JP2012199428A - プラズマ処理装置用電極板 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマの逆流を防止して冷却板の損傷を防ぐことができ、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができるプラズマ処理装置用電極板を提供する。
【解決手段】電極板3は電極構成板3a,3bを積層してなり、隣合う電極構成板3a,3bの対向面間において、固定側電極構成板3aに形成された通気孔11aの軸芯に対して、放電側電極構成板3bに形成された通気孔11bの軸芯がずれて配置されているとともに、これら両電極構成板3a,3bの対向面間には溝状の空隙部34が設けられており、空隙部34は、両電極構成板3a,3b間で通気孔11a,11bを相互に連通するとともに、個々の電極構成板3a,3bの複数の通気孔11a,11bを対向面に沿って連結状態としている。
【選択図】 図1
【解決手段】電極板3は電極構成板3a,3bを積層してなり、隣合う電極構成板3a,3bの対向面間において、固定側電極構成板3aに形成された通気孔11aの軸芯に対して、放電側電極構成板3bに形成された通気孔11bの軸芯がずれて配置されているとともに、これら両電極構成板3a,3bの対向面間には溝状の空隙部34が設けられており、空隙部34は、両電極構成板3a,3b間で通気孔11a,11bを相互に連通するとともに、個々の電極構成板3a,3bの複数の通気孔11a,11bを対向面に沿って連結状態としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プラズマ処理装置においてプラズマ生成用ガスを厚さ方向に通過させながら放電するプラズマ処理装置用電極板に関する。
半導体デバイス製造プロセスに使用されるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等のプラズマ処理装置は、チャンバー内に、高周波電源に接続される上部電極と下部電極とを、例えば、上下方向に対向配置し、下部電極の上に被処理基板を配置した状態として、上部電極に形成した通気孔からエッチングガスを被処理基板に向かって流通させながら高周波電圧を印加することによりプラズマを発生させ、被処理基板にエッチング等の処理を行う構成とされている。
このプラズマ処理装置で使用される上部電極として、一般に、シリコン製の電極板を冷却板に固定し重ね合わせた積層電極板が用いられており、プラズマ処理中に上昇する電極板の熱は、冷却板を通して放熱されるように構成されている。
また、電極板に設けられる通気孔は、通常は、その厚さ方向に平行に形成されているが(特許文献1参照)、プラズマ処理を繰り返し行うことにより、プラズマにさらされる部分が削られて消耗するため、通気孔の径が大きく変化する。特に通気孔のプラズマ発生領域側の被処理基板に対向する開口部は侵食される。これに伴って、プラズマの一部がエッチングガスの流れに逆らって逆流し、通気孔から電極板の背面に向けてプラズマが入り込むと、冷却板の一部がスパッタされて、被処理基板が汚染されるおそれがある。
また、電極板に設けられる通気孔は、通常は、その厚さ方向に平行に形成されているが(特許文献1参照)、プラズマ処理を繰り返し行うことにより、プラズマにさらされる部分が削られて消耗するため、通気孔の径が大きく変化する。特に通気孔のプラズマ発生領域側の被処理基板に対向する開口部は侵食される。これに伴って、プラズマの一部がエッチングガスの流れに逆らって逆流し、通気孔から電極板の背面に向けてプラズマが入り込むと、冷却板の一部がスパッタされて、被処理基板が汚染されるおそれがある。
そこで、プラズマが冷却板に到達することを阻止し、冷却板の損傷及び被処理基板の汚染を防ぐため、特許文献2には、電極板の厚さ方向に平行に形成された垂直細孔と、厚さ方向に対して傾斜して形成された傾斜細孔とからなる通気孔を形成した電極板、さらに、電極板の厚さ方向に対してそれぞれ異なる傾斜を有する傾斜細孔を接続して形成された通気孔を有する電極板が提案されている。また、特許文献3には、垂直細孔と傾斜細孔との接続部よりも垂直細孔の先端を延長した通気孔を有する電極板が提案されている。
また、特許文献4には、重ね合わせられる電極板の積層面に溝状の水平経路を設け、その水平経路のそれぞれの端部に、各電極板の垂直孔が連通するように通気孔を設けることによりクランク状の通気孔が形成された電極板が提案されている。
また、特許文献4には、重ね合わせられる電極板の積層面に溝状の水平経路を設け、その水平経路のそれぞれの端部に、各電極板の垂直孔が連通するように通気孔を設けることによりクランク状の通気孔が形成された電極板が提案されている。
しかしながら、特許文献2及び特許文献3のように、電極板の厚さ方向に対して傾斜する傾斜細孔は接合部を合わせることが難しいため、電極板に複数設けられる通気孔の接合部の形状が不均一になる場合がある。通気孔の接合部が不均一に形成された場合、エッチングガスの流れが不均一となり、被処理基板の場所によってエッチング深さがばらつき、被処理基板全体に均一なエッチング処理ができなくなるおそれがある。
また、特許文献4のように、水平経路を設けて各電極板の通気孔をクランク状に連通させて設けた場合にも、個々の通気孔を全て同じ形状に合わせることは難しく、均一にエッチングガスを供給することは難しい。
また、特許文献4のように、水平経路を設けて各電極板の通気孔をクランク状に連通させて設けた場合にも、個々の通気孔を全て同じ形状に合わせることは難しく、均一にエッチングガスを供給することは難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、プラズマの逆流を防止して冷却板の損傷を防ぐことができ、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができるプラズマ処理装置用電極板を提供する。
本発明の電極板は、厚さ方向に貫通する通気孔が複数設けられた電極構成板を積層してなり、これら隣合う電極構成板の対向面間において、一方の電極構成板に形成された通気孔の軸芯に対して、他方の電極構成板に形成された通気孔の軸芯がずれて配置されているとともに、これら両電極構成板の対向面間には、少なくとも一方の電極構成板に溝状の空隙部が設けられており、前記空隙部は、両電極構成板間で通気孔を相互に連通するとともに、個々の電極構成板の複数の通気孔を前記対向面に沿って連結状態としていることを特徴とする。
両電極構成板の通気孔を、空隙部を介して連通させることで、屈曲して貫通する通気孔を構成することができ、プラズマの逆流を防止し、プラズマが各通気孔を通じて冷却板に到達するのを阻止することができる。また、電極構成板の複数の通気孔を空隙部で連結状態とし、この空隙部によりエッチングガスを対向面方向に拡散させながら他方の電極構成板の各通気孔に案内するから、被処理基板側に配置された電極構成板の各通気孔からのエッチングガスの流れを均一に保つことが可能であり、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができる。
また、溝状に形成された空隙部以外は、両電極構成板の接触を確保することができるので、良好な熱伝導性が得られ、電極板の温度調節を的確に行うことができる。
なお、空隙部は、隣り合う電極構成板の一方のみに設けられる構成でもよいし、両方に設けられる構成でもよい。
また、溝状に形成された空隙部以外は、両電極構成板の接触を確保することができるので、良好な熱伝導性が得られ、電極板の温度調節を的確に行うことができる。
なお、空隙部は、隣り合う電極構成板の一方のみに設けられる構成でもよいし、両方に設けられる構成でもよい。
また、本発明の電極板において、両電極構成板の通気孔は、厚さ方向に平行に貫通して設けられるとよい。
電極構成板の通気孔はその厚さ方向に平行に形成されるので、ドリル加工等によって容易に形成することができる。また、通気孔の位置を高精度に管理することができるので、各通気孔からのエッチングガスの流れを均一に保つことが可能である。
電極構成板の通気孔はその厚さ方向に平行に形成されるので、ドリル加工等によって容易に形成することができる。また、通気孔の位置を高精度に管理することができるので、各通気孔からのエッチングガスの流れを均一に保つことが可能である。
また、本発明の電極板において、両電極構成板の対向面における前記空隙部の面積率は、3%以上35%以下であるとよい。
面積率が3%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られない。また、面積率が35%を超えると、両電極構成板の接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。
面積率が3%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られない。また、面積率が35%を超えると、両電極構成板の接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。
本発明の電極板において、溝状の前記空隙部の長さ方向に直交する横断面積は、前記通気孔の長さ方向に直交する横断面積に対して200以上5000%以下に設定されているとよい。
溝状の空隙部の長さ方向に直交する横断面積が200%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られない。また、5000%を超えると、両電極構成板の接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。
溝状の空隙部の長さ方向に直交する横断面積が200%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られない。また、5000%を超えると、両電極構成板の接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。
本発明によれば、プラズマの逆流を防止することができるので、冷却板に損傷を与えることがなく、エッチングガスを均一に拡散させて被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができる。
以下、本発明の電極板の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、この電極板が用いられるプラズマ処理装置としてプラズマエッチング装置1について説明する。
このプラズマエッチング装置1は、図2の概略断面図に示されるように、真空チャンバー2内の上部に電極板(上部電極)3が設けられるとともに、下部に上下動可能な架台(下部電極)4が電極板3と相互間隔をおいて平行に設けられている。この場合、上部の電極板3は絶縁体5により真空チャンバー2の壁に対して絶縁状態に支持されているとともに、架台4の上には、静電チャック6と、その周りを囲むシリコン製の支持リング7とが設けられており、静電チャック6の上に、支持リング7により周縁部を支持した状態でウエハ(被処理基板)8を載置するようになっている。また、真空チャンバー2の上部にはエッチングガス供給管9が設けられ、このエッチングガス供給管9から送られてきたエッチングガスは拡散部材10を経由した後、電極板3に設けられた通気孔11を通してウエハ8に向かって流され、真空チャンバー2の側部の排出口12から外部に排出される構成とされている。一方、電極板3と架台4との間には高周波電源13により高周波電圧が印加されるようになっている。
まず、この電極板が用いられるプラズマ処理装置としてプラズマエッチング装置1について説明する。
このプラズマエッチング装置1は、図2の概略断面図に示されるように、真空チャンバー2内の上部に電極板(上部電極)3が設けられるとともに、下部に上下動可能な架台(下部電極)4が電極板3と相互間隔をおいて平行に設けられている。この場合、上部の電極板3は絶縁体5により真空チャンバー2の壁に対して絶縁状態に支持されているとともに、架台4の上には、静電チャック6と、その周りを囲むシリコン製の支持リング7とが設けられており、静電チャック6の上に、支持リング7により周縁部を支持した状態でウエハ(被処理基板)8を載置するようになっている。また、真空チャンバー2の上部にはエッチングガス供給管9が設けられ、このエッチングガス供給管9から送られてきたエッチングガスは拡散部材10を経由した後、電極板3に設けられた通気孔11を通してウエハ8に向かって流され、真空チャンバー2の側部の排出口12から外部に排出される構成とされている。一方、電極板3と架台4との間には高周波電源13により高周波電圧が印加されるようになっている。
また、電極板3は、シリコンによって円板状に形成されており、その背面には熱伝導性に優れるアルミニウム等からなる冷却板14が固定され、この冷却板14にも電極板3の通気孔11に連通するように、この通気孔11と同じピッチで貫通孔15が形成されている。そして、電極板3は、背面が冷却板に接触した状態でねじ止め等によってプラズマ処理装置1内に固定される。電極板3の詳細構造については後述する。
プラズマエッチング装置1では、高周波電源13から高周波電圧を印加してエッチングガスを供給すると、このエッチングガスは拡散部材10を経由して、電極板3に設けられた通気孔11を通って電極板3と架台4との間の空間に放出され、この空間内でプラズマとなってウエハ8に当り、このプラズマによるスパッタリングすなわち物理反応と、エッチングガスの化学反応とにより、ウエハ8の表面がエッチングされる。
また、ウエハ8の均一なエッチングを行う目的で、発生したプラズマをウエハ8の中央部に集中させ、外周部へ拡散するのを阻止して電極板3とウエハ8との間に均一なプラズマを発生させるために、通常、プラズマ発生領域16がシリコン製のシールドリング17で囲われた状態とされている。
また、ウエハ8の均一なエッチングを行う目的で、発生したプラズマをウエハ8の中央部に集中させ、外周部へ拡散するのを阻止して電極板3とウエハ8との間に均一なプラズマを発生させるために、通常、プラズマ発生領域16がシリコン製のシールドリング17で囲われた状態とされている。
次に、電極板3の詳細構造について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の電極板3は、図1に示すように、固定側電極構成板3aと放電側電極構成板3bとを積層した構成とされ、両電極構成板3a,3bとも単結晶シリコン、柱状晶シリコン、又は多結晶シリコンにより円板状に形成されている。そして、両電極構成板3a,3bには、それぞれ厚さ方向に平行に貫通する通気孔11a,11bが径の異なる同心円上に並んで多数設けられている。
また、固定側電極構成板3aの積層面31aには、図1(a)に示すように、同心円上に設けられた通気孔11aの間を連結するようにリング溝状の凹部32が複数設けられるとともに、この凹部32に直交する直線溝状の凹部33が放射状に複数設けられており、これら各凹部32,33は繋がって形成されている。各凹部32,33は互いに連通しており、これら凹部32,33に対向させて放電側電極構成板3bが積層されていることにより、固定側電極構成板3aの凹部32,33と放電側電極構成板3bとの間に、空隙部34が形成されている。
本実施形態の電極板3は、図1に示すように、固定側電極構成板3aと放電側電極構成板3bとを積層した構成とされ、両電極構成板3a,3bとも単結晶シリコン、柱状晶シリコン、又は多結晶シリコンにより円板状に形成されている。そして、両電極構成板3a,3bには、それぞれ厚さ方向に平行に貫通する通気孔11a,11bが径の異なる同心円上に並んで多数設けられている。
また、固定側電極構成板3aの積層面31aには、図1(a)に示すように、同心円上に設けられた通気孔11aの間を連結するようにリング溝状の凹部32が複数設けられるとともに、この凹部32に直交する直線溝状の凹部33が放射状に複数設けられており、これら各凹部32,33は繋がって形成されている。各凹部32,33は互いに連通しており、これら凹部32,33に対向させて放電側電極構成板3bが積層されていることにより、固定側電極構成板3aの凹部32,33と放電側電極構成板3bとの間に、空隙部34が形成されている。
また、図3に示すように、両電極構成板3a,3bの対向面間においては、固定側電極構成板3aに形成された通気孔11aの軸芯に対して、放電側電極構成板3bに形成された通気孔11bの軸芯が、これらの軸芯方向と直交する方向にずれて配置されている。この場合、固定側電極板3aの通気孔11aと、放電側電極構成板3bの通気孔11bとは、リング状の凹部32の長さ方向に沿ってずれて配置されている。したがって、空隙部34は、両電極構成板3a,3b間で通気孔11a,11bを相互に連通するとともに、個々の電極構成板3a,3bの複数の通気孔11a,11bを対向面に沿って連通状態としている。
なお、本実施形態においては、通気孔11a,11bはドリルにより加工している。例えば、板厚が3mm以上20mm以下とされる電極構成板3a,3bに対して、各通気孔11a,11bはすべて同径に設けられており、その穴径は、0.3mm以上1.0mm以下に形成されているが、これに限定されるものではない。
また、両電極構成板3a,3bの対向面における空隙部34の面積率は、3%以上35%以下とされ、空隙部34を構成する溝状の凹部32,33の長さ方向に直交する横断面積は、通気孔11a,11bの長さ方向に直交する横断面積に対して200%以上5000%以下となるように設定されている。なお、固定側電極構成板3aに形成された空隙部34の開口面積は、その固定側電極構成板3aに形成された複数の通気孔11aの長さ方向に直交する横断面積(通気孔11aの開口面積)の合計面積に対して、500%以上20000%以下に設定されている。
また、両電極構成板3a,3bの対向面における空隙部34の面積率は、3%以上35%以下とされ、空隙部34を構成する溝状の凹部32,33の長さ方向に直交する横断面積は、通気孔11a,11bの長さ方向に直交する横断面積に対して200%以上5000%以下となるように設定されている。なお、固定側電極構成板3aに形成された空隙部34の開口面積は、その固定側電極構成板3aに形成された複数の通気孔11aの長さ方向に直交する横断面積(通気孔11aの開口面積)の合計面積に対して、500%以上20000%以下に設定されている。
このように構成した電極板3においては、両電極構成板3a,3bの通気孔11a,11bを、空隙部34を介して連通させることで、電極板3の固定側から放電側にかけて屈曲して貫通する通気孔を構成することができ、プラズマの逆流を防止し、プラズマが各通気孔を通じて冷却板に到達するのを阻止することができる。
また、電極構成板3aの複数の通気孔11aを空隙部34で連結状態とし、この空隙部34によりエッチングガスを対向面方向に拡散させながら放電側電極構成板3bの各通気孔11bに案内するので、ウエハ8側に配置された放電側電極構成板3bの各通気孔11bからのエッチングガスの流れを均一に保つことが可能であり、ウエハ8に面内均一なプラズマ処理を行わせることができる。
また、電極構成板3aの複数の通気孔11aを空隙部34で連結状態とし、この空隙部34によりエッチングガスを対向面方向に拡散させながら放電側電極構成板3bの各通気孔11bに案内するので、ウエハ8側に配置された放電側電極構成板3bの各通気孔11bからのエッチングガスの流れを均一に保つことが可能であり、ウエハ8に面内均一なプラズマ処理を行わせることができる。
また、両電極構成板3a,3bの対向面における空隙部34の面積率は、3%以上35%以下とされ、空隙部34を構成する溝状の凹部32,33の長さ方向に直交する横断面積は、通気孔11a,11bの長さ方向に直交する横断面積に対して200%以上5000%以下となるように設定されていることから、空隙部34以外は、両電極構成板3a,3bの接触面を確保することができ、良好な熱伝導性が得られ、電極板3の温度調節を的確に行うことができる。
なお、空隙部34の面積率が3%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られないし、面積率が35%を超えると、両電極構成板の接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。また同様に、空隙部34の断面積が200%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られないし、5000%を超えると、両電極構成板3a,3bの接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。
なお、空隙部34の面積率が3%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られないし、面積率が35%を超えると、両電極構成板の接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。また同様に、空隙部34の断面積が200%未満であると、エッチングガスの拡散効果が得られないし、5000%を超えると、両電極構成板3a,3bの接触面積が減少し、良好な熱伝達を確保することができない。
さらに、各電極構成板3a,3bの通気孔11a,11bは、その厚さ方向に平行に形成されるので、ドリル加工等によって容易に形成することができる。このように形成される通気孔は、その位置を高精度に管理することができるので、各通気孔からのエッチングガスの流れを均一に保つことができる。この場合、特に、ウエハ8側に配置され、直接エッチングガスを供給する放電側電極構成板3bの通気孔11bを高精度に管理することで、エッチングガスの流れをより均一に保つことができる。
また、本実施形態のように、固定側電極構成板3aに凹部32,33を設けた場合、放電側電極構成板3bに凹部を設けることなく空隙部34を構成することができるので、放電側電極構成板3bの製造コストを低減することができる。電極板3の放電面が消耗した際には、放電側電極構成板3bのみを交換すれば良いので、交換コストを低減することができる。
また、本実施形態のように、固定側電極構成板3aに凹部32,33を設けた場合、放電側電極構成板3bに凹部を設けることなく空隙部34を構成することができるので、放電側電極構成板3bの製造コストを低減することができる。電極板3の放電面が消耗した際には、放電側電極構成板3bのみを交換すれば良いので、交換コストを低減することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態の電極板3に設けた空隙部34は、固定側電極構成板3aに設けた同幅の凹部32,33により構成したが、例えば、固定側電極構成板3aの外周面に近づくほど溝幅を広く設けて空隙部を構成してもよい。
本来、電極板の中央部に比べて外周部の方が周辺に放熱されやすい状態であるが、非接触部である空隙部が断熱空間として両電極構成板の間に介在することになるので、外周面に近づくほど空隙部を大きく設けることにより、電極板の外周部の方が中央部より厚さ方向の熱伝達に対して断熱効果を大きくできる。このように、電極板の外周部の厚さ方向への熱伝達を抑制して、電極板の中央部と外周部との間に温度差が生じるのを防ぎ、温度を面内で均一にすることで、プラズマ処理の面内均一性を向上させることができる。
例えば、上述した実施形態の電極板3に設けた空隙部34は、固定側電極構成板3aに設けた同幅の凹部32,33により構成したが、例えば、固定側電極構成板3aの外周面に近づくほど溝幅を広く設けて空隙部を構成してもよい。
本来、電極板の中央部に比べて外周部の方が周辺に放熱されやすい状態であるが、非接触部である空隙部が断熱空間として両電極構成板の間に介在することになるので、外周面に近づくほど空隙部を大きく設けることにより、電極板の外周部の方が中央部より厚さ方向の熱伝達に対して断熱効果を大きくできる。このように、電極板の外周部の厚さ方向への熱伝達を抑制して、電極板の中央部と外周部との間に温度差が生じるのを防ぎ、温度を面内で均一にすることで、プラズマ処理の面内均一性を向上させることができる。
また、上述の実施形態では、固定側電極構成板だけに凹部を設けて空隙部を構成したが、放電側電極構成板に凹部を設ける構成としてもよい。さらに、隣り合う電極構成板の両方に凹部を設けて空隙部を構成してもよい。
1 プラズマエッチング装置(プラズマ処理装置)
2 真空チャンバー
3 電極板(上部電極)
3a 固定側電極構成板
3b 放電側電極構成板
4 架台(下部電極)
5 絶縁体
6 静電チャック
7 支持リング
8 ウエハ(被処理基板)
9 エッチングガス供給管
10 拡散部材
11,11a,11b 通気孔
12 排出口
13 高周波電源
14 冷却板
15 貫通孔
16 プラズマ発生領域
17 シールドリング
32 リング状の凹部
33 直線状の凹部
34 空隙部
2 真空チャンバー
3 電極板(上部電極)
3a 固定側電極構成板
3b 放電側電極構成板
4 架台(下部電極)
5 絶縁体
6 静電チャック
7 支持リング
8 ウエハ(被処理基板)
9 エッチングガス供給管
10 拡散部材
11,11a,11b 通気孔
12 排出口
13 高周波電源
14 冷却板
15 貫通孔
16 プラズマ発生領域
17 シールドリング
32 リング状の凹部
33 直線状の凹部
34 空隙部
Claims (4)
- 厚さ方向に貫通する通気孔が複数設けられた電極構成板を積層してなり、これら隣合う電極構成板の対向面間において、一方の電極構成板に形成された通気孔の軸芯に対して、他方の電極構成板に形成された通気孔の軸芯がずれて配置されているとともに、これら両電極構成板の対向面間には、少なくとも一方の電極構成板に溝状の空隙部が設けられており、前記空隙部は、両電極構成板間で通気孔を相互に連通するとともに、個々の電極構成板の複数の通気孔を前記対向面に沿って連結状態としていることを特徴とするプラズマ処理装置用電極板。
- 両電極構成板の通気孔は、厚さ方向に平行に貫通して設けられていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置用電極板。
- 両電極構成板の対向面における前記空隙部の面積率は、3%以上35%以下に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置用電極板。
- 溝状の前記空隙部の長さ方向に直交する横断面積は、前記通気孔の長さ方向に直交する横断面積に対して200以上5000%以下に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置用電極板。
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JP2011063279A JP2012199428A (ja) | 2011-03-22 | 2011-03-22 | プラズマ処理装置用電極板 |
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- 2011-03-22 JP JP2011063279A patent/JP2012199428A/ja not_active Withdrawn
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JP2016122491A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理装置 |
KR20180002518A (ko) * | 2016-06-28 | 2018-01-08 | (주)아이씨디 | 고밀도 박막증착을 위한 플라즈마 소스 |
KR101926984B1 (ko) | 2016-06-28 | 2018-12-10 | (주)아이씨디 | 고밀도 박막증착을 위한 플라즈마 소스 |
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