JP2012208363A - 光ファイバテープ心線及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単心光ファイバを一括して融着接続あるいはコネクタ接続する時のアライメント作業を容易にしながら、互いに隣接した単心被覆光ファイバ間の間欠的結合が強い結合力によって形成され、作業性及び歪み緩和が容易な構造を提供する。
【解決手段】内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する連結樹脂部が、これらの隣接する単心光ファイバ間に形成された微小な間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに中心線よりも一方側側面から吐出された樹脂の一部が中心線を超えて他方側に達することで形成されて、内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結したことで、全体として二つの連結樹脂部が共に三次元構造とされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ファイバテープ心線及びその製造方法に関する。
光ファイバケーブルに収納される光ファイバ心線は、光ファイバ同士を接続する時の作業性を向上させるために、複数本の光ファイバを並列に配置し、これを一括被覆した光ファイバテープ心線が用いられている。このような光ファイバテープ心線は後工程のケーブル化時に加わる各種応力や敷設後に印加される各種応力に対抗するため通常はスロット構造のスロット内に収納されることが一般的である。
しかし、従来の光ファイバケーブルをより細径化し、高密度化する要求が高まっており、スロットレス構造の光ファイバケーブルに収納可能な光ファイバテープ心線が求められている。
一般に、細径・高密度の光ファイバケーブルに曲げが加わると内部の光ファイバテープ心線に歪を与えることとなり損失増加の原因となる。従って、出来るだけその歪を緩和させる構造の光ファイバテープ心線が求められている。さらに、光ファイバテープ心線から単線に後分岐する(単心分岐)要求が高まってきており、単心分岐しやすくするために光ファイバ同士を間欠的に固定する方法、手段が提案されている。
特許文献1には、互いに隣接する2本の光ファイバ同士を間欠的に連結する複数の連結部が、光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向の2次元で間欠的に配置する構造が記載されている。
特許文献2には、単心被覆光ファイバが複数並べられ、それぞれの単心被覆光ファイバは互いに接触しないように離れて配置され、連結部によって隣接する単心被覆光ファイバ同士が長手方向に連続して連結される構造が記載されている。
特許文献3には、一平面上に複数本の光ファイバ素線を並べ、樹脂で被覆して一体化しテープ状にした光ファイバテープ心線において、それらの上下面の同一箇所を樹脂で被覆した部分と、樹脂が被覆されず複数本の光ファイバ素線が露出した部分とに別れている光ファイバテープ心線が記載されている。
特許第4143651号公報 国際公開WO/2010/001663号公報 特開2000−227532号公報
特許文献3に記載された構造にあっては、光ファイバ素線を樹脂で被覆した部分があるため光ファイバを一括で接続できるというメリットがあるが、複数本の光ファイバ素線が同一部分で連結されているために光ケーブルに曲げが加えられたとき光ファイバテープ心線に歪が発生し、その曲げ歪を許容値以下とさせるには困難があるばかりでなく、単心分岐が困難であるという問題がある。
特許文献1あるいは2に記載された構造にあっては、互いに隣接した光ファイバ(単心被覆光ファイバ)を間欠的に結合しているので、ケーブル曲げ時の光ファイバ歪を小さくする事が可能であり、また、単心分岐することが容易になるというメリットがあるが、互いに隣接した光ファイバは光ファイバの長手方向と幅方向の2次元的に間欠的に連結するために光ファイバ間の連結部の結合力が弱く、光ケーブル化工程で連結部が破損するなどの問題が生じていた。更に、特許文献2に記載された構造にあっては隣接した光ファイバ間のすべてに間隙を形成し、長手方向に連結して結合する構造であるために、光ファイバを一括で融着接続あるいはコネクタ接続する時のアライメント作業が困難などの問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みて複数本の光ファイバを一括して融着接続あるいはコネクタ接続する時のアライメント作業を容易にしながら、互いに隣接した光ファイバ間の間欠的結合箇所に強い結合力が提供され、更には単心分岐の作業性がよくケーブル曲げ時の光ファイバ歪を小さくすることのできる光ファイバテープ心線構造を提供することを目的とする。
本発明は、光ファイバの外周に被覆を施した4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する二つの単心光ファイバ同士を接着する二種の樹脂部が長手方向及び幅方向で複数箇所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う二種の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープ心線において、
一方の樹脂部で形成され、最外方にある二つの単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する二つの単心光ファイバとを連結する一方の連結樹脂部が、単心光ファイバの一方側側面から吐出された樹脂によって形成され、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の双方に配置されて、これらの単心光ファイバを連結し、かつ
他方の樹脂部で形成され、内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する他方の連結樹脂部が、単心光ファイバの一方側側面から吐出された樹脂によって形成され、かつ内方で隣接する単心光ファイバ間に形成された微小な間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに中心線よりも一方側側面から吐出された樹脂の一部が中心線を超えて他方側に達することで形成されて、内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方及び他方の二つの連結樹脂部が共に三次元構造とされたこと
を特徴とする光ファイバテープ心線を提供する。
本発明は、また、前記一方の連結樹脂部が幅方向で重なり合う配置とされたことを特徴とする光ファイバテープ心線を提供する。
本発明は、光ファイバの外周に被覆を施した4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する2心の単心光ファイバ同士を接着する二種の樹脂部が長手方向及び幅方向で複数箇所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う二種の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープ心線の製造方法において、
最外方にある二つの単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する二つの単心光ファイバとを連結する一方の連結樹脂部を、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の一方側から吐出した樹脂で形成し、以ってこれらの単心光ファイバを連結し、
内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する他方の樹脂部を、これらの隣接する単心光ファイバ間に形成された微小な間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに、中心線よりも一方側側面から吐出した樹脂の一部を、中心線を超えて他方側に達するようにして形成し、以って内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方及び他方の二つの連結樹脂部を共に三次元構造としたことを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
本発明は、また、前記連結に用いられる樹脂が、高速パルス式UV樹脂吐出装置からパルス状に吐出され、吐出された樹脂がダイスによって成形されることを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
本発明は、また、内方で隣接する二つの単心光ファイバ間に形成された微小な間隙の間隔が前記ダイスによって維持されることを特徴とする光ファイバ心線の製造方法を提供する。
本発明は、また、前記ダイスが、形成された微小な間隙の間隔をそのまま維持することを特徴とする光ファイバ心線の製造方法を提供する。
本発明は、また、前記ダイスが、形成された微小な間隙の間隔を狭めて維持されることを特徴とする光ファイバ心線の製造方法を提供する。
本発明は、また、形成された微小な間隙の間隔には極めて薄い樹脂層が形成されることを特徴とする光ファイバ心線の製造方法を提供する。
本発明は、光ファイバの外周に被覆を施した4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する2本の単心光ファイバ同士を接着する二種の連結樹脂部が長手方向及び幅方向で複数箇所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う二種の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープ心線の製造方法において、
最外方にある2本の単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する2本の単心光ファイバとを連結する一方連結樹脂部を、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の一方側から吐出した樹脂で形成し、以ってこれらの単心光ファイバを連結し、
内方で隣接する2本の単心光ファイバを連結する樹脂を、これらの隣接する単心光ファイバ間に単心光ファイバ同士の間隔が所望の間隔を保つ機構によって制御されて形成された所望の間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに、中心線よりも一方側側面から吐出した樹脂の一部を、中心線を超えて他方側に達するようにして形成し、以って内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方連結樹脂部及び他方連結樹脂部共に光ファイバテープ心線の長手方向、幅方向、上下方向の三次元構造としたこと
を特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
本発明は、上述したようにいずれの単心光ファイバ隣接間にあっても三次元的構造とした樹脂によって結合されるようにしているので、単心光ファイバを一括して融着接続あるいはコネクタ接続する時のアライメント作業を容易にしながら、かつ光ファイバケーブル曲げ時の単心光ファイバ歪を小さくすることが可能であり、互いに隣接した単心光ファイバ間の間欠結合が強い結合力によって形成される三次元構造を提供し、かつ単心分岐性能のよい間欠形の光ファイバテープ心線を提供することができる。
また、本発明によれば、片側側面からの塗布作業とすることで作業性をよくして、上記構造の光ファイバテープ心線の製造方法を提供することができる。
本発明の実施例の概略構成図。 樹脂吐出のタイミングチャート図。 間欠形の光ファイバテープ心線構造及び製造方法を示す図。 間欠塗布ダイス装置の機能を説明する図。 微小間隙の間隔維持状態を示す図。 光ファイバテープ心線の構成を示す図。 完成された三次元構造の間欠形の4心光ファイバテープ心線を幅方向に拡げた状態を示す図。 完成された三次元構造の間欠形の8心光ファイバテープ心線を幅方向に拡げた状態を示す図。 性能比較を示す図。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の実施例である間欠構造の光ファイバテープ心線製造装置100の概略構成を図1に示す。
この4心光ファイバテープ心線を用いる光ファイバケーブルは、主にスロットレス構造であるため、光ファイバテープ心線ユニットはケーブル断面で見るとランダムな方向に折り畳まれ収納される。したがって光ファイバケーブルを曲げた場合、光ファイバテープ心線ユニットは厚さ方向だけでなく、水平方向すなわちユニット幅方向にも曲げが加わることとなる。
以下、1本の光ファイバを単心光ファイバ、4本の単心光ファイバから光ファイバテープ心線とするものを4心光ファイバテープ心線と記述し、主にこの例を用いて説明する。
図1において、4心光ファイバテープ心線の製造装置100は、間欠塗布ダイス装置1、紫外線(UV)照射装置2、マイクロスコープ装置3、4心光ファイバテープ心線駆動装置4、UV樹脂吐出装置5、単心光ファイバ送出装置6及び4心光ファイバテープ心線巻取装置7から構成される。
間欠塗布ダイス装置1は、上流側間欠塗布ダイス1Aと下流側間欠塗布ダイス1Bとから構成され、上流側間欠塗布ダイス1Aは、上流側ダイス断面11に2個の細長形状の光ファイバ通過孔12を備え、下流側間欠塗布ダイス1Bは、下流側ダイス断面13に1個の細長形状の光ファイバ通過孔14を備える。9は単心光ファイバ、10は4心光ファイバテープ心線を示す。
紫外線照射装置2は、上流側UVランプ15及び下流側UVランプ16から構成され、上流側UVランプ15は、上流側間欠塗布ダイス1Aと下流側間欠塗布ダイス1Bとの間に配置され、下流側UVダイス1Bは下流側間欠塗布ダイス1Bの下流側に配置される。
マイクロスコープ装置3は、マイクロスコープ本体内に高画素のカメラが内蔵され、撮影した光ファイバテープ画像はディスプレー19上に拡大表示させると同時に信号処理部で画像データを信号処理部で処理し、アライメント作業時や、UV樹脂被覆時のデータを取得する。
4心光ファイバテープ心線駆動装置4は、ドラム17と引取ベルト18とから構成され、4心光ファイバテープ心線10を搬送駆動する。4心光ファイバテープ心線10の搬送に伴って各単心光ファイバ9が搬送される。
UV樹脂吐出装置5は、制御部21と22、上流側高速パルス式UV樹脂吐出装置23と下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24及び親カウントタイマー25、上流側子カウンタ26、下流側子カウンタ27から構成される。図1では、高速パルス式UV樹脂吐出装置23、24は、片側側面のみに設けているが、両側に設けるようにしてもよい。
親カウントタイマー25は樹脂吐出に必要なカウント数を生成し、生成したカウント数を上流側子カウントタイマー26、下流側子カウントタイマー27に付与する。子カウントタイマー26、27にはUV樹脂吐出に必要なカウント数およびUV樹脂と吐出中断のためのカウント数が予め設定されている。これらの設定されたカウント数は時間の経過と共に制御部21、22に送信される。制御部は時間軸に沿って予め設定されたカウント数に対応して上流側高速パルス式UV樹脂吐出装置23と下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24にUV樹脂吐出の信号を送信する。カウントタイマーで指定された時間に指定されたカウント数に応じたUV樹脂を必要な量だけ4心光ファイバテープ心線の所望の位置に吐出し塗布する。上流側高速パルス式UV樹脂吐出装置23と下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24の吐出カウント数、吐出ノズル径、圧力、を変えることで、UV樹脂の吐出量を調整することができる。
図2は、UV樹脂吐出のタイミングチャートを示す。上流側間欠塗布ダイス1Aと下流側間欠塗布ダイス1Bとでは時間差を置いたUV樹脂塗布となる。
図1において、単心光ファイバ送出装置6は、4つの単心光ファイバ送出部からなり、それぞれの単心光ファイバ送出部から各1本の単心光ファイバ9が送出される。この例の場合、4本の単心光ファイバ9が送り出されており、4心光ファイバテープ心線10が構成されている。8つの単心光ファイバ送出部が設けられると、上流側間欠塗布ダイスに4個の細長形状の光ファイバ通過孔を設けることで8心光ファイバテープ心線が構成されることになる。
4心光ファイバテープ心線巻取装置7は、4心光ファイバテープ心線駆動装置4によって搬送駆動された完成品としての4心光ファイバテープ心線10を巻取る。
図3は、4心光ファイバテープ心線10の構造及び間欠塗布ダイスの関係を示す。
前述のごとく、上流側高速パルス式UV樹脂吐出装置23で連結樹脂を吐出し上流側間欠塗布ダイス1Aの光ファイバ通過孔12を通すことによって単心光ファイバ同士を連結すると同時に表面に吐出された連結樹脂部をダイス形状と類似に成形し、ついで、UVランプで硬化させることで2心間欠連結光ファイバテープ2本を作製する。さらに、この2心間欠連結光ファイバテープ2本を下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24で連結樹脂を吐出し下流側間欠塗布ダイス1Bの光ファイバ通過孔14を通すことによって吐出された連結樹脂部をダイス形状と類似の形状に成形し、ついで、UVランプで硬化させることで2心間欠連結光ファイバテープ同士の接着を行うことができる。
この結果、上流側で単心光ファイバ9Aと9B及び9cと9Dが間欠的に連結結合し、ついで下流側で単心光ファイバ9Bと9Cが間欠的に連結結合した間欠形の4心光ファイバテープ心線が製造される。
本実施例の4心光ファイバテープ心線10は、従来の間欠形光ファイバテープ心線と同様に一括融着接続作業可能な構造とされ、かつ光ファイバケーブル曲げ時の光ファイバ歪を小さくするため、長手方向の同位置で4本の単心光ファイバが同一箇所で連結結合している部分が存在しないように、長手方向に4心光ファイバテープ心線の連結結合部を交互に配置させ、間欠形とした構造が採用される。本実施例の間欠形の4心光ファイバテープ心線はこの特徴に加えて、3次元結合とされて結合強度が確保された構造に特徴がある。
図3において、4心光ファイバテープ心線10は、図1に示すようにして右方上側から左方下側へと搬送される。4心光ファイバテープ心線10は、図3に示すように上側から9A、9B、9C、9Dの4本の単心光ファイバから構成される。単心光ファイバはあらかじめそれぞれ着色したものを使用することで識別が容易となる。単心光ファイバ9Aと9Dが最外方にある二つの単心光ファイバとなり、単心光ファイバ9Bと9Cとが内方にある隣接する単心光ファイバとなる。8本の単心光ファイバから構成する8心光ファイバテープ心線の場合にも同様となる。単心光ファイバ9A、9B、9C、9Dは平面上を並列状で配置され、単心光ファイバ9Aと光ファイバ9Bとは平面上幅方向において側方が密着され、それぞれの間に間隙はない。単心光ファイバ9Cと単心光ファイバ9Dとについても同様である。単心光ファイバ9Bと単心光ファイバ9Cとの間には予め微小な間隙30が設けられて配置される。
図1に示す製造ラインに沿って上流側間欠塗布ダイス1A及び下流側塗布ダイス1Bが配置される。これらのダイスは、高速パルス式UV樹脂塗吐出装置23、24よりつぶ状の樹脂が2本の単心光ファイバ間に吐出されたUV樹脂28、29を単心光ファイバ9A、9B、9C、9D間にダイス形状に類似した形状に成形塗布する機能を備える。
上流側間欠塗布ダイス1Aは、上述したように2本の通過孔12A、12B(双方を示すときは12)を備え、通過孔12Aは、これら2本の単心光ファイバ9A、9Bを密着した状態で通過させ、かつ2本の単心光ファイバ9A、9Bが余裕を持って通過できる空間が形成されている。この余裕空間の設定によって、単心光ファイバ9Aと9Bとの間に向けて間隔を置いて吐出され間隔を置いて塗布されたUV樹脂は、通過孔12Aと単心光ファイバ間の余裕空間を介して、例えば上面側から下面側にも回り込みUV樹脂層が成形され、これらの2本の単心光ファイバ9A、9Bの上面側及び下面側の双方にUV樹脂が塗布されることとなる。単心光ファイバ9Aと単心光ファイバ9Bとの間には間隙がないので、これらの間から吐出されてUV樹脂が下側に流れることはない。また、単心光ファイバ9Aと単心光ファイバ9Bとの間に間隙を設ける必要性はない。
このようにして連結樹脂部が形成され、隣接する2つの単心光ファイバ9A、9Bを連結する。この連結樹脂部は長手方向、幅方向、及び上下方向の三次元構造となる。本実施例において、このように隣接する2つの単心光ファイバ9A、9Bを連結する3次元の連結樹脂部が構成されることに1つの特徴がある。
内方において隣接する2つの単心光ファイバ9B、9Cについても下流側高速パルス式UV樹脂塗布装置23及び下流側間欠塗布ダイス1Bは同様に連結樹脂部を形成する。
図3において、上流側で形成された連結樹脂部を連結樹脂部31で示し、2つあるのでそれぞれを上流側連結樹脂部31A、31Bとして示す。これらの上流側連結樹脂部31は、予め設定されたカウント数に対応して長手方向の連結長さが設定されることになり、この連結長さは任意のものとなる。
図3に示す例にあっては、連結樹脂部31Aと連結樹脂部31Bとは幅方向において同一長さにおいて重なった形状とされているが、重なることなく、ジグザグ状の形成としてもよい。このためには、上流側間欠塗布ダイス1Aを分離して2個とし配置すればよい。
所定のカウント数だけ連結樹脂の吐出が止められるによって2心間欠連結光ファイバテープ32A、32Bが形成される。この間欠となる領域を間欠領域32と呼ぶ。
図1において、形成された2箇所の上流側連結樹脂部31A、31Bは、紫外線照射装置2のUVランプ15によってUV光が照射され硬化される。
このようにして上流側連結樹脂部31A、31Bが形成される。
最外方にある2本の単心光ファイバ9A、9D、それらにそれぞれ隣接する内方2本の単心光ファイバ9B、9Cとを連結する下流側連結樹脂部33Aが、最外方にある単心光ファイバ9A、9Dとそれに隣接する単心光ファイバ9B、9Cとをこれらの上面側及び下面側の双方にこれらの単心光ファイバ間9A、9Bと9C、9Dに間隙がないようにして配置される。これによって、これらの単心光ファイバ9A、9Bと9C、9Dが連結される。
下流側間欠塗布ダイス1Bは、上流側間欠塗布ダイス1Aとほぼ同一の構成であるが、4本の単心光ファイバ9A,9B,9C,9Dの通過孔14の形状が通過孔12とは異なる。
通過孔12は2個設けられるが、通過孔14は1個とされ、1組の2心間欠連結光ファイバテープ32A、32Bが一体となって通過できるように幅方向により細長形状とされる。
通過孔14が1個とされるのは、1台目ダイス11によって2本の2心間欠連結光ファイバテープ32A、32Bが既に形成されていることによって、すべての単心光ファイバを1つの通過孔14を同時に通過させることを要することになることによる。
上述したように、1組の間欠連結光ファイバテープ32A、32Bの隣接する単心光ファイバ9Bと9Cとの間には予め間隙30が設けてあり、この間隙30を中心として下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24からUV樹脂がつぶ形状に吐出される。
図4は、間欠塗布ダイス装置(1A、1B)の機能を示す。図4(1)は平面図であり、図4(2)はその斜視図である。
間欠塗布ダイス装置1は、上述したように、内方で隣接する2本の単心光ファイバを連結する樹脂を、これらの隣接する単心光ファイバ間に単心光ファイバ同士の間隔が所望の間隔を保つ機構によって制御されて形成された所望の間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに、中心線よりも一方側側面から吐出した樹脂の一部を、中心線を超えて他方側に達するようにして形成し、以って内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方連結樹脂部及び他方連結樹脂部共に光ファイバテープ心線の長手方向、幅方向、上下方向の三次元構造とする。
図4において、上流側と下流側との中間である下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24と上流側UVランプ15の間に強制的に間隔を保つ間隙調整機構20を設けている。この間隙調整機構20によって、間隔30を所望の値に保つことができる。この間隙調整機構20は、2本のネジ(ボルト)で間隙を調整できるようにしている。
このように、間隔30を所望の値に保つために、間隙の調整機構20に例示されるように、必要に応じて下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置24と上流側UVランプ15の間に所望の間隔を保つダイスを用いたり、強制的に間隔を保つ機械機構などを設けて間隔30を制御してもよい。
図4(1)に示すように、上流側で吐出されるUV樹脂滴は下流側で吐出されるUV樹脂滴に比べて大きくされる。
このようにして吐出されたUV樹脂は隣接する単心光ファイバ9Bと9Cの間の上面側に粘着され、下流側間欠塗布ダイス1Bによって、形成されている間隙30を通過し、その一部が単心光ファイバ9Bと9Cの間の下面側の一部を埋める。また、UV樹脂の粘度が低い状態で塗布されると下面側の空間全体がUV樹脂で埋り、間隙30があるために下流側間欠塗布ダイス1B 通過時に、UV樹脂は隣接する単心光ファイバ9Bと9Cの中心を結んだときに、中心線すなわち間隙30の最短部を超えて下面側に達することになる。このようにして、形成されたUV樹脂による下流側連結部33が単心光ファイバ9Bと9C間に形成される。この下流側連結部33は中心線を超えることによって三次元構成の連結体となる。
この連結体の構成に際して、隣接する2つの単心光ファイバ9Bと9Cとは互いに多少引き寄せられ、これらに隣接する単心光ファイバ9A、9Dとの間に多少の間隙が形成される。密着状態を維持されるようになっていてもよい。従来の構造にあっては、隣接する単心光ファイバが密着しているために連結樹脂は単心光ファイバ同士の中心線を超えることがなく、上側空間部のみに形成されるので二次元構成の連続体とされており、また間隙を設けて平板状の連結体を形成するものであるので、やはり二次元構成の連結体とされていた。
図5は、吐出されたパルス状UV樹脂28,29及び隣接する単心光ファイバ9B、9C間に形成された微小な間隙30の維持状態を示す。下流側間欠塗布ダイス13に形成された通過孔14の大きさに対応して間隙30は(イ)(ロ)(ハ)に示すように間隔が調整される。(イ)の場合は、間隙が当初に形成された間隔が維持され、(ロ)の場合は、間隔が半減して形成されることで維持され、(ハ)の場合にはほぼ両者は接着した状態であるが、接着前に間隙30を介してUV樹脂が通過し、流れ込むことで、一部のUV樹脂が間隙間に残存することで維持される例を示す。この例では、形成された微小な間隙の間隔には極めて薄い樹脂層が形成されるにとどまることになる。
このように、所定のカウント数に対応したUV樹脂28が吐出され、連結樹脂部33が形成される。上流側間欠塗布ダイス1Aによって形成された上流側連結部31と下流側連結樹脂部33の間には所定のカウント数に対応した単心被覆光ファイバのみの非UV樹脂区域32が形成され、上流側連結部31と下流側連結樹脂部33は、図1に示した紫外線照射装置2のUVランプ16によるUV光が照射され、硬化される。
このように下流側間欠塗布ダイス1Bで内方に配置された隣接する2つの単心光ファイバ9B、9Cで2心の間欠光ファイバテープ33Aが形成される。
このように、連結樹脂部31、間欠領域32、連結樹脂部33、更に間欠領域32、連結樹脂部31が形成される。
連結樹脂部33が他方の樹脂部として形成される。内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する連結樹脂部33が、これらの隣接する単心光ファイバ間9B、9Cに形成された微小な間隙30を維持するようにして、隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに中心線よりも一方側側面から吐出され、その一部が微小間隙内を中心線を超えて他方側に達することで形成される。内方で隣接する単心光ファイバ9C、9Dがそれぞれ連結されたことで、全体として上述した二つの連結樹脂部31、33が三次元構造とされる。すなわち、二つの連結樹脂部31、33共に三次元構造とされる。三次元構造となることで、連結樹脂部は、上面側及び下面側の双方に形成される。
このように、4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する2心の単心光ファイバ同士を接着する2種類の樹脂部が長手方向及び幅方向で複数個所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う2種類の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープであって、上述した特徴のある構成を持つ4心光ファイバテープ10又は8心光ファイバテープ心線が形成される。
図1に示す装置によって製造された三次元構造で間欠形の4心光ファイバテープ心線10の例を図6に示す。図6において、上流側連結部31は2本の2心間欠連結光ファイバテープ31A、31Bからなり、その長さは80mmに設定され、連結部33は1つの2心テープを形成し、その長さは同じく80mmに設定されている。間欠領域32は、各単心光ファイバ間に連結部はない。
この例にあっては上流側連結部31、下流側連結部33の長さを80mmとし、間欠領域32を20mmとしているが、これらの長さを逆転してもよいし、あるいは同一の長さとしてもよい。また、上流側連結部31と下流側連結部33の長さを異なるようにしてもよい。これらの長さはUV樹脂吐出装置5、の制御部21、22の制御によって任意に設定することができる。8本の単心光ファイバを連結する場合も同様となる。
図3で説明したように、予め間隙30が設定されるために、隣接する単心光ファイバ9Bと9Cの中心を結んだときに、吐出されたUV樹脂は、中心線、すなわち間隙30の最短部を超えて下面側のAライン、BラインあるいはCラインに達することになる。密着度をコントロールした、長手方向、幅方向及び上下方向の三次元構造が形成される。ここでは、この中心線を超えてUV樹脂による連結体をもって三次元構造と呼び、上面あるいは下面側にのみ連結体が構成された構造を二次元構造と呼ぶ。
図7は、完成された三次元構造の間欠形の4心光ファイバテープ心線10を幅方向に拡げた状態を示す。図7に示すように、4本の単心光ファイバを連結した状態で、かつ上流側連結部31及び下流側連結部33を形成した2心間欠連結光ファイバテープを幅方向に拡げることができ、上流側連結部31、下流側連結部32間の間欠領域において、4本の単心光ファイバ9A、9B、9C、9Dに分離することができる。そして、本実施例によれば、図1に示すように片側からのUV樹脂の吐出によって図5に示す三次元構造を提供することができる。
図8は、完成された三次元構造の間欠形の8心光ファイバテープ心線を幅方向に拡げた状態を示す。このような8心光ファイバテープ心線を作製するときには、上流側間欠塗布ダイス1Aには細調光ファイバ通過孔12を4カ所に設け、2心×4組の連結樹脂部31A,31B,31C,31Dを形成し、ついで、下流側UV樹脂吐出装置で9B,9C間、9D,9E間、9F,9G間のみにUV樹脂を塗布し下流側間欠塗布ダイス1Bに設けられた1個の細調光ファイバ通過孔14によってUV樹脂が、4心光ファイバテープ心線の時と同様に、塗布された面から反対側に流れ込み、下流側のUVランプによって連結樹脂部33A,33B,33Cが形成されることとなる。このようにして、連結樹脂部が三次元構造の間欠形8心光ファイバテープを提供することが出来る。
一般に、間欠形の光ファイバテープ心線は主に高密度化を目的としたスロットレス構造の光ファイバケーブル製造時に採用されるため、複数組の間欠形の光ファイバテープ心線があらかじめ光ファイバユニットとして束ねられ、ユニットの断面で見るとランダムな方向に収納される。したがって光ファイバケーブルに曲げが加わると、光ファイバユニット中の光ファイバテープ心線はテープの厚さ方向だけでなく、水平方向すなわち幅方向にも曲げが加わることとなる。従来の光ファイバテープではその異方性のために幅方向の曲げで大幅な歪増加が発生するが、本実施例の間欠形の光ファイバテープ心線は4心の光ファイバテープ構造というよりは2本の単心ファイバを間欠的に束ねただけの構造であるため、これらの歪を大幅に緩和出来る。
以上述べたように、本実施例構造の間欠形の光ファイバテープ心線を採用することによって次の作用効果が得られる。
・実質的に4本または8本の単心光ファイバが部分的に密着した構造に近い構成とすることができるために、アライメントして一括接続し、融着接続性を持たせることが可能である。
・片側からのUV樹脂の吐出およびダイスを通すことによって、樹脂連結部は三次元構成とされ、樹脂連結部の接着強度が強くなり、光ファイバユニット化工程、光ファイバケーブル化工程での樹脂連結部の破損が少なくなる。(作業性がよく、全体的に三次元構造であり、接着強度が強い。)
・2心間欠連結光ファイバテープ構造が採用されるので、単心分岐性能に優れている。(単心分岐性能に優れ、作業効率の向上。)
・間欠的に接着されている構造のため、光ファイバケーブル化時に容易に異方性なく変形し、光ファイバケーブルを曲げたときの曲げ歪を小さくすることが可能である。(光テープ心線の耐歪特性の改良)
本実施例構造の光ファイバテープを従来から知られていた光ファイバテープと比較してまとめてみると図9に示すようになる。
比較例1は、4本の単心光ファイバをすべて密着して上下面双方に連結樹脂部を形成した例であり、比較例2は、4本の単心光ファイバをすべて密着して上面のみに連結樹脂部を形成した例であり、比較例3は4本の単心光ファイバをすべて密着し、幅方向で隣接する単心光ファイバを連結する連結樹脂部を長手方向に間欠的に配列した例であり、比較例4は4本の単心光ファイバの間に間隙を置いて離間させ、幅方向で隣接する単心光ファイバを連結する連結樹脂を長手方向に間欠的に配列した例であり、比較例5は4本の単心光ファイバ間に間隙を置いて離間させ、幅方向で隣接する単心光ファイバを平面状の連結樹脂で長手方向に連続して連結する例を示す。例えば、特許文献2に記載された構造の例である。
図9に、これらの比較例及び本件発明の実施例について、単心分岐性、光テープ心線の耐歪特性、融着接続性、全体的に三次元構造か、及び総合的な評価を記載した。比較例1に示される構造の作製に当っては、両側からの樹脂の吐出が必要とされる。
図9によれば、いずれの評価項目においても本発明の実施例が優れ、総合的に見た評価において本発明の実施例が優れていることが判る。
本実施例によれば、次のようなステップが採用される。
最外方にある二つの単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する二つの単心光ファイバとを連結する二つの連結樹脂部を、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の一方側から吐出した樹脂で形成する。これらの単心光ファイバ間に間隙がないようにして樹脂部を形成する、以って、単心光ファイバ9A、9Bを連結する。
内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する樹脂部を、これらの隣接する単心光ファイバ間に形成された微小な間隙が維持されるようにして、かつこれらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに、中心線よりも一方側側面から樹脂を吐出する。
これによって、その一部が前記微小間隙内を、中心線を超えて他方側に達するようにして樹脂部を形成する。このようにして、内方で隣接する単心光ファイバ9B、9Cを連結することができ、このように連結したことで全体として前記二つの連結樹脂部が三次元構造となる。
このように形成した三次元構造によれば、片側側方からの吐出方向でもって、接合強度が強く、上述したように単心分離性能にすぐれ、ケーブル変形性がよく、ケーブル曲げ時の歪を小さくすることができる。
1…間欠塗布ダイス装置、1A…上流側間欠塗布ダイス、1B…下流側間欠塗布ダイス、2…紫外線照射装置、5…UV樹脂吐出装置、6…単心光ファイバ送出装置、7…4心光ファイバテープ心線巻き取り装置、9(9A、9B、9C、9D)…単心光ファイバ、10…4心光ファイバテープ心線、11…上流側ダイス断面、12…通過孔、13…下流側ダイス断面、14…通過孔、15、16…UVランプ、21、22…制御部、23…上流側高速パルス式UV樹脂吐出装置、24…下流側高速パルス式UV樹脂吐出装置、25、26、27…カウントタイマー、30…間隙、31…第1の連結樹脂部、32…間欠領域、33…第2の連結樹脂部、100…光ファイバテープ心線製造装置。

Claims (9)

  1. 光ファイバの外周に被覆を施した4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する二つの単心光ファイバ同士を接着する二種の樹脂部が長手方向及び幅方向で複数箇所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う二種の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープ心線において、
    一方の樹脂部で形成され、最外方にある二つの単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する二つの単心光ファイバとを連結する一方の連結樹脂部が、単心光ファイバの一方側側面から吐出された樹脂によって形成され、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の双方に配置されて、これらの単心光ファイバを連結し、かつ
    他方の樹脂部で形成され、内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する他方の連結樹脂部が、単心光ファイバの一方側側面から吐出された樹脂によって形成され、かつ内方で隣接する単心光ファイバ間に形成された微小な間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに中心線よりも一方側側面から吐出された樹脂の一部が中心線を超えて他方側に達することで形成されて、内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方及び他方の二つの連結樹脂部が共に三次元構造とされたこと
    を特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 請求項1において、前記一方の連結樹脂部が幅方向で重なり合う配置とされたことを特徴とする光ファイバテープ心線。
  3. 光ファイバの外周に被覆を施した4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する2心の単心光ファイバ同士を接着する二種の樹脂部が長手方向及び幅方向で複数箇所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う二種の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープ心線の製造方法において、
    最外方にある二つの単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する二つの単心光ファイバとを連結する一方の連結樹脂部を、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の一方側から吐出した樹脂で形成し、以ってこれらの単心光ファイバを連結し、
    内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結する他方の樹脂部を、これらの隣接する単心光ファイバ間に形成された微小な間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに、中心線よりも一方側側面から吐出した樹脂の一部を、中心線を超えて他方側に達するようにして形成し、以って内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方及び他方の二つの連結樹脂部を共に三次元構造としたこと
    を特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  4. 請求項3において、前記連結に用いられる樹脂が、高速パルス式UV樹脂吐出装置からパルス状に吐出され、吐出された樹脂がダイスによって成形されることを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  5. 請求項4において、内方で隣接する二つの単心光ファイバ間に形成された微小な間隙の間隔が前記ダイスによって維持されることを特徴とする光ファイバ心線の製造方法。
  6. 請求項5において、前記ダイスが、形成された微小な間隙の間隔をそのまま維持することを特徴とする光ファイバ心線の製造方法。
  7. 請求項5において、前記ダイスが、形成された微小な間隙の間隔を狭めて維持されることを特徴とする光ファイバ心線の製造方法。
  8. 請求項7において、形成された微小な間隙の間隔には極めて薄い樹脂層が形成されることを特徴とする光ファイバ心線の製造方法。
  9. 光ファイバの外周に被覆を施した4本または8本の単心光ファイバから構成され、隣接する2本の単心光ファイバ同士を接着する二種の連結樹脂部が長手方向及び幅方向で複数箇所間欠的に配置され、幅方向で隣り合う二種の樹脂部同士間は長手方向で非樹脂部を介して離れており、かつ幅方向で重ならないように配置された光ファイバテープ心線の製造方法において、
    最外方にある2本の単心光ファイバと、それらにそれぞれ隣接する2本の単心光ファイバとを連結する一方連結樹脂部を、最外方にある単心光ファイバとそれに隣接する単心光ファイバとの上面側及び下面側の一方側から吐出した樹脂で形成し、以ってこれらの単心光ファイバを連結し、
    内方で隣接する2本の単心光ファイバを連結する樹脂を、これらの隣接する単心光ファイバ間に単心光ファイバ同士の間隔が所望の間隔を保つ機構によって制御されて形成された所望の間隙を介し、これらの隣接する単心光ファイバの中心を結んだときに、中心線よりも一方側側面から吐出した樹脂の一部を、中心線を超えて他方側に達するようにして形成し、以って内方で隣接する二つの単心光ファイバを連結し、前記一方連結樹脂部及び他方連結樹脂部共に光ファイバテープ心線の長手方向、幅方向、上下方向の三次元構造としたこと
    を特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
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