JP2012196990A - タイヤアセンブリ - Google Patents

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Kenji Iwami
健二 岩味
Eiji Mizuno
英治 水野
Yuichi Hirata
雄一 平田
Norifumi Sakai
伯文 酒井
Yoshimi Kajitani
義美 梶谷
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Chuo Hatsujo KK
Toyota Motor Corp
Chuo Spring Co Ltd
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Chuo Hatsujo KK
Toyota Motor Corp
Chuo Spring Co Ltd
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Abstract

【課題】部品点数が少なく、組付工数が少なく、剛性の調整が容易なタイヤアセンブリを提供することを課題とする。
【解決手段】タイヤアセンブリ1は、ホイール2と、ホイール2の径方向外側に配置され、路面に接地するタイヤ3と、ホイール2とタイヤ3との間に介装され、ホイール2に当接する内端部400、タイヤ3に当接する外端部401、内端部400と外端部401とを弾性変形可能に連結する連結部402、内端部400と外端部401との間に区画され連結部402に車幅方向に対向する開口部403、を有する複数のばね部40が周方向に並べられて成るサスペンション部4と、を備える。複数のばね部40は、車幅方向一方から見て、周方向に沿って開口部403と連結部402とが交互に並ぶように、配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、自動車、台車、ストレッチャー、カート、ロボットなどに用いられ、サスペンション機能を有するタイヤアセンブリに関する。
空気を入れて使用する空気タイヤに対して、空気不要の非空気タイヤは、空気圧を適正圧に設定する必要がない。また、非空気タイヤは、設定した空気圧を維持する必要がない。また、非空気タイヤは、パンクが発生しない。一方、非空気タイヤは、空気タイヤと比較して、剛性が高い。このため、非空気タイヤは、路面からの振動などを吸収しにくい。そこで、空気タイヤと同等の性能を備えるべく、サスペンション機能を有する、非空気タイヤを用いたタイヤアセンブリの開発が進んでいる。
例えば、特許文献1には、ハブ部とタイヤ部と連結部とを備える台車用の車輪が開示されている。車輪の回転中心から径方向外側に向かって、ハブ部と連結部とタイヤ部とは、この順番で、同心円状に配置されている。連結部は、径方向内側のハブ部側規制部材と、径方向外側のタイヤ部側規制部材と、多数のコイルばねと、を備えている。特許文献1の[図4]に記載されているように、多数のコイルばねは、ハブ部側規制部材の外周面と、タイヤ部側規制部材の内周面と、の間に配置されている。多数のコイルばねは、車輪の回転中心から、放射状に延在している。特許文献1の車輪によると、多数のコイルばねにより、サスペンション機能が確保されている。
特許文献2には、取り付け体とリング状体と連結部材とを備える非空気タイヤが開示されている。タイヤの回転中心から径方向外側に向かって、取り付け体と連結部材とリング状体とは、この順番で、同心円状に配置されている。リング状体は、複数の分割体からなる。連結部材は、多数の弧状の板ばねを備えている。板ばねは周方向にC字状に湾曲している。板ばねの径方向内端は、取り付け体に揺動可能に取り付けられている。板ばねの径方向外端は、分割体に揺動可能に取り付けられている。車幅方向一方から見て、多数の弧状の板ばねは渦巻状に配置されている。一つの渦巻を構成する板ばね群を一層と数える場合、径方向外側から見て、板ばね群は、車幅方向に沿って、二層並んでいる。二層の板ばね群の渦巻方向は、互いに反対方向である。特許文献2のタイヤによると、多数の板ばねにより、サスペンション機能が確保されている。
特許文献3には、タイヤ本体に埋設された多数の板ばねを有するタイヤが開示されている。多数の板ばねは、周方向に並んで配置されている。板ばねは、径方向内側(リム側)に向かって開口する、C字状を呈している。言い換えると、板ばねは、リムに伏設されている。特許文献3のタイヤによると、多数の板ばねにより、サスペンション機能が確保されている。
特開2010−173524号公報 特開2010−132259号公報 特表2008−542086号公報
特許文献1の車輪の場合、ハブ部とタイヤ部との間でトルクの伝達を行う場合、多数のコイルばねが、車幅方向一方から見て、放射状から渦巻状に変形しながら、トルクの伝達を行うことになる。このため、当該変形に消費される分、トルク伝達性が低くなる。
また、コイルばねは、軸方向に圧縮される際、当該圧縮力により軸直方向に膨出するおそれがある。このため、特許文献1の車輪の場合、コイルばねが軸直方向に膨出するのを規制するために、ハブ部側規制部材、タイヤ部側規制部材が必要になる。このため、不可避的に部品点数が多くなる。また、多数のコイルばねを、一本ずつ、ハブ部側規制部材とタイヤ部側規制部材との間に配置する必要がある。このため、組付工数が多くなる。
これに対して、特許文献2のタイヤの場合、二層の板ばね群の渦巻方向は互いに反対方向である。このため、タイヤ正転時には一方の層の板ばね群が、タイヤ逆転時には他方の層の板ばね群が、トルクの伝達を行うことになる。このため、特許文献1の車輪と比較して、トルク伝達性が高くなる。
しかしながら、特許文献2のタイヤの場合、タイヤが回転する際、径方向内側の取り付け体と、径方向外側の分割体と、が相対的に、周方向にずれしてしまう。このため、板ばねの径方向内端と径方向外端との相対位置が周方向にずれてしまう。したがって、板ばねの径方向内端および径方向外端を、周方向に揺動可能に支持する構造が必要になる。よって、不可避的に部品点数が多くなる。また、多数の板ばねを、一本ずつ、取り付け体と分割体との間に揺動可能に取り付ける必要がある。また、任意の層において、弧状の板ばねの取り付け方向を、全て揃える必要がある。このため、組付工数が多くなる。
この点、特許文献3のタイヤの場合、特許文献1、2の車輪、タイヤと比較して、部品点数が少なくなる。また、組付工数が少なくなる。しかしながら、特許文献3のタイヤの場合、板ばねが、径方向内側のリムに、伏設されている。このため、板ばねの開口部の開口幅が固定されている。したがって、板ばねが弾性変形する際、開口幅は不変である。よって、板ばねの剛性の調整幅が狭くなる。
本発明のタイヤアセンブリは、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、部品点数が少なく、組付工数が少なく、剛性の調整が容易なタイヤアセンブリを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のタイヤアセンブリは、ホイールと、該ホイールの径方向外側に配置され、路面に接地するタイヤと、該ホイールと該タイヤとの間に介装され、該ホイールに当接する内端部、該タイヤに当接する外端部、該内端部と該外端部とを弾性変形可能に連結する連結部、該内端部と該外端部との間に区画され該連結部に車幅方向に対向する開口部、を有する複数のばね部が周方向に並べられて成るサスペンション部と、を備え、複数の該ばね部は、車幅方向一方から見て、周方向に沿って該開口部と該連結部とが交互に並ぶように、配置されることを特徴とする。
特許文献1の車輪の場合、コイルばねの軸直方向への膨出を規制する構造が必要になる。また、特許文献2のタイヤの場合、板ばねの径方向内端および径方向外端を周方向に揺動可能に支持する構造が必要になる。
この点、本発明のタイヤアセンブリによると、このような構造は不要である。このため、部品点数が少なくなる。また、組付工数が少なくなる。また、本発明のタイヤアセンブリによると、連結部の周方向の剛性により、トルクを確実に伝達することができる。ただし、本発明のタイヤアセンブリは、トルク伝達が必要な駆動輪としてのみならず、トルク伝達不要な従動輪としても用いることができる。
また、特許文献2のタイヤの場合、板ばねが周方向に、弧状に湾曲している。言い換えると、周方向に開口している。このため、板ばねの開口幅が狭くなる方向にタイヤが回転する際、板ばねが弾性変形しやすい。したがって、トルク伝達性が低くなる。よって、タイヤの正逆両方向の回転に対応するために、渦巻方向の異なる二層の板ばね群を配置する必要がある。
この点、本発明のタイヤアセンブリによると、ばね部が車幅方向に開口している。このため、連結部の周方向の剛性により、トルクを確実に伝達することができる。したがって、特許文献2のタイヤと比較して、トルク伝達性が高くなる。
また、特許文献3のタイヤの場合、板ばねが径方向内側に開口している。また、板ばねはリムに伏設されているため、開口部の開口幅が固定されている。
この点、本発明のタイヤアセンブリによると、ばね部が車幅方向に開口している。このため、ばね部の弾性変形に伴い、開口部の開口幅が自由に変化する。したがって、ばね部、延いてはタイヤアセンブリの剛性の調整幅が広くなる。
また、ばね部のうち、剛性が高いのは連結部側である。一方、剛性が低いのは開口部側である。この点、本発明のタイヤアセンブリによると、複数のばね部が、車幅方向一方から見て周方向に沿って開口部と連結部とが交互に並ぶように、配置されている。このため、車幅方向一方から見て周方向に沿って開口部あるいは連結部が連なる場合と比較して、車幅方向に亘って剛性のばらつきが小さくなる。
また、本発明のタイヤアセンブリによると、ばね部で、径方向内側の部材(例えば、特許文献2のタイヤの取り付け体)と、径方向外側の部材(例えば、特許文献2のタイヤの分割体)と、を繋ぐ必要がない。このため、組付工数が少なくなる。また、組付作業が簡単になる。また、ばね部とタイヤとの間に、ばね部を受けるための部材を配置する必要がない。このため、部品点数が少なくなる。
また、本発明のタイヤアセンブリによると、ばね部が直接タイヤに当接している。このため、タイヤに局所的に大きな荷重が入力された場合、荷重入力部に対応するばね部(単一でも複数でもよい)が主に弾性変形する。つまり、サスペンション部は、ばね部単位で弾性変形する。このように、本発明のタイヤアセンブリによると、局所的に入力された荷重の影響が、タイヤアセンブリ全体に発現しにくい。このため、タイヤアセンブリが全体的に振動しにくい。したがって、本発明のタイヤアセンブリによると、乗り心地が良くなる。
(1−1)好ましくは、上記(1)の構成において、複数の前記ばね部は、全て同一物である構成とする方がよい。本構成によると、複数のばね部を共通化することができる。このため、タイヤアセンブリに用いる部品の種類を削減することができる。
(1−2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記タイヤはゴム製であり、前記ばね部は金属製であり、該ばね部は該タイヤに架橋接着されている構成とする方がよい。
本構成によると、タイヤアセンブリを製造する際、タイヤ用成形型のキャビティ内にばね部を配置した状態で、タイヤの成形が行われる。このため、タイヤの成形と同時に、タイヤとばね部とを接合することができる。
(1−3)好ましくは、上記(1)の構成において、前記タイヤは前記ばね部と同数のタイヤ片から成り、該タイヤおよび前記サスペンション部は、該タイヤ片と該ばね部とが組み付けられた複数の分割片が、周方向に連なって形成される構成とする方がよい。本構成によると、複数の分割片を繋げることにより、タイヤおよびサスペンション部を製造することができる。
(1−4)好ましくは、上記(1)の構成において、前記タイヤは、気体が充填されていない非気体タイヤである構成とする方がよい。本構成によると、気体(空気、窒素など)を入れて使用する気体タイヤに対して、気体圧を適正圧に設定する必要がない。また、設定した気体圧を維持する必要がない。また、パンクが発生しない。また、複数のばね部により、タイヤアセンブリの振動吸収性を自在に調整することができる。すなわち、気体タイヤのように非気体タイヤ全体の剛性のばらつきを小さくすることができる一方、意図的に、車幅方向あるいは周方向の剛性に、部分的な高低を設定することができる。なお、上記(1)の構成におけるタイヤには、非気体タイヤおよび気体タイヤが含まれる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記ばね部の前記外端部は、前記連結部に連なる固定縁と、前記開口部に隣接する自由縁と、を有し、該固定縁の方が、該自由縁よりも、周方向長さが長く、車幅方向一方から見て、周方向に隣り合う一対の該ばね部の該固定縁同士は、周方向に部分的に重複する構成とする方がよい。
本構成によると、タイヤアセンブリが回転する場合、タイヤを介して、路面に、周方向に隣り合う複数のばね部が接触しやすい。このため、周方向の剛性のばらつきが小さくなる。
また、ばね部のうち、剛性が高いのは連結部側つまり固定縁側である。一方、剛性が低いのは開口部側つまり自由縁側である。この点、本構成によると、車幅方向両側において、固定縁が周方向に延在する区間が長くなる。このため、車幅方向両側の剛性が高くなる。したがって、例えば旋回時などに、タイヤの中心に対して、ホイールの中心が、下方あるいは上方に動くのを抑制することができる。つまり、ローリングが発生するのを抑制することができる。また、本構成によると、ホイール一つあたりのばね部の配置数を増やすことができる。このため、剛性の調整幅が広くなる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記ばね部の前記内端部と前記外端部との間には、径方向に弾性変形可能な緩衝部材が介装される構成とする方がよい。本構成によると、大きな荷重が入力された場合、内端部と外端部とが弾性限度を超えて近接するのを抑制することができる。このため、ばね部に永久歪みが残留しにくい。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記外端部および前記タイヤのうち、一方は被係合部を、他方は該被係合部に係合する係合部を、有する構成とする方がよい。
本構成によると、タイヤとばね部とが相対的に空転するのを抑制することができる。このため、トルク伝達性が高くなる。また、サスペンション部からタイヤが脱落するのを抑制することができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記連結部の方が、前記内端部および前記外端部よりも、周方向長さが長い構成とする方がよい。荷重が入力される際、連結部には応力が集中しやすい。この点、本構成によると、内端部および外端部よりも、連結部の方が、周方向長さが長い。このため、応力集中部である連結部を強化することができる。また、連結部の周方向の剛性を高くすることができる。したがって、トルク伝達性が高くなる。
本発明によると、部品点数が少なく、組付工数が少なく、剛性の調整が容易なタイヤアセンブリを提供することができる。
第一実施形態のタイヤアセンブリが配置された移動支援ロボットの左側面図である。 同タイヤアセンブリの左側面図である。 同タイヤアセンブリの斜視図である。 図2のIV−IV方向断面図である。 (a)は、同タイヤアセンブリのサスペンション部の周方向展開図である。(b)は、(a)の中心角θ=90°〜180°区間の拡大図である。 図2の区間VI−VIの透過拡大図である。 同タイヤアセンブリのサスペンション部の一部の周方向展開図である。 第二実施形態のタイヤアセンブリのサスペンション部の一部の周方向展開図である。 第三実施形態のタイヤアセンブリの左側面図である。 同タイヤアセンブリの分割片の斜視図である。 第四実施形態のタイヤアセンブリの透過左側面図である。 同タイヤアセンブリのばね部連結体の展開図である。
以下、本発明のタイヤアセンブリの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[タイヤアセンブリの構成]
まず、本実施形態のタイヤアセンブリの構成について説明する。なお、以降の図においては、移動支援ロボットの進行方向、後方から前方を見た場合を基準に、方位を定義する。図1に、本実施形態のタイヤアセンブリが配置された移動支援ロボットの左側面図を示す。図1に示すように、移動支援ロボット9は、ベース90と、左右一対のステップ91と、ハンドル92と、左右一対のタイヤアセンブリ1と、を備えている。
搭乗者Mは、左右一対のステップ91の上に立った状態で、ハンドル92を把持している。左右一対のタイヤアセンブリ1は、ベース90に配置されている。搭乗者Mの体重移動により、モータ(図略)は駆動される。モータの回転軸は、左右一対のタイヤアセンブリ1の車軸(図略)に連結されている。このため、搭乗者Mの体重移動により、左右一対のタイヤアセンブリ1のタイヤは、各々、正方向あるいは逆方向に回転する。すなわち、移動支援ロボット9は、搭乗者Mの体重移動により、前進、後進、左旋回、右旋回可能である。
図2に、本実施形態のタイヤアセンブリの左側面図を示す。図3に、同タイヤアセンブリの斜視図を示す。図4に、図2のIV−IV方向断面図を示す。
なお、以降の図に示すのは、図1の移動支援ロボット9の左右一対のタイヤアセンブリ1のうち、左方のタイヤアセンブリ1である。左右両方のタイヤアセンブリ1の構成、動きは同様である。
図2〜図4に示すように、タイヤアセンブリ1は、ホイール2と、タイヤ3と、サスペンション部4と、を備えている。ホイール2は、アルミニウム合金製であって、右方(車幅方向内側)に開口する有底円筒状(詳しくは有底24面体筒状)を呈している。ホイール2には、車軸が連結されている。ホイール2の外周面は、24個の平板部20が周方向に連なって形成されている。平板部20には、左右一対の取付孔20aが穿設されている。取付孔20aは、径方向に延在している。周方向に隣り合う任意の一対の平板部20のうち、一方の平板部20には、左端位置と中央位置に、一対の取付孔20aが配置されている。他方の平板部20には、右端位置と中央位置に、一対の取付孔20aが配置されている。取付孔20aの内周面には、ねじ部(図略)が形成されている。
タイヤ3は、ホイール2の径方向外側に配置されている。タイヤ3は、中実のゴム製である。すなわち、タイヤ3は、空気や窒素などの気体が充填されていない、非気体タイヤである。タイヤ3は、トレッド部30と、左右一対のサイドウォール部31と、を備えている。トレッド部30は、短軸円筒状であって、路面Fに接地している。図4に示すように、トレッド部30の内周面には、多数の係合部300が突設されている。係合部300の配置数は、後述する24個のばね部40の全ての被係合部401cの配置数と、同数である。左右一対のサイドウォール部31は、各々、円環状であって、トレッド部30の左右両縁から径方向内側に立設されている。
サスペンション部4は、ホイール2の外周面とタイヤ3の内周面との間に介装されている。サスペンション部4は、合計24個のばね部40を備えている。ばね部40は、ステンレス鋼製であって、C字板状を呈している。ばね部40は、内端部400と、外端部401と、連結部402と、開口部403と、緩衝部材404と、を備えている。
内端部400は、平板状を呈している。図3、図4に示すように、内端部400は、固定縁400aと、自由縁400bと、左右一対の取付孔400cと、を備えている。固定縁400aは、後述する連結部402の径方向内縁に連なっている。自由縁400bは、内端部400の車幅方向先端に配置されている。左右一対の取付孔400cは、固定縁400aと自由縁400bとの間に配置されている。左右一対の取付孔400cは、各々、円形状を呈している。
外端部401は、部分円弧板状を呈している。図3に示すように、左方または右方から見て、全ての外端部401は、周方向に略真円状に連なっている。外端部401は、固定縁401aと、自由縁401bと、左右一対の被係合部401cと、を備えている。外端部401は、内端部400の径方向外側に配置されている。外端部401と内端部400とは、略平行に配置されている。固定縁401aは、後述する連結部402の径方向外縁に連なっている。すなわち、外端部401は、固定縁401aを介して、連結部402に片持ち梁状に支持されている。自由縁401bは、外端部401の車幅方向先端に配置されている。ここで、固定縁401aの方が、自由縁401bよりも、周方向長さが長い。このため、外端部401は、固定縁401aを下底、自由縁401bを上底とする、台形状を呈している。左右一対の被係合部401cは、固定縁401aと自由縁401bとの間に配置されている。左右一対の被係合部401cは、各々、台形孔状を呈している。
連結部402は、車幅方向に膨らむ弧板状を呈している。連結部402は、径方向に延在している。連結部402は、内端部400の固定縁400aと、外端部401の固定縁401aと、の間を連結している。荷重が入力される際、連結部402は、弧の曲率が大きくなる方向に、つまり車幅方向に膨出する方向に、弾性変形可能である。
開口部403は、内端部400の自由縁400bと、外端部401の自由縁401bと、の間に区画されている。荷重が入力される際、連結部402の弾性変形に伴って、開口部403の開口幅(自由縁400bと自由縁401bとの間の隙間幅)は小さくなる。
緩衝部材404は、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)製であって、直方体ブロック状を呈している。緩衝部材404は、内端部400と外端部401との間に介装されている。荷重が入力される際、開口部403の開口幅が小さくなるのに従って、緩衝部材404は径方向に収縮する。
図5(a)に、本実施形態のタイヤアセンブリのサスペンション部の周方向展開図を示す。図5(b)に、図5(a)の中心角θ=90°〜180°区間の拡大図を示す。なお、図5(a)、図5(b)の角度表示は、図2に示すように、最上位置を中心角θ=0°として、上→前→下→後と回転する方向を、正方向としている。
図5(a)、図5(b)に示すように、24個のばね部40は、中心角θ=15°ごとに配置されている。24個のばね部40は、車幅方向一方(左方(車幅方向外側)または右方(車幅方向内側))から見て、周方向に沿って、固定縁401a(つまり連結部402)と、自由縁401b(つまり開口部403)と、が左右方向交互に配置されるように、連なっている。周方向に隣り合う一対のばね部40間には、隙間Cが区画されている。
図4に示すように、ばね部40の内端部400の取付孔400cと、ホイール2の平板部20の取付孔20aと、は同軸上に配置されている。取付孔400c、20aには、径方向外側から内側に向かって、ボルト400dが挿入されている。ボルト400dの挿入端は、取付孔20aの内周面のねじ部に螺着されている。ボルト400dにより、ばね部40つまりサスペンション部4は、ホイール2に固定されている。
前述したように、周方向に隣り合う任意の一対の平板部20のうち、一方の平板部20には、左端位置と中央位置に一対の取付孔20aが配置されている。他方の平板部20には、右端位置と中央位置に一対の取付孔20aが配置されている。
図4の上方に示すように、開口部403が左向きのばね部40は、左端位置と中央位置に一対の取付孔20aが配置された平板部20に、取り付けられている。図4の下方に示すように、開口部403が右向きのばね部40は、右端位置と中央位置に一対の取付孔20aが配置された平板部20に、取り付けられている。
ばね部40の外端部401の被係合部401cには、タイヤ3のトレッド部30の係合部300が係合している。当該係合により、タイヤ3は、ばね部40つまりサスペンション部4に固定されている。
図6に、図2の区間VI−VIの透過拡大図を示す。なお、図6においては、透過部分を細線で示す。また、タイヤ3を断面で示す。また、説明の便宜上、緩衝部材404を省略して示す。図5(b)、図6に示すように、左方または右方から見て、周方向に隣り合う一対のばね部40の固定縁401a(つまり連結部402)同士は、重複代Lを介して、周方向に部分的に重複している。このため、左方または右方から見て、24個の固定縁401aは、周方向に円環状に連なっている。
[タイヤアセンブリを構成する各部材の機能]
次に、本実施形態のタイヤアセンブリ1を構成する各部材の機能について説明する。ホイール2は、車軸の駆動力をタイヤ3に伝達する、駆動力伝達部材としての機能を有している。また、ホイール2は、後述するサスペンション部4のばね部40の内端部400を固定する、内端部固定部材としての機能を有している。
タイヤ3は、車軸の駆動力を受け路面Fを転がる、転動体としての機能を有している。タイヤ3のトレッド部30は、サスペンション部4のばね部40の外端部401を固定する、外端部固定部としての機能を有している。タイヤ3の左右一対のサイドウォール部31は、車幅方向にサスペンション部4からタイヤ3が脱落するのを抑制する、脱落抑制部としての機能を有している。また、左右一対のサイドウォール部31は、外部からサスペンション部4を保護する、保護部としての機能を有している。また、左右一対のサイドウォール部31は、外部からサスペンション部4内に異物(小石など)が入るのを抑制する、異物混入抑制部としての機能を有している。
サスペンション部4は、路面Fからの振動を吸収する、振動吸収部としての機能を有している。また、サスペンション部4は、タイヤ3の熱を放熱する、放熱部としての機能を有している。内端部400は、ばね部40をホイール2に固定する、径方向内側固定部としての機能を有している。外端部401は、ばね部40をタイヤ3に固定する、径方向外側固定部としての機能を有している。連結部402は、弾性変形することにより路面Fからの振動を吸収する、弾性変形部としての機能を有している。また、連結部402は、ホイール2からタイヤ3にトルクを伝達する、トルク伝達部としての機能を有している。隙間Cは、周方向に隣り合う一対のばね部40同士の干渉を抑制する、干渉抑制部としての機能を有している。ボルト400dは、ばね部40をホイール2に取り付ける、取付部材としての機能を有している。
[タイヤアセンブリの動き]
次に、本実施形態のタイヤアセンブリ1の動きについて説明する。図1に示す搭乗者Mがステップ91上で体重を移動させると、モータが駆動し、車軸が回転する。このため、搭乗者Mの体重の移動方向に移動支援ロボット9が動くように、タイヤアセンブリ1は回転する。
図7に、本実施形態のタイヤアセンブリのサスペンション部の一部の周方向展開図を示す。説明の便宜上、ばね部40の剛性の高低を三段階に分けて示す。図7に示すように、ばね部40の外端部401は、高剛性部405H(密ハッチングで示す)と、中剛性部405M(中ハッチングで示す)と、低剛性部405L(粗ハッチングで示す)と、に区分されている。各部の面積は、低剛性部405L→中剛性部405M→高剛性部405Hの順に、大きくなっている。
タイヤアセンブリ1が回転すると、路面F(図1参照)との接地面f1〜f3(細線で示す)は、接地面f1→接地面f2→接地面f3のように、順に移動する。最初の接地面f1の径方向内側には、周方向に隣り合う二つのばね部40が配置される。次の接地面f2の径方向内側には、略単一のばね部40が配置される。次の接地面f3の径方向内側には、再び、周方向に隣り合う二つのばね部40が配置される。
ここで、接地面f1〜f3を比較すると、単一の接地面f1〜f3における、高剛性部405H、中剛性部405M、低剛性部405Lの比率は、略一定である。このため、周方向に亘って径方向の剛性のばらつきが小さくなる。
また、周方向に隣り合う連結部402間には、重複代Lが設定されている。このため、単一の接地面f1〜f3の左右方向(車幅方向)両側に、高剛性部405Hが出現しやすい。したがって、図1に示す移動支援ロボット9が、例えば旋回する場合であっても、旋回方向外側のタイヤアセンブリ1のホイール2が、下方に沈み込みにくい。
また、単一の外端部401に占める、高剛性部405Hの割合が大きい。このため、車幅方向両側の剛性が高い。この点においても、旋回方向外側のタイヤアセンブリ1のホイール2が、下方に沈み込みにくい。
[作用効果]
次に、本実施形態のタイヤアセンブリ1の作用効果について説明する。本実施形態のタイヤアセンブリ1によると、図4に示すように、ばね部40が車幅方向(左方または右方)に開口している。このため、連結部402の周方向の剛性により、ホイール2からタイヤ3に、トルクを確実に伝達することができる。したがって、トルク伝達性が高くなる。
また、図3にハッチングで示すように、連結部402の周方向断面402aの形状は、周方向に長く車幅方向(左右方向)に短い長方形状を呈している。このため、連結部402の周方向の剛性が高い。したがって、この点においても、トルク伝達性が高くなる。
また、図4に示すように、ばね部40が車幅方向に開口しているため、開口部403の開口幅が自由に変化する。したがって、ばね部40延いてはタイヤアセンブリ1の剛性の調整幅が広くなる。
また、図4に示すように、ばね部40は、直接タイヤ3のトレッド部30に取り付けられている。すなわち、本実施形態のタイヤアセンブリ1によると、ばね部40を受けるための部材を、ばね部40とタイヤ3との間に介装する必要がない。このため、部品点数が少なくなる。また、組付工数が少なくなる。
また、ばね部40のうち、剛性が高いのは連結部402側である。一方、剛性が低いのは開口部403側である。この点、本実施形態のタイヤアセンブリ1によると、図5(a)、図5(b)に示すように、24個のばね部40が、車幅方向一方から見て周方向に沿って自由縁401b(つまり開口部403)と固定縁401a(つまり連結部402)とが交互に並ぶように、配置されている。このため、車幅方向一方から見て周方向に沿って開口部403あるいは連結部402が連なる場合と比較して、車幅方向に亘って剛性のばらつきが小さくなる。したがって、移動支援ロボット9の乗り心地が向上する。
また、図5(a)、図5(b)に示すように、24個のばね部40は、全て同一物である。このため、24個のばね部40を共通化することができる。したがって、タイヤアセンブリ1に用いる部品の種類を削減することができる。
また、図4に示すように、タイヤ3は中実である。すなわち、タイヤ3には、空気や窒素などの気体が充填されていない。このため、気体タイヤのように、気体圧を、設定、維持する必要がない。また、パンクが発生しない。また、24個のばね部40により、タイヤ3の剛性、延いてはタイヤアセンブリ1の振動吸収性を自在に調整することができる。すなわち、気体タイヤのようにタイヤ3全体の剛性のばらつきを小さくすることができる一方、意図的に、車幅方向あるいは周方向の剛性に、部分的な高低を設定することができる。
また、タイヤ3に気体が充填されていないため、タイヤ3の温度が上昇しにくい。また、タイヤ3はゴム製である。一方、ばね部40は、全てステンレス鋼製である。このため、ばね部の方が、タイヤ3よりも、熱伝導率が高い。したがって、タイヤ3の温度が上昇しても、ばね部40を介して放熱することができる。
また、図5(a)、図5(b)に示すように、ばね部40の外端部401は、固定縁401aと自由縁401bとを有している。ここで、固定縁401aの方が、自由縁401bよりも、周方向長さが長い。また、車幅方向一方から見て、周方向に隣り合う一対のばね部40の固定縁401a同士は、重複代Lを介して、周方向に部分的に重複している。このため、図7に示すように、タイヤアセンブリ1が回転する場合、接地面f1〜f3の径方向内側に、周方向に隣り合う一対のばね部40が配置されやすい。したがって、周方向の剛性のばらつきが小さくなる。
また、図7に示すように、ばね部40のうち、剛性が高いのは連結部402側つまり固定縁401a側である。一方、剛性が低いのは開口部403側つまり自由縁401b側である。この点、本実施形態のタイヤアセンブリ1によると、車幅方向両側において、固定縁401aが周方向に延在する区間が長くなる。このため、車幅方向両側の剛性が高くなる。したがって、ローリングが発生するのを抑制することができる。
また、図7に示すように、外端部401は、周方向外側から見て、連結部402側から開口部403側に向かって尖る、台形状を呈している。このため、単一の外端部401に占める、高剛性部405Hの割合は大きい。したがって、車幅方向両側の剛性が高い。この点においても、ローリングが発生するのを抑制することができる。また、図5(a)に示すように、ホイール2一つあたりのばね部40の配置数を増やすことができる。このため、剛性の調整幅が広くなる。
また、図4に示すように、ばね部40の内端部400と外端部401との間には、径方向に弾性変形可能な緩衝部材404が介装されている。このため、大きな荷重が入力された場合、内端部400と外端部401とが弾性限度を超えて近接するのを抑制することができる。したがって、ばね部40に永久歪みが残留しにくい。また、内端部400と外端部401とが衝突することによる異音の発生を抑制することができる。
また、図4に示すように、外端部401には、被係合部401cが配置されている。これに対して、タイヤ3のトレッド部30の内周面には、係合部300が配置されている。係合部300は、径方向外側から、被係合部401cに係合している。このため、タイヤ3とばね部40とが相対的に空転するのを抑制することができる。したがって、トルク伝達性が高くなる。また、サスペンション部4からタイヤ3が脱落するのを抑制することができる。
また、被係合部401cは、ばね部40の弾性力により径方向外側に付勢されている。これに対して、係合部300は、ゴム製のタイヤ3の弾性力により径方向内側に付勢されている。このため、係合部300はしっかりと被係合部401cに係合している。
また、図5(a)、図5(b)に示すように、被係合部401cは、左縁(車幅方向一縁)、右縁(車幅方向他縁)、前縁(周方向一縁)、後縁(周方向他縁)を有する、四角形状を呈している。係合部300も同様に四角形状を呈している。このため、移動支援ロボット9の運転時には、前縁または後縁を介して、トルクを伝達することができる。また、車幅方向から荷重が加わる時には、左縁または右縁により、タイヤ3の脱落を抑制することができる。また、外端部401に被係合部401c(つまり肉抜き部)が配置されているため、外端部401延いてはタイヤアセンブリ1を軽量化することができる。
また、図3に示すように、荷重が入力される際、連結部402には応力が集中しやすい。この点、本実施形態のタイヤアセンブリ1によると、内端部400および外端部401よりも、連結部402の方が、周方向長さが長い。このため、応力集中部である連結部402を強化することができる。
また、図5(b)に示すように、周方向に隣り合うばね部40の間には、隙間Cが設定されている。このため、周方向に隣り合うばね部40同士が干渉しにくい。したがって、ばね部40同士の干渉に起因する、異音や振動などが発生しにくい。
また、タイヤアセンブリ1にサスペンション部4が配置されているため、移動支援ロボット9の本体に、別途、サスペンション装置を配置する必要がない。このため、移動支援ロボット9を軽量化、小型化することができる。また、空いたスペースに他の装置を配置することができる。
また、図4の上方に示すように、開口部403が左向きのばね部40は、左端位置と中央位置に一対の取付孔20aが配置された平板部20に、取り付けられている。図4の下方に示すように、開口部403が右向きのばね部40は、右端位置と中央位置に一対の取付孔20aが配置された平板部20に、取り付けられている。このため、弾性変形時における、ばね部40の安定性が高い。
また、図3に示すように、ばね部40の内端部400の内周面、およびホイール2の平板部20の外周面は、共に平面状を呈している。このため、ばね部40ががたつきにくい。
また、図4に示すように、ばね部40の連結部402は、車幅方向に張り出す、弧状を呈している。このため、弾性変形に有効な、展開長(固定縁400a〜固定縁401a間の長さ)を長く設定することができる。したがって、剛性を低下させやすい。
また、図3に示すように、左方または右方から見て、外端部401は、部分円弧板状を呈している。全ての外端部401は、周方向に略真円状に連なっている。このため、タイヤアセンブリ1が回転する際、周方向に隣り合う外端部401(具体的には、外端部401が径方向内側に配置されている、トレッド部30の外周面)に接地面f1〜f3が引き継がれる際、路面Fからタイヤアセンブリ1に振動が入力されにくい。このため、さらに乗り心地がよくなる。
また、図4に示すように、ばね部40つまりサスペンション部4は、ボルト400dにより、ホイール2に固定されている。ボルト400dの挿入端は、ホイール2の径方向内側に突出していない。このため、ホイール2の径方向内側に収容される部材(例えばモータなど)に、ボルト400dが干渉するおそれが小さい。
<第二実施形態>
本実施形態のタイヤアセンブリと第一実施形態のタイヤアセンブリとの相違点は、ばね部の外端部の形状が異なる点である。また、緩衝部材が配置されていない点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図8に、本実施形態のタイヤアセンブリのサスペンション部の一部の周方向展開図を示す。なお、図5(b)と対応する部位については、同じ符号で示す。また、連結部402を細線で示す。
図8に示すように、外端部401は長方形板状を呈している。外端部401の長辺は、左右方向に延在している。外端部401の短辺は、周方向に延在している。固定縁401aと自由縁401bとの周方向長さは等しい。
外端部401には、被係合部が配置されていない。外端部401は、タイヤ(図略)に加硫接着されている。すなわち、タイヤアセンブリを製造する際、タイヤ用成形型のキャビティ内にばね部40を配置した状態で、タイヤの成形が行われている。内端部400と外端部401との間には、緩衝部材が配置されていない。
本実施形態のタイヤアセンブリと、第一実施形態のタイヤアセンブリとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、固定縁401aと自由縁401bとの周方向長さを一致させてもよい。また、本実施形態のタイヤアセンブリによると、タイヤの成形と同時に、タイヤとばね部40とを接合することができる。このため、組付工数が少なくなる。また、本実施形態のタイヤアセンブリによると、緩衝部材が配置されていない。このため、部品点数が少なくなる。また、組付工数が少なくなる。
<第三実施形態>
本実施形態のタイヤアセンブリと第一実施形態のタイヤアセンブリとの相違点は、タイヤおよびサスペンション部が、合計12個の分割片から形成されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図9に、本実施形態のタイヤアセンブリの左側面図を示す。なお、図2と対応する部位については、同じ符号で示す。図9に示すように、タイヤアセンブリ1のタイヤ3およびサスペンション部4は、12個の分割片5が周方向に連なって形成されている。
図10に、同タイヤアセンブリの分割片の斜視図を示す。なお、図4と対応する部位については、同じ符号で示す。図10に示すように、分割片5は、タイヤ片50とばね部40とを備えている。タイヤ片50は、ゴム製であって、部分円弧ブロック状を呈している。ばね部40の外端部401は、タイヤ片50の曲率半径内側の面に接着されている。ばね部40の内端部400は、取付孔400cに挿通されるボルト400d(図9参照)により、ホイール2に固定されている。
本実施形態のタイヤアセンブリ1と、第一実施形態のタイヤアセンブリとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、複数の分割片5を連結することにより、タイヤアセンブリ1を製造してもよい。
<第四実施形態>
本実施形態のタイヤアセンブリと第一実施形態のタイヤアセンブリとの相違点は、全てのばね部が一体的に形成されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。図11に、本実施形態のタイヤアセンブリの透過左側面図を示す。なお、図2と対応する部位については、同じ符号で示す。図12に、同タイヤアセンブリのばね部連結体の展開図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。
図11に示すように、ホイール2の外周面には、ステンレス鋼製のばね部連結体6が巻装されている。ばね部連結体6は、12個のばね部40が周方向に連なって形成されている。図12に示すように、12個のばね部40の内端部400は、帯状に一体に連なっている。連結部402および外端部401は、帯状の内端部400の連結体から、左右方向に交互に突出している。
ばね部連結体6は、以下の手順で作製され、ホイール2の外周面に取り付けられる。まず、ステンレス鋼板から、図12に示す展開体60を、せん断加工により打ち抜く。次に、図12に一点鎖線で示すように、内端部400と連結部402との境界線、連結部402と外端部401との境界線を、谷折りにする。すなわち、内端部400に対して、連結部402を径方向外側に立ち上がらせる。並びに、内端部400に対して、外端部401を径方向外側に対向させる。それから、展開体60をホイール2の外周面の形状(12面体の環状)に沿うように、折り曲げる。最後に、展開体60をホイール2の外周面に一巻きし、溶接する。このようにして、ばね部連結体6は作製され、ホイール2の外周面に取り付けられる。
本実施形態のタイヤアセンブリ1と、第一実施形態のタイヤアセンブリとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態のように、複数のばね部40を一体的に形成してもよい。こうすると、部品点数が少なくなる。また、組付工数が少なくなる。
<その他>
以上、本発明のタイヤアセンブリの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明のタイヤアセンブリを移動支援ロボット9に用いたが、他のロボット、自動車、自転車、三輪車、一輪車、台車、ストレッチャー、カート、無限軌道車(建設機械、農作業機など)など、タイヤのような転動体を有するあらゆる移動体に、用いることができる。
また、上記実施形態においては、本発明のタイヤアセンブリを移動支援ロボット9の駆動輪として用いたが、従動輪として用いてもよい。
また、ばね部40の材質、形状、配置数、大きさなどは特に限定しない。また、ばね部40の剛性の調整方法は特に限定しない。例えば、連結部402の断面形状、断面積、展開長、ばね部40の材質、配置数などにより、ばね部40の剛性を調整してもよい。
また、第一実施形態においては、図4に示すように、外端部401に孔状の被係合部401cを配置したが、有底凹部状の被係合部を配置してもよい。また、外端部401に係合部をタイヤに被係合部を配置してもよい。
また、タイヤ3として、空気や窒素が充填された気体タイヤを用いてもよい。こうすると、サスペンション部4に加えて、気体圧によりタイヤアセンブリ1の剛性を調整することができる。このため、タイヤアセンブリ1の剛性の調整幅が広くなる。
また、例えばインサート成形などにより、外端部401をタイヤ3に埋設してもよい。この場合、外端部401の内周面までタイヤ3のゴムで覆うことにより、いわゆる「アンカー効果」が作用し、ばね部40とタイヤ3とをしっかりと接合することができる。
また、上記実施形態においては、緩衝部材404をEPDM製としたが、緩衝部材404の材質は特に限定しない。例えば、NR(天然ゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、IIR(ブチルゴム)、U(ウレタンゴム)、ACM(アクリルゴム)、Q(シリコーンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、BR(ポリブタジエンゴム)などのゴムを用いてもよい。好ましくは、環境温度80℃以下でゴム弾性を確保できるゴムである方がよい。また、緩衝部材404の材質は、ゴムや樹脂の発泡体でもよい。
また、第一実施形態においては、図7に示すように、ばね部40の剛性の高低を、車幅方向に三段階に分けて示したが、車幅方向における剛性の変化の状態は特に限定しない。段階的であっても、無段階的であってもよい。
また、第一実施形態においては、図4に示すように、ばね部40ごとにブロック状の緩衝部材404を配置したが、全てのばね部40の内端部400と外端部401との間を通過する、全ばね部40共用の円環状の緩衝部材404を配置してもよい。こうすると、部品点数が少なくなる。
また、図3に示すように、サイドウォール部31の径方向内側への突出量を大きくしてもよい。こうすると、サスペンション部4に異物が入りにくい。また、タイヤ3の材質は特に限定しない。ゴムは勿論、金属、発泡体などであってもよい。また、タイヤ3には、ポリアミド、レーヨン、ポリエステル、スチールなどの材質の、補強部材を配置してもよい。
また、上記実施形態においては、図4に示すように、ボルト400dによりばね部40をホイール2に固定したが、ボルト400dとナットとによりばね部40をホイール2に固定してもよい。この際、取付孔20aの径方向内側の開口部に座繰り部を設け、当該座繰り部にナットを収容してもよい。こうすると、ナットがホイール2の径方向内側に突出しない。また、溶接、接着、リベット締結などにより、ばね部40をホイール2に固定してもよい。
1:タイヤアセンブリ、2:ホイール、3:タイヤ、4:サスペンション部、5:分割片、6:ばね部連結体、9:移動支援ロボット。
20:平板部、20a:取付孔、30:トレッド部、31:サイドウォール部、40:ばね部、50:タイヤ片、60:展開体、90:ベース、91:ステップ、92:ハンドル。
300:係合部、400:内端部、400a:固定縁、400b:自由縁、400c:取付孔、400d:ボルト、401:外端部、401a:固定縁、401b:自由縁、401c:被係合部、402:連結部、402a:周方向断面、403:開口部、404:緩衝部材、405H:高剛性部、405L:低剛性部、405M:中剛性部。
C:隙間、F:路面、L:重複代、M:搭乗者、f1〜f3:接地面。

Claims (5)

  1. ホイールと、
    該ホイールの径方向外側に配置され、路面に接地するタイヤと、
    該ホイールと該タイヤとの間に介装され、該ホイールに当接する内端部、該タイヤに当接する外端部、該内端部と該外端部とを弾性変形可能に連結する連結部、該内端部と該外端部との間に区画され該連結部に車幅方向に対向する開口部、を有する複数のばね部が周方向に並べられて成るサスペンション部と、
    を備え、複数の該ばね部は、車幅方向一方から見て、周方向に沿って該開口部と該連結部とが交互に並ぶように、配置されるタイヤアセンブリ。
  2. 前記ばね部の前記外端部は、前記連結部に連なる固定縁と、前記開口部に隣接する自由縁と、を有し、
    該固定縁の方が、該自由縁よりも、周方向長さが長く、
    車幅方向一方から見て、周方向に隣り合う一対の該ばね部の該固定縁同士は、周方向に部分的に重複する請求項1に記載のタイヤアセンブリ。
  3. 前記ばね部の前記内端部と前記外端部との間には、径方向に弾性変形可能な緩衝部材が介装される請求項1または請求項2に記載のタイヤアセンブリ。
  4. 前記外端部および前記タイヤのうち、一方は被係合部を、他方は該被係合部に係合する係合部を、有する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のタイヤアセンブリ。
  5. 前記連結部の方が、前記内端部および前記外端部よりも、周方向長さが長い請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のタイヤアセンブリ。
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