JP2012209184A - 有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い色純度かつ高効率で低コストな白色有機EL発光素子を実現することができる有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】有機電界発光素子は、光取出し方向に順次積層された光反射性電極12、有機層13及び光半透過性電極14を有する。有機層13は、発光ピーク波長がλ1の光を発する第1の発光層13eと、発光ピーク波長がλ2の光を発する第2の発光層13cと、発光ピーク波長がλ3の光を発する第3の発光層13cとを含む。λ2はλ1より長波長、λ3はλ2より長波長である。式(2)で定義されるm1及びm3が、n1−0.2<m1<n1+0.2、n3<m3<n3+0.4(n1及びn3は0以上の整数である)の関係を満たす。
【選択図】図1
【解決手段】有機電界発光素子は、光取出し方向に順次積層された光反射性電極12、有機層13及び光半透過性電極14を有する。有機層13は、発光ピーク波長がλ1の光を発する第1の発光層13eと、発光ピーク波長がλ2の光を発する第2の発光層13cと、発光ピーク波長がλ3の光を発する第3の発光層13cとを含む。λ2はλ1より長波長、λ3はλ2より長波長である。式(2)で定義されるm1及びm3が、n1−0.2<m1<n1+0.2、n3<m3<n3+0.4(n1及びn3は0以上の整数である)の関係を満たす。
【選択図】図1
Description
本開示は、有機電界発光素子、表示装置及び照明装置に関し、特に、有機材料のエレクトロルミネッセンス(Electroluminescence)を利用した有機電界発光素子並びにこの有機電界発光素子を用いた表示装置及び照明装置に関する。
白色有機EL素子は、照明用途及びカラーフィルターを使用したフルカラー表示装置などに使用でき、かつ製造プロセス上も赤(R)緑(G)青(B)三色の塗り分けで製造する白色素子に比べて容易であり積極的に開発が行われている。
白色有機EL素子を用いたフルカラー表示装置において、RGB三色をそれぞれ色純度高く効率よく発光させ白色を形成するためには、RGB各色をそれぞれ高い色純度かつ高い効率でそれぞれの発光層から発光させることが最も好ましい。
従来、有機EL素子の光取り出し方法を工夫することによって、発光効率の改善が行われている。
特許文献1〜3では、単色有機EL素子において、発光位置と光反射面との光学的距離を調整することで、光の干渉効果を利用した発光効率の向上が試みられている。
特許文献4、5では、単色有機EL素子において、さらに高い色純度及び効率を得るために、光反射性電極と半透過性電極との間に有機層を配置し、光共振器構造を形成し、発光を増強することが行われている。
しかしながら、白色有機EL素子において、干渉や光共振器を利用すると、特定波長領域のみが増強され、他の波長領域では発光強度が抑えられることにより、色バランスを崩してしまい、色純度及び効率の低下を引き起こしやすいという問題がある。
特許文献6では、白色有機EL素子において、光反射面と発光位置との距離及び光反射面と最上層反射面との距離を適切に調節することにより、複数の発光ピークを干渉により増強して、高効率化を図っている。ただし、特許文献6の白色有機EL素子は各色の発光層を透明電極で挟みつつ積層したタンデム素子であり、また発光する全ての色に干渉ピークを合わせていることから、複雑な素子構造となり、素子の有機層の総厚も厚くなってしまうため、生産性が低いという問題を抱えている。
特許文献7では、白色有機EL素子において、光反射層と複数の光半透過層とを利用した干渉フィルタによる発光効率の向上が行われているが、光半透過層と光透過層とを複数形成しなければならず、複雑なプロセスが必要となってしまう。
特許文献8では、白色有機EL素子において、短波長な発光ピークを有する発光層を長波長な発光ピークを有する発光層よりも、光反射層に近い位置に配列することで、干渉効果がより大きくなるようにしている。しかし、発光層の光反射面からの光学的距離や素子の有機層の総厚の規定がされておらず、効率的な光取り出しとして十分とは言えない。また発光層の順序としても必ずしもキャリアバランスがとりやすい構成とはいえず、さらなる高効率化を目指すにあたって、課題がある。
特許文献9では、白色有機EL素子において、白色素子とカラーフィルターとを組み合わせた場合に、各画素のカラーフィルターの色に合わせて、光反射層と有機層との距離を透明電極やSiO2 などの透明な光学調整層により調節することで、高効率化を図っている。この技術では、各画素毎に異なる膜厚の陽極もしくは光学調整層を形成しなければならず、プロセスが煩雑になるという問題がある。
そこで、本開示が解決しようとする課題は、高い色純度かつ高効率で低コストな白色有機EL発光素子を実現することができる有機電界発光素子を提供することである。
本開示が解決しようとする他の課題は、低消費電力かつ安価な有機EL表示装置を実現することができる表示装置を提供することである。
本開示が解決しようとするさらに他の課題は、低消費電力かつ安価な有機EL照明装置を実現することができる照明装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示は、
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、下記式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n1 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子である。
[式中、Lx は波長λx の光に対する前記光反射性電極と前記光半透過性電極との間の光学的距離、Φx は波長λx の光が前記光反射性電極の表面及び前記光半透過性電極の表面で反射するときに生じる位相シフトの合計値を示す。xは1又は2であり、x=1のときは前記第1の発光層の値であり、x=2のときは前記第2の発光層の値であることを示す。]
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、下記式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n1 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子である。
典型的には、第1の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、430nm<λ1 <500nmであり、第2の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、600nm<λ2 <660nmである。また、好適には、n1 及びn2 は、n1 −n2 =1の関係を満たす。典型的には、n1 は、n1 ≦2の関係を満たす。
発光層のホストは、例えば、少なくともアントラセン誘導体を含む二種類以上のホスト材料から形成される。好適には、第1の発光層のホストが、下記の構造式で表されるアントラセン誘導体からなる。
[ 式中、B1 及びB2 は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜20の芳香族環から誘導される基であり、A1 〜A8 は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数4〜50のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアラルキル基(アリール部分は炭素数6〜50、アルキル部分は炭素数1〜50)、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(アルキル部分は炭素数1〜50)、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基及びヒドロキシル基からなる群より選ばれる基である]
好適には、第2の発光層が正孔輸送性である。この正孔輸送性の第2の発光層に用いる正孔輸送性ホストのイオン化ポテンシャルは、好適には5.6eV未満である。正孔輸送性ホストは、例えば、母骨格が環員数4〜7の多環式芳香族炭化水素化合物からなる。この正孔輸送性ホストの材料を構成する多環式芳香族炭化水素化合物の母骨格は、例えば、ピレン、ベンゾピレン、クリセン、ナフタセン、ベンゾナフタセン、ジベンゾナフタセン、ペリレン及びコロネンからなる群より選ばれた少なくとも一つである。好適には、正孔輸送性ホストの材料に下記の構造式で表される化合物が用いられる。
ただし、式中において、R1 〜R8 はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のカルボニルエステル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルキル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルケニル基、炭素数20以下の置換あるいは無置換のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数30以下の置換あるいは無置換のシリル基,炭素数30以下の置換あるいは無置換のアリール基、炭素数30以下の置換あるいは無置換の複素環基、もしくは炭素数30以下の置換あるいは無置換のアミノ基を示す。
例えば、第2の発光層は赤色の発光性ゲスト材料を含有し、この赤色の発光性ゲスト材料として、ペリレン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、ピロメテン錯体、ピラン誘導体又はスチリル誘導体が用いられる。
また、第2の発光層のホストは、燐光ホストであってもよい。この燐光ホストの材料は、カルバゾール誘導体またはキノリノール錯体誘導体である。この場合、燐光ホストに用いる発光性ゲスト材料としては、所望の発光色を有する既知の燐光ドーパントも用いることができる。具体的には、例えば、スチルベン構造を有するアミン、芳香族アミン、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ボラン誘導体、ピラン誘導体、イリジウム錯体、白金錯体またはレニウム錯体が挙げられる。中でもイリジウム錯体、白金錯体およびレニウム錯体の燐光ドーパント材料を用いることが好ましい。
また、第2の発光層のホストは、燐光ホストであってもよい。この燐光ホストの材料は、カルバゾール誘導体またはキノリノール錯体誘導体である。この場合、燐光ホストに用いる発光性ゲスト材料としては、所望の発光色を有する既知の燐光ドーパントも用いることができる。具体的には、例えば、スチルベン構造を有するアミン、芳香族アミン、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ボラン誘導体、ピラン誘導体、イリジウム錯体、白金錯体またはレニウム錯体が挙げられる。中でもイリジウム錯体、白金錯体およびレニウム錯体の燐光ドーパント材料を用いることが好ましい。
典型的には、第1の発光層が第2の発光層より陰極側に配置される。
また、本開示は、
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、下記式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子である。
[式中、Lx は波長λx の光に対する前記光反射性電極と前記光半透過性電極との間の光学的距離、Φx は波長λx の光が前記光反射性電極の表面及び前記光半透過性電極の表面で反射するときに生じる位相シフトの合計値を示す。xは1又は3であり、x=1のときは前記第1の発光層の値であり、x=3のときは前記第3の発光層の値であることを示す。]
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、下記式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子である。
典型的には、第1の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、430nm<λ1 <500nmであり、第3の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、600nm<λ3 <660nmである。好適には、n1 及びn3 が、n1 −n3 =1の関係を満たす。典型的には、n1 は、n1 ≦2の関係を満たす。
典型的には、第1の発光層が第3の発光層より陰極側に配置され、第2の発光層が第3の発光層より陰極側に配置される。
第1の発光層のホストの材料については上記の有機電界発光素子の第1の発光層と同様であり、第3の発光層のホスト材料については上記の有機電界発光素子の第2の発光層のホスト材料と同様である。
また、本開示は、
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記の式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する表示装置である。
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記の式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する表示装置である。
また、本開示は、
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、前記の式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する表示装置である。
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、前記の式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する表示装置である。
また、本開示は、
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記の式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する照明装置である。
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記の式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する照明装置である。
また、本開示は、
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、前記の式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する照明装置である。
光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、前記の式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する照明装置である。
本開示の表示装置及び照明装置は従来公知の構成とすることができ、それらの用途や機能などに応じて適宜構成される。表示装置は、典型的な一つの例では、表示画素毎に対応した表示信号を有機電界発光素子に供給するための能動素子(薄膜トランジスタなど)が設けられた駆動基板と、この駆動基板と対向して設けられた封止基板とを有する。有機電界発光素子は駆動基板と封止基板との間に配置される。この表示装置は白色表示装置、白黒表示装置、カラー表示装置などのいずれのものであってもよい。カラー表示装置においては、典型的には、駆動基板及び封止基板のうちの有機電界発光素子の光半透過性電極側の基板に、光半透過性電極側から射出される光を透過するカラーフィルタが設けられる。
上述の有機電界発光素子においては、式(1)または式(2)で表されるように、光共振器構造を形成し、互いに異なる次数による干渉を同時に利用することで、複数の発光色(特に、青色領域と赤色領域)を同時に増強して、高い光取り出し効率を得ることができる。
また、赤色発光層の発光ホストと青色発光層の発光ホストとの組み合わせにより、良好なキャリアバランスが得られ、高い内部発光効率が得られる。
また、二つの干渉ピークの間に位置する波長領域は、逆に発光が抑えられ、低効率化し色バランスが損なわれやすいが(例えば、RGB発光素子ならばRとBとを増強することでGは抑制される)、本開示の構造であれば、ホストの組み合わせにより良好なキャリアバランスが得られ、RGB発光素子においても、Gの内部発光が大きいため、RGB全てにおいて高い発光効率が得られる。
さらに、タンデム構造を必要とせず、光反射性電極及び有機層の厚さを色毎に変えなくてもよく、光半透過性電極も1層の光半透過性電極だけでよいため、単純かつ有機層の厚さが小さい素子構造が可能であり、低駆動電圧かつ低コストに製造可能な白色有機EL素子が得られる。
本開示によれば、白色有機EL素子において、良好な光取り出し効率と、高い内部発光効率及び低い駆動電圧とを実現しつつ、簡便なプロセスにより製造が可能な素子構造を得ることができる。
本開示によれば、高い色純度かつ高効率で低コストな白色有機EL発光素子を実現することができる。
また、本開示によれば、上記の有機電界発光素子を用いていることにより、低消費電力かつ安価な有機EL表示装置を実現することができる。
また、本開示によれば、上記の有機電界発光素子を用いていることにより、低消費電力かつ安価な有機EL照明装置を実現することができる。
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(白色有機EL素子)
2.第2の実施の形態(有機EL照明装置)
3.第3の実施の形態(表示装置)
1.第1の実施の形態(白色有機EL素子)
2.第2の実施の形態(有機EL照明装置)
3.第3の実施の形態(表示装置)
〈1.第1の実施の形態〉
[白色有機EL素子]
図1は第1の実施の形態による白色有機EL素子を示す。この白色有機EL素子は上面発光方式である。
図1に示すように、この白色有機EL素子においては、基板11上に陽極12、有機層13及び陰極14が順次積層されている。陽極12は光反射性電極、陰極14は光半透過性電極である。
[白色有機EL素子]
図1は第1の実施の形態による白色有機EL素子を示す。この白色有機EL素子は上面発光方式である。
図1に示すように、この白色有機EL素子においては、基板11上に陽極12、有機層13及び陰極14が順次積層されている。陽極12は光反射性電極、陰極14は光半透過性電極である。
有機層13は、陽極12上に順次積層された正孔注入層13a、正孔輸送層13b、赤色発光用の第3の発光層13c、発光層分離層13d、青色発光用の第1の発光層13e、緑色発光用の第2の発光層13f及び電子供給層13gを有する。正孔注入層13a及び正孔輸送層13bは正孔供給層を構成する。
基板11は、基本的にはどのようなものであってもよいが、例えば、透明ガラス基板や半導体基板(例えば、シリコン基板)などで構成され、フレキシブルなものであってもよい。
光反射性電極である陽極12は、例えば、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、白金(Pt)、金(Au)、クロム(Cr)、タングステン(W)、銀(Ag)合金などを、あるいはこれらの金属や合金の酸化物などを、単独または混在させた状態で用いた光反射材料で構成されている。また、陽極12は光反射性に優れた第1層と、この上部に設けられた光透過性を有するとともに仕事関数の大きな第2層との積層構造としてもよい。ここで第1層は、主にAlを主成分とする合金を用いることが好ましい。副成分としては、主成分であるAlよりも相対的に仕事関数が小さい元素を用いる。このような副成分としては、ランタノイド系列の元素を用いることが好ましい。ランタノイド系列元素の仕事関数は大きくないが、これらの元素を含むことで陽極12の安定性が向上し、かつ、陽極12の正孔注入性も向上する。また、副成分としてはランタノイド系列の元素のほかに、シリコン(Si)、銅(Cu)などの元素を用いてもよい。第1層を構成するAl合金層における副成分の含有量は、例えば、Alを安定化させるネオジム(Nd)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)などであれば合計で約10wt%以下であることが好ましい。これにより、第1層であるAl合金層における反射率を維持しつつ、白色有機EL素子の製造プロセスにおいてAl合金層を安定的に保つことができる。また、加工精度および化学的安定性が得られる。さらに、陽極12の導電性および基板11との密着性も改善される。第2層は、Al合金の酸化物、モリブデン(Mo)の酸化物、ジルコニウム(Zr)の酸化物、Crの酸化物およびタンタル(Ta)の酸化物を用いることができる。例えば、第2層が副成分としてランタノイド系列の元素を含むAl合金の酸化物層(自然酸化膜を含む)である場合、ランタノイド系列元素の酸化物は光の透過率が高いため、これを含む第2層の光の透過率が良好となる。これにより、第1層の表面における反射率が高く維持される。また、第2層にITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電層を用いることにより陽極12の電子注入特性が改善される。なお、ITOおよびIZOは仕事関数が大きいため、基板11と接する側、すなわち、第1層に用いることによりキャリアの注入効率を高めると共に、陽極12と基板11との間の密着性を向上することができる。
光半透過性電極である陰極14は、例えば、厚みが2nm〜15nmであり、光透過性が良好で仕事関数が小さい材料により構成されている。陰極14は単層でもよいが、ここでは、例えば、陽極12側から順に第1層14a、第2層14bが積層された構造となっている。第1層14aは、仕事関数が小さく、かつ、光透過性の良好な材料により形成されることが好ましい。具体的には、例えばLi2 O、Cs2 Co3 、Cs2 SO4 、MgF、LiFやCaF2 などのアルカリ金属酸化物、アルカリ金属弗化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類弗化物が挙げられる。また、第2層14bは、薄膜のMgAg電極やCa電極などの光透過性を有し、かつ、導電性が良好な材料で構成されている。なお、第1層14aおよび第2層14bは、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法などの手法によって形成される。また、陰極14は、アルミキノリン錯体,スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体などの有機発光材料を含有した混合層としてもよい。この場合には、さらに、第3層(図示なし)としてMgAgのような光透過性を有する層を別途設けてもよい。また、陰極14は上記のような積層構造に限定されることはなく、作製されるデバイスの構造に応じて最適な組み合わせおよび積層構造を取ればよいことは言うまでもない。例えば、陰極14は、電極各層の機能分離、すなわち有機層13への電子注入を促進させる無機層(第1層14a)と、電極を司る無機層(第2層14b)とを分離した積層構造である。しかしながら、有機層13への電子注入を促進させる無機層が、電極を司る無機層を兼ねてもよく、これらの層を単層構造として構成してもよい。また、この単層構造上にITOなどの透明電極を形成した積層構造としてもよい。
光反射性電極である陽極12は、例えば、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、白金(Pt)、金(Au)、クロム(Cr)、タングステン(W)、銀(Ag)合金などを、あるいはこれらの金属や合金の酸化物などを、単独または混在させた状態で用いた光反射材料で構成されている。また、陽極12は光反射性に優れた第1層と、この上部に設けられた光透過性を有するとともに仕事関数の大きな第2層との積層構造としてもよい。ここで第1層は、主にAlを主成分とする合金を用いることが好ましい。副成分としては、主成分であるAlよりも相対的に仕事関数が小さい元素を用いる。このような副成分としては、ランタノイド系列の元素を用いることが好ましい。ランタノイド系列元素の仕事関数は大きくないが、これらの元素を含むことで陽極12の安定性が向上し、かつ、陽極12の正孔注入性も向上する。また、副成分としてはランタノイド系列の元素のほかに、シリコン(Si)、銅(Cu)などの元素を用いてもよい。第1層を構成するAl合金層における副成分の含有量は、例えば、Alを安定化させるネオジム(Nd)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)などであれば合計で約10wt%以下であることが好ましい。これにより、第1層であるAl合金層における反射率を維持しつつ、白色有機EL素子の製造プロセスにおいてAl合金層を安定的に保つことができる。また、加工精度および化学的安定性が得られる。さらに、陽極12の導電性および基板11との密着性も改善される。第2層は、Al合金の酸化物、モリブデン(Mo)の酸化物、ジルコニウム(Zr)の酸化物、Crの酸化物およびタンタル(Ta)の酸化物を用いることができる。例えば、第2層が副成分としてランタノイド系列の元素を含むAl合金の酸化物層(自然酸化膜を含む)である場合、ランタノイド系列元素の酸化物は光の透過率が高いため、これを含む第2層の光の透過率が良好となる。これにより、第1層の表面における反射率が高く維持される。また、第2層にITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電層を用いることにより陽極12の電子注入特性が改善される。なお、ITOおよびIZOは仕事関数が大きいため、基板11と接する側、すなわち、第1層に用いることによりキャリアの注入効率を高めると共に、陽極12と基板11との間の密着性を向上することができる。
光半透過性電極である陰極14は、例えば、厚みが2nm〜15nmであり、光透過性が良好で仕事関数が小さい材料により構成されている。陰極14は単層でもよいが、ここでは、例えば、陽極12側から順に第1層14a、第2層14bが積層された構造となっている。第1層14aは、仕事関数が小さく、かつ、光透過性の良好な材料により形成されることが好ましい。具体的には、例えばLi2 O、Cs2 Co3 、Cs2 SO4 、MgF、LiFやCaF2 などのアルカリ金属酸化物、アルカリ金属弗化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類弗化物が挙げられる。また、第2層14bは、薄膜のMgAg電極やCa電極などの光透過性を有し、かつ、導電性が良好な材料で構成されている。なお、第1層14aおよび第2層14bは、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法などの手法によって形成される。また、陰極14は、アルミキノリン錯体,スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体などの有機発光材料を含有した混合層としてもよい。この場合には、さらに、第3層(図示なし)としてMgAgのような光透過性を有する層を別途設けてもよい。また、陰極14は上記のような積層構造に限定されることはなく、作製されるデバイスの構造に応じて最適な組み合わせおよび積層構造を取ればよいことは言うまでもない。例えば、陰極14は、電極各層の機能分離、すなわち有機層13への電子注入を促進させる無機層(第1層14a)と、電極を司る無機層(第2層14b)とを分離した積層構造である。しかしながら、有機層13への電子注入を促進させる無機層が、電極を司る無機層を兼ねてもよく、これらの層を単層構造として構成してもよい。また、この単層構造上にITOなどの透明電極を形成した積層構造としてもよい。
この白色有機EL素子においては、青色発光用の第1の発光層13e、緑色発光用の第2の発光層13f及び赤色発光用の第3の発光層13cに関して式(2)が成立する。また、第1の発光層13eが発光する発光スペクトルのピーク波長λ1 は430nm<λ1 <500nm、第3の発光層13cのピーク波長λ3 は600nm<λ3 <660nmである。緑発光用の第2の発光層13fのピーク波長λ2 は、例えば、500m<λ1 <580nmである。
正孔注入層13a、正孔輸送層13b、赤色発光用の第3の発光層13c、発光層分離層13d、青色発光用の第1の発光層13e、緑色発光用の第2の発光層13f、電子供給層13gなどの材料としては従来公知の材料を用いることができ、必要に応じて選ばれる。
[白色有機EL素子の動作]
有機電界発光素子の陽極12と陰極14 との間に、陰極14 に対して陽極12の電位が高くなるように電圧を印加すると、陽極12から注入された正孔と陰極14から注入された電子とが、第1の発光層13e、第2の発光層13f及び第3の発光層13cのそれぞれで再結合する。この再結合により、第1の発光層13e、第2の発光層13f及び第3の発光層13cのそれぞれから青色光、緑色光及び赤色光が生じる。このうち青色光及び赤色光を式(2)に従って陽極12と陰極14との間で共振させる。こうして、基板11と反対側の陰極14側から青色光、緑色光及び赤色光が取り出され、それによって白色光が取り出される。
有機電界発光素子の陽極12と陰極14 との間に、陰極14 に対して陽極12の電位が高くなるように電圧を印加すると、陽極12から注入された正孔と陰極14から注入された電子とが、第1の発光層13e、第2の発光層13f及び第3の発光層13cのそれぞれで再結合する。この再結合により、第1の発光層13e、第2の発光層13f及び第3の発光層13cのそれぞれから青色光、緑色光及び赤色光が生じる。このうち青色光及び赤色光を式(2)に従って陽極12と陰極14との間で共振させる。こうして、基板11と反対側の陰極14側から青色光、緑色光及び赤色光が取り出され、それによって白色光が取り出される。
〈実施例1〉
まず、30mm×30mmのガラス板からなる基板11上に、陽極12として厚さ200nmのAl層を形成した後、真空蒸着法によりSiO2 を蒸着して2mm×2mmの発光領域以外を絶縁膜(図示省略)でマスクした白色有機EL素子用のセルを作製した。
まず、30mm×30mmのガラス板からなる基板11上に、陽極12として厚さ200nmのAl層を形成した後、真空蒸着法によりSiO2 を蒸着して2mm×2mmの発光領域以外を絶縁膜(図示省略)でマスクした白色有機EL素子用のセルを作製した。
さらに、正孔輸送層13b上に、赤色発光用の第3の発光層13c(発光ピーク波長640nm)、発光層分離層13d、青色発光用の第1の発光層13e(発光ピーク波長460nm)、緑発発光用の第2の発光層13f(発光ピーク波長535nm)及び電子供給層13gを順次形成した。第3の発光層13c、発光層分離層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fの厚さはそれぞれ10nmとした。第3の発光層13cは赤色発光用のホスト材料に赤色発光用のドーパントを添加したもの、第1の発光層13eは青色発光用のホスト材料に青色発光用のドーパントを添加したもの、第2の発光層13fは青色発光用のホスト材料に緑色発光用のドーパントを添加したものである。電子供給層13gの厚さは160〜300nmとした。これに伴い、有機層13の厚さは240〜380nmとなった。
赤色発光用のホスト材料としては、
を用いた。青色発光用のホスト材料としては、
を用いた。赤色発光用のドーパントとしては、
を用いた。緑色発光用のドーパントとしては、
を用いた。青色発光用のドーパントとしては、
を用いた。
次に、電子供給層13g上に陰極14の下部層14aとして、LiFを真空蒸着法により厚さ約0.3nm(蒸着速度〜0.01nm/sec)形成し、続いて、上部層14bとしてMgAgを真空蒸着法により厚さ5nm形成し、2層構造の陰極14を形成した。 以上のようにして、白色有機EL素子を作製した。
上述のように作製した実施例1の白色有機EL素子の評価を行った。
実施例1の白色有機EL素子において電子供給層13gの厚さを調整することで、素子全体の有機層の厚さを変化させていった場合の発光効率の変化を測定した。図2は素子全体の有機層厚と発光効率との関係を示す。図3はλ1 、すなわち青色発光用の第1の発光層13eからの発光ピーク波長460nmにおける式(2)のm1 と発光効率との関係を示す。図4はλ3 、すなわち赤色発光用の第3の発光層13cからの発光ピーク波長640nmにおける式(2)のm3 と発光効率との関係を示す。図2〜図4より、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を式(2)の干渉式の関係を満たすよう調整することで高い発光効率が得られることがわかる。また、m1 及びm3 が、n1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たす場合に高い発光効率が得られることがわかる。
実施例1の白色有機EL素子において電子供給層13gの厚さを調整することで、素子全体の有機層の厚さを変化させていった場合の発光効率の変化を測定した。図2は素子全体の有機層厚と発光効率との関係を示す。図3はλ1 、すなわち青色発光用の第1の発光層13eからの発光ピーク波長460nmにおける式(2)のm1 と発光効率との関係を示す。図4はλ3 、すなわち赤色発光用の第3の発光層13cからの発光ピーク波長640nmにおける式(2)のm3 と発光効率との関係を示す。図2〜図4より、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を式(2)の干渉式の関係を満たすよう調整することで高い発光効率が得られることがわかる。また、m1 及びm3 が、n1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たす場合に高い発光効率が得られることがわかる。
〈実施例2〉
実施例2では、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たすように設計した。
実施例2では、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たすように設計した。
〈実施例3〉
実施例3では、実施例2と同様に、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たすように設計した。
実施例3では、実施例2と同様に、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たすように設計した。
〈比較例1〉
比較例1では、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の範囲外となるように設計した。
比較例1では、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の範囲外となるように設計した。
表1より、実施例2、3に比べて比較例1は光取り出し効率の悪化し、発光効率が低下していることがわかる。
〈比較例2〉
比較例2では、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たし、さらにn1 =3、n3 =2となるように設計した。
比較例2では、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を調節することで、m1 及びm3 がn1 −0.2<m1 <n1 +0.2、n3 <m3 <n3 +0.4の関係を満たし、さらにn1 =3、n3 =2となるように設計した。
表2からわかるように、比較例2は式(2)の干渉式を満たしているため、光取り出し効率は高いが、n1 =3であるため、有機層13の厚さが非常に厚くなり、それによって駆動電圧が上がり、消費電力が実施例2と比べて高くなってしまう。
〈比較例3〉
比較例3では、青色発光用の第1の発光層13e、緑色発光用の第2の発光層13f、発光層分離層13d及び赤色発光用の第3の発光層13dを順次積層した構造とし、赤色発光用の第3の発光層13dを陰極14に最も近くなるようにした。
比較例3では、青色発光用の第1の発光層13e、緑色発光用の第2の発光層13f、発光層分離層13d及び赤色発光用の第3の発光層13dを順次積層した構造とし、赤色発光用の第3の発光層13dを陰極14に最も近くなるようにした。
〈比較例4〉
比較例4では、第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fのホストの材料を全て実施例1の第1の発光層13eに用いたホストと同じ材料にして素子を作製した。
比較例4では、第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fのホストの材料を全て実施例1の第1の発光層13eに用いたホストと同じ材料にして素子を作製した。
〈比較例5〉
比較例5では、第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fのホストの材料を全て実施例1の第3の発光層13dに用いたホストと同じ材料にして素子を作製した。
比較例5では、第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fのホストの材料を全て実施例1の第3の発光層13dに用いたホストと同じ材料にして素子を作製した。
表3からわかるように、比較例3では、第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fの積層順を実施例2と変えて第1の発光層13e、第2の発光層13f及び赤色発光用の第3の発光層13dの積層順としたことにより、キャリアバランスが悪化し、効率の低下を招いている。
比較例4では、赤色発光用の第3の発光層13dのホストに実施例2で青色発光用の第1の発光層13eに用いたホスト材料を用いているので、ホスト−ドーパント間のエネルギー準位のマッチングが悪化し、さらに素子全体としても キャリアバランスが偏ってしまい、効率が低下してしまっている。
比較例5では、青色発光用の第1の発光層13e及び緑色発光用の第2の発光層13fのホストに実施例2で赤色発光用の第3の発光層13dに用いたホスト材料を用いているので、ホスト−ドーパント間のエネルギー準位のマッチングが悪化し、さらに素子全体としてもキャリアバランスが偏ってしまい、効率が低下してしまっている。
以上のように、実施例1及び2のように適切な発光波長を選択しつつ、光反射性電極である陽極12と光半透過性電極である陰極14との間の光学的距離を式(2)の関係を満たすよう調整し、キャリアバランスの良好な積層順、すなわち第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fの積層順とし、かつこれらの第3の発光層13d、第1の発光層13e及び第2の発光層13fのホスト材料として最適なものを用いることにより、高効率かつ低駆動電圧の白色有機EL素子を作製することができ、駆動に必要な電流を抑えることができる。このため、この白色有機EL素子を例えばディスプレイパネルにした場合には消費電力の低減を図ることができる。
以上のように、この第1の実施の形態によれば、式(2)を満たすように白色有機EL素子が構成されているので、高い色純度かつ高効率で低コストな白色有機EL発光素子を実現することができる。
〈2.第2の実施の形態〉
[有機EL照明装置]
図5は第2の実施の形態による有機EL照明装置を示す。
図5に示すように、この有機EL照明装置においては、透明な基板30上に第1の実施の形態による白色有機EL素子31が搭載されている。この場合、この白色有機EL素子31は陰極14側を下にして基板30上に搭載されている。このため、陰極14側から射出される光は基板30を透過して外部に取り出される。この白色有機EL素子31を間に挟んで基板30と対向するように封止基板32が設けられており、この封止基板32及び基板30の外周部が封止材33により封止されている。この白色有機EL照明装置の平面形状は必要に応じて選択されるが、例えば正方形または長方形である。図5においては、一つの白色有機EL素子31だけが示されているが、必要に応じて、複数の白色有機EL素子31を基板30上に所望の配置で搭載してもよい。この有機EL照明装置の白色有機EL素子31以外の構成の詳細及び上記以外の構成は従来公知の有機EL照明装置と同様である。
[有機EL照明装置]
図5は第2の実施の形態による有機EL照明装置を示す。
図5に示すように、この有機EL照明装置においては、透明な基板30上に第1の実施の形態による白色有機EL素子31が搭載されている。この場合、この白色有機EL素子31は陰極14側を下にして基板30上に搭載されている。このため、陰極14側から射出される光は基板30を透過して外部に取り出される。この白色有機EL素子31を間に挟んで基板30と対向するように封止基板32が設けられており、この封止基板32及び基板30の外周部が封止材33により封止されている。この白色有機EL照明装置の平面形状は必要に応じて選択されるが、例えば正方形または長方形である。図5においては、一つの白色有機EL素子31だけが示されているが、必要に応じて、複数の白色有機EL素子31を基板30上に所望の配置で搭載してもよい。この有機EL照明装置の白色有機EL素子31以外の構成の詳細及び上記以外の構成は従来公知の有機EL照明装置と同様である。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態による白色有機EL素子31を用いていることにより、低消費電力かつ安価な有機EL照明装置を実現することができる。
〈3.第3の実施の形態〉
[表示装置]
第3の実施の形態による表示装置は、本開示による有機電界発光素子(典型的には第1の実施の形態による白色有機EL素子)を基板上に配列形成してなるアクティブマトリックス方式の表示装置である。図6にこの表示装置41の全体構成を示す。
[表示装置]
第3の実施の形態による表示装置は、本開示による有機電界発光素子(典型的には第1の実施の形態による白色有機EL素子)を基板上に配列形成してなるアクティブマトリックス方式の表示装置である。図6にこの表示装置41の全体構成を示す。
図6に示すように、この表示装置41の基板11上には、表示領域11aとその周辺領域11bとが設けられている。表示領域11aには、複数の走査線42と複数の信号線43とが縦横に配線されており、それぞれの交差部に対応して1つの画素aが設けられた画素アレイ部として構成されている。これら各画素aには有機電界発光素子44が設けられている。また、周辺領域11bには、走査線42を走査駆動する走査線駆動回路45と、輝度情報に応じた映像信号(すなわち入力信号)を信号線43に供給する信号線駆動回路46とが配置されている。
各画素aに設けられる画素回路は、例えば有機電界発光素子44、駆動トランジスタTr1、書き込みトランジスタ(サンプリングトランジスタ)Tr2および保持容量Csで構成されている。そして、走査線駆動回路45による駆動により、書き込みトランジスタTr2を介して信号線43から書き込まれた映像信号が保持容量Csに保持され、保持された信号量に応じた電流が有機電界発光素子44に供給され、この電流値に応じた輝度で有機電界発光素子44が発光する。なお、駆動用の薄膜トランジスタTr2と保持容量Csとは、共通の電源供給線(Vcc)47に接続されている。
なお、以上のような画素回路の構成はあくまでも一例であり、必要に応じて画素回路内に容量素子を設けたり、さらに複数のトランジスタを設けて画素回路を構成してもよい。また、周辺領域11bには、画素回路の変更に応じて必要な駆動回路が追加される。
なお、この表示装置41は、図7に示すような、封止された構成のモジュール形状のものをも含む。例えば、画素アレイ部である表示領域11aを囲むようにシーリング部49が設けられ、このシーリング部49を接着剤として、透明なガラスなどの対向部(封止基板50)に貼り付けられて形成された表示モジュールが該当する。この透明な封止基板50には、カラーフィルタ、保護膜、遮光膜などが設けられてもよい。なお、表示領域11aが形成された表示モジュールとしての基板11には、外部から表示領域11a(画素アレイ部)への信号などを入出力するためのフレキシブルプリント基板51が設けられていてもよい。
上記の有機電界発光素子44および表示装置41によれば、干渉式(1)、(2)を満たすように、陽極12、すなわち光反射性電極と陰極14、すなわち光半透過性電極との間の光路長を調節することにより、青色の光および赤色の光の光取り出し効率の向上を図ることができ、さらに各色の発光層の積層順を陽極12側に正孔輸送性ホストを、陰極14側に電子輸送性ホストを配置することによって、いずれの発光層においても良好なキャリアバランスが得られ、素子全体として高い発光効率が得られる。
また、上記の有機電界発光素子44および表示装置41によれば、タンデム構造を必要としないことから、タンデム構造素子のような高電圧化が起こらないため、低電圧での駆動が可能となる。さらに一つの光反射性電極と光半透過性電極との組み合わせからなる干渉のみを利用していることにより、複数の光半透過性膜を形成する必要がないため、簡便に素子を作製することができる。したがって、低消費電力かつ安価な表示装置を実現することができる。
なお、有機電界発光素子44は、TFT基板を用いたアクティブマトリックス方式の表示装置41に用いることに限定されず、パッシブ方式の表示装置に用いる有機電界発光素子としても適用可能であり、同様の効果を得ることができる。パッシブ方式の表示装置である場合には、陰極14または陽極12の一方が信号線として構成され、他方が走査線として構成される。
この第3の実施の形態においては、有機電界発光素子44が、基板11と反対側に設けた陰極14側から発光を取り出す上面発光型である場合について説明したが、基板11を透明材料で構成することにより、有機電界発光素子を、発光を基板11側から取り出す下面発光型としたもよい。この場合、図1を用いて説明した積層構造において、透明材料からなる基板11上の陽極12を、例えばITOのような仕事関数が大きい透明電極材料を用いて構成する。これにより、基板11側および基板11と反対側の両方から発光光が取り出される。また、このような構成において陰極14を反射材料で構成することにより、基板11側からのみ発光光が取り出される。この場合、陰極14の最上層にAuGeやAu、Ptなどの封止電極を付けてもよい。
さらに、図1を用いて説明した積層構造を、透明材料からなる基板11側から逆に積み上げて陽極12を上部電極とした構成であっても、基板11側から発光光を取り出す、透過型の有機電界発光素子を構成することができる。この場合においても、上部電極となる陽極12を透明電極に変更することで、基板11側および基板11と反対側の両方から発光光が取り出される。
以上説明した表示装置は、例えば、図8〜図12に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機などの携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号もしくは電子機器内で生成した映像信号を画像もしくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。さらに、有機電界発光素子44は低電圧駆動が可能であり、正面への光取り出し効率を増強するものであるため、特に図13に示すデジタル一眼レフカメラにおける電子式ビューファインダーや図14に示すヘッドマウントディスプレイなど、低電圧駆動が必要とされ、ディスプレイに対する視聴角度が限定されているような応用にに対して非常に有効であり特に適している。以下に、この表示装置が適用される電子機器のいくつかの例について説明する。
図8は、この表示装置が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103などから構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101としてこの表示装置を用いることにより作製される。
図9は、この表示装置が適用されるデジタルカメラを示す斜視図であり、Aは表側から見た斜視図、Bは裏側から見た斜視図である。このデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114などを含み、その表示部112としてこの表示装置を用いることにより作製される。
図10は、この表示装置が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。このノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字などを入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123などを含み、その表示部123としてこの表示装置を用いることにより作製される。
図11は、この表示装置が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。このビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134などを含み、その表示部134としてこの表示装置を用いることにより作製される。
図12は、この表示装置が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示し、Aは開いた状態での正面図、Bはその側面図、Cは閉じた状態での正面図、Dは左側面図、図Eは右側面図、Fは上面図、Gは下面図である。この携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147などを含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145としてこの表示装置を用いることにより作製される。
図13は、この表示装置が適用されるデジタル一眼レフカメラを示し、Aは正面図、Bは背面図である。このデジタル一眼レフカメラは、カメラ本体部151、撮影レンズユニット152、グリップ部153、モニタ154、電子式ビューファインダー155などを含み、その電子式ビューファインダー155としてこの表示装置を用いることにより作製される。
図14は、この表示装置が適用されるヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。このヘッドマウントディスプレイは、表示部161、耳掛け部162などを含み、その表示部161としてこの表示装置を用いることにより作製される。
以上、実施の形態及び実施例について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態及び実施例において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
例えば、上述の実施の形態及び実施例において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
11…基板、12…陽極、13…有機層、13a…正孔注入層、13b…正孔輸送層、13c…第3の発光層、13d…発光層分離層、13e…第1の発光層、13f…第2の発光層、13g…電子供給層、14…陰極、14a…第1層、14b…第2層、30…基板、31…有機EL素子、32…封止基板、33…封止材
Claims (19)
- 光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、下記式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子。
- 前記第1の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、
430nm<λ1 <500nm
であり、
前記第2の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、
600nm<λ2 <660nm
である請求項1に記載の有機電界発光素子。 - n1 及びn2 が、
n1 −n2 =1
の関係を満たす請求項2に記載の有機電界発光素子。 - n1 が、
n1 ≦2
の関係を満たす請求項3に記載の有機電界発光素子。 - 前記発光層のホストが、少なくともアントラセン誘導体を含む二種類以上のホスト材料から形成されている請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 前記第1の発光層のホストが、下記の構造式で表されるアントラセン誘導体からなる請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 前記第1の発光層が前記第2の発光層より前記陰極側に配置されている請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、下記式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子。
- 前記第1の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、
430nm<λ1 <500nm
であり、
前記第3の発光層が発する発光スペクトルのピーク波長が、
600nm<λ3 <660nm
である請求項8に記載の有機電界発光素子。 - n1 及びn3 が、
n1 −n3 =1
の関係を満たす請求項9に記載の有機電界発光素子。 - n1 が、
n1 ≦2
の関係を満たす請求項10に記載の有機電界発光素子。 - 前記発光層のホストが、少なくともアントラセン誘導体を含む二種類以上のホスト材料から形成されている請求項8に記載の有機電界発光素子。
- 前記第1の発光層が前記第3の発光層より前記陰極側に配置されている請求項8に記載の有機電界発光素子。
- 前記第2の発光層が前記第2の発光層より前記陰極側に配置されている請求項14に記載の有機電界発光素子。
- 光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、下記式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する表示装置。
- 光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、下記式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する表示装置。
- 光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、下記式(1)で定義されるm1 及びm2 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n2 <m2 <n2 +0.4
(n1 及びn2 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する照明装置。
- 光取出し方向に順次積層された光反射性電極、有機層及び光半透過性電極を有し、
前記有機層は、発光ピーク波長がλ1 である光を発する第1の発光層と発光ピーク波長がλ2 である光を発する第2の発光層と発光ピーク波長がλ3 である光を発する第3の発光層とを含む複数の発光層を有し、
前記発光ピーク波長λ2 は前記発光ピーク波長λ1 よりも長波長であり、前記発光ピーク波長λ3 は前記発光ピーク波長λ2 よりも長波長であり、下記式(2)で定義されるm1 及びm3 が、
n1 −0.2<m1 <n1 +0.2
n3 <m3 <n3 +0.4
(n1 及びn3 は0以上の整数である)
の関係を満たす有機電界発光素子を有する照明装置。
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JP2011075181A JP2012209184A (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 |
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JP2011075181A JP2012209184A (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012209184A true JP2012209184A (ja) | 2012-10-25 |
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ID=47188747
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JP2011075181A Withdrawn JP2012209184A (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | 有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 |
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JP (1) | JP2012209184A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018527729A (ja) * | 2015-09-22 | 2018-09-20 | ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド | 白色光を発光する有機発光デバイス |
WO2020183264A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 発光デバイス、発光機器、表示装置、電子機器及び照明装置 |
US11991922B2 (en) | 2018-10-12 | 2024-05-21 | Lg Chem, Ltd. | Organic light-emitting device |
-
2011
- 2011-03-30 JP JP2011075181A patent/JP2012209184A/ja not_active Withdrawn
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WO2020183264A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2020-09-17 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 発光デバイス、発光機器、表示装置、電子機器及び照明装置 |
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