JP2012217280A - 冷却装置および回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転電機の作動時における安定した冷却を維持させる。
【解決手段】回転電機100は、ステータ12と、ロータ14と、を備える。回転電機100を冷却するための冷却装置30は、冷却媒体をロータ14の回転軸に並行して流通させるための冷媒流通管路24を備える。吐出孔24a,24bがそれぞれ形成され、冷媒流通管路24の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成する拡径化部材246,250は、複数の冷媒流通管部材を連結する継手部材としても機能する。
【選択図】図1
【解決手段】回転電機100は、ステータ12と、ロータ14と、を備える。回転電機100を冷却するための冷却装置30は、冷却媒体をロータ14の回転軸に並行して流通させるための冷媒流通管路24を備える。吐出孔24a,24bがそれぞれ形成され、冷媒流通管路24の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成する拡径化部材246,250は、複数の冷媒流通管部材を連結する継手部材としても機能する。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷却装置および回転電機に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両には一般に、モータおよび/または発電機として機能し得る回転電機を備える。図10に例示する回転電機50は、内側に中空部分を形成するように配設されたステータ12と、ステータ12の中空部分に配置され、シャフト16を軸としてステータ12と対面して回転可能なロータ14とを備える。回転電機50の作動時には、シャフト16を回転軸の軸心としてエンドプレート18,20を含むロータ14が回転し、発熱する。
回転電機の作動に伴うステータの過熱を抑えるために、例えば、コイルエンドに向けて冷却媒体を吐出させる回転電機の冷却技術が開示されている(例えば特許文献1〜2)。
特許文献1には、ステータコイルエンドに満遍なく冷却媒体を供給するために、オイルポンプを用いてオイルパイプに冷却媒体を供給し、ステータの外周側に設けられた吐出口からステータコイルエンドに向けてオイルを吐出する電動機の冷却装置について開示されている。
特許文献2には、振動時の被冷却物の冷却効率の低下を抑制するために、冷却パイプの一端に、筐体の内面に当接する支持部を設け、冷却パイプの他端に、筐体に圧入される弾性部材を備える冷却パイプの固定構造について開示されている。
ところで、図10に例示する回転電機50には、例えば電動式または機械式の図示しない冷媒送出ポンプを用いて供給された冷却媒体を冷媒流通管路124の内部に流通させる冷却装置が設けられている。冷媒流通管路124のうち、コイルエンド22a,22bの近傍にはそれぞれ、吐出孔124a,124bが設けられている。冷媒流通管路124の内部を流通する冷却媒体は、吐出孔124a,124bからコイルエンド22a,22bに向けて吐出され、コイルエンド22a,22bを含むステータ12を冷却することができる。
冷媒流通管路124を流通する冷却媒体の流速および/または流量は、回転電機50や冷媒送出ポンプの挙動が変化するのに伴って増減することがあり、これに応じて、吐出孔124a,124bから吐出される冷却媒体の軌道も変化する場合がある。冷却媒体をコイルエンド22a,22bに向けて確実に吐出するためには、なるべく安定した軌道で吐出孔124a,124bから冷却媒体を吐出させることが望ましいが、図10に示すようにコイルエンド22a,22bの近傍に吐出孔124a,124bを単に設けるだけでは、冷却媒体の流量の急激な増減などにより、吐出される冷却媒体の軌道が大きく変動してしまい、冷却効率にばらつきが生じる場合があり得た。
本発明は、回転電機の作動時における冷却効率を向上させることを目的とする。
本発明の構成は、以下の通りである。
(1)内側部分に中空部分を形成するように配設されたステータと、前記中空部分に配置され、前記ステータと対面して回転可能なロータと、を備える回転電機を冷却するための冷却装置であって、冷却媒体を前記ロータの回転軸に並行して流通させるための冷媒流通管路であって、その一部に、前記冷媒流通管路の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成する拡径化部材が配置された、冷媒流通管路と、前記冷却媒体を前記冷媒流通管路の径方向に案内するための吐出案内路と、前記吐出案内路に案内された前記冷却媒体を冷却対象に向けて吐出させるための吐出孔と、を有し、前記吐出案内路の少なくとも一部と前記吐出孔が、前記拡径化部材に形成される、冷却装置。
(2)上記(1)に記載の冷却装置において、前記冷媒流通管路が、複数の冷媒流通管部材を含み、前記拡径化部材が、前記複数の冷媒流通管部材を連結する継手部材であって、一方の冷媒流通管部材から流出した冷却媒体の一部を他方の冷媒流通管部材に導入するための冷媒流路が形成された、継手部材である、冷却装置。
(3)上記(1)に記載の冷却装置において、前記拡径化部材が、前記冷媒流通管路の外周部分に配置される環状部材である、冷却装置。
(4)内側部分に中空部分を形成するように配設されたステータと、前記中空部分に配置され、前記ステータと対面して回転可能なロータと、冷却媒体を前記ロータの回転軸に並行して流通させるための冷媒流通管路であって、その一部に、前記冷媒流通管路の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成する拡径化部材が配置された、冷媒流通管路と、前記冷却媒体を前記冷媒流通管路の径方向に案内するための吐出案内路と、前記吐出案内路に案内された前記冷却媒体を冷却対象に向けて吐出させるための吐出孔と、を備え、前記吐出案内路の少なくとも一部と前記吐出孔が、前記拡径化部材に形成される、回転電機。
(5)上記(4)に記載の回転電機において、前記冷媒流通管路が、複数の冷媒流通管部材を含み、前記拡径化部材が、前記複数の冷媒流通管部材を連結する継手部材であって、一方の冷媒流通管部材から流出した冷却媒体の一部を他方の冷媒流通管部材に導入するための冷媒流路が形成された、継手部材である、回転電機。
(6)上記(4)に記載の回転電機において、前記拡径化部材が、前記冷媒流通管路の外周部分に配置される環状部材である、回転電機。
回転電機の作動時における冷却効率を向上させることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、各図面において同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。また、各図面に示された部材の寸法比は必ずしも実態に則していない。
図1は、本発明の実施の形態における冷却装置を備える回転電機の構成の概略について説明するための図である。
図1に示す回転電機100は、ステータコア13と、ステータコア13を巻回するように配設されたコイル22(「ステータコイル」とも称する)とを含み、内側に中空部分を形成する、固定子としてのステータ12と、該中空部分に配置されてステータ12の内側部分と対面し、シャフト16を軸としてエンドプレート18,20を含み回転可能な、回転子としてのロータ14と、ステータコア13の両端に突出するように形成されたコイルエンド22a,22bと、本実施の形態における冷却対象であるコイルエンド22a,22bに吐出させる冷却媒体を流通させる冷媒流通管路24と、を備える。冷媒流通管路24は、ケース36内に収容された回転電機100を冷却するための冷却装置30の一部を構成する。
ステータコア13に設けられたコイル22は例えば、図示しないU相コイル、V相コイル、W相コイルからなる三相コイルなど、複数の相コイルを構成する複数の巻線により形成させることができ、また、要求されるステータ12および/または回転電機100の性能や生産コスト等に応じて、いわゆる分布巻や集中巻など、種々の態様の巻線構造を形成させることができる。また、コイル22として、例えば、丸線、角線、平角線など、種々の断面形状を有するコイル線を適用することができる。
冷却装置30は、冷媒送出ポンプ26と、冷媒供給流路28と、冷媒流通管路24と、を含む。コイルエンド22a,22bの近傍には、複数の部材で構成された冷媒流通管路24の一部を構成する拡径化部材246,250がそれぞれ配置されており、冷媒流通管路24の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成している。
冷却装置30は、例えば、電動式または機械式の冷媒送出ポンプ26を利用して、内部に回転電機100が収容されたケース36に隣接または近接する図示しないギヤ室内のギヤオイルまたは図示しない自動変速装置内のATフルードなどの潤滑剤の少なくとも一部を冷却媒体として冷媒流通管路24に流通させる構成を有することができる。冷媒流通管路24は、ロータ14の回転軸に並行するように配置されている。冷媒流通管路24を流通する冷却媒体は、拡径化部材246,250に形成された吐出孔24a,24bからコイルエンド22a,22bに向けてそれぞれ吐出されるよう構成されている。他の実施の形態として、拡径化部材246,250または冷媒流通管路24にコイル22および/またはロータ14に向けて冷却媒体を吐出させることができる別の吐出孔をさらに設け、冷却媒体が冷却する冷却対象にコイル22やロータ14を含める構成とすることもできる。冷媒流通管路24をより安定に保持するために、例えば図示しないブラケットなどの固定化部材を用いてケース36に固定してもよい。
また、吐出孔24a,24bから吐出され、ケース36内に溜まった冷却媒体を、回転電機100が収容されたケース36の外部に排出させるための冷媒排出流路29を設け、冷媒送出ポンプ26に戻す構成とすることができる。また、冷媒送出ポンプ26から送出された冷却媒体の一部を図示しないギヤ室または自動変速装置に戻し、場合によっては循環させる図示しない分岐路を設けることもできる。
図2は、図1に示す領域Aについて拡大した図である。図3は、図1に示す冷媒流通管路24を部分的に断面視した図である。図4は、図2に示す冷媒流通管路24をA−A断面視した図である。
図3に示すように、冷媒流通管路24は、冷媒流通管部材240,242,244と、拡径化部材246,250とを含み、構成されている。冷媒流通管部材240,242,244には、図1に示す冷媒供給流路28を経由して導入された冷却媒体が流通する冷媒流路241,243,245がそれぞれ形成されている。また、冷媒流通管部材240と冷媒流通管部材242とを連結する継手部材としても機能する拡径化部材246には、冷媒流通管部材240,242をそれぞれ挿入するための挿入溝248,249と、冷媒流路241と冷媒流路243とを連通させるための冷媒流路247と、冷媒流路247を流通する冷却媒体を吐出させるための吐出孔24a(図1参照)とがそれぞれ形成されている。冷媒流通管部材242と冷媒流通管部材244とを連結する継手部材としても機能する拡径化部材250には、冷媒流通管部材242,244をそれぞれ挿入するための挿入溝252,253と、冷媒流路243と冷媒流路245とを連通させるための冷媒流路251と、冷媒流路251を流通する冷却媒体を吐出させるための吐出孔24bとがそれぞれ形成されている。
図2に示すように、コイルエンド22aの近傍に配置された拡径化部材(継手部材)246に形成された吐出孔24aは、例えば、図4に例示するように、厚みt1を有する拡径化部材(継手部材)246を径方向に穿設したような形状を有している。同様に、図1に示すコイルエンド22bの近傍に形成された吐出孔24bは、例えば、ある厚みを有する拡径化部材(継手部材)250を径方向に穿設したような形状を有している。拡径化部材(継手部材)246,250の形状は、互いに同一であってもよく、また、異なっていてもよい。また、吐出孔24a,24bの形状は、互いに同一であってもよく、また、異なっていてもよい。
図4において、拡径化部材(継手部材)246の外径と内径との差に相当する厚みt1は、拡径化部材(継手部材)246の冷却媒体の流れ方向に対して上流側に配置された冷媒流通管部材240の厚みt2よりも厚く形成されている。拡径化部材(継手部材)246の厚みt1を冷媒流通管部材240の厚みt2よりも厚くすることにより、冷媒流路247を流通する冷却媒体が吐出孔24aに向けて付勢され、冷却対象となるコイルエンド22aに向けて適切に案内される。つまり、拡径化部材(継手部材)246の内部に設けられた冷媒流路247と吐出孔24a(24a1,24a2)との間を接続するように設けられた流路は、冷却媒体を冷媒流通管路24(拡径化部材246)の径方向外側に向けての吐出を案内するための吐出案内路a1,a2として機能する。
本発明の実施の形態において、吐出孔24aの直径d1に比して拡径化部材(継手部材)246の厚みt1が十分に確保できていない場合には、図2に示す冷却媒体の吐出角度θ1が大きくずれてしまい、冷却対象に向かって適切に吐出されない懸念がある。一方、拡径化部材(継手部材)246の厚みt1が吐出孔24aの直径d1に比して大き過ぎる場合には、図1に示すケース36の体格の増大に伴う搭載スペースの増大が懸念される。これに対し、拡径化部材(継手部材)246の厚みt1と吐出孔24aの直径d1とを、冷却媒体の流動特性に応じて適切に設計すると、冷却媒体の吐出角度θ1は0に近づき、冷却対象であるコイルエンド22aに向かってほぼ垂直方向に吐出される。一実施の形態において、拡径化部材(継手部材)246の厚みt1は、吐出孔24aの直径d1と一致するように設計することができる。
また、吐出孔24aの直径d1に対し、吐出案内路a1,a2が所望の流路長(t1)を確保するために、図3に示す冷媒流通管部材240,242,244を含み、全体にわたり所定の厚みt1を有する冷媒流通管路24を配置した場合と比較して、軽量化や材料コストの低減が期待できる。
このように、本実施の形態によれば、拡径化部材(継手部材)の厚みと吐出孔の直径とを適切に調節した冷媒流通管路24を回転電機100の冷却装置30の一部として適用することにより、吐出孔24a,24bから吐出される冷却媒体の吐出角度に対する、冷却媒体の流速の影響を低減することができ、回転電機100の冷却効率を向上させることが可能となる。
なお、図3において、冷媒流通管路24のうち、冷却媒体の流通方向に対して上流側、すなわち図1に示す冷媒供給流路28に接続される側(図3では冷媒流通管部材240に相当)には、流路断面積を制限することにより、冷媒流通管路24を流通する冷却媒体の流量および/または流速をより適切に保持するための流路絞り部を設けることができる(図5参照)。流路絞り部33は、図5に例示するように必ずしも冷媒流通管路24の端部に設けなくても良いが、成形の容易性の観点からは、冷媒流通管路24の端部に設けることが好適である。また、流路絞り部33は複数設けても良い。また、冷媒供給流路28と冷媒流通管路24との接続は、接着や接合、締結など公知のあらゆる手法によるものであって良い。
また、冷媒流通管路24のうち、冷却媒体の流通方向に対して下流側、つまり、図3では冷媒流通管部材244の図示しない右側端部は、一般に、図1に示す冷媒供給流路28から流入した冷却媒体を、吐出孔24a,24bから適切に吐出させるために、閉塞されている。両端が開口した冷媒流通管部材244を適用する場合には、例えば、一端をゴムまたは樹脂製の閉塞栓などで閉塞させて配置し、冷却媒体の流通に伴う振動や騒音を防止または抑制する態様とすることもできる。ただし、冷媒供給流路28から流入する冷却媒体が充分な流量および流圧を有していれば、冷媒流通管路24の下流側端部、つまり、図3に例示する冷媒流通管部材244の図示しない右側端部は開口させたものであっても良い。
また、図1に示す吐出孔24a,24bはそれぞれ、継手部材246,250の最近傍に配置されているコイルエンド22a,22bだけでなく、コイルエンド22a,22bのほぼ全体にわたり、冷却媒体を適切に吐出できるように形成することができる。実施の形態において、吐出孔24a,24bはそれぞれ、例えば、図1に示すロータ14の回転直径に応じて、鉛直方向に対し対称または非対称に1または複数配置させることができる。図4では、鉛直方向に対し対称に2つ、拡径化部材(継手部材)246の周方向に並べて配置させた吐出孔(24a1,24a2)を例示したが、これに限定されない。例えば、冷媒流通管路24を流通する冷却媒体の流量および/または流速の相違に応じて、そのいずれかが冷却対象に向けて適切に吐出することが可能となるように、流路断面積が異なる複数の吐出孔を拡径化部材(継手部材)246,250の一方または両方に設けることもできる。
本発明の実施の形態において、冷媒流通管路24は、例えば、ほぼ同様の流路断面積および厚さを有し、かつ、回転電機の形状に応じた長さを有する複数の直管からなる複数の冷媒流通管部材と、該冷媒流通管部材と同様の流路断面積を有し、少なくとも冷媒流通管部材よりも大きい外径を有し、かつ、吐出孔となる所望の断面積を有する開口が厚み方向に穿設された拡径化部材とを連結し、必要に応じて連結部分を固定することで作製することができる。本実施の形態によれば、冷媒流通管路24を一体成形した場合と比較して、作業時間および/または製造コストの低減が期待できる。また、吐出孔が形成される拡径化部材は、冷媒流通管路24の全流路長に比して短いため、吐出孔形成後に必要に応じて行うバリ取り処理が容易となる。
図6は、本発明の他の実施の形態における冷却装置を備える回転電機の構成の概略について説明するための図である。
図6に示す回転電機200は、冷却装置30に代えて冷却装置80を備えることを除き、図1に示す回転電機100とほぼ同様の構成を有している。
冷却装置80は、冷媒送出ポンプ26と、冷媒供給流路28と、冷媒流通管路34と、を含む。コイルエンド22a,22bの近傍には、複数の部材で構成された冷媒流通管路34の一部を構成する拡径化部材342,344がそれぞれ配置されており、冷媒流通管路34の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成している。冷却装置80の外観形状は、図1に示す冷却装置30の外観形状とほぼ同じにすることができる。
冷却装置80は、冷媒送出ポンプ26を利用して、内部に回転電機200が収容されたケース36内に配置された冷媒流通管路34に冷却媒体を流通させる構成を有することができる。ロータ14の回転軸に並行するように配置された冷媒流通管路34を流通する冷却媒体は、拡径化部材342,344に形成された吐出孔34a,34bからコイルエンド22a,22bに向けてそれぞれ吐出されるよう構成されている。他の実施の形態として、拡径化部材342,344または冷媒流通管路34にコイル22および/またはロータ14に向けて冷却媒体を吐出させることができる別の吐出孔をさらに設け、冷却媒体が冷却する冷却対象にコイル22やロータ14を含める構成とすることもできる。
図7は、図6に示す領域Bについて拡大した図である。図8は、図6に示す冷媒流通管路34を部分的に断面視した図である。図9は、図7に示す冷媒流通管路34をB−B断面視した図である。
図8に示すように、冷媒流通管路34は、冷媒流通管部材340と、拡径化部材342,344とを含み、構成されている。冷媒流通管部材340には、図6に示す冷媒供給流路28を経由して導入された冷却媒体が流通する冷媒流路341が形成されている。また、拡径化部材342には、冷媒流通管部材340を挿通させるための挿通口343と、冷媒流路341を流通する冷却媒体を外部に吐出させるための吐出孔34a(図7参照)とがそれぞれ形成されている。また、拡径化部材344には、冷媒流通管部材340を挿通させるための挿通口345と、冷媒流路341を流通する冷却媒体を吐出させるための吐出孔34bとがそれぞれ形成されている。
図9に示すように、厚みt4を有する拡径化部材342は、厚みt3を有する冷媒流通管部材340の外周部分を覆うように配置された環状の部材(環状部材)である。吐出孔34aは、冷媒流通管部材340と、拡径化部材342とを、それぞれ径方向に穿設したような形状を有しており、冷媒流通管部材340の内部に形成された冷媒流路341と連通している。同様に、図6に示すコイルエンド22bの近傍に形成された吐出孔34bは、例えば、ある厚みを有する拡径化部材344および冷媒流通管部材340を径方向に穿設したような形状を有している。拡径化部材342,344の形状は、互いに同一であってもよく、また、異なっていてもよい。また、吐出孔34a,34bの形状は、互いに同一であってもよく、また、異なっていてもよい。
図9において、拡径化部材342が配置された拡径部分の厚み(t3+t4)は、冷媒流通管部材340の厚みt3よりも拡径化部材342の厚みt4だけ厚く形成されている。拡径化部材342の厚みt4を適切に設定することにより、冷媒流路341を流通する冷却媒体が吐出孔34aに向けて付勢され、冷却対象となるコイルエンド22aに向けて適切に案内される。つまり、流通管部材340の内部に設けられた冷媒流路341と吐出孔34a(34a1,34a2)との間を接続するように設けられた流路は、冷却媒体を冷媒流通管路34(拡径化部材342)の径方向外側に向けての吐出を案内するための吐出案内路a3,a4として機能する。
本発明の実施の形態において、吐出孔34aの直径d2に比して拡径化部材342の厚みt4(吐出案内路a3,a4の流路長(t3+t4))が十分に確保できていない場合には、図7に示す冷却媒体の吐出角度θ2が大きくずれてしまい、冷却対象に向かって適切に吐出されない懸念がある。一方、拡径化部材342の厚みt4が吐出孔34aの直径d2に比して大き過ぎる場合には、図6に示すケース36の体格の増大に伴う搭載スペースの増大が懸念される。これに対し、拡径化部材342の厚みt4と吐出孔34aの直径d2とを、冷却媒体の流動特性に応じて適切に設計すると、冷却媒体の吐出角度θ2は0に近づき、冷却対象であるコイルエンド22aに向かってほぼ垂直方向に吐出される。一実施の形態において、拡径化部材342の厚みt4は、吐出案内路a3,a4の流路長(t3+t4)が、吐出孔34aの直径d2と一致するように設計することができる。
また、吐出孔34aの直径d2に対し、吐出案内路a3,a4が所望の流路長(t3+t4)を確保するために、図8に示す冷媒流通管部材340を含み、全体にわたり所定の厚みt3+t4を有する冷媒流通管路34を配置した場合と比較して、軽量化や材料コストの低減が期待できる。
このように、本実施の形態によれば、拡径化部材の厚みと吐出孔の直径または断面積とを適切に調節した冷媒流通管路34を回転電機200の冷却装置80の一部として適用することにより、吐出孔34a,34bから吐出される冷却媒体の吐出角度に対する、冷却媒体の流速の影響を低減することができ、回転電機200の冷却効率を向上させることが可能となる。
なお、図8に例示する冷媒流通管路34のうち、冷却媒体の流通方向に対して上流側には、図3に示す冷媒流通管路24と同様に、流路絞り部33を設けることができる(図5参照)。また、冷媒流通管路34のうち、冷却媒体の流通方向に対して下流側端部は、図3に示す冷媒流通管路24と同様に、例えば、閉塞栓などで閉塞させることができる。
また、図6に示す吐出孔34a,34bはそれぞれ、拡径化部材342,344の最近傍に配置されているコイルエンド22a,22bだけでなく、コイルエンド22a,22bのほぼ全体にわたり、冷却媒体を適切に吐出できるように形成することができる。実施の形態において、吐出孔34a,34bはそれぞれ、例えば、図6に示すロータ14の回転直径に応じて、鉛直方向に対し対称または非対称に1または複数配置させることができる。図8では、鉛直方向に対し対称に2つ、拡径化部材342の周方向に並べて配置させた吐出孔(34a1,34a2)を例示したが、これに限定されない。例えば、冷媒流通管路34を流通する冷却媒体の流量および/または流速の相違に応じて、そのいずれかが冷却対象に向けて適切に吐出することが可能となるように、流路断面積が異なる複数の吐出孔を拡径化部材342,344の一方または両方に設けることもできる。
本発明の実施の形態において、冷媒流通管路34は、例えば、ほぼ均一な流路断面積および厚さを有し、かつ、回転電機の形状に応じた長さを有する直管からなる冷媒流通管部材340と、該冷媒流通管部材が適切に挿通できる程度の開口を有し、所望の厚みを有する拡径化部材342,344とをそれぞれ用意し、次いで、冷媒流通管部材340を拡径化部材342,344に挿入する。さらに、必要に応じて接触部分を固定した後、吐出孔となる所望の断面積を有する開口を厚み方向に穿設することで作製することができる。場合によっては、冷媒流通管部材340と拡径化部材342,344のそれぞれに吐出孔を形成する開口を予め形成した後に固定しても良い。本実施の形態によれば、冷媒流通管路34を一体成形した場合と比較して、作業時間および/または製造コストの低減が期待できる。
本発明の実施の形態において、冷媒流通管路34を構成する冷媒流通管部材および拡径化部材の材料としては、図3に示す冷媒流通管路24を構成する冷媒流通管部材および拡径化部材の材料と同様のものを適用することができる。また、冷媒流通管部材および拡径化部材の接続部分の固定には、図3に示す冷媒流通管路24と同様に、冷媒流通管部材および拡径化部材の材料および端部形状に応じて、少なくとも環境温度に対する耐熱性を有するものであれば公知のあらゆる手法を適宜選択することができる。
本発明の各実施の形態において、冷媒流通管部材を構成する直管は、例えば円筒形とすることができるが、これに限定されない。例えば、断面楕円形状や多角形状などとすることもできる。ただし、冷媒流通管部材および/または拡径化部材の内部に形成される冷媒流路および吐出口は、冷却媒体の流通をより安定させる観点から、断面形状を円形または楕円形にすることが好ましい。例えば、本明細書において、各部材の「径方向」とは、長手方向に対して垂直方向であることを指す。つまり、冷媒流通管部材および/または拡径化部材の「径方向」とは、冷却媒体の流通方向に対して垂直な方向の意である。同様に、断面が円形で無い部材の「(断面)直径」とは、断面積が等しい円に近似させた場合の直径、つまり「円相当径」の意である。
本発明は、車両などの移動体に搭載されるモータジェネレータなど、冷却媒体を用いて冷却する様式の回転電機において利用することが可能である。
12 ステータ、13 ステータコア、14 ロータ、16 シャフト、18,20 エンドプレート、22 コイル、22a,22b コイルエンド、24,34,124 冷媒流通管路、24a,24b,34a,34b,124a,124b 吐出孔、26 冷媒送出ポンプ、28 冷媒供給流路、29 冷媒排出流路、30,80 冷却装置、33 流路絞り部、36 ケース、50,100,200 回転電機、240,242,244,340 冷媒流通管部材、241,243,245,247,251,341 冷媒流路、246,250 拡径化部材(継手部材)、248,249,252,253 挿入溝、342,344 拡径化部材(環状部材)、343,345 挿通口。
Claims (6)
- 内側部分に中空部分を形成するように配設されたステータと、
前記中空部分に配置され、前記ステータと対面して回転可能なロータと、
を備える回転電機を冷却するための冷却装置であって、
冷却媒体を前記ロータの回転軸に並行して流通させるための冷媒流通管路であって、その一部に、前記冷媒流通管路の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成する拡径化部材が配置された、冷媒流通管路と、
前記冷却媒体を前記冷媒流通管路の径方向に案内するための吐出案内路と、
前記吐出案内路に案内された前記冷却媒体を冷却対象に向けて吐出させるための吐出孔と、
を有し、
前記吐出案内路の少なくとも一部と前記吐出孔が、前記拡径化部材に形成されることを特徴とする冷却装置。 - 請求項1に記載の冷却装置において、
前記冷媒流通管路が、複数の冷媒流通管部材を含み、
前記拡径化部材が、前記複数の冷媒流通管部材を連結する継手部材であって、一方の冷媒流通管部材から流出した冷却媒体の一部を他方の冷媒流通管部材に導入するための冷媒流路が形成された、継手部材であることを特徴とする冷却装置。 - 請求項1に記載の冷却装置において、
前記拡径化部材が、前記冷媒流通管路の外周部分に配置される環状部材であることを特徴とする冷却装置。 - 内側部分に中空部分を形成するように配設されたステータと、
前記中空部分に配置され、前記ステータと対面して回転可能なロータと、
冷却媒体を前記ロータの回転軸に並行して流通させるための冷媒流通管路であって、その一部に、前記冷媒流通管路の他の部分の外径よりも大きい拡径部分を形成する拡径化部材が配置された、冷媒流通管路と、
前記冷却媒体を前記冷媒流通管路の径方向に案内するための吐出案内路と、
前記吐出案内路に案内された前記冷却媒体を冷却対象に向けて吐出させるための吐出孔と、
を備え、
前記吐出案内路の少なくとも一部と前記吐出孔が、前記拡径化部材に形成されることを特徴とする回転電機。 - 請求項4に記載の回転電機において、
前記冷媒流通管路が、複数の冷媒流通管部材を含み、
前記拡径化部材が、前記複数の冷媒流通管部材を連結する継手部材であって、一方の冷媒流通管部材から流出した冷却媒体の一部を他方の冷媒流通管部材に導入するための冷媒流路が形成された、継手部材であることを特徴とする回転電機。 - 請求項4に記載の回転電機において、
前記拡径化部材が、前記冷媒流通管路の外周部分に配置される環状部材であることを特徴とする回転電機。
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JP2011081429A JP2012217280A (ja) | 2011-04-01 | 2011-04-01 | 冷却装置および回転電機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019129640A (ja) * | 2018-01-25 | 2019-08-01 | トヨタ自動車株式会社 | 電動機の冷却構造 |
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- 2011-04-01 JP JP2011081429A patent/JP2012217280A/ja active Pending
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