JP2012182992A - 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材 - Google Patents
糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012182992A JP2012182992A JP2011046200A JP2011046200A JP2012182992A JP 2012182992 A JP2012182992 A JP 2012182992A JP 2011046200 A JP2011046200 A JP 2011046200A JP 2011046200 A JP2011046200 A JP 2011046200A JP 2012182992 A JP2012182992 A JP 2012182992A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belonging
- directly
- laver
- base
- base material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cultivation Of Seaweed (AREA)
Abstract
従来の糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材は、カキ・ホタテ殻を直接干潟の砂の上に設置するものであり、養殖業者の過大な労力が必要であることや、葉状体の繁茂率が悪いものであったため、単位面積当たり効率的に養殖できる養殖基材がないという問題があった。
【解決手段】
糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材1は、養殖基材1の上面側に炭酸カルシウムを主成分とする複数の突起物11を備えている。
【選択図】図1
Description
第2発明の糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材は、請求項1記載の発明において、前記複数の突起は多孔質であることを特徴としている。
第3発明の糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記複数の突起は炭酸カルシウムを主成分とする生物の骨格や化石を加工したものであることを特徴としている。
第2発明によれば、第1発明の効果に加え、突起が多孔質であるので、多孔質の突起に播かれた糸状体が突起の内部に容易に潜り込み易く、その後根付くことが容易であり、糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔の葉状体の、養殖基材での発芽する割合を増大させることができる。
第3発明によれば、第1の発明または第2の発明の効果に加え、複数の突起は炭酸カルシウムを主成分とする生物の骨格や化石を加工したものであることで、生物の骨格や化石には成長の過程によって生じる、微細な孔や隙間が生物の骨格や化石の全部分に亘って形成されているので、糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔の特徴である貝殻の先端・周縁部の形状のような、炭酸カルシウムを主成分とする多孔質の突起形状を、養殖基材の上面側の全面に亘って容易に作ることができ、糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔の葉状体の発芽する割合を増大させた養殖基材を容易に製造することができる。
本発明の糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材(以下、養殖基材と略して説明する。)について、図1を用いて説明する。なお、図1の(a)は上面側を見た図であり、図1の(b)は(a)のA−Aでの断面図である。養殖基材1は、基台21の上面側に、複数の突起物11が突起物固定材31で固定されている。養殖基材1の概略の大きさは、干潟等の足場の悪い場所に養殖業者が一人で設置が容易に行えるようにするため、10キログラム程度以下の質量になるようにしており、この質量で製作可能な程度の大きさとなっている。なお、機械化が可能な場合では、質量を重くしても問題がないので、設置作業の効率化を図るため大きくしても良い。
基台21は、養殖基材1の全体的な形状を決め、葉状体の繁茂する複数の突起物11を突起物固定材31で一つの集合物として固定する台となるものである。基台21は、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂で一体に成型したものである。合成樹脂性としているのは、所定の肉厚で成型して必要な強度を持たせた場合に、他の材料に比較して廉価であり、質量も軽く、使用環境で求められる、耐紫外線性や耐塩水性もある程度は有しているためである。
突起物11は、炭酸カルシウムを主成分とする生物の骨格や化石の一つであるサンゴを所定の大きさ(25ミリメートル程度)に破砕したものである。25ミリメートル程度に破砕したサンゴは、円柱形状や円錐形状になるものが多く、図1においては、表現の簡略化のため破砕したサンゴを円柱形状の突起物11として表している。
突起物固定材31は、基台21の上面に突起物11を満遍なく配置して固定させるものであり、セメント、石膏や接着剤等である。突起物固定材31は空気中に放置することで硬化し、複数の突起物11を一枚の板状にさせると同時に、基台21とも接着させる。突起物固定材31は、その性状により液体であれば、基台21の底板23の上面側に塗り、セメント等の流動体の糊状で所定の厚みが必要となるものは、基台21の底板23の上面側に突起物11の表面積の半分以上が外部に露出するような量で突起物固定材31を使用する。なお、突起物固定材31に水酸化マグネシウムとカルシウムの化合物に細砂を混合して水を加え、練り上げたものを使用する場合には、空気中のみならず、水中であっても硬化し、接着能力も有するので、必要に応じては水中で突起部固定材31を用いて基台21の上面に突起物11を固定させても良い。
養殖基材1の製造方法は、基台21の底板23の上面側に満遍なく、突起物固定材31をその性状により液体であれば、基台21の底板23の上面側に塗り、セメント等の流動体であれば流し込む。突起物固定材31が塗りまたは流し込まれた基台21に、突起物11を基台21の底板23の上面側の全てが覆われてしまうように満遍なく配置させる。複数の突起物11が突出する割合は100平方センチメートル当たり10〜50個程度となる。突起物固定材31の硬化が終了するまでの時間を待ち(養生し)、養殖基材1が完成する。
養殖基材1の使用方法は、糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔のフリー糸状体をミキサーで細断した状態のもの、または葉状体から落下させた果胞子を、海水を満たした水槽内に浸された養殖基材1の上面側に播き、1〜10ヶ月程度の時間をかけ、糸状体を突起物11の内部に穿孔させて育成した後、干潮時には干潟となる砂や、岩の上に設置する。この場合、糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔は成長するためには、太陽光を受け光合成が行われる必要があるので、養殖基材1の上面が太陽光を受けやすい方向に置く必要がある。また、養殖基材1の設置場所が砂や泥が多く、海流の流等の関係で砂等が動き易い場所では、建築用コンクリートブロックを下に置いて設置することや、養殖基材1にアンカー杭を打つなど移動しないように設置する。また、岩場で設置場所が不安定な場合は、建築用コンクリートブロックを土台として養殖基材1が安定するように設置する。その後、突起物11の外面から糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔が発芽し、2〜3ヶ月程度設置したままの状態にすると、糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔の葉状体が、突起物11の外面全体に繁茂する。
実施例2の養殖基材2は実施例1の養殖基材1の突起物11を突起物12に換えたものであり、同じものには同じ符号を付けて説明を省略する。養殖基材2について図3を用いて説明する。なお、図3の(a)は上面側を見た図であり、図3の(b)は(a)のA−Aでの断面図である。図3(a)の上面図のように、養殖基材2は、基台21の上面側に、複数の突起物12が突起物固定材31で固定されている。図3(b)のA−A断面図のように基台21が実施例1と同じものであるので、養殖基材2の大きさもほぼ同一のものとなる。
突起物12は、サンゴを所定の大きさ(10ミリメートル程度以下)に破砕したものである。10ミリメートル程度以下に破砕したサンゴは、ほぼ粒状になるので、図3においては、表現の簡略化のため破砕したサンゴを球状の突起物12として表している。突起物12のサンゴとは、サンゴ虫の骨格であり、一般に水槽の水の浄化に使用する目的で流通している。サンゴ虫の骨格は、石灰質であることから、主成分が炭酸カルシウムであり、生物由来の炭酸カルシウムであれば、微細な孔や隙間を有している。なお、実施例においては、突起物12をサンゴとして説明しているが、炭酸カルシウムを主成分とする生物の骨格や化石に該当する貝殻、石灰石、方解石等を、適当な大きさに破砕して用いても良い。貝殻、石灰石、方解石等についても、生物由来であるため、成長の過程によって生じる微細な孔や隙間をサンゴ同様に有している。
実施例3の養殖基材3は実施例1の養殖基材1の突起物11と突起物固定材31とを一体化して、突起物付板13に換えたものである。実施例1と同じものには同じ符号を付けて説明を省略する。養殖基材3について図4を用いて説明する。なお、図4の(a)は上面側を見た図であり、図4の(b)は(a)のA−Aでの断面図である。図4(a)の上面図のように、養殖基材3は、基台21の上面側に、複数の突起が成型された一枚の突起物付板13が載せられている。図4(b)の養殖基材3のA−A断面図のように基台21が実施例1と同じものであるので、養殖基材3の大きさもほぼ同一のものとなる。
突起物付板13は、炭酸カルシウムを主成分とする生物の骨格や化石であるサンゴ、貝殻、石灰石、方解石等を粉状または粒状にしたものに粘結材を加えて固め、これを成型させたものである。サンゴ、貝殻、石灰石、方解石等を粉状または粒状のしたものにセメントや石膏等を粘結材として適量混ぜたものに水を加えて練り、糊状にする。突起形状を形成させるへこみが設けられており、基台21の底板23の上側の面積と等しいかやや小さい雌型を用意し、この雌型にサンゴ等の混合物を糊状にしたものを流し込むことにより成型する。この雌型から突起物付板13を抜くことで、上面側の長手方向に複数の稜13aと複数の谷13bが長手方向に直行するような突起が設けられた板状の突起物付板13が成型される。
基台21の材質については、合成樹脂性としているが、耐久性を考慮して、耐塩水性を有するステンレスやチタン鋼等の金属製や、シリカ系の粘土を成型して焼成させたものとしても良い。
11、12、:突起物
13:突起物付板
13a:稜
13b:谷
21、21a:基台
22a、22b、22c、22d:立ち上がり枠板
23:底板
24a、24b、24c、24d:脚板
25:空気抜き孔
26:アンカー取り付け部
27:凸連結部
28:凹連結部
31:突起物固定材
Claims (3)
- 糸状体を播きつけ直接葉状体まで成長させるための養殖基材において、前記養殖基材の上面側に炭酸カルシウムを主成分とする複数の突起を備えていることを特徴とする糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材。
- 前記複数の突起は多孔質であることを特徴とする請求項1記載の糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材。
- 前記複数の突起は炭酸カルシウムを主成分とする生物の骨格や化石を加工したものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011046200A JP2012182992A (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011046200A JP2012182992A (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016083294A Division JP2016165296A (ja) | 2016-04-19 | 2016-04-19 | 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材を用いた養殖方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012182992A true JP2012182992A (ja) | 2012-09-27 |
Family
ID=47013693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011046200A Pending JP2012182992A (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012182992A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115462298A (zh) * | 2022-09-19 | 2022-12-13 | 集美大学 | 一种产壳孢子海藻丝状体生长基质及其制备方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS501756Y1 (ja) * | 1970-04-24 | 1975-01-17 | ||
JPS5075892A (ja) * | 1973-10-26 | 1975-06-21 | ||
JPS5250998U (ja) * | 1975-10-08 | 1977-04-12 |
-
2011
- 2011-03-03 JP JP2011046200A patent/JP2012182992A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS501756Y1 (ja) * | 1970-04-24 | 1975-01-17 | ||
JPS5075892A (ja) * | 1973-10-26 | 1975-06-21 | ||
JPS5250998U (ja) * | 1975-10-08 | 1977-04-12 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115462298A (zh) * | 2022-09-19 | 2022-12-13 | 集美大学 | 一种产壳孢子海藻丝状体生长基质及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108353836B (zh) | 一种以废弃贻贝壳为主体的人工鱼礁及其制备方法 | |
KR100994533B1 (ko) | 자연석을 이용한 친환경 바다 숲 조성방법 | |
CN101156556B (zh) | 池塘海参养殖方法 | |
JPWO2004060049A1 (ja) | ミズゴケ栽培基 | |
KR101025559B1 (ko) | 해저 생태계 복원을 위한 해조류 종묘 부착 이식기질과 그것들을 이용한 해중림 조성방법 | |
KR20140068322A (ko) | 해삼 양식 장치 | |
CN103782885A (zh) | 一种兰花栽培专用栽培基质 | |
KR20170054021A (ko) | 해중림 조성용 조립식 구조물 | |
CN103109770B (zh) | 一种脉红螺苗种培育方法 | |
CN113179985A (zh) | 一种海洋牧场增殖放流幼苗培育塔式人工鱼礁及培育方法 | |
CN203912940U (zh) | 一种室外土池培育单体牡蛎苗用的多层浮动网箱 | |
KR102273480B1 (ko) | 해중림 복원 또는 조성용 해조류 이식용 구조물 | |
CN106106376A (zh) | 一种蚯蚓培殖方法 | |
JP2016165296A (ja) | 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材を用いた養殖方法 | |
KR100591586B1 (ko) | 개체굴 종패 생산 및 양성 시스템 | |
CN110506689B (zh) | 一种用于虾苗培育的池底环沟结构 | |
JP2012182992A (ja) | 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材 | |
KR101809351B1 (ko) | 갯벌을 이용한 가리맛조개 인공종묘 중간 육성방법 | |
CN215905939U (zh) | 一种改善城市静态景观水体富营养化的处理装置 | |
KR20150063273A (ko) | 전복 가두리 양식장을 이용한 해삼 양식기 | |
CN212414355U (zh) | 一种金乌贼诱捕产卵装置 | |
CN108739532A (zh) | 一种在红树林底下采用铁笼养殖中华乌塘鳢的方法 | |
JP4336675B2 (ja) | ヒメジャコやシラナミの養殖基盤 | |
CN107960352B (zh) | 一种管角螺人工育苗中幼螺的培育方法 | |
KR100841394B1 (ko) | 육각 주형 해중림초 구조물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140204 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141030 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141107 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150626 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150820 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160216 |