JP2012190517A - 近接場光素子、記録ヘッド及び情報記録再生装置、並びに近接場光素子の製造方法及び記録ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】近接場光Sと伝播光Lとの相互変換を行う素子であって、伝播光を内部で伝播させる伝播部50と、該伝播部に被膜された膜体52と、を備え、伝播部のうち対象物に対向する先端部には、伝播光(光束)の光軸O方向に垂直な先端面50aと、先端面に連設され、前記相互変換を行う開口面50bと、が形成され、膜体が先端面上に全面に亘って被膜され、開口面が先端面と共通の輪郭線を有すると共に伝播光の光軸に対して傾斜している近接場光素子40を提供する。
【選択図】図7
Description
特に、近接場光を利用する場合には、従来の光学系において限界とされていた光の波長以下となる領域における光学情報を扱うことが可能となる。よって、従来の光情報記録再生装置等を超える記録ビットの高密度化を図ることが可能とされている。
従って、上記最大距離輪郭部の近傍で発生した近接場光を主に利用してディスクを局所的に加熱することができ、必要最小限な微小領域だけを集中的に加熱することが可能とされている。
また上記特許文献1には、端面の一部が底面に対して平行(ディスクに対して平行)な平行面とされた構造も開示されているが、この場合には平行面が全面に亘って摩耗等する恐れがあり、やはり上記と同様の問題を招いてしまう。
近接場光発生素子は、フォトリソグラフィ技術等の半導体製造技術を利用しながらスライダと共に一体的な製造が可能とされるものであるが、端面を高精度に作り込むには例えばフォトマスクの高精度な位置合わせやエッチングの正確な制御等を行う必要があるので、手間がかかり製造が難しい。特に、端面を傾斜させたりその一部を平行面にしたりする必要があるので、製造の困難性が顕著であった。
従って、できるだけ簡便な方法で近接場光発生素子を製造し、製造効率の向上化が望まれている。
更に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造できることが知られているが、工程数が多く製造し難いことが問題であり、やはり製造効率の向上化が望まれている。
(1)本発明に係る近接場光素子は、近接場光と伝播光との相互変換を行う近接場光素子であって、前記伝播光を内部で伝播させる伝播部と、該伝播部に被膜された膜体と、を備え、前記伝播部のうち対象物に対向する先端部には、前記伝播光の光軸方向に垂直な先端面と、前記先端面に連設され、前記相互変換を行う開口面と、が形成され、前記膜体が、前記先端面上に全面に亘って被膜され、前記開口面が、前記先端面と共通の輪郭線を有すると共に前記伝播光の光軸に対して傾斜していることを特徴とする。
また、上記したように開口面に摩耗や破損等が生じ難いので、近接場光と伝播光との相互交換(例えば、伝播光を近接場光に変換して開口面から局在化させた状態で発生させたり、対象物側に発生した近接場光を開口面から検出して伝播光に変換したりする等)を安定して行うことができる。
特に、伝播部を形成する段階では開口面を形成する必要がないので、特別な手法を用いることなく通常の半導体製造技術等を利用しながら伝播部を形成することが可能である。そして、その後に切断や研磨等の各種の切削加工により開口面を形成するので、例えばエッチングを正確に制御する等の複雑な作業工程を経る必要がない。従って、容易に製造することができ製造効率の向上化及び低コスト化を図り易い。
特に、積層工程における第2積層工程を行う際、第1積層工程で所定配列に配設した複数の記録素子に対応させて同じ所定配列で複数の伝播部を配設するが、この段階では伝播部に開口面を形成する必要がない。即ち、先端面が積層方向に対して平行になるように伝播部を横に寝かせた状態で形成した後、先端面に膜体を被膜させる工程を行う。
従って、積層工程時に開口面を考慮する必要がないので、特別な手法を用いることなく通常のフォトリソグラフィ技術等の半導体製造技術を利用しながら積層工程を簡便に行うことができる。
図1に示すように、本実施形態の情報記録再生装置1は、キャリッジ11と、キャリッジ11の基端側から光電気複合配線33を介して光束(伝播光)L(図7参照)を供給するレーザ光源20と、キャリッジ11の先端側に支持されたヘッドジンバルアセンブリ(HGA)12と、ヘッドジンバルアセンブリ12をディスク面D1(ディスクDの表面)に平行なXY方向に向けてスキャン移動させるアクチュエータ6と、ディスクDを所定の方向に向けて回転させるスピンドルモータ7と、情報に応じて変調した電流をヘッドジンバルアセンブリ12の記録ヘッド2に対して供給する制御部5と、これら各構成品を内部に収容するハウジング9と、を備えている。
なお、図1においては、説明を分かりやすくするため、ハウジング9の周囲を取り囲む周壁を省略している。
このキャリッジ11は、基端部から先端部に向けて(ディスクD方向に向けて)延設されたアーム部14と、基端部を介してアーム部14を片持ち状に支持する基部15とが、削り出し加工等により一体形成されたものである。
基部15は、略直方体形状に形成されたものであり、ピボット軸10回りに回動可能に支持されている。つまり、基部15はピボット軸10を介してアクチュエータ6に連結されており、このピボット軸10がキャリッジ11の回転中心となっている。
具体的には、アーム部14は、基端部から先端部に向かうにしたがって先細るテーパ形状に形成されており、各アーム部14間に、ディスクDが挟み込まれるように配置されている。つまり、アーム部14とディスクDとが、交互に配置可能に構成されており、アクチュエータ6の駆動によってアーム部14がディスク面D1に平行な方向(XY方向)に移動可能とされている。
なお、キャリッジ11及びヘッドジンバルアセンブリ12は、ディスクDの回転停止時にアクチュエータ6の駆動によって、ディスクD上から退避可能とされている。
図2から図5に示すように、本実施形態のヘッドジンバルアセンブリ12は、上記記録ヘッド2をディスクDから浮上させる機能を有しており、該記録ヘッド2と、金属性材料により薄い板状に形成され、ディスク面D1に平行なXY方向に移動可能なサスペンション3と、記録ヘッド2をディスク面D1に平行で且つ互いに直交する2軸(X軸、Y軸)回りに回動自在な状態、即ち2軸を中心として捻れることができるようにサスペンション3の下面に固定させるジンバル手段16と、を備えている。
図5から図7に示すように、この記録ヘッド2は、ディスク面D1から所定距離だけ浮上した状態でディスクDに対向配置され、ディスク面D1に対向する浮上面2aを有するスライダ60と、スライダ60の流出端面(先端面)60a側に配設された、近接場光発生素子(近接場光素子)40、記録素子41、再生素子42と、を備えている。
なお、主磁極47及び補助磁極45は、ディスクDに対向する端面がスライダ60の浮上面と面一となるように設計されている。
伝播部50は、本実施形態ではスライダ60の流出端面60aに沿ってディスク面D1に直交するZ方向に延在した四角柱状に形成され、一端側がスライダ60の上方に向き、他端側(先端部側)がディスクDに向いた状態で主磁極47の近傍に隣接している。伝播部50の他端側における端面は、内部を伝播する光束Lの光軸O(図7参照)に垂直で、且つディスク面D1に対して平行に対向する先端平坦面(先端面)50aとされており、スライダ60の浮上面2aに対して面一とされている。伝播部50は、一端側から内部に入射された光束Lをこの先端平坦面50aに向けて伝播させている。
なお、図8は、伝播部50と主磁極47との位置関係を模式的に示した図であり、両者のサイズは正確に図示していない。後に示す図13、図14、図20及び図21についても同様である。
スライダ60は、この浮上面2aによってディスク面D1から浮上する力を受けていると共に、サスペンション3によってディスクD側に押さえ付けられる力を受けている。そしてスライダ60は、この両者の力のバランスによって、ディスク面D1から浮上している。
ベースプレート22の下面には、ステンレス等の金属材料により構成されたシート状の上記ヒンジ板23が配置されている。このヒンジ板23は、ベースプレート22の下面の全面に亘って形成された平板状の板材であり、その先端部分はベースプレート22の先端からベースプレート22の長手方向に沿って延出する延出部23aとして形成されている。この延出部23aは、ヒンジ板23の幅方向両端部から2本延出しており、その先端部分にロードビーム24が連結されている。
これにより、サスペンション3は、ベースプレート22とロードビーム24との間を中心に屈曲して、ディスク面D1に垂直なZ方向に向けて撓み易くなっている。
このフレクシャ25は、ステンレス等の金属材料により形成されたシート状のものであり、シート状に形成されることで厚さ方向に撓み変形可能に構成されている。また、このフレクシャ25は、ロードビーム24の先端側に固定され、外形が上面視略五角形状に形成されたジンバル17と、ジンバル17より幅狭に形成され、ジンバル17の基端からサスペンション3上に沿って延在する支持体18とで構成されている。
つまり、このパッド部17bは、連結部17aによってジンバル17の先端側から基端側に向けて張出し形成されており、その周囲に切欠部26を備えている。
つまり、突起部19は、ジンバル17のパッド部17bを介して、記録ヘッド2を支持すると共に、ディスク面D1に向けて(Z方向に向けて)記録ヘッド2に荷重を付与する。そして、突起部19とパッド部17bとの接触点(支持点)が、突起部19による記録ヘッド2の荷重点とされている。
なお、これら突起部19とパッド部17bを有するジンバル17とが、ジンバル手段16を構成している。
制御部5とターミナル基板30とは、可撓性を有するフラットケーブル4により電気的に接続されている一方、ターミナル基板30と記録ヘッド2とは、電気配線31により接続されている。この電気配線31は、各キャリッジ11に設けられた記録ヘッド2に対応して3組設けられており、フラットケーブル4を介して制御部5から出力された信号が、電気配線31を介して記録ヘッド2に出力される。
この光電気複合配線33は、ターミナル基板30の表面からアーム部14の側面を通って、アーム部14上に引き回されている。具体的には、光電気複合配線33は、アーム部14及びサスペンション3上において、フレクシャ25の支持体18上に配置されており、該支持体18を間に挟んだ状態でサスペンション3の先端まで引き回されている。
具体的には、光導波路32は、光電気複合配線33の先端側における分岐地点からジンバル17の長手方向に沿って延在しており、ジンバル17の切欠部26を跨いで記録ヘッド2の流入端側に直接接続されている。光導波路32は、光電気複合配線33の分岐地点においてジンバル17の下面から離間されており、分岐地点から記録ヘッド2の流入端側に向かうにつれ、パッド部17bとジンバル17との間を架け渡すように僅かながら浮いた状態で延在している。
つまり、ジンバル17の下面において、光導波路32は略直線的(曲率半径が略無限大)に延在した状態で、記録ヘッド2の幅方向(X方向)中央部から記録ヘッド2の流入端側に引き回されている。
例えばPMMA(メタクリル酸メチル樹脂)により、厚さが3〜10μmでコア32aを形成し、フッ素含有重合体により、厚さが数十μmでクラッド32bを形成する組み合わせが考えられる。また、コア32a及びクラッド32bをともにエポキシ樹脂(例えば、コア屈折率1.522〜1.523、クラッド屈折率1.518〜1.519)で構成したり、フッ素化ポリイミドで構成したりすることも可能である。この場合、コア32aとクラッド32bとを構成する樹脂材料の配合等を調整して、両者の屈折率差を大きくすることが好ましい。例えば、フッ素化ポリイミドの場合、フッ素含有量を調整したり、放射光等のエネルギー照射によって、屈折率を制御したりすることができる。このように、光導波路32の構成材料に樹脂材料を用いることで、光電気複合配線33を半導体プロセスにより製造することが可能である。
次に、このように構成された情報記録再生装置1により、ディスクDに各種の情報を記録再生する手順について説明する。
しかも記録ヘッド2は、風圧を受けてサスペンション3側に押されるので、記録ヘッド2を固定するジンバル17のパッド部17bとサスペンション3に形成された突起部19とが、点接触した状態となる。そして、この浮上する力は、突起部19を介してサスペンション3に伝わり、該サスペンション3をディスク面D1に垂直なZ方向に向けて撓ませるように作用する。これにより、上記したように記録ヘッド2は浮上する。
レーザ光源20が作動すると、光導波路32に光束Lを入射させる。すると、この光束Lは、光導波路32のコア32a内を先端側に向かって進んだ後、図7に示すように、ミラー面35で反射されて近接場光発生素子40の伝播部50内に導入される。伝播部50内に導入された光束Lは、ディスクD側に位置する先端平坦面50aに向かって例えばクラッド51との界面との間で反射を繰り返しながら伝播部50内を確実に伝播する。
上述したように、記録ヘッド2を利用してディスクDに対して各種の情報を記録再生することができる。
しかも、ディスクDに対して最も近接している輪郭線Mの近傍に近接場光Sを強く局在化させ易いので、ディスクDの所望する箇所を局所的に且つ安定的に加熱することが可能である。これらのことにより、高密度で且つ高い信頼性で記録を行うことができる。
従って、開口面50b、特に輪郭線M近傍に近接場光Sを安定に局在化させることができ、安定した加熱性能を確保できる。また、耐久性が向上するので記録ヘッド2の延命化に繋げることができる。
特に、本実施形態では、先端平坦面50aが開口面50bよりもディスクDのリーディング側に配設されているので、空気流との接触による摩耗を先端平坦面50aで特に吸収し易く、開口面50bに影響を与え難い。
これらのことからも、書き込みの信頼性を高めることができる。
次に、上述した記録ヘッド2の製造方法の一例について説明する。
本実施形態の製造方法は、積層面が流出端面60aとされ、後にスライダ60となるスライダ用ウエハ70に対して、複数の記録素子41を具備する記録素子層71、及び複数の伝播部50を具備する近接場光発生素子層(近接場光素子層)72を積層し、これらが一体となったウエハ体80(図10(e)参照)を作製する積層工程と、このウエハ体80を複数の記録ヘッド2に個片化する個片化工程と、を行って製造を行う方法である。
具体的には、まず図10(b)に示すように、記録素子層71上にクラッド層74を積層する。次に、図10(c)に示すように、このクラッド層74上に先端平坦面50aが積層方向に対して平行となるように伝播部50を上記所定配列で複数形成する伝播部形成工程を行う。
なお、上記所定配列とは、図11に示すように、スライダ用ウエハ70のオリフラ(オリエンテーションフラット)に平行なX方向、及び該X方向と積層方向であるZ方向とに対してそれぞれ直交するY方向に沿って行列に並び、且つ、伝播部50の長手方向がY方向に対して角度θ2で傾いた配列とされている。
具体的には、図示しないダイシングブレードを利用して、図11に示す切断線Pでウエハ体80を大きく切り分けて複数のバーBに一旦分割する。この際、図12に示すように、ダイシングブレードをX方向に沿って配設すると共に、このX方向に平行な軸回りに回転させて寝かせた状態にしながら伝播部50の上側の一部を切断面Cでカットする。
この切断による切削加工により、1つのバーBに設けられた複数の伝播部50に同時に開口面50bを形成することができる。その後、各バーBを再度伝播部50に応じて切断し、研磨加工等によりサイズ調整しながら先端平坦面50aを露出させることで、複数の記録ヘッド2を一度に複数製造することができる。
例えば、クラッド層74上に伝播部50を形成した後、金属膜52を被膜させ、その後再度クラッド層74を積層することで最初に近接場光発生素子層72を作り、その上に記録素子層71、再生素子層73及びスライダ用ウエハ70を順に積層する順番でも構わない。
また、上記保護機能と上記遮光機能とを具備する金属膜52の場合、図13に示すように、開口面50b及び光束Lが入射される入射部分50cを除いて、伝播部50の残りの部分をこの金属膜52で被膜すると良い。こうすることで、伝播中における光束Lの漏れを効果的に抑制して伝播効率を高めることができるので、入射された光束Lのエネルギーを無駄なく近接場光Sの発生に費やすこと可能である。
特に、この場合には伝播部50を閉じ込めるクラッド51を具備しなくても構わない。なお、クラッド51は、本発明では必須な構成ではなく具備しなくても構わない。
この場合、先端平坦面50aに光束Lが入射すると、金属膜52の表面に表面プラズモンが励起され、そのエネルギーが近接場光Sに変換されて開口面50b、特に輪郭線Mの近傍に強度が強くなった高エネルギーの近接場光Sとして局在化される。従って、光束Lの入射エネルギーを有効に利用して高密度な記録を効果的に行うことが可能となる。
この場合には、アーム部14の両面側に設けられたヘッドジンバルアセンブリ12の各記録ヘッド2により、各記録ヘッド2に対向するディスク面D1の情報の記録再生を行うことができる。つまり、1つのアーム部14により2枚のディスクDの情報を記録再生することができるため、情報記録再生装置1の記録容量の増加及び装置の小型化を図ることができる。
例えば、図14に示すように、主磁極47の先端面47aが伝播部50の開口面50bに対して平行となるように、伝播部50の長手方向に対して主磁極47を傾斜させても構わない。この場合であっても同様の作用効果を奏効することができる。特にこの場合には、主磁極47の先端面47aを画成する輪郭線のうち最もディスクD側に位置する部分47bから集中的に記録磁界を発生させることが可能であると考えられるので、記録磁界をより高強度にでき書き込み信頼性が向上するものと考えられる。
例えば、図11に示す所定配列で伝播部50を形成した後、図16に示すように、ダイシングブレードを先ほどとは逆向きに寝かせた状態にしながら伝播部50の下側の一部を切断面Cでカットすることで開口面50bを形成しても構わない。
このように製造した場合であっても、図15に示す伝播部50を具備する記録ヘッド2を製造することができる。
そして、個片化工程の際に、図18に示すように、ダイシングブレードをX方向に沿って配設させると共に、このX方向に平行な軸回りに回転させて寝かせた状態にしながら伝播部50の上記稜線Rを含む上側の一部を切断面Cでカットする。
このように製造した場合であっても、図15に示す伝播部50を具備する記録ヘッド2を製造することができる。
そして、個片化工程の際に、図20に示すようにダイシングブレードを上記K方向に沿って配置させると共に、このK方向に平行な軸回りに回転させて寝かせた状態にしながら伝播部50の上側の一部を切断面Cでカットする。
このように製造した場合であっても、図15に示す伝播部50を具備する記録ヘッド2を製造することができる。
なお、これらの場合には、伝播部50の開口面50bの切削加工に伴って主磁極47の一部も切削加工され、その先端面47aの少なくとも一部が開口面50bに対して平行になるものと考えられるが、十分に書き込みを行うことが可能である。
例えば、図25に示すように、伝播部50の全体が先端平坦面50aに向けて先細りとなるように形成しても構わないし、図26に示すように伝播部50の他端側だけが先端平坦面50aに向けて先細りとなるように形成しても構わない。
このように構成することで、伝播部50内に入射した光束Lを先端平坦面50aに向けて伝播させる際に、光束Lを集光させながら伝播させることが可能である。従って、近接場光Sの発生効率をより高め易い。
例えば、SNOM(走査型近接場光顕微鏡)に用いられるプローブに適用しても構わない。なお、この場合には例えば試料サンプル等が対象物となる。
D1…ディスク面(磁気記録媒体の表面)
M…輪郭線
L…光束(伝播光)
O…光束の光軸
S…近接場光
1…情報記録再生装置
2…記録ヘッド
3…サスペンション
10…ピボット軸
11…キャリッジ
14…アーム部
20…レーザ光源(光源)
40…近接場光発生素子(近接場光素子)
41…記録素子
45…補助磁極
47…主磁極
50…伝播部
50a…伝播部の先端平坦面(先端面)
50b…伝播部の開口面
50c…伝播部の入射部分
52…金属膜(膜体)
60…スライダ
60a…スライダの流出端面
70…スライダ用ウエハ
71…記録素子層
72…近接場光発生素子層(近接場光素子層)
Claims (10)
- 近接場光と伝播光との相互変換を行う近接場光素子であって、
前記伝播光を内部で伝播させる伝播部と、
該伝播部に被膜された膜体と、を備え、
前記伝播部のうち対象物に対向する先端部には、
前記伝播光の光軸方向に垂直な先端面と、
前記先端面に連設され、前記相互変換を行う開口面と、が形成され、
前記膜体は、前記先端面上に全面に亘って被膜され、
前記開口面は、前記先端面と共通の輪郭線を有すると共に前記伝播光の光軸に対して傾斜していることを特徴とする近接場光素子。 - 請求項1に記載の近接場光素子において、
前記膜体は、前記伝播光を遮光する金属膜であることを特徴とする近接場光素子。 - 請求項2に記載の近接場光素子において、
前記膜体は、前記伝播光の入射によって表面プラズモンを励起させると共に、そのエネルギーを前記近接場光に変換する金属膜であることを特徴とする近接場光素子。 - 請求項3に記載の近接場光素子において、
前記膜体は、前記先端面に加え、前記伝播部のうち前記伝播光が入射される入射部分及び前記開口面を除く残りの部分にも被膜されていることを特徴とする近接場光素子。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の近接場光素子において、
前記伝播部の少なくとも一部は、前記先端面に平行な断面積が前記先端部に向かうにしたがって漸次小さくなることを特徴とする近接場光素子。 - 前記対象物が磁気記録媒体とされ、
請求項1から5のいずれか1項に記載の近接場光素子と、
一定方向に回転する前記磁気記録媒体の表面に、該磁気記録媒体の回転方向下流側に流出端面が向いた状態で対向配置されるスライダと、
該スライダの前記流出端面側に配設され、主磁極及び補助磁極を有し、両磁極の間に記録磁界を発生させる記録素子と、を備え、
前記近接場光素子は、前記スライダの前記流出端面側に配設され、前記開口面から前記近接場光を発生させる素子であることを特徴とする記録ヘッド。 - 請求項6に記載の記録ヘッドにおいて、
前記先端面及び前記開口面は、前記磁気記録媒体の移動方向に沿って配設され、
前記先端面が、前記開口面よりも上記移動方向のリーディング側に配設されていることを特徴とする記録ヘッド。 - 請求項6又は7に記載の記録ヘッドと、
前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動可能とされ、該磁気記録媒体の表面に平行で且つ互いに直交する2軸回りに回動自在な状態で前記記録ヘッドを支持するサスペンションと、
前記伝播部に前記伝播光を入射させる光源と、
前記磁気記録媒体の外側に配置されたピボット軸と、
該ピボット軸の回りを回転可能に形成されると共に、前記サスペンションを支持するアーム部を有するキャリッジと、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。 - 請求項1に記載の近接場光素子の製造方法であって、
前記伝播部を形成する伝播部形成工程と、
前記先端面に前記膜体を被膜させる被膜工程と、
前記先端面を含む前記伝播部の一部を切削加工して前記開口面を形成する切削工程を行うことを特徴とする近接場光素子の製造方法。 - 請求項6に記載の記録ヘッドの製造方法であって、
積層面が前記流出端面とされたスライダ用ウエハに対して、複数の記録素子を具備する記録素子層、及び複数の伝播部を具備する近接場光素子層を積層し、これらが一体となったウエハ体を作製する積層工程と、
前記ウエハ体を複数の前記記録ヘッドに個片化する個片化工程と、を備え、
前記積層工程は、
複数の前記記録素子を所定配列で配設した状態で前記記録素子層を積層する第1積層工程と、
前記記録素子に対応するように前記所定配列で複数の前記伝播部を配設した状態で前記近接場光素子層を積層する第2積層工程と、を備え、
前記第2積層工程は、
前記先端面が積層方向に対して平行となるように、前記伝播部を複数形成する伝播部形成工程と、
前記先端面に前記膜体を被膜させる被膜工程と、を備え、
前記個片化工程の際、前記先端面を露出させた状態で前記ウエハ体を個片化すると共に、前記先端面を含む前記伝播部の一部を切削加工して前記開口面を形成する切削工程を行うことを特徴とする記録ヘッドの製造方法。
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JPWO2019017213A1 (ja) * | 2017-07-21 | 2020-05-28 | 日本ゼオン株式会社 | 非水系二次電池用積層体および非水系二次電池、並びに、非水系二次電池の製造方法 |
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