JP2012185742A - 印刷機器情報変換プログラム、印刷機器情報変換方法、印刷機器情報変換装置および印刷機器情報変換システム - Google Patents

Abstract

【課題】印刷機器の状態に関する情報についての製造者間または機種間の解釈の差異を吸収して共通の解釈にしたがう情報をユーザに提供することができる印刷機器情報変換プログラムを提供することである。
【解決手段】本発明にかかる印刷機器情報変換プログラムは、ネットワーク上の印刷機器から、印刷機器を識別するための識別情報と印刷機器の状態に関する情報とを取得する手順（ａ）と、手順（ａ）において取得された識別情報に基づいて、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルの中から、印刷機器に対応する一の変換テーブルを選択する手順（ｂ）と、手順（ｂ）において選択された変換テーブルを適用して、手順（ａ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換する手順（ｃ）と、をコンピュータに実行させる。
【選択図】図７

Description

本発明は、印刷機器情報変換プログラム、印刷機器情報変換方法、印刷機器情報変換装置および印刷機器情報変換システムに関する。

近年、複数機種のプリンタに１つのプリンタドライバで対応でき、印刷実行のたびに出力先のプリンタを選択可能な、複数機種共通のプリンタドライバ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｐｒｉｎｔｅｒ Ｄｒｉｖｅｒ：ＵＰＤ）が提案されている（非特許文献１参照）。ＵＰＤによれば、印刷機器毎に対応するプリンタドライバをＰＣ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）にインストールすることなく、ユーザは、ネットワーク上の複数の印刷機器の中から１つのプリンタを選択して、印刷の実行を指示することができる。

ＵＰＤは、プリンタの状態を示す数値情報をプリンタに設けられた標準ＭＩＢ（Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｂａｓｅ）から取得し、当該数値情報を「印刷不可」や「印刷可」等の出力用の情報に変換して、プリンタの識別情報とともに表示画面に表示する。このような構成によれば、ユーザは、表示画面に表示される「印刷不可」や「印刷可」等の情報を考慮して、表示画面に表示されるプリンタの識別情報の一覧の中から、印刷出力先に指定するプリンタの識別情報を選択することができる。

しかしながら、上記数値情報について、製造者間の解釈の差異が存在する場合がある。たとえば、Ａ社の仕様によれば、プリンタの状態を示す数値「１２」は、プリンタに印刷を指示しても印刷エラーが発生してしまう状態を指す。したがって、Ａ社の仕様によれば、プリンタから数値「１２」が取得された場合には、「印刷不可」という情報が表示画面に表示される。一方、Ｂ社の仕様によれば、数値「１２」は、休止（スリープ）状態を指す。したがって、Ｂ社の仕様によれば、プリンタから数値「１２」が取得された場合には、「印刷可」という情報が表示画面に表示される。このように、同一の数値情報がプリンタから取得されるにも関わらず、製造者の解釈によっては、プリンタが異なる状態にあるものとして表示画面に表示されてしまう。

したがって、ＵＰＤでは、プリンタの状態を示す数値情報についての製造者間の解釈の差異を吸収して、共通の解釈にしたがう情報を表示画面に表示することが望まれる。

なお、下記の特許文献１には、標準ＭＩＢを参照してプリンタの仕様についての情報を取得する技術が開示されている。しかしながら、特許文献１に記載の技術は、製造者間での標準ＭＩＢについての解釈の差異を問題にするものではない。

２００４−００５５４３号公報

Konica Minolta Business Solutions, U.S.A., Inc.、"Universal Printer Driver from Konica Minolta Business Solutions"、［online］、［平成２３年３月４日検索］、インターネット<URL:http://kmbs.konicaminolta.us/content/support/universaldrivers.html>

本発明は、上記の問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、印刷機器の状態に関する情報についての製造者間または機種間の解釈の差異を吸収して共通の解釈にしたがう情報をユーザに提供することができる印刷機器情報変換プログラムを提供することである。

本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。

（１）ネットワーク上の印刷機器から、前記印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得する手順（ａ）と、前記手順（ａ）において取得された識別情報に基づいて、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルの中から、前記印刷機器に対応する一の変換テーブルを選択する手順（ｂ）と、前記手順（ｂ）において選択された変換テーブルを適用して、前記手順（ａ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換する手順（ｃ）と、をコンピュータに実行させる印刷機器情報変換プログラム。

（２）前記手順（ｃ）において前記印刷機器の状態に関する情報を変換することにより得られた前記出力用の情報を示す絵表示を、前記印刷機器の識別情報と対応付けて表示部に表示させる手順（ｄ）をさらに前記コンピュータに実行させる上記（１）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（３）前記表示部に表示される複数の識別情報のうち、ユーザ操作に基づく一の識別情報の選択を受け付ける手順（ｅ）と、前記選択された識別情報に対応する印刷機器から前記印刷機器の状態に関する情報を取得する手順（ｆ）と、前記印刷機器に対応する前記変換テーブルを用いて、前記手順（ｆ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を前記出力用の情報に変換する手順（ｇ）と、前記手順（ｇ）において前記印刷機器に関する情報を変換することにより得られた前記出力用の情報を前記表示部に表示する手順（ｈ）と、をさらに前記コンピュータに実行させる上記（２）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（４）前記手順（ｆ）において、前記印刷機器の状態に関する情報を取得中であることを示すメッセージを前記表示部に表示させる上記（３）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（５）前記手順（ｆ）において前記印刷機器の状態に関する情報を変換することにより得られた前記出力用の情報が、前記識別情報の選択前の出力用の情報と異なる場合に、前記印刷機器の状態が変化したことを示すメッセージを前記表示部に表示する手順（ｉ）をさらに前記コンピュータに実行させる上記（３）または（４）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（６）前記印刷機器情報変換プログラムは、複数機種の印刷機器を制御可能なプリンタドライバであり、前記表示部に示される複数の識別情報のうち、ユーザにより選択された前記識別情報に対応する印刷機器に印刷を指示する手順（ｊ）をさらに前記コンピュータに実行させる上記（３）〜（５）のいずれか１つに記載の印刷機器情報変換プログラム。

（７）前記印刷が指示される印刷機器の出力用の情報が、当該印刷機器が印刷不可能な状態を示す情報である場合、前記印刷機器が印刷不可能であることを示すメッセージを前記表示部に表示する手順（ｋ）をさらに前記コンピュータに実行させる上記（６）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（８）前記選択された印刷機器と直接的に通信するためのアイコンを作成することが指示された場合には、前記メッセージとは異なるメッセージが前記表示部に表示される上記（７）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（９）前記ネットワーク上の印刷機器から、当該印刷機器で使用されるページ記述言語に関する情報を取得する手順（ｌ）と、前記（ｌ）において取得されたページ記述言語に関する情報により定まるページ記述言語と、前記プリンタドライバで使用されるページ記述言語とが一致するか否かを判断する手順（ｍ）と、前記手順（ｍ）において前記ページ記述言語が一致しないと判断される場合、印刷不可能である旨の警告を前記表示部に表示する手順（ｎ）と、をさらに前記コンピュータに実行させる上記（６）〜（８）のいずれか１つに記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１０）前記印刷機器の状態に関する情報は、印刷機能に関する状態を示す第１の状態情報と、当該印刷機器の全体的な状態を示す第２の状態情報とを含み、前記出力用の情報は、前記第１の状態情報と前記第２の状態情報とから決定されることを特徴とする上記（１）〜（９）のいずれか１つに記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１１）前記第１の状態情報は、印刷機器が印刷中の状態であることを示す第１の値、印刷機器が起動中であることを示す第２の値、印刷機器がアイドリング中の状態であることを示す第３の値、前記印刷機器の状態が不明であることを示す第４の値、およびこれら以外の状態であることを示す第５の値のいずれか１つを含み、前記第２の状態情報は、印刷機器の全体的な状態が稼動中であることを示す第６の値、印刷機器の全体的な状態が起動中であることを示す第７の値、印刷機器の全体的な状態が試験運転中である第８の値、印刷機器の全体的な状態が立下り中である第９の値、および印刷機器の全体的な状態が不明である第１０の値のいずれか１つを含む上記（１０）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１２）前記変換テーブルは、特定機種の印刷機器に適用される機種別変換テーブルと、複数機種の印刷機器に共通して適用される汎用変換テーブルとを含み、前記汎用変換テーブルは、前記第１の状態情報が前記第５の値を示す場合には、前記第２の状態情報の値に関わらず、前記出力用の情報が、前記印刷機器が印刷不可能であることを示すように構成されており、前記機種別変換テーブルは、前記第１の状態情報が前記第５の値を示す場合であっても、前記第２の状態情報が前記第６の値を示す場合には、前記変換後の出力用の情報が、前記印刷機器が印刷の実行が可能であることを示し、前記第２の状態情報が前記６の値以外の値を示す場合には、前記印刷機器が印刷不可能であることを示すように構成されている上記（１１）に記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１３）前記印刷機器には、標準ＭＩＢ（Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｂａｓｅ）が設けられており、前記手順（ａ）において、前記標準ＭＩＢから前記識別情報または前記印刷機器の状態に関する情報が取得されることを特徴とする上記（１）〜（１２）のいずれか１つに記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１４）上記（１）〜（１３）のいずれか１つに記載のプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。

（１５）複数の変換テーブルは、前記印刷機器情報変換プログラムがインストールされている印刷機器情報変換装置に記憶されている上記（１）〜（１４）のいずれか１つに記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１６）複数の変換テーブルは、前記印刷機器情報変換プログラムがインストールされている印刷機器情報変換装置と前記ネットワーク上で接続されるサーバ装置に記憶されている上記（１）〜（１４）のいずれか１つに記載の印刷機器情報変換プログラム。

（１７）ネットワーク上の印刷機器から、前記印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得するステップと（ａ）と、前記ステップ（ａ）において取得された識別情報に基づいて、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルの中から、前記印刷機器に対応する一の変換テーブルを選択するステップ（ｂ）と、前記ステップ（ｂ）において選択された変換テーブルを適用して、前記ステップ（ａ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するステップ（ｃ）と、を有する印刷機器情報変換方法。

（１８）ネットワーク上の印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するための印刷機器情報変換プログラムがインストールされた印刷機器情報変換装置であって、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルを記憶している記憶部と、ネットワーク上の印刷機器から、当該印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得する取得部と、前記記憶部に記憶されている複数の変換テーブルの中から、前記取得部により取得された識別情報に対応する一の変換テーブルを認識する認識部と、前記認識部により認識された前記変換テーブルを適用して、前記取得部により取得された情報を前記出力用の情報に変換する変換部と、を有する印刷機器情報変換装置。

（１９）印刷機器情報変換装置と、前記印刷機器情報変換装置とネットワークを介して接続されたサーバ装置とを有する印刷機器情報変換システムであって、前記サーバ装置は、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルを記憶している記憶部を有し、前記印刷機器情報変換装置は、ネットワーク上の印刷機器から、当該印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得する取得部と、前記記憶部に記憶されている複数の変換テーブルの中から、前記取得部により取得された識別情報に対応する一の変換テーブルを認識する認識部と、前記認識部により認識された前記変換テーブルを適用して、前記取得部により取得された情報を前記出力用の情報に変換する変換部と、を有する印刷機器情報変換システム。

本発明によれば、印刷機器別に用意された専用の変換テーブルを適用して、印刷機器の状態に関する情報が出力用の情報に変換されるため、印刷機器の状態に関する情報についての製造者間または機種間の解釈の差異を吸収して、共通の解釈にしたがう情報をユーザに提供することができる。

本発明の第１の実施形態に係る印刷システムの全体構成を示すブロック図である。 図１に示されるＰＣの構成を示すブロック図である。 図１に示されるＭＦＰの構成を示すブロック図である。 第１の実施形態に係る、ＵＰＤの構成を示すブロック図である。 印刷機器の状態情報に対応するアイコンの例を示す図である。 ＵＰＤの操作画面の例を示す図である。 第１の実施形態に係る、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するための処理の手順を示すフローチャートである。 図１に示されるＰＣにより実行される、印刷機器についての出力用の情報を更新する処理の手順を示すフローチャートである。 選択された印刷機器が、印刷不可の状態にある旨のメッセージの例を示す図である。 ＰＤＬの対応に関連して、ＵＰＤにより印刷出力可能か否かを判断するための処理の手順を示すフローチャートである。 ＰＤＬが対応しないため、ＵＰＤにより印刷出力不可である場合に表示される警告メッセージの例を示す図である。 第２の実施形態に係る、印刷機器状態取得ソフトウェアの構成を示すブロック図である。 第３の実施形態に係る、印刷システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る、印刷システムの印刷機器状態取得ソフトウェアの構成を示す図である。

以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。

（第１の実施形態）
図１は、本発明の第１の実施形態に係る印刷システムの全体構成を示すブロック図である。本実施形態に係る印刷システムは、ネットワーク端末としてのＰＣ（印刷機器情報変換装置）１００と、ＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ−Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）２００，２５０とを備え、これらはネットワーク３００を介して相互に通信可能に接続されている。また、ＭＦＰ（印刷機器）２００，２５０は、同一製造者により製造された異なる機種のみではなく、異なる製造者により製造された印刷機器でもよい。また、ＰＣ１００は、ＳＮＭＰ（Ｓｉｍｐｌｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）マネージャとして機能し、ＳＮＭＰエージェントとの間で所定のコマンドをやり取りしながら、ＭＩＢ情報（印刷機器の識別情報、印刷機器の状態に関する情報等）を収集する。

ネットワーク３００は、イーサネット（登録商標）、トークンリング、ＦＤＤＩ等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）や、ＬＡＮ同士を専用線で接続したＷＡＮ（Ｗｉｄｅ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）等からなる。なお、ネットワーク３００に接続される機器の種類および台数は、図１に示す例に限定されない。

図２は、図１に示されるＰＣの構成を示すブロック図である。本実施形態のＰＣ１００は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）１０１、メモリ１０２、ＨＤＤ（ハードディスク）１０３、ディスプレイ１０４、入力装置１０５、および通信Ｉ／Ｆ（インタフェース）部１０６を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス１０７を介して相互に接続されている。

ＣＰＵ１０１は、プログラムにしたがって、上記各部の制御や各種の演算処理を実行する。たとえば、当該演算処理は、ＭＩＢ情報を表示用の情報に変換する処理、印刷データを生成する処理等を含む。

メモリ１０２は、各種プログラムや各種データを格納するためのＲＯＭ、ワークエリアとして一時的にプログラムやデータを記憶するためのＲＡＭ等から構成される。

ＨＤＤ１０３は、オペレーティングシステム（ＯＳ）を含む各種プログラムや各種データを格納する。ＨＤＤ１０３には、原稿データを作成、選択、または再現したり、原稿データを基に画像データを作成および設定したりするための各種アプリケーションがインストールされている。また、ＨＤＤ１０３には、作成された画像データをＭＦＰ２００，２５０が解釈可能なページ記述言語（Ｐａｇｅ Ｄｅｓｃｒｉｐｔｉｏｎ Ｌａｎｇｕａｇｅ：ＰＤＬ）で記述されたＰＤＬデータに変換および解析したり、ＭＦＰ２００，２５０を管理したり印刷処理を実行させたりするためのプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、ユニバーサルプリンタドライバ（ＵＰＤ）でもよい。また、ＨＤＤ１０３には、ＰＣ１００がＳＮＭＰマネージャとして機能するためのアプリケーションも格納される。また、ＨＤＤ１０３には、印刷機器の状態に関する情報に基づいて、たとえばディスプレイ１０４に表示するための出力用の情報に変換するための変換テーブルや、当該出力用の情報に対応するアイコン（絵表示）の画像データが格納される。また、ＨＤＤ１０３には、警告等のメッセージを表示させるための判断等を行うための各種アルゴリズムが格納される。さらに、ＨＤＤ１０３には、印刷機器毎に専用の上記変換テーブルがあるかを判断するための、当該印刷機器毎の専用変換テーブルの有無が記述されたテーブル（不図示）等が格納される。

ディスプレイ１０４は、ＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）、ＯＬＥＤ（Ｏｒｇａｎｉｃ Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｓｐｌａｙ）等であり、各種の情報の表示に使用される表示部として構成される。入力装置１０５は、マウス等のポインティングデバイスやキーボードを含み、各種情報の入力に使用される。

通信Ｉ／Ｆ部１０６は、外部機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット（登録商標）、トークンリング、ＦＤＤＩ（Ｆｉｂｅｒ−Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｅｄ Ｄａｔａ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）等の規格によるネットワークインタフェース、ＵＳＢ、ＩＥＥＥ１３９４等のシリアルインタフェース、ＳＣＳＩ、ＩＥＥＥ１２８４等のパラレルインタフェース、ＢＬＵＥＴＯＯＴＨ（登録商標）、ＩＥＥＥ８０２．１１、ＨｏｍｅＲＦ、ＩｒＤＡ等の無線通信インタフェース等を利用することができる。また、通信Ｉ／Ｆ部１０６は、印刷ジョブを印刷機器に送信したり、印刷機器とＳＮＭＰによる通信を行う。

図３は、図１に示されるＭＦＰの構成を示すブロック図である。なお、ＭＦＰ２００およびＭＦＰ２５０は同一構成を有しうるので、ＭＦＰ２００についてのみ代表として以下説明する。本実施形態の印刷機器としてのＭＦＰ２００は、制御部２０１、画像読取部２１０、操作部２２０および画像形成部２３０を備えている。これらは信号をやり取りするためのバスを介して相互に接続されている。また、ＭＦＰ２００は、ＳＮＭＰエージェントを実装したＳＮＭＰ対応機器であり、ＭＩＢ情報を有することにより、ＳＮＭＰマネージャからのコマンドに応じて所定のＭＩＢ情報を送信する。なお、ＭＦＰ２００の上記各部のうち、ＰＣ１００の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。

制御部２０１は、ＣＰＵ２０２、メモリ２０３、ＨＤＤ２０４、通信Ｉ／Ｆ部２０５を含む。これらは信号をやり取りするためのバスを介して相互に接続されている。制御部２０１は、ＭＦＰ２００の上記構成要素を制御し、各構成要素の状態を把握する。たとえば、制御部２０１は、各構成要素の状態等の変化（たとえば、印刷処理状態、処理すべき印刷ジョブの数、エラー発生状態等）を把握する。これらを含むその他の制御部２０１の機能は、ＨＤＤ２０４等の記憶部に記憶された、対応するプログラムを下記ＣＰＵ２０２が実行することにより達成される。

ＣＰＵ２０２は、プログラムに従って、各構成要素の制御または各種の演算処理（たとえば、印刷データに基づく画像形成処理、ＲＩＰ処理、ＭＦＰ２００の各構成要素の状態を取得する処理等）を行う。

ＨＤＤ２０４は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する。ＨＤＤ２０４には、ＰＣ１００から受信したＰＤＬデータを翻訳してビットマップ形式の画像データを生成するためのプログラムと、ビットマップ形式の画像データを編集、加工、または合成することにより画像を形成するためのプログラムとが格納されている。また、ＨＤＤ２０４には、オブジェクト単位の標準ＭＩＢが備えられ、標準ＭＩＢオブジェクト毎に印刷機器の識別情報や印刷機器の状態に関する情報（状態情報）等が格納される。また、ＨＤＤ２０４には、ＭＦＰ２００がＳＮＭＰエージェントとして機能するためのアプリケーション等が格納されている。

通信Ｉ／Ｆ部２０５は、ＰＣ１００との間でＬＡＮを介してデータの送受信を行う入出力装置である。すなわち、通信Ｉ／Ｆ部２０５は、ＰＣ１００と接続を確立し、ＳＮＭＰを含む各種ネットワークプロトコルによるデータの送受信を行う。

画像読取部２１０は、所定の読み取り位置にセットされた原稿またはＡＤＦ（Ａｕｔｏ ｏｍａｔｉｃ Ｄｏｃｕｍｅｎｔ Ｆｅｅｄｅｒ）（不図示）により所定の読み取り位置に搬送された原稿に蛍光ランプ等の光源で光を当て、その反射光をＣＣＤイメージセンサ等の撮像装置で光電変換して、その電気信号から画像データを生成する。

操作部２２０は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種設定の入力に使用される。

画像形成部２３０は、帯電、露光、現像、転写および定着の各工程を含む電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、各種データに基づく画像を用紙上に印刷する。

なお、ＰＣ１００およびＭＦＰ２００は、それぞれ上述した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上述した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。

以下、図４を参照して、印刷機器の状態を取得して出力用の情報に変換するためのソフトウェアの構成について説明する。

図４は本実施形態に係る、ＵＰＤの構成を示すブロック図である。

ＵＰＤ４００は、ネットワーク通信部４０１、デバイス状態判断部４０２、状態判断テーブル切替部４０３、状態判断テーブル記憶部４０４、デバイス状態アイコン記憶部４０５、デバイス状態表示制御部４０６、ＰＣ入出力制御部４０７およびＵＰＤ部４０８を有している。各部の機能は、それぞれに対応するモジュールをＣＰＵ１０１がメモリ１０２上で実行することにより発揮される。各モジュールは、たとえば、ＤＬＬ（Ｄｙｎａｍｉｃ Ｌｉｎｋ Ｌｉｂｒａｒｙ）等のプログラムファイルからなる。また、ＵＰＤ４００は、ＰＣ１００にインストールされているＯＳの一部機能とリンクしており、ＯＳ上にプリンタアイコンを作成したり、印刷機器のパラメータのやり取りを可能に構成される。（詳細は後述する。）
ネットワーク通信部４０１は、印刷機器とＳＮＭＰ通信を行い、印刷機器に備えられたＭＩＢを参照することにより、印刷機器の識別情報や状態情報を取得する。また、取得部としてのネットワーク通信部４０１は、情報が通信されている途中であるか否かを後述のデバイス状態判断部４０２に通知する。なお、取得された識別情報は、印刷機器の機種名やファームウェアバージョン情報等を含み、特定の機種を表示するための出力用の情報として利用されうる。また、取得された状態情報は、後述の表１のような変換テーブルが参照されることにより、出力用の情報に変換される。

デバイス状態判断部４０２は、上記ネットワーク通信部４０１を介して受信された状態情報に基づいて、印刷機器の状態を表す、平易に表現された情報（出力用の情報）に変換する。すなわち、変換部としてのデバイス状態判断部４０２は、状態情報に対応する出力用の情報を格納する変換テーブルを参照して、状態情報を出力用の情報に変換する。本実施形態では、変換テーブルとして、汎用変換テーブルと、専用変換テーブルとが用意される。

汎用変換テーブルは、標準ＭＩＢを用いて製造者に共通して利用される変換テーブルであり、下記の表１に示される通りである。表１に示されるように、ＲＦＣ２７０、Ｈｏｓｔ Ｒｅｓｏｕｒｃｅｓ ＭＩＢに規定される標準ＭＩＢオブジェクトの１つである「ｈｒＰｒｉｎｔｅｒＳｔａｔｕｓ」には、５つの状態情報（“１”〜“５”）が含まれる。同様に、他の標準ＭＩＢオブジェクトの１つである「ｈｒＤｅｖｉｃｅＳｔａｔｕｓ」についても、５つの状態情報（“１”〜“５”）が含まれる。なお、表１に示される通り、各状態情報にはそれぞれ意味がある。たとえば、「ｈｒＰｒｉｎｔｅｒＳｔａｔｕｓ」の“４”は、“ｐｒｉｎｔｉｎｇ”（印刷中）という意味がある。印刷機器から取得されるこれら状態情報（数値情報）に対応して、表内に示される印刷機器の状態を表す出力用の情報に変換され、変換された情報が表示部において表示され、印刷機器の状態がユーザにより判断されうる。たとえば、表１に示されるように、「ｈｒＰｒｉｎｔｅｒＳｔａｔｕｓ」の状態情報として“１”が受信され、かつ、「ｈｒＤｅｖｉｃｅＳｔａｔｕｓ」の状態情報として“２”が受信された場合、印刷機器についての出力用の情報は、“印刷不可”となる。したがって、表１の汎用テーブルによれば、“印刷不可”がＵＰＤの表示画面に表示される。（ＵＰＤの表示画面については後述する。）

また、本実施形態では、汎用変換テーブルだけではなく、ネットワーク３００上の各印刷機器毎に対応する専用変換テーブルが用意される。たとえば、表２に示されるように、専用変換テーブルは、上述の表１と同様の標準ＭＩＢについての構成を有する。しかし、上述の表１の場合と同様の状態情報が取得された場合、すなわち「ｈｒＰｒｉｎｔｅｒＳｔａｔｕｓ」についての状態情報として“１”が受信され、かつ、「ｈｒＤｅｖｉｃｅＳｔａｔｕｓ」の状態情報として“２”が受信された場合、上記表１の汎用変換テーブルの場合とは異なり、出力用の情報は“印刷可能”となる。したがって、表２の専用変換テーブルによれば、“印刷可能”がＵＰＤの表示画面に表示される。このように、専用変換テーブルには、製造者毎にまたは機種毎に、印刷機器の状態を表す表現として、汎用変換テーブルとは異なる情報が格納されうる。

なお、デバイス状態判断部４０２は、上記ネットワーク通信部４０１が印刷デバイスから状態情報を取得中である場合は、後述のデバイス状態表示制御部４０６に通信中である旨を通知する機能を有する。

状態判断テーブル切替部４０３は、上記表１および表２に示されるような、状態判断テーブル記憶部４０４に記憶された状態判断変換テーブルを適宜切替える。認識部としての状態判断テーブル切替部４０３は、各印刷機器に対応する変換テーブルを特定し、変換テーブルを適宜切り替える。変換テーブルを切替える処理についての詳細は後述する。

状態判断テーブル記憶部４０４は、上記表１および表２に例示される状態判断変換テーブルを記憶する。なお、専用変換テーブルは、製造者毎にまたは機種毎に、複数用意される。

デバイス状態アイコン記憶部４０５は、印刷機器の状態情報を表す、視覚的な情報としての、印刷機器の状態を示すアイコンを記憶する。デバイス状態アイコンの例は、図５に示される通りである。図５に示されるように、上記状態判断変換テーブルに格納される印刷機器の４つの状態（“印刷可能”、“印刷可能、警告有”、“印刷不可”および“不明”）のそれぞれに対応して、アイコンがそれぞれ割り付けられている。

デバイス状態表示制御部４０６は、デバイス状態判断部４０２から受信される情報および印刷機器に関するその他の情報について、表示用のデータを作成する。具体的には、図６について後述するように、デバイス状態表示制御部４０６は、印刷機器の機種、状態、印刷速度、印刷機器が利用するＰＤＬの種類等を含むステータス情報をディスプレイ１０４に表示するために、ステータス画面用のデータを作成する。また、ステータス情報には、印刷機器から取得された状態情報が状態判断変換テーブルにより変換された出力用の情報に対応する、デバイス状態アイコンが含まれる。

ＰＣ入出力制御部４０７は、デバイス状態表示制御部４０６により作成された表示用データを基に、印刷機器に関する情報を、ステータス画面としてディスプレイ１０４に表示する。ステータス画面の例は、図６に示される通りである。図６に示されるように、操作画面５００内に構成されるステータス画面５０１は、印刷機器の「機種名」、印刷機器の「状態」等のステータス情報を表示する。なお、印刷機器の状態を示す情報には、上述のデバイス状態アイコンが含まれうる。また、ＰＣ入出力制御部４０７は、後述するように、警告等の各種表示（メッセージ）画面をディスプレイ１０４に表示させうる。また、ＰＣ入出力制御部４０７は、ステータス画面５０１に表示される印刷機器についての情報をユーザが選択できる選択部としても機能する。ユーザは、たとえば印刷指示をするために、入力装置１０５等により、ステータス画面５０１に表示される所望の印刷機器を示す情報を選択できる。

ＵＰＤ部４０８は、ＵＰＤ４００を複数機種共通のプリンタドライバとして機能させるための部分である。特に、本実施形態に係るＵＰＤ部４０８は、印刷機能と、プリンタアイコン作成機能とを有する（いずれも後述する）。当該印刷機能を可能とするために、ＵＰＤ部４０８は、１つのＰＤＬを利用する。ＰＤＬの例としては、ＰＣＬ（Ｐｒｉｎｔｅｒ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｌａｎｇｕａｇｅ） ＸＬやＸＰＳ（ＸＭＬ Ｐａｐｅｒ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ）等を含む。

（印刷機器の状態情報を出力用の情報に変換する処理）
次に、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するための処理について詳細に説明する。

図７は本実施形態に係る、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するための処理の手順を示すフローチャート、図８は印刷機器の状態情報を更新する処理の手順を示すフローチャートである。なお、図７および図８に示される処理は、ＰＣ１００のＨＤＤ１０３等に格納され、ＣＰＵ１０１よって実行される。

図７に示されるように、まず、印刷機器についての識別情報および状態情報が取得される（ステップＳ１１）。このステップでは、ＰＣ１００にインストールされたＵＰＤ４００は、印刷機器（ＭＦＰ２００）の識別情報を特定するためのＭＩＢ情報（識別情報）と、ＭＦＰ２００の状態情報を取得するためのＭＩＢ情報（状態情報）とが取得される。具体的には、ＵＰＤ４００が指定するＭＩＢオブジェクトに対応するＭＩＢ情報についての要求が、ＭＦＰ２００に対してなされる。要求を受けたＭＦＰ２００は、指定されたＭＩＢオブジェクトに対応するＭＩＢ情報、すなわち機種情報等を含む識別情報および状態情報を返信し、返信された情報がＵＰＤ４００により受信される。なお、製造者および機種名を特定するための標準ＭＩＢのオブジェクトの例としては、ＲＦＣ１２１３ ＭＩＢ−ＩＩに規定される「ｓｙｓＤｅｓｃｒ」、「ｓｙｓＯｂｊｅｃｔＩＤ」や、Ｈｏｓｔ Ｒｅｓｏｕｒｃｅｓ ＭＩＢに規定される「ｈｒＤｅｖｉｃｅＤｅｓｃｒ」、「ｈｒＤｅｖｉｃｅＩＤ」等がある。また、状態情報を特定するための標準ＭＩＢオブジェクトの例としては、上述の表１および表２に示された、「ｈｒＰｒｉｎｔｅｒＳｔａｔｕｓ」や「ｈｒＤｅｖｉｃｅＳｔａｔｕｓ」等がある。

続いて、印刷機器が特定される（ステップＳ１２）。このステップでは、ステップＳ１１においてＭＦＰ２００から送信されたＭＩＢ情報の１つである識別情報がＵＰＤ４００により受信され、当該識別情報に基づいて印刷機器が特定される。特定される印刷機器の機種名の例は、上述した図６のステータス画面５０１内の「機種名」の欄に示される通りである。

続いて、専用変換テーブルが有るか否かが判断される（ステップＳ１３）。このステップでは、ステップＳ１２において特定された印刷機器に特有の専用変換テーブルがあるか否かが判断される。具体的には、印刷機器毎に上述の表２に示されるような専用変換テーブルがあるか否かについての情報を格納するテーブル（不図示）等が参照されることにより、ステップＳ１２において特定された印刷機器に、専用変換テーブルが有るか否かが判断されうる。

専用変換テーブルが有ると判断される場合（ステップＳ１３：ＹＥＳ）、専用変換テーブルの内容に従って出力用の情報に変換される（ステップＳ１４）。このステップでは、専用変換テーブルが有ると判断されたので、状態判断テーブル切替部４０３は、状態判断テーブル記憶部４０４に記憶された変換テーブルのうち、ステップＳ１２において特定された印刷機器に対応する専用変換テーブルに変換テーブルを切り替える。そして、ステップＳ１１において取得された状態情報は、切替え後の専用変換テーブルに従って出力用の情報に変換される。

一方、専用変換テーブルがないと判断される場合（ステップＳ１３：ＮＯ）、汎用変換テーブルの内容に従って出力用の情報に変換される（ステップＳ１５）。このステップでは、ステップＳ１２において特定された印刷機器に対応する専用変換テーブルがないと判断されたので、状態判断テーブル切替部４０３は、状態判断テーブル記憶部４０４に記憶された変換テーブルのうち、製造者間で共通に利用される汎用変換テーブルに変換テーブルを切替える。そして、ステップＳ１１において取得された状態情報は、切替え後の汎用変換テーブルに従って出力用の情報に変換される。

続いて、印刷機器の状態が表示される（ステップＳ１６）。このステップでは、ステップＳ１４またはＳ１５において変換された出力用の情報に対応して、デバイス状態アイコン記憶部４０５に記憶されたデバイス状態アイコンが特定され、各印刷機器のステータス情報を含む出力用のデータが、デバイス状態表示制御部４０６により作成される。そして、作成された出力用データは、ＰＣ入出力制御部４０７により、上記図６に示されるようなステータス画面５０１にディスプレイ１０４を介して表示される。

（選択された印刷機器について出力用の情報を更新する処理）
本実施形態では、選択部としてのステータス画面５０１おいて表示される印刷機器の情報がユーザにより選択された場合、選択された印刷機器について最新の状態情報を表示させるために、選択の指示を受信した時点の状態情報が再度取得されうる。さらに、印刷機器の状態情報が取得中である場合、情報取得中である旨のメッセージが表示されうる。以下、図８を参照して、ユーザによる印刷機器の選択を受け付けて、メッセージを表示させると同時に、出力用の情報が更新される処理の手順について説明する。なお、図８に記載される手順のうち、図７に示される手順と同様の手順については、重複を避けるためにその説明を省略する。

図８は、選択された印刷機器について状態情報を取得し、出力用の情報を更新すると同時に、メッセージを表示させるための処理の手順を示す図である。図８に示されるように、まず、印刷機器の選択が受け付けられる（ステップＳ２１）。このステップでは、ステータス画面５０１において、ユーザによる所望の印刷機器（たとえば、ＭＦＰ２００）についての情報が選択されたか否かが判断される。印刷機器の選択は、たとえば、ＰＣ入出力制御部４０７により検出される。

続いて、印刷機器の状態情報を取得中である旨のメッセージが表示される（ステップＳ２２）。このステップでは、ステップＳ２１において選択されたＭＦＰ２００について、ネットワーク通信部４０１により状態情報を取得中である旨のメッセージ（不図示）が、ディスプレイ１０４に表示される。具体的には、ネットワーク通信部４０１が通信中であることがデバイス状態判断部４０２により判断され、当該判断がデバイス状態表示制御部４０６に通知されて表示用のデータが作成され、当該データに基づいてＰＣ入出力制御部４０７によりメッセージが表示される。

続いて、印刷機器の状態情報が取得される（ステップＳ２３）。このステップは、図７のステップＳ１１における処理と同様である。

続いて、変換テーブルが特定される（ステップＳ２４）。このステップでは、図７におけるステップＳ１３〜Ｓ１５と同様に、選択された印刷機器に対応する、ステップＳ２３において取得された状態情報を変換するための専用変換テーブルまたは汎用変換テーブルが特定される。

続いて、出力用の情報に変換される（ステップＳ２５）。このステップでは、図７のステップＳ１６と同様に、特定された変換テーブルに従って、状態情報が出力用の情報に変換される。

続いて、出力用の情報が、変換後の出力用の情報に更新される（ステップＳ２６）。このステップでは、ステップＳ２５において変換された、最新の出力用の情報に対応するデバイス状態アイコンが、選択されたＭＦＰ２００に対応してステータス画面５０１に表示される。

続いて、ステップＳ２２において表示されたメッセージが消去される（ステップＳ２７）。このステップでは、ネットワーク通信部４０１は状態情報取得中ではないので、状態情報を取得中である旨のメッセージは消去される。その後、印刷機器の選択を受け付けて、メッセージを表示させると同時に、出力用の情報が更新される処理は終了される。

また、本実施形態では、印刷不可の状態にある印刷機器が選択された場合、または印刷機器の出力用情報が更新された結果印刷不可の状態である場合、印刷機器が印刷不可である旨のメッセージを表示させうる。このようなメッセージの例は、図９に示される通りである。なお、図９に示されるメッセージ６００は、図８のステップＳ２２において表示される状態情報を取得中である旨のメッセージに替えて、または共に表示されうる。たとえば、印刷不可の状態にある印刷機器が選択された場合、両方のメッセージを共に表示させて共に消去させてもよい。さらに、ステップＳ２６において出力情報が更新された結果、印刷機器が印刷不可である場合、印刷不可である旨のメッセージを続けて表示させてもよい。また、選択時印刷不可の状態にはなかったが、印刷機器の出力情報が更新された結果印刷不可の状態となる場合、ステップＳ２６において印刷不可のメッセージを表示させてもよい。

さらに、本実施形態では、ステップＳ２６において更新される出力情報が、印刷機器が選択された時点の出力情報と異なる場合、状態が変化した旨のメッセージ（不図示）を表示させてもよい。

（ＵＰＤの印刷機能およびプリンタアイコン作成機能）
本実施形態に係るＵＰＤは、印刷機能およびプリンタアイコン作成機能を有する。印刷機能は、ＵＰＤを介して選択された印刷機器により印刷出力を可能とする機能である。また、プリンタアイコン作成機能は、選択された印刷機器と直接的に通信して、印刷出力を可能とするための、ＯＳ上にプリンタについてのアイコンを作成するための機能である。

まず、ＵＰＤによる印刷機能について説明する。

図１０はＰＤＬの対応に関連して、ＵＰＤにより印刷出力可能か否かを判断するための処理の手順を示すフローチャート、図１１はＰＤＬが対応しないため、ＵＰＤにより印刷出力不可である場合に表示される警告メッセージの例を示す図である。

図１０に示されるように、まず、ＰＤＬ情報が取得される（ステップＳ３１）。このステップでは、ＵＰＤ４００は、選択された印刷機器が利用するＰＤＬ情報についてのＭＩＢオブジェクトを指定し、当該ＭＩＢオブジェクトに対応するＰＤＬ情報をＭＦＰ２００に要求する。要求を受けたＭＦＰ２００は、指定されたＭＩＢオブジェクトに対応する情報、すなわちＭＦＰ２００が利用するＰＤＬについての情報を返信する。このようなＭＩＢオブジェクトは、たとえば、ＲＦＣ１７５９／３８０５ プリンターＭＩＢに規定される「ｐｒｔＩｎｔｅｒｐｒｅｔｅｒＬａｎｇＦａｍｉｌｙ」や、「ｐｒｔＩｎｔｅｒｐｒｅｔｅｒＬａｎｇＬｅｖｅｌ」等の標準ＭＩＢを含む。

続いて、ＰＤＬが特定される（ステップＳ３２）。このステップでは、ステップＳ３１において取得されたＰＤＬ情報に基づいて、ＭＦＰ２００が利用するＰＤＬが特定される。ＭＦＰ２００が利用するＰＤＬを特定するために、ＵＰＤ４００は、下記表３に示されるようなルックアップテーブルを利用する。

表３に示されるように、たとえば、ＭＦＰ２００により、「ｐｒｔＩｎｔｅｒｐｒｅｔｅｒＬａｎｇＦａｍｉｌｙ」のＭＩＢ情報として“６”、「ｐｒｔＩｎｔｅｒｐｒｅｔｅｒＬａｎｇＬｅｖｅｌ」のＭＩＢ情報として“６”または“その他”が返信された場合、ＭＦＰ２００はＰＳ（Ｐｏｓｔ Ｓｃｒｉｐｔ）（登録商標）を利用すると判断される。

続いて、ステップＳ３２において特定されたＰＤＬは、ＵＰＤ４００が利用するＰＤＬに対応するか否かが判断される（ステップＳ３３）。このステップでは、ステップＳ３２において特定されたＭＦＰ２００が利用するＰＤＬが、ＵＰＤ４００が利用するＰＤＬと同一か否かが判断される。ＵＰＤ４００が利用可能なＰＬＤについての情報と、ＭＦＰ２００が利用するＰＤＬの情報とが比較されうる。対応するＰＤＬであると判断される場合（ステップＳ３３：ＹＥＳ）、警告メッセージを表示させることなく処理は終了される。

一方、対応するＰＤＬではないと判断される場合（ステップＳ３３：ＮＯ）、利用するＰＤＬが異なるので、ＵＰＤ４００による印刷処理は不可である旨のメッセージが表示される。このステップでは、ＭＦＰ２００が利用するＰＤＬと、ＵＰＤ４００が利用するＰＤＬとが同一ではないと判断されたので、ＵＰＤ４００は、ＭＦＰ２００に対して印刷処理を要求することは不可であると判断する。その結果、ＵＰＤ４００は、たとえば図１０に示されるような、ＰＤＬの不整合のため印刷不可である旨の警告メッセージ７００をディスプレイ１０４に表示させる。

なお、対応するＰＤＬを利用しているか否かを判断するための上述のアルゴリズムは、たとえば、ＨＤＤ１０３等に格納され、ＵＰＤ４００を介して印刷指示がなされた時等にＣＰＵ１０１により実行されうる。

次に、ＵＰＤ４００による固定接続用プリンタアイコン作成機能について説明する。

固定接続用プリンタアイコン作成機能とは、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）等のＯＳの機能を利用して、特定の印刷機器に対してのみ接続したり印刷設定等を可能とするＯＳ上の固定接続用プリンタアイコンを、ＰＣ１００上に作成するための機能である。固定接続用のためのプリンタアイコンは、たとえば、図６のステータス画面５０１において印刷機器の情報を選択し、選択した情報を固定接続用アイコン作成ボタン５０２上にドラッグアンドドロップすることによって作成される。固定接続用アイコン作成ボタン５０２の押下による指示はＯＳにより受信され、ＯＳはプリンタアイコンを作成するために必要なパラメータ等をＵＰＤ４００から受け付けて、印刷処理のためのパラメータを備えたプリンタアイコンがＯＳ上に作成されうる。

なお、固定接続用プリンタアイコンを作成するために印刷デバイスが選択された場合は、上述の警告メッセージ６００が表示されないか、異なるメッセージを表示させるようにしてもよい。すなわち、印刷機器についての選択は、印刷処理のための選択ではなく、固定接続用プリンタアイコン作成のための選択であるか否かを判断することによって、警告メッセージ６００を表示させないかその内容を変更させうる。

以上のように、本実施形態では、製造者間で状態情報の意味についての解釈の差異がある場合でも、共通の解釈に基づいて専用変換テーブルに格納される出力用の情報を構成することにより、解釈の差を吸収して、共通の解釈にしたがった情報をユーザに提供できる。

また、本実施形態では、ユーザがＵＰＤのステータス画面に表示された印刷機器の情報を選択することができ、選択された印刷機器が状態情報を取得中である旨のメッセージや、選択された印刷機器に対して印刷出力不可である旨等のメッセージを表示させるので、ユーザ利便性が向上する。さらに、本実施形態では、所望の印刷機器について、ＯＳ上に固定接続用プリンタアイコンを作成することができ、ユーザ利便性がさらに向上する。

（第２の実施形態）
次に、図１２を参照して、本発明の第２の実施形態について説明する。なお、第１の実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複を避けるためその説明を省略する。

本実施形態に係る印刷機器状態取得ソフトウェア４００’は、ＵＰＤ部４０８を除いては、図４に示されるＵＰＤ４００と同様の構成を有する。このような構成により、印刷機器状態取得ソフトウェア４００’は、上述のＵＰＤ４００と同様に、ネットワーク上の印刷機器の状態情報を取得して、適宜変換テーブルを切り替えて、出力用の情報に変換できる。また、上述の構成により、印刷機器状態取得ソフトウェア４００’は、たとえば１つのモジュールとして、プリンタドライバの一部に実装されることが可能となる。

以上のように、本実施形態では、ＯＥＭ（Ｏｒｉｇｉｎａｌ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｅｒ）等により自社製の印刷機器間で状態情報の解釈の差異がある場合でも、解釈の差異を吸収し、共通の解釈にしたがった情報をユーザに提供できる。

（第３の実施形態）
次に、図１３を参照して、本発明の第３の実施形態について説明する。なお、上記第１および第２の実施形態と同一の構成には同一符号を付し、重複を避けるためその説明を省略する。

図１３は本実施形態に係る、印刷システムの全体構成を示すブロック図、図１４は本実施形態に係る、印刷システムの印刷機器状態取得ソフトウェアの構成を示す図である。

図１３に示されるように、本実施形態に係る印刷システムは、図１の第１の実施形態に係る印刷システムに、サーバ８００をネットワーク３００に接続させた構成を有する。サーバ８００は、たとえば図２に示されるＰＣ１００と同様の構成要素を有し、専用変換テーブルおよび汎用変換テーブルを記憶するための状態判断テーブル記憶部４０４としての機能を有する。したがって、図１４に示されるように、本実施形態に係る印刷機器状態取得ソフトウェア４００’’は、状態判断テーブル記憶部４０４を有しないことを除いては、図１２に示される印刷機器状態取得ソフトウェア４００’と同様の構成を有する。

以上のように、本実施形態では、状態判断テーブル記憶部としてサーバを構成することによって、ネットワーク上の複数のＰＣによって状態判断テーブルが共有されうる。また、情報の更新は、全てのＰＣについて更新する必要がなく、サーバについてのみ更新を実行することにより容易に更新が反映できる。

本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。

上記実施形態では、状態判断変換テーブル４０４がＨＤＤ１０３に記憶された。しかし、これに限定されない。状態判断変換テーブル４０４は、ＰＣ１００の一つの構成としての記憶部（不図示）に記憶されてもよい。

また、上記実施形態では、表１〜３について述べたように、２つのＭＩＢ情報に基づいて印刷機器の状態情報に対応する出力用の情報が把握された。しかし、これに限定されない。１つのＭＩＢ情報に基づいて、印刷機器の状態を把握するようにしてもよい。また、表２に示された専用状態判断変換テーブルは、表記されたようなマトリクス状の形態に限定されない。記憶容量を節減するために、汎用状態判断変換テーブルと異なる部分のみを構成してもよい。また、例として表１〜３において、特定の標準ＭＩＢにより状態情報が取得されることを述べた。しかし、使用される標準ＭＩＢは、上述した標準ＭＩＢに限定されない。いかなる標準ＭＩＢが参照されるようにしてもよい。

専用状態判断変換テーブルは、印刷機器毎に備えられると述べた。しかし、これに限定されない。印刷機器の製造者毎に、またはモデル毎に備えられてもよい。

また、専用変換テーブルがあるか否かを判断するテーブルが参照されると述べた。しかし、これに限定されない。状態判断テーブル記憶部４０４が検索されることにより、専用変換テーブルがあるか否かが判断されてもよい。

また、上記実施形態に係るＵＰＤは、１つのＰＤＬを利用する形態について述べたが、これに限定されない。複数のＰＤＬが利用可能に構成されてもよい。

また、印刷デバイスの状態として図５に４つの状態と、各状態に対応する状態表示アイコンが示された。しかし、これに限定されない。４つ以上または４つ以下の状態がアイコンにより表示されるようにしてもよい。

本実施形態にかかる印刷システムにおける各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびＣＤ−ＲＯＭ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷システムの一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。

１００ ＰＣ、
１０１，２０２ ＣＰＵ、
１０２，２０３ メモリ、
１０３，２０４ ＨＤＤ、
１０４ ディスプレイ、
１０５ 入力装置、
１０６，２０５ 通信Ｉ／Ｆ部、
２００，２５０ ＭＦＰ、
２０１ 制御部、
２１０ 画像読取部、
２２０ 操作部、
２３０ 画像形成部、
４００ 印刷デバイス状態取得ソフトウェア、
５００ 操作画面、
６００，７００ メッセージ画面、
８００ サーバ。

Claims (19)

1. ネットワーク上の印刷機器から、前記印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得する手順（ａ）と、
   前記手順（ａ）において取得された識別情報に基づいて、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルの中から、前記印刷機器に対応する一の変換テーブルを選択する手順（ｂ）と、
   前記手順（ｂ）において選択された変換テーブルを適用して、前記手順（ａ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換する手順（ｃ）と、
   をコンピュータに実行させる印刷機器情報変換プログラム。
2. 前記手順（ｃ）において前記印刷機器の状態に関する情報を変換することにより得られた前記出力用の情報を示す絵表示を、前記印刷機器の識別情報と対応付けて表示部に表示させる手順（ｄ）をさらに前記コンピュータに実行させる請求項１に記載の印刷機器情報変換プログラム。
3. 前記表示部に表示される複数の識別情報のうち、ユーザ操作に基づく一の識別情報の選択を受け付ける手順（ｅ）と、
   前記選択された識別情報に対応する印刷機器から前記印刷機器の状態に関する情報を取得する手順（ｆ）と、
   前記印刷機器に対応する前記変換テーブルを用いて、前記手順（ｆ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を前記出力用の情報に変換する手順（ｇ）と、
   前記手順（ｇ）において前記印刷機器に関する情報を変換することにより得られた前記出力用の情報を前記表示部に表示する手順（ｈ）と、
   をさらに前記コンピュータに実行させる請求項２に記載の印刷機器情報変換プログラム。
4. 前記手順（ｆ）において、前記印刷機器の状態に関する情報を取得中であることを示すメッセージを前記表示部に表示させる請求項３に記載の印刷機器情報変換プログラム。
5. 前記手順（ｆ）において前記印刷機器の状態に関する情報を変換することにより得られた前記出力用の情報が、前記識別情報の選択前の出力用の情報と異なる場合に、前記印刷機器の状態が変化したことを示すメッセージを前記表示部に表示する手順（ｉ）をさらに前記コンピュータに実行させる請求項３または４に記載の印刷機器情報変換プログラム。
6. 前記印刷機器情報変換プログラムは、複数機種の印刷機器を制御可能なプリンタドライバであり、
   前記表示部に示される複数の識別情報のうち、ユーザにより選択された前記識別情報に対応する印刷機器に印刷を指示する手順（ｊ）をさらに前記コンピュータに実行させる請求項３〜５のいずれか１項に記載の印刷機器情報変換プログラム。
7. 前記印刷が指示される印刷機器の出力用の情報が、当該印刷機器が印刷不可能な状態を示す情報である場合、前記印刷機器が印刷不可能であることを示すメッセージを前記表示部に表示する手順（ｋ）をさらに前記コンピュータに実行させる請求項６に記載の印刷機器情報変換プログラム。
8. 前記選択された印刷機器と直接的に通信するためのアイコンを作成することが指示された場合には、前記メッセージとは異なるメッセージが前記表示部に表示される請求項７に記載の印刷機器情報変換プログラム。
9. 前記ネットワーク上の印刷機器から、当該印刷機器で使用されるページ記述言語に関する情報を取得する手順（ｌ）と、
   前記（ｌ）において取得されたページ記述言語に関する情報により定まるページ記述言語と、前記プリンタドライバで使用されるページ記述言語とが一致するか否かを判断する手順（ｍ）と、
   前記手順（ｍ）において前記ページ記述言語が一致しないと判断される場合、印刷不可能である旨の警告を前記表示部に表示する手順（ｎ）と、をさらに前記コンピュータに実行させる請求項６〜８のいずれか１項に記載の印刷機器情報変換プログラム。
10. 前記印刷機器の状態に関する情報は、印刷機能に関する状態を示す第１の状態情報と、当該印刷機器の全体的な状態を示す第２の状態情報とを含み、
    前記出力用の情報は、前記第１の状態情報と前記第２の状態情報とから決定されることを特徴とする請求項１〜９のいずれか１項に記載の印刷機器情報変換プログラム。
11. 前記第１の状態情報は、印刷機器が印刷中の状態であることを示す第１の値、印刷機器が起動中であることを示す第２の値、印刷機器がアイドリング中の状態であることを示す第３の値、前記印刷機器の状態が不明であることを示す第４の値、およびこれら以外の状態であることを示す第５の値のいずれか１つを含み、
    前記第２の状態情報は、印刷機器の全体的な状態が稼動中であることを示す第６の値、印刷機器の全体的な状態が起動中であることを示す第７の値、印刷機器の全体的な状態が試験運転中である第８の値、印刷機器の全体的な状態が立下り中である第９の値、および印刷機器の全体的な状態が不明である第１０の値のいずれか１つを含む請求項１０に記載の印刷機器情報変換プログラム。
12. 前記変換テーブルは、特定機種の印刷機器に適用される機種別変換テーブルと、複数機種の印刷機器に共通して適用される汎用変換テーブルとを含み、
    前記汎用変換テーブルは、前記第１の状態情報が前記第５の値を示す場合には、前記第２の状態情報の値に関わらず、前記出力用の情報が、前記印刷機器が印刷不可能であることを示すように構成されており、
    前記機種別変換テーブルは、前記第１の状態情報が前記第５の値を示す場合であっても、前記第２の状態情報が前記第６の値を示す場合には、前記変換後の出力用の情報が、前記印刷機器が印刷の実行が可能であることを示し、前記第２の状態情報が前記６の値以外の値を示す場合には、前記印刷機器が印刷不可能であることを示すように構成されている請求項１１に記載の印刷機器情報変換プログラム。
13. 前記印刷機器には、標準ＭＩＢ（Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｂａｓｅ）が設けられており、
    前記手順（ａ）において、前記標準ＭＩＢから前記識別情報または前記印刷機器の状態に関する情報が取得されることを特徴とする請求項１〜１２のいずれか１項に記載の印刷機器情報変換プログラム。
14. 請求項１〜１３のいずれか１項に記載のプログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
15. 複数の変換テーブルは、前記印刷機器情報変換プログラムがインストールされている印刷機器情報変換装置に記憶されている請求項１〜１４のいずれか１項に記載の印刷機器情報変換プログラム。
16. 複数の変換テーブルは、前記印刷機器情報変換プログラムがインストールされている印刷機器情報変換装置と前記ネットワーク上で接続されるサーバ装置に記憶されている請求項１〜１４のいずれか１項に記載の印刷機器情報変換プログラム。
17. ネットワーク上の印刷機器から、前記印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得するステップと（ａ）と、
    前記ステップ（ａ）において取得された識別情報に基づいて、印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルの中から、前記印刷機器に対応する一の変換テーブルを選択するステップ（ｂ）と、
    前記ステップ（ｂ）において選択された変換テーブルを適用して、前記ステップ（ａ）において取得された印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するステップ（ｃ）と、
    を有する印刷機器情報変換方法。
18. ネットワーク上の印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するための印刷機器情報変換プログラムがインストールされた印刷機器情報変換装置であって、
    印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルを記憶している記憶部と、
    ネットワーク上の印刷機器から、当該印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得する取得部と、
    前記記憶部に記憶されている複数の変換テーブルの中から、前記取得部により取得された識別情報に対応する一の変換テーブルを認識する認識部と、
    前記認識部により認識された前記変換テーブルを適用して、前記取得部により取得された情報を前記出力用の情報に変換する変換部と、
    を有する印刷機器情報変換装置。
19. 印刷機器情報変換装置と、前記印刷機器情報変換装置とネットワークを介して接続されたサーバ装置とを有する印刷機器情報変換システムであって、
    前記サーバ装置は、
    印刷機器の状態に関する情報を出力用の情報に変換するために印刷機器別に用意された複数の変換テーブルを記憶している記憶部を有し、
    前記印刷機器情報変換装置は、
    ネットワーク上の印刷機器から、当該印刷機器を識別するための識別情報と前記印刷機器の状態に関する情報とを取得する取得部と、
    前記記憶部に記憶されている複数の変換テーブルの中から、前記取得部により取得された識別情報に対応する一の変換テーブルを認識する認識部と、
    前記認識部により認識された前記変換テーブルを適用して、前記取得部により取得された情報を前記出力用の情報に変換する変換部と、
    を有する印刷機器情報変換システム。