JP2012183003A - 植物育成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人工光下で育成される植物において、育成効率を損ねることなく植物の状態等を正しく目視で観察でき、あるいは確実に知ることができるようにする。
【解決手段】
植物が植えられる育成部10と、植物の育成に有効な光である育成光を前記育成部10の植物に対して照射する育成モード、又は植物を目視観察する観察者に好ましい色の見えを与える光である観察光を前記育成部10の植物に対して照射する観察モードとを切り替え可能な照明器4とを設け、観察者が植物を観察するタイミングにおいては、該照明器4を観察モードに設定するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED等からの人工光を利用して植物を育成する植物育成装置に関するものである。
この種の植物育成装置では、従来、特許文献1に示すように、人工光として蛍光灯を用いているが、近時では特許文献2に示すように、LEDによる植物育成も盛んになりつつある。このLEDによる植物育成では、種々の色を選択できるため、植物の成長をコントロールする光の研究が推し進められ、最近では、例えば赤色が優勢な光を植物に照射して短期間で植物を成長させ、収穫効率を向上させるような工夫がなされている。
特開2005−021064号公報 特開2010−279269号公報
しかしながら、上述した植物育成に好適な育成光、例えば赤色が優勢な光の下での植物の見え方は、通常我々が自然光の下で見る植物の見え方とは当然異なり、例えばその植物の瑞々しさや鮮やかさ、美味しそうな色になっているか、葉焼けはないかなど、特に色目の点での植物の状態を直ちに確認することができない。その結果、例えば、水耕栽培している葉物植物をディスプレイし、その場で美味しそうなものを選んで食べるといった態様に対応することが難しい。
かといって、植物の見えを優先して白色LEDなどを用いると、植物を効率よく育成できないという不具合が発生し得る。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、その主たる目的は、人工光下で育成される植物において、育成効率を損ねることなく植物の状態等を正しく目視で観察でき、あるいは確実に知ることができるようにすることをその主たる目的としたものである。
すなわち、本発明に係る植物育成装置は、植物が植えられる育成部と、植物の育成に有効な光である育成光を前記育成部の植物に対して照射する育成モード及び植物を目視観察する観察者に好ましい見えを与える光である観察光を前記育成部の植物に対して照射する観察モードの動作を切り替えることが可能な照明器と、前記照明器を制御して、観察者が植物を観察するタイミングにおいては、該照明器を観察モードに設定する照明制御手段とを具備することを特徴とするものである。
このようなものであれば、通常は植物育成のための育成光、例えば赤や青に偏った光を照射しておき、観察者が植物を目視観察するときだけ、当該観察者にとって好ましい見えを与える観察光を植物に照射できるので、植物の育成効率に影響を与えることなく、植物の状態を必要なときにだけ容易に確認することができる。
ところで、「観察者にとって好ましい見え」あるいは「観察者にとって好ましい色の見え」は、観察目的に依存し、「観察の目的に合致する見え」と言い換えることもできる。
例えば、普段は葉物野菜を赤色系の育成光で栽培しているが、目視観察者である購買者がその場で美味しそうなものを選ぶためにディスプレイを覗いたり植物を指定したりしたときだけ観察光を照射するといった態様に対応するのであれば、「好ましい色の見え」を与える観察光としては、自然光により近いスペクトルの光が好適である。
また、植物の育成完了時期、すなわち育苗終了時期や収穫時期を観察者である植物管理者に知らせる目的であれば、前記観察光を自然光に近づける必要は必ずしもなく、観察者にとって前記育成光とできるだけ容易に区別できる光が「好ましい色の見え」を与える光となる。なお、育成光にもよるが、この観察光が前述した自然光に近いスペクトルの光でよいのであれば、同時に植物育成状態も確認できるのでより好ましい。しかしてこれを実現するための具体的態様としては、前記照明制御手段が前記照明器を制御することによって、該観察光が育成完了時期にある植物に照射され、観察者に育成完了時期であることを報知するように構成されたものを挙げることができる。
観察者が観察するタイミングを検知するには、観察タイミング検知手段を設けておけばよい。この観察タイミング検知手段としては、観察者が操作するスイッチなどの入力手段や、観察者が近づいてきたことを検知する近接センサの他に、例えば育成完了時期などの予め定められた観察タイミングを測定するタイマなどを挙げることができる。
前記育成部は、例えば実際の植物工場では複数の植物育成棚から構成されている。そして、植物育成棚単位あるいは植物育成棚に保持されたトレイ単位でみれば、同一種で植設時期も同じ植物が植えられている。一方で植物育成棚あるいはトレイが異なると植物の種類や植設時期が異なる場合がある。このように育成部が複数の育成領域に分けられ、1つの育成領域についてみれば同一種で植設時期も同じ植物が植えられているものの、異なる育成領域でみれば互いに別種の植物が植えられていたり植設時期が異なっていたりする場合には、前記照明器が各育成領域毎に独立して照射可能に構成されており、育成完了時期に到達した育成領域の植物に対してのみ観察光が育成光から切り替えられて照射されるようにしたものが好ましい。
前記観察光は、観察者の眼に優しい光であることが望ましい。「眼に優しい光」とは、生理的に眼を痛めないことと心理的な苦痛を与えないこととのいずれか又は両方の意味である。具体的には、青色光網膜傷害が生じ得る、波長440nm近傍をピークとする青色光網膜傷害関数で評価した実効放射輝度が100W/(m・sr)以下の光を挙げることができる。また、相関色温度が7000K以下(好ましくは6500K以下)の光も好ましい。このようなものであれば、観察しやすくなるだけでなく、収穫時や苗の定植時に作業上不快感を与えず、間違って早採りするといったことを効果的に防止できる。
前記観察光は、植物の色の見えを違和感なく現すため、平均演色評価数Ra値が65以上、より好ましくは70以上のものが好適である。更に平均演色評価数Ra値が80以上であれば、所定の基準光源に対する色再現の忠実性が高くなり、植物の色の見えを太陽光などの下での色の見えとほぼ同等にすることができる。
前記観察光における可視領域の波長の光のうち、植物自体の色の波長領域と同じ領域の波長の光強度が、他の領域の波長の光強度に比べ高ければ、植物を美味しそうに、あるいは新鮮そうに見せることができ、例えば、展示用に使う場合に野菜や果実の品質の良さをより強調することができる。ここで「植物自体の色」とは、植物が反射する光の色のうちで強度が高い光の色のことであり、言い換えれば自然光の下で目視観察される植物の主たる色のことである。心理的には、一般に彩度が高い方が美味しく又は新鮮そうに見える傾向にある。例えばトマトなら赤色の強い光が好ましく、レタスであれば黄緑色の強い光が好ましい。
前記観察光を経時的に変化させてもよい。ここでの変化とは光の強度、色、照射領域、又はそれらの組み合わせなどの変化のことであり、その変化の周期は、生理学的な観点から、0.5〜5秒が望ましい。
前述したように、前記育成部が複数の育成領域に分けてある場合には、前記観察光が異なる育成領域間を0.5〜5秒の周期で経時的に移動するように構成してもよい。
前記観察光は周期的に変化するだけでなく、いわゆる揺らぎ照明のように、不定期に変化するようにしてもよい。
経時的に色変化させるためには、前記照明器は、青色光LED、赤色光LED、及び緑色光LEDを具備し、これらの光強度を光制御装置によって独立に制御できるようにしたものが好ましい。
また、このような照明器であれば、前記育成モードにおいては、前記青色光LED又は/及び赤色光LEDを発光させて前記育成光を植物に照射する一方、前記観察モードにおいては、前記青色光LED、赤色光LED、及び緑色光LEDを発光させて前記観察光を植物に照射するように構成しておけばよい。
以上に述べた本発明によれば、通常は植物育成のための育成光、例えば赤や青に偏った光を照射しておき、観察者が植物を目視観察するときだけ、当該観察者にとって好ましい見えを与える観察光を植物に照射できるので、植物の育成効率に影響を与えることなく、植物の状態を必要なときにだけ容易に確認することができる。
本発明の第1実施形態における植物育成設備を示す平面見取り図。 同実施形態における植物育成設備を示す部分正面図。 同実施形態における植物育成設備を示す部分側面図。 同実施形態における植物育成装置を示す部分斜視図。 同実施形態におけるLED照明器を示す斜視図。 同実施形態におけるLED照明器を示す部分拡大斜視図。 図5におけるA−A線部分断面図。 同実施形態における照明制御手段を示す模式図。 本発明の第2実施形態における植物育成設備を示す部分正面図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
この植物育成設備100は、図1に示すように、植物スペースS1と鑑賞スペースS2とを例えばガラスのような透明壁Wで区成した構成のものである。
植物スペースS1には、植物育成装置1が並べ設けられており、前記透明壁Wを介して鑑賞スペースS2から育成中の植物を見ることができる。鑑賞スペースS2には、例えば、前記植物育成装置1で収穫された野菜を食べることができるレストランや、あるいは、前記野菜が並べられて購入することができる販売店が設けられており、観賞スペースS2にいる購買者(観察者)は、指定した植物を採取してもらって観賞スペースS2で食したり持ち帰ったりすることができる。なお、この鑑賞スペースS2を、同図のように植物スペースS1の一方に設けてもよいし、両側、あるいは周囲に設けても構わない。
しかして、前記植物育成装置1は、図2、図3に示すように、複数本の支柱2と、この支柱2に支持させた、上下複数段の棚3からなる育成部10と、各棚3(請求項でいう育成領域)ごとに配備したLED照明器4とを具備し、播種工程、育苗工程を経て各棚3に植えられた植物にLED照明器4から光を照射してこれを育成するものである。
次に、この植物育成装置1の各部を詳述する。
支柱2は、図2、図3に示すように、天井と床に上下を支持された例えば中空角柱状をなすものであり、該支柱2からは複数本のアーム5が水平に延出させてある。そして、隣り合う支柱2のアーム5によって前記棚3を保持するようにしてある。
棚3は、図4に詳細に示すように、培養液が流れるトレイ31と、このトレイ31上に戴置されて植物を保持するパレット32とを具備するものである。トレイ31は、同図に示すように、例えば上面が開口した長細い直方体箱状をなすものであり、その両端部が前記アーム5にそれぞれ支持されている。このトレイ31の一端部には培養液の導入ポート(図示しない)、他端部には培養液の導出ポート(図示しない)が設けてあり、一端部から他端部に向かって培養液が流れるように構成してある。パレット32は、扁平矩形板状をなすものであり、前記トレイ31の上面開口をふさぐように、縦に複数枚が直列して並べ設けられる。このパレット32には、その厚み方向に貫通するように円形の植物保持孔32aが複数設けてあり、この植物保持孔32aに植物がその茎と根の間を保持されて起立する。また、各植物保持孔32aからは、パレット32の側端面にまで延伸する貫通溝32bが形成してあり、パレット32の側端面からこの貫通溝32bを介して植物を前記植物保持孔32aに挿入できるようにしてある。
なお、この実施形態では、定置方式を採用している。定置方式とは、棚3ごとに一斉同時に植物の苗を植え、収穫時期になると、その棚3のパレット32を全部回収して植物を収穫する方式である。この方式では、1つの棚3には、苗の定植からの経過期間が同じで同一種の植物のみが植設されている。しかして、この定置方式の利点としては、棚3ごとに植物の生育状態が同じなので液肥のコントロールをしやすい、1つの棚3の植物を一斉に収穫するのでその際に棚ごとのクリーニングができて清潔に保ちやすい、大規模化に有利である、などの点が挙げられる。なお、棚3が異なると植物の種類や植設時期が異なる場合がある。
LED照明器4は、各棚3に対応してそれぞれ設けてあり、植物の育成に有効な光である育成光を前記棚3の植物に対して照射する育成モードと、植物を目視観察する観察者に好ましい色の見えを与える光である観察光を前記棚3の植物に対して照射する観察モードとに切り替え可能なものである。
より具体的に説明すれば、ここでのLED照明器4は、図5〜図7に示すように、透光部材で形成した円筒体41と、円筒体41内に挿入したLED搭載基板42と、円筒体41の両端に設けられた口金43と、円筒体41の上面に配置された放熱部材44とを具備する、いわゆる蛍光管型のものである。そしてこのようなLED照明器4を、各棚3の下端部に複数本、並列に配備して、その下の棚3に植えられた植物に光を照射できるように構成してある。なお、最下端の棚3の下端部にはLED照明器4は設けられておらす、最上段の棚3には、さらにその上方にアーム5を設けてこのアーム5にLED照明器4を支持させ、当該最上段の棚3に植えられた植物に照明できるようにしてある。
前記LED搭載基板42には、図7に示すように、その長手方向に沿って複数のLEDが1列乃至2列に並べ設けてあり、ここでは、これらLEDに、別の色の光を出す2種を混在させている。
一方のLED(以下、第1LEDとも言う)45aは、ここでは、青色光を出すLEDチップと、この青色光の一部によって励起されて黄色光を出す黄色蛍光体(YAG)とを具備し、前記青色光と黄色光との混色により白色光を出すものである。他方のLED(以下、第2LEDとも言う)45bは、赤色光(例えば660nm)を出す単独LED素子で構成したものである。
そして、後述する照明制御手段7からのモード設定信号によって、第1LED45aだけを点灯する観察モードと、第1LED45a及び第2LED45bの双方を点灯する育成モードとの2つに少なくとも切替可能に構成してある。
ここで、育成モードとは、植物の育成に有効な光である育成光を照射するモードのことであり、観察モードとは、植物を目視観察する観察者に好ましい色の見えを与える光である観察光を照射するモードのことである。
しかして、前記第1LED45aに青・黄混色型のLEDを用いているのは、育成モード及び観察モードのいずれにおいてもこの第1LED45aが有効な光を照射できるからである。すなわち、育成モードにおいては、植物の形態形成に必要な青色光を供給でき、かつ、植物の徒長を促す第2LED45bからの赤色光との相乗効果で、適正な植物の育成を期待できる。また、観察モードにおいては、第1LED45aから少なくともRa値65以上の観察光である白色光を出力できるので、目視観察者に植物の好ましい見えを与えることができる。
さらにこの実施形態では、棚3ごとにLED照明器3のモードを独立して制御する照明制御手段7を設けている。
この照明制御手段7は、例えば各棚3の植物の観察タイミングを検知する観察タイミング検知部71と、この観察タイミング検知部71で検知された棚3の照明器4に対してモード設定信号を出力するモード設定部72とを少なくとも具備したものである。ここでの観察タイミング検知部71は、例えば棚3ごとに対応させて設けたスイッチである。また、各LED照明器4は、デフォルトとして育成モード、すなわち第1LED45a及び第2LED45bが点灯状態となるように設定してある。この状態から操作者により、いずれかのスイッチ6がオンされると、その操作が検知されて、当該スイッチ6に対応する棚3のLED照明器4に対してモード設定部72が観察モード設定信号を出力し、該棚3のLED照明器4を、例えば一定期間だけ観察モード、すなわち第1LED45aが点灯状態、第2LED45bが消灯状態となるように設定し、観察光たる白色光が当該棚3の植物に照射されるようにしてある。なお、観察が終了すれば、同一のスイッチ又は別のスイッチを押すことによって、育成モードに戻すようにしても良い。
しかしてこのようなものであれば、育成期間中の植物には、基本的には、その育成を促進する育成光が照射されており、見たい植物のある一部の棚3だけが、一時的に観察光である白色光で照らされることになる。そのため、植物の育成効率に影響をほとんど与えることなく、かつ、育成期間中であっても、所望の棚3での照明光を観察光にして植物の状態を的確に知ることができる。また、鑑賞対象として見た場合、周囲の育成光で照らされた植物の中に、白色で自然な光に照らされた植物が浮かび上がるという独特で面白い効果を得ることもできる。
本実施形態の変形例としては、例えば前記スイッチを棚ごとに設けず、単一のものとして植物育成装置全体が、スイッチの操作により一時的に観察光で照らされるようにしたものが考えられる。
また、窓Wに近接センサを設けておいてこれを観察タイミング検知部とし、購買者等の目視観察者が窓に一定距離まで近づいたときに、近接センサがこれを検知して育成光から観察光に切り替えるようにしても構わない。近接センサを複数設けて目視観察者の、例えば顔が近づいた位置を検出させ、その位置に対応する棚だけを観察光に切り替えるといった態様も考えられる。
さらに前記実施形態では、「観察者にとって好ましい色の見え」を与える観察光として、指定した植物を食するという目的から、自然光に近い光を設定して、植物本来の自然な色を見ることができるようにしていたが、例えば、演出や観賞のみの目的であれば、観察光の色を独特なものとしてよいし、経時的に変化させてもよい。ここでの変化とは、光の強度、色、照射領域、又はそれらの組み合わせなどの変化のことである。例えば、点滅は光の強度の変化に含まれる。また、色変化させるためには、照明器に、RGBそれぞれのLEDを設けておき、各LEDの光強度を照明制御手段から制御することにより、これらLEDの光の合成色を経時的に変化させればよい。
変化の周期は、生理学的な観点から、0.5〜5秒が望ましい。また、いわゆる揺らぎ照明のように、不定期に変化するようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前記実施形態と対応する部材には同一の符号を付している。
この第2実施形態における植物育成設備100は、いわゆる植物工場と称されるものであって、図9に示すように、多数の植物育成装置1が並び設けられている。
次に、この植物育成装置1の各部について、前記第1実施形態とは異なる部分についてのみ説明する。
この植物育成装置1における照明制御手段7の観察タイミング検知部71には、前記第1実施形態とは異なり、各棚3ごとに植物が育成期間にあるか育成完了時期にあるかを判断する機能を付与している。そして育成期間と判断された棚3においては当該棚3の植物照明器4を育成モードに設定し、育成完了時期、すなわち収穫時期と判断された棚3においては当該棚3の植物照明器4を観察モードに設定するようにしている。
この観察タイミング検知部71は、例えば、棚3ごとに対応させて設けられ棚3ごとの植物育成期間を独立して計測するタイマーを具備したものである。このタイマーは、例えば棚3に植物の苗が設置された時点で、その植物の育成期間にセットされ、時間計測を始める。そして、このタイマーが0でない間は、前記観察タイミング検知部71は当該棚3の植物が育成期間中であると判断し、モード設定部72から育成モード設定信号を出力させて、当該棚3のLED照明器4を育成モードに設定する一方、タイマーが0になると育成完了時期であると判断し、モード設定部72から観察モード信号を出力させ、当該棚3のLED照明器4を観察モードに設定する。
しかしてこのようなものであれば、育成期間中の棚3は赤色に偏った育成光が点灯し、育成完了時期にある棚3は、白色である観察光が点灯することになる。したがって、どれほど棚3が多数あっても、作業者からみて、すぐに育成完了時期にある棚3を判別することができる。
この効果は特に大規模植物工場では顕著となる。定置方式の植物育成装置を多数設け、また棚の段数を大幅に増やすと、どの棚の植物が収穫時期にあるのかが非常にわかりにくくなる。レタスを例にとれば、収穫日のレタスと収穫1日前のレタスとでは、見た目に大差がないからである。そこで、例えば、棚ごとに表示ランプを設け、収穫時期になれば、その表示ランプを点灯させるといった方法が容易には思いつくが、実際に極めて多数の棚が並び、しかも各棚に植物育成用の照明器が煌々と点灯している状態では、表示ランプを見落とす可能性がある。これに対して、本実施形態によれば、前述したように確実に育成完了時期にある棚3を判別することができる。
また、観察光が白色であることから、収穫の際に、植物の色を含む状態を容易に判別でき、収穫時点での仕分け(例えば不良品の廃棄)などを同時にできることから、作業効率も向上できる。
なお、前記照明制御手段は、ディスクリート部品で構成してもよいが、コンピュータなどの情報処理装置を利用してもかまわない。このようにすれば、植物育成制御の自由度はより向上する。
例えば、育成期間中の棚においては当該棚の対する植物照明器の育成光を制御して明期と暗期とを交互に実現するとともに、育成完了時期にある棚に対しては、一定強度の白色光を点灯し続けるようにすれば、より明確に育成完了時期の棚を把握できる。
また、育成光は1色に限られない。例えば赤は植物の伸長を促進し、青は植物の密度を向上させるなど、光の色によって植物の生育態様が異なるため、育成経過時間に応じて、あるいは周期的に、異なる育成色の光を、植物に照射するようにしてもよい。そのためには、第2LEDをさらに複数種類設け、照明制御手段によって、前記育成光の色をコントロールすることが必要である。
さらに、第1LEDは青−黄混色型に限られず、例えば、LEDチップに青色光を射出するものを用い、これを黄色及び赤色の2色の蛍光体によって変換して、3色混合し、太陽光などの自然光に極めて近いスペクトルの白色の観察光を射出するようにしたものでもよい。このようなものであれば、この第1LEDから出る光の平均演色評価数Raを80以上にすることが可能となる。
LEDを、RGB3種類用いて、これらを独立に調光できるようにし、種々の色を自在に出力できるようにしたLED照明器にしても構わない。このようなものであれば、例えば、前記育成モードにおいては、前記青色光LED又は/及び赤色光LEDを発光させて前記育成光を植物に照射する一方、前記観察モードにおいては、前記青色光LED、赤色光LED、及び緑色光LEDを発光させて前記観察光を植物に照射することが可能となる。
観測タイミング検知手段はタイマーを用いたものに限られない。例えば、植物の大きさ(高さ)や重量等を測定する測定手段を設けておき、その測定手段による測定結果に基づいて、植物が育成期間にあるのか、育成完了時期にあるのかを検知するものでも構わない。
LED照明器は、蛍光管タイプに限られず、電球型のものでもよいし、面状にLEDを並べ設けたものでも構わない。要は、光の色を育成色と収穫色とに切り替えできるものであれば、LEDに限られず、種々の光源を用いることが可能である。
前記実施形態では、1つの棚3に1つのトレイ31が戴置されていたが、トレイが1つの棚に複数あり、各トレイごとに植物の育成期間が異なる、あるいはずらせてある場合には、トレイごとに植物照明器を設け、互いに独立に照射光の制御を行えばよい。
もちろん、本発明は水耕栽培に限られるものではなく、培地を利用した植物栽培にも適用して同様の効果を奏し得る。
さらに言えば、植物育成装置として、苗を育てるもの、つまり育苗装置に本発明を適用しても、同様の作用効果を奏し得る。この場合、育成完了時期は、定植時期のことを示すこととなる。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、前記実施形態に限られないし、各変形例の一部を組み合わせるなどしても構わない。
1・・・植物育成装置
3・・・育成領域(棚)
4・・・照明器(LED照明器)
45a・・・第1LED
45b・・・第2LED
7・・・照明制御手段
10・・・育成部

Claims (11)

  1. 植物が植えられる育成部と、
    植物の育成に有効な光である育成光を前記育成部の植物に対して照射する育成モード及び植物を目視観察する観察者に好ましい色の見えを与える光である観察光を前記育成部の植物に対して照射する観察モードの動作が可能な照明器と、
    前記照明器を制御して、観察者が植物を観察するタイミングにおいては、該照明器を観察モードに設定する照明制御手段とを具備することを特徴とする植物育成装置。
  2. 前記観察光は、観察者にとって前記育成光と区別できる光であり、前記照明制御手段が前記照明器を制御することによって、該観察光が育成完了時期にある植物に照射され、観察者に育成完了時期であることを報知するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。
  3. 前記育成部は、複数の育成領域に分けてあるとともに、前記照明器は、前記育成光及び観察光を各育成領域毎に独立して照射可能に構成されており、前記照明制御手段が前記照明器を制御することによって、育成完了時期に到達した育成領域の植物に対して観察光が育成光から切り替えられて照射されることを特徴とする請求項2記載の植物育成装置。
  4. 前記観察光は、観察者の眼に優しい光である請求項1記載の植物育成装置。
  5. 前記観察光は、平均演色評価数Ra値が65以上である請求項1記載の植物育成装置。
  6. 前記観察光における可視領域の波長の光のうち、植物自体の色の波長領域と同じ領域の波長の光強度が、他の領域の波長の光強度に比べ高いことを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。
  7. 前記観察光は、0.5〜5秒の周期で経時的に変化することを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。
  8. 前記育成部が複数の育成領域に分けてあり、前記観察光が異なる育成領域間を0.5〜5秒の周期で経時的に移動するように構成してあることを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。
  9. 前記観察光が不定期に変化することを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。
  10. 前記照明器は、青色光LED、赤色光LED、及び緑色光LEDを含み、前記育成モードにおいては、前記青色光LED又は/及び赤色光LEDを発光させて前記育成光を植物に照射する一方、前記観察モードにおいては、前記青色光LED、赤色光LED、及び緑色光LEDを発光させて前記観察光を植物に照射することを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。
  11. 植物が植えられる育成部と、植物の育成に有効な光である育成光を前記育成部の植物に対して照射する育成モード及び植物を目視観察する観察者に好ましい色の見えを与える光である観察光を前記育成部の植物に対して照射する観察モードの動作が可能な照明器とを設け、観察者が植物を観察するタイミングにおいては、該照明器を観察モードに設定することを特徴とする植物育成方法。
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