JP2012183896A - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】前輪がロアバンパに当接したときに、エンジンに入力された荷重の大きさを容易に判定することが可能な鞍乗り型車両を提供する。
【解決手段】車体フレームの前部に操向可能に連結される前輪17と、車体フレームに支持されるエンジン22と、このエンジン22に取付けられ前輪17が車両後方へ変位したときに前輪17を車両後方へガイドするロアバンパ72と、が備えられている自動二輪車において、ロアバンパ72は、バンパ面74と、このバンパ面74の後部に設けられエンジン22の下部に締結される締結部163と、を備え、エンジン22に設けられ締結部163が締結される被締結部164に、所定荷重で曲がる脆弱部165が備えられている。
【選択図】図7
【解決手段】車体フレームの前部に操向可能に連結される前輪17と、車体フレームに支持されるエンジン22と、このエンジン22に取付けられ前輪17が車両後方へ変位したときに前輪17を車両後方へガイドするロアバンパ72と、が備えられている自動二輪車において、ロアバンパ72は、バンパ面74と、このバンパ面74の後部に設けられエンジン22の下部に締結される締結部163と、を備え、エンジン22に設けられ締結部163が締結される被締結部164に、所定荷重で曲がる脆弱部165が備えられている。
【選択図】図7
Description
本発明は、前輪に過大な荷重が入力されたときに、前輪を転舵しつつ後方へガイドするロアバンパが備えられている鞍乗り型車両の改良に関する。
前輪の後方に、前輪に過大な荷重が入力されて前輪が後方に移動するときに前輪を転舵しつつ車両後方へガイドするロアバンパが備えられている鞍乗り型車両が知られている(例えば、特許文献1(図2、図3)参照。)。
特許文献1の図2及び図3に示されるように、前輪(17)(括弧付き数字は、特許文献1記載の符号を示す。以下同じ。)の後方に、バンパ(110)「以下、ロアバンパ(110)と云う。」が配置されている。ロアバンパ(110)は、エンジン(22)に締結される複数のステー部(154)を含む2つのサポートプレート(114、116)と、サポートプレート(114、116)から車両前方に延ばされる複数のサポートパイプ(121〜125)と、これらのサポートパイプ(121〜125)の前端部に取付けられ車両長手軸に対して傾斜している荷重受け部(113)と、を主要素とする。ロアバンパ(110)は、車両前方から複数の締結ボルトによって締結されている。
前輪(17)に過大な荷重が入力されたときに、前輪(17)は車両後方へ移動し荷重受け部(113)に当接する。このとき、ロアバンパ(110)からエンジン(22)に外力が加わる。エンジン(22)に外力が加わったときに、エンジン(22)が使用可能であるかが問われる。
しかし、従来は、入力された荷重がどれくらいのものか判定ができなかった。
入力された荷重の大きさを簡単に判定することができる技術が求められている。
入力された荷重の大きさを簡単に判定することができる技術が求められている。
本発明は、前輪がロアバンパに当接したときに、エンジンに入力された荷重の大きさを容易に判定することが可能な鞍乗り型車両を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体フレームの前部に操向可能に連結される前輪と、車体フレームに支持されるエンジンと、このエンジンに取付けられ前輪が前方から荷重を受け車両後方へ変位したときに車輪を転舵させつつ車両後方へガイドするロアバンパと、が備えられている鞍乗り型車両において、ロアバンパは、車両長手軸に対して傾斜する面で前輪をガイドするバンパ面と、このバンパ面の後部に設けられエンジンの下部に締結される締結部と、を備え、エンジンに設けられ締結部が締結される被締結部に、所定荷重で曲がる脆弱部が備えられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、脆弱部は、エンジンのクランクケースから外方へ突出されるボス部であることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、ボス部は、車幅方向中心線から車幅方向にオフセットしたクランクケースの一側面に設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、バンパ面から車両後方へ延伸部が延ばされ、延伸部のうちのバンパ面の前に位置する側に設けられる延伸部は締結部に連結されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、ボス部に、切欠き部が形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、エンジンに、ロアバンパの締結部が締結される被締結部が設けられ、この被締結部に脆弱部が備えられている。
エンジンの分解検査が必要な荷重を脆弱部の設定荷重とすれば、脆弱部に曲がりが生じているかどうかを見ることによって、エンジンの分解検査の可否を容易に判定することができるようになる。
エンジンの分解検査が必要な荷重を脆弱部の設定荷重とすれば、脆弱部に曲がりが生じているかどうかを見ることによって、エンジンの分解検査の可否を容易に判定することができるようになる。
請求項2に係る発明では、脆弱部は、エンジンのクランクケースに設けたボス部である。脆弱部をクランクケースにボス部を設けることにより形成したので、脆弱部を低コストで容易に形成することができる。
請求項3に係る発明では、ロアバンパが車両前方から荷重を受けたときに、ボス部にモーメントが生ずる。
本発明では、ボス部は、車幅方向にオフセットしたクランクケースの一側面に設けられているので、ボス部にかかるモーメントを大きくし、ボス部を曲がり易くすることが可能となる。
本発明では、ボス部は、車幅方向にオフセットしたクランクケースの一側面に設けられているので、ボス部にかかるモーメントを大きくし、ボス部を曲がり易くすることが可能となる。
請求項4に係る発明では、バンパ面から車両後方へ延伸部が延ばされ、延伸部のうちのバンパ面の前に位置する側に設けられる延伸部は締結部に連結されている。
ロアバンパにかかる荷重はバンパ面から延伸部のうちのバンパ面の前に位置する側に設けられより荷重が大きい延伸部に伝達され、この延伸部からボス部に伝達されるため、ボス部を一層曲がり易くすることが可能となる。
ロアバンパにかかる荷重はバンパ面から延伸部のうちのバンパ面の前に位置する側に設けられより荷重が大きい延伸部に伝達され、この延伸部からボス部に伝達されるため、ボス部を一層曲がり易くすることが可能となる。
請求項5に係る発明では、ボス部に、切欠き部が形成されているので、この切欠き部によって、ボス部を曲がり易くすることが可能となる。
製造上の制約によりボス部の断面積を大きく確保しなければならない場合であっても、ボス部に切欠き部を形成することで、所定荷重でボス部を曲がり易くさせることができる。
製造上の制約によりボス部の断面積を大きく確保しなければならない場合であっても、ボス部に切欠き部を形成することで、所定荷重でボス部を曲がり易くさせることができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図中及び実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示されているように、自動二輪車10は、車体フレーム11の前端部11aに設けられるヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12に操向軸としてのステアリング軸13を介して転舵可能に設けられる操向ハンドル14と、ステアリング軸13に連結され車両が路面から受ける振動等を吸収するクッション機能を有するフロントフォーク15と、このフロントフォーク15の下端部の間に渡される前輪車軸16と、この前輪車軸16に回動可能に取付けられる前輪17と、ヘッドパイプ12から後方左右に延設されるメインフレーム21L、21R(図手前側の21Lのみ示す。)と、これらのメインフレーム21L、21Rに懸架される内燃機関としてのエンジン22と、メインフレーム21L、21Rの後部且つ下部に設けられるピボット部25L、25R(図手前側の25Lのみ示す。)と、これらのピボット部25L、25Rから後方に延びているシートフレーム33L、33R(図手前側の33Lのみ示す。)と、ピボット部25L、25Rに設けられているピボット軸26と、このピボット軸26から後方に延設されるリヤスイングアーム27と、このリヤスイングアーム27とメインフレーム21L、21Rの間に設けられピボット軸26を中心にリヤスイングアーム27を揺動可能に支持するリヤクッションユニット28及びリンク機構32と、リヤスイングアーム27の後端部に設けられる後輪車軸29と、この後輪車軸29に回動可能に取付けられる駆動輪としての後輪31と、を主要構成とする。すなわち、車体フレーム11の前部に操向可能に前輪17が連結され、車体フレーム11にエンジン22が支持されている。
図1に示されているように、自動二輪車10は、車体フレーム11の前端部11aに設けられるヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12に操向軸としてのステアリング軸13を介して転舵可能に設けられる操向ハンドル14と、ステアリング軸13に連結され車両が路面から受ける振動等を吸収するクッション機能を有するフロントフォーク15と、このフロントフォーク15の下端部の間に渡される前輪車軸16と、この前輪車軸16に回動可能に取付けられる前輪17と、ヘッドパイプ12から後方左右に延設されるメインフレーム21L、21R(図手前側の21Lのみ示す。)と、これらのメインフレーム21L、21Rに懸架される内燃機関としてのエンジン22と、メインフレーム21L、21Rの後部且つ下部に設けられるピボット部25L、25R(図手前側の25Lのみ示す。)と、これらのピボット部25L、25Rから後方に延びているシートフレーム33L、33R(図手前側の33Lのみ示す。)と、ピボット部25L、25Rに設けられているピボット軸26と、このピボット軸26から後方に延設されるリヤスイングアーム27と、このリヤスイングアーム27とメインフレーム21L、21Rの間に設けられピボット軸26を中心にリヤスイングアーム27を揺動可能に支持するリヤクッションユニット28及びリンク機構32と、リヤスイングアーム27の後端部に設けられる後輪車軸29と、この後輪車軸29に回動可能に取付けられる駆動輪としての後輪31と、を主要構成とする。すなわち、車体フレーム11の前部に操向可能に前輪17が連結され、車体フレーム11にエンジン22が支持されている。
自動二輪車10は、左右のメインフレーム21L、21Rの上方に設けられる燃料タンク41と、メインフレーム21L、21Rの後端部21Lb、21Rb(図手前側の21Lbのみ示す。)から後方に延出するシートフレーム33L、33Rと、これらのシートフレーム33L、33Rに支持され乗員が着座する乗員シート42と、この乗員シート42の前方にて燃料タンク41の上方に配置されるエアバッグモジュール43と、が備えられ、乗員シート42に乗員が跨って乗車する形態の鞍乗り型車両である。
燃料タンク41は、その前部がメインフレーム21L、21Rに取付けられ、その後部がタンクステー40を介してシートフレーム33L、33Rに取付けられている。
エアバッグモジュール43は、燃料タンク41の後部41b上方に配置されている。エアバッグモジュール43は、メインフレーム21L、21Rから延ばされているモジュールステー44L、44R(図手前側の符号41Lのみ示す。)に取付けられている。エアバッグモジュール43には、エアバッグが折り畳まれている。
エアバッグモジュール43は、燃料タンク41の後部41b上方に配置されている。エアバッグモジュール43は、メインフレーム21L、21Rから延ばされているモジュールステー44L、44R(図手前側の符号41Lのみ示す。)に取付けられている。エアバッグモジュール43には、エアバッグが折り畳まれている。
排気系は、エンジン22から延ばされる複数の排気管52と、エンジン22の下方にて排気管52が集合する集合部53と、この集合部53から車両後方に延ばされる後部排気管52と、この後部排気管52の後端に連結される消音器55と、からなる。
フロントカウル36に、乗員(運転者)が後方を視るサイドミラー58L、58R(図手前側の符号58Lのみ示す。)が取付けられ、ヘッドライト59が取付けられている。フロントフォーク15に、フロントフェンダ61が取付けられている。メインフレームの下部にラジエータ62が取付けられ、ラジエータ62の後方に風の流れをガイドするラジエータシュラウド63が設けられている。ピボット部25L、25Rに、メインスタンド65が取付けられ、操向ハンドル14の車両前方位置に、メータユニット66が設けられている。図中、Gは車両の重心である。
以下、車両の前部に設けられているバンパについて説明する。バンパ70は、メインフレーム21L、21Rから前方に延ばされるフロントバンパ71と、フロントフォーク15の下部から後方に延ばされ前輪17の後方に位置する転舵フェンダ72と、エンジン22の下部から前方に延ばされ転舵フェンダ72の後方に位置するロアバンパ73と、からなる。
フロントバンパ76は、左右のメインフレーム21L、21Rから車両前方に延設されている。フロントバンパ76は、車両の前部にかかる荷重を受けることができる部材であり、メインカウル18の支持部でもある。
フロントバンパ71は、車両を側方から見たときに、その前端部71aが、前輪17の前端部17aよりも後方で且つヘッドパイプ12の前方に設けられ車両の前方を照らすヘッドライト59の下方に配置されている。フロントバンパ71は、車両の重心Gよりも上方に配置されている。
次に、車両の前部下部に設けられている転舵フェンダ及びロアバンパについて説明する。ロアバンパ73は、エンジン22の下部から車両前方に延ばされ前輪17に過大な荷重が入力されたときに、前輪17を転舵させつつ車両後方へガイドする部材である。ロアバンパ73の前方位置にて、フロントフォーク15から転舵フェンダ72が延ばされている。
転舵フェンダ72は、前輪17の後方を覆う部材であり、前輪17が過大な荷重を受け車両後方へ移動したときに、ロアバンパ73に当接することで、前輪17のタイヤ19とロアバンパ73とが直接当接することを回避させるために設けた部材である。
タイヤ19は、ラバー製であり、同一条件のもとでは、通常、ラバーと金属の間の摩擦係数は、金属と金属の間の摩擦係数よりも大きいため、前輪17がロアバンパ73のバンパ面74をより円滑に移動させるために前輪17に転舵フェンダ72を取付けた。
次に、ロアバンパを車両前方から見たときの状態を説明する。
図2に示されているように、ロアバンパ72は、エンジンの前面132に取付けられ、このエンジンの前面132から車両前方へ延ばされている。ロアバンパ72は、車両長手軸に対して傾斜する面で前輪(図1、符号17)が車量後方へ移動したときに前輪17をガイドするバンパ面74を備えている。
図2に示されているように、ロアバンパ72は、エンジンの前面132に取付けられ、このエンジンの前面132から車両前方へ延ばされている。ロアバンパ72は、車両長手軸に対して傾斜する面で前輪(図1、符号17)が車量後方へ移動したときに前輪17をガイドするバンパ面74を備えている。
以下、図3〜図6では、ロアバンパの詳細な構造について説明する。
図3に示されているように、バンパ本体88は、前輪(図1、符号17)が当接するバンパ面74を前面に備える受け部材87と、この受け部材87から車両後方へ延びる3本の延伸部75と、からなる。延伸部75は、車幅方向左側に設けられる左延伸部76と、車幅方向右側上下に設けられる右上延伸部77及び右下延伸部78とからなる。
図3に示されているように、バンパ本体88は、前輪(図1、符号17)が当接するバンパ面74を前面に備える受け部材87と、この受け部材87から車両後方へ延びる3本の延伸部75と、からなる。延伸部75は、車幅方向左側に設けられる左延伸部76と、車幅方向右側上下に設けられる右上延伸部77及び右下延伸部78とからなる。
各延伸部の後端75bに、後述するバンパステー(図4、符号89)に締結されるバンパ本体側接続部155が設けられている。具体的に、左延伸部76に設けたバンパ本体側接続部155は、延伸部の後端75bに固着される前板部148aと、前板部148aの車幅方向外側から車両後方へ延ばされ後述するバンパステー側接続部(図4、符号154b)に接続される板状の接続部150aとからなる。右上延伸部77に設けたバンパ本体側接続部155は、前板部148bと後述するバンパステー側接続部(図4、符号154a)に接続される板状の接続部150bとからなる。右下延伸部78に設けたバンパ本体側接続部155は、前板部148cと後述するボス部(図5、符号161)に接続される板状の接続部150cとからなる。
すなわち、バンパ本体側接続部155には、車両側方からボルトがねじ込まれる板状の接続部150a〜150cと、これらの板状の接続部150a〜150cの車両前端から各々車幅方向内側に折り曲げられ、延伸部の後端75bに固着される前板部148a〜148cと、が備えられている。
上記接続部の他に、右下延伸部78の中間部78cから下方に板状のサブステー152が延ばされ、この板状のサブステー152は後述するクロスパイプ部(図5、符号95)に接続される。
上記接続部の他に、右下延伸部78の中間部78cから下方に板状のサブステー152が延ばされ、この板状のサブステー152は後述するクロスパイプ部(図5、符号95)に接続される。
図4に示されているように、バンパステー89は、バンパ本体(図3、符号88)をエンジン22に連結する下側ステー90と、この下側ステー90の上方に配置されバンパ本体88をエンジン22に連結する上側ステー91とからなる。
上側ステー91は、エンジン22に締結される板状の取付部151aと、この板状の取付部151aに接合され車両平面視でコ字状に形成されるバンパステー側接続部154aと、からなる。
下側ステー90は、車幅方向に延ばされるクロスパイプ部95と、このクロスパイプ部95から上方に延ばされエンジン22に締結されると共に締結軸98が車両長手方向に沿う板状の取付部151b、151cと、クロスパイプ部95から上方に延ばされコ字状に形成されバンパ本体88が取付けられるバンパステー側接続部154bとからなる。
上側ステー91に設けた板状の取付部151aをエンジン22の前面に形成した第1ボス部111に合わせ、車両前方から第1締結部材121にて上側ステー91をエンジン22に締結する。
同様に、下側ステー90に設けた板状の取付部151b、151cを、各々、エンジン22の前面に形成した第2ボス部112及び第3ボス部113に合わせ、車両前方から第2締結部材122及び第3締結部材123にて下側ステー90をエンジン22に締結する。
図5に示されているように、上側ステー91に右上延伸部77の後端部が接続され、下側ステー90に左延伸部76の後端部が接続されている。加えて、エンジン22のクランクケースから車幅方向外方に延ばしたボス部161に、右下延伸部78の後端部が接続され、クロスパイプ部95の右端に、右下延伸部78の中間部に付設したサブステー152が接続されている。
詳細には、上側ステー91に設けたバンパステー側接続部154aに、バンパ本体側接続部155に設けた板状の接続部150bが第2ボルト127を介して連結されている。同様に、下側ステー90に設けたバンパステー側接続部154bに、バンパ本体側接続部155に設けた板状の接続部150aが第1ボルト126を介して連結されている。
加えて、エンジン22のボス部161に、バンパ本体側接続部155に設けた板状の接続部150cが第3ボルト128を介して連結され、下側ステー90に設けたクロスパイプ部95に、右下延伸部78に付設したサブステー153が第4ボルト129を介して連結されている。
すなわち、バンパ本体側接続部155に設けた板状の3つの接続部150a、150b、150c及びサブステー153は、各々、車両側方からボルト125がねじ込まれている。
図6に示されているように、バンパ本体88に設けられている左延伸部76は、車両長手軸方向に延ばされている。一方、右下延伸部78は、斜め後下方に延ばされ、右上延伸部77は、斜め後上方に延ばされている。
バンパ本体88に加わった荷重は、車幅方向左側に設けられ車両長手軸方向に延ばされる1本の左延伸部76と車幅方向右側に設けられ車両前面視で下方及び車両斜め後方へ延ばされる2本の右延伸部76、77とで受けるようにしたので、右延伸部76、77が車両長手軸方向に延ばされている場合に較べて、バンパ本体88に加わった荷重を左右バランス良く受けることができる。
図5を併せて参照して、バンパ本体88に加わった荷重は、前板部148a、148b、148cに各々伝達され、これらの前板部148a、148b、148cからバンパステー側接続部154に締結される板状の接続部150a、150b、150cへ各々伝達される。この他、及びサブステー152にも伝達される。
かかる構成であれば、バンパ本体側連結部155が曲がった場合であっても、前板部148が車両後方へ移動し、平面視でコ字状を呈するバンパステー側接続部154を前板部148で押すことにより、荷重をエンジン22に効率良く伝えることができる。
次に、ロアバンパを車両下方から見たときの状態を説明する。
図7に示されているように、ロアバンパ72は、前輪17をガイドするバンパ面74と、このバンパ面74の後部に設けられエンジン22の下部に締結される締結部163と、を備え、エンジン22に設けられ締結部163が締結される被締結部164に、所定荷重で曲がる脆弱部165が備えられている。
また、バンパ面74から車両後方へ延ばされている延伸部75のうちのバンパ面74の前に位置する側に設けられる延伸部78は締結部163に連結されている。
図7に示されているように、ロアバンパ72は、前輪17をガイドするバンパ面74と、このバンパ面74の後部に設けられエンジン22の下部に締結される締結部163と、を備え、エンジン22に設けられ締結部163が締結される被締結部164に、所定荷重で曲がる脆弱部165が備えられている。
また、バンパ面74から車両後方へ延ばされている延伸部75のうちのバンパ面74の前に位置する側に設けられる延伸部78は締結部163に連結されている。
次に、脆弱部の配置等について説明する。
図8に示されているように、ロアバンパ72は、エンジン22の前方にて車幅方向に延ばされているクロスパイプ部95と、このクロスパイプ部95から車両前方に延ばされるパイプ状の左延伸部76及び右上延伸部77と、エンジン22から車幅方向に突設されるボス部161から延ばされるパイプ状の右下延伸部78と、を備えている。
エンジン22から車幅方向右側に突設された脆弱部としてのボス部161が設けられ、このボス部161に、右下延伸部の後端が第3ボルト128を介して締結されている。
図8に示されているように、ロアバンパ72は、エンジン22の前方にて車幅方向に延ばされているクロスパイプ部95と、このクロスパイプ部95から車両前方に延ばされるパイプ状の左延伸部76及び右上延伸部77と、エンジン22から車幅方向に突設されるボス部161から延ばされるパイプ状の右下延伸部78と、を備えている。
エンジン22から車幅方向右側に突設された脆弱部としてのボス部161が設けられ、このボス部161に、右下延伸部の後端が第3ボルト128を介して締結されている。
次にボス部の詳細な構造を説明する。
図9に示されているように、ボス部161は、所定荷重を受けたときに折れ曲がることができる脆弱部165となっている。ボス部161は、クランクケース166から車幅方向外方に延びている丸棒状の部位である。すなわち、エンジン22に、ロアバンパ72の締結部が締結される被締結部164が設けられ、この被締結部164に脆弱部165が備えられている。
図9に示されているように、ボス部161は、所定荷重を受けたときに折れ曲がることができる脆弱部165となっている。ボス部161は、クランクケース166から車幅方向外方に延びている丸棒状の部位である。すなわち、エンジン22に、ロアバンパ72の締結部が締結される被締結部164が設けられ、この被締結部164に脆弱部165が備えられている。
ボス部の先端161aに、板状の接続部150cが当接する当接面167が形成され、この当接面167に車幅方向にめねじ168が形成され、このめねじ168に第3ボルト128が締結されている。
さらに、第3ボルトのおねじの先端169よりも車両内方位置にてボス部の外周面162に、ボス部161の変形を容易にする切欠き部171が形成されている。
切欠き部171は、第3ボルトのおねじの先端169よりも車両内方位置に設けたので、第3ボルト128の影響は排除される。
さらに、第3ボルトのおねじの先端169よりも車両内方位置にてボス部の外周面162に、ボス部161の変形を容易にする切欠き部171が形成されている。
切欠き部171は、第3ボルトのおねじの先端169よりも車両内方位置に設けたので、第3ボルト128の影響は排除される。
以上に述べた鞍乗り型車両の作用を次に述べる。
図10(a)に示されているように、バンパ面74は、車幅方向軸Wに対してθだけ傾いている。前輪17に変位は生じていない状態であり、前輪17とロアバンパ73は、離間している。
図10(a)に示されているように、バンパ面74は、車幅方向軸Wに対してθだけ傾いている。前輪17に変位は生じていない状態であり、前輪17とロアバンパ73は、離間している。
図10(b)に示されているように、車両が前方から大きな荷重を受けたときに、前輪17が後方に移動すると、この前輪17は、転舵フェンダ72を介して車両長手軸に対して傾斜して前輪17をガイドするバンパ面113に当たり、このバンパ面113に沿って車両後方へ移動する。
図10(c)に示されているように、バンパ面113にさらに大きな力が入力されると、脆弱部としてのボス部161に曲がり(変形)が生ずる。
脆弱部165の外径及び長さをエンジン22を再利用できる限界の荷重を受けたときに変形しない外径及び長さに設定すれば、脆弱部165に曲がりが生じているかどうかを見ることによって、エンジン22の分解検査の可否を容易に判定することができるようになる。
脆弱部165の外径及び長さをエンジン22を再利用できる限界の荷重を受けたときに変形しない外径及び長さに設定すれば、脆弱部165に曲がりが生じているかどうかを見ることによって、エンジン22の分解検査の可否を容易に判定することができるようになる。
図7に戻って、ボス部161は、車幅方向中心線W0から車幅方向に距離δだけオフセットしたクランクケース166の一側面に設けられている。
ロアバンパ72が車両前方から荷重を受けたときに、ボス部161にモーメントが生ずる。
本発明では、ボス部161は、車幅方向に長さδだけオフセットしたクランクケースの一側面166aに設けられているので、ボス部161にかかるモーメントを大きくし、ボス部161を曲がり易くすることが可能となる。
ロアバンパ72が車両前方から荷重を受けたときに、ボス部161にモーメントが生ずる。
本発明では、ボス部161は、車幅方向に長さδだけオフセットしたクランクケースの一側面166aに設けられているので、ボス部161にかかるモーメントを大きくし、ボス部161を曲がり易くすることが可能となる。
図8に戻って、脆弱部165は、エンジンのクランクケース166に設けたボス部161である。クランクケース166にボス部161を設けるだけで済むので、脆弱部165を低コストで容易に取付けることができる。
加えて、ボス部161に、切欠き部171が形成されている。ボス部161に、切欠き部171が形成されているので、この切欠き部171によって、ボス部161を一層曲がり易くすることが可能となる。
製造上の制約によりボス部161の断面積を大径に確保しなければならない場合であっても、ボス部161に切欠き部171を形成することで、所定荷重でボス部161が曲がるようにすることができる。なお、切欠き部を、省略することは差し支えない。
製造上の制約によりボス部161の断面積を大径に確保しなければならない場合であっても、ボス部161に切欠き部171を形成することで、所定荷重でボス部161が曲がるようにすることができる。なお、切欠き部を、省略することは差し支えない。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、三輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
本発明は、自動二輪車に好適である。
10…鞍乗り型車両(自動二輪車)、11…車体フレーム、17…前輪、73…ロアバンパ、74…バンパ面、75…延伸部、161…ボス部、163…締結部、164…被締結部、165…脆弱部、166…クランクケース、171…切欠き部、172…目盛り。
Claims (5)
- 車体フレーム(11)の前部に操向可能に連結される前輪(17)と、前記車体フレーム(11)に支持されるエンジン(22)と、このエンジン(22)に取付けられ前記前輪(17)が前方から荷重を受け車両後方へ変位したときに前記前輪(22)を転舵させつつ車両後方へガイドするロアバンパ(73)と、が備えられている鞍乗り型車両において、
前記ロアバンパ(73)は、車両長手軸に対して傾斜する面で前記前輪(17)をガイドするバンパ面(74)と、このバンパ面(74)の後部に設けられ前記エンジン(22)の下部に締結される締結部(163)と、を備え、
前記エンジン(22)に設けられ前記締結部(163)が締結される被締結部(164)に、所定荷重で曲がる脆弱部(165)が備えられていることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記脆弱部(165)は、前記エンジン(22)のクランクケース(166)から外方へ突出されるボス部(161)であることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
- 前記ボス部(161)は、車幅方向中心線から車幅方向にオフセットした前記クランクケース(166)の一側面に設けられていることを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両。
- 前記バンパ面(74)から車両後方へ延伸部(75)が延ばされ、前記延伸部(75)のうちの前記バンパ面(74)の前に位置する側に設けられる延伸部(78)は前記締結部(163)に連結されていることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両。
- 前記ボス部(161)に、切欠き部(171)が形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の鞍乗り型車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011047734A JP2012183896A (ja) | 2011-03-04 | 2011-03-04 | 鞍乗り型車両 |
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JP (1) | JP2012183896A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015116943A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両用ユニットの取付構造 |
-
2011
- 2011-03-04 JP JP2011047734A patent/JP2012183896A/ja not_active Withdrawn
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