するため、その場で旋回することができないという問題を有している。
本明細書に開示する車輪型移動体は、歩行者に追従して移動する車輪型移動体であって、本体と、本体の右側面に設けられた第1車輪と、第1車輪を回転させる第1駆動モータと、本体に対して第1車輪を上下方向に相対移動させる第1上下方向移動機構と、本体の左側面に設けられた第2車輪と、第2車輪を回転させる第2駆動モータと、本体に対して第2車輪を上下方向に相対移動させる第2上下方向移動機構と、本体に設けられており、第1及び第2車輪に対して本体の前後方向に隔てられた位置に配置されている第3車輪と、第1駆動モータ、第1上下方向移動機構、第2駆動モータ及び第2上下方向移動機構を制御する制御部と、を有している。そして、第3車輪は、従動輪であり、かつ、全方位輪又は球面キャスタである。
この車輪型移動体では、本体の左右に設けられた第1車輪及び第2車輪を独立して駆動することができる。このため、第1車輪と第2車輪の回転数の差によって旋回する。ここで、第3車輪は、従動輪であり、かつ、全方位輪又は球面キャスタとされている。このため、第1車輪に対して第2車輪を逆方向に同一回転数で回転させることで、その場で旋回することができる。また、第1車輪及び第2車輪は、本体に対して上下方向に移動可能となっている。このため、本体に対して第1車輪及び第2車輪を上下方向に移動させることで、段差等を乗り越えて移動することができる。
上記の車輪型移動体は、第1車輪に入力される外力が第1上下方向移動機構に伝達されることを緩和する第1衝撃力吸収機構と、第2車輪に入力される外力が第2上下方向移動機構に伝達されることを緩和する第2衝撃力吸収機構をさらに備えていてもよい。このような構成では、路面から第1車輪及び第2車輪に入力される外力が吸収されるため、移動体は凹凸路面を安定して走行することができる。
なお、上記の車輪型移動体では、制御部は、車輪型移動体を前後方向に加速させる際に、第1及び第2上下方向移動機構を制御して本体を前後方向に傾斜させてもよい。このような構成とすることで、移動体の加減速性能を向上し、歩行者への追従を容易とすることができる。
さらに、上記の車輪型移動体では、制御部は、車輪型移動体を旋回させる際に、第1及び第2上下方向移動機構を制御して本体を左右方向に傾斜させてもよい。このような構成とすることで、移動体の旋回性能を向上し、歩行者への追従を容易とすることができる。
本実施例に係る車輪型移動体の正面図。 本実施例に係る車輪型移動体の側面図。 上下動移動機構の構成を模式的に示す図。 本実施例に係る車輪型移動体の制御系の構成を示す図。 車輪型移動体の加速時の動作を説明するための図。 旋回時の動作を説明するための図。 不整地路面を走行するときの動作を説明するための図。 段差昇降時の動作を説明するための図。 変形例に係る車輪型移動体の段差昇降時の動作を説明するための図。
(実施例) 本発明を具現化した一実施例の車輪型移動体10について、図面を参照しながら説明する。図1,2に示すように、車輪型移動体10は、前輪12a,12bと、後輪18と、前輪12a,12b,及び後輪18が取付けられた本体20を備えている。
前輪12a,12bは、本体20の両側面の前端側にそれぞれ設けられている。前輪12aは、モータ14aと接続されており、モータ14aによって駆動される。前輪12bは、モータ14bと接続されており、モータ14bによって駆動される。すなわち、前輪12a、12bは、それぞれ独立して駆動される。前輪12a,12bを駆動することで、車輪型移動体10は床面Fを走行する。また、前輪12aの回転数と前輪12bの回転数を変えることで、車輪型移動体10はその進行方向を変えることができる。
なお、前輪12a,12bと本体20との間には、上下方向移動機構24a,24bが設けられている。上下方向移動機構24a,24bによって、本体20に対する前輪12a,12bの上下方向の位置が調整可能となっている。上下方向移動機構24a,24bについては、後で詳述する。
後輪18は、本体20の幅方向中央の後端側に設けられ、前輪12a,12bから本体20の前後方向に隔てられた位置に配置されている。このため、車輪型移動体10は、3点(すなわち、前輪12a,12b及び後輪18)で床面に接地し、安定して床面に立つことができる。後輪18は、本体20の下部に直接取付けられており、本体20に対して上下方向に移動不能となっている。また、後輪18は、従動輪であり、本実施例では、全方位輪(いわゆる、オムニホイール)が用いられている。後輪18に全方位輪を用いることで、車輪型移動体10は、安定してその場で旋回することができる。後輪18には、ブレーキ装置36(図4に図示)が設けられている。ブレーキ装置36を作動させることで、後輪18を回転不能な状態と、回転可能な状態とに切り替えることができる。なお、後輪18には、全方位輪の代わりに球面キャスタを用いてもよい。
本体20は、カメラ40(図4に図示)と、姿勢検出装置38(図4に図示)と、制御ユニット44(図4に図示)と、バッテリ42(図4に図示)を搭載している。カメラ40は、本体20の前面の上方に取付けられている。カメラ40は、車輪型移動体10の進行方向前方を撮影する。また、本体20の上面には、把手22a,22bが設けられている。後述するように、把手22a,22bは、車輪型移動体10が階段を昇降する際に用いられる。
図1,2に示すように、本体20の全高h(例えば、80cm程度)は、左右の前輪12a,12bのトレッド幅dw(例えば、40cm程度)より大きく、かつ、前輪12a,12bと後輪18との間隔(ホイルベース)dl(例えば、18cm程度)よりも大きくされている。これによって、本体20を床面に投影したときの投影面積が小さくされている。具体的には、車輪型移動体10をその場で旋回させたときの床面への投影円の直径φが50〜70cm(例えば、60cm程度)となるように設計されている。その結果、車輪型移動体10の旋回投影円は、人をその場で旋回させたときの床面への旋回投影円と、略同等の直径を有している。本実施例では、旋回投影円を小さくするために、制御ユニット44とバッテリ42とは本体20の上下方向に並ぶように配置されている。
また、本実施例の車輪型移動体10では、トレッド幅dwよりホイルベースdlの方が小さくされている。また、トレッド幅dwと、ホイルベースdlは、標準的な階段の段差上に車輪型移動体10が載置できるような寸法とされている。すなわち、トレッド幅dwは30〜50cm(例えば、40cm程度)とされ、ホイルベースが15〜20cm(例えば、18cm程度)となっている。
ここで、前輪12a,12bにそれぞれ設けられた上下方向移動機構24a、24bについて説明する。なお、上下方向移動機構24a、24bは同一構成であるため、ここでは、上下方向移動機構24aについてのみ説明する。
図3に示すように、上下方向移動機構24aは、リニアガイド26と、上側ステージ28と、下側ステージ30と、サーボモータ32aを有している。リニアガイド26は、本体20に設置されており、本体20の上下方向に伸びている。リニアガイド26には、上側ステージ28と下側ステージ30がスライド可能に取付けられている。下側ステージ30には、モータ14aを介して前輪12aが取付けられている。上側ステージ28には、図示しないボールねじが螺合しており、ボールねじはサーボモータ32aによって回転駆動される。上側ステージ28と下側ステージ30とは、ばね29と減衰器31によって接続されている。かかる構成において、サーボモータ32aがボールねじを回転させると、上側ステージ28がリニアガイド26に案内されて上下方向に移動する。その結果、下側ステージ30もリニアガイド26に案内されて上下方向に移動し、本体20に対して前輪12aが上下方向に移動する。上側ステージ28の位置は、サーボモータ32aの回転位置によって制御される。本実施例では、上側ステージ28の最大移動量(ストローク量)は、標準的な階段の1段の高さよりも大きな値(例えば、26cm程度)とされている。
なお、上述したように、上側ステージ28と下側ステージ30の間には、ばね29と減衰器31が介装されている。このため、路面から前輪12aに入力された外力は、ばね29と減衰器31によって吸収され、上側ステージ28(すなわち、本体20)に伝達されることが防止される。本実施例では、ばね29と減衰器31が請求項でいう衝撃力吸収機構に相当する。
次に、上述した車輪型移動体10の制御系の構成について説明する。図4に示すように、車輪型移動体10の各部は制御ユニット44によって制御される。制御ユニット44には、カメラ40と、姿勢検出装置38と、モータ14a,14b,32a,32bと、ブレーキ装置36と、バッテリ42が接続されている。
カメラ40は、車輪型移動体10の進行方向の路面を撮影すると共に、車輪型移動体10が追跡する使用者(歩行者)を撮影する。カメラ40で撮影された画像は、制御ユニット44に入力される。姿勢検出装置38は、本体20の前後方向の姿勢及び左右方向の姿勢を検出する。姿勢検出装置38には、本体20の前後方向の傾斜角速度及び左右方向の傾斜角速度を検出する2軸のジャイロセンサを用いることができる。姿勢検出装置38で検出された本体20の姿勢情報は、制御ユニット44に入力される。
モータ14a,14bは、制御ユニット44から入力される制御指令値にしたがって回転し、前輪12a,12bをそれぞれ駆動する。モータ14a,14bには、エンコーダ16a,16bが設けられている。エンコーダ16a,16bは、制御ユニット44と電気的に接続されている。エンコーダ16a,16bは、モータ14a,14bの回転角速度(すなわち、前輪12a,12bの回転角速度)を検出する。エンコーダ16a,16bが検出した前輪12a,12bの回転角速度は、制御ユニット44に入力される。
モータ32a,32bは、制御ユニット44から入力される制御指令値にしたがって回転し、上下方向移動機構24a、24bを駆動する。これによって、本体20に対して前輪12a,12bを上下方向に移動させることができる。モータ32a,32bには、位置センサ34a,34bが設けられている。位置センサ34a,34bは、制御ユニット44と電気的に接続されている。位置センサ34a,34bは、モータ32a,32bの回転角位置を検出する。位置センサ34a,34bが検出したモータ32a,32bの回転角位置は、制御ユニット44に入力される。位置センサ34a,34bには、例えば、レゾルバやポテンションメータ等を用いることができる。
ブレーキ装置36は、制御ユニット44から入力される駆動信号に基づいて、後輪18が回転可能な状態と、回転不能な状態とに切り替える。後輪18が回転不能な状態となると、後輪18が床面に対して移動することが規制される。また、バッテリ42は、車輪型移動体10に装備された各種の電動機器に電力を供給する。
制御ユニット44は、CPU,ROM,RAMを備えたコンピュータによって構成されている。制御ユニット44は、カメラ40で撮影された画像から追跡対象となる歩行者(使用者)を抽出し、その抽出した歩行者に追従して移動する処理を行う。具体的には、制御ユニット44は、モータ14a,14bを駆動することで床面を走行又は旋回し、制御ユニット44は、モータ32a,32bを駆動することで本体20の姿勢を制御する。さらに、モータ14a,14b,32a,32b及びブレーキ装置36を制御することで、階段を昇降する処理を行う。
次に、本実施例の車輪型移動体10の動作を説明する。本実施例の車輪型移動体10では、人が歩行する環境(例えば、室内、歩道等)において、歩行者に追従して移動するために、前輪12a,12bの駆動制御と、本体20の姿勢制御を連動して行うことを特徴としている。以下では、本実施例の車輪型移動体10の特徴的な動作について説明する。
まず、車輪型移動体10の加減速時の動作について説明する。本実施例の車輪型移動体10では、人が歩行する環境(例えば、室内、歩道等)で用いるため、トレッド幅dwやホイルベースdlを短くなる一方で、本体20の全高hが高くなっている。その結果、本体20の重心が高くなり、加速性能や旋回性能が低下する。そこで、車輪型移動体10の加減速時に本体20の姿勢を制御することで、加減速性能の向上や旋回性能の向上を図っている。
具体的には、図5に示すように、車輪型移動体10を前方に加速する際には、モータ32a,32bを駆動して、前輪12a,12bを本体20に対して上方に移動させる。これによって、本体20が前方に傾斜し、車輪型移動体10の加速性能が向上される。すなわち、本体20の重心に作用する力は、本体20を加速させるための力aと、本体20の自重を支えるための力gの合力となる。この合力ベクトルが路面を通る点がZMP(Zero Moment Point)である。ZMPが車輪接地点を結んで作られる接地領域の中心付近にあると、車輪型移動体10は転倒し難い。一方、ZMPが接地領域の境界に近くなると、車輪型移動体10は転倒し易くなる。そこで、図5の右側に示すように、本体20を前方に傾けることで、本体20を加速させるための力aを大きくしても、ZMPを接地領域の中心に位置させることができる。一方、図5の左側に示すように、本体20を前方に傾けないと、本体20を加速させるための力aによって、ZMPが接地領域の境界に向かって移動し、転倒し易くなる。したがって、本体20を前方に傾斜させることで、車輪型移動体10の加速性能を向上(加速力aを大きく)することができる。なお、車輪型移動体10を減速する際は、上記とは反対に、モータ32a,32bを駆動して、前輪12a,12bを本体20に対して下方に移動させる。これによって、本体20が後方に傾斜し、車輪型移動体10の減速性能が向上される。
また、車輪型移動体10を旋回させる際は、上記と同様の原理を利用して、本体20を左右方向に傾斜させることで、旋回性能の向上を図る。例えば、図6に示すように、車両型移動体10を左方向に旋回させる場合は、モータ32aを駆動して前輪12aを本体20に対して上方に移動させる一方で、モータ32bを駆動して前輪12bを本体20に対して下方に移動させる。これによって、本体20が左側に傾斜し、大きな遠心力が作用しても本体20が転倒し難くなる。その結果、車輪型移動体10の旋回性能を向上することができる。なお、車両型移動体10を右方向に旋回させる場合は、上記と逆となる。
次に、車輪型移動体10が不整地路面を走行する際の動作について説明する。車輪型移動体10が凹凸を有する不整地路面を走行すると、広い周波数範囲の外力が路面から車輪12a,12b、18に加わる。本実施例の車輪型移動体10では、路面からの外力のうち周波数の高いものは衝撃力吸収機構(すなわち、上下方向移動機構24a,24bの上側ステージと下側ステージの間に介装されたばねと減衰器)により吸収する。一方、路面からの外力のうち周波数の低い外力は、上下方向移動機構24a,24bによって吸収する。すなわち、細かな路面の凹凸による突き上げは、応答の速い衝撃吸収機構(ばねと減衰器)により吸収する。一方、坂道や定常的な左右輪の高さの違いによる外力は、本体20の姿勢を検出し、その検出した本体20の姿勢に基づいて上下方向移動機構24a,24bを操作することで打ち消す。例えば、図7に示すように、前輪12aが接地する面と、前輪12bが接地する面と、後輪18が接地する面とが上下方向にずれている場合は、モータ32aを駆動して前輪12aを本体20に対して上方に移動させる一方で、モータ32bを駆動して前輪12bを本体20に対して下方に移動させる。これによって、本体20が傾斜することが防止され、車輪型移動体10は不整地路面を安定に走行することができる。
次に、車輪型移動体10が段差(階段)を昇降する際の動作を、図8を参照して説明する。まず、図8(a)に示すように、モータ14a,14bを駆動することで、車輪型移動体10は段差Dの手前まで移動する。次に、図8(b)に示すように、使用者が本体20の把手22a(又は22b)を掴んで本体20を後方に傾け、本体20の重心が前輪12a,12bの回転軸上に位置するようにする。なお、図8(b)から図8(h)までの間、使用者は、本体20が転倒しないよう、本体20を支持することとなる。
次に、図8(c)に示すように、モータ32a,32bを駆動して、本体20に対して前輪12a,12bを下方に移動させる。これによって、本体20及び後輪18が路面に対して上昇する。ここで、上下方向移動機構24a,24bの最大移動量は、段差Dの高さより大きくされているため、後輪18は段差Dより高い位置まで上昇する。
次に、図8(d)に示すように、モータ14a,14bを駆動することで車輪型移動体10を段差Dの方向に移動させると共に、後輪18を段差Dの上面に接触させる。この状態で、ブレーキ装置36によって後輪18の回転を禁止する。次に、図8(e)に示すように、使用者が本体20に矢印の方向に外力を加え、本体20の重心の位置を後輪18側に移動させる。この際、後輪18にブレーキが作用しているため、後輪18の位置が固定され、本体20の姿勢を安定させることができる。
次に、図8(f),(g)に示すように、後輪18のブレーキを解除すると共に、モータ32a,32bを駆動して前輪12a,12bを上方に移動させ、かつ、モータ14a,14bを駆動して、前輪12a,12bを段差Dを登る方向に駆動する。これによって、図8(h)に示すように、段差Dの上面に車輪型移動体10を移動させることができる。以下、同様の手順で車輪型移動体10は段差(階段)を昇ることができる。なお、段差を降りるときは、上記の手順と逆の手順を行えばよい。
上述した説明から明らかなように、本実施例の車輪型移動体10では、前輪12a,12bを上下方向にのみ移動可能な駆動輪とする一方で、後輪18を本体20に直接取り付けた従動輪としている。このため、簡易な構成とすることができ、車輪型移動体10の旋回投影円の大きさを、人と略同等の旋回投影円の大きさとすることができる。その結果、歩道等を歩行する使用者に追随しながら、対向する歩行者を回避することができる。
また、本実施例の車輪型移動体10では、前輪12a,12bを独立駆動とすると共に、後輪18を全方位輪としている。このため、車輪型移動体10は、その場で旋回することができ(すなわち、旋回半径を0とすることができ)、狭隘な環境において身動きがとれないという事態の発生を回避できる。なお、後輪18を全方位輪とするため、本体20が大きく傾いたときでも、後輪18が回転しなくなるという事態の発生を防止することができる。このため、車輪型移動体10は、安定して旋回することができる。
また、本実施例の車輪型移動体10では、旋回投影円の大きさを小さくするため、トレッド幅やホイルベースを短くしているが、本体20の姿勢を制御することで、加減速性能及び旋回性能の向上が図られている。その結果、歩行者(使用者)に追随して移動することができる。
さらに、本実施例の車輪型移動体10では、上下方向移動機構24a,24bに衝撃力吸収機構(すなわち、ばねと減衰器)を組み込むことで、路面から入力される広い周波数の外力を吸収することができる。その結果、車輪型移動体10は、不整地路面を安定して走行することができる。
また、本実施例の車輪型移動体10は、使用者と協同することで階段を昇降する。使用者と協同するため、自動で階段を昇降する場合と比較して、極めて簡易な構成によって階段の昇降を可能としている。なお、使用者は、車輪型移動体10の自重を支える必要はないため、車輪型移動体10と共に楽に階段を移動することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
例えば、上述した実施例では、後輪18にブレーキ装置を備え、階段昇降時に後輪18にブレーキを作用させていたが、本発明は、このような形態に限られない。例えば、図9に示す車輪型移動体10’のように、本体20に補助キャスタ46を設けてもよい。このような形態によると、図9(d),(e),(f)に示すように、段差Dに補助キャスタ46を接触させることで、車輪型移動体10’を段差上に移動させることができる。このため、全方位輪である後輪18にブレーキ装置を設ける必要を無くすことができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:車両
12a,12b:前輪
14a,14b:モータ
18:後輪
20:本体
44:制御ユニット

Claims (2)

  1. 歩行者に追従して移動する車輪型移動体であって、
    本体と、
    本体の右側面に設けられた第1車輪と、
    第1車輪を回転させる第1駆動モータと、
    本体に対して第1車輪を上下方向に相対移動させる第1上下方向移動機構と、
    本体の左側面に設けられた第2車輪と、
    第2車輪を回転させる第2駆動モータと、
    本体に対して第2車輪を上下方向に相対移動させる第2上下方向移動機構と、
    本体に設けられており、第1及び第2車輪に対して本体の前後方向に隔てられた位置に配置されている第3車輪と、
    第1駆動モータ、第1上下方向移動機構、第2駆動モータ及び第2上下方向移動機構を制御する制御部と、を有しており、
    第3車輪は、従動輪であり、かつ、全方位輪又は球面キャスタである、車輪型移動体。
  2. 第1車輪に入力される外力が第1上下方向移動機構に伝達されることを緩和する第1衝撃力吸収機構と、
    第2車輪に入力される外力が第2上下方向移動機構に伝達されることを緩和する第2衝撃力吸収機構と、をさらに備える、請求項1に記載の車輪型移動体。
JP2011094395A 2011-04-20 2011-04-20 車輪型移動体 Withdrawn JP2012224250A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011094395A JP2012224250A (ja) 2011-04-20 2011-04-20 車輪型移動体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011094395A JP2012224250A (ja) 2011-04-20 2011-04-20 車輪型移動体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012224250A true JP2012224250A (ja) 2012-11-15

Family

ID=47274919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011094395A Withdrawn JP2012224250A (ja) 2011-04-20 2011-04-20 車輪型移動体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012224250A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107323552A (zh) * 2017-07-01 2017-11-07 徐州乐泰机电科技有限公司 一种可移动货物转运装置
US11046373B2 (en) 2016-10-18 2021-06-29 Hitachi, Ltd. Mobile device and mobile device management system
CN114179929A (zh) * 2021-12-31 2022-03-15 杭州电子科技大学 一种轮腿式爬楼机器人

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11046373B2 (en) 2016-10-18 2021-06-29 Hitachi, Ltd. Mobile device and mobile device management system
CN107323552A (zh) * 2017-07-01 2017-11-07 徐州乐泰机电科技有限公司 一种可移动货物转运装置
CN114179929A (zh) * 2021-12-31 2022-03-15 杭州电子科技大学 一种轮腿式爬楼机器人
CN114179929B (zh) * 2021-12-31 2022-09-09 杭州电子科技大学 一种轮腿式爬楼机器人

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4930003B2 (ja) 移動ロボット
CN107160963B (zh) 轮式运动底盘
JP4886201B2 (ja) 移動ロボット
EP3281848B1 (en) Rocker bogie
JP6524076B2 (ja) ピッチ推進式の乗り物
US10343740B2 (en) Traveling apparatus
JP2008126936A (ja) 移動装置
JP5943154B2 (ja) 手押し車
KR102115845B1 (ko) 롤러 스케이팅 장치 및 전동 균형차
US10183687B2 (en) Pushcart
WO2009008292A1 (ja) 倒立車輪型移動体、及びその制御方法
US11844734B2 (en) Mobile body
JP2014078223A (ja) 手押し車
JP2007223399A (ja) 車両
JP2014054271A (ja) キックスケータ
JP2012224250A (ja) 車輪型移動体
WO2018074117A1 (ja) 移動装置、および、移動装置管理システム
US10696344B2 (en) Scooter driven by an electric motor for transporting persons and method for operating a scooter
JP2004001705A (ja) 移動台車
JPWO2015159347A1 (ja) 移送台車および歩行器
US20210061348A1 (en) Vehicle
JP2009101898A (ja) 倒立車輪型移動体、及びその制御方法
JP6565831B2 (ja) 走行装置
WO2017210854A1 (zh) 一种行驶机构以及包含这种机构的平衡车
JP5324983B2 (ja) 駆動装置およびそれを備えたキャスター付屋内移動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140701