JP2012191117A - 積層型電子部品およびこれを備えた電子部品モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル状の導体パターンが内部に埋設された積層型電子部品を備えたモジュールにおける高周波回路の特性は、積層型電子部品を含む複数の電子部品の配置および接続状態によって変化する。そのため、全ての電子部品を基板に組み込んだ状態で、所望の高周波特性に調整することが求められる。
【解決手段】本発明の一態様にかかる積層型電子部品は、複数のコイル配線導体9のうち、最も積層体5の下面側に位置するコイル配線導体9を第1のコイル配線導体9aとした場合に、この第1のコイル配線導体9aに接続された複数の外部接続配線13aをさらに備えていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイル状の導体パターンが内部に埋設された積層型電子部品に関するものである。このような電子部品は、産業用電子機器および民生用電気製品に代表される多種多様な電子機器において、例えばインダクタ、トランス、コイル部品、LC部品または貫通コンデンサを備えたモジュールの部品として用いることができる。
コイル状の導体パターンを備えた積層型電子部品としては、たとえば、特許文献1に記載の積層型インダクタが知られている。特許文献1に記載の積層型インダクタは、複数の絶縁体が積層された積層体と、積層体内に埋設されたコイルとを備えている。コイルは、絶縁体の積層方向に併設された複数の内部導体からなる。積層方向の最も上面側に位置する内部導体および最も下面側に位置する内部導体はそれぞれ導出部を備えている。コイルは、これら一対の導出部を介して積層体の側面に引き出されており、一対の端子電極に電気的に接続されている。
特開2006−148027号公報
このような積層型電子部品を備えたモジュールにおける高周波回路の特性は、積層型電子部品を含む複数の電子部品の配置および接続状態によって変化する。そのため、全ての電子部品を基板に組み込んだ状態で、所望の高周波特性に調整することが求められる。
しかしながら、特許文献1に記載の積層型電子部品においては、コイルが、一対の導出部を介して積層体の側面に引き出されており、一対の端子電極とそれぞれ電気的に接続されていることから、積層型電子部品のインダクタンス値を基板に組み込んだ状態で調整することが難しい。そのため、別途、インダクタンス値を調整するための部品が必要であった。
本発明は、このような従来技術に鑑みてなされたものであり、基板に組み込む段階であっても容易にインダクタンス値を調整できる積層型電子部品を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる積層型電子部品は、上面および下面に開口する貫通孔をそれぞれ有する複数の絶縁体層を積層してなる積層体と、前記複数の絶縁体層間にそれぞれ位置する複数のコイル配線導体と、前記貫通孔に充填された、前記絶縁体層を介して積層方向に隣り合う前記コイル配線導体を電気的に接続する貫通導体とを備えている。また、前記複数のコイル配線導体のうち、前記積層体の最も下面側に位置する前記コイル配線導体を第1のコイル配線導体とした場合に、該第1のコイル配線導体に接続された複数の外部接続配線をさらに備えている。
上記の態様に基づく積層型電子部品においては、積層体の最も下面側に位置する第1のコイル配線導体に、一つではなく複数の外部接続配線が電気的に接続されている。つまり
、複数の外部接続配線のいずれを外部に電気的に接続するかによって、コイル配線導体および貫通導体からなるコイルの巻き数を調整することができる。従って、積層型電子部品を作製した後であって基板に組み込む段階であっても、インダクタンス値を調整することができる。
第1の実施形態の積層型電子部品を示す斜視図である。 図1に示す実施形態の積層型電子部品の分解斜視図である。 図1に示す実施形態の積層型電子部品のA−A断面図である。 第1の実施形態の積層型電子部品の変形例を示す分解斜視図である。 第2の実施形態の積層型電子部品を示す斜視図である。 図5に示す実施形態の積層型電子部品の分解斜視図である。 図5に示す実施形態の積層型電子部品のB−B断面図である。 一実施形態にかかる電子部品モジュールを示す概略断面図である。
以下、各実施形態の積層型電子部品(以下、単に電子部品とも言う)について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、下記の実施形態を構成する部材のうち、特徴的な構成を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、各実施形態の電子部品は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1〜3に示すように、第1の実施形態の電子部品1は、上面および下面に開口する貫通孔をそれぞれ有する複数の絶縁体層3を積層してなる積層体5と、複数の絶縁体層3間にそれぞれ位置する複数のコイル配線導体9と、貫通孔に充填された、絶縁体層3を介して積層方向に隣り合うコイル配線導体9を電気的に接続する貫通導体11とを備えている。
そして、複数のコイル配線導体9のうち、積層体5の最も下面側に位置するコイル配線導体9を第1のコイル配線導体9aとした場合に、この第1のコイル配線導体9aに接続された複数の外部接続配線13aをさらに備えることを特徴としている。
このように、第1のコイル配線導体9aに、一つではなく複数の外部接続配線13aが電気的に接続されている。そのため、電子部品1を回路基板15の上に実装する段階であっても、この電子部品1のインダクタンス値を調整することができる。
具体的には、第1のコイル配線導体9aに複数の外部接続配線13aが電気的に接続されていることから、複数の外部接続配線13aのいずれを外部に電気的に接続するかによって、コイル配線導体9および貫通導体11からなるコイル7の巻き数を調整することができる。このようにコイル7の巻き数を調整することが可能となるので、電子部品1のインダクタンス値を調整することができる。そのため、積層型電子部品1を作製した後であっても回路基板15に実装する段階で電子部品1のインダクタンス値を調整することができる。
本実施形態の電子部品1は、上面および下面に開口する貫通孔をそれぞれ有する複数の絶縁体層3を積層してなる積層体5を備えている。これらの複数の絶縁体層3に形成された貫通孔には、後述する貫通導体11が充填される。絶縁体層3の積層数としては、特に限定されるものではなく、内部に埋設される、コイル配線導体9および貫通導体11からなるコイル7の巻数に応じて積層すればよい。
絶縁体層3としては、それぞれ高い絶縁性を有している部材を用いることができる。具体的には、例えば、フェライト質焼結体、フォルステライト質焼結体およびガラスセラミック材料等のセラミック材料を用いることができる。あるいは、複数の絶縁体層3として絶縁性の樹脂を用いてもよい。
積層体5の耐久性を向上させるためには、積層体5を平面透視した場合における、コイル配線導体9に囲まれた領域に位置する部分と、この領域の外側に位置する部分との成分が同一であることが好ましい。本実施形態の電子部品1の作製時あるいは使用時において積層体5が熱膨張することがあるが、コイル配線導体9に囲まれた領域に位置する部分と、この領域の外側に位置する部分との成分が同一であることによって、これらの領域の熱膨張差を小さくすることができる。そのため、これらの領域の境界に大きな熱応力が生じる可能性を小さくできる。
また、複数の絶縁体層3が非磁性絶縁材料と磁性絶縁材料の組合せであっても良い。例えば、コイル配線導体9のインダクタンスを高めるためには、積層体5におけるコイル配線導体9に囲まれた領域に位置する部分が高い磁性を有していることが好ましい。また、コイル配線導体9から積層体5の外部への磁界の漏れを小さくするためには、積層体5における、コイル配線導体9の外側の領域に位置する部分が非磁性体からなるか、もしくはコイル配線導体9に囲まれた領域よりも低い磁性を有していることが好ましい。
従って、コイル配線導体9の外側の領域に位置する部分が非磁性体からなる、もしくはコイル配線導体9に囲まれた領域よりも低い磁性を有する場合には、コイル配線導体9のインダクタンスを大きくしつつも、コイル配線導体9から積層体5の外部への磁界の漏れを小さくすることができる。
なお、本実施形態における複数の絶縁体層3は、それぞれ平面視した場合の形状が矩形状となっているが特にこれに限られるものではない。たとえば、平面視した場合の外周形状が、六角形または八角形のような多角形状、或いは、楕円形状または円形状のような曲面形状であってもよい。
本実施形態の電子部品1は、積層体5に埋設されたコイル7を備えている。コイル7は、絶縁体層3の積層方向に垂直な方向に延設された複数のコイル配線導体9および積層方向に隣り合うコイル配線導体9を電気的に接続する貫通導体11を有している。貫通導体11としては、絶縁体層3に貫通孔を設けるとともに、この貫通孔に埋設することによって配設すればよい。また、コイル配線導体9は複数の絶縁体層3の間に配設してもよいが、例えば、コイル配線導体9の形状に対応するように絶縁体層3に孔部を形成して、この孔部にコイル配線導体9を配設しても何ら問題ない。
特に、コイル配線導体9の厚みを大きくした場合、コイル配線導体9を複数の絶縁体層3の間に配設すると、これらの絶縁体層3の間に隙間が生じやすくなる。そのため、コイル配線導体9の厚みを大きくする場合には、コイル配線導体9の形状に対応するように絶縁体層3に孔部を形成して、この孔部にコイル配線導体9を配設することが好ましい。
積層方向に隣り合うコイル配線導体9が貫通導体11を介して電気的に接続されることによってコイル7を形成していることから、コイル配線導体9そのものがコイル7形状であることに限定されるものではない。それぞれのコイル配線導体9が、1つの線分からなる直線形状、2つの線分からなるL形状、3つの線分からなるコ字形状、あるいは、複数の線分からなる略四角形や、複数の線分からなる多角形状であってもよい。また、コイル配線導体9として、平面視した場合の形状が線分形状の部位のみからなる構成ではなく、
部分的に曲線形状の部位を有していてもよい。
コイル配線導体9および貫通導体11としては、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。例えば、銅、銀、金、白金あるいはニッケルのような金属材料粉末に絶縁材料との密着性を加えるためのガラス質を添加した導体を用いることができる。上記の金属材料は単一で用いてもよく、また、合金、混合物として用いてもよい。
本実施形態の電子部品1は、複数のコイル配線導体9のうち、積層体5の最も下面側に位置するコイル配線導体9を第1のコイル配線導体9aとした場合に、この第1のコイル配線導体9aに接続された複数の外部接続配線13aをさらに備えている。このように、第1のコイル配線導体9aに、一つではなく複数の外部接続配線13aが電気的に接続されていることから、電子部品1を回路基板15に組み込む段階であってもインダクタンス値を容易に調整することができる。
複数の外部接続配線13aのそれぞれにおける一方の端部は第1のコイル配線導体9aに接続されている。また、複数の外部接続配線13aのそれぞれにおける他方の端部は積層体5の側面に引き出されている。この外部に引き出された外部接続配線13aのいずれかの他方の端部を外部の配線に電気的に接続することによって、コイル配線導体9に通電することができる。
本実施形態の電子部品1は、第1のコイル配線導体9aに電気的に接続された外部接続配線13aを3つ以上備えている。このように、3つ以上の外部接続配線13aを備えている場合には、外部接続配線13aを平面透視した際に、隣り合う外部接続配線13aの第1のコイル配線導体9aに接続された部分の間隔が略等しいことが好ましい。すなわち、隣り合う外部接続配線13aにおける一方の端部の間隔が略等しいことが好ましい。
本実施形態の電子部品1は、複数の外部接続配線13aのいずれを外部に電気的に接続するかによって、コイル配線導体9および貫通導体11からなるコイル7の巻き数を調整することができる。このとき、隣り合う外部接続配線13aにおける一方の端部の間隔が略等しいことによって、コイル7の巻き数の調整に偏りが生じることを抑制できる。そのため、電子部品1のインダクタンス値を効率よく調整することが可能となる。
なお、本実施形態における「略等しい」とは、隣り合う外部接続配線13aにおける一方の端部の間隔が厳密に等しいことを意味するものではなく、外部接続配線13a自体の厚み程度の製造工程において不可避なばらつきを許容するする概念である。
本実施形態の電子部品1における外部接続配線13aは、積層体5の側面に引き出されているが、特にこれに限られるものではない。例えば、図4に示すように、第1のコイル配線導体9aの下面側に位置する絶縁体層3に複数の貫通孔を形成するとともに、これらの貫通孔を介して外部接続配線13aを積層体5の下面に引き出しても良い。
外部接続配線13aは、積層体5に埋設されたコイル7と電子部品1の外部の配線とを電気的に接続するための部材である。従って、外部接続配線13aとしては、コイル配線導体9と同様に、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。例えば、銅、銀、金、白金あるいはニッケルのような金属材料粉末に絶縁材料との密着性を加えるためのガラス質を添加した導体を用いることができる。
また、本実施形態の電子部品1は、複数のコイル配線導体9のうち、積層体5の最も上面側に位置するコイル配線導体9に電気的に接続された引出し配線17を備えている。引出し配線17は、外部接続配線13aと同様に、積層体5に埋設されたコイル7と電子部
品1の外部の配線とを電気的に接続するための部材である。すなわち、積層体5の最も上面側に位置するコイル配線導体9が引出し配線17を介して外部の配線に電気的に接続されるとともに、積層体5の最も下面側に位置するコイル配線導体9(第1のコイル配線導体9a)が複数の外部接続配線13aのいずれかを介して外部の配線に電気的に接続されている。
本実施形態の電子部品1は、積層体5の表面(本実施形態においては側面)に位置して、コイル配線導体9に外部接続配線13aを介して電気的に接続された外部電極19を備えている。外部電極19は、コイル配線導体9と後述する電子部品モジュール101の配線回路21とを電気的に接続するための部材である。そのため、本実施形態における外部電極19は積層体5の側面に配設されているが、特にこれに限られるものではない。例えば、上述のように、外部接続配線13aを積層体5の下面に引き出している場合には、積層体5下面に外部電極19が配設されていてもよい。
外部電極19としては、コイル7と同様に導電性の良好な部材を用いることが好ましい。具体的には、例えば、銅、銀、金、白金あるいはニッケルのような金属材料の粉末に絶縁材料との密着性を加えるためのガラス質を添加した導体を外部電極19として用いることができる。上記の金属材料は単一で用いてもよく、また、合金、混合物として用いてもよい。
また、外部電極19の積層体5から露出する表面には、メッキを形成することが好ましい。外部に露出する外部電極19が劣化することを抑制できるからである。また、外部電極19と配線回路21とを電気的に接続する場合には、外部電極19と配線回路21との接合性を高めることができる。メッキとしては、例えば、ニッケルメッキ、銅メッキ、銀メッキ、金メッキまたは錫めっきを用いることができる。一例として、外部電極19の積層体5から露出する表面にニッケルメッキを形成した後、さらにニッケルメッキの表面に金メッキを形成すればよい。
次に、第2の実施形態の積層型電子部品について図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態にかかる各構成において、第1の実施形態と同様の機能を有する構成については、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
上述の通り、第1の実施形態の電子部品1においては、複数のコイル配線導体9のうち、積層体5の最も下面側に位置するコイル配線導体9を第1のコイル配線導体9aとした場合に、この第1のコイル配線導体9aに複数の外部接続配線13aが接続されている。一方、本実施形態の電子部品1においては、図5〜7に示すように、第1のコイル配線導体9aだけでなく、この第1のコイル配線導体9aとは別のコイル配線導体9(以下、便宜的に第2のコイル配線導体9bともいう)に複数の外部接続配線13bが接続されている。
すなわち、複数の外部接続配線13の一部(外部接続配線13a)における一方の端部は第1のコイル配線導体9aに接続されている。また、複数の外部接続配線13の別の一部(外部接続配線13b)における一方の端部は第2のコイル配線導体9bに接続されている。加えて、複数の外部接続配線13のそれぞれにおける他方の端部は積層体5の側面に引き出されている。この積層体5の側面に引き出された外部接続配線13のいずれかの他方の端部を外部の配線に電気的に接続することによって、コイル配線導体9に通電することができる。
このように、第1のコイル配線導体9aだけでなく第2のコイル配線導体9bにも、一つではなく複数の外部接続配線13が電気的に接続されている。そのため、電子部品1の
インダクタンス値を第1の実施形態と比較して広範囲にわたって調整することができる。
なお、本実施形態の電子部品1は、第1の実施形態の電子部品1と同様に、積層体5の最も上面側に位置するコイル配線導体9に電気的に接続された引出し配線17を別に備えている。従って、第2のコイル配線導体9bに電気的に接続された外部接続配線13bは、引き出し配線とは別部材である。
また、本実施形態の電子部品1では、第2のコイル配線導体9bに複数の外部接続配線13bが電気的に接続されているが、これに限られるものではない。すなわち、複数のコイル配線導体9のそれぞれに複数の外部接続配線13が電気的に接続されていても良い。このような場合には、さらに広範囲にわたって電子部品1のインダクタンス値を調整することができる。
また、複数のコイル配線導体9のそれぞれに接続された複数の外部接続配線13aを平面透視した場合に、複数の外部接続配線13のコイル配線導体9に接続された部分が重なり合っていることが好ましい。具体的には、本実施形態の電子部品1において、複数の外部接続配線13aを平面透視した場合に、第1のコイル配線導体9aに電気的に接続された外部接続配線13aの一方の端部と、第2のコイル配線導体9bに電気的に接続された外部接続配線13bの一方の端部と、が重なり合っていることが好ましい。
次に、上記実施形態にかかる積層型電子部品1の製造方法について説明する。
まず、積層体5を構成する絶縁体層3となるグリーンシートを複数準備する。具体的には、具体的には、Ni−Cu−Zn系フェライトのようなフェライトから成る材料またはフェライト等の磁性材料、またはフォルステライト質焼結体およびガラスセラミック材料等のセラミック材料を含有する原料粉末、有機溶剤ならびにバインダを混ぜることにより混合部材を作製する。混合部材をシート状に成形することによりグリーンシートを作製することができる。これらのグリーンシートを複数積層することによって積層体5となる生積層体を作製することができる。
また、このようにして形成される生積層体の内部に、コイル配線導体9となる導体ペーストを埋設する。具体的には、生積層体を形成するためにグリーンシートを複数積層する際に、絶縁体層3となるグリーンシート間にコイル配線導体9となる導体ペーストを配設する。また、グリーンシートを複数積層して生積層体を形成する前に、予め、グリーンシートに貫通孔を形成して、積層方向に隣り合うコイル配線導体9となる導体ペーストを接続するように、この貫通孔に貫通導体11となる導体ペーストを配設する。これにより、コイル7となる導体ペーストを生積層体に埋設することができる。
グリーンシート間に導体ペーストを配設するためには、例えば、スクリーン印刷法を用いてグリーンシートの表面に導体ペーストを配設するとともに、この導体ペーストの上にさらにグリーンシートを配設すればよい。また、上記の導体ペーストとしては、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀および金のような金属材料からなる金属粉末に、有機溶剤並びにバインダを混ぜた金属ペーストを用いればよい。
また、既に示したように、コイル配線導体9となる金属ペーストを単にグリーンシートの上面に配設してもよいが、例えば、コイル配線導体9の形状に対応するようにグリーンシートに孔部を形成して、この孔部に金属ペーストを配設することによってコイル配線導体9を形成しても何ら問題ない。
また、外部接続配線13の作製方法としては、例えば以下の通りにすればよい。第1の
コイル配線導体9aとなる導体ペーストをグリーンシート上に配設する際に、このグリーンシート上に外部接続配線13aとなる導体ペーストを配設する、或いは、このグリーンシートに貫通孔を形成するとともに、この貫通孔に外部接続配線13aとなる導体ペーストを充填する。このようにして生積層体に埋設された導体ペーストを、後述するように焼成することによって外部接続配線13aを形成することができる。
外部接続配線13となる導体ペーストとしては、コイル配線導体9となる導体ペーストと同様に、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀および金のような金属材料からなる金属粉末に、有機溶剤並びにバインダを混ぜた金属ペーストを用いればよい。
また、生積層体の表面であって導体ペーストと接続されるように外部電極19となる金属ペーストを配設してもよい。金属ペーストとしては、導体ペーストと同様に、例えば、銅、銀、金、白金、やニッケルのような金属材料粉末、絶縁材料との密着性を加えるためのガラス質、有機溶剤並びにバインダを混ぜたものを用いることができる。
上記の通り作製された生積層体を焼成することによって、上記の実施形態の電子部品1を作製することができる。グリーンシートおよび導体ペーストとして用いる材料によって最適な焼成温度は異なるが、本実施形態の電子部品1の製造方法においては約850℃〜1150℃の温度で焼成すればよい。
また、本実施形態の電子部品1の製造方法として、上記する構成を有する生積層体が複数併設された生積層体の集合体を形成してもよい。このような生積層体の集合体を作製した後、それぞれの生積層体に分割するとともにそれぞれの生積層体を焼成することによって複数の電子部品1を同時に作製することができる。また、上記する生積層体の集合体を同時焼成した後に、それぞれの電子部品1に分割してもよい。
また、外部電極19の積層体5から露出する表面にメッキを形成する場合には、焼成済みの積層体5の表面に配設された外部電極19にメッキを形成すればよい。具体的には、例えば、外部電極19の積層体5から露出する表面をニッケルメッキで被膜した後、さらにニッケルメッキの表面を金メッキで被膜すればよい。
次に、本発明の一実施形態にかかる電子部品モジュール101について説明する。
本実施形態の電子部品モジュール101は、図8に示すように、絶縁基板23ならびにこの絶縁基板23の内部および表面の少なくとも一方に配設された配線回路21を有する回路基板15と、回路基板15上に配設されて、配線回路21に電気的に接続された上記の実施形態に代表される積層型電子部品1とを備えている。
本実施形態の電子部品モジュール101においては、積層型電子部品1を回路基板15上に実装する際に、複数の外部接続配線13のいずれを配線回路21に電気的に接続するかによってコイル配線導体9および貫通導体11からなるコイル7の巻き数を調整することが可能であるので、電子部品1のインダクタンス値を調整することができる。したがって、別途、インダクタンス値を調整するための部品を用いることなく、電子部品モジュール101のインダクタンス値を容易に調整することが可能となる。尚、複数の外部接続配線13のすべての配線を配線回路21上に配置された同数の接続部と接続した後に、配線回路21上に配置された導体路の内の最適インダクタンス値となる配線回路以外の回路部を切断することにより、インダクタンス値の最適化を図っても良い。
回路基板15を構成する絶縁基板23としては、絶縁体層3と同様に絶縁性の良好な部
材を用いることができる。また、絶縁基板23の内部および表面には配線回路21が配設されている。配線回路21は、電子部品1と外部配線(不図示)とを電気的に接続して、外部配線と電子部品1との間で信号の入出力を行うための部材である。配線回路21としては、コイル7状の内部導体と同様に導電性の良好な部材を用いることができる。
このような回路基板15の主面上に、配線回路21に電気的に接続されるように上記実施形態に代表される電子部品1を搭載することによって本実施形態の電子部品モジュール101とすることができる。
上述の通り、本実施形態の積層型電子部品について説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば、種々の変更や実施の形態の組み合わせを施すことは何等差し支えない。
1・・・積層型電子部品(電子部品)
101・・・電子部品モジュール
3・・・絶縁体層
5・・・積層体
7・・・コイル
9・・・コイル配線導体
9a・・・第1のコイル配線導体
9b・・・第2のコイル配線導体
11・・・貫通導体
13・・・外部接続配線
15・・・回路基板
17・・・引出し配線
19・・・外部電極
21・・・配線回路
23・・・絶縁基板

Claims (5)

  1. 上面および下面に開口する貫通孔をそれぞれ有する複数の絶縁体層を積層してなる積層体と、
    前記複数の絶縁体層間にそれぞれ位置する複数のコイル配線導体と、
    前記貫通孔に充填された、前記絶縁体層を介して積層方向に隣り合う前記コイル配線導体を電気的に接続する貫通導体とを備え、
    前記複数のコイル配線導体のうち、前記積層体の最も下面側に位置する前記コイル配線導体を第1のコイル配線導体とした場合に、該第1のコイル配線導体に接続された複数の外部接続配線をさらに備えたことを特徴とする積層型電子部品。
  2. 前記外部接続配線が3つ以上であって、
    該外部接続配線を平面透視した場合に、隣り合う該外部接続配線の前記第1のコイル配線導体に接続された部分の間隔が略等しいことを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 前記複数のコイル配線導体のそれぞれに接続された複数の外部接続配線をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。
  4. 前記複数のコイル配線導体のそれぞれに接続された前記複数の外部接続配線を平面透視した場合に、前記複数の外部接続配線の前記第1のコイル配線導体に接続された部分が重なり合っていることを特徴とする請求項3に記載の積層型電子部品。
  5. 絶縁基板ならびに該絶縁基板の内部および表面の少なくとも一方に配設された配線回路を有する回路基板と、
    該回路基板上に配設されて、前記配線回路に電気的に接続された請求項1に記載の積層型電子部品とを備えた電子部品モジュール。
JP2011055354A 2011-03-14 2011-03-14 積層型電子部品およびこれを備えた電子部品モジュール Withdrawn JP2012191117A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016129214A (ja) * 2015-01-05 2016-07-14 みさこ 俵山 立体パーツ同士を組み合わせ立体配置可能な立体基板

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