JP2012199987A - パイロット信号送信方法、無線通信システム、基地局、移動局及び通信方法 - Google Patents

パイロット信号送信方法、無線通信システム、基地局、移動局及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基地局のセル環境に応じて所望のチャンネル推定精度を保てる必要最低限の共通パイロット信号の送信を可能とするパイロット信号送信方法、無線通信システム、基地局、移動局及び通信方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成し、基地局は、前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信し、移動局は、前記パターンのパイロット信号を受信することを特徴とするパイロット信号送信方法である。
【選択図】図4

Description

本発明は基地局から送信されるパイロット信号の送出技術に関し、特に、パイロット信号送信方法、無線通信システム、それらに用いられる装置及びプログラムに関する。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)は、周波数利用効率が通常の変調方式に比べて良好であり、移動通信システムで問題となる周波数選択性フェージングに強いため、近年注目を浴びており、2.5MHz帯や5.2GHz帯の無線LANシステムに実用化されている。また、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において検討が進められているEvolved UTRA(E-UTRA)における下り回線への導入も計画されている(例えば、非特許文献1)。
OFDMでは送信帯域を複数のサブキャリアに分割し、各サブキャリアで情報シンボルを伝送する。従って、図1に示すように、OFDMを用いた伝送方式では周波数軸方向並びに時間軸方向の2次元方向に情報シンボルが多重される。
一方、マルチパスフェージング路においては遅延波によってフェージングが生じる。フェージングは受信波の時間特性、並びに周波数特性の両方に変動を与える。時間特性への影響は移動局の移動速度によって決定され、移動速度が速いほどフェージング変動速度は速くなる。また、周波数特性への影響は遅延時間の広がりを示す遅延スプレッドにより決定され、遅延スプレッドが大きいほどが相関帯域幅は小さくなる。ここで、相関帯域幅とは、周波数選択性フェージングを表現する基本パラメータであり、周波数特性の相関が所定値以上である最小周波数幅をいう。従って、相関帯域幅が小さくなるということは同帯域幅内ではフェージングによる周波数特性の変動が大きいことを意味する。
フェージング変動周期が情報シンボルのサンプリング周期に対して相対的に短い場合、フェージング変動により信号波の位相並びに振幅が変動してしまうため、情報シンボルを正しく判定することが困難となる。このような問題点を解決するためには、位相および振幅の基準点を情報シンボルと共に送信する必要がある。そのために、データと共に既知な信号系列を送信し、位相および振幅基準となる情報を受信側へ伝える。このような既知な信号系列をパイロット信号と呼ぶ。受信側ではパイロット信号から得られる位相や振幅の基準点を用いて、他のシンボルにおける位相や振幅変動を推定し、補正することによって信号を復調する。一般に、通信路における振幅並びに位相変動の特性をチャネル特性と呼び、パイロット信号に基づいてチャネル特性を推定することをチャネル推定と呼ぶ。
先に述べたように、フェージングは周波数並びに時間特性の両方に変動を与え、またOFDMでは情報シンボルを周波数並びに時間軸の両方向に多重している。従って、一般にOFDMでは、周波数並びに時間軸の両方向にパイロット信号が多重される。3GPPにおけるE-UTRAでは、単位送信時間であるサブフレーム内におけるパイロット信号の多重方法が議論されており、図2に示すような1サブフレーム内の1OFDMシンボルにのみパイロット信号を多重する方法や、図3に示すように1サブフレーム内の複数のOFDMシンボルにパイロット信号を多重する方法が候補として挙げられている。
3GPP TR25.814 v0.5.0 (2005-11) 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Physical Layer Aspects for Evolved UTRA (Release 7)
先に述べたように、パイロット信号は既知の信号系列であり、データ信号を伝送することができない。従って、無線リソース使用効率の観点からはパイロット信号はオーバヘッドであり、チャネル推定精度を所望の品質に保てる必要最低限だけ送信することが望ましい。従って、一般に下り回線ではセル内の全ての移動局が共通して用いる共通パイロット信号を送信するようにし、パイロット信号に使用する無線リソースの割合を節約するようにする。
しかし、前述のようにフェージングによるチャネル変動は時間軸方向並びに周波数軸方向の両方に存在し、各々移動局の移動速度(ドップラー速度)やセル環境(遅延スプレッド)によって変動ピッチは異なる。すなわち、所望のチャネル推定精度を保つために必要な最適なパイロット信号の多重方法並びに信号密度は個々の移動局またはセル環境に応じて異なるという問題点があった。
また、図2に示すように、各サブフレームのパイロット信号から算出したチャネル推定と、次サブフレームのパイロット信号から算出したチャネル推定とを内挿補間することにより、サブフレーム内での時間変動を考慮したチャネル推定結果に基づいてデータシンボルの復調を行うことが可能である。しかし、図11に示すように、異なるチャネルがサブフレーム毎に時間多重された場合、移動局が連続したサブフレームを受信できない場合がある。一例として、個別の移動局に対してデータ送信するユニキャストチャネルと、複数の移動局に対してデータ送信するマルチキャストチャネルとをサブフレーム毎に時間多重するような場合が考えられる。この場合、マルチキャストチャネルはセル内の不特定の移動局に対して送信するため、セルエッジでも所望の品質が得られるよう隣接する基地局から同時に受信できるような、いわゆるソフトハンドオーバが用いられる可能性が高い。このソフトハンドオーバを実現するためには、基地局間の送信タイミングが完全に同期していなくとも受信できるようなフレーム構成とする必要があり、ユニキャストチャネルのフレーム構成とは異なることが想定される。従って、ユニキャストチャネルを受信している移動局は、マルチキャストチャネルは受信できないような場合があり、上述したような次サブフレームのパイロット信号を利用したチャネル推定は不可能となり、チャネル推定精度が劣化するという問題があった。
また、OFDMでは隣接セルの干渉により特性が大きく劣化するが、一般にパイロット信号はセル端に位置する移動局でも十分な品質で受信できるよう大きい電力で送信する。従って、隣接するセル間で送信タイミングがある程度同期しているようなシステムでは、同じタイミング、同じサブキャリアにおいて隣接する基地局同士が大きな電力でパイロット信号を送信するため、セル端に位置する移動局では隣接セルのパイロット信号が大きな干渉となりチャネル推定が劣化するという問題点があった。
本発明の目的は、上記課題を解決するパイロット信号送信方法、無線通信システム、基地局、移動局及び通信方法を提供することにある。
本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成し、基地局は、前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信し、移動局は、前記パターンのパイロット信号を受信することを特徴とするパイロット信号送信方法である。
本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成する手段と、前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信する手段とを有する基地局と、前記パターンのパイロット信号を受信する手段を有する移動局とを有することを特徴とする無線通信システムである。
本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成する手段と、前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信する手段とを有する基地局である。
本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成し、前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信することを特徴とするパイロット信号送信方法である。
本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を、基地局から受信する手段と、前記基地局から受信した情報に基づいて、前記パターンでパイロット信号が送信されるサブフレームを認識する手段と、前記サブフレームで受信した前記パイロット信号に基づいて、チャネル推定を行う手段とを有することを特徴とする移動局である。
本発明は、ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンが異なるパイロット信号を、基地局から受信し、前記基地局から受信した情報に基づいて、前記パターンでパイロット信号が送信されるサブフレームを認識し、前記サブフレームで受信した前記パイロット信号に基づいて、チャネル推定を行うことを特徴とする通信方法である。
本発明によれば、基地局のセル環境に応じて所望のチャネル推定精度を保てる必要最低限な共通パイロット信号の送信を可能とし、通信品質を向上すると共にオーバヘッドを削減することができ、ユーザスループット並びにシステムスループットを向上させることができる。
また、本発明によれば、セル環境や提供するサービスなどに応じて各基地局に適した共通パイロット信号のパイロットパターンを使用することが可能となり、チャネル推定精度を向上させつつ、無線リソースの使用効率を向上させることを可能となる。従って、システム及びユーザスループットを改善させる効果が得られる。
更に、本発明によれば、隣接するセル同士で異なるパイロットパターンを使用することが可能となり、従って、隣接するセル間でのパイロットシンボル同士が衝突することによる干渉を低減することが可能となり、チャネル推定精度を向上させ、システム並びにユーザスループットを改善させる効果が得られる。
OFDM変調方式の概念図を説明する図である。 パイロット信号パターンの一例を示す図である。 パイロット信号パターンの一例を示す図である。 実施例1におけるシステム構成を説明する図である。 実施例1において用いるパイロット信号パターンを説明する図である。 実施例1において用いる基地局の構成を説明する図である。 実施例1において用いる移動局の構成を説明する図である。 実施例1において用いる移動局の動作フローを説明する図である。 チャネル推定方法の一例を説明する図である。 実施例2において用いるパイロット信号パターンを説明する図である。 実施例3における基地局が送信するチャネルについて説明する図である。 実施例4において用いられるパイロット信号パターンを説明する図である。 実施例4において用いられる移動局の構成を説明する図である。
本発明における特徴は、1)基地局のセル環境に応じて異なる共通パイロット信号のパターン(以下ではパイロットパターンと呼ぶ)を設定できるようにし、2)基地局が使用しているパイロットパターンをセル内の移動局が識別できるようにする、という点である。本発明では、以下に示すように、これらの特徴を実現する複数の方法を提供するが、特徴1)と特徴2)の実現方法はどの組み合わせで使用してもよく、また同じ特徴に対する実現方法を複数組み合わせて使用してもよい。
1) 基地局のセル環境に応じて異なるパイロットパターンを設定する方法は、以下の通りである。
i) セルの遅延スプレッドに基づいて設定する。
ii) 移動局の平均速度に基づいて設定する。
iii) 時間多重するチャネルの種類に基づいて設定する。
iv) 隣接する基地局の送信するパイロットパターンに基づいて設定する。
2) 移動局において基地局が使用しているパイロットパターンを識別する方法は、以下の通りである。
i) 基地局がセル内の不特定の移動局に対して報知信号として通知する。
ii) 移動局がブラインドで判定する。
以下に、これらの各実現方法の組み合わせについて詳細に説明する。
実施例1では、1)−i) セルの遅延スプレッドに基づいてパイロットパターンを設定し、2)−i)パイロットパターンは報知信号としてセル内の不特定の移動局に対して送信する場合について説明する。
背景技術において説明した通り、周波数選択性フェージングによる変動はマルチパスの遅延スプレッドによって異なり、遅延スプレッドが大きいほど相関帯域幅は小さくなる。相関帯域幅が小さいということは、同じ周波数帯域内では周波数特性の変動が大きいことを意味するため、周波数軸方向に蜜にパイロット信号を多重し、チャネル推定精度を向上させる必要がある。一方、相関帯域幅が大きい場合は、周波数特性の変動は小さいため周波数軸方向に多重するパイロット信号は少なくてよい。一般に、単位送信時間並びに周波数(以後、サブフレームと呼ぶ)内には複数のパイロット信号が多重されており、各パイロット信号に基づいてチャネル推定を行い、パイロット信号の存在しない時間または周波数区間は内挿補間をすることでチャネル推定を行う。
また、遅延スプレッドは遅延波の遅延時間の広がりを示す指標であり、一般にセルサイズが大きい場合のほうが、遅延スプレッドも大きくなる傾向にある。そこで、本実施例では、セルの大きさに応じてパイロットパターンを変更するようにする。具体的には、大きいセルほど周波数軸方向のパイロット密度の高いパイロットパターンを使用するようにし、周波数選択性フェージング変動が大きい場合のチャネル推定精度を向上させるようにする。一方、小さいセルでは周波数軸方向のパイロット密度が低いパイロットパターンを使用するようにし、パイロット信号によるオーバヘッドを低減し、無線リソース使用効率を向上させるようにする。
また、パイロット信号はチャネル変動を推定する基準信号として使用するため、移動局においてパイロットパターンを既知である必要がある。従って、本実施例では各基地局が使用しているパイロットパターンを報知信号としてセル内の移動局に対して送信するものとする。
[システム構成]
図4は、本実施例において用いられるシステム構成を説明する図である。
本実施例におけるシステムは、基地局401、402と、各基地局の送受信カバーエリアであるセル421、422、各基地局と送受信を行う移動局411-413から成る。基地局、401並びに402は、セル内の移動局に対する共通信号として報知信号及び共通パイロット信号を、OFDM変調を用いて送信している。また、各移動局に対する個別信号としてデータの送受信も行っている。図4に示されているように、セル421はセル422よりもカバーしているエリア半径が大きいため、送信している共通パイロット信号の信号パターンは各々異なる。
図5は、本実施例において用いられるパイロットパターンについて説明する図である。
パターン501は基地局401が送信しているパイロットパターンであり、パターン502は基地局402が送信しているパイロットパターンである。また、黒または斜線の部分がパイロット信号を示しており、斜線部分は両パイロットパターン共にパイロット信号が多重されている基準パイロットポジションである。以後、基準パイロットポジションのみのパターンを基準パイロットパターンと呼ぶ。基準パイロットパターンは予め規定されており、全移動局において既知であるようにする。従って、移動局は新たな基地局からの信号を受信開始する際は、まず基準パイロットパターンに多重されているパイロット信号を使用してチャネル推定を行い、報知信号を受信する。報知信号には、本基地局が使用しているパイロットパターンに関する情報が含まれているため、移動局はこのパイロットパターン情報を取得した後は、本基地局が送信している全てのパイロット信号を用いてチャネル推定を行うことが可能となる。基地局401はセル半径が大きいため遅延スプレッドが大きくなることが想定され、従って、周波数軸方向のパイロット信号多重率が高いパターン501を使用するようにする。一方、基地局402はセル半径が小さいため遅延スプレッドは小さくなることが想定され、従って、周波数軸方向のパイロット信号多重率が低いパターン502を使用するようにする。ここで、これらのパイロットパターンは予め基地局開設前にセルサイズに基づいて設定しておくものとする。
[基地局]
図6は、本実施例において用いられる基地局の構成を説明する図である。
本実施例における基地局は、基地局の設定情報を記録するメモリ601と、パイロット信号生成部602と、システム情報などを通知する報知信号生成部603と、報知信号を符号化する符号化部604、符号化後の報知信号やパイロット信号を変調する変調部605、変調後の信号をFFT変換しサブキャリアへマッピングする等の送信に必要な処理を行い送信する送信処理部607とからなる。尚、ここでは本発明において必要な構成要素のみを示しており、その他の一般的な基地局構成要素は省略している。
メモリには、基地局のシステム設定情報が記録されており、想定している基地局のセルサイズ等に基づいて決定したパイロットパターンに関する情報も記録されている。このパイロットパターン情報はパイロット信号生成部602へ通知されると共に、報知信号生成部603へも通知される。パイロット信号生成部602では通知されたパイロットパターンのパイロット信号を生成し、変調部605へ送る。また、報知信号生成部603では、パイロットパターン情報をシステム情報に含めて制御信号を生成し、符号化部604へ送る。
[移動局]
図7は、本実施例において用いられる移動局の構成を説明する図である。
本実施例における移動局は、所定のタイミングで所定周波数帯域の信号を受信する受信処理部701と、受信した信号からパイロット信号部を分離する信号分離部702と、分離したパイロット信号からチャネル推定を行うチャネル推定部703と、受信信号とチャネル推定値から復調を行う復調部704と、復号部705とから成る。尚、ここでは本発明において必要な構成要素のみを示しており、その他の一般的な移動局構成要素は省略している。
信号分離部702は、新たな基地局の信号を受信する場合は、図示しないメモリに記録されている基準パイロットパターン情報に基づいて、基準パイロットパターンに該当するシンボルに多重されている信号のみを分離し、チャネル推定部703へ送る。そして、このチャネル推定を使用して報知信号を受信・復号し使用している基地局が使用しているパイロットパターン情報を取得する。取得したパイロットパターン情報は、信号分離部702並びにチャネル推定部703へ通知され、信号分離部702は通知されたパイロットパターンに基づいてパイロット信号に該当する部分の信号をチャネル推定部703へ送る。チャネル推定部703では、通知されたパイロットパターンに基づいてチャネルの推定を行い、復調部705へ送る。
図8は、本実施例において用いられる移動局がサブフレーム毎に行う受信動作フローを説明する図である。
移動局は、基地局のパイロットパターン情報を未取得の場合は(801、NO)、信号分離部702並びにチャネル推定部703において基準パイロットパターンに基づいてパイロット信号分離並びにチャネル推定を行い(802)、復調部704はこのチャネル推定を用いて報知信号等の受信信号を復調、復号部704において復号し情報を取り出す(803)。一方、移動局が基地局のパイロットパターン情報を取得済みである場合は(801、YES)、信号分離部702並びにチャネル推定部703は基地局が使用しているパイロットパターンに基づいてチャネル推定を行い(806)、復調部705はこのチャネル推定を用いて受信信号を復調、並びに復号部において復号する(803)。さらに、基地局のパイロットパターン情報を未取得取の場合は(804、NO)、復号した報知信号に含まれるパイロットパターン情報を抽出し、信号分離部並びにチャネル推定部703へ送る(805)。
尚、本実施例ではチャネル推定の詳細な方法については限定しないが、例えば、図9に示したような方法でチャネル推定を行うことができる。
パイロットシンボルがQPSK変調における(1,1)で送信されているとすると、移動局ではこれにフェージング変動による位相回転αが加わったパイロットシンボルを受信する。そこで、移動局におけるチャネル推定部では、受信パイロットシンボルの複素共役をとり、これからパイロットシンボル分(1、1)だけ位相を回転させることにより、フェージング変動分(−α)を算出する。これをチャネル推定結果として、他の受信シンボルに掛けることでフェージング変動による位相回転を補正することが可能である。ただし、OFDM伝送ではパイロットシンボルと他のデータシンボルが送信されている時間/周波数が異なり、また一般にチャネル特性は時間/周波数に応じて変動する。従って、サブフレーム内の各パイロットシンボルにおけるチャネル推定を計算した後、各々周波数軸並びに時間軸上の隣り合うパイロットシンボル間で内挿補間を行いパイロットシンボル以外のシンボルにおけるチャネル推定を計算するようにすることで、内挿補間を行わず単独のチャネル推定値を用いる場合よりもチャネル推定精度を改善することができる。
以上で説明したように、本実施例では各基地局のセルサイズに応じて使用するパイロットパターンを決定する。そして、各基地局が使用しているパイロットパターンを報知信号として移動局に通知することで、移動局が基地局の使用しているパイロットパターンに基づいてチャネル推定を行えるようする。このとき、セルサイズが大きく遅延スプレッドが大きくなると想定される基地局では、周波数選択性フェージングの影響を低減するために周波数軸方向のパイロットシンボル密度が高いパイロットパターンを使用するようにし、チャネル推定精度を向上させるようにする。一方、セルサイズが小さく遅延スプレッドが小さいと想定される基地局では、周波数軸方向のパイロットシンボル密度が低いパイロットパターンを使用し、オーバヘッドを低減して無線リソースの利用効率を向上させるようにする。この結果、各基地局にセル環境に応じた最適なパイロットパターンを使用することとなり、システム並びにユーザスループットを向上させることが可能となる。
実施例2では、1)−ii) 移動局の平均速度に基づいてパイロットパターンを設定する点が実施例1とは異なる点であり、その他については実施例1と同じである。
背景技術において説明した通り、フェージングの時間変動は移動局の移動速度によって異なり、移動速度が速いほどフェージング変動ピッチは速くなる。すなわち、単位時間内でのチャネル変動が大きいことを意味するため、時間軸方向に蜜にパイロット信号を多重し、チャネル推定精度を向上させる必要がある。一方、フェージング変動ピッチが遅い場合は、単位時間内でのチャネル変動が小さいことを意味するため、時間軸方向に多重するパイロット信号は少なくてよく、パイロット信号の存在しない区間は内挿補間をすることでチャネル推定を行えばよい。
そこで、本実施例では、セル内の移動局の平均速度に応じてパイロットパターンを決定する。具体的には、セル内の移動局の平均速度が速いほど時間軸方向のパイロット密度の高いパイロットパターンを使用するようにしチャネル推定精度を向上させるようにする。一方、平均速度が遅いセルでは時間軸方向のパイロット密度が低いパイロットパターンを使用するようにし、パイロット信号によるオーバヘッドを低減し、無線リソース使用効率を向上させるようにする。
また、実施例1と同様に、各基地局が使用しているパイロットパターンに関する情報を報知信号としてセル内の移動局に通知するようにし、移動局では、パイロットパターン情報を取得するまでは基準パイロットパターンを用いてチャネル推定を行うものとする。
[システム構成]
実施例2におけるシステム構成は、実施例1におけるシステム構成と同じであるため図は省略する。ただし、各基地局のセルサイズは図4のように異なってもよいし、同程度でもよい。また、実施例2におけるシステムでは、各セルにおける移動局の平均速度が異なるものとする。例えば、図4における基地局401のセル421内には線路や道路などが存在し高速移動をする移動局の割合が高く、基地局402のセル422内には建物や歩行者専用の路地などが存在し低速移動をする移動局の割合が高いものとする。
図10は、本実施例において用いられるパイロットパターンについて説明するための図である。
パターン1001は基地局401が送信しているパイロットパターンであり、パターン1002は基地局402が送信しているパイロットパターンである。また、黒または斜線の部分がパイロット信号を示しており、斜線部分は両パイロットパターンに共にパイロット信号が多重されている基準パイロットパターンである。移動局は新たな基地局からの信号を受信開始する際は、まず基準パイロットパターンに多重されているパイロット信号を使用してチャネル推定を行い、報知信号を受信する。報知信号には、基地局が使用しているパイロットパターンに関する情報が含まれているため、移動局はこの情報を取得すると、基地局が送信している全てのパイロット信号を用いてチャネル推定を行うことが可能となる。
基地局401のセルでは高速移動する移動局の割合が高いため、時間軸方向のパイロット信号多重率が高いパターン1001を使用し、基地局402のセルでは低速移動する移動局の割合が高いため、時間軸方向のパイロット信号多重率が低いパターン1002を使用するようにする。このとき、パイロットパターンの決定は、基地局開設前に予め運用者がセル内の環境に応じて設定しておいてもよいし、運用開始後に、移動局のセル通過の平均時間や移動局のパイロット信号のチャネル推定変動などの観測結果に基づいてセル内の移動局の平均速度を推測し、適切なパイロットパターンに切り替えるようにしてもよい。以後の説明では、運用開始前にセル環境に応じて予め使用するパイロットパターンを決定しておく場合について説明する。
[基地局]
実施例2における基地局の構成は、実施例1における基地局の構成と同じである。ただし、基地局で使用するパイロットパターンはセル内の移動局の平均速度または平均速度に関連する環境要因(地理的条件)に応じて予め設定されており、パイロットパターン情報としてメモリに記録されている。パイロット信号生成部は設定されているパイロットパターンに基づいたパイロット信号を生成し、報知信号生成部は使用しているパイロットパターン情報を通知する報知信号を生成し、各々移動局に送信される。
[移動局]
実施例2における移動局の構成並びに動作フローは、実施例1における移動局と同じである。すなわち、基地局のパイロットパターン情報を未取得の場合は、基本パイロットパターンに基づいてチャネル推定を行い、報知信号を受信しパイロットパターン情報を取得した後は、基地局の送信しているパイロットパターンに基づいてチャネル推定を行うようにする。
以上で説明したように、本実施例では各基地局のセル内に存在する移動局の平均速度に応じて使用するパイロットパターンを決定するようにする。さらに、各基地局が使用しているパイロットパターン情報を移動局に通知することで、移動局において基地局が送信しているパイロットパターンに基づいてチャネル推定を行えるようする。このとき、セル内に存在する移動局の平均速度が速いと想定される基地局では、フェージング変動の影響を低減するために時間軸方向のパイロットシンボル密度が高いパイロットパターンを使用し、チャネル推定精度を向上させるようにする。一方、セル内に存在する移動局の平均速度が遅いと想定される基地局では、時間軸方向のパイロットシンボル密度が低いパイロットパターンを使用し、オーバヘッドを低減して無線リソースの利用効率を向上させる。その結果、各基地局のセル環境に応じた最適なパイロットパターンを使用することとなり、システム並びにユーザスループットを向上させることが可能となる。
実施例3では、1)−iii) 時間多重するチャネルの種類に基づいてパイロットパターンを設定する点が実施例1とは異なる点であり、その他については実施例1と同じである。
課題にて説明したように、異なるチャネルがサブフレーム毎に時間多重され、移動局が連続したサブフレームを受信できない場合には、次サブフレームのパイロット信号を利用したチャネル推定が行えず、復調性能が劣化する場合があった。
そこで、本実施例では、各基地局が時間多重するチャネルの種類に応じてパイロットパターンを決定する。具体的には、同じ周波数帯域に異なるサブフレーム構成を有するチャネルを時間多重する場合は、時間軸方向のパイロット密度の高いパイロットパターンを使用するようにし、サブフレーム内のパイロット信号のみを用いてチャネル推定の内挿補間を行えるようにする。一方、同じ周波数帯域にサブフレーム構成の異なるチャネルを時間多重しない場合には、時間軸方向のパイロット密度が低いパイロットパターンを使用するようにし、次サブフレームのパイロット信号を用いたチャネル推定の内挿補間を行うようにする。これにより、異なるチャネルが時間多重して送信している基地局に接続している移動局におけるチャネル推定精度を向上させると共に、異なるチャネルを時間多重していない基地局では下り回線のオーバヘッドを低減し無線リソース使用効率を向上させることができ、システムスループット並びにユーザスループットを改善することができる。
また、実施例1と同様に、基地局は使用しているパイロットパターンに関する情報を報知信号としてセル内の移動局に送信するようにし、移動局はパイロットパターン情報を取得するまでは基準パイロットパターンを用いてチャネル推定を行うものとする。
[システム構成]
実施例3におけるシステム構成は、実施例1におけるシステム構成と同じであるため図は省略する。ただし、各基地局のセルサイズは図4のように異なってもよいし、同程度でもよい。また、実施例3におけるシステムでは、図4における基地局401は各移動局に対する個別データを送信するユニキャストチャネルのみを送信しており、基地局402はユニキャストチャネルと共に、複数の移動局に対して同じデータを送信するマルチキャストチャネルを図11のように時間多重して送信しているものとする。
また、本実施例における基地局が送信するパイロットパターンは第2の実施例におけるパイロットパターンと同じものとする。ただし、ユニキャストチャネルのみを送信している基地局401がパターン1002を使用し、ユニキャストとマルチキャストを時間多重して送信している基地局402はパターン1001を使用するようにする。実施例2と同様に、黒または斜線の部分がパイロット信号を示しており、斜線部分は両パイロットパターン共に、パイロット信号が多重されている基準パイロットパターンである。移動局は新たな基地局からの信号を受信開始すると、まず基準パイロットパターンに多重されているパイロット信号を使用してチャネル推定を行い、報知信号を受信する。報知信号には、基地局が使用しているパイロットパターンに関する情報が含まれているため、移動局はこの情報を取得すると、基地局が送信している全パイロット信号を用いてチャネル推定を行うことが可能となる。
また、各基地局の使用するパイロットパターンの決定は、基地局開設前に予め基地局で提供することを想定しているチャネルの多重方法に応じて設定しておいてもよいし、運用中に提供するサービスが変更され時間多重するチャネルに変更があった場合にパイロットパターンを切り替えるようにしてもよい。
[基地局]
実施例3における基地局の構成は、実施例1における基地局の構成と同じである。ただし、基地局で使用するパイロットパターンは基地局が時間多重するチャネルの有無に応じて予め設定されており、パイロットパターン情報としてメモリに記録されている。そして、パイロット信号生成部が設定されているパイロットパターンに基づいたパイロット信号を送信すると共に、報知信号生成部において使用しているパイロットパターン情報を通知する報知信号を生成し、移動局に送信する。
[移動局]
実施例3における移動局の構成並びに動作フローは、実施例1における移動局と同じである。すなわち、報知信号を復号しパイロットパターン情報を取得するまでは、基本パイロットパターンに基づいてチャネル推定を行い、報知信号からパイロットパターン情報を取得すると、パイロットパターンに基づいてチャネル推定を行うようにする。
以上で説明したように、本実施例では各基地局が時間多重するチャネルに応じて使用するパイロットパターンを変えるようにする。さらに、基地局が使用しているパイロットパターン情報を報知信号として移動局に通知することで、移動局において基地局が送信しているパイロットパターンに基づいてチャネル推定を行えるようする。このとき、基地局が異なるチャネルを時間多重し、次フレームのチャネル推定を内挿補間に利用できない場合には、時間軸方向のパイロットシンボル密度が高いパイロットパターンを使用し、チャネル推定精度を向上させるようにする。それ以外の基地局は、時間軸方向のパイロットシンボル密度が低いパイロットパターンを使用し、オーバヘッドを低減して無線リソースの利用効率を向上させる。その結果、各基地局に応じた最適なパイロットパターンを使用することとなり、システム並びにユーザスループットを向上させることができるという効果がある。
実施例4では、1)−iv) 隣接する基地局の送信するパイロットパターンに基づいて設定し、2)−ii) 移動局は基地局が使用しているパイロットパターンをブラインドで判定する例について説明する。
課題にて説明したように、隣接するセル同士で同じパイロットパターンに基づいてパイロット信号を送信し、且つ基地局同士の送信タイミングがある程度同期している場合には、セルエッジに位置する移動局が受信するパイロット信号は隣接するセルのパイロット信号から強い干渉を受け、チャネル推定精度が劣化するという問題がある。
そこで、本実施例では各基地局が隣接するセルとは異なるパイロットパターンを使用するようパイロットパターンを設定するようにする。その結果、隣接するセルのパイロット信号から強い干渉を受けることを回避でき、チャネル推定精度を向上させることができる。また、移動局は全てのパイロットパターン候補の情報を持っており、各パイロットパターンとの相関を計算することで、基地局が使用しているパイロットパターンを検出するようにする。
図12は、本実施例において用いるパイロットパターンについて説明する為の図である。
図中の黒い部分がパイロットシンボルの多重位置を示しており、パイロットパターン1201と1202でパイロットシンボルの多重される位置が異なるように決定している。移動局は、基地局が使用しているパイロットパターンを検出するため、各パイロットパターンと受信信号との相関値を計算し、相関の最も高いパイロットパターンを基地局が使用しているパイロットパターンと決定するようにする。従って、各基地局では、自局が使用していないパイロットパターンにおけるパイロットシンボル位置に該当する位置に多重するデータシンボル(図12の斜線部分)が、パイロットパターンとの相関値が小さくなるようにデータシンボルを多重することが望ましい。例えば、このような位置に多重されるデータシンボルには予め移動局と基地局間で既知であるようなスクランブリングを施すようにしてもよい。
[システム構成]
実施例4におけるシステム構成は実施例1におけるシステム構成と同じであるため図は省略する。ただし、各基地局のセルサイズは図4のように異なってもよいし、同程度でもよい。
ここで、各基地局の使用するパイロットパターンの決定は、基地局開設前に予め隣接するセル同士で異なるパイロットパターンとなるよう設定するようにしてもよいし、エリア内の基地局間にまたがる無線リソース制御を行う基地局制御装置のような装置において設定するようにしてもよい。
[基地局]
実施例4における基地局の構成は、実施例1における基地局の構成と同じである。
[移動局]
図13に、実施例4における移動局の構成を説明する図を示す。実施例4における移動局が実施例1における移動局と異なる点は、パイロットパターン推定部が存在する点である。パイロットパターン推定部は、信号分離部から受信信号のパイロットシンボルが多重されている可能性のある受信信号を受け取り、予め既知であるパイロットパターン候補の各々との相関を計算し、最も相関値の高いパイロットパターンを基地局が使用しているパイロットパターンであると判定する。判定結果は、信号分離部並びにチャネル推定部へ通知し、信号分離部並びにチャネル推定部では通知されたパイロットパターンに該当する受信シンボルからチャネル推定を行い、推定結果を復調部における復調に使用する。
以上で説明したように、本実施例では隣接するセル間で異なるパイロットパターンを使用できるようにし、移動局では使用される可能性のあるパイロットパターン候補の中から、基地局が使用しているパイロットパターンをブラインド判定するようにする。その結果、隣接するセルのパイロット信号から強い干渉を受けることを回避でき、チャネル推定精度が向上するため、システム並びにユーザスループットを向上させることができるという効果がある。
実施例5は、1)−i) セルの遅延スプレッドに基づいてパイロットパターンを設定し、2)−ii) 移動局は基地局が使用しているパイロットパターンをブラインドで判定する例である。この場合、実施例1におけるシステム並びに基地局と、実施例4における移動局とを組み合わせるようにすればよい。
実施例6は、1)−ii) 移動局の平均速度に基づいてパイロットパターンを設定し、2)−ii) 移動局は基地局が使用しているパイロットパターンをブラインドで判定する例である。この場合、実施例2におけるシステム並びに基地局と、実施例4における移動局とを組み合わせるようにすればよい。
実施例7は、1)−iii) 時間多重するチャネルの種類に基づいてパイロットパターンを設定し、2)−ii) 移動局は基地局が使用しているパイロットパターンをブラインドで判定する例である。この場合、実施例3におけるシステム並びに基地局と、実施例4における移動局とを組み合わせるようにすればよい。
以上で説明したように、本発明によると、セル環境や提供するサービスなどに応じて各基地局に適した共通パイロット信号のパイロットパターンを使用することが可能となり、従って、チャネル推定精度を向上させつつ、無線リソースの使用効率を向上させることを可能とする。従って、システム及びユーザスループットを改善させる効果が得られる。また、本発明の別な実施例によると、隣接するセル同士で異なるパイロットパターンを使用することが可能となり、従って、隣接するセル間でのパイロットシンボル同士が衝突することによる干渉を低減することが可能となり、チャネル推定精度を向上させ、システム並びにユーザスループットを改善させる効果が得られる。
尚、上述した説明からも明らかなように、各部をハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した各実施の形態又は実施例と同様の機能、動作を実現させる。また、上述した実施の形態又は実施例の一部の機能のみをコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1) 基地局が、所定の信号パターン候補に含まれるパターンに基づいて、1以上の移動局に対して共通パイロット信号を送信するステップと、
前記移動局が、前記基地局が送信する共通パイロット信号のパターンを識別するステップと、
前記移動局が、前記識別したパターンに基づいて、前記共通パイロット信号を受信するステップと、
を有することを特徴とするパイロット信号送信方法。
(付記2) 前記基地局のセル環境に応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記3) 前記基地局のセルの遅延スプレッドに応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記4) 前記基地局のセルサイズに応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記3に記載のパイロット信号送信方法。
(付記5) 前記基地局のセル内に存在する移動局の速度に応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記6) 前記基地局が送信するチャネルの種類に応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記7) 前記基地局に隣接する基地局が送信する共通パイロット信号のパターンに応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記8) 前記信号パターンとは、所定の送信周波数において単位送信時間内に多重するパイロットシンボル数を規定する情報であることを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記9) 前記信号パターンとは、所定の送信タイミングにおいて単位送信周波数内に多重するパイロットシンボル数を規定する情報であることを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記10) 前記信号パターンとは、直交周波数分割多重(OFDM)方式に基づく無線通信システムにおいて、所定単位送信時間並びに周波数格子内に多重するパイロットシンボルのパターンとすることを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記11) 前記基地局が、前記送信している共通パイロット信号のパターンに関する情報を、下り回線チャネルにて移動局に通知することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記12) 前記下り回線チャネルが、前記基地局のセル内に存在する移動局に対して送信する報知チャネルであることを特徴とする付記11に記載のパイロット信号送信方法。
(付記13) 前記信号パターン候補には前記移動局において既知である基準パターンが含まれており、
前記移動局は、前記基地局が送信している共通パイロット信号のパターンに関する情報を取得する以前は、前記基準パターンに基づいて共通パイロット信号を受信する
ことを特徴とする付記11に記載のパイロット信号送信方法。
(付記14) 前記基準パターンは、前記パターン候補の全てパターンに共通して含まれるシンボル位置に基づいたパターンであることを特徴とする付記13に記載のパイロット信号送信方法。
(付記15) 前記移動局は、前記信号パターン候補に関する情報と、前記基地局からの受信信号とに基づいて、前記基地局が送信している共通パイロット信号のパターンを識別することを特徴とする付記1に記載のパイロット信号送信方法。
(付記16) 前記基地局は、未使用の信号パターンと重複する位置に多重するデータシンボルが、前記未使用の信号パターンに基づくパイロット信号系列との相関が低くなるようにすることを特徴とする付記15に記載のパイロット信号送信方法。
(付記17) 前記基地局は、前記未使用の信号パターンと重複する位置に多重するデータシンボルに対して、前記移動局において既知であるビット系列を掛け合わせて送信することを特徴とする付記16に記載のパイロット信号送信方法。
(付記18) 所定の信号パターン候補に含まれるパターンに基づいて、1以上の移動局に対して共通パイロット信号を送信するパイロット信号送信手段を有する基地局と、
前記基地局が送信する共通パイロット信号のパターンを識別する識別手段と、前記識別したパターンに基づいて前記共通パイロット信号を受信する共通パイロット信号受信段とを有する移動局と
を有することを特徴とする無線通信システム。
(付記19) 前記パイロット信号送信手段は、基地局のセル環境に応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記20) 前記パイロット信号送信手段は、基地局のセルの遅延スプレッドに応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記21) 前記パイロット信号送信手段は、前記基地局のセルサイズに応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記20に記載の無線通信システム。
(付記22) 前記パイロット信号送信手段は、前記基地局のセル内に存在する移動局の速度に応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記23) 前記パイロット信号送信手段は、前記基地局が送信するチャネルの種類に応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記24) 前記パイロット信号送信手段は、前記基地局に隣接する基地局が送信する共通パイロット信号のパターンに応じて、前記基地局が使用する共通パイロット信号のパターンを決定することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記25) 前記信号パターンとは、所定の送信周波数において単位送信時間内に多重するパイロットシンボル数を規定する情報であることを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記26) 前記信号パターンとは、所定の送信タイミングにおいて単位送信周波数内に多重するパイロットシンボル数を規定する情報であることを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記27) 前記信号パターンとは、直交周波数分割多重(OFDM)方式に基づく無線通信システムにおいて、所定単位送信時間並びに周波数格子内に多重するパイロットシンボルのパターンとすることを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記28) 前記基地局が、前記送信している共通パイロット信号のパターンに関する情報を、下り回線チャネルにて移動局に通知する手段を有することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記29) 前記下り回線チャネルが、前記基地局のセル内に存在する移動局に対して送信する報知チャネルであることを特徴とする付記28に記載の無線通信システム。
(付記30) 前記信号パターン候補には前記移動局において既知である基準パターンが含まれており、
前記移動局の共通パイロット信号受信段は、前記基地局が送信している共通パイロット信号のパターンに関する情報を取得する以前は、前記基準パターンに基づいて共通パイロット信号を受信する
ことを特徴とする付記28に記載の無線通信システム。
(付記31) 前記基準パターンは、前記パターン候補の全てパターンに共通して含まれるシンボル位置に基づいたパターンであることを特徴とする付記30に記載の無線通信システム。
(付記32) 前記移動局の識別手段は、前記信号パターン候補に関する情報と、前記基地局からの受信信号とに基づいて、前記基地局が送信している共通パイロット信号のパターンを識別することを特徴とする付記18に記載の無線通信システム。
(付記33) 前記基地局の前記パイロット信号送信手段は、未使用の信号パターンと重複する位置に多重するデータシンボルが、前記未使用の信号パターンに基づくパイロット信号系列との相関が低くなるようにすることを特徴とする付記32に記載の無線通信システム。
(付記34) 前記基地局の前記パイロット信号送信手段は、前記未使用の信号パターンと重複する位置に多重するデータシンボルに対して、前記移動局において既知であるビット系列を掛け合わせて送信することを特徴とする付記32に記載の無線通信システム。
(付記35) 移動局が、基地局から送信される共通パイロット信号のパターンを識別し、前記識別したパターンに基づいて前記共通パイロット信号を受信する無線システムにおける基地局であって、
所定の信号パターン候補に含まれるパターンに基づいて、1以上の移動局に対して共通パイロット信号を送信する手段を有することを特徴とする基地局。
(付記36) 移動局が、基地局から送信される共通パイロット信号のパターンを識別し、前記識別したパターンに基づいて前記共通パイロット信号を受信する無線システムにおける基地局のプログラムであって、
所定の信号パターン候補に含まれるパターンに基づいて、1以上の移動局に対して共通パイロット信号を送信する処理を、基地局に実行させることを特徴とする基地局のプログラム。
(付記37) 基地局が所定の信号パターン候補に含まれるパターンに基づいて1以上の移動局に対して共通パイロット信号を送信する無線通信システムにおける移動局のプログラムであって、
基地局が送信する共通パイロット信号のパターンを識別する処理と、
前記識別したパターンに基づいて前記共通パイロット信号を受信する処理と
を移動局に実行させることを特徴とする移動局のプログラム。
本発明は、上述した実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
401、402 基地局
411、413 移動局
421、422 セル
601 メモリ
602 パイロット信号生成部
603 報知信号生成部
604 符号化部
605 変調部
607 送信処理部
701 受信処理部
702 信号分離部
703 チャネル推定部
704 復調部
705 復号部

Claims (6)

  1. ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成し、
    基地局は、前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信し、
    移動局は、前記パターンのパイロット信号を受信する
    ことを特徴とするパイロット信号送信方法。
  2. ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成する手段と、
    前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信する手段と
    を有する基地局と、
    前記パターンのパイロット信号を受信する手段を有する移動局と
    を有する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成する手段と、
    前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信する手段と
    を有する基地局。
  4. ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を生成し、
    前記パターンに基づいて、少なくとも1つの移動局に対してパイロット信号を送信する
    ことを特徴とするパイロット信号送信方法。
  5. ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンとが異なるパイロット信号を、基地局から受信する手段と、
    前記基地局から受信した情報に基づいて、前記パターンでパイロット信号が送信されるサブフレームを認識する手段と、
    前記サブフレームで受信した前記パイロット信号に基づいて、チャネル推定を行う手段と
    を有することを特徴とする移動局。
  6. ユニキャスト通信用のパターンとマルチキャスト通信用のパターンが異なるパイロット信号を、基地局から受信し、
    前記基地局から受信した情報に基づいて、前記パターンでパイロット信号が送信されるサブフレームを認識し、
    前記サブフレームで受信した前記パイロット信号に基づいて、チャネル推定を行う
    ことを特徴とする通信方法。
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