JP2012220054A - シャフト型炉、原料投入装置および原料投入方法 - Google Patents

シャフト型炉、原料投入装置および原料投入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な構造を用いてシャフト型炉内での原料の分布を改善する。
【解決手段】炉体11と、炉体11の頂部に設けられる原料投入装置100とを備えるシャフト型炉10は、原料投入装置100が、同一の中心軸Cの回りに設けられる外筒110および内筒120と、内筒120の内側に第1原料を供給する第1原料供給手段121と、外筒110と内筒120との間に第2原料を供給する第2原料供給手段161と、外筒110と内筒120との間に設けられ、第2原料を滑降させる螺旋状シュート130と、螺旋状シュート130を中心軸Cを中心として回転させる回転機構140とを含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、シャフト型炉、原料投入装置および原料投入方法に関し、特に、炉内での原料の分布を改善するためのシャフト型炉、原料投入装置および原料投入方法に関する。
シャフト型炉は、竪型の炉の上部から原料を投入し、炉の下部にあるバーナ部から空気や酸素などの反応助剤を吹き込んで反応させる炉である。かかるシャフト型炉の例としては、銑鉄を製造する高炉が知られているが、近年では、廃棄物焼却炉、溶融炉、または熱分解炉などにシャフト型炉が用いられることも多くなっている。
例えば、熱分解炉では、炉の上部から投入された原料が、バーナ部から吹き込まれた空気や酸素などの反応助剤によって熱分解反応し、熱分解ガスと炭化物とになる。投入された原料は、炉内に堆積する。堆積した原料中に、バーナ部から吹き込まれる反応助剤が拡散することによって、熱分解反応が進行する。熱分解反応で発生した熱分解ガスは、堆積した原料中を上昇して、炉の上部から回収される。一方、熱分解反応で発生した残渣である炭化物は、炉の底部から回収される。
上記の熱分解炉のようなシャフト型炉では、反応の進行に従って原料が炉の下方に移動し、その上に順次新たな原料が投入されることによって、継続的な操業が可能になる。そのためには、反応助剤や熱分解ガスなどの気体が堆積した原料中に均一に拡散および上昇し、堆積した原料中で均一に反応が進行することが望ましい。
ところが、炉内に堆積する原料の分布が偏ると、原料中の気体の拡散および上昇にも偏りが生じ、結果として炉内の反応の進みに差が生じる。そうすると、原料の下方への移動にも差が生じ、原料の分布の偏りが加速度的に拡大して、結果として操業の継続が困難になる場合もある。そのために、炉内での原料の分布を制御する技術が開発されており、例えば、特許文献1には、シャフト型炉の一種である高炉において、原料を投入するために炉頂部に設けられるシュートを回転および傾斜が自在な構造とすることによって、原料の投入位置を水平方向に自由に移動させ、炉内での原料の分布を高い精度で制御する技術が記載されている。
特許第4290892号公報
ところで、上述のように、シャフト型炉は、高炉だけではなく、焼却炉、溶融炉、または熱分解炉などに用いられることも多くなっている。このようなシャフト型炉には、粒度や比重、形状(滑らかな形状や角ばった形状など)、表面の性状(硬い、柔らかい、べたついているなど)などの性質が異なるさまざまな原料が投入される。原料には、例えば、都市ゴミ、廃プラスチック、廃タイヤ、木質系バイオマス、コークスなどが含まれる。これらの原料は、種類が違う場合だけではなく、種類が同じ場合でも、例えば廃プラスチックの包装容器とビニール袋のように性質が異なる場合があり、全体として多種多様な性質を有する。本願発明者らは、このような原料の多様性のためにシャフト型炉において生じうる問題に着目した。
図8は、従来のシャフト型炉である熱分解炉1において、粒度の異なる原料が炉頂部から投入された状態を示す図である。この場合、図示されているように、粒度がより小さい原料が炉の中心部に、粒度がより大きい原料が炉の周縁部に、それぞれ偏って堆積する傾向がある。このような偏りは、様々な要因によって発生するが、一般的には各原料の安息角が異なることの影響が大きく、安息角が異なる原料を同時に投入した結果、原料が炉内で偏って堆積することが多い。一般に、原料の安息角は、粒度がより大きい原料ではより小さく、粒度がより小さい原料ではより大きくなる。従って、原料が堆積する際には、粒度がより大きい原料が炉の中心から外側に流れる傾向がある。
また、原料の形状(滑らかな形状や角ばった形状など)、または表面の性状(硬い、柔らかい、べたついているなど)によって、原料の流動性が異なる。そのため、流動性が高い原料(滑りやすく、安息角がより小さい)ほど、炉の周縁部に偏って堆積する傾向がある。
このように、炉内での性質の異なる原料の分布が偏った結果生じる問題として、例えば、堆積した原料の中に、気体が通りやすい部分と通りにくい部分とが生じるという問題がある。粒度の異なる原料がそれぞれ偏って堆積している場合、粒度がより大きい原料が偏って堆積している部分の方が、原料間の隙間が大きくなるため気体が通りやすい。この状態で、バーナ部から反応助剤を吹き込んで原料を熱分解反応させると、反応助剤や熱分解ガスは、粒度がより大きい原料が偏って堆積しているために気体が通りやすい炉の周縁部に集中して流れる。そうすると、炉の周縁部では熱分解反応が進む一方で、粒度がより小さい原料が偏って堆積しているために気体が通りにくい炉の中心部では熱分解反応が進みにくくなり、原料の分布の偏りがさらに拡大する結果、熱分解反応の安定的な継続が困難になる場合がある。
また、炉内での原料の分布が偏った結果生じる問題として、反応の生成物の分布が偏る結果、生成物が固着するという問題がある。この点について、本願発明者らは、木質バイオマス、廃プラスチック、および廃タイヤの混合物を原料として、図8を参照して説明した従来の熱分解炉1を用いて試験を実施した。熱分解炉1の断面積は0.9(m)、バーナ部から炉頂部までの高さは4(m)である。原料を一部燃焼させて反応温度を維持するために、バーナ部からは酸素および水蒸気が吹き込まれる。本試験において熱分解炉1に投入された原料を、以下の表1に示す。
図9および図10は、上記の試験の結果を示す図および写真である。試験では、熱分解反応による熱分解ガスの発生が不安定になることが確認された。図9は、試験後に熱分解炉1の炉内の炭化物を回収した状態を示す図である。図示されているように、試験後、バーナ部付近の炉体にクリンカが固着していることが確認された。このときのクリンカの写真を図10に示す。分析の結果、原料の中で粒度が最も大きい廃タイヤが熱分解炉1の周縁部に偏って堆積した状態で熱分解反応が進行した結果、廃タイヤに含まれるワイヤによってクリンカが固着成長することがわかった。熱分解ガスの発生が不安定になったのは、このクリンカによって炉内での原料の下方への移動が阻害された結果、熱分解反応が不安定になったためである。
以上のような、原料の分布の偏りによって生じる弊害を防止するために、上記の特許文献1に記載のような可動式のシュートを用いた原料投入方法は有効であり、実際、高炉においては広く採用されている。しかしながら、特許文献1に記載された可動式のシュートは、回転および傾斜という複数の動作を自在にするために複雑な構造を有している。例えば焼却炉、溶融炉、または熱分解炉のようなシャフト型炉は、高炉のように大型ではないため、空間上の制約から複雑な構造を設けることが難しい場合が多い。また、さほど大型でない炉に複雑な構造を設けることは、経済性の観点からも合理的とはいえない。さらに、本願発明者らが着目している上記の問題の原因となる原料の分布の偏りは、例えば炉の中心部および周縁部といったような、炉内の領域単位での偏りである。それゆえ、この問題を解決するために、特許文献1に記載のように炉内での原料の分布を高い精度で制御することは必ずしも必要ではない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、簡便な構造を用いてシャフト型炉内での原料の分布を改善することが可能な、新規かつ改良されたシャフト型炉、原料投入装置および原料投入方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、炉体と、炉体の頂部に設けられる原料投入装置とを備えるシャフト型炉であって、原料投入装置は、同一の中心軸の回りに設けられる外筒および内筒と、内筒の内側に第1原料を供給する第1原料供給手段と、外筒と内筒との間に第2原料を供給する第2原料供給手段と、外筒と内筒との間に設けられ、第2原料を滑降させる螺旋状シュートと、螺旋状シュートを中心軸を中心として回転させる回転機構とを含むことを特徴とするシャフト型炉が提供される。
上記シャフト型炉において、螺旋状シュートは、外筒に連結され、回転機構は、外筒を中心軸を中心として回転させることによって螺旋状シュートを回転させてもよい。
上記シャフト型炉において、原料投入装置は、螺旋状シュートの内縁に沿って設けられるガイド手段をさらに含んでもよい。
上記シャフト型炉において、螺旋状シュートは、内筒に連結され、回転機構は、内筒を中心軸を中心として回転させることによって螺旋状シュートを回転させてもよい。
上記シャフト型炉において、原料投入装置は、螺旋状シュートの外縁に沿って設けられるガイド手段をさらに含んでもよい。
上記シャフト型炉において、ガイド手段は、中心軸の回りに設けられる円筒部材からなってもよい。
上記シャフト型炉において、螺旋状シュートは、外筒および内筒の両方に連結され、回転機構は、外筒または内筒を中心軸を中心として回転させることによって螺旋状シュートを回転させてもよい。
上記シャフト型炉において、第1の原料は、第2の原料よりも粒度が大きい原料であってもよい。
上記シャフト型炉において、第1の原料は、第2の原料よりも安息角が小さい原料であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、シャフト型炉の炉体の頂部に設けられる原料投入装置であって同一の中心軸の回りに設けられる外筒および内筒と、内筒の内側に第1原料を供給する第1原料供給手段と、外筒と内筒との間に第2原料を供給する第2原料供給手段と、外筒と内筒との間に設けられ、第2原料を滑降させる螺旋状シュートと、螺旋状シュートを中心軸を中心として回転させる回転機構とを備ることを特徴とする原料投入装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明のさらに別の観点によれば、上記原料投入装置を用いて第1原料および第2原料を前記炉体の内部に投入する原料投入方法であって、第1原料を内筒の内側に供給し、回転機構を用いて螺旋状シュートを回転させながら、第2原料を外筒と内筒との間に供給して螺旋状シュート上を滑降させることを特徴とする原料投入方法が提供される。
上記構成によれば、第1原料が内筒の内側を通過し、第2原料が外筒と内筒との間を通過して螺旋状シュート上を滑降する。従って、安息角がより小さい原料を、第1原料として内筒の内側から炉の中心に投入することができる。また、第1原料よりも安息角が大きい原料を、第2原料として外筒および内筒の間から第1原料の外側に投入することができる。それゆえ、第1原料が炉の外側に流れ、周縁部に偏って堆積するのを防ぐことができる。また、第2原料を滑降させるための螺旋状シュートを回転させる構造は、例えば回転および傾斜が自在な構造に比べると簡便である。
以上説明したように本発明によれば、簡便な構造を用いてシャフト型炉内での原料の分布を改善することができる。従って、性質が異なる原料が投入されるシャフト型炉内での反応を安定して継続させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る熱分解炉の模式的な縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る原料投入装置の模式的な縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る原料投入装置における原料の投入位置について説明するための模式的な上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る原料投入装置における原料の投入経路について説明するための模式的な斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る原料投入装置の模式的な縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る原料投入装置の模式的な縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る原料投入装置の模式的な縦断面図である。 従来のシャフト型炉の例を示す図である。 従来のシャフト型炉における試験結果を示す図である。 従来のシャフト型炉における試験結果を示す写真である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず、図1〜4を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
(熱分解炉の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱分解炉10の模式的な縦断面図である。図1を参照すると、本実施形態に係るシャフト型炉である熱分解炉10は、略円筒状の炉体11を有する炉である。炉体11の頂部には、原料投入装置100が設けられる。原料投入装置100は、原料の投入方向に炉体11を貫通する円筒状の外筒110と、外筒110の内側にある内筒120とを含み、内筒120の内側から第1原料を、内筒120と外筒110との間から第2原料を、それぞれ炉内、すなわち炉体11の内部に投入する。原料投入装置100によって炉内に投入されて堆積した第1原料および第2原料は、熱分解反応によって熱分解ガスと炭化物および残渣とになる。熱分解ガスは炉体11の上部から回収され、炭化物および残渣は炉体11の底部から回収される。炉体11の下部のバーナ部からは反応助剤として空気または酸素の一方または両方、および水蒸気、あるいは燃焼排ガスなどが吹き込まれる。なお、図1では省略されている要素を含む原料投入装置100の詳細な構成については後述する。
第1原料および第2原料は、それぞれ異なる粒度分布を有する原料である。以下、本明細書では、粒度分布の代表値を単に「粒度」とする。本実施形態において、第1原料および第2原料は粒度が異なる原料であり、第1原料の粒度は第2原料の粒度よりも大きい。ここで、原料の安息角は、一般的に粒度がより大きい原料ではより小さく、粒度がより小さい原料ではより大きくなる。従って、本発明を実施しない場合には、熱分解炉10の炉内に投入された第1原料および第2原料が堆積する際には、粒度がより大きい第1原料が炉の中心から外側に流れ、炉の周縁部に偏る傾向がある。
しかし、熱分解炉10では、原料投入装置100によって投入されるとき、第1原料は炉の中心に、第2原料をその外側にそれぞれ位置している。つまり、第1原料と第2原料とは、堆積する際に生じうる偏り(第2原料が炉の中心部に、第1原料が炉の周縁部に)とは逆に偏った状態で投入される。従って、投入された各原料が堆積する際に、第1原料がいくらか外側に流れても、投入時の位置によって相殺されて、第1原料が炉の周縁部に偏って堆積した状態には至らない。従って、熱分解炉10では、粒度の異なる原料が投入された場合でも、原料が粒度ごとに偏って堆積しにくく、熱分解反応を安定的に継続させることが可能になる。
ここで、第1原料および第2原料は、上記のように粒度が異なる原料には限られない。例えば、第1原料および第2原料は、安息角が異なる原料であり、第1原料の安息角が第2原料の安息角よりも小さくてもよい。この場合でも熱分解炉10を用いることによって、第1原料が炉の周辺部に偏って堆積することを防ぎ、熱分解反応を安定的に継続させることが可能になるという効果が得られる。
なお、第1原料および第2原料の組み合わせの具体例としては、第1原料が廃タイヤ切断物または廃プラスチックの固形物であるRPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)、第2原料が木質バイオマス破砕物またはフラフ状の廃プラスチックという組み合わせがある。また、例えば、第1原料が大型廃棄物の破砕物または袋状廃棄物、第2原料が一般廃棄物であってもよい。このように、第1原料と第2原料とは、RPFとフラフ状の廃プラスチックとのように同じ物質であってもよく、また異なる物質であってもよい。また、第1原料および第2原料は、廃棄物のような複数の物質の混合物であってもよい。
さらに、第1原料および第2原料について、装置上の特性や炉内の反応状態の特性によってシャフト型炉内の中心付近の気体の流れが速くなりすぎるような場合には、上記の例とは逆に、第1原料として粒度がより小さい原料を投入し、これによって気体の流れを制御して炉内の反応を安定化することも可能である。
(原料投入装置の構成)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る原料投入装置100の模式的な縦断面図である。以下、図2を参照して、原料投入装置100の各部について説明する。
外筒110は、原料の投入方向に延びており、炉体11の頂部にある開口を貫通する。外筒110は、中心軸Cの回りに設けられる。外筒110は、ハウジング160の天井面および炉体11の開口端部に設けられる支持シール部材164a,164bによって、中心軸Cを中心として回転可能に支持される。第2原料は、外筒110の上方に設けられたスクリューコンベア162によって外筒110の内側に投入され、外筒110と内筒120との間を通過して炉内へと落下する。外筒110の内側面には、第2原料を滑降させる螺旋状シュート130が連結される。また、外筒110には、フランジ状のギヤ110gが設けられる。ギヤ110gは、回転機構140のギヤ145と噛合し、ギヤ145から伝えられる回転によって外筒110を中心軸Cを中心として回転させる。なお、外筒110を回転させる駆動機構として、上記のギヤ機構に代えて、例えばチェーン駆動方式やベルト回転方式など各種の駆動機構が用いられてもよい。
内筒120は、中心軸Cの回りに設けられ、外筒110の内側に位置する。内筒120は、ハウジング160の天井面を貫通して上方に突出し、ハウジング160の天井面に固定される。内筒120の上部は、内筒120の内側に第1原料を供給する第1原料供給手段121を形成する。第1原料供給手段121は、図示しないホッパーまたはコンベアなどの搬送手段を含んでもよい。第1原料供給手段121によって供給された第1原料は、内筒120の内側を通過して炉内へと落下する。第1原料供給手段121は、シール弁122a〜122dを含み、内筒120を通って炉内に至る空間と外部空間との間を遮断する。シール弁122によって、炉内の熱分解ガスの大気中への漏出、および大気の炉内への混入が防止される。なお、シール弁122は、必ずしも4つの弁によって構成されなくてもよく、必要に応じて他のシール構造が採用されうる。
螺旋状シュート130は、外筒110と内筒120との間に設けられ、外筒110と内筒120との間の中空円筒状の空間を周回しながら下降する滑降面130sを形成する。螺旋状シュート130は、上記の中空円筒状の空間を、水平方向に少なくともほぼ1周している。第2原料は、外筒110と内筒120との間の中空円筒状の空間を通過して炉内へと落下する過程で、螺旋状シュート130の滑降面130sに衝突し、そこから螺旋状シュート130の下端まで滑降面130s上を滑降する。螺旋状シュート130の外筒110側の端部は、外筒110に連結される。それゆえ、螺旋状シュート130は、外筒110の回転に従って、外筒110の中心軸Cを中心として回転する。また、螺旋状シュート130の内筒120側の端部にはガイド手段150が連結される。
回転機構140は、モータ141、減速機142、駆動軸143、支持部材144、支持シール部材165、およびギヤ145を含む。回転機構140には、従来の回転機構として知られている各種の構成を適用することが可能である。ハウジング160の外部に設けられたモータ141の回転駆動によって生じた回転は、同じくハウジング160の外部に設けられた減速機142によって減速されて駆動軸143に伝えられる。駆動軸143は、ハウジング160の天井面の開口を貫通して、ハウジング160の内部のギヤ145に回転を伝える。駆動軸143は、ハウジング160の天井面の開口端部に設けられる支持シール部材165と、炉体11上に設けられる支持部材144によって回転可能に支持される。ギヤ145は、外筒110のギヤ110gと噛合しており、ギヤ145の回転はギヤ110gに伝えられて外筒110を中心軸Cを中心として回転させる。回転機構140では、さらに、モータ141の回転数を制御する制御部(図示せず)を設けることによって、原料投入量の変化などに合わせて外筒110の回転速度を変化させることが可能である。
ガイド手段150は、螺旋状シュート130の滑降面130sを滑降する第2原料が、滑降面130sから内筒120側に落下することを防ぐために、螺旋状シュート130の内縁に沿って、螺旋状シュート130に連結して設けられる。ガイド手段150は、例えば螺旋状シュート130の内筒120側の端部から所定の高さだけ直立するように設けられる螺旋状の部材であってもよい。しかし、ガイド手段150は、図示されているように、中心軸Cの回りに設けられ、螺旋状シュート130の内縁の全体をカバーする円筒部材からなることが好ましい。この理由については後述する。
ハウジング160は、炉体11上に、外筒110および回転機構140の駆動軸143、支持部材144、支持シール部材165、およびギヤ145を包含する空間を形成する。ハウジング160の一部は、外筒110と内筒120との間に第2原料を供給する第2原料供給手段161を形成する。第2原料供給手段161は、図示しないホッパーまたはコンベアなどの搬送手段を含んでもよい。第2原料は、第2原料供給手段161に含まれるスクリューコンベア162によって外筒110の内側にあたる位置まで水平方向に搬送され、そこから外筒110と内筒120との間に供給される。なお、スクリューコンベア162は、第1原料の投入経路と、第2原料の投入経路との干渉を防ぐために設けられる。それゆえ、スクリューコンベアに代えて、プッシャを用いた搬送装置など他の搬送装置が設けられてもよい。さらには、例えば外筒110と内筒120との間隔が大きく、第1原料の投入経路と第2原料の投入経路とが干渉しないような場合には、スクリューコンベア162は必ずしも設けられなくてよい。さらには、第2原料供給手段161は、シール弁122a〜122dと同様のシール弁163a〜163dを含み、外筒110を通って炉内に至る空間と外部空間との間を遮断する。なお、シール弁163も、必ずしも4つの弁によって構成されなくてもよく、必要に応じて他のシール構造が採用されうる。
さらに、ハウジング160の天井面には外筒110の上端部を支持する支持シール部材164aが設けられ、ハウジング160の内側の炉体11の開口端部には外筒110の中間部を支持する支持シール部材164bが設けられる。支持シール部材164は、外筒110の荷重を負担するとともに外筒110を中心軸Cを中心として回転可能に支持し、さらに、外筒110を通って炉内に至る空間と、外筒110の外側のハウジング160の内部空間との間を遮断する。なお、外筒110の荷重は、支持シール部材164aまたは支持シール部材164bのいずれかまたは両方によって負担されうる。支持シール部材164によって、機械構造が設置されたハウジング160の内部空間への熱分解ガスの漏出が防止される。また、駆動軸143が貫通するハウジング160の天井面の開口の端部には、駆動軸143を支持する支持シール部材165が設けられる。支持シール部材165は、駆動軸143を回転可能に支持するとともに、ハウジング160の内部空間と外部空間との間を遮断する。
(原料の投入経路)
図3および図4を参照して、外筒110および内筒120によって、第1原料が熱分解炉10の中心に、第2原料がその外側に投入される仕組みについてさらに説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る原料投入装置100における原料の投入位置について説明するための模式的な上面図である。図3を参照すると、第1原料は、内筒120の内側を落下する。一方、第2原料は、スクリューコンベア162によって水平方向に搬送された後、スクリューコンベア162の端部から外筒110と内筒120との間に落下する。落下した第2原料は、螺旋状シュート130上を滑降する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る原料投入装置100における原料の投入経路について説明するための模式的な斜視図である。図4を参照すると、第1原料は、内筒120の内側を落下する。一方、第2原料は、外筒110と内筒120との間に落下した後、螺旋状シュート130の滑降面130sに衝突し、そこから螺旋状シュート130の下端まで滑降面130s上を滑降する。その後、第2原料は、螺旋状シュート130の下端の位置から炉内へと落下する。つまり、第2原料が原料投入装置100から炉内に投入される位置は、螺旋状シュート130の下端の位置になる。
ここで、上述のように、螺旋状シュート130は中心軸Cを中心として回転しているため、螺旋状シュート130の下端の位置も中心軸Cを中心として回転している。従って、第2原料が原料投入装置100から炉内に投入される位置は、螺旋状シュート130の回転によって中心軸Cの回りを周回する。それゆえ、外筒110を介して螺旋状シュート130を回転させながら、スクリューコンベア162によって連続的に第2原料を投入することによって、第2原料を第1原料の外側を周回するようにして順次投入することが可能になる。
なお、例えば、図示された例のように、螺旋状シュート130が、外筒110と内筒120との間の中空円筒状の空間を水平方向にほぼ1周している場合、第2原料は、最大で外筒110の上端から螺旋状シュート130の下端近くまで自由落下することになる。このような場合に、第2原料が滑降面130sから内筒120側に落下して螺旋状シュート130と内筒120との間に噛み込まれたりすることを防ぐためには、ガイド手段150が、螺旋状シュート130の内縁の全体をカバーする円筒部材であることが好ましい。
(第2の実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、熱分解炉10の構成および原料の投入経路については、第1の実施形態とほぼ同一であるため、詳細説明を省略する。
(原料投入装置の構成)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る原料投入装置200の模式的な縦断面図である。以下、図5を参照して、原料投入装置200の各部について説明する。
外筒210は、原料の投入方向に延びており、炉体11の頂部にある開口を貫通する。外筒210は、中心軸Cの回りに設けられる。外筒210は、炉体11の開口端部に設けられる支持シール部材164bによって、中心軸Cを中心として回転可能に支持される。外筒210の内側面には、第2原料を滑降させる螺旋状シュート130が連結される。螺旋状シュート130は、回転内筒220bにも連結されており、外筒210は、螺旋状シュート130を介して回転内筒220bから伝えられる回転によって、中心軸Cを中心として回転する。
内筒220は、いずれも中心軸Cの回りに設けられる固定内筒220aと回転内筒220bとが回転自由に連結されたものである。固定内筒220aは、図示しない支持手段によって回転内筒220bの上方に固定され、支持シール部材223を介して回転内筒220bと連結される。固定内筒220aの上部は、第1原料供給手段121を形成する。回転内筒220bは、外筒210、ならびにハウジング260の中間床266および天井面の各開口を貫通して上方に突出する。回転内筒220bは、固定内筒220aとの連結部の支持シール部材223、ならびにハウジング260の天井面および中間床266の各開口端部に設けられる支持シール部材264a,264bによって、中心軸Cを中心として回転可能に支持される。
なお、回転内筒220bと、回転内筒220bに連結される螺旋状シュート130および外筒210とについて、これらの部材の荷重は、構造上、回転機構140から回転駆動を受けるギヤ220gの近くで負担されることが好ましく、例えば、支持シール部材264aまたは支持シール部材264bのいずれかまたは両方によって負担されることが好ましい。
また、回転内筒220bおよび回転内筒220bに連結された外筒210は、支持シール部材223,264a,264b,164bの4つによって水平方向(回転方向)に支持されている。そのため、上記の支持シール部材のうちの2つ、例えば支持シール部材223および支持シール部材264bでは支持部分の隙間を大きくし、各支持点が互いに干渉しあうことなく滑らかな回転を行えるようにすることが望ましい。
また、回転内筒220bの、ハウジング260の中間床266と天井面との間の部分には、フランジ状のギヤ220gが設けられる。ギヤ220gは、回転機構140のギヤ145と噛合し、ギヤ145から伝えられる回転によって回転内筒220bを中心軸Cを中心として回転させる。なお、回転内筒220bを回転させる駆動機構として、上記のギヤ機構に代えて、例えばチェーン駆動方式や回転方式など各種の駆動機構が用いられてもよい。
ハウジング260には、中間床266が設けられる。中間床266上には、回転機構140の支持部材144が設けられる。中間床266を設けることによって、回転内筒220bを回転させるギヤ220gを大型化させることなく、外筒210の内側にある回転内筒220bに回転を伝えることが可能になる。
また、ハウジング260の天井面および中間床266の各開口端部には、いずれも回転内筒220bの中間部を支持する支持シール部材264a,264bが設けられる。これらの支持シール部材264は、回転内筒220bを中心軸Cを中心として回転可能に支持する。支持シール部材264aは、中間床266の上部空間と外部空間との間を遮断する。支持シール部材264bは、中間床266よりも下の、外筒210を通って炉内に至る空間と、中間床266よりも上の機械構造が設置された空間との間を遮断する。
本実施形態において、第1原料は、第1原料供給手段121によって内筒220の内側に供給され、固定内筒220a、次いで回転内筒220bの内側を通過して炉内へと落下する。一方、第2原料は、第2原料供給手段161によって外筒210と回転内筒220bとの間に供給される。落下した第2原料は、螺旋状シュート130の滑降面130sに衝突し、そこから螺旋状シュート130の下端まで滑降面130sを滑降する。
なお、本実施形態に係る原料投入装置200では、第1の実施形態におけるガイド手段150に相当する部材は設けられない。螺旋状シュート130が外筒210と回転内筒220bとの両方に連結され、第2原料が滑降面130sから落下するのを防ぐためである。
(変形例)
本実施形態の変形例として、回転内筒220bにギヤ220gを設ける代わりに、外筒210に第1の実施形態におけるギヤ110gと同様のギヤ210gを設け、回転機構140によって外筒210を回転させてもよい。この場合、回転機構140の配置は図2において示された配置と同様になるため、中間床266が省略されうる。なお、外筒210については、図2と類似の支持シール材の構成となる。
(第3の実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態は、熱分解炉10の構成および原料の投入経路については、第2の実施形態とほぼ同一であるため、詳細説明を省略する。
(原料投入装置の構成)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る原料投入装置300の模式的な縦断面図である。以下、図6を参照して、原料投入装置300の各部について説明する。なお、原料投入装置300は、ガイド手段350を含み、外筒310が炉体11に固定されている点において、図5を参照して説明した原料投入装置200とは異なっている。
外筒310は、原料の投入方向に延びており、炉体11の頂部にある開口を貫通する。外筒310は、中心軸Cの回りに設けられる。外筒310は、炉体11に固定されている。第2原料は、外筒310と回転内筒220bとの間を通過して炉内へと投入されるが、第2原料が通過する空間と外筒310との間にはガイド手段350が介されているため、ガイド手段350が設けられている部分では、第2原料は外筒310の内側面には接触しない。
ガイド手段350は、螺旋状シュート130の滑降面130sを滑降する第2原料が、滑降面130sから外筒310側に落下することを防ぐために、螺旋状シュート130の外縁に沿って、螺旋状シュート130に連結して設けられる。ガイド手段350は、例えば螺旋状シュート130の外筒310側の端部から所定の高さだけ直立するように設けられる螺旋状の部材であってもよい。しかし、ガイド手段350は、図示されているように、中心軸Cの回りに設けられ、螺旋状シュート130の外縁の全体をカバーする円筒部材からなることが好ましい。理由は、上述したガイド手段150の場合と同様である。
(第4の実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、第4の実施形態は、熱分解炉10の構成については第1の実施形態とほぼ同一であるため、詳細説明を省略する。
(原料投入装置の構成)
図7は、本発明の第4の実施形態に係る原料投入装置400の模式的な縦断面図である。以下、図7を参照して、原料投入装置400の各部について説明する。なお、原料投入装置400は、図2を参照して説明した原料投入装置100の外筒110の外側に、追加外筒410を設け、第1原料および第2原料に加えて、外筒110と追加外筒410との間から第3原料を投入するものである。
第3原料は、第1原料および第2原料とは粒度が異なる原料であり、第2原料の粒度は第3原料の粒度よりも大きい。つまり、粒度の大小関係は、第1原料>第2原料>第3原料となる。従って、本発明を実施しない場合には、熱分解炉10の炉内に投入された第1原料、第2原料および第3原料が堆積する際には、第1原料>第2原料>第3原料の順で、炉の中心から外側に流れ、炉の周縁部に偏る傾向がある。なお、第1原料、第2原料、および第3原料は、必ずしも粒度が異なる原料でなくてもよく、例えば安息角などが異なるために上記のような傾向を示す原料であってもよい。
そこで、原料投入装置400は、第1原料を炉の中心に、第2原料をその外側に、第3原料をそのさらに外側に投入する。つまり、第1原料、第2原料、および第3原料は、堆積する際に生じうる偏りの向きとは逆に偏った状態で炉内に投入される。従って、投入された各原料が堆積する際に、第2原料が外側に流れ、第1原料がより大きく外側に流れても、投入時の位置によって相殺されて、第1原料や第2原料が炉の周縁部に偏って堆積した状態には至らない。
追加外筒410は、外筒110、内筒120と同じく、中心軸Cの回りに設けられ、炉体11頂部にある開口を貫通する。追加外筒410は、追加ハウジング460の天井面および炉体11の開口端部に設けられる支持シール部材464a,464bによって、中心軸Cを中心として回転可能に支持される。第3原料が、追加外筒410の上方に設けられたスクリューコンベア462によって追加外筒410の内側に投入され、追加外筒410と外筒110との間を通過して炉内へと落下する。追加外筒410の内側面には、第3原料を滑降させる追加螺旋状シュート430が連結される。また、追加外筒410には、フランジ状のギヤ410gが設けられる。ギヤ410gは、追加回転機構440のギヤ445と噛合し、ギヤ445から伝えられる回転によって追加外筒410を中心軸Cを中心として回転させる。なお、追加外筒410を回転させる駆動機構として、上記のギヤ機構に代えて、例えばチェーン駆動方式やベルト回転方式など各種の駆動機構が用いられてもよい。
追加螺旋状シュート430は、追加外筒410と外筒110との間に設けられ、追加外筒410と外筒110との間の中空円筒状の空間を周回しながら下降する滑降面430sを形成する。追加螺旋状シュート430は、上記の中空円筒状の空間を水平方向に少なくともほぼ1周している。追加螺旋状シュート430の追加外筒410側の端部は、追加外筒410に連結される。それゆえ、追加螺旋状シュート430は、追加外筒410の回転に従って、追加外筒410の中心軸Cを中心として回転する。また、追加螺旋状シュート430の外筒110側の端部には追加ガイド手段450が連結される。
追加回転機構440は、モータ441、減速機442、駆動軸443、支持部材444、支持シール部材465、およびギヤ445を含む。これらの要素は、それぞれ、回転機構140に含まれるモータ141、減速機142、駆動軸143、支持部材144、支持シール部材165、およびギヤ145とほぼ同様の構成要素である。なお、ギヤ145は、外筒110ではなく追加外筒410のギヤ410gと噛合して回転を伝え、追加外筒410を中心軸Cを中心として回転させる。
追加ガイド手段450は、追加螺旋状シュート430の滑降面430sを滑降する第3原料が、滑降面430sから外筒110側に落下することを防ぐために、追加螺旋状シュート430の内縁に沿って、追加螺旋状シュート430に連結して設けられる。追加ガイド手段450は、例えば追加螺旋状シュート430の外筒110側の端部から所定の高さだけ直立するように設けられる螺旋状の部材であってもよい。しかし、追加ガイド手段450は、図示されているように、中心軸Cの回りに設けられ、追加螺旋状シュート430の内縁の全体をカバーする円筒部材であることが好ましい。理由は、上述したガイド手段150の場合と同様である。
追加ハウジング460は、炉体11上に、追加外筒410および追加回転機構440の駆動軸443、支持部材444、支持シール部材465、およびギヤ445を包含する空間を形成する。追加ハウジング460の一部は、追加外筒410と外筒110との間に第3原料を供給する第3原料供給手段461を形成する。第3原料供給手段461は、図示しないホッパーまたはコンベアなどの搬送手段を含んでもよい。第3原料は、第3原料供給手段461に含まれるスクリューコンベア462によって追加外筒410の内側にあたる位置まで水平方向に搬送され、そこから追加外筒410と外筒110との間に供給される。第3原料供給手段461は、シール弁463a〜463dを含む。第3原料供給手段461、スクリューコンベア462、およびシール弁463は、それぞれ、第2原料供給手段161、スクリューコンベア162、およびシール弁163と同様の構成要素である。
さらに、追加ハウジング460の天井面には追加外筒410の上端部を支持する支持シール部材464aが設けられ、追加ハウジング460の内側の炉体11の開口端部には追加外筒410の中間部を支持する支持シール部材464bが設けられる。支持シール部材464は、追加外筒410の荷重を負担するとともに追加外筒410を中心軸Cを中心として回転可能に支持し、さらに追加外筒410を通って炉内に至る空間と、追加外筒410の外側の追加ハウジング460の内部空間との間を遮断する。なお、追加外筒410の荷重は、支持シール部材464aまたは支持シール部材464bのいずれかまたは両方によって負担される。支持シール部材464によって、機械構造が設置された追加ハウジング460の内部空間への熱分解ガスの漏出が防止される。また、駆動軸443が貫通する追加ハウジング460の天井面の開口の端部には、支持シール部材165と同様の支持シール部材465が設けられる。
ここで、原料投入装置400には、図2を参照して説明した原料投入装置100の各部と同様の構成要素が含まれる。これらの構成要素は、炉体11上ではなく追加ハウジング460上に設けられ、追加ハウジング460の内部空間を貫通して熱分解炉10の炉内に第1原料および第2原料を投入する点が原料投入装置100の場合とは異なるが、それ以外の点については原料投入装置100におけるものと同様であるため、同一の符号を付することによって詳細説明を省略する。
(原料の投入経路)
本実施形態において、第1原料および第2原料が投入される仕組みは、図3および図4を参照して説明した仕組みと同様である。また、第3原料が投入される仕組みも、これと同様である。
具体的には、第3原料は、スクリューコンベア462によって水平方向に搬送された後、スクリューコンベア462の端部から追加外筒410と外筒110との間に落下する。落下した第3原料は、追加螺旋状シュート430の滑降面430sに衝突し、そこから追加螺旋状シュート430の下端まで滑降面430s上を滑降する。その後、第3原料は、追加螺旋状シュート430の下端の位置から炉内へと落下する。つまり、第3原料が原料投入装置400から炉内に投入される位置は、追加螺旋状シュート430の下端の位置になる。
ここで、上述のように、追加螺旋状シュート430は中心軸Cを中心として回転しているため、追加螺旋状シュート430の下端の位置も中心軸Cを中心として回転している。従って、第3原料が原料投入装置400から炉内に投入される位置は、追加螺旋状シュート430の回転によって中心軸Cの回りを周回する。それゆえ、追加外筒410を介して追加螺旋状シュート430を回転させながら、スクリューコンベア462によって連続的に第3原料を投入することによって、第3原料を第2原料の外側を周回するようにして順次投入することが可能になる。
(変形例)
上記の説明から明らかなように、本実施形態における追加外筒410と外筒110との間の関係は、第1の実施形態における外筒110と内筒120との関係と同様である。従って、この関係を再帰的に適用することによって、追加外筒410の外側にさらに追加外筒が設置された原料投入装置を実現することが可能である。つまり、3区分された原料を投入する3重筒構造の原料投入装置400に係る本実施形態の変形例として、原料投入装置を、例えば4区分された原料を投入する4重筒構造、または5区分された原料を投入する5重筒構造としてもよい。原料の区分の数および筒の数は、例えば熱分解炉10の炉径や、原料投入装置が設けられる空間の高さなどに応じて決定されうる。また、本実施形態に係る原料投入装置400は、第1の実施形態に係る原料投入装置100に追加外筒を加えたものであるが、同様にして、第2の実施形態に係る原料投入装置200、または第3の実施形態に係る原料投入装置300に追加外筒が加えられてもよい。
(まとめ)
以上で説明された本発明の各実施形態によれば、シャフト型炉の炉内に堆積する際に外側に流れやすい原料を、第1原料として炉の中心に近い位置に投入することによって、炉内の中心部と周縁部との間での原料の偏りを防ぐことができる。従って、炉内での反応がより均一になり、反応の安定的な継続が可能になる。
また、内筒と外筒との間に螺旋状シュートを設け、この螺旋状シュートを外筒または内筒に連結して中心軸Cを中心として回転させることによって、例えば上部から第2原料を投入する位置が固定されていても、投入された第2原料を螺旋状シュートに沿って水平方向に周回させ、第1原料の外側に分散して炉内に投入することができる。なお、螺旋状シュートを外筒または内筒のいずれに連結するかは、シャフト型炉の炉径や、原料投入装置が設けられる空間の高さに応じて選択されうる。また、シャフト型炉の断面形状は、円形である場合が最も原料の偏在防止効果は高くなるが、例えばシャフト型炉の断面が矩形など他の形状である場合にも、ある程度の原料の偏在防止効果を得ることが可能である。
上記各実施形態に係る原料投入装置は、外筒または内筒の回転という単一の動作によって、炉内での原料の分布の改善を実現する。これらの装置の構造は、例えば回転および傾斜のような複数の動作をする原料投入装置に比べれば単純であり、例えば焼却炉、溶融炉、または熱分解炉といったシャフト型炉に実用的に設置しうるものである。
上記各実施形態に係る原料投入装置では、螺旋状シュートの外筒または内筒に連結されていない側端部にガイド手段が設けられうる。これによって、原料が螺旋状シュートと外筒または内筒との間に落下することが防止され、炉内での原料の分布を確実に改善できるとともに、原料の噛み込み等によって螺旋状シュートの回転が不安定になるのを防ぐことができる。なお、螺旋状シュートの両側端が外筒および内筒にそれぞれ連結される場合には、内筒および外筒がそれぞれガイド手段として機能するため、別途のガイド手段は設けられなくてもよい。
なお、シャフト型炉の例として、上記各実施形態ではいずれも熱分解炉について説明したが、本発明は、他にも例えば焼却炉、溶融炉、キューポラ、高炉など、各種のシャフト型炉において実施されうる。
また、本発明の原料投入装置は、炉内の原料中にガスをできるだけ均一に拡散および上昇させる必要があるシャフト型炉に使用される場合に、最も効果を発揮する。それゆえ、本発明の原料投入装置を設置する対象としては、シャフト型炉が最も好ましいと考えられる。しかしながら、シャフト型炉以外にも、炉の炉体の頂部から原料を投入し、かつ原料中にガスを通す必要がある炉であれば、本発明の原料投入装置が適用されうる。例えば、電気炉などにおいて、最初に炉内に原料を投入する際に、本発明の原料投入装置を使用することができる。
さらにまた、図示された原料投入装置の構成は例示的なものであり、例えばハウジングや投入口の形状、シールによって遮断される区画の分け方、回転機構の配置、および各筒状部材の長さなどは、必要に応じて適宜決定されうるものである。
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、上記図1および図2に示した熱分解炉10に原料を投入して試験を実施した。熱分解炉10の断面積は0.9(m)、バーナ部から炉頂部までの高さは4(m)である。原料を一部燃焼させて反応温度を維持するために、バーナ部からは酸素および水蒸気が吹き込まれる。本実施例において熱分解炉10に投入される原料を、以下の表2に示す。
上記の原料のうち、最も粒径が大きい廃タイヤを第1原料として熱分解炉10の中心に投入し、それ以外の木質バイオマスと廃プラスチックを第2原料として廃タイヤの外側に投入して試験を実施した。その結果、クリンカの炉体への固着などは発生せず、熱分解反応が安定的に継続された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 熱分解炉
11 炉体
100,200,300,400 原料投入装置
110,210,310 外筒
120,220 内筒
121 第1原料供給手段
130 螺旋状シュート
140 回転機構
150,350 ガイド手段
161 第2原料供給手段
410 追加外筒
430 追加螺旋状シュート
440 追加回転機構
450 追加ガイド手段
461 第3原料供給手段
C 中心軸

Claims (11)

  1. 炉体と、前記炉体の頂部に設けられる原料投入装置とを備えるシャフト型炉であって、
    前記原料投入装置は、
    同一の中心軸の回りに設けられる外筒および内筒と、
    前記内筒の内側に第1原料を供給する第1原料供給手段と、
    前記外筒と前記内筒との間に第2原料を供給する第2原料供給手段と、
    前記外筒と前記内筒との間に設けられ、前記第2原料を滑降させる螺旋状シュートと、
    前記螺旋状シュートを前記中心軸を中心として回転させる回転機構と
    を含むことを特徴とするシャフト型炉。
  2. 前記螺旋状シュートは、前記外筒に連結され、
    前記回転機構は、前記外筒を前記中心軸を中心として回転させることによって前記螺旋状シュートを回転させることを特徴とする、請求項1に記載のシャフト型炉。
  3. 前記原料投入装置は、前記螺旋状シュートの内縁に沿って設けられるガイド手段をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のシャフト型炉。
  4. 前記螺旋状シュートは、前記内筒に連結され、
    前記回転機構は、前記内筒を前記中心軸を中心として回転させることによって前記螺旋状シュートを回転させることを特徴とする、請求項1に記載のシャフト型炉。
  5. 前記原料投入装置は、前記螺旋状シュートの外縁に沿って設けられるガイド手段をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のシャフト型炉。
  6. 前記ガイド手段は、前記中心軸の回りに設けられる円筒部材からなることを特徴とする、請求項3または5に記載のシャフト型炉。
  7. 前記螺旋状シュートは、前記外筒および前記内筒の両方に連結され、
    前記回転機構は、前記外筒または前記内筒を前記中心軸を中心として回転させることによって前記螺旋状シュートを回転させることを特徴とする、請求項1に記載のシャフト型炉。
  8. 前記第1の原料は、前記第2の原料よりも粒度が大きい原料であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシャフト型炉。
  9. 前記第1の原料は、前記第2の原料よりも安息角が小さい原料であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシャフト型炉。
  10. 炉の炉体の頂部に設けられる原料投入装置であって、
    同一の中心軸の回りに設けられる外筒および内筒と、
    前記内筒の内側に第1原料を供給する第1原料供給手段と、
    前記外筒と前記内筒との間に第2原料を供給する第2原料供給手段と、
    前記外筒と前記内筒との間に設けられ、前記第2原料を滑降させる螺旋状シュートと、
    前記螺旋状シュートを前記中心軸を中心として回転させる回転機構と
    を備えることを特徴とする原料投入装置。
  11. 請求項10に記載の原料投入装置を用いて前記第1原料および前記第2原料を前記炉体の内部に投入する原料投入方法であって、
    前記第1原料を前記内筒の内側に供給し、
    前記回転機構を用いて前記螺旋状シュートを回転させながら、前記第2原料を前記外筒と前記内筒との間に供給して前記螺旋状シュート上を滑降させることを特徴とする原料投入方法。
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