JP2012219529A - 建物の通気構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】都度の屋外環境に応じて好適に換気を行うことができる建物の通気構造を提供する。
【解決手段】建物10は、居室17と、該居室17に隣接して設けられ、バルコニー床部21、バルコニー屋根部22及びバルコニー壁部23により囲まれたバルコニー空間28とを備え、居室17とバルコニー空間28とを仕切る外壁部18にはそれら両空間を連通する窓部25が形成されている。バルコニー壁部23の下部には、バルコニー空間28を屋外と連通させる給気口31が設けられ、バルコニー屋根部22にはバルコニー空間28を屋外と連通させる第1排気口36と、第1排気口36を開閉するトップライト37とが設けられている。屋根部12において居室17の上方には、居室17を屋外と連通させる第2排気口41と、第2排気口41を開閉するトップライト42とが設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物の通気構造に関する。
住宅等の建物では、外壁部に形成された窓部を適宜開放することで室内空間の換気が行われるようになっている。この場合、室内空間の湿気やにおい等が屋外に排出され、室内環境を好適に保つことが可能となる。
ところで、建物によっては、室内空間の屋根天井部にトップライト(天窓)が設けられている場合がある(例えば、特許文献1参照)。この場合、外壁部の窓部を通じて屋外の空気(外気)が室内に取り込まれ、その空気がトップライトを通じて屋外に排出される。かかる構成では、外気の吸入口となる窓部に対して外気の排出口となるトップライトが上方に位置するため、室内空間で生ずる上昇気流を利用した通気が可能となり、室内空間の換気を好適に行うことができる。
特開2005−146838号公報
ところで、トップライトを用いて室内空間の換気を行う上記の構成では、例えば雨天等の悪天時にトップライトを通じて換気を行うと、当該トップライトを通じて雨が室内に入り込む等の不都合が生じるおそれがある。そのため、かかる悪天時には、トップライトを閉じておく必要がある。しかしながら、その場合、室内空間の換気を実施できなくなり、室内環境を好適に保つのが困難となる可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、都度の屋外環境に応じて好適に換気を行うことができる建物の通気構造を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の建物の通気構造は、屋内空間と、該屋内空間に隣接して設けられ、床部、その上方の屋根部及び囲い壁部により囲まれた半屋外空間とを備え、前記屋内空間と前記半屋外空間とを仕切る仕切壁部にそれら両空間を連通する窓部が形成された建物に適用され、前記半屋外空間を屋外と仕切る該半屋外空間の囲い壁部の下部又は床部に形成され、前記半屋外空間を屋外と連通させる通気入口と、前記半屋外空間の屋根部に形成され、該半屋外空間を屋外と連通させる第1通気出口と、前記第1通気出口を開閉する第1開閉手段と、前記屋内空間の上方の屋根部に形成され、前記屋内空間を屋外と連通させる第2通気出口と、前記第2通気出口を開閉する第2開閉手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、窓部が開放された状態で、半屋外空間の屋根部に形成された第1通気出口が第1開閉手段により閉鎖され、かつ、屋内空間側の屋根部に形成された第2通気出口が第2開閉手段により開放されると、屋外風が、半屋外空間の囲い壁部又は床部に形成された通気入口より半屋外空間に流れ込み、さらに窓部を通じて屋内空間に流れ込んだ後第2通気出口より屋外に排出される。これにより、屋内通過気流が生じ、屋内空間に風を通した状態で同空間の換気を好適に行うことができる。
一方、窓部が開放された状態で、屋内空間側の第2通気出口が第2開閉手段により閉鎖され、かつ、半屋外空間側の第1通気出口が第1開閉手段により開放されると、屋外風が、通気入口を通じて半屋外空間に流れ込み、その後上方に流れ第2通気出口より屋外に排出される。この場合、窓部が開放されていても、屋内空間上方の第2通気出口が閉鎖されているため、屋外風の屋内空間への流れ込みは生じにくくなっている。ゆえに半屋外空間において上向きの空気の流れ(すなわち上昇気流)が発生する。そして、この上昇気流により屋内空間の空気が窓部を通じて半屋外空間側に引き込まれ、その後当該上昇気流とともに第1通気出口より屋外に排出される。したがって、この場合、屋内空間に屋外風を通さなくても、同空間の換気を行うことができる。よって、以上より、晴天時には、屋内空間に風を通して換気を行い、雨天時には、半屋外空間の上昇気流を利用して換気を行う等、都度の屋外環境に応じて好適に換気を行うことができる。
第2の発明の建物の通気構造は、第1の発明において、前記通気入口は、前記半屋外空間の囲い壁部において前記窓部に対向する壁部に設けられており、前記通気入口に設けられ、該通気入口を通じて前記半屋外空間に取り込まれる屋外風を前記第1通気出口側及び前記窓部側のいずれの側に導くかを切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
半屋外空間の囲い壁部において窓部に対向する壁部に通気入口が設けられている構成では、通気入口を通じて半屋外空間に取り込まれる屋外風が窓部側に向かう流れとして取り込まれる。この場合、窓部を開いた状態で屋内空間側の第2通気出口を開き(かつ半屋外空間側の第1通気出口を閉じ)屋内通過気流による屋内空間の換気を行う際には、屋外風がスムーズに屋内空間に流れ込むこととなるため好適な換気を行えるものの、半屋外空間側の第1通気出口を開いて(かつ屋内空間側の第2通気出口を閉じて)同空間に生じる上昇気流により屋内空間の換気を行う際には屋外風が迂回しながら上方の第1通気出口側に流れることとなるため好適な換気を行えなくなるおそれがある。そこで、本発明では、この点に鑑み、通気入口を通じて半屋外空間に取り込まれる屋外風を切替手段により第1通気出口側及び窓部側のいずれの側に導くかを切り替えられるようにしている。この場合、屋内通過気流により屋内空間の換気を行う際には、通気入口から取り込まれる屋外風が窓部側に導かれるよう切替手段の切り替えを行うことで、好適な換気を行うことができる。一方、半屋外空間における上昇気流により屋内空間の換気を行う際には、通気入口から取り込まれる屋外風が第1通気出口側に導かれるよう切替手段の切り替えを行うことで、好適な換気を行うことができる。よって、この場合、屋内通過気流により換気を行う場合、及び、半屋外空間の上昇気流により換気を行う場合のいずれにおいても好適な換気を実現できる。
第3の発明の建物の通気構造は、第1又は第2の発明において、前記建物は、建物本体から屋外側に張り出して設けられた張出部を備え、その張出部に前記半屋外空間が形成されており、前記通気入口は、前記半屋外空間の床部に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、張出部(例えばキャンチバルコニー)に形成された半屋外空間の床部に通気入口が設けられているため、屋外風が張出部(床部)の下方空間から通気入口を通じて上向きの流れとして半屋外空間に入り込む。そのため、半屋外空間側の第1通気出口を開いて(かつ屋内空間側の第2通気出口を閉じ)、半屋外空間に生じる上昇気流により屋内空間の換気を行う際に、当該上昇気流を促進させる効果が期待できる。また、張出部の下方空間はいわば凹空間(詳しくは張出部、地面及び建物本体の外壁部により三方を囲まれた凹空間)となっているため、外気が集まり易くなっていると考えられる。そのため、当該下方空間から屋外風を半屋外空間に取り込む上記の構成は、屋外風の取り込み量を多くすることができ、その点からしても半屋外空間での上昇気流の促進効果が期待できる。
第4の発明の建物の通気構造は、第1乃至第3のいずれかの発明において、気象情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した気象情報に基づいて、前記第1開閉手段を閉鎖かつ前記第2開閉手段を開放させ、前記通気入口から取り込んだ屋外風により屋内通過気流を生じさせる第1通気状態と、前記第1開閉手段を開放かつ前記第2開閉手段を閉鎖させ、前記通気入口から取り込んだ屋外風により前記半屋外空間で上昇気流を生じさせる第2通気状態とを選択的に行わせる開閉制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、取得手段により取得した気象情報に基づいて、第1開閉手段を閉鎖かつ第2開閉手段を開放させ、通気入口から取り込んだ屋外風により屋内通過気流を生じさせる第1通気状態と、第1開閉手段を開放かつ第2開閉手段を閉鎖させ、通気入口から取り込んだ屋外風により半屋外空間で上昇気流を生じさせる第2通気状態とを選択的に行わせるようにしている。したがって、例えば屋外が晴天である場合には第1通気状態とすることにより、屋内空間に風を通した状態で同空間の換気を行ったり、屋外が雨天である場合には第2通気状態とすることにより、半屋外空間における上昇気流により屋内空間の換気を行ったりする等、屋内空間の換気態様を屋外の天候に応じて自動で切り替えることができる。これにより、屋内空間の換気を行うにあたって利便性を高めることができる。
また、第4の発明に対して第2の発明を組み合わせた場合においては、開閉制御手段が、第1通気状態下において屋外風を窓部側に導き、第2通気状態下において屋外風を第1通気出口側に導くように、切替手段を制御してもよい。そうすれば、第1通気状態では、通気入口を通じて半屋外空間に取り込まれる屋外風が窓部側に導かれるため、屋内通過気流による屋内空間の換気を好適に行える。また、第2通気状態では、通気入口を通じて半屋外空間に取り込まれる屋外風が第1通気出口側に導かれるため、半屋外空間での上昇気流による屋内空間の換気を好適に行える。よって、この場合、各通気状態における屋内空間の換気をそれぞれ好適に行うことができる。
なお、取得手段により取得する気象情報としては、降雨に関する降雨情報や、風に関する風情報等が考えられる。
第5の発明の建物の通気構造は、第4の発明において、前記通気入口として、前記半屋外空間の囲い壁部において前記窓部に対向する壁部に設けられた第1通気入口と、前記半屋外空間の床部に設けられた第2通気入口とを有し、それら各通気入口には入口開閉手段がそれぞれ設けられており、前記開閉制御手段は、前記第1通気状態下において、前記第1通気入口を開放かつ前記第2通気入口を閉鎖すべく前記入口開閉手段を制御し、前記第2通気状態下において、前記第1通気入口を閉鎖かつ前記第2通気入口を開放すべく前記入口開閉手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、屋内通過気流により屋内空間の換気を行う第1通気状態では、窓部に対向する壁部に設けられた第1通気入口が開放されかつ、半屋外空間の床部に設けられた第2通気入口が閉鎖される。この場合、屋外風が第1通気入口を通じて窓部側に向けた流れとして半屋外空間に取り込まれるため屋内通過気流を生じさせ易い。一方、半屋外空間での上昇気流により屋内空間の換気を行う第2通気状態では、壁部側の第1通気入口が閉鎖され、かつ床部側の第2通気入口が開放される。この場合、屋外風が第2通気入口を通じて上向きの流れとして、すなわち第1通気出口側の流れとして半屋外空間に取り込まれるため半屋外空間において上昇気流を生じさせ易い。よって、この場合、各通気状態における屋内空間の換気をそれぞれ好適に行うことができる。
第6の発明の建物の通気構造は、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記半屋外空間の前記囲い壁部及び前記屋根部の少なくともいずれかは、前記半屋外空間に対して採光可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、半屋外空間の囲い壁部及び屋根部の少なくともいずれかが採光可能とされているため、半屋外空間に太陽光を採り入れることで同空間を暖めることができる。この場合、第1通気出口を開放させると、暖められた空気が上昇し第1通気出口より屋外に排出される。そして、それに伴い通気入口からは外気が半屋外空間に入り込む。つまり、この場合、半屋外空間に上昇気流が発生する。これにより、半屋外空間において上昇気流の発生を促進させることができ、当該上昇気流を利用した屋内空間の換気を好適に実施できる。
建物の構成を示す縦断面図。 スラットを示す斜視図。 建物における風の流れを示す縦断面図。 通気システムの電気的構成を示す図。 通気制御処理を示すフローチャート。 他の実施形態における建物の構成を示す縦断面図。 後付け式のバルコニーを示す斜視図。 袖壁部と庇部との連結構成を示す斜視図。 後付け式のバルコニーの利用例を示す図。 ファザードパネルを有するバルコニーを示す斜視図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図1は建物の構成を示す縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態の建物10は、建物本体11と、建物本体11の上方に設けられた屋根部12とを備える。建物本体11は、一階部分13と二階部分14とを有してなる二階建て建物であり、一階部分13には居室16が形成され、二階部分14には居室17が形成されている。また、屋根部12は、陸屋根として構成されている。
建物10の二階部分14には、建物本体11から屋外側に張り出すようにしてキャンチバルコニー20(以下、バルコニー20という)が設けられている。バルコニー20には、バルコニー空間28が形成されており、バルコニー空間28は居室17と隣接して設けられている。この場合、バルコニー空間28が半屋外空間に相当し、居室17が屋内空間に相当する。バルコニー空間28と居室17とは外壁部18により仕切られており、外壁部18にはバルコニー空間28へ出入りするための窓部25が設けられている。窓部25は、例えば掃き出し窓により構成され、窓部25には、当該窓部25を開閉するガラス戸26が設けられている。
バルコニー20は、上下に対向して設けられたバルコニー床部21及びバルコニー屋根部22と、それら各部21,22を上下に跨ぐように設けられたバルコニー壁部23とを備えている。本バルコニー20では、バルコニー空間28がこれら各部21〜23と外壁部18とにより囲まれた閉空間として形成されている。なお、バルコニー屋根部22は、建物本体11の屋根部12と連続して形成されており、建物10において陸屋根の一部を構成している。
次に、建物10における通気構造について説明する。
バルコニー20のバルコニー壁部23において外壁部18と対向して設けられた対向壁部23aには、バルコニー空間28と屋外とを連通する給気口31が形成されている。給気口31は、対向壁部23aの下部に形成されており、詳しくは対向壁部23aにおいて下端からその上方の所定高さに亘って形成されている。また、給気口31は、窓部25の正面に配置されている。
給気口31には、複数のスラット34が設けられ、これらのスラット34によりルーバが構成されている。図2には、複数のスラット34の斜視図が示されている。各スラット34は横長板状に形成され、給気口31において上下に並べて設けられている。各スラット34は回転可能に軸支され、回転することにより開状態と閉状態とに移行可能となっている。各スラット34の開状態では、スラット34が傾斜した状態又は横向きの状態となり、上下に隣接するスラット34間に隙間(以下、スラット間隙間45という)が形成される。この場合、スラット間隙間45を通じてバルコニー空間28への外気の取り込みが許容される。一方、各スラット34の閉状態では、スラット34が縦向きの状態となり、スラット間隙間45が形成されない。この場合、バルコニー空間28への外気の取り込みが禁止される。
また、各スラット34はスラット開状態においてスラット角度の調整が可能とされている(図3も参照)。この場合、各スラット34のスラット角度を変えることで、スラット間隙間45を通じてバルコニー空間28に取り込まれる屋外風をいずれの側に導くかを調整できるようになっている。
バルコニー屋根部22には、バルコニー空間28と屋外空間とを連通する第1排気口36が設けられている。第1排気口36には、開閉式のトップライト37が設けられており、このトップライト37により第1排気口36が開閉される構成となっている。
屋根部12において居室17の上方には、当該居室17と屋外空間とを連通する第2排気口41が設けられている。第2排気口41には、開閉式のトップライト42が設けられており、このトップライト42により第2排気口41が開閉される構成となっている。
次に、本建物10における通気構造の作用について図3に基づいて説明する。なお、図3は、建物10における風の流れを示す縦断面図であり、(a)が居室17に風を通している状態を示し、(b)がバルコニー空間28に風を通している状態を示している。また、図3(a)及び(b)の各状態ではいずれもガラス戸26が開かれて窓部25が開放されており、居室17とバルコニー空間28とが連通状態にある。
図3(a)では、給気口31の各スラット34が横向きとされて開状態になっている。そして、居室17のトップライト42が開かれて第2排気口41が開放されているとともに、バルコニー20のトップライト37が閉じられて第1排気口36が閉鎖されている。かかる状態では、屋外風が、給気口31(詳しくはスラット間隙間45)よりバルコニー空間28に流れ込み、さらに窓部25を通じて居室17に流れ込んだ後第2排気口41より屋外に排出される。この場合、居室17に当該居室17を通過する居室通過気流が生じ、その気流により居室17を換気することができる。なお、以下においては、屋外風により居室17に居室通過気流を生じさせる上記の通気状態を第1通気状態という。
また、図3(a)では、各スラット34が横向き状態(以下、この状態を第1状態という)にあるため、給気口31よりバルコニー空間28に流れ込む屋外風が窓部25側すなわち居室17側にスムーズに導かれるようになっている。そのため、居室通過気流が生じ易くなっており、当該気流による居室17の換気を好適に行うことができる。
一方、図3(b)では、給気口31の各スラット34が屋外側からバルコニー空間28側に向かって上方傾斜した向きとされることで開状態とされている。そして、バルコニー20のトップライト37が開かれて第1排気口36が開放されているとともに、居室17のトップライト42が閉じられて第2排気口41が閉鎖されている。かかる状態では、屋外風が、給気口31を通じてバルコニー空間28に流れ込み、その後上方に流れて第1排気口36より屋外に排出される。この場合、窓部25が開放されていても、居室17上方の第2排気口41が閉鎖されているため、屋外風の居室17への流れ込みは生じにくくなっている。ゆえに、バルコニー空間28において上向きの空気の流れすなわち上昇気流が発生する。そして、この上昇気流により、居室17の空気が窓部25を介してバルコニー空間28側に引き込まれ、当該上昇気流とともに第1排気口36より屋外に排出される。したがって、居室17に風を通していないにもかかわらず、居室17の換気を行うことができる。なお、以下においては、屋外風によりバルコニー空間28に上昇気流を生じさせる上記の通気状態を第2通気状態という。
また、図3(b)では、各スラット34が屋外側からバルコニー空間28側に向かって上方傾斜した状態(以下、この状態を第2状態という)となっているため、給気口31よりバルコニー空間28に流れ込む屋外風が上方すなわち第1排気口36側にスムーズに導かれるようになっている。この場合、バルコニー空間28において上昇気流を生じさせ易く、当該上昇気流による居室17の換気を好適に行うことができる。
ところで、建物10に気象情報を取得する取得手段を設け、当該取得手段により取得した気象情報に基づいて各トップライト37,42を開閉制御してもよい。以下、かかる制御内容について図4に基づいて説明する。図4は、通気システムの電気的構成を示す図である。
図4に示すように、建物10には、屋外において雨が降っていることを検知する雨滴検知センサ52と、バルコニー20側に向かって吹く屋外風の風量を検知する風量検知センサ53とが設けられている。雨滴検知センサ52は、例えば屋根部12上に設けられ、風量検知センサ53は、例えばバルコニー壁部23の屋外側面に設けられている。なお、これら各検知センサ52,53がそれぞれ取得手段に相当する。
建物10には、各スラット34を回転駆動するスラット駆動部55が設けられている。スラット駆動部55は、例えば周知の電動式モータからなる。建物10には、バルコニー20のトップライト37を開閉駆動する第1トップライト駆動部56と、居室17のトップライト42を開閉駆動する第2トップライト駆動部57と、ガラス戸26を開閉駆動するガラス戸駆動部58とが設けられている。これら各駆動部56〜58は、例えば電動モータ等の電動式の駆動機構からなる。
建物10には、開閉制御手段としてのコントローラ50が設けられている。コントローラ50は、CPU等を有する周知のマイクロコンピュータを主体に構成されており、例えば居室17の内壁面に設けられている。建物10には、ユーザにより操作される操作部51が設けられている。操作部51は、通気処理の開始及び停止を行う通気スイッチ(図示略)を有しており、例えばコントローラ50に一体に設けられている。
コントローラ50は、操作部51に対する通気処理の開始及び停止の操作に基づいて、各駆動部55〜58に対し駆動信号の出力及びその停止を行う。また、コントローラ50には、雨滴検知センサ52及び風量検知センサ53から検知結果が入力される。コントローラ50はこれらの検知結果に基づいて、スラット駆動部55及び各トップライト駆動部56,57に駆動信号を出力する。
次に、コントローラ50により実行される通気処理制御について図5に基づいて説明する。図5は通気制御処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、所定の周期で繰り返し実行される。
図5に示すように、まずステップS11では、操作部51の通気スイッチがONになっているか否かを判定する。通気スイッチがONになっている場合にはステップS12に進む。
ステップS12では、ガラス戸駆動部58に駆動信号を出力してガラス戸26を開ける。これにより、窓部25が開放され、バルコニー空間28と居室17とが連通される。
ステップS13では、雨滴検知センサ52からの検知結果に基づいて、屋外にて雨が降っているか否かを判定する。屋外で雨が降っていない場合にはステップS14に進み、風量検知センサ53からの検知結果に基づいて、バルコニー20側に向かって吹く屋外風の風量が所定量以上であるか否かを判定する。ここで、所定の風量とは、給気口31からバルコニー空間28に取り込んだ屋外風を居室17に通す第1通気状態とした場合に、居住者等が不快感を感じ始めることが想定される風量に設定されている。屋外においてバルコニー20側に向かって吹く屋外風の風量が所定量以上でない場合には、ステップS15に進み、第1通気処理を実行する。
第1通気処理では、スラット駆動部55に第1駆動信号を出力し、各スラット34を第1状態にする(図3(a)参照)。そして、第2トップライト駆動部57に駆動信号を出力して、居室17のトップライト42を開けるとともに、第1トップライト駆動部56に対する駆動信号の出力を停止してバルコニー20のトップライト37を開ける。これにより、居室17の第2排気口41が開放されるとともに、バルコニー20の第1排気口36が閉鎖される。すなわち、この場合、居室17に居室通過気流が生じる第1通気状態となる。したがって、屋外が晴天である場合や、屋外において強風が吹いていない場合には、居室17に風を通した状態で居室17の換気が行われる。
一方、ステップS13において屋外で雨が降っている場合、又はステップS14においてバルコニー20側に向かって吹く屋外風の風量が所定量以上である場合にはステップS16に進み、第2通気処理を実行する。第2通気処理では、スラット駆動部55に第2駆動信号を出力して各スラット34を第2状態とする(図3(b)参照)。そして、第1トップライト駆動部56に駆動信号を出力して、バルコニー20のトップライト37を開けるとともに、第2トップライト駆動部57に対する駆動信号の出力を停止して居室17のトップライト42を閉じる。これにより、バルコニー20の第1排気口36が開放されるとともに、居室17の第2排気口41が閉鎖される。すなわち、この場合、バルコニー空間28において上昇気流が生じる第2通気状態となる。したがって、屋外で雨が降っている場合や、屋外において強風が吹いている場合には、居室17に風を通さない状態で、バルコニー空間28の上昇気流を利用した居室17の換気が行われる。その後、本処理を終了する。
一方、先のステップS11において操作部51の通気スイッチがOFFになっている場合には、ステップS17に進み、ガラス戸駆動部58に対する駆動信号の出力を停止する。これにより、ガラス戸26が閉じられ、窓部25が閉鎖される。
続くステップS18では、通気処理を停止する。ここでは、スラット駆動部55に対して閉信号を出力し、各スラット34を閉状態とする。そして、各トップライト駆動部56,57に対する駆動信号の出力を停止し、居室17側及びバルコニー20側の各トップライト37,42を閉じる。これにより、居室17側及びバルコニー20側の各排気口36,41が閉鎖される。その後、本処理を終了する。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
バルコニー壁部23の下部に形成されバルコニー空間28を屋外と連通させる給気口31と、バルコニー屋根部22に形成されバルコニー空間28を屋外と連通させる第1排気口36と、第1排気口36を開閉するトップライト37と、居室17上方の屋根部12に形成され居室17を屋外と連通させる第2排気口41と、第2排気口41を開閉するトップライト42とを備える構成とした。この場合、バルコニー空間28側の第1排気口36がトップライト37により閉鎖され、かつ、居室17側の第2排気口41がトップライト42により開放されると、屋外風が、給気口31よりバルコニー空間28に流れ込み、さらに窓部25を通じて居室17に流れ込んだ後第2排気口41より屋外に排出される。これにより、屋内通過気流が生じ、居室17に風を通した状態で居室17の換気を好適に行うことができる。
一方、居室17側の第2排気口41がトップライト42により閉鎖され、かつ、バルコニー空間28側の第1排気口36がトップライト37により開放されると、屋外風が、給気口31を通じてバルコニー空間28に流れ込み、その後上方に流れ第2排気口41より屋外に排出される。この場合、バルコニー空間28において上昇気流が発生し、その上昇気流により居室17の空気が窓部25を通じてバルコニー空間28側に引き込まれ、その後当該上昇気流とともに第1排気口36より屋外に排出される。したがって、この場合、居室17に屋外風を通さなくても、居室17の換気を行うことができる。よって、以上より、晴天時には、居室17に風を通して換気を行い、雨天時には、バルコニー空間28の上昇気流を利用して換気を行う等、都度の屋外環境に応じて好適に換気を行うことができる。
給気口31よりバルコニー空間28に取り込まれる屋外風を第1排気口36側及び窓部25側のいずれの側に導くかを、複数のスラット34により切り替えられるようにした。具体的には、複数のスラット34を第1状態に切り替えることにより、屋外風を窓部25側に導き、複数のスラット34を第2状態に切り替えることにより、屋外風を第1排気口36側に導くようにした。この場合、居室通過気流により居室17の換気を行う際において、複数のスラット34を第1状態に切り替えれば、居室通過気流を生じさせ易くすることができ、居室17の換気を好適に行うことができる。また、バルコニー空間28における上昇気流により居室17の換気を行う際において、複数のスラット34を第2状態に切り替えれば、バルコニー空間28において上昇気流を生じさせ易くすることができ、当該上昇気流による居室17の換気を好適に行うことができる。よって、この場合、居室通過気流により換気を行う場合、及び、バルコニー空間28の上昇気流により換気を行う場合のいずれにおいても好適な換気を行うことができる
雨滴検知センサ52及び風量検知センサ53の検知結果に基づいて、トップライト37を閉鎖かつトップライト42を開放させ、給気口31から取り込んだ屋外風により屋内通過気流を生じさせる第1通気状態と、トップライト37を開放かつトップライト42を閉鎖させ、給気口31から取り込んだ屋外風によりバルコニー空間28で上昇気流を生じさせる第2通気状態とを選択的に行わせるよう開閉制御する構成とした。この場合、屋外が晴天である場合には第1通気状態とすることで、居室17に風を通した状態で換気を行ったり、屋外が雨天である場合には第2通気状態とすることで、バルコニー空間28における上昇気流により居室17の換気を行ったりする等、居室17の換気態様を天候に応じて自動で切り替えることができる。これにより、居室17の換気を行うにあたって利便性を高めることができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、給気口31をバルコニー壁部23に設けたが、これに代えて又は加えて、給気口をバルコニー床部21に設けてもよい。その例を図6に示す。図6では、バルコニー壁部23に設けられた給気口31に加えて、バルコニー床部21にバルコニー空間28と屋外とを連通する給気口71が設けられている。給気口71は、第1排気口36と上下に対向して設けられており、給気口71にはグレーチング72がはめ込まれている。なおここで、給気口31が第1通気入口に相当し、給気口71が第2通気入口に相当する。
給気口71には、当該給気口71を開閉する開閉蓋73が設けられている。ここで、複数のスラット34及び開閉蓋73がそれぞれ入口開閉手段に相当し、本例ではそれら各入口開閉手段34,73のうちいずれか開けることにより、各給気口31,71のうちいずれかを通じてバルコニー空間28に屋外風を取り込めるようになっている。また、建物10には、開閉蓋73を開閉駆動する蓋開閉駆動部74が設けられており、同駆動部74は、例えば電動モータ等の電動式の駆動機構からなる。
ここで、本例では、コントローラ50が、ステップS15の第1通気処理及びステップS16の第2通気処理(図5参照)において、スラット駆動部55及び蓋開閉駆動部74に駆動信号を出力し、各スラット34及び開閉蓋73を開閉制御する構成となっている。すなわち、上記実施形態では、各通気処理において複数のスラット34を第1状態又は第2状態に移行するよう制御したが、本例ではこれに代えて、かかる制御(各スラット34及び開閉蓋73の開閉制御)を行うこととしている。以下、その制御内容について説明する。なお、各通気処理(ステップS15,S16)において実施されるトップライト駆動部56,57に対する駆動制御は上記実施形態と同じであるため、ここでは説明を省略する。
図6(a)に示すように、第1通気処理(ステップS15に相当)では、コントローラ50は、スラット駆動部55に開信号を出力して各スラット34を開状態(具体的には第1状態)にするとともに、蓋開閉駆動部74に対する駆動信号の出力を停止して開閉蓋73を閉じる。これにより、バルコニー壁部23の給気口31が開放され、バルコニー床部21の給気口71が閉鎖される。この場合、屋外風が給気口31より窓部25側に向かう流れとしてバルコニー空間28に取り込まれる。そのため、居室17に居室通過気流を生じさせる第1通気状態において、当該気流を生じさせ易くなっており、その結果居室17の換気を好適に行える。
一方、図6(b)に示すように、第2通気処理(ステップS16に相当)では、コントローラ50は、スラット駆動部55に閉信号を出力して各スラット34を閉状態にするとともに、蓋開閉駆動部74に対して駆動信号を出力して開閉蓋73を開く。これにより、バルコニー床部21の給気口71が開放され、バルコニー壁部23の給気口31が閉鎖される。この場合、屋外風が給気口71より上方すなわち第1排気口36側に向かう流れとしてバルコニー空間28に取り込まれる。そのため、バルコニー空間28に上昇気流を生じさせる第2通気状態において、当該上昇気流を生じさせ易くなっており、その結果上昇気流により居室17の換気を好適に行える。
また、キャンチバルコニー20の下方空間はいわば凹空間(詳しくはバルコニー床部21、地面及び建物本体11の外壁部により三方を囲まれた凹空間)となっているため、外気が集まり易くなっていると考えられる。そのため、当該下方空間から屋外風をバルコニー空間28に取り込む本例の構成は、屋外風の取り込み量を多くすることが可能であり、その点においてもバルコニー空間28における上昇気流を促進する効果が期待できる。
(2)バルコニー屋根部22及びバルコニー壁部23のうち少なくともいずれかを採光可能に構成としてもよい。例えば、バルコニー屋根部22及びバルコニー壁部23の双方をガラス等の透明材料により形成することが考えられる。この場合、バルコニー空間28に太陽光を採り入れることで同空間28を暖めることができる。したがって、第1排気口36を開放させると、暖められた空気が上昇し第1排気口36より屋外に排出され、それに伴い屋外の風が給気口31を通じてバルコニー空間28に入り込む。つまり、この場合、バルコニー空間28において上昇気流が発生する。これにより、バルコニー空間28において上昇気流の発生を促進させることができ、当該上昇気流を利用した居室17の換気を好適に実施できる。
(3)上記実施形態では、バルコニー壁部23において窓部25に対向する対向壁部23aに給気口31を設けたが、これを変更し、バルコニー壁部23において対向壁部23aをに交差する向きで設けられた壁部に給気口31を設けてもよい。
(4)上記実施形態では、建物本体11から屋外側に張り出したキャンチバルコニー20に本発明を適用したが、ルーフバルコニー等その他のバルコニーに本発明を適用してもよい。
(5)上記実施形態では、バルコニー空間28を閉空間として構成したが、バルコニー空間を開空間として構成してもよい。例えば、バルコニー壁部23の一部又は全部を腰壁として構成しバルコニー空間を開空間とすることが考えられる。
(6)上述したバルコニー20は、リフォーム等により建物本体11に後付けされることで構築(増築)されるものであってもよい。この場合のバルコニーの構成を図7に例示する。図7のバルコニー60は、当該バルコニー60において床部を構成するスラブ部61と、屋根部を構成する庇部62と、壁部を構成する腰壁部63及び袖壁部64とを備え、これら各部材61〜64が現場において互いに連結されることにより構築されるものとなっている。スラブ部61と庇部62とはそれぞれ建物本体11の躯体(例えば梁等)に対して片持ち状態で連結されており、スラブ部61の周縁部には各壁部63,64が立設されている。腰壁部63は、建物本体11(外壁部)に対向して設けられ、その下端部がスラブ部61に連結されている。袖壁部64は、腰壁部63を挟んだ両側にそれぞれ設けられ、各袖壁部64において上端部が庇部62に連結され、下端部がスラブ部61に連結されている。
図8には、袖壁部64の上端部と庇部62との連結構成が示されている。同図に示すように、庇部62の下面には、袖壁部64の設置方向に沿って長尺状の接合部材65が取り付けられている。接合部材65は、下方に突出する突出部66を有し、この突出部66は接合部材65の長手方向に沿って延びている。一方、袖壁部64の上端面には、幅方向に延びる溝部67が形成されている。この場合、この溝部67に接合部材65の突出部66がはめ込まれることにより袖壁部64が接合部材65に連結され、ひいては接合部材65を介して袖壁部64と庇部62とが連結されるようになっている。これにより、袖壁部64の設置作業が簡易なものとなっている。
また、図7の例では、庇部62が建物本体11に連結された状態において、庇部62と屋根部12とにより連続した屋上面が形成される構成となっている。したがって、バルコニー60の増設時には、屋根部12の周縁部に形成されたパラペット12aのうち庇部62に対応する部分(図7にて網掛けした部分)をはつる作業を行う。
また、庇部62には、その上面に防水シート69が建物本体11側に一部はみ出した状態で予め製造工場にて敷設されている。防水シート69の上記はみ出し部は、庇部62を建物本体11側に連結した後、屋根部12の上面に重ね置かれ、これにより防水シート69が屋根部12上面と庇部62上面とに跨って敷設されるようになっている。これにより、それら両者12,62の間から水漏れすることが抑制されている。
なお、バルコニー60の増設の際、外壁部18においてバルコニー60に対応する部分(図7にて網掛けした部分)に窓部25を形成するとともに、当該窓部25にガラス戸26を設置する作業を行うこととなる。
(7)上記(6)の構成において、例えば図9(a)に示すように、庇部62に太陽光パネル75を設置してもよい。この場合、庇部62に予め太陽光パネル75を取り付けておけば、バルコニー60を増設する際に太陽光パネル75も併せて設置できる。また、図9(b)に示すように、スラブ部61から屋外側に延出する庇部78を設け、スラブ部61及び庇部78の下方空間を駐車スペースとしてもよい。また、この場合、スラブ部61に、車両への接続が可能な充電ケーブル81を有する蓄電池77を設置してもよい。そうすれば、駐車スペースに駐車中の車両Cに充電ケーブル81を接続することで当該車両Cの充電を行うことが可能となる。
(8)図10には、ファザードパネル91を有したバルコニー90が示されている。ファザードパネル91は、バルコニー90において腰壁98と屋根部99との間に複数配設されている。ファザードパネル91は、腰壁98の壁面方向に沿って水平方向にスライド可能な一対のパネル92,93を有しており、それら各パネル92,93をスライドさせることでファザードパネル91の幅を大小変更できるようになっている。図10(a)には、ファザードパネル91の幅が拡張された拡張状態が示されており、この拡張状態ではファザードパネル91に複数の開口部95が格子状に形成されている。この場合、これらの開口部95を通じてバルコニー空間に屋外風を取り込んだり、太陽光を取り込んだりすることができる。
一方、図10(b)には、ファザードパネル91の幅が縮小された縮小状態が示されている。この縮小状態では、拡張状態に対してファザードパネル91の幅がおよそ半分となっている。この場合、各ファザードパネル91を一方側に寄せる等して、バルコニー90において腰壁98と屋根部99との間に比較的大きな屋外開放領域を形成できる。そのため、開放感のあるバルコニー空間を演出することができる。なお、かかる状態では、ファザードパネル91に複数の開口部95が形成されていない。
10…建物、11…建物本体、17…屋内空間としての居室、18…仕切壁部としての外壁部、20…張出部としてのバルコニー、21…バルコニー床部、22…バルコニー屋根部、23…囲い壁部としてのバルコニー壁部、23a…対向壁部、25…窓部、28…半屋外空間としてのバルコニー空間、31…通気入口としての給気口、34…スラット、36…第1通気出口としての第1排気口、37…第1開閉手段としてのトップライト、41…第2通気出口としての第2排気口、42…第2開閉手段としてのトップライト、50…開閉制御手段としてのコントローラ、52…取得手段としての雨滴検知センサ、53…取得手段としての風量検知センサ。

Claims (6)

  1. 屋内空間と、該屋内空間に隣接して設けられ、床部、その上方の屋根部及び囲い壁部により囲まれた半屋外空間とを備え、前記屋内空間と前記半屋外空間とを仕切る仕切壁部にそれら両空間を連通する窓部が形成された建物に適用され、
    前記半屋外空間を屋外と仕切る該半屋外空間の囲い壁部の下部又は床部に形成され、前記半屋外空間を屋外と連通させる通気入口と、
    前記半屋外空間の屋根部に形成され、該半屋外空間を屋外と連通させる第1通気出口と、
    前記第1通気出口を開閉する第1開閉手段と、
    前記屋内空間の上方の屋根部に形成され、前記屋内空間を屋外と連通させる第2通気出口と、
    前記第2通気出口を開閉する第2開閉手段と、
    を備えることを特徴とする建物の通気構造。
  2. 前記通気入口は、前記半屋外空間の囲い壁部において前記窓部に対向する壁部に設けられており、
    前記通気入口に設けられ、該通気入口を通じて前記半屋外空間に取り込まれる屋外風を前記第1通気出口側及び前記窓部側のいずれの側に導くかを切り替える切替手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の建物の通気構造。
  3. 前記建物は、建物本体から屋外側に張り出して設けられた張出部を備え、その張出部に前記半屋外空間が形成されており、
    前記通気入口は、前記半屋外空間の床部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の通気構造。
  4. 気象情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した気象情報に基づいて、前記第1開閉手段を閉鎖かつ前記第2開閉手段を開放させ、前記通気入口から取り込んだ屋外風により屋内通過気流を生じさせる第1通気状態と、前記第1開閉手段を開放かつ前記第2開閉手段を閉鎖させ、前記通気入口から取り込んだ屋外風により前記半屋外空間で上昇気流を生じさせる第2通気状態とを選択的に行わせる開閉制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の建物の通気構造。
  5. 前記通気入口として、前記半屋外空間の囲い壁部において前記窓部に対向する壁部に設けられた第1通気入口と、前記半屋外空間の床部に設けられた第2通気入口とを有し、それら各通気入口には入口開閉手段がそれぞれ設けられており、
    前記開閉制御手段は、前記第1通気状態下において、前記第1通気入口を開放かつ前記第2通気入口を閉鎖すべく前記入口開閉手段を制御し、前記第2通気状態下において、前記第1通気入口を閉鎖かつ前記第2通気入口を開放すべく前記入口開閉手段を制御することを特徴とする請求項4に記載の建物の通気構造。
  6. 前記半屋外空間の前記囲い壁部及び前記屋根部の少なくともいずれかは、前記半屋外空間に対して採光可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の建物の通気構造。
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