JP2012209381A - 超電導磁石装置 - Google Patents

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安見 大谷
Masahiko Takahashi
政彦 高橋
Kenji Tazaki
賢司 田崎
Tsutomu Shimonosono
勉 下之園
Shigeru Ioka
茂 井岡
Masami Urata
昌身 浦田
Takahisa Araki
隆久 荒木
Takashi Yazawa
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Abstract

【課題】冷凍機の異常時においても、超電導コイルの上昇を抑制する超電導磁石装置を提供する。
【解決手段】超電導コイル12と、超電導コイル12との間の伝熱路を介して超電導コイル12を冷却する冷凍機13と、超電導コイル12と冷凍機13とを収容する真空容器11と、冷凍機13が定常運転状態であるかまたは異常状態であるかを検知し、定常運転状態が検知された場合、伝熱路を形成し、異常状態が検知された場合、超電導コイル12と冷凍機13との間を断熱させる検知装置25とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超電導コイルを冷凍機により伝導冷却する方式の超電導磁石装置に関する。
近年、超電導磁石の冷却手段においては、冷凍機で伝導冷却する極低温冷凍機を用いた製品が主流である。極低温冷凍機は、蒸発(消費)、再充填を必要とする極低温冷媒による冷却と比較して、冷凍機の運転のみで超電導磁石を使用できる。極低温冷凍機は、コンパクトな構造、低コスト性を有することから、医療用、工業用、研究用への応用が進められている。
一方、冷凍機においては、停電や冷凍機自体の異常停止の際に冷却が行えないため、熱侵入により超電導コイルの温度が上昇し、励磁できなくなるというデメリットがある。これに対して、極低温冷媒冷却の場合は、容器内の冷媒が熱バッファとなり、停電時でもある程度の時間は超電導状態を維持できる。
このようなトラブル対策として、停電時にバックアップ電源で冷凍機を運転したり、冷媒の容器を併設したりして、超電導コイルの保冷時間を延長する技術などが提案されている。
特開2004−55643号公報 特開2002−208511号公報 特開2008−25938号公報
トラブル対策として、定常運転時には使用しない補助装置を冷凍機に設けることは、冷凍機の特徴であるコンパクト性、低コスト性を阻害する要因となる。このため、冷凍機伝導冷却のメリットを生かしたまま、異常時における超電導コイルの保冷時間を延長し、超電導状態を維持できる時間を延長することが課題である。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、冷凍機の異常時においても、超電導コイルの上昇を抑制する超電導磁石装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超電導磁石装置は、上述した課題を解決するために、超電導コイルと、前記超電導コイルとの間の伝熱路を介して前記超電導コイルを冷却する冷凍機と、前記超電導コイルと前記冷凍機とを収容する真空容器と、前記冷凍機が定常運転状態であるかまたは異常状態であるかを検知し、前記定常運転状態が検知された場合、前記伝熱路を形成し、前記異常状態が検知された場合、前記超電導コイルと前記冷凍機との間を断熱させる検知装置とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る超電導磁石装置においては、冷凍機の異常時においても、超電導コイルの上昇を抑制することができる。
本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態であり、定常運転時における超電導磁石装置を示す断面図。 本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態であり、異常時における超電導磁石装置を示す断面図。 第1実施形態における超電導磁石装置の比較例としての超電導磁石装置を示す断面図。 比較例としての超電導磁石装置の異常時における超電導コイルおよび冷凍機の温度の変化を示すグラフ。 第1実施形態の超電導磁石装置の異常時における超電導コイルおよび冷凍機の温度の変化を示すグラフ。 第1実施形態における超電導磁石装置の変形例を示す断面図。 本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態の他の変形例であり、定常運転時における超電導磁石装置を示す断面図。 本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態の他の変形例であり、異常時における超電導磁石装置を示す断面図。 本発明に係る超電導磁石装置の第2実施形態を示す断面図。 第2実施形態の超電導磁石装置の異常時における超電導コイルおよび冷凍機の温度の変化を示すグラフ。 本発明に係る超電導磁石装置の第3実施形態であり、定常運転時における超電導磁石装置を示す断面図。 本発明に係る超電導磁石装置の第3実施形態であり、異常時における超電導磁石装置を示す断面図。
[第1実施形態]
本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態であり、定常運転時における超電導磁石装置を示す断面図である。
図2は、本発明に係る超電導磁石装置の第1実施形態であり、異常時における超電導磁石装置を示す断面図である。各実施形態においては、「異常状態」は、停電などにより電源17から冷凍機13に給電が行えないため、冷凍機13が運転できない状態をいう。
超電導磁石装置1は、断熱真空容器11に収納した超電導コイル12を冷凍機13により伝導冷却する方式を採用した高温超電導マグネットである。
断熱真空容器(真空容器)11は、容器内部を真空の状態に保ち、超電導磁石装置1のコールドヘッド13a、超電導コイル12などの各種要素を収容する。
超電導コイル12は、例えば高温超電導テープ線材を巻回してなる高温超電導コイルである。高温超電導テープ線材は、テープ形状の金属基板上に中間層を介して超電導層および良導電性安定化金属層が形成される。超電導コイル12は、超電導コイル12の下部において伝熱板15と熱的に接続する。
伝熱板15は、超電導コイル12と熱スイッチ16との間の高熱伝導を担う。伝熱板15は、例えば純度の高い金属や窒化アルミニウムなどの熱伝導率の高い部材からなる。
冷凍機13は、例えばGM(ギフォード・マクマホン)冷凍機などの公知の冷凍機である。このGM冷凍機は、電源17により冷媒給排気、ディスプレーサ駆動用モータを運転し極低温状態を生成する。電源17は、コールドヘッド駆動ケーブル(駆動ケーブル)18を介して冷凍機13と接続され、冷凍機13に給電する。
熱スイッチ16は、超電導コイル12と冷凍機13の伝熱路として機能し、例えば伝熱板15と同様の高熱伝導率を有する材料からなる。熱スイッチ16は、冷凍機側伝熱部16aと、コイル側伝熱部16bと、スイッチ部16cとを有する。冷凍機側伝熱部16aは、冷凍機13のコールドヘッド13aと熱的に接続される。コイル側伝熱部16bは、伝熱板15と熱的に接続する。
スイッチ部16cは、コイル側伝熱部16bの接点16dにおいて冷凍機側伝熱部16aとコイル側伝熱部16bとを接続するスイッチである。スイッチ部16cは、無負荷状態では接点16dを開放する。スイッチ部16cは、熱スイッチ作動用加圧装置21が作動しスイッチ部16cと接点16dとが接触する方向に力が働いた場合、接点を閉じる。
熱スイッチ作動用加圧装置(加圧装置)21は、真空容器11外部に設けられ、冷凍機13の運転状態に応じて熱スイッチ作動用断熱材(断熱材)22を介して熱スイッチ16の接点16dに接触圧を付加し、熱スイッチ16を開閉する装置である。加圧装置21は、冷凍機13の運転状態に応じて作動する可動部21aを有する。
加圧装置21は、加圧装置制御ケーブル(制御ケーブル)26を介して、駆動ケーブル18上に設けられた給電検知リレー25と接続される。加圧装置21の可動部21aは、給電検知リレー25で検知される検知信号に基づいて制御される。可動部21aは、真空容器11外部から内部に貫通する断熱材22の一端と接続される。なお、本実施形態においては、給電検知リレー25は検知装置として機能する。
断熱材22は、例えば、繊維強化プラスチック(FRP)やステンレスなどの熱伝導率の低い材料からなる丸棒状の部材である。断熱材22は、熱スイッチ16の接点16dを押し、閉じることが可能な程度の強度を有する。断熱材22の一端は、加圧装置21の可動部21aと接続し、他端はスイッチ部16cと接続する。なお、真空容器11における断熱材22の貫通部11aは、シール構造となっている。
図1に示すように、加圧装置21は、冷凍機13の定常運転時(定常運転状態)においては、熱スイッチ16を閉じる方向に断熱材22が動くように可動部21aを作動させる。可動部21aは、断熱材22を介して熱スイッチ16を加圧し、熱スイッチ16を閉じる。
図2に示すように、加圧装置21は、冷凍機13の異常時(異常状態)においては、熱スイッチ16を開く方向に断熱材22が動くように可動部を作動させる。可動部21aは、熱スイッチ16を断熱材22の加圧から解放させ熱スイッチ16を開放する。
ここで、本実施形態における超電導磁石装置1の比較例としての超電導磁石装置の構成および作用について説明する。
図3は、第1実施形態における超電導磁石装置1の比較例としての超電導磁石装置100を示す断面図である。第1実施形態の超電導磁石装置100と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図4は、図3の超電導磁石装置100の異常時における超電導コイル12および冷凍機13の温度の変化を示すグラフである。温度T0は、超電導コイル12の臨界温度以下の所定温度である。温度Tcは、超電導コイル12にクエンチが発生するクエンチ温度である。
比較例としての超電導磁石装置100が第1実施形態における超電導磁石装置1と異なる点は、コールドヘッド13aと超電導コイル12とが伝熱板115により熱的に接続される点である。
電源17から冷凍機13への給電が時間t0で停止した場合、熱侵入によりコールドヘッド13aの温度が上昇する。時間tcにおいて、コールドヘッド13aの温度は、クエンチ温度Tcとなる。超電導コイル12は、熱伝導が良好な伝熱板115により冷凍機13と接続されているため、超電導コイル12の温度は、コールドヘッド13aの温度とほぼ同様に上昇する。すなわち、超電導コイル12は、所要時間(tc−t0)でクエンチ温度Tcに到達してしまう。
これに対し、第1実施形態における超電導磁石装置1は、冷凍機13に異常が発生した場合であっても、クエンチ温度Tcに到達するまでの時間を十分に確保することができる。以下、第1実施形態における超電導磁石装置1の作用について説明する。
図1に示す定常運転時において、冷凍機13は、電源17からの給電によりコールドヘッド13aを極低温にする。給電検知リレー25は、電源17より冷凍機13に給電されていることを検知する。給電検知リレー25は、制御ケーブル26を介して加圧装置21の可動部21aを作動させる。可動部21aは、断熱材22を介して熱スイッチ16を閉じる(伝熱路が形成される)。
熱スイッチ16が閉じたことに伴い、冷凍機13は、熱スイッチ16および伝熱板15を介して超電導コイル12をコールドヘッド13a(冷却ステージ)の温度程度に冷却する。冷却ステージの温度、すなわち超電導コイル12の温度が超電導コイル12の臨界温度以下となると、超電導コイル12は、超電導状態を維持することができる。
図2に示すように、電源17から冷凍機13に対する給電が絶たれると、給電検知リレー25は、電源17より冷凍機13に給電されていないことを検知する。給電検知リレー25は、制御ケーブル26を介して加圧装置21の可動部21aを作動させる。可動部21aは、断熱材22を介して熱スイッチ16を開放する。すなわち、超電導コイル12と冷凍機13との間を断熱させる。熱スイッチ16は、冷凍機側伝熱部16aおよびスイッチ部16cとコイル側伝熱部16bとの接続を切り離す。
図5は、第1実施形態の超電導磁石装置1の異常時における超電導コイル12および冷凍機13の温度の変化を示すグラフである。
電源17からの給電が絶たれたため、コールドヘッド13a(冷凍機13)の温度は真空容器11外部からの熱侵入によりに上昇する。しかし、熱スイッチ16が開放されたことにより、熱スイッチ16は、コールドヘッド13aと超電導コイル12との間を断熱状態とすることができる。
図5に示すように、時間t0において冷凍機13に異常が発生した後、冷凍機13の温度は急上昇し、時間t1でクエンチ温度Tcに達する。これに対し、超電導コイル12は、冷凍機13よりも緩やかに温度上昇し、時間t2でクエンチ温度Tcに達する。
これは、コールドヘッド13aと超電導コイル12とを断熱状態とした結果、超電導コイル12に影響を与える熱源がコールドヘッド13a以外の微小な熱侵入、発熱による温度上昇のみとなったためである。この結果、超電導コイル12の保冷時間を長くでき、超電導コイル12にクエンチが発生するまでの時間を長くすることができる。
この超電導磁石装置1によれば、冷凍機13の定常運転時においては冷凍機13により超電導コイル12を冷却し、異常時においては冷凍機13と超電導コイル12とを断熱状態とする。これにより、超電導磁石装置1は、冷凍機13の温度上昇に伴う超電導コイル12の温度上昇を防ぎ、超電導コイル12におけるクエンチ発生までの保冷時間を確保することができる。
なお、異常時における超電導コイル12の温度上昇を防ぐため、超電導磁石装置1は熱容量体をさらに備えてもよい。
図6は、第1実施形態における超電導磁石装置1の変形例を示す断面図である。
熱容量体31は、伝熱板15を介して超電導コイル12の下部に設けられる。熱容量体31は、熱スイッチ16と接続されており、定常運転時には冷凍機13により冷却される。熱容量体31は、例えば所要の熱容量(比熱)を有する金属、磁性体、冷媒である。熱容量体31の付加重量は、超電導コイル12がクエンチ温度に到達するまでに必要な時間により設定される。
この超電導磁石装置30は、熱スイッチ16が開放され断熱状態となった場合、熱容量体31により冷凍機13から超電導コイル12への熱侵入量を小さくし、超電導コイル12の温度の上昇速度を小さくする。
また、予め設計、検証試験などにより冷凍機13以外から超電導コイル12への熱侵入量が見積もられている場合には、冷凍機13の停止から超電導コイル12がクエンチ温度に到達するまでの時間を熱容量体の付加重量に応じて設定することができる。すなわち、冷凍機13の停止後、超電導コイル12の通電、励磁状態を維持する時間を設計することができる。
例えば、この時間は、冷凍機13の異常時に行われるメンテナンスの所要時間以上に設計されたり、予め見積もられた標準的な停電復旧時間以上に設計されたりする。これにより、超電導磁石装置1は、冷凍機13の異常時においても、クエンチを発生させることなく超電導コイル12の通電、励磁状態を所要時間維持することができる。
なお、熱スイッチ16の開放を確実に行うため、超電導磁石装置1は熱スイッチ16にバネをさらに備えてもよい。
図7は、第1実施形態の超電導磁石装置1の他の変形例であり、定常運転時における超電導磁石装置40を示す断面図である。
図8は、第1実施形態の超電導磁石装置1の他の変形例であり、異常時における超電導磁石装置40を示す断面図である。
冷凍機13の定常運転時においては、熱スイッチ16は、加圧装置21の電気的な駆動力により接触圧力を受けて閉じられる。一方、異常時においては、熱スイッチ16は、加圧装置21の電気的な駆動力から開放されると同時に、バネ41(弾性体)から与えられる熱スイッチ16が開放する方向の復元力により機械的に開放される。
この超電導磁石装置40は、停電時に加圧装置21の電気的な駆動力が得られない状況においても、バネ41の機械的な復元力により熱スイッチ16を自動的に断熱状態とすることができる。この結果、超電導磁石装置1は、異常時における超電導コイル12の温度上昇を抑制することができる。
[第2実施形態]
本発明に係る超電導磁石装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図9は、本発明に係る超電導磁石装置の第2実施形態を示す断面図である。
第2実施形態の超電導磁石装置50が第1実施形態の超電導磁石装置1と異なる点は、冷凍機13および超電導コイル12にそれぞれ温度センサ53、54が設けられた点、および加圧装置21を制御する制御装置51が設けられた点である。第1実施形態と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
冷凍機側温度センサ53は、冷凍機13のコールドヘッド13aの温度を測定する。コイル側温度センサ54は、超電導コイル12(伝熱板15)の温度を測定する。冷凍機側温度センサ53およびコイル側温度センサ54は、測定結果を制御装置51に供給する。
制御装置51は、制御ケーブル52を介して加圧装置21と接続される。制御装置51は、温度センサ53、54より供給された冷凍機13および超電導コイル12の温度に応じて、加圧装置21を制御する。
第2実施形態における超電導磁石装置50の作用について説明する。
図10は、第2実施形態の超電導磁石装置50の異常時における超電導コイル12および冷凍機13の温度の変化を示すグラフである。
停電などの異常発生により時間t0において電源17から冷凍機13への給電が絶たれると、冷凍機13の温度は真空容器11外部からの熱侵入により上昇する。これに伴い、超電導コイル12の温度は、コールドヘッド13aからの熱侵入により徐々に上昇する。
時間t3において異常から復旧し、冷凍機13に対する給電が開始された。冷凍機13は運転を開始する。このとき、加圧装置21は、熱スイッチ16を開いた状態で維持する。制御装置51は、超電導コイル12および運転中の冷凍機13の温度を計測し、コールドヘッド13a(冷却ステージ)の温度が超電導コイル12の温度より大きくなるまで監視する。
制御装置51は、冷凍機13の温度が超電導コイル12の温度以下に冷却されたことを検知すると(時間t4)、加圧装置21の可動部21aが断熱材22を介して熱スイッチ16を閉じるように制御する(時間t5)。すなわち、超電導磁石装置50は、冷凍機13が超電導コイル12の温度以下になった後に、超電導コイル12の冷却を開始する。
超電導コイル12は、冷凍機13と熱的に接続されて伝熱状態となる。超電導コイル12は、冷凍機13により徐々に冷却され、クエンチ温度Tc以下の温度を維持する。
第2実施形態における超電導磁石装置50は、第1実施形態で奏する効果に加え、異常からの復旧後においても超電導コイル12の温度上昇を最低限に抑えることができる。異常からの復旧が超電導コイル12におけるクエンチの発生に間に合う場合には、超電導コイル12の温度をクエンチ温度Tc以下に維持することが可能である。
また、冷凍機13に何らかの異常があり、修理する必要がある場合、超電導コイル12の熱容量に影響されずに早急に冷凍機13の温度を室温に戻すことができ、修理時間の短縮にも効果がある。
[第3実施形態]
本発明に係る超電導磁石装置の第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図11は、本発明に係る超電導磁石装置の第3実施形態であり、定常運転時における超電導磁石装置60を示す断面図である。
図12は、本発明に係る超電導磁石装置の第3実施形態であり、異常時における超電導磁石装置60を示す断面図である。
第1実施形態と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
冷凍機61は、外層シリンダ61a(クライオスタット)および内層シリンダ61b(コールドヘッド)の二層構造を有する。内層シリンダ61bは、外層シリンダ61a内部において、バネ機構62および加圧装置21の駆動力により上下動する。
外層シリンダ61a側面と内層シリンダ61b側面との間には、シール機構61cが設けられる。真空容器11の外層シリンダ61aおよび内層シリンダ61bは、このシール機構61cにより真空容器11外の温度の影響を受けないようになっている。
また、外層シリンダ61a上端部と内層シリンダ61b上端部との間には、バネ機構62が設けられる。バネ機構62は、内層シリンダ61b上端部を加圧する加圧装置21の負荷に応じて伸縮する。一方のバネ機構62はガイド棒63に支持される。
外層シリンダ61aの外底は、伝熱板65と熱的に接続される。伝熱板65は、超電導コイル12とも熱的に接続されることから、冷凍機61の熱は伝熱板65を通じて超電導コイル12に伝えられる。
次に、第3実施形態における超電導磁石装置60の作用について説明する。
定常運転時において、給電検知リレー25は、電源17より冷凍機61に給電されていることを検知する。給電検知リレー25は、制御ケーブル26を介して加圧装置21の可動部21aを作動させて内層シリンダ61bに接触圧を付加する。内層シリンダ61bは、下方へ移動し接触部61dにおいて外層シリンダ61aと熱的に接触し、伝熱路が形成される。内層シリンダ61bの熱は外層シリンダ61a、伝熱板65、超電導コイル12へと順次伝わり、超電導コイル12を冷却する。
異常時においては、給電検知リレー25は、電源17より冷凍機61に給電されていないことを検知する。給電検知リレー25は、制御ケーブル26を介して加圧装置21の可動部21aを動作させ、内層シリンダ61bを押す力を解除させる。内層シリンダ61bは、バネ機構62の復元力により上方へ移動し、外層シリンダ61aと接触部61dにおいて非接触となる。内層シリンダ61bの熱は、外層シリンダ61aおよび伝熱板65には伝わらないことから、超電導コイル12と冷凍機61とは断熱される。
冷凍機61の内層シリンダ61bは、冷凍機61の異常時においては単独で温度上昇する。すなわち、超電導コイル12は冷凍機61との伝熱が絶たれるため、冷凍機61の温度上昇による熱侵入の影響を受けることがなく、超電導コイル12の保冷時間を確保することができる。
また、冷凍機61自体の故障などの異常時においては、内層シリンダ61b一体で室温状態で引き抜き、定常な冷凍機のコールドヘッドと交換することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、本発明に係る超電導磁石装置は、冷凍機が2段、あるいはそれ以上の複数段を有する超電導磁石装置においても有効である。複数段を有する場合、超電導コイルを冷却する段以外の熱シールド冷却用の冷却段においても、保冷時間延長の効果は同様に得られる。熱シールドの温度上昇が遅くなると、超電導コイルへの熱侵入量は低減されるため、結果的には超電導コイルの保冷時間の延長に対しても効果がある。
また、「異常状態(異常時)」は、電源からの給電停止状態のみならず、冷凍機の停止状態、冷凍機の異常温度状態を含む。これらの異常を検知する場合には超電導磁石装置に対して所要のセンサや、加圧装置とセンサまたは制御装置とを接続する制御ケーブルなどが設けられる。
1、30、40、50、60 超電導磁石装置
11 断熱真空容器
12 超電導コイル
13、61 冷凍機
15、65 伝熱板
16 熱スイッチ
17 電源
21 熱スイッチ作動用加圧装置
22 熱スイッチ作動用断熱材
25 給電検知リレー
31 熱容量体
41 バネ
51 制御装置
53 冷凍機側温度センサ
54 コイル側温度センサ
61a 外層シリンダ
61b 内層シリンダ
62 バネ機構

Claims (11)

  1. 超電導コイルと、
    前記超電導コイルとの間の伝熱路を介して前記超電導コイルを冷却する冷凍機と、
    前記超電導コイルと前記冷凍機とを収容する真空容器と、
    前記冷凍機が定常運転状態であるかまたは異常状態であるかを検知し、前記定常運転状態が検知された場合、前記伝熱路を形成し、前記異常状態が検知された場合、前記超電導コイルと前記冷凍機との間を断熱させる検知装置とを備えたことを特徴とする超電導磁石装置。
  2. 前記検出装置の検出結果に基づいて、スイッチを閉じることにより前記伝熱路を形成し、前記スイッチを開放することにより前記超電導コイルと前記冷凍機との間を断熱させる熱スイッチをさらに備えた請求項1記載の超電導磁石装置。
  3. 前記熱スイッチに対して接触圧を付加することにより前記熱スイッチを閉じる加圧装置をさらに備えた請求項2記載の超電導磁石装置。
  4. 前記熱スイッチが開放する方向に復元力を与える弾性体をさらに備えた請求項2または3記載の超電導磁石装置。
  5. 前記冷凍機は、外層シリンダと内層シリンダとを有し、
    前記検知装置は、前記定常運転状態が検知された場合、前記外層シリンダと前記内層シリンダとを熱的に接触させることにより前記伝熱路を形成し、前記異常状態が検知された場合、前記外層シリンダと前記内層シリンダとの間を非接触とすることにより前記超電導コイルと前記冷凍機との間を断熱させる請求項1記載の超電導磁石装置。
  6. 前記内層シリンダに対して接触圧を付加することにより前記外層シリンダと前記内層シリンダとを熱的に接触させる加圧装置をさらに備えた請求項5記載の超電導磁石装置。
  7. 前記外層シリンダと前記内層シリンダとを非接触とする方向に復元力を与える弾性体をさらに備えた請求項5または6記載の超電導磁石装置。
  8. 前記超電導コイルと前記冷凍機との温度を検出する温度センサと、
    前記冷凍機が前記異常状態から前記定常運転状態に復旧した場合、所定時間経過後に前記伝熱路を形成させる制御装置とをさらに備えた請求項1記載の超電導磁石装置。
  9. 前記制御装置は、前記冷凍機の温度が前記超電導コイルの温度よりも高くなった場合に前記伝熱路を形成させる請求項8記載の超電導磁石装置。
  10. 前記冷凍機に給電する電源をさらに備え、
    前記検知装置は、前記電源から前記冷凍機への給電を検知するリレー回路である請求項1記載の超電導磁石装置。
  11. 前記超電導コイルに熱的に接続され、所要の熱容量を有する熱容量体をさらに備えた請求項1記載の超電導磁石装置。
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