JP2012212553A - 色素増感型太陽電池用対向電極基板、および色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法 - Google Patents
色素増感型太陽電池用対向電極基板、および色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明は、太陽光の受光効率の低下を防ぎ、さらに触媒性能の向上を図ることにより、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池用対向電極基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池用対向電極基板を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池用対向電極基板を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池用対向電極基板、および容易に製造可能となる色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法に関するものである。
近年、二酸化炭素の増加が原因とされる地球温暖化等の環境問題が深刻となり、世界的にその対策が講じられている。中でも環境に対する負荷が小さく、クリーンなエネルギー源として、太陽光エネルギーを利用した太陽電池に関する積極的な研究開発が進められている。種々の太陽電池の中でも環境負荷が小さく、且つ、製造コストを削減できることから、有機系太陽電池、特に、色素増感型太陽電池が注目されている。
このような色素増感型太陽電池の一般的な構成の一例を図5に示す。図5に例示するように、一般的な色素増感型太陽電池100は、第1基材111上に、第1電極層112および色素増感剤を担持した金属酸化物半導体微粒子を含む多孔質層113がこの順で積層された酸化物半導体電極110と、第2基材121上に第2電極層122が形成された対向電極120との間に、酸化還元対を有する電解質層101がシール材102の内側に形成された構成を有するものである。そして、上記色素増感剤の電子が、第1基材111側から太陽光を受光することによって励起され、励起された電子が第1電極層112へ伝導し、外部回路を通じて第2電極層122へ伝導される。その後、酸化還元対を介して色素増感剤の基底準位に電子が戻ることによって発電するものである。
このような色素増感型太陽電池としては、上記多孔質層を多孔質二酸化チタンから構成し、色素増感剤の含有量を増加させたグレッチェルセルが代表的であり、発電効率の高い色素増感型太陽電池として広く研究の対象とされている。
このような色素増感型太陽電池としては、上記多孔質層を多孔質二酸化チタンから構成し、色素増感剤の含有量を増加させたグレッチェルセルが代表的であり、発電効率の高い色素増感型太陽電池として広く研究の対象とされている。
通常、太陽光受光側に用いられる電極基板としては、透明性を有する材料が用いられる。このような材料としては、ITO(インジウムスズ酸化物)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)等の金属酸化物が好適に用いられる。
しかしながら、このような金属酸化物は電気抵抗が充分に低いものではないことから、大きな集電ロスを生じるという問題点が指摘されており、大面積化するにつれ、色素増感型太陽電池の光電変換効率がより低下しやすくなってしまうという課題を有していた。
しかしながら、このような金属酸化物は電気抵抗が充分に低いものではないことから、大きな集電ロスを生じるという問題点が指摘されており、大面積化するにつれ、色素増感型太陽電池の光電変換効率がより低下しやすくなってしまうという課題を有していた。
このような課題に対し、電極層に接するように、補助電極としてメッシュ状の導電層を形成することにより、光電変換効率を改善する方法が開示されている(特許文献1〜2)。このようなメッシュ状(網の目状)の導電層(以下、メッシュ導電層と称する場合がある。)が形成された電極基板を用いる方法は、色素増感型太陽電池の光電変換効率を改善する方法として有用な方法である。
また、従来、一般的な色素増感型太陽電池に用いられる対向電極基板は、上述した図5のように、基材と電極層とから構成されるものであるが、その発電効率向上の観点から、触媒層の形成が多く提案されている。
しかしながら、対向電極基板側から太陽光を受光する際に、触媒層を有することにより、対向電極基板の光の透過率が低下してしまい、受光効率が低下するという問題点が指摘されていた。
そのため、触媒層の薄膜化により受光効率の低下を防止する等の方法が用いられてきたが、触媒性能向上の観点から、受光効率を維持しながら、触媒層の触媒性能を発揮するために充分な触媒層の膜厚を確保する新たな対向電極基板の開発が求められていた。
しかしながら、対向電極基板側から太陽光を受光する際に、触媒層を有することにより、対向電極基板の光の透過率が低下してしまい、受光効率が低下するという問題点が指摘されていた。
そのため、触媒層の薄膜化により受光効率の低下を防止する等の方法が用いられてきたが、触媒性能向上の観点から、受光効率を維持しながら、触媒層の触媒性能を発揮するために充分な触媒層の膜厚を確保する新たな対向電極基板の開発が求められていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、太陽光の受光効率の低下を防ぎ、さらに触媒性能の向上を図ることにより、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池用対向電極基板、および色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法を提供することを主目的とする。
そこで、本発明者は、上記課題を鋭意検討した結果、色素増感型太陽電池の対向電極基板側から受光する際に、導電性向上の観点から、上述したようなメッシュ導電層を有する電極基板を用い、また、上記メッシュ導電層の上部のみに触媒層を形成することにより、触媒性能向上を目的とする触媒層の膜厚増加に伴う受光効率の低下を防止できることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池用対向電極基板を提供するものである。
すなわち、本発明は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池用対向電極基板を提供するものである。
本発明によれば、触媒層がメッシュ導電層上のみに形成される、すなわちメッシュ導電層の開口部に形成されないことから、メッシュ導電層の開口部の受光面積、または光透過率を損なうことなく触媒層を形成することが可能となる。
また、メッシュ導電層形成部分は、もとより太陽光が遮光されることから、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下によって、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を損なうことなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。
そのため、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて形成される色素増感型太陽電池を光電変換効率に優れたものとすることができる。
また、メッシュ導電層形成部分は、もとより太陽光が遮光されることから、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下によって、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を損なうことなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。
そのため、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて形成される色素増感型太陽電池を光電変換効率に優れたものとすることができる。
本発明は、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板と、電極基板、および色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有する多孔質層を備える酸化物半導体電極基板と、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板および上記酸化物半導体電極基板の間に形成され、酸化還元対を含有する電解質層と、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池を提供する。
本発明によれば、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板が用いられることにより、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
また、本発明は、上述した色素増感型太陽電池が複数個連結されてなることを特徴とする色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
本発明によれば、上記色素増感型太陽電池が用いられることにより、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池モジュールとすることができる。
本発明は、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成する導電材料層形成工程と、上記導電材料層上に触媒層を形成し、触媒層付導電材料層を形成する触媒層付導電材料層形成工程と、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成するパターニング工程と、を有する色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記触媒層付導電材料層形成工程により、触媒層付導電材料層を形成した後、上記パターニング工程によりパターニングすることから、触媒層と導電材料層とを同時にメッシュ状に形成することができるため、容易に色素増感型太陽電池用対向電極基板を形成することが可能となる。
また、本発明は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成するメッシュ導電層形成工程と、上記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成する触媒層形成工程と、を有する色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記メッシュ導電層形成工程により、透明基材上にメッシュ導電層を形成した後に、上記触媒層形成工程により触媒層を形成することから、メッシュ導電層上のみ、すなわち、メッシュ導電層の上面のみに接する部分、またはメッシュ導電層上のみに相当する部分に触媒層を形成することが可能となる。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板は、触媒層がメッシュ導電層上のみに形成されることから、触媒層形成による受光光量の低下を防止可能であり、また充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を有することができるという効果を奏する。また、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池および色素増感型太陽電池モジュールを作製することができるという効果を奏する。
本発明は、色素増感型太陽電池用対向電極基板、色素増感型太陽電池、色素増感型太陽電池モジュール、および色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法に関するものである。
以下、これらの発明について順に説明する。
以下、これらの発明について順に説明する。
A.色素増感型太陽電池用対向電極基板
まず、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有することを特徴とするものである。
まず、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有することを特徴とするものである。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、色素増感型太陽電池用対向電極基板10は、透明基材1上に、接着層2を介してメッシュ導電層3が形成され、メッシュ導電層3上のみに触媒層4が形成されるものである。
また、図2(a)、(b)は、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の他の例を示す概略断面図である。本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板10は、透明電極層5を有するものであっても良い。図2(a)に例示するように、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板10は、透明基材1上に接着層2を介してメッシュ導電層3が形成され、メッシュ導電層3の開口部のみに透明電極層5が形成されており、メッシュ導電層3の上面と接する部分のみに触媒層4が形成されるものを用いることができる。
また、図2(b)に例示するように、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板10は、透明基材1上に接着層2を介してメッシュ導電層3が形成され、メッシュ導電層3上およびメッシュ導電層3の開口部上に透明電極層5が形成されており、メッシュ導電層3上に相当する部分のみに触媒層4が形成されるものであっても良い。
また、図2(b)に例示するように、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板10は、透明基材1上に接着層2を介してメッシュ導電層3が形成され、メッシュ導電層3上およびメッシュ導電層3の開口部上に透明電極層5が形成されており、メッシュ導電層3上に相当する部分のみに触媒層4が形成されるものであっても良い。
本発明によれば、予め太陽光が遮断されるメッシュ導電層上のみに触媒層が形成されることから、太陽光受光部位、すなわち、メッシュ導電層の開口部の受光面積、または光透過率を損なうことなく触媒層を形成することができる。
また、触媒層の形成されるメッシュ導電層の形成部分は、太陽光が遮光される部位であるため、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下によって、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を低下させることがない。そのため、受光光量を損なうことなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することが可能となる。
したがって、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を備える色素増感型太陽電池を光電変換効率に優れたものとすることができる。
以下、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の各構成について説明する。
また、触媒層の形成されるメッシュ導電層の形成部分は、太陽光が遮光される部位であるため、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下によって、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を低下させることがない。そのため、受光光量を損なうことなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することが可能となる。
したがって、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を備える色素増感型太陽電池を光電変換効率に優れたものとすることができる。
以下、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の各構成について説明する。
1.触媒層
本発明に用いられる触媒層について説明する。本発明における触媒層は、メッシュ導電層上のみに形成されるものである。触媒層が形成されることにより、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の発電効率を向上させることができる。そのため、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池を形成することが可能となる。
ここで、「メッシュ導電層上」とは、メッシュ導電層の上面に接する部分のみではなく、透明電極層等の、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の構成層上の、メッシュ導電層形成位置上に相当する部分も含むものとする(図2(b)参照)。
また、本発明に用いられる触媒層としては、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の最表面に形成されていることが好ましい。触媒性能をより発揮することができるからである。
本発明に用いられる触媒層について説明する。本発明における触媒層は、メッシュ導電層上のみに形成されるものである。触媒層が形成されることにより、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の発電効率を向上させることができる。そのため、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池を形成することが可能となる。
ここで、「メッシュ導電層上」とは、メッシュ導電層の上面に接する部分のみではなく、透明電極層等の、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の構成層上の、メッシュ導電層形成位置上に相当する部分も含むものとする(図2(b)参照)。
また、本発明に用いられる触媒層としては、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の最表面に形成されていることが好ましい。触媒性能をより発揮することができるからである。
(1)触媒層の形状
本発明に用いられる触媒層の形状としては、本発明における触媒層がメッシュ導電層上のみに形成されるものであることから、メッシュ導電層の形状と同様の形状を有するものである。
なお、上記「同様の形状」としては、充分な触媒性能を発揮できるものであり、メッシュ導電層の開口部における所望の光透過率を維持することができる程度であれば、特に限定されず、メッシュ導電層の形状と完全に同様の形状を有しているものの他にも、メッシュ導電層の形状と完全に同様の形状を有していないものも含むことができる。例えば、メッシュ導電層上に相当する部分の幅よりやや広いもしくは狭い形状、メッシュ導電層上に相当する一部分が欠損した形状等を挙げることができる。
本発明に用いられる触媒層の形状としては、本発明における触媒層がメッシュ導電層上のみに形成されるものであることから、メッシュ導電層の形状と同様の形状を有するものである。
なお、上記「同様の形状」としては、充分な触媒性能を発揮できるものであり、メッシュ導電層の開口部における所望の光透過率を維持することができる程度であれば、特に限定されず、メッシュ導電層の形状と完全に同様の形状を有しているものの他にも、メッシュ導電層の形状と完全に同様の形状を有していないものも含むことができる。例えば、メッシュ導電層上に相当する部分の幅よりやや広いもしくは狭い形状、メッシュ導電層上に相当する一部分が欠損した形状等を挙げることができる。
具体的には、メッシュ導電層の有する幅に対する触媒層の有する幅の比が、通常、メッシュ導電層の有する幅の10%以上であることが好ましい。なかでも、50%以上であることが好ましく、特に80%以上であることがより好ましい。上述した比の値が上記範囲より小さい場合、所望の触媒性能を付与することが困難となる可能性を有するからである。
また一方、触媒層の幅の上限としては、メッシュ導電層の有する幅に対する触媒層の有する幅の比が、通常、メッシュ導電層の有する幅の120%以下であることが好ましい。なかでも、110%以下であることが好ましく、特に100%以下であることがより好ましい。
上述した比の値が上記範囲より大きい場合、触媒層がメッシュ導電層の開口部上等にも形成されることになり、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の太陽光の受光面積が減少する可能性を有するからである。
また一方、触媒層の幅の上限としては、メッシュ導電層の有する幅に対する触媒層の有する幅の比が、通常、メッシュ導電層の有する幅の120%以下であることが好ましい。なかでも、110%以下であることが好ましく、特に100%以下であることがより好ましい。
上述した比の値が上記範囲より大きい場合、触媒層がメッシュ導電層の開口部上等にも形成されることになり、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の太陽光の受光面積が減少する可能性を有するからである。
(2)触媒層の形成材料
本発明に用いられる触媒層の形成材料(以下、触媒層形成材料と称して説明する場合がある。)としては、所望の触媒性能を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、Pt膜、カーボン、導電性高分子等を挙げることができる。
さらに具体的には、カーボンとしては、カーボン微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を挙げることができる。
また、導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン(PA)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)およびこれらの誘導体、ならびにこれらの混合物等を挙げることができるが、この限りではない。
本発明に用いられる触媒層の形成材料(以下、触媒層形成材料と称して説明する場合がある。)としては、所望の触媒性能を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、Pt膜、カーボン、導電性高分子等を挙げることができる。
さらに具体的には、カーボンとしては、カーボン微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を挙げることができる。
また、導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン(PA)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)およびこれらの誘導体、ならびにこれらの混合物等を挙げることができるが、この限りではない。
このような触媒層形成材料の成膜方法としては、所望の膜厚に形成できる方法であれば特に限定されず、触媒層形成材料の種類等に応じて適宜選択されるものである。
上述した触媒層形成材料であるPt膜の成膜方法としては、例えば、スパッタリング法等の真空成膜法、白金酸溶液を塗布した後、焼成させて析出させる方法、Ptペーストを塗布した後乾燥させて成膜する方法等を挙げることができる。
また、上述したカーボンの成膜方法としては、例えば、カーボンペーストを塗布した後乾燥させて成膜する方法等が挙げられる。
さらに、上述した導電性高分子の成膜方法としては、例えば、導電性高分子塗工液を調製し、上記導電性高分子塗工液を所望の膜厚になるように塗布した後乾燥させて成膜する方法等が挙げられる。
上述した触媒層形成材料であるPt膜の成膜方法としては、例えば、スパッタリング法等の真空成膜法、白金酸溶液を塗布した後、焼成させて析出させる方法、Ptペーストを塗布した後乾燥させて成膜する方法等を挙げることができる。
また、上述したカーボンの成膜方法としては、例えば、カーボンペーストを塗布した後乾燥させて成膜する方法等が挙げられる。
さらに、上述した導電性高分子の成膜方法としては、例えば、導電性高分子塗工液を調製し、上記導電性高分子塗工液を所望の膜厚になるように塗布した後乾燥させて成膜する方法等が挙げられる。
(3)触媒層の形成方法
本発明に用いられる触媒層の形成方法としては、メッシュ導電層上のみに触媒層を形成できる方法であれば特に限定されず、例えば、メッシュ導電層に用いられる導電材料を用いて連続して形成される層(以下、導電材料層と称する場合がある。)の表面上全面に触媒層を形成した触媒層付導電材料層を形成し、これをパターニングすることにより、触媒層とメッシュ導電層とを同時にメッシュ状に形成する方法(第1形成方法)と、透明基材上に、導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成し、上記メッシュ導電層上のみにメッシュ状に触媒層を形成する方法(第2形成方法)とに大別できる。
本発明における触媒層の形成方法としては、本発明に用いられる透明基材の構成等に応じて適宜選択されるものであるが、なかでも第1形成方法を用いることが好ましい。触媒層を所望の形成位置に精度良く、また容易に形成することができるからである。
以下、各形成方法について説明する。
本発明に用いられる触媒層の形成方法としては、メッシュ導電層上のみに触媒層を形成できる方法であれば特に限定されず、例えば、メッシュ導電層に用いられる導電材料を用いて連続して形成される層(以下、導電材料層と称する場合がある。)の表面上全面に触媒層を形成した触媒層付導電材料層を形成し、これをパターニングすることにより、触媒層とメッシュ導電層とを同時にメッシュ状に形成する方法(第1形成方法)と、透明基材上に、導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成し、上記メッシュ導電層上のみにメッシュ状に触媒層を形成する方法(第2形成方法)とに大別できる。
本発明における触媒層の形成方法としては、本発明に用いられる透明基材の構成等に応じて適宜選択されるものであるが、なかでも第1形成方法を用いることが好ましい。触媒層を所望の形成位置に精度良く、また容易に形成することができるからである。
以下、各形成方法について説明する。
(i)第1形成方法
本発明における触媒層の第1形成方法としては、上記触媒層付導電材料層を形成し、これをパターニングすることにより、触媒層とメッシュ導電層とを同時にメッシュ状に形成する方法である。
本発明における触媒層の第1形成方法としては、上記触媒層付導電材料層を形成し、これをパターニングすることにより、触媒層とメッシュ導電層とを同時にメッシュ状に形成する方法である。
上記第1形成方法によれば、触媒層付導電材料層を形成することから、触媒層と導電材料層とが密着した状態でメッシュ状に形成するため、メッシュ導電層上のみに精度良く触媒層を形成することができる。また触媒層と導電材料層とを同時にメッシュ状に形成することから、容易に形成することができる。
このような第1形成方法としては、例えば、透明基材上全面に、導電材料層を形成し、上記導電材料層上全面に触媒層を形成することによって、透明基材上に触媒層付導電材料層を形成した後、パターニングすることにより触媒層とメッシュ導電層とを同時にメッシュ状に形成する方法(以下、1a方法とする。)と、予め別途準備された導電材料層の一方の表面上全面に触媒層を形成することにより触媒層付導電材料層を形成し、この触媒層付導電材料層をパターニングすることにより、メッシュ導電層と触媒層とを同時にメッシュ状に形成する方法(以下、1b方法とする。)と、に分けられる。
本発明における触媒層の形成方法が上記1a方法である場合、透明基材上全面に導電材料層を形成する方法としては、後述する「2.メッシュ導電層」の項に記載するため、ここでの説明は省略する。
また、上記導電材料層上全面に触媒層を形成する方法としては、触媒層を導電材料層上全面に形成出来る方法であれば特に限定されず、触媒層形成材料の種類等に応じて適宜選択することができるが、例えば、触媒層形成用塗工液を塗布する方法、触媒層形成材料を蒸着法等によって成膜する方法等を挙げることができる。なお、上記触媒層形成用塗工液とは、上述した触媒層形成材料を分散または溶解したものである。
さらに、触媒層と導電材料層とを同時にメッシュ状に形成する方法としては、例えば、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等の公知のパターニング方法を用いることができる。
また、上記導電材料層上全面に触媒層を形成する方法としては、触媒層を導電材料層上全面に形成出来る方法であれば特に限定されず、触媒層形成材料の種類等に応じて適宜選択することができるが、例えば、触媒層形成用塗工液を塗布する方法、触媒層形成材料を蒸着法等によって成膜する方法等を挙げることができる。なお、上記触媒層形成用塗工液とは、上述した触媒層形成材料を分散または溶解したものである。
さらに、触媒層と導電材料層とを同時にメッシュ状に形成する方法としては、例えば、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等の公知のパターニング方法を用いることができる。
また、本発明における触媒層の形成方法が上記1b方法である場合、上記触媒層付導電材料層を透明基材上に貼り合わせた後、パターニングする方法(以下、1b−i方法とする。)と、上記触媒層付導電材料層をパターニングした後、透明基材上に貼り合わせる方法(以下、1b−ii方法とする。)と、に大別することができる。
上記1b−i方法および1b−ii方法における触媒層付導電材料層のパターニング方法としては、上述した1a方法と同様に、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等の公知のパターニング方法を用いることができる。
また、上記1b−i方法および1b−ii方法における、触媒層付導電材料層またはメッシュ状の触媒層付導電材料層を透明基材上に貼り合わせる方法としては、透明基材上または導電材料層上に接着層を形成して貼り合わせる方法等が挙げられる。
また、上記1b−i方法および1b−ii方法における、触媒層付導電材料層またはメッシュ状の触媒層付導電材料層を透明基材上に貼り合わせる方法としては、透明基材上または導電材料層上に接着層を形成して貼り合わせる方法等が挙げられる。
ここで、上記1b−i方法および1b−ii方法におけるパターニングされていない触媒層付導電材料層の形成方法としては、導電材料層上全面に、触媒層を形成する方法等が挙げられる。
なお、導電材料層を形成する方法としては、後述する「2.メッシュ導電層」の項に記載するため、ここでの説明は省略する。
また、導電材料層上全面に触媒層を形成する方法としては、上述した1a方法と同様の方法を用いることができる。
なお、導電材料層を形成する方法としては、後述する「2.メッシュ導電層」の項に記載するため、ここでの説明は省略する。
また、導電材料層上全面に触媒層を形成する方法としては、上述した1a方法と同様の方法を用いることができる。
(ii)第2形成方法
本発明における触媒層の第2形成方法としては、透明基材上に、導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成し、上記メッシュ導電層上のみにメッシュ状に触媒層を形成する方法である。
本発明における触媒層の第2形成方法としては、透明基材上に、導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成し、上記メッシュ導電層上のみにメッシュ状に触媒層を形成する方法である。
上記第2形成方法によれば、透明基材上に、導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成した後に、メッシュ状に触媒層を形成することから、上述したようなメッシュ導電層上のみ、すなわち、メッシュ導電層の上面に接する部分のみ(図2(a)参照)、またはメッシュ導電層上に相当する部分のみ(図2(b)参照)に、触媒層を形成することが可能となる。
このような第2形成方法としては、例えば、メッシュ導電層が形成された透明基材上全面(メッシュ導電層の開口部を含む。)に触媒層を形成した後、パターニングする方法(以下、2a方法とする。)と、メッシュ導電層上のみに触媒層を直接形成する方法(以下、2b方法とする。)と、に大別することができる。
本発明における触媒層の形成方法が上記2a方法である場合、メッシュ導電層が形成された透明基材上全面に触媒層を形成する方法としては、上述した1a方法と同様の方法を用いることができる。
また、メッシュ導電層上のみとなるようにパターニングする方法としては、上述した1a方法と同様に、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等の公知のパターニング方法を用いることができる。
また、メッシュ導電層上のみとなるようにパターニングする方法としては、上述した1a方法と同様に、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等の公知のパターニング方法を用いることができる。
本発明における触媒層の形成方法が上記2b方法である場合、メッシュ導電層上のみに触媒層を直接形成する方法としては、凹版印刷法等のパターン印刷方法、インクジェット法等のパターン描画印刷方法、メタルマスクを用いて形成する方法等を挙げることができる。
上記2a方法および2b方法により形成される触媒層は、予め透明基材上に形成されたメッシュ導電層上のみに形成されるものであることから、メッシュ導電層の形成位置に対して位置合わせを行うことが必要となる。
(4)その他
本発明に用いられる触媒層の膜厚としては、所望の機能を有することができるものであれば特に限定されるものではないが、通常、1nm〜50μmの範囲内であることが好ましい。なかでも5nm〜30μmの範囲内であることが好ましく、特に10nm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
具体的には、本発明に用いられる触媒層がPt膜である場合、通常、0.01nm〜10μmの範囲内であることが好ましく、0.1nm〜500nmの範囲内であることがより好ましく、1nm〜100nmの範囲内であることが特に好ましい。
また、上記触媒層がカーボンからなるものである場合、通常、10nm〜100μmの範囲内であることが好ましく、100nm〜50μmの範囲内であることがより好ましく、300nm〜20μmの範囲内であることが特に好ましい。
さらに、上記触媒層が導電性高分子からなるものである場合、通常、10nm〜10μmの範囲内であることが好ましく、50nm〜5μmの範囲内であることがより好ましく、100nm〜1μmの範囲内であることが特に好ましい。
触媒層の膜厚が上記範囲を超える場合、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板および本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を備える色素増感型太陽電池の薄型化が困難となる可能性を有する。また、触媒層形成材料や、形成に要する時間等が多く必要であることから、製造コスト等の観点から生産性が良好でなくなる可能性を有するからである。また一方、触媒層の膜厚が上記範囲に満たない場合、所望の触媒性能が得られず、優れた発電効率を発揮することが困難となる可能性を有するからである。
本発明に用いられる触媒層の膜厚としては、所望の機能を有することができるものであれば特に限定されるものではないが、通常、1nm〜50μmの範囲内であることが好ましい。なかでも5nm〜30μmの範囲内であることが好ましく、特に10nm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
具体的には、本発明に用いられる触媒層がPt膜である場合、通常、0.01nm〜10μmの範囲内であることが好ましく、0.1nm〜500nmの範囲内であることがより好ましく、1nm〜100nmの範囲内であることが特に好ましい。
また、上記触媒層がカーボンからなるものである場合、通常、10nm〜100μmの範囲内であることが好ましく、100nm〜50μmの範囲内であることがより好ましく、300nm〜20μmの範囲内であることが特に好ましい。
さらに、上記触媒層が導電性高分子からなるものである場合、通常、10nm〜10μmの範囲内であることが好ましく、50nm〜5μmの範囲内であることがより好ましく、100nm〜1μmの範囲内であることが特に好ましい。
触媒層の膜厚が上記範囲を超える場合、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板および本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を備える色素増感型太陽電池の薄型化が困難となる可能性を有する。また、触媒層形成材料や、形成に要する時間等が多く必要であることから、製造コスト等の観点から生産性が良好でなくなる可能性を有するからである。また一方、触媒層の膜厚が上記範囲に満たない場合、所望の触媒性能が得られず、優れた発電効率を発揮することが困難となる可能性を有するからである。
2.メッシュ導電層
次に、本発明に用いられるメッシュ導電層について説明する。本発明におけるメッシュ導電層は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるものである。また、上記メッシュ導電層上のみに、上述した触媒層が形成されるものである。
次に、本発明に用いられるメッシュ導電層について説明する。本発明におけるメッシュ導電層は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるものである。また、上記メッシュ導電層上のみに、上述した触媒層が形成されるものである。
具体的には、図1に例示するように、メッシュ導電層3は、透明基材1上に、接着層2を介して形成され、メッシュ導電層3上のみに触媒層4を形成するものである。
また、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板が透明電極層を有する場合、メッシュ導電層は透明電極層と接触する位置に形成されることが好ましい(図2(a)、(b)参照)。導電性をより向上させることができるからである。
本発明に用いられるメッシュ導電層を形成する導電材料としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の用途等に応じて適宜選択して用いることができ、例えば、金属材料、カーボン、金属酸化物、導電性高分子等が挙げられる。なかでも、本発明においては、導電性に優れるという観点から、金属材料が好適に用いられる。
上記金属材料としては、例えば、チタン、アルミニウム、鉄、ニッケル、鉄−ニッケル合金、銅、または銅−ニッケル合金、ニオブ、タングステン、タンタル、クロム、ステンレス系合金等を挙げることができる。
上記金属材料としては、例えば、チタン、アルミニウム、鉄、ニッケル、鉄−ニッケル合金、銅、または銅−ニッケル合金、ニオブ、タングステン、タンタル、クロム、ステンレス系合金等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる導電材料としては、後述する電解質層に含有される酸化還元対に対する耐性を有するものであることが好ましい。特に、一般的な色素増感型太陽電池に用いられる電解質層においては、腐食性の高いヨウ素を含有する酸化還元対が広く使用されることから、耐腐食性を有するものであることが好ましい。具体的には、チタン、アルミニウム、銅、または銅−ニッケル合金、ステンレス系合金等を挙げることができる。
なお、メッシュ導電層が、ヨウ素を含有する酸化還元対に対して耐性を有するか否かについては、ヨウ素を含む電解質溶液に500時間浸漬させ、重量変化を測定することにより評価することができる。この場合、メッシュ導電層が腐食した場合には、メッシュ導電層が溶解(イオン化)し、重量が減少することを示す。
なお、メッシュ導電層が、ヨウ素を含有する酸化還元対に対して耐性を有するか否かについては、ヨウ素を含む電解質溶液に500時間浸漬させ、重量変化を測定することにより評価することができる。この場合、メッシュ導電層が腐食した場合には、メッシュ導電層が溶解(イオン化)し、重量が減少することを示す。
本発明に用いられるメッシュ導電層の膜厚としては、上述した導電材料の種類に応じて適宜選択されるものであり、所望の電気抵抗値を示す範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常、100nm〜1mmの範囲内であることが好ましい。なかでも、300nm〜50μmの範囲内であることが好ましく、特に500nm〜30μmの範囲内であることがより好ましい。
メッシュ導電層の膜厚が上記範囲より薄い場合、メッシュ導電層の電気抵抗が大きくなりすぎてしまい、実質的にメッシュ導電層が電極として機能しなくなる可能性を有するからである。また一方、上記範囲より厚い場合、メッシュ導電層を形成する導電材料の種類によっては、製造効率や、製造コスト等の観点から生産性が低下する可能性を有するからである。
メッシュ導電層の膜厚が上記範囲より薄い場合、メッシュ導電層の電気抵抗が大きくなりすぎてしまい、実質的にメッシュ導電層が電極として機能しなくなる可能性を有するからである。また一方、上記範囲より厚い場合、メッシュ導電層を形成する導電材料の種類によっては、製造効率や、製造コスト等の観点から生産性が低下する可能性を有するからである。
メッシュ導電層が形成されることによって色素増感型太陽電池用対向電極基板上に形成される開口部の形状としては、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の用途等に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されるものではないが、例えば、三角形、四角形、六角形等の多角形形状、円形、楕円形およびそれらの連続形状等を挙げることができる。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板上における上記開口部の比率としては、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の用途等に応じて適宜選択されるものであり特に限定されるものではないが、通常、50%〜95%の範囲内であることが好ましい。
開口部の比率が上記範囲に満たない場合、例えば、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて作製された色素増感型太陽電池において、色素増感型太陽電池用対向電極基板側から太陽光を充分に受光することが困難となる場合があり、発電効率が低下する可能性があるからである。また一方、上記範囲を超える場合は、メッシュ導電層が電極としての機能を発揮することが困難となる可能性を有するからである。
開口部の比率が上記範囲に満たない場合、例えば、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて作製された色素増感型太陽電池において、色素増感型太陽電池用対向電極基板側から太陽光を充分に受光することが困難となる場合があり、発電効率が低下する可能性があるからである。また一方、上記範囲を超える場合は、メッシュ導電層が電極としての機能を発揮することが困難となる可能性を有するからである。
また、上記開口部の個々の大きさとしては、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の用途等に応じて適宜決定されるものであるが、開口幅が1μm〜5000μmの範囲内であることが好ましい。なかでも、10μm〜3000μmの範囲内であることが好ましく、特に100μm〜2000μmの範囲内であることがより好ましい。
ここで、上記開口幅とは、色素増感型太陽電池用対向電極基板上に形成された個々の開口部において、最も幅が広い部分の距離を示すものである。
ここで、上記開口幅とは、色素増感型太陽電池用対向電極基板上に形成された個々の開口部において、最も幅が広い部分の距離を示すものである。
さらにメッシュ導電層の線幅としては、0.02μm〜10mmの範囲内であることが好ましく、なかでも1μm〜2mmの範囲内であることが好ましく、特に10μm〜1mmの範囲内であることがより好ましい。
本発明に用いられるメッシュ導電層の形成方法としては、導電材料の種類に応じて適宜選択されるものであり、所望の形状に形成できる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、予め別途メッシュ状のメッシュ導電層を形成し、これを透明基材に貼り合わせる方法(以下、A方法とする。)や、透明基材上全面に導電材料層を形成した後に、パターニングすることによりメッシュ状にする方法(以下、B方法とする。)等を挙げることができる。
このようなA方法におけるメッシュ導電層を形成する方法としては、例えば、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等を挙げることができる。
また、形成したメッシュ導電層を透明基材に貼り合わせる方法としては、メッシュ導電層上または透明基材上に接着層を形成し貼り合わせる方法等を挙げることができる。
また、形成したメッシュ導電層を透明基材に貼り合わせる方法としては、メッシュ導電層上または透明基材上に接着層を形成し貼り合わせる方法等を挙げることができる。
上述したようなA方法においては、別途メッシュ状のメッシュ導電層を形成する際に触媒層を同時にパターニングして触媒層付メッシュ導電層として透明基材上に貼り合わせても良く、また、メッシュ導電層を透明基材上に貼り合わせた後に、メッシュ導電層上のみにメッシュ状の触媒層を形成しても良い。
一方、上記B方法において透明基材上全面に導電材料層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法(抵抗加熱、誘電加熱、EB加熱方式)、化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)等を挙げることができる。
また、より厚みの大きいメッシュ導電層を形成することが必要な場合には、予め別途調製した導電材料層を、接着層等を介して貼合する方法等を用いることができる。
さらに、全面に形成された導電材料層に開口部を形成して所望の形状を有するメッシュ導電層とする方法としては、例えば、ドライエッチングやウエットエッチング等を挙げることができる。
また、より厚みの大きいメッシュ導電層を形成することが必要な場合には、予め別途調製した導電材料層を、接着層等を介して貼合する方法等を用いることができる。
さらに、全面に形成された導電材料層に開口部を形成して所望の形状を有するメッシュ導電層とする方法としては、例えば、ドライエッチングやウエットエッチング等を挙げることができる。
上述したようなB方法においては、透明基材上全面に導電材料層を形成し、さらに導電材料層上全面に触媒層を形成した後、触媒層と同時にパターニングを行っても良く、また、透明基材上全面に導電材料層を形成し、メッシュ状にパターニングしてメッシュ導電層を形成した後、メッシュ導電層上のみに触媒層を形成しても良い。
本発明におけるメッシュ導電層の形成方法としては、上述したA方法、B方法以外の形成方法であっても良い。例えば、導電材料をメッシュ状に直接形成する方法等を挙げることができる。
このような方法としては、インクジェット法等によって導電材料をメッシュ状に直接描画形成する方法を挙げることができる。
3.透明基材
次に、本発明に用いられる透明基材について説明する。本発明に用いられる透明基材は、透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。
また、上記透明性としては、例えば、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を色素増感型太陽電池に用いる際に、太陽光を透過し、多孔質層内において充分に光電変換を行うことが可能となる程度の透明性であれば特に限定されるものではないが、全光線透過率80%以上であることが好ましい。
なお、上記全光線透過率は、JIS K7361−1:1997に準拠した測定方法により測定した値を用いることができる。
次に、本発明に用いられる透明基材について説明する。本発明に用いられる透明基材は、透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。
また、上記透明性としては、例えば、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板を色素増感型太陽電池に用いる際に、太陽光を透過し、多孔質層内において充分に光電変換を行うことが可能となる程度の透明性であれば特に限定されるものではないが、全光線透過率80%以上であることが好ましい。
なお、上記全光線透過率は、JIS K7361−1:1997に準拠した測定方法により測定した値を用いることができる。
このような透明基材としては、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス、樹脂材料等が挙げられる。なかでも、フレキシブル性が良好であること等の観点から、樹脂材料が好適に用いられる。
このような樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリカーボネート等、あるいはこれらの高分子の共重合体からなる基材を用いることができる。
このような樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリカーボネート等、あるいはこれらの高分子の共重合体からなる基材を用いることができる。
また、透明基材の厚みとしては、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板に、必要な自己支持性を付与できるものであれば特に限定するものではなく、透明基材を構成する材料等に応じて適宜選択されるものであるが、通常、5μm〜2000μmの範囲内であることが好ましい。中でも10μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜500μmの範囲内であることがより好ましい。
上記範囲より透明基材が薄い場合、所望の自己支持性を得られない可能性を有するからであり、また一方、上記範囲より厚い場合、フレキシブル性を発揮することが困難となる可能性や、本発明の色素増感型太陽電池用電極基板および上記色素増感型太陽電池用対向電極基板を備える色素増感型太陽電池の薄型化が困難となる可能性を有するからである。
上記範囲より透明基材が薄い場合、所望の自己支持性を得られない可能性を有するからであり、また一方、上記範囲より厚い場合、フレキシブル性を発揮することが困難となる可能性や、本発明の色素増感型太陽電池用電極基板および上記色素増感型太陽電池用対向電極基板を備える色素増感型太陽電池の薄型化が困難となる可能性を有するからである。
4.その他の構成層
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板は、上述した触媒層、メッシュ導電層、および透明基材以外の構成層を有していても良い。具体例としては、透明電極層、接着層、光散乱層等を挙げることができる。
以下、各構成層について説明する。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板は、上述した触媒層、メッシュ導電層、および透明基材以外の構成層を有していても良い。具体例としては、透明電極層、接着層、光散乱層等を挙げることができる。
以下、各構成層について説明する。
(1)透明電極層
まず、本発明に用いられる透明電極層について説明する。本発明に用いられる透明電極層は、透明性を有し、所望の導電性を有する材料からなるものであれば特に限定されるものではない。例えば、導電性高分子材料や金属酸化物等からなるものを挙げることができる。
まず、本発明に用いられる透明電極層について説明する。本発明に用いられる透明電極層は、透明性を有し、所望の導電性を有する材料からなるものであれば特に限定されるものではない。例えば、導電性高分子材料や金属酸化物等からなるものを挙げることができる。
このような透明性を有する導電性高分子材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PA)、ポリピロール、またはこれらの誘導体等を挙げることができる。
また、このような金属酸化物としては、例えば、SnO2、ZnO、酸化インジウムにスズを添加した化合物(ITO)、フッ素ドープしたSnO2(以下、FTOと称する。)、酸化インジウムに酸化亜鉛を添加した化合物(IZO)等を挙げることができる。
これらの材料は、単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
また、このような金属酸化物としては、例えば、SnO2、ZnO、酸化インジウムにスズを添加した化合物(ITO)、フッ素ドープしたSnO2(以下、FTOと称する。)、酸化インジウムに酸化亜鉛を添加した化合物(IZO)等を挙げることができる。
これらの材料は、単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
また、本発明における透明電極層としては、単一の層から構成されるものであっても良く、また複数の層が積層された構成であっても良い。
透明電極層の膜厚としては、通常、5nm〜2000nmの範囲内であることが好ましく、特に10nm〜1000nmの範囲内であることがより好ましい。膜厚が上記範囲より厚い場合、均質な透明電極層を形成することが困難となる可能性があり、また、全光線透過率が低下して、本発明の色素増感型太陽電池対向電極基板を用いて色素増感型太陽電池を作製する場合に良好な光電変換効率を得ることが困難となる可能性を有するからである。また一方、上記範囲より薄い場合、透明電極層の導電性が不十分となる可能性を有するからである。
なお、上記膜厚は、透明電極層が複数の層から構成される場合には、構成するすべての層の膜厚を合計した総膜厚を示すものである。
なお、上記膜厚は、透明電極層が複数の層から構成される場合には、構成するすべての層の膜厚を合計した総膜厚を示すものである。
本発明に用いられる透明電極層の形成位置としては、導電性向上の観点から、メッシュ導電層と接触するものであることが好ましい。
具体的には、透明電極層5は、図2(a)に例示するように、メッシュ導電層3の側面のみと接触するように形成されても良く、図2(b)に例示するように、メッシュ導電層3の上面および側面と接触するように形成されても良い。
ここで、本発明における透明電極層の形成位置としては、上述した形成位置のなかでも、メッシュ導電層と側面のみで接触する、すなわち、メッシュ導電層の開口部のみに形成されるものであることが特に好ましい。上述した触媒層の形成方法を用いて、触媒層およびメッシュ導電層を同時に形成することができるため、容易に形成することができるからである。
具体的には、透明電極層5は、図2(a)に例示するように、メッシュ導電層3の側面のみと接触するように形成されても良く、図2(b)に例示するように、メッシュ導電層3の上面および側面と接触するように形成されても良い。
ここで、本発明における透明電極層の形成位置としては、上述した形成位置のなかでも、メッシュ導電層と側面のみで接触する、すなわち、メッシュ導電層の開口部のみに形成されるものであることが特に好ましい。上述した触媒層の形成方法を用いて、触媒層およびメッシュ導電層を同時に形成することができるため、容易に形成することができるからである。
本発明に用いられる透明電極層の形成方法としては、上述したような透明電極層の形成位置等に応じて適宜選択することができるが、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の気相メッキ法等や、上述した材料を含有する透明電極層形成用塗工液を塗布、乾燥して形成する方法等を挙げることができる。
具体的には、メッシュ導電層の側面のみと接触するように透明電極層が形成される場合(図2(a)参照)、マスクを用いてスパッタリング法を行うことにより、メッシュ導電層の開口部にのみ透明電極層が形成される方法が用いられる。また、メッシュ導電層の上面および側面と接触するように透明電極層が形成される場合(図2(b)参照)、透明基材上にメッシュ導電層を形成した後、上述した種々の方法を用いて形成することができる。
具体的には、メッシュ導電層の側面のみと接触するように透明電極層が形成される場合(図2(a)参照)、マスクを用いてスパッタリング法を行うことにより、メッシュ導電層の開口部にのみ透明電極層が形成される方法が用いられる。また、メッシュ導電層の上面および側面と接触するように透明電極層が形成される場合(図2(b)参照)、透明基材上にメッシュ導電層を形成した後、上述した種々の方法を用いて形成することができる。
(2)接着層
本発明に用いられる接着層としては、任意の構成層間において密着性を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂材料等を挙げることができる。
このような樹脂材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレン、アイオノマー樹脂等を好適に用いることができる。
このような接着層は、例えば、透明基材上に形成され、触媒層が形成されたメッシュ導電層を接着するため等に用いられる。
本発明に用いられる接着層としては、任意の構成層間において密着性を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂材料等を挙げることができる。
このような樹脂材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレン、アイオノマー樹脂等を好適に用いることができる。
このような接着層は、例えば、透明基材上に形成され、触媒層が形成されたメッシュ導電層を接着するため等に用いられる。
5.色素増感型太陽電池用対向電極基板
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の用途としては、例えば、色素増感型太陽電池に応用することで、導電性が高く、触媒性能に優れた高い光電変換率を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の用途としては、例えば、色素増感型太陽電池に応用することで、導電性が高く、触媒性能に優れた高い光電変換率を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
B.色素増感型太陽電池
次に、本発明の色素増感型太陽電池について説明する。本発明の色素増感型太陽電池は、上記本発明に係る色素増感型太陽電池用対向電極基板と、電極基板、および色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有する多孔質層を備える酸化物半導体電極基板と、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板および上記酸化物半導体電極基板の間に形成され、酸化還元対を含有する電解質層と、を有することを特徴とするものである。
次に、本発明の色素増感型太陽電池について説明する。本発明の色素増感型太陽電池は、上記本発明に係る色素増感型太陽電池用対向電極基板と、電極基板、および色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有する多孔質層を備える酸化物半導体電極基板と、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板および上記酸化物半導体電極基板の間に形成され、酸化還元対を含有する電解質層と、を有することを特徴とするものである。
本発明の色素増感型太陽電池について図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の色素増感型太陽電池の一例を示す概略断面図である。図3に例示するように、本発明の色素増感型太陽電池30は、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板10と、電極基板11、および上記電極基板11上に形成され、色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有する多孔質層12を備える酸化物半導体電極基板20と、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板10および上記酸化物半導体電極基板20の間に形成され、酸化還元対を含有する電解質層13と、を有するものである。
ここで、色素増感型太陽電池用対向電極基板10の各構成については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様のものであるため、ここでの説明は省略する。
ここで、色素増感型太陽電池用対向電極基板10の各構成については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様のものであるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板を有することから、触媒層がメッシュ導電層上のみに形成されており、太陽光受光部位、すなわち、メッシュ導電層の開口部の受光面積、または光透過率を損なうことなく、触媒層を形成することが可能となる。
また、触媒層が形成されるメッシュ導電層形成部分は、もとより太陽光が遮光されることから、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下によって、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を損なうことなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することが可能となる。
したがって、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
以下、本発明の色素増感型太陽電池の各構成について説明する。
また、触媒層が形成されるメッシュ導電層形成部分は、もとより太陽光が遮光されることから、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下によって、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を損なうことなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することが可能となる。
したがって、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
以下、本発明の色素増感型太陽電池の各構成について説明する。
1.色素増感型太陽電池用対向電極基板
本発明に用いられる色素増感型太陽電池用対向電極基板については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したため、ここでの記載は省略する。
本発明に用いられる色素増感型太陽電池用対向電極基板については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したため、ここでの記載は省略する。
2.酸化物半導体電極基板
本発明に用いられる酸化物半導体電極基板は、半導体特性を有する電極基板であれば特に限定されるものではなく、一般的な色素増感型太陽電池に用いられるものを用いることができる。
このような酸化物半導体電極基板としては、一般的に、導電性を有する電極基板と、色素増感剤が担持される金属酸化物半導体微粒子を含む多孔質層とから構成されるものである。
以下、各構成について説明する。
本発明に用いられる酸化物半導体電極基板は、半導体特性を有する電極基板であれば特に限定されるものではなく、一般的な色素増感型太陽電池に用いられるものを用いることができる。
このような酸化物半導体電極基板としては、一般的に、導電性を有する電極基板と、色素増感剤が担持される金属酸化物半導体微粒子を含む多孔質層とから構成されるものである。
以下、各構成について説明する。
(1)電極基板
本発明に用いられる酸化物半導体電極基板における電極基板としては、電極としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的に電極基板として用いられるものを用いることができる。
本発明に用いられる酸化物半導体電極基板における電極基板としては、電極としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的に電極基板として用いられるものを用いることができる。
このような電極基板としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、透明性を有していても良く、有していなくても良い。
ここで、上記電極基板が透明性を有する場合、上記電極基板としては、例えば透明電極基板等を挙げることができる。上記電極基板の各構成、すなわち、透明基材、透明電極層、およびメッシュ導電層等の構成としては、例えば、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板に用いたものと同様のものを用いることができる。
ここで、上記電極基板が透明性を有する場合、上記電極基板としては、例えば透明電極基板等を挙げることができる。上記電極基板の各構成、すなわち、透明基材、透明電極層、およびメッシュ導電層等の構成としては、例えば、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板に用いたものと同様のものを用いることができる。
また、上記電極基板が透明性を有していない場合、上記電極基板としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属電極基板等を用いることができる。
このような金属電極基板としては、金属材料からなる金属層のみから構成されるものであっても良く、あるいは任意の基材上に電極層として金属層が形成された構成を有するものであっても良いが、なかでも金属層のみから構成されるものであることが好ましい。金属層は金属材料からなるため耐熱性に優れており、多孔質層等の他の構成層の形成時に焼成することができるからである。
このような金属電極基板としては、金属材料からなる金属層のみから構成されるものであっても良く、あるいは任意の基材上に電極層として金属層が形成された構成を有するものであっても良いが、なかでも金属層のみから構成されるものであることが好ましい。金属層は金属材料からなるため耐熱性に優れており、多孔質層等の他の構成層の形成時に焼成することができるからである。
上記金属層に用いられる金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、クロム、タングステン、モリブデン、白金、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、亜鉛、各種ステンレスおよびそれらの合金等が挙げられる。
また、金属層の厚みとしては、所望の機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、通常、100nm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。なかでも、500nm〜500μmの範囲内であることが好ましく、特に1μm〜200μmの範囲内であることがより好ましい。
また、金属層の厚みとしては、所望の機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、通常、100nm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。なかでも、500nm〜500μmの範囲内であることが好ましく、特に1μm〜200μmの範囲内であることがより好ましい。
(2)多孔質層
本発明に用いられる多孔質層は、色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有するものである。また、上記金属酸化物半導体微粒子が半導体特性を有することから、酸化物半導体電極基板に半導体特性を付与する性質を有するものである。
以下、多孔質層の各構成について説明する。
本発明に用いられる多孔質層は、色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有するものである。また、上記金属酸化物半導体微粒子が半導体特性を有することから、酸化物半導体電極基板に半導体特性を付与する性質を有するものである。
以下、多孔質層の各構成について説明する。
(i)金属酸化物半導体微粒子
本発明に用いられる金属酸化物半導体微粒子としては、半導体特性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、TiO2,ZnO,SnO2、ITO、ZrO2、SiO2、MgO、Al2O3、CeO2、Bi2O3、Mn3O4、Y2O3、WO3、Ta2O5、Nb2O5、La2O3等を挙げることができる。これらの金属酸化物半導体微粒子は、多孔性の多孔質層形成に適しており、エネルギー変換効率の向上、製造コストの削減を図ることができる。なかでも、本発明においては、上記金属酸化物半導体微粒子としてTiO2からなるものを用いることが好ましい。特に半導体特性に優れるからである。
本発明に用いられる金属酸化物半導体微粒子としては、半導体特性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、TiO2,ZnO,SnO2、ITO、ZrO2、SiO2、MgO、Al2O3、CeO2、Bi2O3、Mn3O4、Y2O3、WO3、Ta2O5、Nb2O5、La2O3等を挙げることができる。これらの金属酸化物半導体微粒子は、多孔性の多孔質層形成に適しており、エネルギー変換効率の向上、製造コストの削減を図ることができる。なかでも、本発明においては、上記金属酸化物半導体微粒子としてTiO2からなるものを用いることが好ましい。特に半導体特性に優れるからである。
本発明に用いられる金属酸化物半導体微粒子としては、すべて同一の金属酸化物からなるものであっても良く、あるいは、異なる金属酸化物からなるものが2種類以上用いられているものであっても良い。
本発明に用いられる金属酸化物半導体微粒子の粒径としては、多孔質層に所望の表面積を付与することができる程度であれば特に限定されるものではないが、通常、1nm〜10μmの範囲内であることが好ましい。なかでも、10nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、10nm〜500nmの範囲内であることが特に好ましい。
粒径が上記範囲より小さい場合、各々の金属酸化物半導体微粒子が凝集し二次粒子を形成してしまう恐れがある。また粒径が上記範囲より大きい場合、多孔質層が厚膜化してしまう恐れがあり、さらに多孔度、すなわち比表面積が減少してしまうため、多孔質層形成時に充分な色素増感剤を担持することができず、光電変換を充分に行うことができない可能性があるからである。
粒径が上記範囲より小さい場合、各々の金属酸化物半導体微粒子が凝集し二次粒子を形成してしまう恐れがある。また粒径が上記範囲より大きい場合、多孔質層が厚膜化してしまう恐れがあり、さらに多孔度、すなわち比表面積が減少してしまうため、多孔質層形成時に充分な色素増感剤を担持することができず、光電変換を充分に行うことができない可能性があるからである。
また、本発明における金属酸化物半導体微粒子としては、すべて同一の粒径のものを用いても良く、粒径の異なる複数の金属酸化物半導体微粒子を2種類以上用いても良い。
(ii)色素増感剤
本発明に用いられる色素増感剤としては、光を吸収し起電力を生じさせることが可能なものであれば特に限定されるものではない。このような色素増感剤としては、例えば、有機色素または金属錯体色素等を用いることができる。
ここで、有機色素としては、例えば、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン系、インドリン系、スクアリウム系、カルバゾール系等の色素が挙げられる。本発明においては、特にインドリン系の色素およびカルバゾール系の色素が好適に用いられる。
また、金属錯体色素としては、例えばルテニウム系色素が好適に用いられ、特にルテニウム錯体であるルテニウムビピリジン色素およびルテニウムタ−ピリジン色素が好適に用いられる。このような色素増感剤は、吸収できる光の波長範囲が広いため、金属酸化物半導体微粒子に担持させることにより、光電変換可能な光の波長領域を大幅に拡げることが可能であるからである。
本発明に用いられる色素増感剤としては、光を吸収し起電力を生じさせることが可能なものであれば特に限定されるものではない。このような色素増感剤としては、例えば、有機色素または金属錯体色素等を用いることができる。
ここで、有機色素としては、例えば、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン系、インドリン系、スクアリウム系、カルバゾール系等の色素が挙げられる。本発明においては、特にインドリン系の色素およびカルバゾール系の色素が好適に用いられる。
また、金属錯体色素としては、例えばルテニウム系色素が好適に用いられ、特にルテニウム錯体であるルテニウムビピリジン色素およびルテニウムタ−ピリジン色素が好適に用いられる。このような色素増感剤は、吸収できる光の波長範囲が広いため、金属酸化物半導体微粒子に担持させることにより、光電変換可能な光の波長領域を大幅に拡げることが可能であるからである。
(iii)任意の成分
上記多孔質層としては、上述した金属酸化物半導体微粒子および色素増感剤以外に任意の成分が含有されていても良い。このような任意の成分としては、例えば、樹脂材料を挙げることができる。上記多孔質層に樹脂材料が含有されることにより、多孔質層の脆性を改善することができるからである。
このような樹脂材料としては、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カプロラクタン等を挙げることができる。
上記多孔質層としては、上述した金属酸化物半導体微粒子および色素増感剤以外に任意の成分が含有されていても良い。このような任意の成分としては、例えば、樹脂材料を挙げることができる。上記多孔質層に樹脂材料が含有されることにより、多孔質層の脆性を改善することができるからである。
このような樹脂材料としては、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カプロラクタン等を挙げることができる。
(iv)多孔質層
上記多孔質層の厚みとしては、通常、1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
上記多孔質層の厚みとしては、通常、1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
本発明における多孔質層の形成方法としては、所望の形態からなる多孔質層を形成できる方法であれば特に限定されず、通常使用される方法を用いることができる。
このような方法としては、例えば、上述した金属酸化物半導体微粒子を含む多孔質層形成用塗工液を塗布し、焼成することで多孔質層形成用層を形成した後、色素増感剤を含有する色素増感剤溶液内に浸漬し、乾燥させることにより形成する方法等が挙げられる。
なお、上記の方法は、多孔質層形成用層を焼成することにより、多孔質層形成用塗工液内に含有される金属酸化物半導体微粒子間の結合性が高まり、強度に優れた多孔質層とすることができる等の利点を有する。
このような方法としては、例えば、上述した金属酸化物半導体微粒子を含む多孔質層形成用塗工液を塗布し、焼成することで多孔質層形成用層を形成した後、色素増感剤を含有する色素増感剤溶液内に浸漬し、乾燥させることにより形成する方法等が挙げられる。
なお、上記の方法は、多孔質層形成用層を焼成することにより、多孔質層形成用塗工液内に含有される金属酸化物半導体微粒子間の結合性が高まり、強度に優れた多孔質層とすることができる等の利点を有する。
3.電解質層
本発明に用いられる電解質層は、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板および酸化物半導体電極基板の間に形成されるものである。
また、上記電解質層は、酸化還元対を含有するものである。
本発明に用いられる電解質層は、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板および酸化物半導体電極基板の間に形成されるものである。
また、上記電解質層は、酸化還元対を含有するものである。
上記酸化還元対としては、一般的に色素増感型太陽電池の電解質層に用いられるものであれば特に限定されるものではない。なかでも、ヨウ素の酸化還元対、または臭素の酸化還元対が好適に用いられる。
具体的に、ヨウ素の酸化還元対としては、ヨウ素とヨウ化物との組み合わせを挙げることができ、具体的なヨウ化物としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム、TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨージド)、およびヨウ化物系イオン性液体等が挙げられる。
また、臭素の酸化還元対としては、臭素と臭化物との組み合わせを挙げることができ、具体的な臭化物としては、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム等が挙げられる。
具体的に、ヨウ素の酸化還元対としては、ヨウ素とヨウ化物との組み合わせを挙げることができ、具体的なヨウ化物としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム、TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨージド)、およびヨウ化物系イオン性液体等が挙げられる。
また、臭素の酸化還元対としては、臭素と臭化物との組み合わせを挙げることができ、具体的な臭化物としては、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム等が挙げられる。
上記電解質層は、上記酸化還元対以外の構成成分を有していても良く、架橋剤、光重合開始剤、増粘剤、常温融解塩等の添加剤を含有していても良い。また、電解質層は、ゲル状、固体状または液体状のいずれの形態からなる電解質層であっても良いが、固体状の電解質層(固体電解質層)であることがより好ましい。固体電解質層は液漏れ等の問題が生じにくく、扱いが容易となるからである。
本発明における電解質層の膜厚としては、一般的に電解質層において採用されている膜厚であれば特に限定されるものではない。
このような電解質層の膜厚として、例えば、固体電解質層の場合、0.5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、特に2μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
このような電解質層の膜厚として、例えば、固体電解質層の場合、0.5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、特に2μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
本発明における電解質層の形成方法としては、所望の形態からなる電解質層を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、通常使用される方法を用いることができる。
このような形成方法としては、例えば、酸化還元対を含有する電解質液と固化剤となる樹脂溶液とからなる樹脂電解質溶液を調製し、塗布、乾燥して固体電解質層を形成する方法等が挙げられる。
このような形成方法としては、例えば、酸化還元対を含有する電解質液と固化剤となる樹脂溶液とからなる樹脂電解質溶液を調製し、塗布、乾燥して固体電解質層を形成する方法等が挙げられる。
4.色素増感型太陽電池
本発明の色素増感型太陽電池は、モジュール化されているものであっても良い。本発明の色素増感型太陽電池のモジュール化としては、本発明の色素増感型太陽電池が複数個連結されているものであれば特に限定されるものではなく、一対の上記酸化物半導体電極基板および上記色素増感型太陽電池用対向電極基板の間に複数の色素増感型太陽電池が形成されるものであっても良く、または本発明の色素増感型太陽電池が複数個連結されるものであっても良い。
このような色素増感型太陽電池モジュールとしては、後述する「C.色素増感型太陽電池モジュール」の項に記載するため、ここでの説明は省略する。
本発明の色素増感型太陽電池は、モジュール化されているものであっても良い。本発明の色素増感型太陽電池のモジュール化としては、本発明の色素増感型太陽電池が複数個連結されているものであれば特に限定されるものではなく、一対の上記酸化物半導体電極基板および上記色素増感型太陽電池用対向電極基板の間に複数の色素増感型太陽電池が形成されるものであっても良く、または本発明の色素増感型太陽電池が複数個連結されるものであっても良い。
このような色素増感型太陽電池モジュールとしては、後述する「C.色素増感型太陽電池モジュール」の項に記載するため、ここでの説明は省略する。
C.色素増感型太陽電池モジュール
続いて、本発明の色素増感型太陽電池モジュールについて説明する。本発明の色素増感型太陽電池モジュールは、上記本発明に係る色素増感型太陽電池が複数個連結されてなることを特徴とするものである。
続いて、本発明の色素増感型太陽電池モジュールについて説明する。本発明の色素増感型太陽電池モジュールは、上記本発明に係る色素増感型太陽電池が複数個連結されてなることを特徴とするものである。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールについて図面を参照して説明する。図4は、本発明の色素増感型太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。図4に例示するように、本発明の色素増感型太陽電池モジュール40は、色素増感型太陽電池30が並列に複数個連結されたものである。通常、色素増感型太陽電池モジュール40の端部はシール材21等により封止されており、各色素増感型太陽電池30の間には隔壁22が形成される。
なお、色素増感型太陽電池30の各構成については、上記「B.色素増感型太陽電池」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
なお、色素増感型太陽電池30の各構成については、上記「B.色素増感型太陽電池」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールにおける複数個の色素増感型太陽電池の接続としては、所望の起電力を得ることができるものであれば特に限定されるものではなく、直列のみであっても良く、並列のみであっても良く、直列および並列を組み合わせているものであっても良い。
なお、色素増感型太陽電池については、上記「B.色素増感型太陽電池」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
なお、色素増感型太陽電池については、上記「B.色素増感型太陽電池」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールによれば、上述した色素増感型太陽電池を有することから、触媒層を形成することによる受光光量の低下を防止することができる。
また、メッシュ導電層形成部分は太陽光が遮光されることから、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下が、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を低下させることがなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。
したがって、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池モジュールとすることが可能となる。
また、メッシュ導電層形成部分は太陽光が遮光されることから、触媒層の膜厚増加に伴う光透過率の低下が、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の受光光量を低下させることがなく、充分な膜厚を有し、触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。
したがって、光電変換効率に優れた色素増感型太陽電池モジュールとすることが可能となる。
D.色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法
次に、色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上に形成される触媒層とを有する色素増感型太陽電池用対向電極基板を形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。
具体的には、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成し、上記導電材料層上に触媒層を形成した触媒層付導電材料層を形成した後、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成する方法(第1製造方法)、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成し、上記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成する方法(第2製造方法)等を挙げることができる。
以下、各製造方法についてそれぞれ説明する。
次に、色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法について説明する。本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上に形成される触媒層とを有する色素増感型太陽電池用対向電極基板を形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。
具体的には、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成し、上記導電材料層上に触媒層を形成した触媒層付導電材料層を形成した後、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成する方法(第1製造方法)、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成し、上記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成する方法(第2製造方法)等を挙げることができる。
以下、各製造方法についてそれぞれ説明する。
I.色素増感型太陽電池用対向電極基板の第1製造方法
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の第1製造方法(以下、単に第1製造方法と称して説明する場合がある。)は、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成する導電材料層形成工程と、上記導電材料層上に触媒層を形成し、触媒層付導電材料層を形成する触媒層付導電材料層形成工程と、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成するパターニング工程と、を有することを特徴とする方法である。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の第1製造方法(以下、単に第1製造方法と称して説明する場合がある。)は、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成する導電材料層形成工程と、上記導電材料層上に触媒層を形成し、触媒層付導電材料層を形成する触媒層付導電材料層形成工程と、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成するパターニング工程と、を有することを特徴とする方法である。
このような本発明の第1製造方法について図面を参照して説明する。図6は、本発明の第1製造方法の一例を示す工程図である。この例に示される色素増感型太陽電池用対向電極基板10の製造方法は、透明基材1上に、導電材料層3’を形成する導電材料層形成工程(図6(a))と、導電材料層3’上に触媒層4を形成し、触媒層付導電材料層6を形成する触媒層付導電材料層形成工程(図6(b))と、触媒層付導電材料層6をメッシュ状に形成するパターニング工程(図6(c))と、により透明基材1上にメッシュ状に形成された触媒層付導電材料層6’を有する色素増感型太陽電池用対向電極基板10を製造する方法である。
また、図7は、図6に例示した本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法における、導電材料層形成工程の他の態様を示す工程図である。
本発明の第1製造方法における導電材料層形成工程は、図7に例示するように、透明基材1上に接着層2を形成し(図7(a))、接着層2を介して導電材料層3’を貼合する(図7(b))ものであっても良い。ここで、図7において説明していない符号については、図6と同様のものであるとする。
また、図7は、図6に例示した本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法における、導電材料層形成工程の他の態様を示す工程図である。
本発明の第1製造方法における導電材料層形成工程は、図7に例示するように、透明基材1上に接着層2を形成し(図7(a))、接着層2を介して導電材料層3’を貼合する(図7(b))ものであっても良い。ここで、図7において説明していない符号については、図6と同様のものであるとする。
また、図8は本発明の第1製造方法の他の例を示す工程図である。この例に示される色素増感型太陽電池用対向電極基板10の製造方法は、予め別途導電材料層3’を準備する導電材料層形成工程(図8(a))と、導電材料層3’上に連続して触媒層4を形成し、触媒層付導電材料層6を形成する触媒層付導電材料層形成工程(図8(b))と、触媒層付導電材料層6をパターニングするパターニング工程(図8(c))と、を有し、透明基材1上に、接着層2を介してメッシュ状に形成された触媒層付導電材料層6’を貼り合わせる(図8(d))ことにより色素増感型太陽電池用対向電極基板10を製造する方法である。
なお、図示はしないが、上述した図8と同様に触媒層付導電材料層を形成した後、透明基材上に、接着層を介して貼り合わせた後に、パターニング工程を行っても良い。
なお、図示はしないが、上述した図8と同様に触媒層付導電材料層を形成した後、透明基材上に、接着層を介して貼り合わせた後に、パターニング工程を行っても良い。
本発明の第1製造方法によれば、触媒層付導電材料層形成工程により、触媒層付導電材料層を形成することから、触媒層と導電材料層とが密着した状態でメッシュ状に形成するため、メッシュ導電層上に触媒層を形成することができる。また触媒層と導電材料層とを同時にメッシュ状に形成することから、容易に形成することができる。
以下、本発明の第1製造方法における各工程について説明する。
以下、本発明の第1製造方法における各工程について説明する。
1.導電材料層形成工程
まず、導電材料層形成工程について説明する。第1製造方法における導電材料層形成工程は、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成する工程である。
まず、導電材料層形成工程について説明する。第1製造方法における導電材料層形成工程は、透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成する工程である。
本工程によって形成される導電材料層は、透明基材上に導電材料が連続して形成されるものであり、後工程であるパターニング工程によってメッシュ状に形成されメッシュ導電層となるものである。
なお、上記導電材料としては、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載のものと同様のものを用いることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、上記導電材料としては、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載のものと同様のものを用いることができるため、ここでの説明は省略する。
このような導電材料層の形成方法としては、所望の形状を有する導電材料層を形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、導電材料の種類等に応じて適宜選択されるものであり、例えば、透明基材上全面に導電材料層を形成する方法、予め別途準備した導電材料層を、接着層等を介して貼合する方法等を挙げることができる。
なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載した方法を好適に用いることができる。
なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載した方法を好適に用いることができる。
2.触媒層付導電材料層形成工程
次に、触媒層付導電材料層形成工程について説明する。本発明の第1製造方法における触媒層付導電材料層形成工程は、上述した導電材料層上に連続して触媒層を形成し、触媒層付導電材料層を形成する工程である。
次に、触媒層付導電材料層形成工程について説明する。本発明の第1製造方法における触媒層付導電材料層形成工程は、上述した導電材料層上に連続して触媒層を形成し、触媒層付導電材料層を形成する工程である。
本工程によって形成される触媒層付導電材料層は、導電材料層上に触媒層が形成されたものである。
このような触媒層付導電材料層の形成方法としては、透明基材上に上記導電材料層を形成し、上記導電材料層上に触媒層を形成することによって透明基材上に触媒層付導電材料層を形成する方法や、予め別途準備された導電材料層上に触媒層を形成することにより触媒層付導電材料層を形成する方法等を挙げることができる。
なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載した方法と同様の方法とすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載した方法と同様の方法とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本工程に用いられる触媒層としては、上述した導電材料層上に形成できるものであれば特に限定されるものではない。
また、このような触媒層を形成する触媒層形成材料としては、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板と同様のものを好適に用いることができる。
また、このような触媒層を形成する触媒層形成材料としては、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板と同様のものを好適に用いることができる。
本工程に用いられる触媒層の形成方法としては、上述した導電材料層上に、触媒層を形成できる方法であれば特に限定はされず、触媒層形成材料の種類等に応じて適宜選択されることができるが、例えば、触媒層形成用塗工液を塗布する方法、触媒層形成材料を蒸着法等によって成膜する方法等を挙げることができる。
なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様のものとすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様のものとすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.パターニング工程
本発明の第1製造方法におけるパターニング工程について説明する。本発明に用いられるパターニング工程は、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成する工程である。
本発明の第1製造方法におけるパターニング工程について説明する。本発明に用いられるパターニング工程は、上記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成する工程である。
本工程におけるパターニング方法としては、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板と同様に、レジストを用いたフォトリソグラフィー法等の公知のパターニング方法を用いることができる。
4.任意の工程
本発明の第1製造方法は、少なくとも上記導電材料層形成工程、上記触媒層付導電材料層形成工程、および上記パターニング工程を有するものであれば特に限定されるものではなく、上述した工程以外の他の工程を有していても良い。例えば、貼合工程等が挙げられる。
本発明の第1製造方法は、少なくとも上記導電材料層形成工程、上記触媒層付導電材料層形成工程、および上記パターニング工程を有するものであれば特に限定されるものではなく、上述した工程以外の他の工程を有していても良い。例えば、貼合工程等が挙げられる。
本発明における貼合工程は、上記触媒層付導電材料層形成工程において、予め別途準備された導電材料層上に触媒層を形成することにより触媒層付導電材料層を調製した際に、透明基材と触媒層付導電材料層とを貼り合わせる工程である。
ここで、透明基材と貼り合わされる触媒層付導電材料層としては、パターニングされていないものであっても良く、パターニングされたものであっても良い。すなわち、上記貼合工程としては、触媒層付導電材料層の形成方法に応じて適宜行われるものであり、上記導電材料層形成工程後に行われても良く、上記パターニング工程の後に行われても良い。
ここで、透明基材と貼り合わされる触媒層付導電材料層としては、パターニングされていないものであっても良く、パターニングされたものであっても良い。すなわち、上記貼合工程としては、触媒層付導電材料層の形成方法に応じて適宜行われるものであり、上記導電材料層形成工程後に行われても良く、上記パターニング工程の後に行われても良い。
本発明における貼合工程に用いられる貼合方法としては、上記透明基材および上記触媒層付導電材料層を貼り合わせることができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、透明基材上または触媒層付導電材料層上に接着層を形成して貼り合わせる方法等を挙げることができる。なお、上記接着層としては、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板と同様のものを用いることができる。
5.色素増感型太陽電池用対向電極基板
本発明の第1製造方法によって製造される色素増感型太陽電池用対向電極基板について説明する。本発明の第1製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上に形成される触媒層と、を有するものとなる(図1参照)。
本発明の第1製造方法によって製造される色素増感型太陽電池用対向電極基板について説明する。本発明の第1製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板は、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上に形成される触媒層と、を有するものとなる(図1参照)。
本発明の第1製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板によれば、上記メッシュ導電層上に触媒層が形成されることから、太陽光の受光効率を低下させることなく、充分な膜厚を有し触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。そのため、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて形成される色素増感型太陽電池を光電変換率に優れたものとすることができる。
また、本発明の第1製造方法によれば、触媒層とメッシュ導電層とを同時にメッシュ状に形成することが可能となることから、容易に上記色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製することができる。そのため、本実施方法を好適に用いることができる。
ここで、上記触媒層が形成される「メッシュ導電層上」とは、メッシュ導電層の上面に接する部分(図2(a)参照)を示すものである。なお、このような触媒層の形状としては、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様とすることができる。
ここで、上記触媒層が形成される「メッシュ導電層上」とは、メッシュ導電層の上面に接する部分(図2(a)参照)を示すものである。なお、このような触媒層の形状としては、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様とすることができる。
II.色素増感型太陽電池用対向電極基板の第2製造方法
次に、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の第2製造方法について説明する。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の第2製造方法(以下、単に第2製造方法と称して説明する場合がある。)は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成するメッシュ導電層形成工程と、上記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成する触媒層形成工程と、を有することを特徴とする方法である。
次に、本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の第2製造方法について説明する。
本発明の色素増感型太陽電池用対向電極基板の第2製造方法(以下、単に第2製造方法と称して説明する場合がある。)は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成するメッシュ導電層形成工程と、上記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成する触媒層形成工程と、を有することを特徴とする方法である。
このような本発明の第2製造方法について図面を参照して説明する。図9は本発明の第2製造方法の一例を示す工程図である。この例に示される色素増感型太陽電池用対向電極基板10の製造方法は、透明基材1上に導電材料層3’を形成し(図9(a))、パターニングすることによってメッシュ導電層3を形成するメッシュ導電層形成工程(図9(b))と、メッシュ導電層3上のみに直接メッシュ状に触媒層4を形成する触媒層形成工程とを有するものである。
ここで、図10に例示するように、本発明の第2製造方法におけるメッシュ導電層形成工程としては、透明基材1上に、接着層2を介して導電材料層3’を貼合する(図10(a))ものであっても良く、図11に例示するように、透明基材1上に直接メッシュ状に導電材料を形成する(図11(a))ものであっても良い。
また、本発明の第2製造方法における触媒層形成工程としては、上述した図9のようにメッシュ導電層上のみに直接メッシュ状に形成する方法であっても良く、また図示はしないが、上述したメッシュ導電層形成工程により形成されたメッシュ導電層を有する透明基材1の表面上全面に触媒層を形成し、パターニング等により、メッシュ導電層上に触媒層を形成する方法であっても良い。
ここで、図10に例示するように、本発明の第2製造方法におけるメッシュ導電層形成工程としては、透明基材1上に、接着層2を介して導電材料層3’を貼合する(図10(a))ものであっても良く、図11に例示するように、透明基材1上に直接メッシュ状に導電材料を形成する(図11(a))ものであっても良い。
また、本発明の第2製造方法における触媒層形成工程としては、上述した図9のようにメッシュ導電層上のみに直接メッシュ状に形成する方法であっても良く、また図示はしないが、上述したメッシュ導電層形成工程により形成されたメッシュ導電層を有する透明基材1の表面上全面に触媒層を形成し、パターニング等により、メッシュ導電層上に触媒層を形成する方法であっても良い。
本発明によれば、透明基材上に、導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成した後に、メッシュ状に触媒層を形成することから、メッシュ導電層上のみ、すなわちメッシュ導電層の上面に接する部分のみ(図2(a)参照)、またはメッシュ導電層上に相当する部分のみ(図2(b))に、触媒層を形成することが可能となる。
以下、本発明の第2製造方法における各工程について説明する。
以下、本発明の第2製造方法における各工程について説明する。
1.メッシュ導電層形成工程
まず、本発明に用いられるメッシュ導電層形成工程について説明する。本発明におけるメッシュ導電層形成工程は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成する工程である。
まず、本発明に用いられるメッシュ導電層形成工程について説明する。本発明におけるメッシュ導電層形成工程は、透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成する工程である。
本工程によって形成されるメッシュ導電層としては、透明基材上にメッシュ状に導電材料が形成されたものであれば特に限定されるものではない。なお、上記導電材料は、上述した色素増感型太陽電池用対向電極基板と同様とすることができる。
このようなメッシュ導電層の形成方法としては、透明基材上に所望の形状を有する方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、予め別途メッシュ導電層を形成し、透明基材上に貼り合わせる方法、透明基材上全面に導電材料層を形成し、メッシュ状にパターニングする方法、導電材料を透明基材上に直接メッシュ状に形成する方法等を挙げることができる。なお、上述した各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載した方法と同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.触媒層形成工程
次に、本発明における触媒層形成工程について説明する。本発明に用いられる触媒層形成工程は、上述したメッシュ導電層形成工程において形成されるメッシュ導電層上のみに触媒層を形成する工程である。
次に、本発明における触媒層形成工程について説明する。本発明に用いられる触媒層形成工程は、上述したメッシュ導電層形成工程において形成されるメッシュ導電層上のみに触媒層を形成する工程である。
本工程において形成される触媒層は、上述したメッシュ導電層上のみに形成されるものであれば特に限定されるものではなく、上述した第1製造方法と同様に、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板に用いられるものと同様とすることができる。
また、このような触媒層の形成方法としては、上記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、上記メッシュ導電層が形成された透明基材上全面に触媒層を形成した後に、メッシュ導電層上のみに形成されるようにパターニングを行う方法、触媒層をメッシュ導電層上のみに直接メッシュ状に形成する方法等を挙げることができる。なお、各方法については、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載した方法と同様の方法を用いることができるため、ここでの説明は省略する。
ここで、上記触媒層が形成される「メッシュ導電層上」とは、メッシュ導電層の上面に接する部分(図2(a)参照)、またはメッシュ導電層上に相当する部分(図2(b))を示すものであり、このような触媒層の形状としては、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様のとすることができる。
ここで、上記触媒層が形成される「メッシュ導電層上」とは、メッシュ導電層の上面に接する部分(図2(a)参照)、またはメッシュ導電層上に相当する部分(図2(b))を示すものであり、このような触媒層の形状としては、上記「A.色素増感型太陽電池用対向電極基板」の項に記載したものと同様のとすることができる。
3.任意の工程
本発明の第2製造方法は、少なくとも上記メッシュ導電層および上記触媒層形成工程を有するものであれば特に限定されるものではなく、上述した工程以外の他の工程を有するものであっても良い。例えば、貼合工程を挙げることができる。
なお、上記貼合工程としては、上述した第1製造方法と同様の工程とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の第2製造方法は、少なくとも上記メッシュ導電層および上記触媒層形成工程を有するものであれば特に限定されるものではなく、上述した工程以外の他の工程を有するものであっても良い。例えば、貼合工程を挙げることができる。
なお、上記貼合工程としては、上述した第1製造方法と同様の工程とすることができるため、ここでの説明は省略する。
4.色素増感型太陽電池用対向電極基板
本発明の第2製造方法によって製造される色素増感型太陽電池用対向電極基板について説明する。本発明の第2製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板は、上述した第1製造方法と同様に、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有するものとなる(図1参照)。
また、上述したように、第2製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板によれば、上記メッシュ導電層上のみ、すなわち、メッシュ導電層の上面に接する部分のみ、またはメッシュ導電層上に相当する部分のみに触媒層が形成されることから、太陽光の受光効率を低下させることなく、充分な膜厚を有し触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。そのため、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて形成される色素増感型太陽電池を光電変換率に優れたものとすることができる。
本発明の第2製造方法によって製造される色素増感型太陽電池用対向電極基板について説明する。本発明の第2製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板は、上述した第1製造方法と同様に、透明基材と、上記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、上記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、を有するものとなる(図1参照)。
また、上述したように、第2製造方法によって形成される色素増感型太陽電池用対向電極基板によれば、上記メッシュ導電層上のみ、すなわち、メッシュ導電層の上面に接する部分のみ、またはメッシュ導電層上に相当する部分のみに触媒層が形成されることから、太陽光の受光効率を低下させることなく、充分な膜厚を有し触媒性能に優れた触媒層を形成することができる。そのため、上記色素増感型太陽電池用対向電極基板を用いて形成される色素増感型太陽電池を光電変換率に優れたものとすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(色素増感型太陽電池用対向電極基板作製)
透明基材として、50mm角、厚み125μmのPEN板(Q−65FA、帝人デュポン社製)を用い、上記透明基材上に、接着層として、50mm角、膜厚30μmのアイオノマー樹脂材料(ハイミラン、三井デュポンケミカル社製)を設置し、導電材料層として50mm角、厚み20μmのSUS板(SUS304、竹内金属箔粉工業社製)を真空ラミネート法(100℃、10min、0.1MPa条件下)により貼合した。
その後、SUS板上に触媒層としてPtを膜厚200Åとなるようにスパッタリング法により形成し、触媒層付導電材料層を得た。
次に、SUS板を3cm角の範囲で線幅50μm、開口幅450μm、開口率80%のハニカム構造となるように、フォトエッチング法を用いて加工し、メッシュ導電層およびメッシュ導電層上のみに触媒層が形成されている色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製した。
(色素増感型太陽電池用対向電極基板作製)
透明基材として、50mm角、厚み125μmのPEN板(Q−65FA、帝人デュポン社製)を用い、上記透明基材上に、接着層として、50mm角、膜厚30μmのアイオノマー樹脂材料(ハイミラン、三井デュポンケミカル社製)を設置し、導電材料層として50mm角、厚み20μmのSUS板(SUS304、竹内金属箔粉工業社製)を真空ラミネート法(100℃、10min、0.1MPa条件下)により貼合した。
その後、SUS板上に触媒層としてPtを膜厚200Åとなるようにスパッタリング法により形成し、触媒層付導電材料層を得た。
次に、SUS板を3cm角の範囲で線幅50μm、開口幅450μm、開口率80%のハニカム構造となるように、フォトエッチング法を用いて加工し、メッシュ導電層およびメッシュ導電層上のみに触媒層が形成されている色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製した。
(酸化物半導体電極基板作製)
次に電極基板として、厚み50μmのTi箔(竹内金属箔粉工業社製)上に、エタノール中で酸化チタン粒子(P25、日本エアロジル社製)に0.5%エチルセルロース(STD−100、日新化成工業社製)を混合させたペーストを塗布、乾燥させ、その後焼成(500℃、30min)し、多孔質層形成用層を形成した。これにより、膜厚5μmのTi箔基板を得た。
その後、アセトニトリル/t−ブタノール=1/1(体積比)溶液中にN719色素(Dyesol社製)を0.3mM溶解させた色素増感剤溶液を調製し、この色素増感剤溶液中に上記Ti箔基板を20時間浸漬させた。次に、アセトニトリルを用いてリンスした後、常温で乾燥させることにより、多孔質層を形成し、酸化物半導体電極基板を得た。
次に電極基板として、厚み50μmのTi箔(竹内金属箔粉工業社製)上に、エタノール中で酸化チタン粒子(P25、日本エアロジル社製)に0.5%エチルセルロース(STD−100、日新化成工業社製)を混合させたペーストを塗布、乾燥させ、その後焼成(500℃、30min)し、多孔質層形成用層を形成した。これにより、膜厚5μmのTi箔基板を得た。
その後、アセトニトリル/t−ブタノール=1/1(体積比)溶液中にN719色素(Dyesol社製)を0.3mM溶解させた色素増感剤溶液を調製し、この色素増感剤溶液中に上記Ti箔基板を20時間浸漬させた。次に、アセトニトリルを用いてリンスした後、常温で乾燥させることにより、多孔質層を形成し、酸化物半導体電極基板を得た。
(色素増感型太陽電池作製)
次に、6mol/L hexyl methyl imidazolum iodide(富山薬品社製)、0.6mol/L I2(メルク社製)、0.45mol/L n-methyl benzoimidazol(Aldorich社製)をhexyl methyl imidazolum tetracyano borate(メルク社製)に溶解した電解質溶液を調製した。
続いて、エチルセルロース(STD−100、日新化成工業社製)をエタノール中に10質量%溶解させた樹脂溶液を調製し、上述した電解質溶液:樹脂溶液=1:6(質量比)で混合した樹脂電解質溶液を調製した。これをミヤバーで多孔質層上に塗布し、加熱(120℃、10min)し、固体電解質層を得た。
その後、酸化物半導体電極基板および色素増感型太陽電池用対向電極基板に各々形成される固体電解質層および触媒層を貼り合わせ、真空ラミネータにより熱ラミネート(120℃、6min、0.1MPa)することにより色素増感型太陽電池を得た。
次に、6mol/L hexyl methyl imidazolum iodide(富山薬品社製)、0.6mol/L I2(メルク社製)、0.45mol/L n-methyl benzoimidazol(Aldorich社製)をhexyl methyl imidazolum tetracyano borate(メルク社製)に溶解した電解質溶液を調製した。
続いて、エチルセルロース(STD−100、日新化成工業社製)をエタノール中に10質量%溶解させた樹脂溶液を調製し、上述した電解質溶液:樹脂溶液=1:6(質量比)で混合した樹脂電解質溶液を調製した。これをミヤバーで多孔質層上に塗布し、加熱(120℃、10min)し、固体電解質層を得た。
その後、酸化物半導体電極基板および色素増感型太陽電池用対向電極基板に各々形成される固体電解質層および触媒層を貼り合わせ、真空ラミネータにより熱ラミネート(120℃、6min、0.1MPa)することにより色素増感型太陽電池を得た。
[比較例1]
透明基材として50mm角、厚み125μmのPEN板(Q−65FA、帝人デュポン社製)を用意し、上記透明基材上に、接着層として50mm角、膜厚30μmのアイオノマー樹脂材料(ハイミラン、三井デュポンケミカル社製)を設置し、導電材料層として50mm角、厚み20μmのSUS板(SUS304、竹内金属箔粉工業社製)と真空ラミネート法(100℃、10min、0.1MPa条件下)により貼合した。
次に、SUS板を3cm角の範囲で線幅50μm、開口幅450μm、開口率80%のハニカム構造となるように、フォトエッチング法により、メッシュ導電層を作製した。
上記メッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に、触媒層として膜厚200ÅのPt層をスパッタリング法で形成し、色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製した。
その後、上述した実施例と同様に色素増感型太陽電池を作製した。
透明基材として50mm角、厚み125μmのPEN板(Q−65FA、帝人デュポン社製)を用意し、上記透明基材上に、接着層として50mm角、膜厚30μmのアイオノマー樹脂材料(ハイミラン、三井デュポンケミカル社製)を設置し、導電材料層として50mm角、厚み20μmのSUS板(SUS304、竹内金属箔粉工業社製)と真空ラミネート法(100℃、10min、0.1MPa条件下)により貼合した。
次に、SUS板を3cm角の範囲で線幅50μm、開口幅450μm、開口率80%のハニカム構造となるように、フォトエッチング法により、メッシュ導電層を作製した。
上記メッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に、触媒層として膜厚200ÅのPt層をスパッタリング法で形成し、色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製した。
その後、上述した実施例と同様に色素増感型太陽電池を作製した。
[比較例2]
透明基材として50mm角、厚み125μmのPEN板(Q−65FA、帝人デュポン社製)を用意し、上記透明基材上に、接着層として50mm角、膜厚30μmのアイオノマー樹脂材料(ハイミラン、三井デュポンケミカル社製)を設置し、導電材料層として50mm角、厚み20μmのSUS板(SUS304、竹内金属箔粉工業社製)と真空ラミネート法(100℃、10min、0.1MPa条件下)により貼合した。
次に、SUS板を3cm角の範囲で線幅50μm、開口幅450μm、開口率80%のハニカム構造となるように、フォトエッチング法により、メッシュ導電層を作製した。
上記メッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に、触媒層として膜厚20ÅのPt層をスパッタリング法で形成し、色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製した。
その後、実施例と同様に色素増感型太陽電池を作製した。
透明基材として50mm角、厚み125μmのPEN板(Q−65FA、帝人デュポン社製)を用意し、上記透明基材上に、接着層として50mm角、膜厚30μmのアイオノマー樹脂材料(ハイミラン、三井デュポンケミカル社製)を設置し、導電材料層として50mm角、厚み20μmのSUS板(SUS304、竹内金属箔粉工業社製)と真空ラミネート法(100℃、10min、0.1MPa条件下)により貼合した。
次に、SUS板を3cm角の範囲で線幅50μm、開口幅450μm、開口率80%のハニカム構造となるように、フォトエッチング法により、メッシュ導電層を作製した。
上記メッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に、触媒層として膜厚20ÅのPt層をスパッタリング法で形成し、色素増感型太陽電池用対向電極基板を作製した。
その後、実施例と同様に色素増感型太陽電池を作製した。
[評価]
上記実施例、上記比較例1、および上記比較例2で作製した各色素増感型太陽電池用対向電極基板の全光線透過率をヘイズメーター(スガ試験機社製)にて測定した。
これらの結果を表1に示す。
上記実施例、上記比較例1、および上記比較例2で作製した各色素増感型太陽電池用対向電極基板の全光線透過率をヘイズメーター(スガ試験機社製)にて測定した。
これらの結果を表1に示す。
比較例1では、メッシュ導電層を形成した後、触媒層形成材料であるPt膜を形成していることから、触媒層がメッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に触媒層が形成されている。そのため、メッシュ導電層の開口部上に触媒層が形成されることにより、色素増感型太陽電池用対向電極基板の全光線透過率が低下していることが示唆された。
また、比較例2では、比較例1と同様に、メッシュ導電層を形成した後、触媒層を形成しており、メッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に触媒層が形成されていることが示される。比較例2において形成される触媒層の膜厚は、比較例1に対して薄いことから、色素増感型太陽電池用対向電極基板の全光線透過率の低下は、比較例1より小さいことが示された。
これに対して、触媒層の形成位置がメッシュ導電層上のみである実施例では、比較例1と同様の膜厚を有する触媒層の形成によって全光線透過率が低下していないことが確認できた。
これにより、触媒層形成材料は薄膜であっても太陽光を遮光する可能性を有しており、メッシュ導電層の開口部上に形成すると全光線透過率を減少させることが示される。よって、全光線透過率を低下させることなく、触媒層の厚膜化を図るためには、触媒層をメッシュ導電層上のみに形成することが好適であると確認できた。
また、比較例2では、比較例1と同様に、メッシュ導電層を形成した後、触媒層を形成しており、メッシュ導電層上およびメッシュ導電層の開口部上に触媒層が形成されていることが示される。比較例2において形成される触媒層の膜厚は、比較例1に対して薄いことから、色素増感型太陽電池用対向電極基板の全光線透過率の低下は、比較例1より小さいことが示された。
これに対して、触媒層の形成位置がメッシュ導電層上のみである実施例では、比較例1と同様の膜厚を有する触媒層の形成によって全光線透過率が低下していないことが確認できた。
これにより、触媒層形成材料は薄膜であっても太陽光を遮光する可能性を有しており、メッシュ導電層の開口部上に形成すると全光線透過率を減少させることが示される。よって、全光線透過率を低下させることなく、触媒層の厚膜化を図るためには、触媒層をメッシュ導電層上のみに形成することが好適であると確認できた。
上記実施例、上記比較例1、および上記比較例2で作製した色素増感型太陽電池について電圧印加により電流電圧特性等の光電変換特性を測定した。得られた評価結果を表2に示す。
なお、光電変換特性測定は、分光感度特性装置CEP−2000(分光計器社製)を用いて行った。
なお、光電変換特性測定は、分光感度特性装置CEP−2000(分光計器社製)を用いて行った。
触媒層を有し、高い全光線透過率を保持することで大きい短絡電流密度を有することができ、変換効率も向上することが確認できた。
したがって、触媒層をメッシュ導電層上のみに形成することで、電池性能が向上することが示唆された。
したがって、触媒層をメッシュ導電層上のみに形成することで、電池性能が向上することが示唆された。
1 … 透明基材
2 … 接着層
3 … メッシュ導電層
4 … 触媒層
5 … 透明電極層
10 … 色素増感型太陽電池用対向電極基板
11 … 電極基板
12 … 多孔質層
13 … 電解質層
20 … 酸化物半導体電極基板
21 … シール材
22 … 隔壁
30 … 色素増感型太陽電池
40 … 色素増感型太陽電池モジュール
2 … 接着層
3 … メッシュ導電層
4 … 触媒層
5 … 透明電極層
10 … 色素増感型太陽電池用対向電極基板
11 … 電極基板
12 … 多孔質層
13 … 電解質層
20 … 酸化物半導体電極基板
21 … シール材
22 … 隔壁
30 … 色素増感型太陽電池
40 … 色素増感型太陽電池モジュール
Claims (5)
- 透明基材と、
前記透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されてなるメッシュ導電層と、
前記メッシュ導電層上のみに形成される触媒層と、
を有することを特徴とする色素増感型太陽電池用対向電極基板。 - 請求項1に記載の色素増感型太陽電池用対向電極基板と、
電極基板、および色素増感剤が担持された金属酸化物半導体微粒子を含有する多孔質層を備える酸化物半導体電極基板と、
前記色素増感型太陽電池用対向電極基板および前記酸化物半導体電極基板の間に形成され、酸化還元対を含有する電解質層と、
を有することを特徴とする色素増感型太陽電池。 - 請求項2に記載の色素増感型太陽電池が複数個連結されてなることを特徴とする色素増感型太陽電池モジュール。
- 透明基材上に導電材料が連続して形成された導電材料層を形成する導電材料層形成工程と、
前記導電材料層上に連続して触媒層を形成し、触媒層付導電材料層を形成する触媒層付導電材料層形成工程と、
前記触媒層付導電材料層をメッシュ状に形成するパターニング工程と、
を有する色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法。 - 透明基材上に導電材料がメッシュ状に形成されたメッシュ導電層を形成するメッシュ導電層形成工程と、
前記メッシュ導電層上のみに触媒層を形成する触媒層形成工程と、
を有する色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011077490A JP2012212553A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 色素増感型太陽電池用対向電極基板、および色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011077490A JP2012212553A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 色素増感型太陽電池用対向電極基板、および色素増感型太陽電池用対向電極基板の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=47266363
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2012212553A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014091809A1 (ja) * | 2012-12-14 | 2014-06-19 | 積水化学工業株式会社 | 電極基板及び色素増感太陽電池 |
-
2011
- 2011-03-31 JP JP2011077490A patent/JP2012212553A/ja not_active Withdrawn
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