JP2012195670A - 衛星通信方法、子局及び親局、衛星通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】DAMA方式の衛星通信方法において、子局に接続されたIP通信端末による通信を行う際に、発呼から通信までのIP通信端末間の通信開始に掛かる時間が長いという課題があった。
【解決手段】子局2に接続されたIP通信端末15から発した名前解決要求メッセージに基づき、DAMA方式の制御信号フォーマットに従う名前解決要求制御信号を生成し、上りCSC回線4により子局2から親局1へ送信する。親局1ではDNSサーバ装置9により相手のIP通信端末のアドレス情報を検索し、検索結果に基づき名前解決要求の回答制御信号を生成する。親局1は名前解決要求処理の完了を検知したことに基づいて、子局と相手子局との間の通信回線を割り当て、下りCSC回線5により発呼元の子局2へ名前解決要求の回答制御信号と回線割当信号を送信し、相手子局には回線割当信号を送信する。
【選択図】図4

Description

この発明は、衛星を介した子局間または子局と親局間の通信に使用する通信回線を割り当てて接続する要求割当多元接続方式の衛星通信方法、およびこの衛星通信方法に使用される子局及び親局、衛星通信システムに関するものである。
昨今のインターネット通信の発達により、インターネットによるデータ通信が盛んに行われるに至り、さらにインターネットを介したデータ通信もIPデータ通信システムの構築技術に支えられて普及しつつある。このIPデータ通信によるインターネットを介したデータ通信では、送信先端末の名前から送信先IPアドレスを解決するためのプロトコルが必要である。その代表的なプロトコルとして、RFC1034規格及びそれに関連する規格に規定されるDNS(Domain Name System)があり、このアプリケーション層でのDNSプロトコルにより、IPデータ通信等の種々のサービスが提供される。
一方、衛星通信分野においては、古くは1対1の衛星通信装置間での固定方式の通信から、要求割当多元接続方式(以下「DAMA方式」と呼ぶ。DAMAはDemand Assignment Multiple Accessの略である。)の通信、更にはイリジウム計画等のCDMA或いはFDMA方式を用いた衛星通信地球局によるデータ通信が案出されるに至っている。
衛星通信は、広域性かつ公共性の観点から、また遠隔無線通信の特殊性に基づく通信の確立性の追求により、地上における有線通信とは異なる技術発展の経緯を有するものであった。
衛星通信におけるDAMA方式は、衛星通信回線を複数の子局により有効に利用するための方式であり、適宜、子局間または子局/親局間での通信に使用する通信回線を割り当てるために、通信回線とは異なる制御回線(「CSC回線」(Common Signaling Channel)と呼ばれる。)上で、子局から通信回線の割り当て要求を発し、この回線割当要求を親局にて受信し、親局によって通信回線を割り当てるものである。
このDAMAシステムにおいて、DNSを行なう場合の従来例を図8に基づいて説明する。まず、子局2が親局1に対して回線接続要求を発し、親局2はこの回線接続要求に基づいて子局2に通信回線の割当を行なう。子局2はこの割当られた通信回線により、親局1のDNSサーバ装置に対して相手子局2に接続されたIP通信端末のアドレスを照会するDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージを送信する。子局2はDNSプロトコルによる名前解決要求の回答を受信して、IP通信端末からのIPデータを相手IP通信端末に送信するための回線接続要求を親局2に発し、親局2はこの回線接続要求に基づいて子局2と相手子局2との間に通信回線を割当て、通信回線を接続する。子局2はこの割当てられた通信回線により、IPデータを相手子局2のIP通信端末に送信する。
特開平10−51370号公報(特許文献1)には、DAMA方式の衛星通信システムにおいて、子局に電話端末が接続されて子局間での電話による音声通信を行う場合に、親局に電話端末の固有番号の少なくとも一部、例えば、03(東京)や06(大阪)という部分と、中継する子局群の番号とを対応させた子局データファイルを設けた従来の技術が開示されている。
この従来の技術によれば、ある1つの子局に接続された電話端末から相手電話端末の固有番号をダイヤルしたときに、親局にて、その相手電話端末の固有番号の少なくとも一部により子局データファイルから対応する相手子局を選択し、当該1つの子局と相手子局との間に衛星通信回線を割り当てることにより、当該1つの子局からの発呼の際に相手子局を指定する必要がなく、操作性が向上される。
また、特許第3793083号公報(特許文献2)には、パケット交換データ伝送ネットワークを通じて第1のコンピュータ装置と第2のコンピュータ装置の間でパケットを安全に通信する方法として、一方のコンピュータ装置がネットワークアドレス翻訳および/またはプロトコル変換を行い、変換されたプロトコルに従ったパケットで第1のコンピュータ装置から第2のコンピュータ装置に伝送し、第2のコンピュータ装置は伝送されたプロトコルから変換される前のプロトコルに戻すようにしたものが開示されている。
特開平10−51370号公報 特許第3793083号公報
上述のように、例えばDNSプロトコルは、アプリケーション層での名前解決プロセスを提供するものであり、各IP通信端末のIP通信開始毎に名前解決処理が通信回線で種々生起される。DAMA方式の衛星通信において、IP通信端末を子局に接続して、子局間での衛星を介したIPデータ通信を行う際に、このような各種処理のために通信回線が頻繁に使用されることとなり、通信回線のデータ通信の利用効率が低下するという問題点があった。
そこで、発明者らはDNSプロトコルの名前解決要求メッセージに対する処理を制御回線(CSC回線)で行なうことにより、通信回線の利用効率を高めることを提案した。図9はCSC回線を用いたDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージに対する処理を表す処理シーケンス図である。
まず、子局2に接続されたIP通信端末がDNS要求のメッセージを発し、このメッセージを子局2の衛星GW装置によりCSC回線で送信できる制御信号に変換し、親局1に送信する。親局2は受信した制御信号からメッセージを再生し、DNSサーバ装置により名前解決要求のメッセージを検索して回答を作成し、回線制御装置でDNS回答の制御信号に変換し、子局2に送信する。子局2はIP通信端末からのIPデータを相手IP通信端末に送信するための回線接続要求を親局2に発し、親局2はこの回線接続要求に基づいて子局2と相手子局2との間に通信回線を割当て、通信回線を接続する。子局2はこの割当てられた通信回線により、IPデータを相手子局2のIP通信端末に送信する。
しかしながら、CSC回線を用いてDNSプロトコルを伝送するIP対応のDAMA方式の衛星通信において、IP通信端末間の通信開始に掛かる時間は、(1)CSC回線を用いたDNSプロトコルによる名前解決 +(2)IP通信端末の子局間のDAMA方式による回線接続 +(3)IP通信端末間のIPパケット伝送、の3つの処理時間の合計(約7秒)となり、図8に示す従来のDAMAシステムにおけるDNSを行なう場合よりも通信開始時間を3秒近く短縮することができるものの、まだ時間が掛かるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点または課題を解決するためになされたもので、DAMA方式の衛星通信において、子局に接続されたIP通信端末による通信を行う際に、DN
Sプロトコルによる名前解決の応答をトリガとして予め子局間のDAMA方式による回線接続を行うことにより通信時間を短縮するようにした衛星通信方法、子局及び親局、衛星通信システムを得ることを目的とするものである。
この発明の衛星通信方法は、衛星を経由する制御回線により子局から親局に回線割り当てを要求し、親局により子局に対して通信回線を割り当て、子局と相手子局との間で衛星通信を行う回線割当型の衛星通信方法において、子局に接続された第1のIP通信端末と相手子局に接続された第2のIP通信端末との間でIP通信を行う際に、第1のIP通信端末からの第2の通信端末の名前解決要求処理の完了を親局が検知したことに基づいて、親局は子局と相手子局との間の通信回線を割り当てるようにしたものである。
また、この発明の衛星通信方法に使用される子局は、子局に接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づいて、制御回線により送信する制御信号を生成する衛星GW装置と、この衛星GW装置により生成した制御信号を制御回線により親局へ送信し、名前解決要求メッセージに対する回答に基づき親局によって割り当てられた通信回線により、第1のIP通信端末からのIPデータを相手子局に接続された第2のIP通信端末に送信する衛星通信装置を備えたものである。
また、この発明の衛星通信方法に使用される親局は、子局に接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づき子局から送信された制御信号を制御回線により受信し、この制御信号に基づき生成された子局への名前解決要求への回答を制御回線により送信する親局衛星通信装置と、名前解決要求への回答に基づき子局と相手子局との間の通信回線を割り当てる回線制御装置とを備えたものである。
また、この発明の衛星通信システムは、衛星を経由する制御回線により子局から親局に回線割り当てを要求し、親局により子局に対して通信回線を割り当て、子局と相手子局との間で衛星通信を行う回線割当型の衛星通信システムにおいて、子局はそれに接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づいて、制御回線により送信する制御信号を生成する衛星GW装置と、この衛星GW装置により生成した制御信号を制御回線により親局へ送信し、親局からの名前解決要求メッセージに対する回答に基づき親局によって割り当てられた通信回線により、第1のIP通信端末からのIPデータを相手子局に接続された第2のIP通信端末に送信する衛星通信装置を備え、親局は子局から送信された制御信号を制御回線により受信し、この制御信号に基づき生成された子局への名前解決要求メッセージの回答を制御回線により送信する親局衛星通信装置と、この親局衛星通信装置により受信した制御信号に基づき、子局に接続されたIP通信端末からの名前解決要求メッセージに対する回答を生成すると共に、名前解決要求の回答に基づき子局と相手子局との間の通信回線を割り当てる回線制御装置とを備えたものである。
この発明の衛星通信方法および衛星通信システムは、子局に接続された第1のIP通信端末と親局に接続されたDNSサーバとの名前解決処理を制御回線により行い、名前解決処理の完了を親局にて検知したことに基づいて、親局にて子局と相手子局との間の通信回線を割り当てるので、IP通信端末とDNSサーバでの名前解決処理においては通信回線を割り当てることなく、IP通信端末のメッセージの処理を行うことができ、IPデータ通信の開始前に子局間のIPデータ通信回線を割り当てることができから、IP通信端末間の通信開始に掛かる時間が短くなる。
この発明の子局は、子局に接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づいて、制御回線により送信する制御信号を生成する衛星GW装置と、この衛星G
W装置により生成した制御信号を制御回線により親局へ送信し、名前解決要求メッセージに対する回答に基づき親局によって割り当てられた通信回線により、第1のIP通信端末からのIPデータを相手子局に接続された第2のIP通信端末に送信する衛星通信装置を備えているから、制御回線によりIP通信端末の名前解決を目的とするメッセージの処理を行うことができ、またIPデータ通信の開始前に子局間のIPデータ通信回線を割り当てることができから、IP通信端末間の通信開始に掛かる時間が短くなる。
この発明の親局は、子局に接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づき子局から送信された制御信号を制御回線により受信し、この制御信号に基づき生成された子局への名前解決要求の回答を制御回線により送信する親局衛星通信装置と、名前解決要求の回答に基づき子局と相手子局との間の通信回線を割り当てる回線制御装置とを備えているから、制御回線においてIP通信端末の接続処理を行うことができ、またIPデータ通信の開始前に子局間のIPデータ通信回線を割り当てることができから、IP通信端末間の通信開始に掛かる時間が短くなる。
この発明の実施の形態1に係る衛星通信方法のシステム構成を示す構成図である。 この発明の衛星通信方法で使用する回線の周波数軸上での配置を表す模式図である。 この発明の実施の形態1に係る衛星通信システムの子局及び親局の構成を示す構成図である。 この発明の衛星通信方法による名前解決要求メッセージに対する処理を表す処理シーケンス図である。 この発明の実施の形態1に係る衛星通信方法において使用される名前解決要求メッセージとそれを制御信号に変換したフォーマットを示す図である。 この発明の実施の形態1に係る衛星通信方法において使用される名前解決要求メッセージに対する回答メッセージとそれを制御信号に変換したフォーマットを示す図である。 この発明の衛星通信システムの回線制御装置における処理を表す処理シーケンス図である。 従来のDAMAシステムにおけるDNSを行なう場合の回線接続処理を表す処理シーケンス図である。 CSC回線を用いたDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージに対する処理を表す処理シーケンス図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1における衛星通信方法および衛星通信システム(子局及び親局)を図1乃至図7により説明する。
図1はこの発明の衛星通信方法を実現するためのシステム構成を示す構成図である。図1において、衛星通信システムは、地上に固定配置された制御局としての親局1、同じく地上の互いに異なる地点に配置された複数の地球局となる子局2、子局2間または子局2と親局1の間で通信を行なうための中継器が設けられ天空に配置される通信衛星3で構成される。
DAMA方式の衛星通信システムは、通信衛星3の中継器が保有する一定数の衛星回線を各子局2に対して共通に予め確保しておき、ある子局2から呼びが発生すると、制御局の親局1が衛星回線の割当制御を行って、この共通の衛星回線の中から空き回線を選んで、その子局2に割り当てるようにしたものである。
これらの割り当て制御するのが制御回線(CSC回線)4、5であり、また子局2が相手子局と通信するのが通信回線6である。
図1において、CSC回線4は子局2から親局1へ通信衛星3を介して制御信号を送信する上りCSC回線であり、CSC回線5は親局1から子局2へ通信衛星3を介して制御信号を送信する下りCSC回線である。
この上りCSC回線4により、子局2から通信回線6の割り当てを要求する回線割当要求信号を親局1へ送信し、親局1において子局間の通信回線6を割り当てる。割り当てられた通信回線6の回線情報は、下りCSC回線5により回線割当応答信号として親局1から子局2および通信相手となる他の子局2へ送信される。この回線割当応答信号を受信した子局2と相手子局2との間で通信衛星3を介した通信回線6により通信が行われる。この通信回線6は親局1と子局2との間の通信においても回線割り当てされるものである。
図2は、使用する回線の周波数軸上での配置を表す模式図である。図2に示すように、使用する回線は、上りCSC回線4、下りCSC回線5及び複数の通信回線6であり、上りCSC回線4及び下りCSC回線5に使用される周波数f1、f2は固定的に割り当てており、複数の周波数f3〜fnの回線を有した通信回線6は、衛星通信システムに割り当てられた周波数帯域において、上述のように子局2からの要求に基づき親局1によって適宜割り当てられるものである。
次に衛星通信システムに使用される親局1及び子局2の構成について説明する。図3はこの発明の実施の形態1に係る衛星通信システムの子局及び親局の構成を表す構成図である。
図3に示す親局1は、通信衛星3との間で無線波の送受信、変復調及び信号処理を行う親局衛星通信装置7、DAMA回線制御及びDNS処理を行う回線制御装置8、DNSサーバ装置9で構成される。
親局衛星通信装置7は、通信衛星3との間で電波の送受信を行う送受信機10、送受信する制御信号を変復調するCSC回線変復調部11、送信信号のフレーム処理及び誤り訂正符号処理、受信信号の誤り訂正処理及びフレーム処理を行う信号処理部12を備えている。送受信機10は信号の周波数変換や増幅等を行い、CSC回線変復調部11はPSK(位相シフト変復調)等の各種変復調方式に基づき、制御信号を変復調する。
回線制御装置8は、DAMA方式の回線制御を行うDAMA回線制御部13、DNSメッセージに基づく処理を行うDNSメッセージ処理部14を備え、DAMA回線制御部13は上りCSC回線4により子局2から受信する制御信号による制御処理、及び下りCSC回線5により子局2へ送信する制御信号の処理を行う。DNSメッセージ処理部14は子局2からの制御信号がDNSメッセージである場合に、DNSサーバ装置9に送信してDNSメッセージに基づく処理を行うもので、子局2からの制御信号を元のDNSメッセージに再生し、また回答メッセージに基づきCSC回線により送信する制御信号を生成するメッセージ処理手段として機能する。
DNSサーバ装置9は、子局2にPCなどのIP通信端末(後述する)を接続したときに静的若しくは動的に割り当てられるIPアドレス等のIP通信端末の情報を登録しておくもので、登録される情報は、各IP通信端末のドメイン名、IPアドレスが含まれるものとする。DNSサーバ装置9はDNSメッセージ処理部14からのDNSメッセージにより相手IP通信端末のIPアドレス等を検索する。したがってDNSサーバ装置9は検索手段としても機能している。
図3に示す子局2および子局2に接続される装置の構成について説明する。子局2に接続されたPCなどのIP通信端末15は、他の子局2に接続されるIP通信端末15との
間で主としてデータ通信を行うための装置である。このIP通信端末15はインターネットプロトコルに従うパケット通信が行える装置である。また、子局2はインタフェース装置16(以下、I/F16と記載する。)を介して、外部の他ネットワーク18とも接続され、この接続には、一般にプロキシサーバ17を経由する。
図3に示す子局2は、通信衛星3との間で無線波の送受信、変復調及び信号処理を行う衛星通信装置19、IP通信端末15による通信を子局2の衛星通信装置19を介して行うために、データの伝送処理を行う衛星ゲートウェイ装置(以下、衛星GW装置と記載する。)20で構成される。
衛星通信装置19は、送受信機21、CSC回線変復調部22、通信回線変復調部23、信号処理部24および制御部25を備え、送受信機21は通信衛星3との間で電波の送受信を行うものであり、信号の周波数変換や増幅等を行う。CSC回線変復調部22は送受信する制御信号を変復調するものであり、PSK(位相シフト変復調)等の各種変復調方式に基づき、制御信号を変復調する。通信回線変復調部23は送受信する通信信号を変復調するものであり、PSK(位相シフト変復調)等の各種変復調方式に基づき、通信信号を変復調する。信号処理部24は送信信号のフレーム処理及び誤り訂正符号処理、受信信号の誤り訂正処理及びフレーム処理を行うものである。制御部25はCSC回線変復調部22により受信した回線割当応答信号に基づき通信回線変復調部23の送受信周波数や帯域の制御を行うものである。
衛星GW装置20は、伝送制御部26、DNS処理部27および識別情報記憶部28を備え、伝送制御部26はIP通信端末15による通信における伝送データの識別を行い、衛星通信装置19とIP通信端末15との間で伝送データの受け渡しを行うもので、受信データがIP通信端末15からのDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージであることを判別する判別手段としても機能している。DNS処理部27は伝送されるデータが名前解決を目的とするDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージである場合に、そのメッセージ処理を行うもので、メッセージに基づきCSC回線により送信する制御信号を生成するメッセージ処理手段として機能する。識別情報記憶部28はDNS処理部27にて処理するDNSメッセージに含まれるIP通信端末15のドメイン名やプロシキIPアドレスなどの識別情報を記憶するものである。
図3に示す構成は、IP通信端末15の処理がDNSプロトコルにより行われる例について示すものであるが、同種のIP通信端末用通信処理を行うプロトコルに代替することができ、例えば、この発明では名前解決を目的とするメッセージのプロトコルとして、DNSプロトコルによる名前解決要求メッセージについて説明するが、NETBIOSでWINSサーバに名前を問い合わせるようなものについても適用できる。
その場合、図3に示すDNSサーバ装置9は、その代替されるプロトコルの実行に用いられるサーバ装置でよく、また親局1内のDNSメッセージ処理部14及び子局2内のDNS処理部27はそれぞれ、代替されるプロトコルにおいて、DNSメッセージ処理部14及びDNS処理部27と同様な処理を行うものとすればよい。
図3に図示しないが、親局1の親局衛星通信装置7内には、子局2の衛星通信装置19内の通信回線変復調部23に相当する回路部が、また親局1内には、子局2の衛星GW装置20に相当する装置があり、親局1に接続されるIP通信端末(図示省略)、またインタフェースを介した他のネットワークの装置(図示省略)が親局1を利用して、通信衛星3を介した通信回線6により、複数の子局2に接続されたIP通信端末15等との間で通信が行えるものである。この親局1において、IP通信端末等に提供される機能を果たす回路及び装置は、子局1に備えられた構成と同じ構成のものであると考えればよい。
次に、この親局1及び子局2の動作について、まず子局2に接続されたIP通信端末1
5間での通信衛星3を介したデータ通信を行う場合の動作を説明する。
子局2の伝送制御部26はIP通信端末15からの伝送データをバッファリングしながら信号処理部24へ伝送しており、伝送制御部26と信号処理部24へ伝送できる伝送データ量は、衛星通信装置19に割り当てられた通信回線の帯域幅に依存する。子局2は相手子局2とのデータ通信が必要になると、親局1に対して回線割当要求信号を上りCSC回線4により送信する。この回線割当要求信号は相手子局を特定する情報を含むものであり、伝送制御部26にて生成され、信号処理部24で信号処理されてCSC回線変復調部22により変調され、送受信機21により送信される。
親局1は上りCSC回線4をモニタしており、子局2から送信された回線割当要求信号を送受信機10で受信して、CSC回線変復調部11で復調し、信号処理部12に伝送して信号処理して再生する。親局2の信号処理部12により再生された回線割当要求信号はDAMA回線制御部13に入力され、DAMA回線制御部13はシステム専用帯域(通信システムに与えられる使用できる周波数帯域のこと)中の空き領域を検索し、空き領域に通信回線を割り当て、その中心周波数と帯域幅の情報、及び当該回線割当要求をした子局2と相手子局2とを特定する情報を含む回線割当応答信号を生成し、信号処理部12へ出力する。回線割当応答信号は、信号処理部12により信号処理され、CSC回線変復調部11により変調され、送受信機10から下りCSC回線5により子局2へ送信される。
子局2と相手子局2は、下りCSC回線5をモニタしており、親局1から送信された回線割当応答信号を送受信機21で受信すると、これをCSC回線変復調部22で復調し、信号処理部24で再生する。信号処理部24は親局1から割り当てられた通信回線6の中心周波数と帯域幅に通信回線変復調部23を設定して子局2間での通信を行う。ここで割り当てられる通信回線6は子局2から相手子局2への送信回線、相手子局2から子局2への送信回線である。子局2間での通信が終了すると、子局2の伝送制御部26にて通信終了信号が生成されて、上りCSC回線4により親局2へ送信され、親局2は割り当てていた通信回線6を開放し、システム専用帯域中の空き領域とする。
子局2間での通信は1対のIP通信端末15間で行われる場合だけでなく、当該子局2間で複数対のIP通信端末15間で行われる場合もあり、IP通信端末15の対の増減によりデータ伝送量が増減する。データ伝送量が増減した場合には、子局2の伝送制御部26により帯域変更要求信号を生成して上りCSC回線4により親局2に送信する。親局2は帯域変更要求信号を受信して、DAMA回線制御部13にて通信回線の再割り当てを行うようにしてもよい。親局2のDAMA回線制御部13は回線再割当応答信号を生成して下りCSC回線5により子局2に送信し、これを受信した子局2及び相手子局2は通信周波数帯域を変更する。
このような通信回線6の再割り当てによって、システム専用帯域の柔軟な運用が行えるものである。なお、親局1が子局2との間で通信を開始する場合の回線割当は、直接親局1のDAMA回線制御部13で行い、回線割当応答信号を相手子局2へ下りCSC回線5により送信すればよい。
次に、この親局1及び子局2の動作について、子局2に接続されたIP通信端末15間での通信衛星3を介したIPデータ通信を行う場合の動作を説明する。IPデータ通信を行うためのプロトコルがDNSである場合を例にとって説明するが、他のIPデータ通信用のプロトコルについても同様な動作となる。まず、IP通信端末15がDNSプロトコルに基づいてIPデータ通信を開始する前に、IP通信端末15を子局2に接続したときに静的若しくは動的に割り当てられるIPアドレス等のIP通信端末15の情報を親局1のDNSサーバ装置9に登録しておくものとする。登録される情報は、各IP通信端末15のドメイン名、IPアドレスが含まれるものとする。
次に、IP通信端末15から送信先IP端末15を特定した呼出信号(名前解決要求)が発せられた場合の処理について説明する。このIP通信端末15から発せられる呼出信号に対する処理のうち、以下ではDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージが発せられた場合の処理を例にとり説明する。
図4は名前解決要求メッセージに対する処理を表す処理シーケンス図である。ステップS1によりIP通信端末15の操作者が相手IP通信端末の接続サーバ名を入力するなどして相手先を指定すると、IP通信端末15にて名前解決要求メッセージが生成され、ステップS2により名前解決要求メッセージが衛星GW装置20内の伝送制御部26へ送信される。この段階での名前解決要求メッセージは、相手IP通信端末15のIPアドレスは不明である。相手IP通信端末15のIPアドレスは、例えば、親局1内のDNSサーバ装置9などに設定されている。
衛星GW装置20内の伝送制御部26は、トランスポート層で伝送されてくるデータ中から、上記のIP通信端末15が発したDNSメッセージを識別し、メッセージが名前解決要求メッセージの場合、DNS処理部27へ転送する。この識別方法の一例として、トランスポート層のプロトコルによるパケット記述内容(DNSサーバのIPアドレスやポート番号、プロトコル番号等の内容)により識別する方法が考えられる。即ち、IP通信端末15が発する名前解決要求メッセージの宛先アドレスやポート番号、プロトコル番号が特定の値(例えば、親局1内のDNSサーバ装置9のIPアドレス、子局2のIPアドレスや、マルチキャストアドレス等)を示していることに基づいて、この特定の値を検知することにより、DNSメッセージであると識別できる。
また、このDNSメッセージのフォーマットは、図5(a)に示すように、一般にヘッダ、質問、回答、オーソリティ、追加情報により構成されており、ヘッダ等に記述されるDNSプロトコル特有の記述を検知することにより、DNSメッセージであることを識別するようにしても良く、伝送制御部26は、種々の方法により、IP通信端末15からなる端末装置群から伝送されてくるパケットのうち、IP通信端末15からのパケットがDNSメッセージであることを識別するようにすることができる。DNS処理部27は、伝送制御部26から転送された名前解決要求メッセージについて、相手IP通信端末15のIPアドレスを上りCSC回線4により問い合わせるための名前解決要求制御信号を生成する。
この名前解決要求制御信号は、図5(a)に示す名前解決要求メッセージをCSC回線4で伝送できるようにDAMA方式の制御信号フォーマットに変換したものであり、そのフォーマットは図5(b)に示すように、ヘッダ部とデータ部で構成され、ヘッダ部には自局の子局ID、信号識別(回線接続要求)、信号長などを含む。またデータ部には図5(a)に示す名前解決要求メッセージとそれ以外のデータが格納されている。ヘッダ部の信号識別は、制御信号がDNSメッセージのうち名前解決要求メッセージであることを示す符号とする。以下、DNSプロトコルに従う信号は「〜メッセージ」と記載し、DAMA方式の制御信号は「〜制御信号」と記載する。
また、DNS処理部27は、その後のDNSメッセージの処理に必要となる情報(発呼したIP通信端末15のドメイン名、プロキシサーバのIPアドレス、相手IP通信端末のドメイン名等の情報)を識別情報記憶部28へ出力する。名前解決要求制御信号のデータ長が上りCSC回線4において1つの制御信号に許されるデータ長より長い場合には、複数個の制御信号に分けて送信してもよい。名前解決要求制御信号は伝送制御部26、信号処理部24、CSC回線変復調部22を経由して送受信機21から、図4に示すステップS3において、上りCSC回線4により親局1に送信される。
親局衛星通信装置7は上りCSC回線4により名前解決要求制御信号を受信し、これを
CSC回線変復調部11で復調および信号処理部12で信号処理して、ステップS4により、回線制御装置8へ出力する。回線制御装置8内のDNSメッセージ処理部14は名前解決要求制御信号に基づき、相手IP通信端末15のドメイン名を含む名前解決要求メッセージを再生し、ステップS5によりDNSサーバ装置9へ出力する。DNSサーバ装置9は名前解決要求メッセージを受けて、相手IP通信端末15のドメイン名に対応するIPアドレス、その相手子局2が接続されている子局番号を検索する。DNSサーバ装置9は、相手IP通信端末15のIPアドレス、子局番号を含む名前解決要求の回答である応答メッセージを生成する。この名前解決要求の回答(応答メッセージ)のフォーマットは、図6(a)に示すように、名前解決要求メッセージの「回答」部に、相手IP通信端末15のIPアドレス、子局番号などが記述されたものとなる。DNSサーバ装置9は名前解決要求の回答(応答メッセージ)を、ステップS6により回線制御装置8内のDNSメッセージ処理部14へ出力する。
DNSメッセージ処理部14は、DNSサーバ装置9からの応答メッセージに基づき、名前解決要求の回答制御信号を生成する。
また、DNSメッセージ処理部14は、名前解決要求の回答(名前解決要求処理の完了)に基づきDAMA回線制御部13へ発呼元の子局2と相手子局2との間の通信回線の割当を要求し、DAMA回線制御部13は発呼元の子局2向けの制御信号として、DAMA回線制御部13により割り当てられた通信回線の回線情報を名前解決要求の回答制御信号に付加する。DNSメッセージ処理部14により生成された名前解決要求の回答制御信号およびDAMA回線制御部13により付加された回線割当制御信号は、ステップS7により親局衛星通信装置7へ出力する。
この回線割当制御信号が付加された名前解決要求の回答制御信号のフォーマットは、名前解決要求の回答(応答メッセージ)と回線割当をCSC回線5で伝送できるようにDAMA方式の制御信号フォーマットに変換したものであり、図6(b)に示すように、ヘッダ部とデータ部で構成されている。ヘッダ部には、信号識別(回線割当)、発信元の子局番号、信号長、相手子局の子局番号、発呼元の子局2と相手子局2との間の回線割当て周波数情報(中心周波数と帯域幅)を含むものとする。またデータ部には図6(a)に示す名前解決要求の回答(応答メッセージ)とそれ以外のデータが格納されている。データ長が長い場合には、回線割当制御信号が付加された名前解決要求の回答制御信号を複数に分けてもよい。
親局衛星通信装置7は、DNSメッセージ処理部14により生成された名前解決要求の回答制御信号およびDAMA回線制御部13により付加された回線割当制御信号を、ステップS8において、下りCSC回線5により発呼元の子局2へ送信する。
発呼元の子局2では、衛星通信装置19により下りCSC回線5により回線割当制御信号が付加された名前解決要求の回答制御信号を受信し、衛星GW装置20により、回線割当制御信号が付加された名前解決要求の回答制御信号から相手IP通信端末15のIPアドレスを読出し、図6(a)に示すDNSプロトコルによる回線割当制御信号が付加された名前解決要求の回答メッセージを復元する。衛星GW装置20は、ステップS9において、回線割当制御信号が付加された名前解決要求の回答メッセージを相手IP通信端末15へ送信する。
また、ステップS7において、DNSメッセージ処理部14からの名前解決要求の回答(名前解決要求処理の完了)に基づき、DAMA回線制御部13は発呼元の子局2と相手子局2との間の通信回線を割り当て、この割り当てた通信回線の回線情報により相手子局2向けの制御信号として、回線割当制御信号を生成する。この場合の制御信号のフォーマットは図6(b)のデータ部における図6(a)のメッセージがないものとなる。そして上述したステップS8と同時にステップS8にて下りCSC回線5により相手子局2へ回線割当制御信号を送信する。
DNSメッセージ処理部14からの名前解決要求の回答(名前解決要求処理の完了)に基づいて、DAMA回線制御部13において発呼元の子局2と相手子局2との間の通信回線を割り当てるシーケンスについて、図7に示す回線制御装置8における処理を表す処理シーケンス図により詳しく説明する。
図7において、回線制御装置8は、親局衛星通信装置7からの信号を送受信するCSCモデム81、CSC信号処理部82、DAMA回線制御部13、DNSメッセージ処理部14からなっている。
まず、ステップS11は、CSCモデム81が子局2からのDNSプロトコルに従う名前解決要求(DNSと略す)メッセージの制御信号(この制御信号は回線接続要求信号も含む)を受信するとCSC信号処理部82に送信する。CSC信号処理部82はステップS12において、この制御信号を回線制御装置8内の内部メッセージとして処理し、DAMA回線制御部13に送る。DAMA回線制御部13は内部メッセージの中からDNSプロトコルに従う名前解決要求メッセージを検出したら、ステップS13でDNS要求の処理を行うためDNSメッセージ処理部14に送る。DNSメッセージ処理部14はDNS制御信号からDNSメッセージを再生し、DNS要求パケットを生成して、ステップS14によりDNSサーバ装置9へ出力する。
DNSサーバ装置9はDNS要求メッセージを受けて、相手IP通信端末15のドメイン名に対応するIPアドレス、その相手子局2が接続されている子局番号を検索する。DNSサーバ装置9は、相手IP通信端末15のIPアドレス、子局番号を含む名前解決要求の回答である応答メッセージを生成し、ステップS15によりDNSメッセージ処理部14に送る。
DNSメッセージ処理部14はDNS回答メッセージから相手子局のIPアドレスを取得すると共に、DNS回答メッセージをDNS回答制御信号に変換し、回線制御装置8内の内部メッセージとしてDNS回答と相手子局のIPアドレスを、ステップS16においてDAMA回線制御部13に送る。
DAMA回線制御部13は相手子局のIPアドレスから子局番号を特定し、またDNS回答に基づき発呼元の子局2と相手子局2との間の通信回線の割当を行なう。DAMA回線制御部13は割り当てられた通信回線の回線情報を名前解決要求(DNS)の回答制御信号に付加する。
DAMA回線制御部13は、回線制御装置8内の内部メッセージとして、発信元の子局2に対しては子局向け回線割当て情報が付加された(DNS)回答の制御信号をステップS17においてCSC信号処理部82に送信し、相手子局2に対しては相手子局向け回線割当て情報のみの制御信号をステップS18においてCSC信号処理部82に送信する。なお、ステップS17とステップS18は同じタイミングである。
CSC信号処理部82は、ステップS17において送信された子局向け回線割当て情報が付加された(DNS)回答の制御信号を、ステップS19においてCSCモデム81に送信し、また、ステップS18において送信された相手子局向け回線割当て情報のみの制御信号をステップS20においてCSCモデム81に送信する。これらCSCモデム81が受信した信号は親局衛星通信装置7に送られ、図4のステップS8において発信元の子局2と相手子局2に夫々送信される。
以上の一連の処理は次のような手順となる。
(手順1)子局2に接続されたIP通信端末15が発するDNSプロトコルに従う名前解決要求メッセージを、子局2の衛星GW装置20において、DAMA方式のCSC回線用
の名前解決要求制御信号に変換し、上りCSC回線4により親局1へ送信する。
(手順2)親局1の回線制御装置において、名前解決要求制御信号からDNSプロトコルに従う名前解決要求メッセージを再生し、相手IP通信端末15のIPアドレスをDNSサーバ装置9に問い合せる。
(手順3)DNSサーバ装置9からの応答メッセージに基づき、親局1の回線制御装置8は、相手子局を特定したDAMA方式による名前解決要求の回答制御信号及び回線割当制御信号を生成し、回線割当制御信号を付加した名前解決要求の回答制御信号を発呼元の子局2へ下りCSC回線5により送信し、相手子局2へは回線割当制御信号を下りCSC回線5により送信する。
(手順4)発呼元の子局2にて、回線割当信号を付加した名前解決要求の回答制御信号からDNSプロトコルに従う名前解決要求の回答メッセージを再生し、発呼元のIP通信端末15へIPデータを送信する。
この処理により、衛星回線上では通信回線6を割り当てることなくCSC回線4、5により名前解決要求(またはその回答)メッセージの受け渡しをすることができ、通信回線6がDNSメッセージの生起の度ごとに回線割り当てされることを抑制することができる。
また、DNS応答メッセージに基づき、親局1の回線制御装置8で割当てられた通信回線の割当制御信号は、名前解決要求の回答制御信号と同時に受信できるから、子局2と相手子局のIP通信端末間の通信開始に掛かる時間を短くすることができる。この発明によるIP通信端末間の通信開始に掛かる時間は約5秒となり、従来の半分に短縮できた。
以上のように、名前解決要求メッセージによるIP通信端末15の発呼動作ののち、IPデータ通信の開始に至るまでのDNSメッセージ(名前解決要求メッセージ及び上記各種応答メッセージ)を、通信衛星3を経由する回線上は、上りCSC回線4及び下りCSC回線5を用いて送受信するので、通信回線6を新たに回線割り当てせずにこれらの処理を行うことができ、通信回線6がDNSメッセージの生起の度ごとに回線割り当てされることを抑制することができる。
また、親局1に接続されているDNSサーバ装置9からの名前解決要求に対する回答メッセージにより親局1はDNS処理が完了したことを検知し、子局2間での通信回線を割り当てるので、回線割当のための子局と親局間の回線割当処理を経ることなく、IPデータ通信の開始前に子局間のIPデータ通信を割り当てることができる。
なお、以上はIPデータ通信を行なうためのプロトコルがDNSである場合を説明したが、他のIPデータ通信用プロトコルについても同様である。
実施の形態2.
次にこの発明の実施の形態2における衛星通信方法、子局及び親局、衛星通信システムを説明する。
実施の形態1の発明は、IP通信端末15によるIP通信のための各種処理信号を送受信する制御回線としてCSC回線を用いていたが、実施の形態2の発明は、実施の形態1の上りCSC回線4及び下りCSC回線5の代わりに、CSC回線及び通信回線とは別に設けた子局1および親局2間の上り及び下り制御回線(図2には図示しないが、上りCSC回線4及び下りCSC回線5に相当する。)を設け、この制御回線によりIPデータ通信のための各種信号処理を行なうようにしたものである。
上りCSC回線4及び下りCSC回線5は元々DAMA方式を成立させる制御用の回線であり、この回線においてIP通信端末によるIP通信のための各種処理信号を送受信すると回線が混雑し、本来のDAMA制御が十分に機能しなくなることも予測し得る。その場合には、IP通信端末によるIP通信のための各種処理信号は、上りCSC回線4及び下りCSC回線5の代わりに、CSC回線及び通信回線とは別に、子局1および親局2間
に上り及び下り制御回線を設け、この制御回線により送受信するようにしてもよい。
上記の名前解決要求メッセージに対する名前解決要求制御信号及び応答信号をこの制御回線により子局2と親局1との間で送受信することにより、CSC回線および通信回線においてIP通信端末の接続処理が大量に発生しDAMAの回線制御機能が損なわれて通信効率が低下することを防止することができる。
1:親局 2:子局
3:通信衛星 4:上りCSC回線
5:下りCSC回線 6:通信回線
7:親局衛星通信装置 8:回線制御装置
9:DNSサーバ装置(検索手段) 13:DAMA回線制御部
14:DNSメッセージ処理部 15:IP通信端末
19:衛星通信装置 20:衛星GW装置
26:伝送制御部(判別手段) 27:DNS処理部(メッセージ処理手段)。

Claims (13)

  1. 衛星を経由する制御回線により子局から親局に回線割り当てを要求し、上記親局により上記子局に対して通信回線を割り当て、上記子局と相手子局との間で衛星通信を行う回線割当型の衛星通信方法において、上記子局に接続された第1のIP通信端末と上記相手子局に接続された第2のIP通信端末との間でIP通信を行う際に、上記第1のIP通信端末からの上記第2の通信端末の名前解決要求処理の完了を上記親局が検知したことに基づいて、上記親局は上記子局と上記相手子局との間の通信回線を割り当てることを特徴とする衛星通信方法。
  2. 請求項1に記載の衛星通信方法に使用される子局は、上記子局に接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づいて、上記制御回線により送信する制御信号を生成する衛星GW装置と、この衛星GW装置により生成した上記制御信号を上記制御回線により上記親局へ送信し、上記名前解決要求メッセージに対する回答に基づき上記親局によって割り当てられた通信回線により、上記第1のIP通信端末からのIPデータを上記相手子局に接続された第2のIP通信端末に送信する衛星通信装置を備えたことを特徴とする子局。
  3. 請求項1に記載の衛星通信方法に使用される親局は、上記子局に接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づき上記子局から送信された制御信号を上記制御回線により受信し、この制御信号に基づき生成された上記子局への名前解決要求の回答を上記制御回線により送信する親局衛星通信装置と、上記名前解決要求の回答に基づき上記子局と上記相手子局との間の通信回線を割り当てる回線制御装置とを備えたことを特徴とする親局。
  4. 衛星を経由する制御回線により子局から親局に回線割り当てを要求し、上記親局により上記子局に対して通信回線を割り当て、上記子局と相手子局との間で衛星通信を行う回線割当型の衛星通信方法において、上記子局に接続された第1のIP通信端末からのDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージに基づき、上記子局は上記制御回線により送信する第1の制御信号を生成して上記制御回線により上記親局に送信し、上記第1の制御信号を受信した親局は、宛先である上記相手子局に接続されたIP通信端末のIPアドレスを検索し、上記名前解決要求への回答を生成して上記制御回線により上記子局へ第2の制御信号を送信すると共に、上記名前解決要求への回答生成に基づいて上記子局と上記相手子局との間の通信回線を割り当て、上記子局は上記第2の制御信号を受信して上記名前解決要求への回答を再生し、割り当てられた通信回線により上記相手子局に接続されたIP通信端末へデータを送信することを特徴とする衛星通信方法。
  5. 請求項4に記載の衛星通信方法に使用される子局は、上記子局に接続された第1のIP通信端末を含む端末装置からの受信データから、その受信データが上記第1のIP通信端末からのDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージであることを判別する判別手段、およびこの判別手段によりDNSプロトコルによる名前解決要求メッセージであることを判別したときに、上記名前解決要求メッセージに基づき上記制御回線により送信される第1の制御信号を生成するメッセージ処理手段を有する衛星GW装置と、上記衛星GW装置で生成された上記制御信号を上記制御回線により親局へ送信し、上記名前解決要求メッセージに対する回答に基づき上記親局によって割り当てられた通信回線により、上記第1のIP通信端末からのIPデータを上記相手子局に接続された第2のIP通信端末に送信する衛星通信装置を備えたことを特徴とする子局。
  6. 請求項4に記載の衛星通信方法に使用される親局は、上記子局から送信された第1の制御信号を上記制御回線により受信する親局衛星通信装置と、この親局衛星通信装置により
    受信した第1の制御信号に基づき上記名前解決要求メッセージの宛先である相手子局のIP通信端末のIPアドレスを検索する検索手段と、この検索手段の検索結果から上記名前解決要求への回答メッセージを作成して第2の制御信号を生成するメッセージ処理手段と、上記名前解決要求への回答メッセージに基づいて上記子局と上記相手子局との間の通信回線を割り当てる回線制御部を備え、上記第2の制御信号および通信回線の割当信号を上記制御回線により上記子局に送信するようにした親局。
  7. 上記制御回線は、CSC回線により構成したことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の衛星通信方法。
  8. 上記制御回線は、上記通信回線及びCSC回線とは別に設けた制御回線により構成したことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の衛星通信方法。
  9. 上記制御回線は、CSC回線により構成したことを特徴とする請求項2または請求項5に記載の子局。
  10. 上記制御回線は、上記通信回線及びCSC回線とは別に設けた制御回線により構成したことを特徴とする請求項2または請求項5に記載の子局。
  11. 上記制御回線は、CSC回線により構成したことを特徴とする請求項3または請求項6に記載の親局。
  12. 上記制御回線は、上記通信回線及びCSC回線とは別に設けた制御回線により構成したことを特徴とする請求項3または請求項6に記載の親局。
  13. 衛星を経由する制御回線により子局から親局に回線割り当てを要求し、上記親局により上記子局に対して通信回線を割り当て、上記子局と相手子局との間で衛星通信を行う回線割当型の衛星通信システムにおいて、上記子局はそれに接続された第1のIP通信端末からの名前解決要求メッセージに基づいて、上記制御回線により送信する制御信号を生成する衛星GW装置と、この衛星GW装置により生成した上記制御信号を上記制御回線により上記親局へ送信し、上記親局からの上記名前解決要求メッセージに対する回答に基づき上記親局によって割り当てられた通信回線により、上記第1のIP通信端末からのIPデータを上記相手子局に接続された第2のIP通信端末に送信する衛星通信装置を備え、上記親局は上記子局から送信された制御信号を上記制御回線により受信し、この制御信号に基づき生成された上記子局への名前解決要求メッセージの回答を上記制御回線により送信する親局衛星通信装置と、この親局衛星通信装置により受信した制御信号に基づき、上記子局に接続されたIP通信端末からの名前解決要求メッセージに対する回答を生成すると共に、上記名前解決要求の回答に基づき上記子局と上記相手子局との間の通信回線を割り当てる回線制御装置とを備えた衛星通信システム。
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