JP2012182123A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明装置の発光部にTFTなどの素子を設けることなく所望の表示が可能な照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置の発光部104に一対の電極(陽極と陰極)の間にEL層を挟んで形成される複数の発光セグメント103a、103b、103cをマトリクス状に形成し、各発光セグメント103a、103b、103cの発光領域105a、105b、105cから所望の発光輝度が得られるように発光領域の面積を適宜変えることにより、階調表示を行い、外部からの単一電源のみで静止画像が表示できる照明装置が得られる。
【選択図】図2

Description

本発明は静止画を表示することができる照明装置に関する。
現在、ELを利用した発光素子の用途として、動画表示が可能なディスプレイを含む表示装置や照明装置などがある。表示装置においては、視認性の高さや薄型軽量化が可能であることがELを利用した発光素子を用いる上での大きな利点となっており、また、照明装置においては、発光素子を膜状に形成できるために面光源が容易に得られることや、大面積化が図れること等が特に有効である。
なお、表示装置においては、動画表示への期待が大きく、より高精細な画像表示の実現のために発光素子だけでなく、表示領域に形成されるTFT等の構造、回路設計、また駆動方法等、多方面に渡って開発が進められている。(例えば、特許文献1参照)。
また、照明装置においては、空間を光で照らして明るくするだけではなく、空間演出やインテリアとしての用途の可能性も期待されている。
特開2009−237573号公報
照明装置の用途を拡大する観点から、ディスプレイなどの表示装置のように照明装置においても所望の表示を可能とすることが考えられる。しかし、照明装置において表示機能は主たる機能ではないため、TFTなどの素子や駆動回路を設けて画像表示を行うことは構成が複雑になるため好ましくない。
そこで、本発明の一態様としては、照明装置の発光部にTFTなどの素子を設けることなく所望の表示が可能な照明装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、照明装置の発光部に一対の電極(陽極と陰極)の間にEL層を挟んで形成される複数の発光セグメントをマトリクス状に形成し、各発光セグメントの発光領域から所望の発光輝度が得られるように発光領域の面積を適宜変えることにより、階調表示を行い、外部からの単一電源のみで静止画像が表示できる照明装置である。
従って、本発明の一態様である照明装置の構成は、接続端子と発光部とを有する照明装置であって、発光部は、一対の電極の間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置である。
また、本発明の一態様である照明装置の別の構成は、接続端子と発光部とを有する照明装置であって、発光部は、一対の電極の間に絶縁膜およびEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、EL層と重なる位置における絶縁膜の複数の開口部の形状もしくは面積を変えることにより、複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置である。
また、本発明の一態様である照明装置の別の構成は、接続端子と発光部とを有する照明装置であって、発光部は、一対の電極間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、一対の電極は、発光セグメント毎にそれぞれ分離して形成され、第1の発光セグメントの陽極は、第2の発光セグメントの陰極と電気的に接続され、第1の発光セグメントの陰極は、第3の発光セグメントの陽極と電気的に接続され、複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置である。
また、本発明の一態様である照明装置の別の構成は、接続端子と発光部とを有する照明装置であって、発光部は、一対の電極の間に絶縁膜およびEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、一対の電極は、発光セグメント毎にそれぞれ分離して形成され、第1の発光セグメントの陽極は、第2の発光セグメントの陰極と電気的に接続され、第1の発光セグメントの陰極は、第3の発光セグメントの陽極と電気的に接続され、EL層と重なる位置における絶縁膜の複数の開口部の形状もしくは面積を変えることにより、複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置である。
また、本発明の一態様である照明装置の別の構成は、接続端子と発光部とを有する照明装置であって、発光部は、一対の電極の間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれており、複数の発光セグメントが発光することにより、発光部が映像、模様、色彩若しくはこれらの結合を映し出すことを特徴とする照明装置である。
また、本発明の一態様である照明装置の別の構成は、接続端子と発光部とを有する照明装置であって、発光部は、一対の電極の間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、複数の発光セグメントには、発光領域の面積と、発光色が異なる発光セグメントが含まれており、複数の発光セグメントが発光することにより、発光部が映像、模様、色彩若しくはこれらの結合を映し出すことを特徴とする照明装置である。
上記各構成において、発光領域と重なる位置にカラーフィルタを有し、EL層には白色発光を示す材料を用いることを特徴とする。
さらに、上記各構成において、絶縁膜の開口部に形成されるEL層は、発光セグメントによって異なる発光色を示す材料を用いることを特徴とする。
本発明の一態様である照明装置を作製することにより、発光部にTFTなどの素子を設けることなく所望の表示が可能な照明装置を作製することができるので、作製プロセスを容易にすると共に歩留まりを向上させ、さらに製造コストを低減させることができる。
本発明の一態様である照明装置について説明する図。 本発明の一態様である照明装置について説明する図。 本発明の一態様である照明装置の作製方法について説明する図。 本発明の一態様である照明装置の作製方法について説明する図。 本発明の一態様である照明装置の作製方法について説明する図。 本発明の一態様である照明装置について説明する図。 本発明の一態様である照明装置について説明する図。 本発明の一態様である照明装置について説明する図。 本発明の一態様である照明装置について説明する図。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様である照明装置の構成について図1、図2を用いて説明する。
図1(A)には、照明装置の上面図を示す。照明装置101は、接続端子102と発光部104とを有している。また、発光部104には、第1の電極と第2の電極(すなわち、陰極と陽極)との間にEL層を挟んでなる発光セグメントが縦横に格子状に規則正しく並んだ状態(所謂、マトリクス状)で複数形成されている。
接続端子102は、発光部104に形成された発光セグメントの第1の電極および第2の電極をそれぞれ外部電源と接続するための端子である。なお、接続端子は、図1(A)に示す構造に限らず、2端子以上であってもよい。また、ここでいう発光セグメントとは、ディスプレイでいう画素に相当するものである。
図1(B)には、図1(A)における発光部104の一部を示す。すなわち、発光部104にマトリクス状に複数形成される発光セグメント(103a、103b、103c)の発光領域(105a、105b、105c)の面積がそれぞれ異なっていても良いことを示す。なお、ここでいう発光領域とは、ひとつの発光セグメントからの発光が得られる領域のことを示す。
さらに、図1(B)に示す上面図の破線A−A’における断面図を図1(C)に示す。すなわち、発光セグメントは、基板106上に形成された第1の電極107と、EL層108と、第2の電極109とが順次積層されることにより形成されている。なお、EL層108は、第1の電極107上に複数の開口部(111a、111b、111c)を有して形成された絶縁膜110上に形成されており、絶縁膜110の複数の開口部(111a、111b、111c)において、第1の電極107と、EL層108と、第2の電極109とが接して積層されているため、絶縁膜110における複数の開口部のそれぞれの形状によって、それぞれの発光セグメントの発光領域の形状が決まる。従って、本発明の一態様である照明装置では、発光部104の全体に発光セグメントがマトリクス状に複数形成されており、各発光セグメントの輝度は、絶縁膜110における複数の開口部の形状によって決められる。さらに、開口部を設けないことにより所定の発光セグメントを非発光とすることもできる。
図1(C)に示すように第1の電極107および第2の電極109は、連続的な膜で形成されているため、異なる発光セグメントであっても各発光セグメントの第1の電極107同士、または第2の電極109同士がそれぞれ電気的に接続されている。しかし、EL層108は、連続的な膜で形成されていても絶縁膜110が形成されている部分において、第1の電極107と接することなく形成され、第1の電極107からのキャリアの注入が得られないため、絶縁膜110上、すなわち隣り合う発光セグメントの間では、発光しない。
なお、絶縁膜110に複数形成される開口部(111a、111b、111c)において、それぞれの発光セグメントが形成されるが、発光セグメントの発光領域(105a、105b、105c)は、絶縁膜110の開口部(111a、111b、111c)の面積(形状も含む)によって決まるため、発光セグメント毎に所望の発光領域が得られるように面積(形状も含む)を変えて絶縁膜110の開口部(111a、111b、111c)を形成する。
なお、発光セグメントにおける発光領域(105a、105b、105c)の面積を変えることにより、図2に示す発光部104のように発光セグメント毎に発光輝度(cd/cm)を変えることができる。
従って、照明装置101の発光部104において、複数の発光セグメントがマトリクス状に形成されている場合、各発光セグメントから所望の発光輝度が得られるように、絶縁膜110の開口部(111a、111b、111c)の面積(形状も含む)を変えて形成することにより、照明装置101の発光部104において、所望の静止画像が表示できる階調表示を行うことができる。なお、絶縁膜の開口部の形成においては、従来の半導体プロセスを利用した微細化を図ることができるので、高精細な静止画像の表示も可能である。
また、表示する静止画像は、絶縁層のパターンを変更して開口部の面積を変えることで、変更することが可能である。1層のみのパターン変更で、表示画像を変更できるため、表示画像変更に伴う追加コストが少なくすることが可能である。なお、開口部の形成は、スクリーン印刷などの印刷法を使用すると、表示画像変更の際のコストが更に低減できるため好ましい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様である照明装置の作製方法について図3〜図5を用いて説明する。
図3に示すように基板206上に第1の電極207を形成する。
なお、基板206には、例えばガラス、石英、又はプラスチックなどを用いることができる。また可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォンからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル等からなる)、無機蒸着フィルムなどを用いることもできる。なお、発光素子の作製工程において支持体として機能するものであれば、これら以外のものでもよい。
また、基板206上に形成される第1の電極207には、金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。具体的には、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)の他、、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびカルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、マグネシウム(Mg)、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることができる。
なお、これらの材料を用いた第1の電極207は、通常スパッタリング法を用いて形成されるが、真空蒸着法、CVD法、塗布法、インクジェット法、印刷法、スピンコート法などにより形成してもよい。
次に、第1の電極207上に絶縁膜210を形成する。
絶縁膜210の材料としては、珪素の酸化物や珪素の窒化物等の無機材料(例えば、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等)、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料やシロキサン材料等を用いることができる。また、これらの材料を用いて、単層または積層で絶縁膜210を形成することができる。
なお、これらの材料を用いた絶縁膜210は、CVD法、スパッタリング法、SOG法、液滴吐出法、印刷法等により形成することができる。
また、絶縁膜210は面積の異なる開口部を複数有しており、開口部は、マスクを用いたエッチング処理により形成することができる。なお、エッチング方法としては、ウエットエッチング法でもドライエッチング法でも良い。また、スクリーン印刷等の印刷法で形成しても良く、この場合には工程数が削減できて好ましい。
図3(A)における発光部215の部分拡大図である発光部215aにおいて、破線B−B’の断面図を図3(B)に示すが、開口部を有する絶縁膜210により、発光セグメント(205a、205b、205c)毎に発光領域の面積が異なるように形成されている。なお、図3(B)では、各発光セグメント(205a、205b、205c)の開口部(211a、211b、211c)の大きさは、破線B−B’の断面で見たときに、それぞれ異なる様子を示す。
また、図3(A)における破線C−C’の断面図を図3(C)に示すが、端部212では、第1の電極207の一部が露出した構造となり、後に形成される接続端子を介して外部と電気的に接続される。なお、端部213は、第1の電極207が絶縁膜210に覆われた構造である。
次に、図4に示すようにEL層208を形成する。EL層208は、第1の電極207および絶縁膜210上に形成する。
なお、EL層208には、公知の物質を用いることができ、低分子系化合物および高分子系化合物のいずれを用いることもできる。なお、EL層208を形成する物質には、有機化合物のみから成るものだけでなく、無機化合物を一部に含む構成も含めるものとする。
EL層208は、正孔注入性の高い物質を含んでなる正孔注入層、正孔輸送性の高い物質を含んでなる正孔輸送層、発光物質を含む発光層、電子輸送性の高い物質を含んでなる電子輸送層、電子注入性の高い物質を含んでなる電子注入層、電荷を発生する物質を含んでなる電荷発生層などを適宜組み合わせて積層することにより形成することができる。
正孔注入層を形成する場合には、正孔注入性の高い物質を用いることができる。例えば、モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等を用いることができる。
正孔輸送層を形成する場合には、正孔輸送性の高い物質を用いることができる。正孔輸送性の高い物質としては、低分子の有機化合物としては、NPB(またはα−NPD)、TPD、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物を用いることができる。その他にもPVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPDなどの高分子化合物を用いることもできる。なお、ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であるが、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が2層以上積層したものとしてもよい。
発光層を形成する場合には、発光物質を用いて形成する。発光物質としては、例えば、蛍光を発光する蛍光性化合物や、燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。
発光層に用いる蛍光性化合物としては、例えば、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)トリフェニルアミン(略称:2YGAPPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、ペリレン、2,5,8,11−テトラ−tert−ブチルペリレン(略称:TBP)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)、N,N’’−(2−tert−ブチルアントラセン−9,10−ジイルジ−4,1−フェニレン)ビス[N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン](略称:DPABPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPPA)、N−[4−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)フェニル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPPA)、N,N,N’,N’,N’’,N’’,N’’’,N’’’−オクタフェニルジベンゾ[g,p]クリセン−2,7,10,15−テトラアミン(略称:DBC1)、クマリン30、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)クマリン545T、N,N’−ジフェニルキナクリドン、(略称:DPQd)、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)、2−(2−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル}−6−メチル−4H−ピラン−4−イリデン)プロパンジニトリル(略称:DCM1)、2−{2−メチル−6−[2−(2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ[ij]キノリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン−4−イリデン}プロパンジニトリル(略称:DCM2)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,14−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)、2−{2−イソプロピル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ[ij]キノリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン−4−イリデン}プロパンジニトリル(略称:DCJTI)、2−{2−tert−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ[ij]キノリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン−4−イリデン}プロパンジニトリル(略称:DCJTB)、2−(2,6−ビス{2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル}−4H−ピラン−4−イリデン)プロパンジニトリル(略称:BisDCM)、2−{2,6−ビス[2−(8−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ[ij]キノリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン−4−イリデン}プロパンジニトリル(略称:BisDCJTM)などが挙げられる。
また、発光層に用いる燐光性化合物としては、例えば、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’−ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIracac)、トリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス[2−(4’−パーフルオロフェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(2,3,5−トリフェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tppr)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))などが挙げられる。
なお、これらの発光物質は、ホスト材料に分散させて用いるのが好ましい。ホスト材料としては、例えば、NPB(略称)、TPD(略称)、TCTA(略称)、TDATA(略称)、MTDATA(略称)、BSPB(略称)などの芳香族アミン化合物、PCzPCA1(略称)、PCzPCA2(略称)、PCzPCN1(略称)、CBP(略称)、TCPB(略称)、CzPA(略称)などのカルバゾール誘導体、PVK(略称)、PVTPA(略称)、PTPDMA(略称)、Poly−TPD(略称)などの高分子化合物を含む正孔輸送性の高い物質や、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体、さらに、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、9−[4−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)フェニル]カルバゾール(略称:CO11)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)などの電子輸送性の高い物質を用いることができる。
電子輸送層を形成する場合には、電子輸送性の高い物質を用いて形成する。例えば、例えば、Alq(略称)、Almq(略称)、BeBq(略称)、BAlq(略称)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、この他Zn(BOX)(略称)、Zn(BTZ)(略称)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、PBD(略称)や、OXD−7(略称)、CO11(略称)、TAZ(略称)、BPhen(略称)、BCP(略称)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層を2層以上積層したものを用いてもよい。
これ以外にも、PF−Py(略称)、PF−BPy(略称)などの高分子化合物を電子輸送層に用いることができる。
電子注入層を形成する場合には、電子注入性の高い物質を用いて形成する。例えば、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、マグネシウム(Mg)、またはこれらの化合物が挙げられる。また、電子輸送性を有する物質中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属又はそれらの化合物を含有させたもの、例えばAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いることもできる。
電荷発生層を形成する場合には、電荷を発生する物質を用いて形成する。具体的には正孔輸送性の高い物質とアクセプター性物質を含む層であり、アクセプター性物質によって正孔輸送性の高い物質から電子が引き抜かれることにより電荷が発生する。
電荷発生層に用いることができる正孔輸送性の高い物質としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等が挙げられる。その他、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントラセニル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)等のカルバゾール誘導体、等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。
さらに、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物を用いることもできる。
また、電荷発生層に用いることができるアクセプター性物質としては、遷移金属酸化物や元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化モリブデンが特に好ましい。
なお、上述したEL層208に含まれる層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、電荷発生層)は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。なお、各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成してもよい。
なお、EL層208から得られる発光色は、EL層208に用いる発光物質の種類を変えることで得られる。さらに、複数種の発光物質を同時に用いることでも得られる。従って、赤色、緑色、青色、黄色、燈色、白色など所望の発光色とすることができる。
図4(A)における発光部215の部分拡大図である発光部215aにおいて、破線B−B’の断面図を図4(B)に示すが、図4(B)に示すようにEL層208が、単一膜で形成されるだけでなく、発光セグメント(205a、205b、205c)毎に異なる材料でEL層208が分離形成されていても良い。
また、図4(A)における破線C−C’の断面図を図4(C)に示すが、端部212および端部213では、絶縁膜210上にEL層208が積層された構造である。
次に、図5に示すように第2の電極209を形成する。なお、第2の電極209の電極材料としては、第1の電極207に用いることができる材料と同じものを用いることができ、同様の方法により形成することができる。
図5(A)における発光部215の部分拡大図である発光部215aにおいて、破線B−B’の断面図を図5(B)に示すが、図5(B)に示すように第2の電極209は、単一膜で形成される。
また、図5(A)における破線C−C’の断面図を図5(C)に示すが、端部212では、第1の電極207と接するように接続端子202が設けられている。さらに、図5(A)における破線D−D’の断面図を図5(D)に示すが、端部214では、第2の電極209と接するように接続端子202が設けられている。なお、接続端子202により第1の電極207と第2の電極209とがそれぞれ外部電源と電気的に接続されている。
なお、本実施の形態で示した照明装置において、発光部215にマトリクス状に形成される複数の発光セグメントからの発光は、第1の電極207側から得られる構成でも良いが、第2の電極209側から得られる構成でも良い。さらには、第1の電極207および第2の電極209の両電極側から光が得られる構成でも良い。ただし、少なくとも発光が得られる側の電極材料として透光性の電極材料を用いる必要がある。
以上により、本発明の一態様である照明装置を形成することができるが、本発明は、本実施の形態で示した構成に限られることはない。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様である照明装置の具体的な一例として、発光セグメントを構成するEL層に白色発光が得られる材料を用いて形成し、カラーフィルタと組み合わせることにより、フルカラー化を実現する照明装置の構成について図6を用いて説明する。なお、図6に示す構成において、EL層からの発光は、図6(A)に示す矢印の方向(図面の上方)に射出されるものとする。
図6(A)において、第1の基板306上に第1の電極307が形成され、第1の電極307および絶縁膜310上にEL層308が形成されている。また、各発光セグメントの形状に合わせた共通のサイズで、カラーフィルタ(312a、312b、312c)が形成されている。これにより、照明装置で表示する模様を変更しても共通のカラーフィルタを用いることができるので好ましい。
なお、本実施の形態に示すEL層308に用いる発光物質としては、白色発光が得られるように発光物質の種類を適宜選択して混合して用いればよい。なお、発光物質としては、具体的には、実施の形態2で示した発光物質を用いることができる。
その他にも、異なる発光物質を含む層を積層することにより、白色発光が得られる構成としても良い。具体的な積層の組み合わせとしては、赤、青及び緑色の光を含んで白色に発光する構成であればよく、例えば、青色の蛍光材料を発光物質として含む第1の層と、緑色と赤色の燐光材料を発光物質として含む第2の層を積層する構成が挙げられる。また、赤色の発光を示す第1の層と、緑色の発光を示す第2の層と、青色の発光を示す第3の層とを積層する構成とすることもできる。または、補色の関係にある光を発する層を積層する構成であっても白色発光が得られる。このような補色の関係にある層を積層する場合には青色の発光を示す層と黄色の発光を示す層との積層、あるいは青緑色の発光を示す層と赤色の発光を示す層との積層などが挙げられる。
なお、上述したような異なる発光色を示す層を積層する場合には、図6(B)に示すような構成としてもよい。すなわち、第1の電極307と第2の電極309との間に設けられるEL層308において、異なる発光を示す層(308a、308b)の間に電荷発生層314を配置する構成としてもよい。
なお、この場合、電荷発生層314は、正孔輸送性の高い物質にアクセプター物質が添加された構成であっても、電子輸送性の高い物質にドナー性物質が添加された構成であってもよい。また、これらの両方の構成が積層されていても良い。
正孔輸送性の高い物質にアクセプター物質が添加された構成とする場合において、正孔輸送性の高い物質としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を用いても構わない。
また、アクセプター性物質としては、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F4−TCNQ)、クロラニル等を挙げることができる。また、遷移金属酸化物を挙げることができる。また元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
一方、電子輸送性の高い物質にドナー性物質が添加された構成とする場合において、電子輸送性の高い物質としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、この他ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を用いても構わない。
また、ドナー性物質としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属または希土類金属または元素周期表における第13族に属する金属およびその酸化物、炭酸塩を用いることができる。具体的には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、イッテルビウム(Yb)、インジウム(In)、酸化リチウム、炭酸セシウムなどを用いることが好ましい。また、テトラチアナフタセンのような有機化合物をドナー性物質として用いてもよい。
電荷発生層314を配置することにより、電流密度を低く保ったまま、高輝度領域での発光が得られるため、長寿命素子を実現することができる。また、電極材料の抵抗による電圧降下を小さくすることが可能となる。
また、第1の基板306は、第2の基板311とシール材315により貼り合わされており、第2の基板311の各発光セグメント(305a、305b、305c)と重なる位置には、所望の発光色が得られるようにカラーフィルタ(312a、312b、312c)が形成されている。なお、カラーフィルタ(312a、312b、312c)としては、例えば、赤色(R)のカラーフィルタ、緑色(G)のカラーフィルタ、青色(B)のカラーフィルタなどを用いることができる。各カラーフィルタは、公知の材料を用いて、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ技術を用いたエッチング方法などでそれぞれ所望の位置に形成することができる。また、各カラーフィルタ(312a、312b、312c)の間には、それぞれブラックマトリクス(BM)313が設けられている。
なお、第2の基板311に用いる材料としては、第1の基板306と同様の材料を用いることができるものとする。
以上により、フルカラー化を実現する照明装置を作製することができる。なお、本実施の形態で示す照明装置は、EL層を塗り分けることなくフルカラー化を図ることができるため、作製プロセスを容易にすると共に、歩留まりを向上させることができる。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様である照明装置の具体的な一例として、発光セグメントを構成する第1の電極(407a、407b、407c)、EL層(408a、408b、408c)、および第2の電極(409a、409b、409c)が、それぞれセグメントごとに分離形成されており、各発光セグメントのEL層(408a、408b、408c)が異なる発光色を示すように形成される構成について、図7を用いて説明する。
図7(A)において、第1の基板406上に第1の電極(407a、407b、407c)は、それぞれ分離して形成されており、これらの電極間には、絶縁膜410が設けられている。なお、本実施の形態で説明する図7の場合は、第1の電極(407a、407b、407c)の面積は全て同じであり、第1の電極(407a、407b、407c)上に形成される絶縁膜の開口部の大きさによって各発光セグメントの発光領域が決まる。しかし、本発明はこれに限られることはなく、第1の電極(407a、407b、407c)の面積を発光セグメント毎に変えることにより各発光セグメントの発光領域を変える構成としても良い。
なお、第1の電極(407a、407b、407c)に用いる材料としては、実施の形態2で説明したものと同様のものを用いて同様の方法で形成することができるものとする。また、第1の電極(407a、407b、407c)の分離形成の際には、フォトリソグラフィ工程により形成されたマスクを用いたエッチング処理を行えばよい。
また、第1の電極(407a、407b、407c)上に分離形成されるEL層(408a、408b、408c)は、それぞれ異なる発光色を示すように適宜材料を選択して形成すればよい。なお、EL層(408a、408b、408c)に用いる材料としては、実施の形態2で説明した材料を用いて同様の方法で形成することができるものとする。
なお、EL層(408a、408b、408c)の構成としては、図7(B)に示すような構成であっても良い。
図7(B)には、図7(A)の発光部416の一部の上面図を示しており、各発光セグメントの発光領域の面積の大きさに応じて面積が異なるEL層(408a−1〜408a−3、408b−1〜408b−3、408c−1〜408c−3)が形成される様子を示す。また、図7(B)で示すEL層の形状は円形であり、蒸着法だけでなくインクジェット法などを用いてEL層を形成する場合にも適する。
また、EL層(408a、408b、408c)上には、第2の電極(409a、409b、409c)がそれぞれ分離して形成されている。なお、第2の電極(409a、409b、409c)のそれぞれは、隣り合う一方の発光セグメントの第1の電極と電気的に接続されている。従って、本実施の形態に示す照明装置において、発光部に複数形成される発光セグメントは、全て電気的に接続された構成を有する。なお、全ての発光セグメントが直列に接続された構成であっても良いし、並列に接続された発光セグメントと直列に接続された発光セグメントとが組み合わされた構成であっても良い。
複数の発光セグメントが形成された第1の基板406には、シール材415により第2の基板411が貼り合わされている。なお、第2の基板411に用いる材料としては、実施の形態3で説明した材料を用いることができるものとする。
本実施の形態に示す構成では、各発光セグメントのEL層が分離して形成されているので、1つの発光セグメントにおいて短絡が生じた場合であっても、他の発光セグメントに影響を与えることなく他の発光セグメントを発光させることができる。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様である照明装置について、図8を用いて説明する。なお、図8(A)は、照明装置600を示す上面図、図8(B)は図8(A)をA−Bで切断した断面図である。
図8(A)に示す照明装置600は、発光部614に複数の発光セグメントがマトリクス状に形成されており、各発光セグメントの一方の電極が第1の端子603と電気的に接続されており、各発光セグメントの他方の電極が第2の端子604と電気的に接続された構造を有する。
図8(B)に示す照明装置600は、第1の基板601上に、第1の電極605、EL層606、および第2の電極607を含む発光セグメント608を有する。
図8(B)に示すように第1の端子603は補助配線610および第1の電極605に電気的に接続されている。また、第2の端子604は第2の電極607と電気的に接続されている。また、第1の電極605の端部、および補助配線610と第1の電極とが積層されている第1の電極605上には、絶縁層609が形成されている。なお、図8(B)においては、補助配線610の上に第1の電極605が形成されているが、第1の電極605の上に補助配線610が形成されていてもよい。
また、第1の基板601と第2の基板602はシール材612によって接着されている。また、第1の基板601と第2の基板602との間には、乾燥剤611を有する。
さらに、屈折率の高い発光セグメントとそれより屈折率が低い基板との間に微細な凹凸構造を有する光取り出し構造613aを設け、第1の基板601と大気との間に光取り出し構造613aよりも大きな凹凸構造を有する光取り出し構造613bを設ける。なお、このような光取り出し構造は、第1の基板601の上部、下部、または両方に設けていても良い。
図8(B)に示す照明装置は、発光セグメント608からの発光を第1の電極605側から取り出す、いわゆるボトムエミッション型の照明装置であるが、本発明はこれに限られることはなく発光セグメント608の第2の電極607側から光を取り出すトップエミッション型の照明装置を形成することもできる。
なお、図8(A)に示す照明装置600の形状は八角形であるが、本発明の一態様はこれに限られない。照明装置600は、その他の多角形または曲線をもつ形状としてもよい。特に、照明装置600の形状としては、三角形、四角形、正六角形などが好ましい。限られた面積に複数の照明装置600を隙間無く設けることができるためである。
以上のようにして、本発明の一態様である照明装置を得ることができる。なお、本発明の一態様である照明装置は、発光部にTFTなどの素子を設けることなく所望の表示が可能であるので、作製プロセスを容易にすると共に歩留まりを向上させ、さらに製造コストを低減させることができる。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様である照明装置の一例について、図9を用いて説明する。
なお、本実施の形態に示す照明装置は、実施の形態1乃至実施の形態5で説明した照明装置を適用して形成することができる。
図9は、本発明の一態様である照明装置を室内の照明装置8001として用いた例である。なお、照明装置は大面積化も可能であるため、大面積の照明装置を形成することもできる。その他、曲面を有する筐体を用いることで、発光領域が曲面を有する照明装置8002を形成することもできる。本実施の形態で示す照明装置に含まれる発光素子は薄膜状であり、筐体のデザインの自由度が高い。したがって、様々な意匠を凝らした照明装置を形成することができる。さらに、室内の壁面に大型の照明装置8003を備えても良い。
また、本発明の一態様である照明装置は、すべて透光性の材料で形成することにより窓ガラス8004としても用いることができる。
さらに、本発明の一態様である照明装置をテーブル8005の表面に用いることによりテーブルとしても用いることができる。なお、その他の家具の一部に照明装置を用いることにより、家具としても用いることができる。
以上のようにして、本発明の一態様である照明装置は、様々な用途に用いることができる。なお、本発明の一態様である照明装置は、発光部にTFTなどの素子を設けることなく所望の表示が可能であるので、作製プロセスを容易にすると共に歩留まりを低下させ、さらに製造コストを低減させることができる。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成と適宜組み合わせて用いることができる。
101 照明装置
102 接続端子
104 発光部
106 第1の基板
107 第1の電極
108 EL層
109 第2の電極
110 絶縁膜
202 接続端子
206 第1の基板
207 第1の電極
208 EL層
209 第2の電極
210 絶縁膜
212 端部
213 端部
214 端部
215 発光部
215a 発光部
306 第1の基板
307 第1の電極
308 EL層
309 第2の電極
310 絶縁膜
311 第2の基板
313 ブラックマトリクス(BM)
314 電荷発生層
315 シール材
406 第1の基板
410 絶縁膜
411 第2の基板
415 シール材
416 発光部
600 照明装置
601 第1の基板
602 第2の基板
603 第1の端子
604 第2の端子
605 第1の電極
606 EL層
607 第2の電極
608 発光セグメント
609 絶縁層
610 補助配線
611 乾燥剤
612 シール材
613a 光取り出し構造
613b 光取り出し構造
614 発光部
8001 照明装置
8002 照明装置
8003 照明装置
8004 窓ガラス
8005 テーブル

Claims (8)

  1. 接続端子と発光部とを有する照明装置であって、
    前記発光部は、一対の電極の間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、
    前記複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置。
  2. 接続端子と発光部とを有する照明装置であって、
    前記発光部は、一対の電極の間に絶縁膜およびEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、
    前記EL層と重なる位置における前記絶縁膜の複数の開口部の形状もしくは面積を変えることにより、前記複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置。
  3. 接続端子と発光部とを有する照明装置であって、
    前記発光部は、一対の電極間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、
    前記一対の電極は、発光セグメント毎にそれぞれ分離して形成され、
    第1の発光セグメントの陽極は、第2の発光セグメントの陰極と電気的に接続され、前記第1の発光セグメントの陰極は、第3の発光セグメントの陽極と電気的に接続され、
    前記複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置。
  4. 接続端子と発光部とを有する照明装置であって、
    前記発光部は、一対の電極の間に絶縁膜およびEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、
    前記一対の電極は、発光セグメント毎にそれぞれ分離して形成され、
    第1の発光セグメントの陽極は、第2の発光セグメントの陰極と電気的に接続され、前記第1の発光セグメントの陰極は、第3の発光セグメントの陽極と電気的に接続され、
    前記EL層と重なる位置における前記絶縁膜の複数の開口部の形状もしくは面積を変えることにより、前記複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれることを特徴とする照明装置。
  5. 接続端子と発光部とを有する照明装置であって、
    前記発光部は、一対の電極の間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、
    前記複数の発光セグメントには、発光領域の面積が異なる発光セグメントが含まれており、
    前記複数の発光セグメントが発光することにより、前記発光部が映像、模様、色彩若しくはこれらの結合を映し出すことを特徴とする照明装置。
  6. 接続端子と発光部とを有する照明装置であって、
    前記発光部は、一対の電極の間にEL層を挟んでなる複数の発光セグメントをマトリクス状に有し、
    前記複数の発光セグメントには、発光領域の面積と、発光色が異なる発光セグメントが含まれており、
    前記複数の発光セグメントが発光することにより、前記発光部が映像、模様、色彩若しくはこれらの結合を映し出すことを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
    前記発光領域と重なる位置にカラーフィルタを有し、
    前記EL層には白色発光を示す材料を用いることを特徴とする照明装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
    前記絶縁膜の開口部に形成されるEL層は、発光セグメントによって異なる発光色を示す材料を用いることを特徴とする照明装置。
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