JP2012202737A - 信号処理回路及び転がり軸受装置 - Google Patents

信号処理回路及び転がり軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変位センサのセンサヘッドとしてのコイルに接続される信号処理回路において、互いに対向して離れた位置にある一対のコイルの温度差が、変位検出に与える影響を排除する。
【解決手段】この信号処理回路3は、変位の被検出体を挟んで互いに対向配置された一対のコイル21,22に対して、交流に直流バイアスを付加した駆動信号を与える駆動信号回路31と、一対のコイル21,22からの出力の交流成分に基づいて被検出体の変位に基づく信号を検出する信号検出回路32と、一対のコイル21,22からの出力の直流成分に基づいて当該コイル間の温度勾配を求め、当該温度勾配に基づいて信号検出回路32の出力を補正する温度補正回路33とを備えたものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば転がり軸受装置に設けられる変位センサのセンサヘッドであるコイルから出力される信号を処理する回路に関する。
近年、自動車の分野において、走行の際の運転制御を行うために、車輪に作用する荷重の情報が必要とされている。かかる情報を得るため、車輪用の転がり軸受装置(ハブユニット)にコイル型の変位センサが設けられている(例えば、特許文献1,2参照)。この変位センサは、車輪にかかる荷重を測定するため、例えば、変位の測定対象である回転体を挟んで水平方向に対向配置された一対のコイルと、垂直方向に対向配置された一対のコイルとを、センサヘッドとして備えている。
特開2007−127253号公報 特開2010−008087号公報
上記のコイルは電気的特性に温度ドリフトを生じるが、互いに対向する一対のコイルで均一な温度ドリフトを生じるのであれば、2つのコイルから出力された信号の差動出力をとることにより、温度ドリフトの影響を排除することができる、と考えられていた。
しかしながら現実には、回転体を挟んで対向する一対のコイルは、互いに空間的に離れている。特に、大型車用のハブユニットの場合には、回転体を挟んで対向する一対のコイルが、互いに大きく離れてしまう。この場合、一対のコイルの初期温度は同一であったとしても、例えばいずれか一方のコイルに近い位置に何らかの熱源があると、一対のコイル間で、温度ドリフトの違い(温度差)が生じる。このような場合、信号処理回路で単に差動出力をとっても、温度差の影響が排除できない。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、変位センサのセンサヘッドとしてのコイルに接続される信号処理回路において、互いに対向して離れた位置にある一対のコイルの温度差が、変位検出に与える影響を排除することを目的とする。
(1)本発明の信号処理回路は、変位の被検出体を挟んで互いに対向配置された一対のコイルに対して、交流に直流バイアスを付加した駆動信号を与える駆動信号回路と、前記一対のコイルからの出力の交流成分に基づいて前記被検出体の変位に基づく信号を検出する信号検出回路と、前記一対のコイルからの出力の直流成分に基づいて当該コイル間の温度勾配を求め、当該温度勾配に基づいて前記信号検出回路の出力を補正する温度補正回路とを備えたものである。
上記のように構成された信号処理回路では、駆動信号の直流バイアスによって、一対のコイルにおける温度への反応が、直流成分としてその出力に現れる。そこで、温度補正回路は、一対のコイル間の温度勾配を求め、これに基づいて、信号検出回路の出力を補正する。このようにして、互いに対向して離れた一対のコイルの温度差が変位検出に与える影響を排除することができる。
(2)また、上記信号処理回路において、信号検出回路は、一対のコイルからの出力におけるそれぞれの交流磁気成分を抽出する交流磁気成分抽出回路と、それぞれの交流磁気成分についての差動出力をとる交流磁気成分差動回路と、交流磁気成分差動回路の出力を直流化する同期整流直流化回路とを備え、また、温度補正回路は、一対のコイルからの出力におけるそれぞれの直流温度成分を抽出する直流温度成分抽出回路と、それぞれの直流温度成分についての差動出力をとる直流温度成分差動回路と、同期整流直流化回路の出力を、直流温度成分差動回路の出力で補正する温度補正差動回路とを備えたものであってもよい。
この場合、変位に基づく信号は交流磁気成分についての差動出力として現れ、同期整流直流化回路により直流化される。一対のコイルの温度差すなわち温度勾配は、直流温度成分についての差動出力として現れる。従って、同期整流直流化回路の出力を、直流温度成分差動回路の出力で補正することにより、互いに対向して離れた一対のコイルの温度差が変位検出に与える影響を排除することができる。
(3)一方、上記(1)又は(2)の信号処理回路を備える転がり軸受装置は、被検出体としての回転体を回転自在に支持するものであって、コイルが、回転体の周りに少なくとも一対2組で配置され、各組のコイルに対して信号処理回路を備えるものである。
この場合、互いに対向して離れた一対のコイルの温度差が変位検出に与える影響を排除することができるので、2方向(例えば垂直・前後)への回転体の変位を、常に正確に検出することができる。
本発明の信号処理回路及びこれを備える転がり軸受装置によれば、互いに対向して離れた位置にある一対のコイルの温度差が、変位検出に与える影響を排除することができる。
変位の検出対象となる金属製の被検出体と、この被検出体を径方向に挟んで互いに対向するように配置された一対のコイルとを示す図である。 LC回路の周波数特性の一例を示すグラフである。 基本構成として図1に示した一対のコイルに接続される信号処理回路を示すブロック図である。 交流磁気成分差動回路の入出力を示すグラフである。 同期整流直流化回路の入出力を示すグラフである。 直流温度成分差動回路の入出力を示すグラフである。 温度補正差動回路の入出力を示すグラフである。 実際に被検出体が変位を生じ得る状態で温度補正を行った結果の一例を示すグラフである。 転がり軸受装置の一種であるハブユニットの断面図である。 図9の左端側から見たコイルの配置図である。
以下、本発明の一実施形態に係る信号処理回路及び転がり軸受装置について、図面を参照して説明する。
《被検出体とコイル》
まず、変位センサのセンサヘッドとしてのコイルと、被検出体との基本的な関係について説明する。
図1は、変位の検出対象となる金属製の被検出体1と、この被検出体1を径方向に挟んで互いに対向するように配置された一対のコイル2(21,22)とを示す図である。被検出体1は、例えば円柱状の回転体であり、本来は回転中心軸周りに軸ぶれせずに回転し、一対のコイル2とは等ギャップの関係にあるが、例えば径方向への荷重が作用すると、微小な変位を生じる。その結果、例えば、被検出体1がいずれか一方のコイルに近づき、他方のコイルから遠ざかる、という関係になる。
各コイル21,22の等価回路は、インダクタンスL及びキャパシタンスCの並列体に、直列抵抗Rを直列接続したものとなる。インダクタンスL及びキャパシタンスCは、被検出体1との距離によって変化するので、これらの変化によりLC回路の自己共振周波数f(=1/(2π(L・C)1/2)が変化する。コイル2内の直列抵抗Rは、コイル材料である銅の温度係数4.39×10−3/℃に支配されるため、温度ドリフトの要因となる。
図2は、LC回路の周波数特性の一例を示すグラフである。周波数特性は、例えば自己共振周波数f1でピークとなる実線の曲線であるが、自己共振周波数が低下してf2になると、周波数特性は破線の曲線となる。この結果、LC回路に一定の発振周波数f0を供給している場合において、LC回路の出力(振幅)は、V1からV2に変化する。このようにして、ギャップの変化を出力の変化として検出することができる。
《転がり軸受装置への搭載例》
次に、上記のようなコイル2を変位センサのセンサヘッドとして備えた転がり軸受装置について説明する。
図9は、転がり軸受装置の一種であるハブユニットの断面図である。このハブユニット50は車両に取り付けられるものであり、取り付けた状態では、図9における右側が車両のアウター側(車両の外側)であり、左側が車両のインナー側(車両の内側)である。
図9において、ハブユニット50の中心軸Cに沿った方向をY軸方向とし、これに直交する紙面に垂直な方向をX軸方向とし、Y軸方向及びX軸方向の双方に直交する鉛直方向をZ軸方向とする。従って、このハブユニット50が自動車に取り付けられた状態においてX軸方向は車輪の前後水平方向となり、Y軸方向は車輪の左右水平方向(軸方向)となり、Z軸方向は上下方向となる。
このハブユニット50は、主たる構造部分として、外輪51、内軸52、内輪部材53、ナット54、及び、転動体55を備えている。外輪51は、筒状部51aと、この筒状部51aの一部の外周面から径方向外方へ伸びたフランジ部51bとを有している。このフランジ部51bは、車体側の固定部材(図示せず。)に固定され、これによってハブユニット50が車体に固定される。内軸52は、外輪51内に挿通される主軸部52aと、車両アウター側にあって径方向外方へ延びるフランジ部52bとを有している。このフランジ部52bが、車輪のホイールやブレーキディスクの取付部となる。
内軸52の車両インナー側には、筒状の内輪部材53が外嵌され、さらに、内軸52の端部に形成された雄ねじ部52dにナット54が螺着されることにより、内輪部材53が内軸52に固定されている。転動体55は、周方向に複数個配置された玉からなる複列の構成となっている。各列の玉は保持器(図示せず。)によって周方向に所定間隔で保持されている。転動体55に対して、外側軌道面51c及び内側軌道面52c,53cは斜めに角度を成し、アンギュラ玉軸受が構成されている。
このハブユニット50において、外輪51は、車体側の固定部材に固定される固定軌道輪である。また、内軸52と内輪部材53とは、外輪51に転動体55を介して回転自在に支持された回転軌道輪である。外輪51、内軸52及び内輪部材53は、互いに同軸(中心軸C)に配置されている。
一方、ハブユニット50は、センサ機能に関する構成要素として、内輪部材53のインナー側端部に外嵌された筒状の被検出体56と、当該被検出体56との間に径方向のギャップを有しつつ対向して、径方向外方に配置された上下(Z軸方向)一対2組のコイル21z,22zとを備えている。コイル21z,22zは、円筒状のケース58に取り付けられ、このケース58が外輪51に取り付けられている。また、ケース58の左端側の開口を塞ぐキャップ59が取り付けられている。被検出体56は、内軸52及び内輪部材53と同軸に配置され、これらと一体に回転する。1組のコイル21z,22zは、図1におけるコイル21,22に相当する。車輪から回転軌道輪(内軸52,内輪部材53)に作用する荷重によって被検出体56が変位を生じ、これを、コイル21z,22zによって検出する。
なお、図9において、被検出体56は、全体的には円筒状の部材であるが、その外周面に周溝56aが形成されている。この周溝56aの存在により、軸方向に被検出体56が変位を生じると、Y軸方向へ2列のコイル21z,22zと被検出体56との間のギャップの大きさが変化し、コイル21z,22zの出力が変化する。これに基づき、軸方向の変位も検出することができる。
図10は、図9の左端側から見たコイルの配置図である。図10に示すように、コイル21z,22zは、Z軸に沿って、被検出体56を挟んで対向配置されている。また、図9では図示を省略したが、コイル21x,22xが、X軸に沿って、被検出体56を挟んで対向配置されている。さらに、これら一対2組のコイル(21x/22x,21z/22z)が、図9の軸方向(Y方向)に2列に設けられている。
ここで、各コイルを、場所を示す符号(X軸の前方:f、X軸の後方r、Z軸の上方:t、Z軸の下方b、車両インナー側:i、車両アウター側o)を用いて表すと、図10に示す8個(4個がY軸方向へ2列)のコイルfi,fo、ri、ro、ti、to、bi、boが存在する。各コイルの出力を、例えばコイルfiの出力であれば[fi]というように表すとすれば、基本的に、変位は以下のように求めることができる。
すなわち、車両インナー側でのラジアル変位Xiは、[fi]、[ri]の差動出力、例えば[fi]−[ri]に基づいて、求めることができる。
車両インナー側でのラジアル変位Ziは、[bi]、[ti]の差動出力、例えば[bi]−[ti]に基づいて、求めることができる。
同様に、車両アウター側でのラジアル変位Xoは、[fo]−[ro]に基づいて、車両アウター側でのラジアル変位Zoは、[bo]−[to]に基づいて、それぞれ求めることができる。
一方、アキシャル変位Yは、[fi]、[fo]の差動出力、[ri]、[ro]の差動出力、[ti]、[to]の差動出力、又は、[bi]、[bo]の差動出力に基づいて、求めることができる。また、[fi]、[ri]、[ti]、[bi]の総和と、[fo]、[ro]、[to]、[bo]の総和との差動出力に基づいて、求めることもできる。
上記のような変位の求め方に関して、アキシャル変位は、Y軸方向に隣接するコイル間の差動出力に基づいているので、温度ドリフトの違いに起因する誤差は出にくい。しかし、被検出体56を挟んで径方向に互いに対向するコイル間の差動出力に基づくラジアル変位に関しては、一対のコイルが設けられている場所に隔たりがあるので、周囲の熱源等、設置環境の違いに基づく温度差が生じる場合がある。このような温度差があると、正確にラジアル変位を検出することができない。そこで、径方向に対向している一対のコイルの信号処理については、以下に述べる信号処理回路を用いる。
《信号処理回路》
図3は、基本構成として図1に示した一対のコイル2(21,22)に接続される信号処理回路3を示すブロック図である。図において、信号処理回路3は、大別すると、駆動信号回路31と、信号検出回路32と、温度補正回路33とを備えている。駆動信号回路31は、変位の被検出体1(図1)を挟んで互いに対向配置された一対のコイル21,22に対して、交流に直流バイアスを付加した駆動信号を与える。信号検出回路32は、一対のコイル21,22からの出力の交流成分に基づいて被検出体1の変位に基づく信号を検出する。また、温度補正回路33は、一対のコイル21,22からの出力の直流成分に基づいて当該コイル間の温度勾配を求め、当該温度勾配に基づいて信号検出回路32の出力を補正する。
駆動信号回路31は、直流バイアス回路311、交流正弦波生成回路312、加算回路313、及び、分圧抵抗314,315によって構成されている。直流バイアス回路311は、一定の直流バイアス電圧を出力する。交流正弦波生成回路312は、一定周波数(図2のf0に相当する。)の交流正弦波を生成して出力する。直流バイアス電圧と、交流正弦波とは、加算回路313で互いに加算され、分圧抵抗314,315を介して一対のコイル21,22に供給される。
各コイル21,22は、被検出体1との距離に応じて自己共振周波数が変化し、従って、各コイル21,22からは、被検出体1の変位情報を含む信号が出力される。また、コイル2(21,22)は、温度によって前述の直列抵抗Rの値が変化するので、直流バイアス電圧に対するコイル2からの出力電圧が変化する。すなわち、各コイル21,22からは、温度情報(直流温度成分)も含む信号が出力される。
信号処理回路32は、微分回路である交流磁気成分抽出回路321,322、交流磁気成分差動回路323、及び、同期整流直流化回路324によって構成されている。交流磁気成分抽出回路321,322は、微分により直流成分を取り除き、それぞれ対応するコイル2の出力における交流磁気成分を抽出する。交流磁気成分差動回路323は、交流磁気成分抽出回路321,322から出力されたそれぞれの交流磁気成分についての差動出力をとる。差動出力をとることにより、被検出体1の変位信号が得られる。同期整流直流化回路324は、この変位信号を直流化して出力する。
温度補正回路33は、積分回路である直流温度成分抽出回路331,332、直流温度成分差動回路333、及び、温度補正差動回路334によって構成されている。直流温度成分抽出回路331,332は、積分により交流成分の影響を排除し、実質的に、それぞれ対応するコイル21,22の出力における直流温度成分を抽出する。直流温度成分差動回路333は、直流温度成分抽出回路331,332から出力されたそれぞれの直流温度成分についての差動出力をとる。差動出力をとることにより、2つのコイル21,22間の温度差すなわち温度勾配が求められる。この温度勾配を用いて、温度補正差動回路334は、同期整流直流化回路324から出力される変位信号を補正する。こうして、一対のコイル21,22の温度差が変位検出に与える影響を排除することができる。
ここで、例えば被検出体1を静止させ、変位が生じない状態(変位信号が一定)で、コイル21に熱源を接近させ、その後遠ざけることにより試験的に一対のコイル21,22間の温度ドリフトの差を生じさせた場合に、どのように温度補正が行われるかの一例を示す。
図4は、交流磁気成分差動回路323の入出力を示すグラフである。コイル21からの交流磁気成分a(記号は図3の対応箇所にも記載している。以下同様。)は、温度ドリフトの違いによって、コイル22からの交流磁気成分bよりも、少し上方に位置する。この場合、差動出力はcの波形となる。
図5は、同期整流直流化回路324の入出力を示すグラフである。差動出力cは、図4におけるcの波形と同じもの(縦軸のスケールを少し大きくしたもの)である。この場合、直流化された出力gは、本来、変位が生じなければ一定値となるべきところであるが、温度ドリフトの違いが原因となって、時間とともに変化している。
図6は、直流温度成分差動回路333の入出力を示すグラフである。コイル21からの直流温度成分dは、熱源の一時的接近により、経過時間に対して例えば図示のように変化する。一方、コイル22からの直流温度成分eは、時間が経過しても一定である。この場合、直流温度成分の差動出力fは、図示のように直流温度成分dをシフトした類似の形状となる。
図7は、温度補正差動回路334の入出力を示すグラフである。同期整流直流化回路324からの直流化された出力gは、直流温度成分差動回路333から出力される差動出力fによって補正され、結果的に、差動出力である温度補正後の出力hは、図示のような一定値となる。すなわち、温度ドリフトの違いに基づく温度差が解消されている。
図8は、実際に被検出体1が変位を生じ得る状態で温度補正を行った結果の一例を示すグラフである。横軸は経過時間、縦軸は信号の電圧又は温度を示す。
波形は上から順に、補正前の出力(g)、温度補正の出力(f)、温度の変化、補正後の出力(h)を示している。
このように、温度補正により、補正前の波形から温度変化の影響が排除され、良好な出力が得られる。
以上のように、当該信号処理回路3では、駆動信号の直流バイアスによって、一対のコイル2(21,22)における温度への反応が、直流成分としてその出力に現れる。そこで、温度補正回路33は、一対のコイル間の温度勾配を求め、これに基づいて、信号検出回路32の出力を補正する。このようにして、互いに対向して離れた一対のコイルの温度差が変位検出に与える影響を排除することができる。また、このような信号処理回路3を用いることによって、近傍の熱源有無等の設置環境に影響されず、精度良く変位検出を行うことができる。
また、このような信号処理回路3を、前述のハブユニット50において径方向に対向する一対のコイルごとに設けることにより、互いに対向して離れた一対のコイルの温度差が変位検出に与える影響を排除することができる。従って、2方向(例えば垂直・前後)への回転体の変位を、常に正確に検出することができる。
《その他》
なお、ハブユニット50に適用する場合の信号処理回路3は、ハブユニット50の一部としてハブユニット50に搭載してもよいし、ハブユニット50からケーブル等を介して接続される別体としてもよい。
また、信号処理回路3は、ハブユニットに限らず、被検出体を挟んで対向する一対のコイルの出力を処理する各種用途に適用することができる。
1:被検出体、2:コイル、3:信号処理回路、21/22,21x/22x,21z/22z:コイル、31:駆動信号回路、32:信号検出回路、32:信号処理回路、33:温度補正回路、50:ハブユニット、56:被検出体、321,322:交流磁気成分抽出回路、323:交流磁気成分差動回路、324:同期整流直流化回路、331,332:直流温度成分抽出回路、333:直流温度成分差動回路、334:温度補正差動回路

Claims (3)

  1. 変位の被検出体を挟んで互いに対向配置された一対のコイルに対して、交流に直流バイアスを付加した駆動信号を与える駆動信号回路と、
    前記一対のコイルからの出力の交流成分に基づいて前記被検出体の変位に基づく信号を検出する信号検出回路と、
    前記一対のコイルからの出力の直流成分に基づいて当該コイル間の温度勾配を求め、当該温度勾配に基づいて前記信号検出回路の出力を補正する温度補正回路と
    を備えていることを特徴とする信号処理回路。
  2. 前記信号検出回路は、
    前記一対のコイルからの出力におけるそれぞれの交流磁気成分を抽出する交流磁気成分抽出回路と、
    前記それぞれの交流磁気成分についての差動出力をとる交流磁気成分差動回路と、
    前記交流磁気成分差動回路の出力を直流化する同期整流直流化回路と、を備え、
    前記温度補正回路は、
    前記一対のコイルからの出力におけるそれぞれの直流温度成分を抽出する直流温度成分抽出回路と、
    前記それぞれの直流温度成分についての差動出力をとる直流温度成分差動回路と、
    前記同期整流直流化回路の出力を、前記直流温度成分差動回路の出力で補正する温度補正差動回路と、を備えている請求項1記載の信号処理回路。
  3. 前記被検出体としての回転体を回転自在に支持する転がり軸受であって、
    前記コイルが、前記回転体の周りに少なくとも一対2組で配置され、各組のコイルに対して請求項1又は2に記載の信号処理回路を備えることを特徴とする転がり軸受装置。
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