JP2012217566A - 熱流監視装置 - Google Patents

熱流監視装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012217566A
JP2012217566A JP2011085167A JP2011085167A JP2012217566A JP 2012217566 A JP2012217566 A JP 2012217566A JP 2011085167 A JP2011085167 A JP 2011085167A JP 2011085167 A JP2011085167 A JP 2011085167A JP 2012217566 A JP2012217566 A JP 2012217566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
heat flow
heat
correlation amount
amount detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011085167A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Goto
健次 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2011085167A priority Critical patent/JP2012217566A/ja
Publication of JP2012217566A publication Critical patent/JP2012217566A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Alarm Devices (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】熱中症の危険を、簡易な装置で判定して、利用者や周囲、通信網に通知する熱流監視装置を提供する。
【解決手段】熱流監視装置は、少なくとも2個以上の温度相関量検出部1,2と、温度相関量検出部1,2を内蔵した筐体と、温度相関量検出部1,2からの信号によって使用者人体の皮膚上の熱流を判定する判定部3と、判定部3からの信号によって、利用者及び周囲に通知を行う通知部4と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱流を監視する装置に関する。
炎天下のスポーツや労働時には熱中症の危険がある。最近では、屋内における熱中症事例も増加している。2010年5月31日〜9月26日までの熱中症救急搬送患者は全国で56064人にのぼり、171人が死亡している(総務省調べ)。熱中症の予防には、各個人が熱中症を発症する状況を初期段階で知り、適切に対処することが重要である。そのために、身体に対する負荷が低く長時間装着可能であり、一般に普及できるだけの低コストな熱中症予防機器が望まれる。
熱中症を予防する機器として、特許文献1ではGPSからの位置情報をもとに、ユーザーの現在位置での気象データなどの環境状態(温度・湿度)と利用者の体温、血圧、水分量などから熱中症の危険を判定し、警告を行う装置が開示されている。
また特許文献2では、利用者が身につける装置で温度と湿度を測定し、熱中症の危険状態を判定し警告を行う、又は、該装置に加えて、さらに装置により測定する体表面温度や利用者が入力する生体データを利用して熱中症の危険状態を判定し、警告を行う装置が開示されている。
特許文献3では、利用者の健常時に予め体温あるいは体温と相関のある利用者の身体温度やその他生体情報を、1日から1ヶ月分測定・記憶しておき、該測定データと利用時の測定温度を比較することで体調の変化を察知し、例えば熱中症の兆候を警告する装置が開示されている。特許文献3の開示において、外耳道内に測温部を挿入する方法は深部体温を測定するものであるが、それ以外の衣服内で測定する方法は、深部体温と相関のある身体温度を測定するものである。
特許文献4では、体表面温度と外気温から深部体温を算出し、該深部体温を主とする生体信号から得られる情報をもとに熱中症の危険を判断し、警告を行う装置が開示されている。
特許文献5では、使用者の平均体温や変動周期に基づいた人体モデルを利用し、皮膚温度や環境温度から計算した体温を主とする生体信号から得られる情報をもとに熱中症の危険を判断し、警告を行う装置が開示されている。
また、特許文献6では、小型で耳に装着可能な非接触鼓膜式体温計により、深部体温を測定し、該深部体温のデータを利用して熱中症の危険状態を判定し、警告を行う装置が開示されている。
特開2005−334021号公報 特開2009−34223号公報 特開2007−229080号公報 特表2007−530154号公報 特開平8−71046号公報 特開2010−131209号公報
しかし、上記特許文献1から5に開示される装置では、利用者の深部体温を測定することが必須であるが、上記特許文献1には具体的に該深部体温を求めるための方法が記載されておらず、上記特許文献2から5では、環境温度と利用者の皮膚温度を利用して深部体温を算出するとしている。
ここには2つの課題がある。ひとつは、環境温度と皮膚温度から深部体温を計算するためには、一般的に、複数個のセンサーを用いた温度データを用い、人体の熱モデルや多変量解析を用いる必要があり、構造やアルゴリズムが複雑になることである。もうひとつの課題は、体温測定に必要な温度センサーの誤差は±0.05度と極めて小さく、一般的に、高精度な校正が必要となり、コストが高くなることである。
また、特許文献6においては、鼓膜の温度を非接触で測定するという構造上、測定箇所が限定されるため、利用状況が限られてしまう。さらに、非接触の温度センサーとして用いられるサーモパイルは、体温測定に必要な±0.05度の精度を確保することが困難であり、一般的に、温度補償用に別途サーミスターが必要になるなど、コストが高くなる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る熱流監視装置は、少なくとも2個以上の温度相関量検出部と、前記温度相関量検出部を内蔵した筐体と、前記温度相関量検出部からの信号によって使用者人体の皮膚上の熱流を判定する判定部と、前記判定部からの信号によって、利用者及び周囲に通知を行う通知部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、温度によって物理量が変化する2個以上の温度相関量検出部を用いて、人体皮膚表面上と外気の間の熱流相当量の向きを測定することで、熱中症の危険を察知してこれを利用者に通知するものであり、温度センサーの高精度な校正が必要なく、深部体温を高精度に測定する必要も無いことから、簡易な構造や、簡易なアルゴリズムで低コストな熱流監視装置を提供できる。これにより、使用者人体の皮膚上の熱流を検出することで、熱中症の危険を使用者及び周囲に通知することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載の熱流監視装置において、前記判定部は、前記温度相関量検出部からの出力信号による使用者人体の皮膚上の熱流の向きに基づき、判定をすることを特徴とする。
本適用例によれば、該熱流の向きを判定することによって、使用者の人体が通常の放熱状態にあるかどうかを、容易に判断することが可能となる。
[適用例3]上記適用例に記載の熱流監視装置において、前記判定部は、前記温度相関量検出部からの信号による使用者人体の皮膚上の熱流量の推移に基づき、判定をすることを特徴とする。
本適用例によれば、該熱流量の推移を測定することで、使用者の人体が通常の状態から、熱中症の危険のある状態に変化することを、精度よく判定することが可能となる。
[適用例4]本適用例に係る熱流監視装置は、少なくとも2個以上の温度相関量検出部と、前記少なくとも2個以上の温度相関量検出部を内蔵した筐体と、前記温度相関量検出部からの信号によって使用者人体の皮膚上の熱流を判定する判定部と、前記判定部からの信号によって、利用者及び周囲に通知を行う通知部と、前記判定部からの信号によって、通信回線網に通信を行う通信部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、判定部の判定結果をその場でユーザーに知らせるだけでなく、インターネットや携帯電話などの通信回線網を利用して、家族、知人、医療従事者、安全見守り業者、介護施設などに知らせる通信部により利用者が対応できない状況においても、危険を回避することができる熱流監視装置を提供できる。これにより、使用者人体の皮膚上の熱流を検出することで、熱中症の危険を使用者及び周囲に通知するとともに、通信回線網を通して、家族、知人、医療従事者、安全見守り業者、介護施設などに、利用者の危険を通知することが可能となる。
[適用例5]上記適用例に記載の熱流監視装置において、前記筐体は、人体皮膚表面上に設置することを特徴とする。
本適用例によれば、利用者皮膚表面上からの熱流を正確に測定することにより、精度よく熱中症の危険を判定することが可能となる。
第1の実施例に係る熱流装置を示すブロック図。 第1の実施例に係る熱流監視装置の筐体構造図。 第1の実施例に係る熱流監視装置を示す回路図。 第1の実施例に係る熱流監視装置の危険時の熱流の状態を示す図。 第1の実施例に係る熱流監視装置の身体と筐体との関係を示す図。 第2の実施例に係る熱流監視装置を示す回路図。 第2の実施例に係る熱流監視装置の危険時の熱流の状態を示す図。 第2の実施例に係る熱流監視装置の身体及び筐体の温度変化を示す図。 第2の実施例に係る熱流監視装置の温度変化から得られる電圧変化を示す図。 第3の実施例に係る熱流監視装置の説明図。
(第1の実施例)
以下、本実施例を図1、図2、図3、図4、及び図5を参照して説明する。
図1は、本実施例に係る熱流装置を示すブロック図である。図1において、30は熱流監視装置の全体構成を示し、1及び2は温度相関量検出部、3は熱流判定部(判定部)、4は通知部を表す。温度相関量検出部1,2は、熱流判定部3に接続され、熱流判定部3は通知部4に接続されている。温度相関量検出部1,2は、温度によって物理量が変化する特性を有する素子であれば足り、具体的にはサーミスターや熱電対、温度検出ダイオード、サーモパイルなどを用いることができる。
以下の説明において、同じ要素は同じ符号を用いることとする。
図2は、本実施例に係る熱流監視装置の筐体構造図である。図2(A)に人体皮膚表面上に設置する筐体5の構造を示す。筐体5には図2(B)の筐体断面に示すように、少なくとも温度相関量検出部1,2が埋め込まれており、熱流判定部3及び通知部4を搭載することもできる。筐体5の材質はかぶれないなど人体との親和性がよく、ある程度の熱抵抗を持ったものを用いる。例えば筐体5として熱抵抗が0.05(W/m・K)で厚みが3mmの医療用シリコンゴムを用いることができるが、筐体5の材質としては、シリコン以外にスポンジゴムや断熱材などを用いることができ、厚み及び熱抵抗も、温度相関量検出部1,2の出力の間に差が生じるものであれば良い。
図3は、本実施例に係る熱流監視装置を示す回路図である。ここでは温度相関量検出部1,2は、温度上昇により抵抗値が高くなるサーミスターを用いるとして説明する。温度相関量検出部1は抵抗7とサーミスター8とからなり、抵抗7とサーミスター8とは図示しない電源と接地との間に直列に接続されている。同様に、温度相関量検出部2は抵抗9とサーミスター10とからなり、抵抗9とサーミスター10とは電源と接地との間に直列に接続されている。また、具体的には、温度相関量を検出するために、該温度相関量を検出する場所、例えば図2の温度相関量検出部1,2の部分に埋め込むのは、温度相関量検出部全体ではなく、サーミスター素子のみとすることもできる。
熱流判定部3はコンパレーター11で構成されている。通知部4はNMOS12とLED13とで構成されており、NMOS12とLED13とは電源と接地間に直列に接続されている。
次に、当該回路図の接続方法を示す。温度相関量検出部1によって測定された温度と相関を持つ電圧信号とは抵抗7とサーミスター8との接続点から出力され、コンパレーター11のプラス側の入力端子に入力される。温度相関量検出部2によって測定された温度と相関を持つ電圧信号とは抵抗9とサーミスター10との接続点から出力され、コンパレーター11のマイナス側の入力端子に入力される。コンパレーター11の出力は、通知部4のNMOS12のゲートに入力される。
図4は、本実施例に係る熱流監視装置の危険時の熱流の状態を示す図であり、図5は、本実施例に係る熱流監視装置の身体と筐体との関係を示す図である。
加えて図4と図5とを参照して、本実施例の動作を説明する。図4において、人体18断面の上部での、つまり皮膚表面18aでの熱流の大きさを矢印で表している。ここで、通常時の身体では上向きの矢印つまり放熱量が、下向きの矢印つまり吸熱量を上回っており、体内の深部体温部19の温度を一定に保つように働くが、外気温が上昇したり、加えて湿度が高くなったりすると、最終的に図4のように吸熱量が放熱量を上回ることになり、深部体温部19の温度が上昇する。
皮膚表面18aにおける熱交換の状況、すなわち熱流の状況を検出するために、図5のように、本実施例の筐体5を皮膚表面18aに設置する。筐体5中の温度相関量検出部1は外気側、温度相関量検出部2は皮膚側に配置されており、温度に比例した電圧を出力するものとする。通常時は温度相関量検出部2の出力電圧が温度相関量検出部1の出力電圧よりも高く、コンパレーター11の出力はLOW(接地電圧)であるが、吸熱量が放熱量よりも大きくなると、温度相関量検出部2の出力電圧が温度相関量検出部1の出力電圧よりも低くなり、コンパレーター11の出力電圧はHI(電源電圧)へと変化する。コンパレーター11の出力が接続されたNMOS12は、ゲートの電圧がHIになると電流を流すため、LED13が点灯する。
このように熱流の向きが、放熱量>吸熱量ではLED13が消灯、放熱量<吸熱量ではLED13が点灯する。本実施例では通知部4としてLEDを用いているが、ブザーやバイブレーションなど他の通知部を用いることもできる。
次に、本実施例を用いて熱中症を防止する概要を説明する。人体の熱収支の式は、以下で表される。
M=S+E+R+C・・・(1)
ここで、Mは発熱量、Sは蓄熱量(体温上昇)、Eは蒸発による放熱量、Rは放射による放熱量、Cは対流による放熱量である。
人体は体内で発生する熱量Mと体外へ放射する熱量E+R+Cとのバランスにより深部体温を一定に保とうとする。体温が上昇すると、体表面の血流が増え体表面からの熱の放射が増加し、さらに、汗の気化による放熱も行われる。
通常状態では、体内で生産される熱は絶えず外気に放出されており、体温は一定に保たれているが、外気温が高くなると放熱量が減少することにより発熱量が放熱量を上回り、体温が上昇する。この状態が長く続くと、熱中症などの症状が現れる。特に、梅雨から夏にかけては湿度が高くなることで放熱量が減少し、熱中症になりやすくなる。
本実施例では、利用者の皮膚表面上に筐体を貼り付けることで、皮膚表面と外気間の熱流の向きを検出し、吸熱量が放熱量を上回る場合に利用者にLEDやブザーなどで通知を行い、危険であることを知らせる。
従来の方式では深部体温を正確に測定し、その値を利用者の体温トレンドなどと比較して判定処理することで、熱中症の危険を知らせるが、高精度な温度センサーは高精度な校正が必要であることから高コストである。さらに本質的な問題として深部体温を体表面から正確に測定することは困難であり、複数の測定部を用いるなど複雑なセンサー構造や深部体温算出アルゴリズムが必要となる。また、さらには外部環境などを測定するセンサーが必要となる。
本実施例は、温度によって物理量が変化する2個のセンサーのみを用いて、人体皮膚表面上と外気の間の熱流相当量の向きを測定することで、熱中症の危険を察知してこれを利用者に通知するものであり、温度センサーの高精度な校正が必要なく、深部体温を高精度に測定する必要も無いことから、簡易な構造や、簡易なアルゴリズムで低コストに製造することが可能となる。
(第2の実施例)
図6は、本実施例に係る熱流監視装置を示す回路図である。
以下、図6を参照して本実施例を説明する。以下、第1の実施例と同じ符号は、同じ要素を表すものとする。本実施例のブロック図は、第1の実施例を示す図1の構成と同様であり、説明は省略する。本実施例の筐体構造は、第1の実施例を示す図2の構成と同様であり、説明は省略する。
図6に示すように、ここでは温度相関量検出部1,2は、温度上昇により抵抗値が高くなるサーミスターを用いるものとして説明する。温度相関量検出部1は抵抗7とサーミスター8とからなり、抵抗7とサーミスター8とは図示しない電源と接地との間に直列に接続されている。同様に、温度相関量検出部2は抵抗9とサーミスター10とからなり、抵抗9とサーミスター10とは電源と接地との間に直列に接続されている。熱流判定部3はスイッチ14、アナログデジタル変換器15、CPU16、及びRAM16aで構成されている。通知部4は第1の実施例と同じ構成でもよいし、ブザーやバイブレーションなど他の通知部でも良い。
次に、当該回路図の接続方法を示す。温度相関量検出部1によって測定された温度と相関を持つ電圧信号とは抵抗7とサーミスター8との接続点から出力され、スイッチ14の入力端子に入力される。温度相関量検出部2によって測定された温度と相関を持つ電圧信号とは抵抗9とサーミスター10との接続点から出力され、スイッチ14の入力端子に入力される。スイッチ14で選択された信号は、アナログデジタル変換器15の入力端子に入力される。アナログデジタル変換器15の出力はCPU16の入力端子に入力される。CPU16の出力は、通知部4を構成する回路17の入力端子に入力される。また、CPU16はRAM16aと接続されている。
図7は、本実施例に係る熱流監視装置の危険時の熱流の状態を示す図である。
加えて図7を参照して、本実施例の動作を説明する。図7において、人体18断面の上部での、つまり皮膚表面18aでの熱流の大きさを矢印で表している。ここで、通常時の身体では、図7中の左側の大きな上矢印で示すように、体内の発熱量と等しい放熱量があり、体内の深部体温部19の温度を一定に保つように働くが、外気温が上昇したり、加えて湿度が高くなったりすると、図7中の右側の小さな上矢印のように放熱量が減少し、深部体温部19の温度が上昇する。
皮膚表面18aにおける熱交換の状況、すなわち熱流の状況を検出するために、図5のように、本実施例の筐体5を皮膚表面18aに設置する。筐体5中の温度相関量検出部1は外気側、温度相関量検出部2は皮膚側に配置されており、温度に比例した電圧を出力するものとする。
図6に示すように、温度相関量検出部1,2から出力される電圧を、スイッチ14を切り替えることで、アナログデジタル変換器15に取り込む。スイッチ14を切り替えるタイミングは、アナログデジタル変換器15のサンプリング速度以下とする。
アナログデジタル変換器15で、デジタル信号に変換された、温度相関量検出部1,2から出力された電圧値は、CPU16で処理され、RAM16aに記録される。CPU16は、記録された電圧値の推移を解析し、危険を判定し、通知部4へ出力する。
次に、本実施例を用いて熱中症を防止する概要を説明する。人体の熱収支及び人体の熱バランスの説明は第1の実施例と同様であるので省略する。
本実施例では、利用者の皮膚表面上に筐体を貼り付けることで、皮膚表面と外気間の熱流相当量を測定し、該熱流熱相当量の推移を検出し、該熱流相当量の推移が危険であると判断された場合、に利用者に通知を行い、危険であることを知らせる。
さらに詳細を、図5、図6、図7、図8、及び図9を参照して表す。
本実施例の熱流監視装置32として、図5に示すように、筐体5を皮膚表面18aに設置する。図5中の温度相関量検出部1の温度を図8中の温度Taとし、図5中の温度相関量検出部2の温度を図8中の温度Tbとし、図5中の深部体温部19の温度を図8中の温度Tcとする。
図8は、本実施例に係る熱流監視装置の身体及び筐体の温度変化を示す図である。
図8は、各温度の時間的推移を表しており、横軸は経過時間、縦軸は温度である。図8は、外気温が高く、時間の経過とともに人体の深部温度Tcが高くなってゆく場合を示している。時間t1以前の状態では、各温度がほぼ一定であり、つまり、皮膚表面18aからの放熱量もほぼ一定である。時間t1以後、温度Taが高くなるに従い、TbとTcの温度も上昇する。外気温が低い場合は、Taの温度が低く保たれるため、Tb―Taに比例する放熱量が高く、結果としてTcの温度が抑えられるが、図8の時間t1以降の状態として例示するように、外気温が高く放熱しにくい場合、Taの温度が上昇することから、Tb−Taに比例する放熱量が少なく、結果としてTcの温度が上昇する。この状態が続くと熱中症を起こす危険が増加する。
つまり、Tb−Taに比例する物理量である熱流を監視することで、熱中症の危険を判断できる。
図9は、本実施例に係る熱流監視装置の温度変化から得られる電圧変化を示す図である。
次に図9を用いて、本実施例の動作について説明する。図9は、図6の温度相関量検出部1,2の出力電圧をそれぞれVa、Vbで表したグラフであり、横軸は経過時間、縦軸は電圧である。また図9は図8の温度変化と対応している。電圧Vaと電圧Vbとは、時間t1以前ではほぼ一定であるが、時間t1以後は温度に比例して増加する。Vb−VaはTb−Taに比例した量である。つまり、Vb−Vaは皮膚表面からの放熱量に比例している。図8から分かるように、温度が上昇しているにもかかわらず、Tb−Taの変化が無いか、少ない場合、深部温度Tcが上昇している可能性が高い。これをVb−Vaの推移をモニターすることにより検出することができる。電圧Vb及び電圧Vaが上昇している状態で、一定の時間が経過し、さらにVb―Vaにほぼ変化が無い場合、例えば時間te点で警告を発する。
これらの処理は、アナログデジタル変換器15で電圧Vb及び電圧Vaを取り込めば、CPUを用いて簡単なアルゴリズムで実現可能であり、RAM16aを用いることで、熱流相当量の推移を記録し、これを判定に用いることができる。また、経過時間を設定したり警告にいたる温度上昇の度合いなどを調整したりすることもできる。
本実施例では、第1の実施例に対して、熱流の向きだけでなく熱流量の推移を検出することから、より高精度な熱中症予防が可能である。回路構成はやや複雑になり、判定アルゴリズムが必要となるが、体温測定のように、高精度な温度が必要では無く、また、深部体温を高精度に測定する必要も無いことから、従来例に比べて、回路構成、アルゴリズムは簡易で足り、容易に実現できる。
(第3の実施例)
図10は、本実施例に係る熱流監視装置の説明図である。
以下本実施例を図10を参照して説明する。図10において、温度相関量検出部1,2、熱流判定部3、通知部4の構成と接続は第1及び第2の実施例と同じであるので説明を省略する。34は熱流監視装置の全体構成を示し、20は通信部を表す。通信部20は、熱流判定部3の判定結果をその場でユーザーに知らせるだけでなく、インターネットや携帯電話などの通信回線網21を利用して、家族、知人、医療従事者、安全見守り業者、介護施設などに知らせる。通信部20により利用者が対応できない状況においても、危険を回避することができる。通信回線網21の例としてインターネットや携帯電話以外にも、無線LANや微弱無線、特小無線など様々な無線ネットワークを利用することもできる。
1,2…温度相関量検出部 3…熱流判定部(判定部) 4…通知部 5…筐体 7…抵抗 8…サーミスター 9…抵抗 10…サーミスター 11…コンパレーター 12…NMOS 13…LED 14…スイッチ 15…アナログデジタル変換器 16…CPU 16a…RAM 17…回路 18…人体 18a…皮膚表面 19…深部体温部 20…通信部 21…通信回線網 30,32,34‥熱流監視装置。

Claims (5)

  1. 少なくとも2個以上の温度相関量検出部と、
    前記温度相関量検出部を内蔵した筐体と、
    前記温度相関量検出部からの信号によって使用者人体の皮膚上の熱流を判定する判定部と、
    前記判定部からの信号によって、利用者及び周囲に通知を行う通知部と、
    を有することを特徴とする熱流監視装置。
  2. 前記判定部は、前記温度相関量検出部からの出力信号による使用者人体の皮膚上の熱流の向きに基づき、判定をすることを特徴とする、請求項1記載の熱流監視装置。
  3. 前記判定部は、前記温度相関量検出部からの信号による使用者人体の皮膚上の熱流量の推移に基づき、判定をすることを特徴とする、請求項1記載の熱流監視装置。
  4. 少なくとも2個以上の温度相関量検出部と、
    前記少なくとも2個以上の温度相関量検出部を内蔵した筐体と、
    前記温度相関量検出部からの信号によって使用者人体の皮膚上の熱流を判定する判定部と、
    前記判定部からの信号によって、利用者及び周囲に通知を行う通知部と、
    前記判定部からの信号によって、通信回線網に通信を行う通信部と、
    を有することを特徴とする熱流監視装置。
  5. 前記筐体は、人体皮膚表面上に設置することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の熱流監視装置。
JP2011085167A 2011-04-07 2011-04-07 熱流監視装置 Withdrawn JP2012217566A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011085167A JP2012217566A (ja) 2011-04-07 2011-04-07 熱流監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011085167A JP2012217566A (ja) 2011-04-07 2011-04-07 熱流監視装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012217566A true JP2012217566A (ja) 2012-11-12

Family

ID=47269765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011085167A Withdrawn JP2012217566A (ja) 2011-04-07 2011-04-07 熱流監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012217566A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016140682A (ja) * 2015-02-05 2016-08-08 セイコーエプソン株式会社 気化熱量測定装置、生体情報測定装置、及び電子機器
GB2588580A (en) * 2019-10-11 2021-05-05 Windtech As Measuring environmental exposure

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS637617B2 (ja) * 1980-09-29 1988-02-17 Sukegawa Elec
JP2007530154A (ja) * 2004-03-22 2007-11-01 ボディーメディア インコーポレイテッド 非侵襲温度モニターデバイス
JP2009222543A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Citizen Holdings Co Ltd 体温計

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS637617B2 (ja) * 1980-09-29 1988-02-17 Sukegawa Elec
JP2007530154A (ja) * 2004-03-22 2007-11-01 ボディーメディア インコーポレイテッド 非侵襲温度モニターデバイス
JP2009222543A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Citizen Holdings Co Ltd 体温計

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016140682A (ja) * 2015-02-05 2016-08-08 セイコーエプソン株式会社 気化熱量測定装置、生体情報測定装置、及び電子機器
GB2588580A (en) * 2019-10-11 2021-05-05 Windtech As Measuring environmental exposure
GB2588580B (en) * 2019-10-11 2022-06-22 Windtech As Measuring environmental exposure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9501918B2 (en) Human safety indicator
US20140278201A1 (en) Temperature measurement device and temperature measurement method
JP5648283B2 (ja) 電子体温計及び体温測定方法
US9528887B2 (en) Temperature measurement device
JP2015114291A (ja) 内部温度センサ
JP2008076144A (ja) 電子温度計
US20210199514A1 (en) Sticking-type core body thermometer
EP3443549A1 (en) Integrated thermophysiological stress warning device
WO2019222198A1 (en) Methods and devices for measuring body temperature in a reduced time
JP6430018B2 (ja) 環境センサ及び環境パラメータの測定及び予測方法
JP2012217566A (ja) 熱流監視装置
JP6735040B2 (ja) 温度伝送器
JP2005148038A (ja) 非接触赤外線放射温度計
JP2016109518A (ja) 温度測定装置及び温度測定方法
JP5854078B2 (ja) 温度測定装置
KR101880629B1 (ko) 최소자승법을 이용한 체온 관리 시스템
JP3173863U (ja) 保護構造を有する水銀未使用の非電子式体温計
US10881349B2 (en) Temperature-monitoring earbud device
JP2011185819A (ja) 温度計及び温度計測方法
KR101976136B1 (ko) 다항식의 최소자승법을 이용한 체온 관리 시스템
JP2012037495A (ja) 温熱指標検知システム
JP7375933B2 (ja) 温度測定装置、方法およびプログラム
JP2010276590A (ja) 電子体温計
US20220152337A1 (en) An improved heater plate
Ng et al. Non-contact infrared thermal imagers may still be useful for mass fever screening

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140314

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140314

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20140314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20151030