JP2012204085A - 照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光板による反射ロスを低減して効率を向上した照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具は、光源15と、光源15の前側に対向する光学部材16と、光源15の前側の周囲に位置し前側へと突出する遮光板とを備える。光学部材16は、少なくとも光源15の中心からの光線に対する反射方向が光源15の中心を通る基準軸Aに対して負方向となる負全反射領域24cを外縁部に有するフレネルレンズ面24を光源15側に備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、光源の前側の周囲に配置された遮光板に関する。
従来、例えば天井面に埋設されるダウンライトなどの照明器具は、光源と、この光源から放射される光を制御するための光学部材であるフレネルレンズと、このフレネルレンズから出射する光の範囲を規制する遮光板とを備えている。
特開2010−251617号公報
遮光板は、グレアの観点から、光源を直接視認できないように、比較的深く形成されることがある。特に、フレネルレンズを用いる場合には、このフレネルレンズが光源からの光線を平行光にするため、深い遮光板を用いると遮光板が必要以上に遮光し、反射ロスによって効率が低下するおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、遮光板による反射ロスを低減して効率を向上した照明器具を提供することを目的とする。
実施形態の照明器具は、光源と、この光源の前側に対向して配置された光学部材と、光源の前側の周囲に前側へと突出して配置された遮光板とを備える。光学部材は、少なくとも光源の中心からの光線に対する反射方向が光源の中心を通る基準軸に対して負方向となる負全反射領域を外縁部に有する配光制御面を光源側に備える。
本発明によれば、負全反射領域により、少なくとも光源の中心からの光線を光源の中心を通る基準軸に対して負方向へと全反射させることで、光源の周囲に配置された遮光板により反射される光量を低減し、遮光板による反射ロスを低減して効率を向上することが期待できる。
一実施形態の照明器具の一部を拡大して示す縦断面図である。 同上照明器具を示す縦断面図である。
以下、一実施形態の構成を図1および図2を参照して説明する。
図2に示す照明器具11は、例えば天井面などに埋設されるダウンライトなどであり、天井などに埋め込まれる器具本体12と、この器具本体12に取り付けられた光源部13および円筒状の遮光板14とを備えている。
また、光源部13は、器具本体12の下端側内部に配置されており、光源15およびこの光源15に取り付けられた光学部材16を備えている。
光源15は、例えばCOB(Chip On Board)モジュールであり、基板17、この基板17の一面の中央領域に形成された発光部18を有している。
基板17は、例えば、アルミニウムなどの金属やセラミックスなど熱伝導性に優れた材料で、例えば円板状に形成されている。基板17は、一面である前面が実装面となっており、この実装面に図示しない配線パターンが形成されている。基板17が金属製の場合には基板17の実装面に絶縁層が形成され、この絶縁層上に配線パターンが形成されている。なお、基板17は、円板状に限らず、正方形状、長方形状など、他の形状に形成されていてもよい。
発光部18は、その中心を光源15の光軸に一致させた状態で配置され、基板17の実装面側から見た形状が例えば円形で、その形状領域内に1つ以上、例えば複数の図示しない固体発光素子、例えばLED素子が接着剤などで接着されて実装され、これら複数の固体発光素子がワイヤボンディングによって直列に電気接続されるとともに基板17の配線パターンに電気接続されている。さらに、蛍光体が混入された例えばシリコーン樹脂などの透明樹脂で構成される蛍光体層としての封止層で、複数の固体発光素子が一体に覆われて封止されている。そして、固体発光素子には例えば青色光を発するLED素子が用いられ、封止層の蛍光体には固体発光素子からの青色光の一部により励起されて黄色光を放射する蛍光体が用いられている。したがって、固体発光素子および封止層などによって発光部18が形成され、この発光部18の前面である封止層の前面が発光面となり、この発光面から白色系の照明光が円形状に放射される。
そして、光源15には、図示しない点灯装置から固体発光素子に点灯電源を供給する配線が接続されている。
また、光学部材16は、例えば、ポリカーボネートなどの透明樹脂にて一体に形成されたフレネルレンズであり、発光部18の前面に対向するカバー部としてのフレネルレンズ部である前面部20を備えている。さらに、この光学部材16は、例えば光源15に対してねじなどの取付手段21を介して固定されている。
前面部20は基板17の実装面より大きく形成され、正面視で例えば円形状となっている。また、この前面部20には発光部18に対向する内面に発光部18からの光が入射する前側入射面でもある配光制御面としてのフレネルレンズ面24が形成され、このフレネルレンズ面24とは反対側となる前面部20の外面に光が出射する出射面25が形成されている。
フレネルレンズ面24は、通常のレンズを同心円状の領域に分割し、厚みを減らしたレンズであり、径方向にのこぎり状の断面を有しており、分割数を多くすればするほど薄くでき、使用材料を減らして軽量化もできる。すなわち、フレネルレンズ面24は、光源15の発光部18の中心を通り基板17の実装面に対して垂直な光軸である基準軸Aに対して後側で、かつ、外方(径方向)へと鋭角状に傾斜した、換言すれば基準軸Aに対して図1中の反時計回り方向への角度が90°以上180°以下の複数の入射面27と、基準軸Aに対して前側で、かつ、内方(基準軸Aに向かう方向)へと鋭角状に傾斜した、換言すれば基準軸Aに対して図1中の反時計回り方向への角度が90°未満の複数の傾斜面28とを有するプリズム形状に形成されている。したがって、各入射面27と各傾斜面28とは互いに交差する方向に沿って形成されている。そして、このフレネルレンズ面24は、各入射面27と各傾斜面28との形状によって、基準軸Aに対して外方(径方向)へと、屈曲領域24a、正全反射領域24bおよび負全反射領域24cが順次形成されている。なお、以下、入射面27および傾斜面28の傾斜角とは、基準軸Aに対して前側へとこの基準軸Aに対して離れる方向への傾斜角(図1中の反時計回り方向の傾斜角)をいうものとする。
屈曲領域24aは、フレネルレンズ面24の中央部に位置し基準軸Aに正対する部分を中心とする円形状の領域である。この屈曲領域24aに位置する入射面27である第1入射面27aは、基準軸A側から外方、すなわち正全反射領域24b側へと、基準軸Aに対する傾斜角が徐々に小さくなるように設定されている。つまり、第1入射面27aは、基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対する傾斜角が小さくなる。また、屈曲領域24aに位置する傾斜面28である第1傾斜面28aは、基準軸A側から外方、すなわち正全反射領域24b側へと、基準軸Aに対する傾斜角が徐々に小さくなるように設定されている。つまり、第1傾斜面28aは、基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対する傾斜角が小さくなる。
正全反射領域24bは、屈曲領域24aの外方で、かつ、負全反射領域24cの内方、すなわち、これら屈曲領域24aと負全反射領域24cとの間に位置し、基準軸Aを中心とする円環状の領域である。この正全反射領域24bに位置する入射面27である第2入射面27bは、基準軸A側から外方、すなわち負全反射領域24c側へと、基準軸Aに対する傾斜角が徐々に小さくなるように設定されている。さらに、この正全反射領域24bに位置する傾斜面28である第2傾斜面28bは、基準軸A側から外方、すなわち負全反射領域24c側へと、基準軸Aに対する傾斜角が徐々に大きくなるように設定されている。つまり、第2入射面27bおよび第2傾斜面28bは、それぞれ基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対する傾斜角が大きくなる。したがって、第2傾斜面28bは、基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対して正方向への反射角度が小さくなる。
また、負全反射領域24cは、正全反射領域24bの外方で、かつ、フレネルレンズ面24の最外縁部に位置し、基準軸Aを中心とする円環状の領域である。この負全反射領域24cに位置する入射面27である第3入射面27cは、基準軸A側から外方、すなわち光学部材16の前面部20の外縁部側へと、基準軸Aに対する傾斜角が徐々に小さくなるように設定されている。つまり、第3入射面27cは、基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対する傾斜角が小さくなる。さらに、この負全反射領域24cに位置する傾斜面28である第3傾斜面28cは、基準軸A側から外方、すなわち光学部材16の前面部20の外縁部側へと、基準軸Aに対する傾斜角が徐々に小さくなるように設定されている。つまり、第3傾斜面28cは、それぞれ基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対する傾斜角が小さくなる。換言すれば、第3傾斜面28cは、基準軸Aから離れるほど基準軸Aに対して負方向への反射角度が大きくなる。
したがって、入射面27は、第1入射面27aから第3入射面27cへと、基準軸Aに対する傾斜角が90°以上180°以下の範囲で徐々に小さくなる。また、傾斜面28は、正全反射領域24bと負全反射領域24cとにおいて、これら正全反射領域24bと負全反射領域24cとの境界位置で基準軸Aに対する傾斜角が最大(90°未満)となり、その境界位置から離れるほど、正反射領域24bと負全反射領域24cとのそれぞれで基準軸Aに対する傾斜角が小さくなる。
そして、図2に示す遮光板14は、光源15からの光を使用者が直視することを避けてグレアを防止する反射部材であり、例えばアルミニウムなどの金属により形成され、光軸方向後側から前側、すなわち上端に位置し光源部13が挿入された入射開口31側から下端に位置し光が出射する出射開口32側へと徐々に拡開状の反射面33を内部に有している。すなわち、この遮光板14は、光源15の前側に突出して上端側が器具本体12に取り付けられ、この上端側の内方に光学部材16の前面部20の出射面25側(前側)が挿入されて位置している。さらに、この遮光板14の外部には、この遮光板14を天井などに取り付けるための取付板34が突設されている。
そして、このように構成された照明器具11では、点灯装置から光源15の複数の固体発光素子に点灯電源を供給することにより、複数の固体発光素子が点灯して発光部18の発光面から光が放射され、この光が光学部材16に入射し、この光学部材16から外部へ出射して、遮光板14の反射面33により反射(規制)されて所定のビーム角となるように出射開口32から出射する。
光学部材16のフレネルレンズ面24が形成された前面部20に入射した発光部18からの光は、前面部20のフレネルレンズ面24の屈折領域24aにおいて屈折されるとともに、正全反射領域24bおよび負全反射領域24cで全反射されることにより、出射面25から出射される。
このとき、例えばフレネルレンズ面24の屈曲領域24aの第1入射面27aに入射した光線は、この第1入射面27aにより屈曲された後、第1傾斜面28aにより屈曲され、基準軸Aに平行な方向に沿って出射面25から出射される。また、フレネルレンズ面24の正全反射領域24bの第2入射面27bに入射した光線は、この第2入射面27bにより屈曲された後、第2傾斜面28bにより基準軸Aに対して正方向、すなわち拡散する方向(図1中の右上方向)、本実施形態では例えば遮光板14の反射面33の傾斜方向と略平行な方向へと全反射されて出射面25から出射される。さらに、フレネルレンズ面24の負全反射領域24cの第3入射面27cに入射した光線は、この第3入射面27cにより屈曲された後、第3傾斜面28cにより基準軸Aに対して負方向、すなわち縮小する方向(図1中の右下方向)へと全反射されて出射面25から、第3入射面27cへの入射方向とは逆方向に出射される。特に、フレネルレンズ面24の負全反射領域24cの最外縁に位置する第3傾斜面28cによる光線の反射方向は、図2の仮想線Lに示すように、基準軸A(図1)に対して反対側に位置する遮光板14の出射開口32の縁部より内方となる。すなわち、光源15の中心位置からフレネルレンズ面24の外縁部側に入射した光線は、遮光板14の反射面33に対して反射されることなく出射される。
このように、以上説明した一実施形態によれば、負全反射領域24cにより、少なくとも光源15の中心からの光線を光源15の中心を通る基準軸Aに対して負方向へと全反射させることで、光源15の周囲に配置された遮光板14の反射面33により反射される光量を低減し、特に深い遮光板14を用いる場合であっても、遮光板14による反射ロスを低減して効率を向上できる。
また、負全反射領域24cの光線に対する反射角度を基準軸Aに対して離れるほど大きくすることにより、遮光板14の反射面33に近い位置ほど基準軸Aに対して負方向への全反射の角度を大きくして、負全反射領域24cで全反射される光線を、遮光板14の反射面33に対して、より入射しにくくできる。
さらに、フレネルレンズ面24の負全反射領域24cの内縁部に連続して、少なくとも光源15の中心からの光線に対する反射方向が基準軸Aに対して正方向となる正全反射領域24bを備えることにより、遮光板14の反射面33に入射しにくい位置では光線を広げて、照明器具11のビーム角を確保できる。
また、正全反射領域24bの光線に対する反射角度を基準軸Aに対して離れるほど小さくすることにより、遮光板14の反射面33に近い位置ほど基準軸Aに対して正方向への全反射の角度を小さくして、正全反射領域24bで全反射される光線を、遮光板14の反射面33に対して、より入射しにくくできる。
そして、フレネルレンズ面24を、基準軸Aに対して後側に向けて外方へと鋭角状に傾斜し、基準軸Aに対して離れるほど傾斜角が小さくなる複数の入射面27と、これら入射面27のそれぞれと交差状に傾斜し、正全反射領域24bと負全反射領域24cとにて、これら正全反射領域24bと負全反射領域24cとの境界位置で基準軸Aに対する傾斜角が最大となる複数の傾斜面28とを有するプリズム形状とすることにより、基準軸Aに対して離れるほど基準軸Aに対して負方向への反射角度が大きくなる負全反射領域24cと、基準軸に対して離れるほど基準軸Aに対して正方向への反射角度が小さくなる正全反射領域24bとを容易に構成できる。
なお、上記一実施形態において、傾斜面28の基準軸Aに対する傾斜角は、例えば正全反射領域24bと負全反射領域24cとの全体において、ほぼ一定としてもよい。このとき、その傾斜角は、上記一実施形態の正全反射領域24bと負全反射領域24cとの境界位置での傾斜角(最大の傾斜角)と等しいものとする。
本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 照明器具
14 遮光板
15 光源
16 光学部材
24 配光制御面としてのフレネルレンズ面
24b 正全反射領域
24c 負全反射領域
27 入射面
28 傾斜面
A 基準軸

Claims (5)

  1. 光源と;
    この光源の前側に対向して配置され、少なくとも光源の中心からの光線に対する反射方向が光源の中心を通る基準軸に対して負方向となる負全反射領域を外縁部に有する配光制御面を光源側に備えた光学部材と;
    光源の前側の周囲に前側へと突出して配置された遮光板と;
    を具備していることを特徴とする照明器具。
  2. 負全反射領域は、光源の中心を通る基準軸に対して離れるほど光線に対する反射角度が大きくなる
    ことを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  3. 配光制御面は、負全反射領域の内縁部に連続し、少なくとも光源の中心からの光線に対する反射方向が光源の中心を通る基準軸に対して正方向となる正全反射領域を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。
  4. 正全反射領域は、光源の中心を通る基準軸に対して離れるほど光線に対する反射角度が小さくなる
    ことを特徴とする請求項3記載の照明器具。
  5. 配光制御面は、光源の中心を通る基準軸に対して後側に向けて外方へと鋭角状に傾斜し、基準軸に対して離れるほど傾斜角が小さくなる複数の入射面と、これら入射面のそれぞれと交差状に傾斜し、正全反射領域と負全反射領域とにて、少なくともこれら正全反射領域と負全反射領域との境界位置で基準軸に対する傾斜角が最大となる複数の傾斜面とを有するプリズム形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の照明器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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