JP2012181417A - プロジェクターおよびプロジェクションシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】指向性を有する画像表示に際して明るい画像が得られるプロジェクターを提供する。
【解決手段】本発明のプロジェクター1は、複数の色光を射出する照明装置2、各色光を変調する複数の液晶ライトバルブ6、複数のレンズからなるレンズアレイ、一つの色光を当該色光の波長帯域内において波長帯域が異なる第1の色光と第2の色光に分離して異なる方向からレンズに入射させる光分離素子5、ダイクロイックプリズム7、投射レンズ8、を備えている。レンズアレイの一つのレンズは、隣り合う第1の画素と第2の画素とに対応して配置され、レンズを介して第1の色光が第1の画素に入射され、第2の色光が第2の画素に入射される。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のプロジェクター1は、複数の色光を射出する照明装置2、各色光を変調する複数の液晶ライトバルブ6、複数のレンズからなるレンズアレイ、一つの色光を当該色光の波長帯域内において波長帯域が異なる第1の色光と第2の色光に分離して異なる方向からレンズに入射させる光分離素子5、ダイクロイックプリズム7、投射レンズ8、を備えている。レンズアレイの一つのレンズは、隣り合う第1の画素と第2の画素とに対応して配置され、レンズを介して第1の色光が第1の画素に入射され、第2の色光が第2の画素に入射される。
【選択図】図1
Description
本発明は、プロジェクターおよびプロジェクションシステムに関する。
プロジェクターを用いて、表示画像を立体的に表現する技術が提案されている。これは、観察者が右眼と左眼の視点分だけずれた2つの画像、いわゆる視差画像をそれぞれの眼で選択的に見ることで、表示画像を立体的に視認できるものである。また、例えば2人の観察者が左右それぞれの方向から一つの投射面を見たときに、各観察者が異なる画像を視認できる技術も提案されている。
この種の立体画像表示を実現する一つの手段として、右眼用画像と左眼用画像とをフレーム期間毎に時分割で交互に表示することで立体映像を視認可能とした立体映像表示装置が提案されている(下記の特許文献1参照)。この立体映像表示装置を使用する場合、観察者は、右眼と左眼を交互に開閉するシャッター眼鏡を着用する。シャッター眼鏡の各眼の開閉の切り換えと右眼用画像、左眼用画像の表示の切り換えとが同期しており、観察者は、右眼用画像を右眼で、左眼用画像を左眼でそれぞれ選択的に視認する。これにより、観察者は立体映像を視認することができる。
特許文献1の立体映像表示装置は液晶ディスプレイで構成されている。例えば液晶ディスプレイを60Hzの周波数で駆動した場合、右眼用画像と左眼用画像をフレーム期間毎に時分割で交互に表示しているとき、右眼用画像、左眼用画像の各々は実質的に30Hzで書き換えられることになる。このような低い周波数の書き換えでは、フリッカーが生じて表示品位が低下してしまう。フリッカーを生じさせないためには、右眼用画像、左眼用画像の各々が少なくとも60Hzで書き換わるように、液晶ディスプレイを少なくとも120Hzの周波数で駆動する必要がある。
また、一般的な液晶ディスプレイは線順次駆動を採用しているため、(1)右眼用画像が書き込まれたフレーム、(2)右眼用画像から左眼用画像に書き換えている途中のフレーム、(3)左眼用画像が書き込まれたフレーム、(4)左眼用画像から右眼用画像に書き換えている途中のフレーム、…がこの順に繰り返し現れる。このように、書き換えの過渡期間となるフレーム(2)、(4)が画像表示中に存在しており、これらのフレーム(2)、(4)では一つの画面内に右眼用画像と左眼用画像とが混在している。
上記のフレーム(2)、(4)はクロストークの原因となるため、立体映像表示に使うことができない。そのため、駆動周波数を更に少なくとも2倍にした上で、上記のフレーム(1)、(3)のみを用いる必要があり、液晶ディスプレイを少なくとも240Hzの周波数で駆動する必要がある。ここで、上記の過渡期間のフレーム(2)、(4)ではシャッター眼鏡を両眼とも遮断するため、これらのフレーム(2)、(4)において液晶ディスプレイから射出された光は表示に寄与しない。したがって、液晶ディスプレイを射出した光の単位時間内の全光量を100%としたとき、右眼用画像の表示に寄与する光の光量は25%であり、左眼用画像の表示に寄与する光の光量は25%である。そのため、従来の立体映像表示装置では明るい表示が得られない、という問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、同一の被投射面上に複数種類の画像を表示するに際して明るい画像が得られるプロジェクターおよびプロジェクションシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のプロジェクターは、互いに異なる色の複数の色光を含む光を射出する照明装置と、前記複数の色光のそれぞれに対応して設けられ、当該対応する色光のうち所定の波長域の第1の色光を第1の角度で反射し、前記対応する色光のうち前記所定の波長域とは異なる波長域の第2の色光を前記第1の角度とは異なる第2の角度で反射する複数の光分離素子と、第1の画像の情報に応じて光を変調する複数の第1の画素と、前記第1の画像とは異なる第2の画像の情報に応じて光を変調する複数の第2の画素と、をそれぞれ備え、前記複数の光分離素子のそれぞれに対応して設けられる複数の光変調素子と、前記光分離素子で反射された前記第1の色光を前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つに集光するとともに、前記少なくとも1つの第1の画素に隣り合う前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つに前記光分離素子で反射された前記第2の色光を集光するレンズを複数備え、前記複数の光変調素子のそれぞれの光入射側に設けられる複数のレンズアレイと、前記複数の光変調素子によって変調された前記複数の色光を合成する色合成光学系と、前記色合成素子によって合成された光を投射する投射光学系と、を備えることを特徴とする。
本発明のプロジェクターにおいては、互いに異なる色の複数の色光を含む光が照明装置から射出される。それら複数の色光のうちの一つの色光は、光分離素子において第1の色光が第1の角度で反射され、第2の色光が第1の角度と異なる第2の角度で反射されることにより、当該色光の波長帯域内において互いに波長帯域が異なる第1の光および第2の光に分離される。それら第1の光および第2の光は互いに異なる方向からレンズアレイの各レンズに入射する。ここで、第1の色光がレンズを介して第1の画素に入射し、第2の色光がレンズを介して第2の画素に入射する。そして、光変調素子において、複数の第1の画素からなる第1の画素群によって第1の画像が形成され、複数の第2の画素からなる第2の画素群によって第2の画像が形成される。
したがって、観察者は、互いに波長帯域が異なる第1の光からなる第1の画像、および第2の光からなる第2の画像のいずれかを特定の波長域を透過するフィルター等を用いて選択的に視認することにより、異なる種類の複数の画像のいずれかを視認することができる。このように、本発明のプロジェクターにおいては、第1の画像と第2の画像とが同時に表示されており、観察者はこれらの画像を視認する。従来技術のように表示に寄与しない光が時間的に存在することがないため、明るい画像表示を実現することができる。
本発明のプロジェクターにおいては、前記複数の光分離素子が、前記第1の色光および前記第2の色光のうちのいずれか一方の光を反射させて他方の光を透過させる波長選択反射面を有する波長選択ミラーと、前記波長選択ミラーの後段に設けられ、前記波長選択ミラーを透過した光を反射させる反射面を有するミラーと、をそれぞれ備え、前記波長選択反射面に対する光の入射角と前記反射面に対する光の入射角とを異ならせた構成を採用できる。
この構成によれば、第1の色光および第2の色光のうちのいずれか一方の色光が波長選択ミラーの波長選択反射面で反射し、他方の色光がミラーの反射面で反射する。そのため、波長選択ミラーの設置角度とミラーの設置角度を適宜調整することにより、レンズアレイの各レンズに対する第1の色光および第2の色光の入射角を最適に調整できる。これにより、各色光を第1の画素もしくは第2の画素に確実に入射させ、より明るい画像を得ることができる。
本発明のプロジェクターにおいて、前記複数の光分離素子が、入射光の光軸に対して傾いて配置された、屈折率の波長分散を有する光透過板をそれぞれ備えている構成を採用できる。
この構成によれば、光透過板を光路内に挿入するだけの簡易な構成で各色光を第1の画素もしくは第2の画素に入射させることができるため、プロジェクターの構成を簡略化することができる。
この構成によれば、光透過板を光路内に挿入するだけの簡易な構成で各色光を第1の画素もしくは第2の画素に入射させることができるため、プロジェクターの構成を簡略化することができる。
本発明のプロジェクターにおいて、前記複数の光分離素子が、回折格子をそれぞれ備えている構成を採用できる。
この構成によれば、回折格子を光路内に挿入するだけの簡易な構成で各色光を第1の画素もしくは第2の画素に入射させることができるため、プロジェクターの構成を簡略化することができる。
この構成によれば、回折格子を光路内に挿入するだけの簡易な構成で各色光を第1の画素もしくは第2の画素に入射させることができるため、プロジェクターの構成を簡略化することができる。
本発明のプロジェクターにおいて、前記複数のレンズアレイの前記レンズを、前記隣り合う第1の画素と第2の画素との配列方向に曲率を有するシリンドリカルレンズで構成することができる。
この構成によれば、第1の色光、第2の色光の各々を第1の画素と第2の画素の配列方向に分離してこれらの画素に確実に入射させることができる。
この構成によれば、第1の色光、第2の色光の各々を第1の画素と第2の画素の配列方向に分離してこれらの画素に確実に入射させることができる。
本発明のプロジェクターにおいて、前記複数のレンズアレイの前記レンズを、前記隣り合う第1の画素と第2の画素との配列方向および前記配列方向と直交する方向に曲率を有する凸レンズで構成することができる。
この構成によれば、第1の色光、第2の色光の各々を第1の画素と第2の画素の配列方向に分離するのみならず、配列方向と直交する方向に集束させることができる。その結果、光変調素子に照射された光が画素の開口部に入射する割合が増え、光利用効率を向上させることができる。
この構成によれば、第1の色光、第2の色光の各々を第1の画素と第2の画素の配列方向に分離するのみならず、配列方向と直交する方向に集束させることができる。その結果、光変調素子に照射された光が画素の開口部に入射する割合が増え、光利用効率を向上させることができる。
本発明のプロジェクターにおいて、前記複数の光変調素子は、前記複数の第1の画素と前記複数の第2の画素の各々が前記光変調素子の画面垂直方向に連続してそれぞれ配列され、前記画面垂直方向に並ぶ前記複数のレンズが、前記第1の画素と前記第2の画素の配列に対応して直線状に配置されている構成を採用しても良い。
この構成によれば、第1の画素と第2の画素の各々が画面垂直方向に連続して配列されているため、光変調素子において、第1の画素、第2の画素の各々に第1の画像用の画像データ、第2の画像用の画像データをそれぞれ供給するデータ線等の構成を容易に実現しやすい。
この構成によれば、第1の画素と第2の画素の各々が画面垂直方向に連続して配列されているため、光変調素子において、第1の画素、第2の画素の各々に第1の画像用の画像データ、第2の画像用の画像データをそれぞれ供給するデータ線等の構成を容易に実現しやすい。
本発明のプロジェクターにおいて、前記複数の光変調素子は、前記複数の第1の画素と前記複数の第2の画素の各々が前記光変調素子の画面垂直方向および画面水平方向にそれぞれ交互に配列されている構成を採用しても良い。
この構成によれば、第1の画像、第2の画像の各々が、画面垂直方向、画面水平方向の双方に交互に配列された画素で構成されるため、画面垂直方向の画素1列分もしくは画面水平方向の画素1行分の画像がまるごと欠落することがなく、解像度の低下を感じにくくすることができる。
この構成によれば、第1の画像、第2の画像の各々が、画面垂直方向、画面水平方向の双方に交互に配列された画素で構成されるため、画面垂直方向の画素1列分もしくは画面水平方向の画素1行分の画像がまるごと欠落することがなく、解像度の低下を感じにくくすることができる。
本発明のプロジェクションシステムは、前記本発明のプロジェクターと、前記複数の色光のそれぞれ前記第1の色光を選択的に透過する第1選択部と、前記複数の色光のそれぞれ前記第2の色光を選択的に透過する第2選択部とを備える眼鏡と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1の色光によって右眼用画像、第2の色光によって左眼用画像を形成しておき、観察者が、例えば各色光のうちの第1の色光を選択的に透過する第1選択部を右眼側に有し、各色光のうちの第2の色光を選択的に透過する第2選択部を左眼側に有する眼鏡を装着して被投射面を見ることにより、立体画像を視認することができる。
この構成によれば、第1の色光によって右眼用画像、第2の色光によって左眼用画像を形成しておき、観察者が、例えば各色光のうちの第1の色光を選択的に透過する第1選択部を右眼側に有し、各色光のうちの第2の色光を選択的に透過する第2選択部を左眼側に有する眼鏡を装着して被投射面を見ることにより、立体画像を視認することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。
本実施形態のプロジェクターは、赤色光変調用、緑色光変調用、青色光変調用の3組の液晶ライトバルブを備えた、いわゆる3板式の液晶プロジェクターであり、右眼用画像と左目用画像からなる立体画像の表示が可能なプロジェクターの例である。
図1は、プロジェクターと眼鏡とを含む本実施形態のプロジェクションシステムを示す概略構成図である。図2は、プロジェクターに用いられる液晶ライトバルブの断面図である。図3は、液晶ライトバルブにおける画素とマイクロレンズとの配置を示す平面図である。図4は、マイクロレンズの斜視図である。
以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態のプロジェクターは、赤色光変調用、緑色光変調用、青色光変調用の3組の液晶ライトバルブを備えた、いわゆる3板式の液晶プロジェクターであり、右眼用画像と左目用画像からなる立体画像の表示が可能なプロジェクターの例である。
図1は、プロジェクターと眼鏡とを含む本実施形態のプロジェクションシステムを示す概略構成図である。図2は、プロジェクターに用いられる液晶ライトバルブの断面図である。図3は、液晶ライトバルブにおける画素とマイクロレンズとの配置を示す平面図である。図4は、マイクロレンズの斜視図である。
以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態のプロジェクター1は、図1に示すように、照明装置2と、色分離光学系3と、リレー光学系4と、3組の光分離素子5(赤色光用光分離素子5R,緑色光用光分離素子5G,青色光用光分離素子5B)と、3組の液晶ライトバルブ6(赤色光変調用液晶ライトバルブ6R,緑色光変調用液晶ライトバルブ6G,青色光変調用液晶ライトバルブ6B、光変調素子)と、ダイクロイックプリズム7(色合成光学系)と、投射レンズ8(投射光学系)と、を備え、これらの構成要素がそれぞれシステム光軸Lに沿って配置されている。照明装置2は、光源9と、一対のレンズアレイ10,11と、偏光変換素子12と、重畳レンズ13と、を備えている。色分離光学系3は、ダイクロイックミラー14と、緑色光用光分離素子5Gと、を備えている。リレー光学系4は、第1リレーレンズ15と、ミラー16と、第2リレーレンズ17と、を備えている。
光源9は、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等のランプ19と、ランプ19の光を反射するリフレクター20と、リフレクター20で反射した光を平行化する凹レンズ21と、から構成され、システム光軸Lを中心軸とする光束を射出する。
一対のレンズアレイ10,11は、光源9から射出された光の輝度分布を均一化するものである。第1レンズアレイ10は、複数の第1小レンズ22がマトリクス状に配列されたものである。同様に、第2レンズアレイ11は、複数の第2小レンズ23がマトリクス状に配列されたものである。第1小レンズ22と第2小レンズ23とは1対1で対応している。光源9から射出された光は、複数の第1小レンズ22に空間的に分割されて入射する。第1小レンズ22は、入射した光を対応する第2小レンズ23に結像させる。これにより、複数の第2小レンズ23の各々に2次光源像が形成される。なお、第1小レンズ22の外形形状は、液晶ライトバルブ6R,液晶ライトバルブ6G,液晶ライトバルブ6Bの画像形成領域の外形形状と略相似形となっている。
偏光変換素子12は、一対のレンズアレイ10,11から射出された光の偏光状態を揃えるものである。偏光変換素子12は、複数の偏光変換セル(図示略)を含んでいる。各偏光変換セルは、第2小レンズ23の列と1対1で対応している。第2小レンズ23に形成された2次光源像からの光は、この第2小レンズ23の列に対応する偏光変換セルの入射領域に入射する。
偏光変換セルの各々には、入射領域に対応させて偏光ビームスプリッタ膜(以下、PBS膜と称する)が設けられている。入射領域に入射した光は、PBS膜を透過するP偏光とPBS膜を反射するS偏光に分離される。PBS膜を透過したP偏光はそれに対応させて配置された位相差板によりS偏光に偏光変換される。PBS膜を反射したS偏光はさらに反射部材で、PBS膜を透過したP偏光の射出方向と同じ方向に反射される。従って、本実施形態の偏光変換素子12は入射した光をS偏光に揃えて射出する。
重畳レンズ13は、偏光変換素子12から射出された光を被照明領域である赤色光変調用液晶ライトバルブ6R,緑色光変調用液晶ライトバルブ6G,青色光変調用液晶ライトバルブ6Bにて重畳させるものである。照明装置2から射出された光は、空間的に分割された後、重畳されることにより照明領域内での輝度分布が均一化される。
色分離光学系3は、ダイクロイックミラー14と、緑色光用光分離素子5Gと、を含んでいる。ダイクロイックミラー14は、所定の波長帯域の色光を選択的に反射させ、それ以外の波長帯域の色光を透過させる特性を有している。ここでは、ダイクロイックミラー14は、青色光LBを反射させ、緑色光LGと赤色光LRとを透過する分光特性を有している。すなわち、ダイクロイックミラー14は、青色光LBと、緑色光LGおよび赤色光LRとを分離する。
本実施形態において、光分離素子5は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光を各色光の波長帯域内において互いに波長帯域が異なる第1の色光および第2の色光に分離し、これら第1の色光および第2の色光を互いに異なる方向から後述するレンズアレイに入射させる機能を有している。ただし、本実施形態の場合、3組の光分離素子5のうち、緑色光用光分離素子5Gのみは、上述した機能を有する他、色分離光学系3の一つの構成要素としても機能している。緑色光用光分離素子5Gは、緑色光LGを反射させ、赤色光LRを透過する分光特性を有している。すなわち、緑色光用光分離素子5Gは、緑色光LGと赤色光LRとを分離する。
照明装置2から射出されたシステム光軸Lを中心軸とする光束は、ダイクロイックミラー14に入射する。システム光軸Lを中心軸とする光束のうちの青色光LBは、ダイクロイックミラー14で反射して青色光用光分離素子5Bに入射する。一方、ダイクロイックミラー14を透過した緑色光LGおよび赤色光LRのうち、緑色光LGは緑色光用光分離素子5Gで反射し、赤色光LRは緑色光用光分離素子5Gを透過する。緑色光用光分離素子5Gを透過した赤色光LRは、第1リレーレンズ15を透過し、ミラー16で反射した後、第2リレーレンズ17を透過し、赤色光用光分離素子5Rに入射する。赤色光LRの光路は他の青色光LBの光路、緑色光LGの光路と比べて光路長が長いため、光路長が長いことによる光の損失分を補償する目的で赤色光LRの光路にはこのようなリレー光学系4を適用する。
青色光用光分離素子5Bは、青色光LBを当該青色光LBの波長帯域内において互いに波長帯域が異なる第1の青色光LB1(第1の色光)および第2の青色光LB2(第2の色光)に分離し、これら第1の青色光LB1および第2の青色光LB2を互いに異なる方向から青色光変調用液晶ライトバルブ6Bのレンズアレイ36に入射させる。例えばダイクロイックミラー14で反射した青色光LBの波長帯域が450〜490nmであったとすると、青色光用光分離素子5Bは、この青色光LBを、波長帯域が450〜470nmの第1の青色光LB1と、波長帯域が470〜490nmの第2の青色光LB2とに分離する。
青色光用光分離素子5Bは、波長選択ミラー25Bと、ミラー26と、から構成されている。照明装置2に近い側に波長選択ミラー25Bが配置され、照明装置2から遠い側にミラー26が配置されている。波長選択ミラー25Bは、波長帯域が450〜470nmの第1の青色光LB1を反射し、波長帯域が470〜490nmの第2の青色光LB2を透過する波長選択反射面25Baを有している。ミラー26は、波長帯域にかかわらず、入射した光を反射する反射面26aを有している。したがって、青色光用光分離素子5Bに入射した光のうち、第1の青色光LB1は、波長選択ミラー25Bの波長選択反射面25Baで反射する。第2の青色光LB2は、波長選択ミラー25Bの波長選択反射面25Baを透過した後、ミラー26の反射面26aで反射する。
波長選択ミラー25Bとミラー26とは、入射する青色光LBの光軸(システム光軸L)と波長選択ミラー25Bの波長選択反射面25Baとがなす角度θ1と、青色光LBの光軸とミラー26の反射面26aとがなす角度θ2が異なるように、青色光LBの光軸に対して傾いて配置されている。例えば青色光LBの光軸と波長選択ミラー25Bの波長選択反射面25Baとがなす角度θ1は45度+α度、青色光LBの光軸とミラー26の反射面26aとがなす角度θ2は45度−α度に設定されている。すなわち、波長選択反射面25Baに対する第1の青色光LB1の入射角と反射面26aに対する第2の青色光LB2の入射角とは異なっているから、波長選択ミラー25Bの波長選択反射面25Baで反射した第1の青色光LB1の主光線とシステム光軸Lとがなす第1の角度と、ミラー26の反射面26aで反射した第2の青色光LB2の主光線とシステム光軸Lとがなす第2の角度とは異なる。そのため、波長選択ミラー25Bの波長選択反射面25Baで反射した第1の青色光LB1と、ミラー26の反射面26aで反射した第2の青色光LB2とは、異なる角度でフィールドレンズ28に入射する。
緑色光用光分離素子5Gの構成は、上述した青色光用光分離素子5Bの構成と同様である。緑色光用光分離素子5Gは、緑色光LGを当該緑色光LGの波長帯域内において互いに波長帯域が異なる第1の緑色光LG1(第1の色光)および第2の緑色光LG2(第2の色光)に分離し、これら第1の緑色光LG1および第2の緑色光LG2を互いに異なる方向から緑色光変調用液晶ライトバルブ6Gのレンズアレイ36に入射させる。例えばダイクロイックミラー14を透過した緑色光LGの波長帯域が500〜560nmであったとすると、緑色光用光分離素子5Gは、この緑色光を、波長帯域が500〜530nmの第1の緑色光LG1と、波長帯域が530〜560nmの第2の緑色光LG2とに分離する。
緑色光用光分離素子5Gを構成する波長選択ミラー25Gは、波長帯域が500〜530nmの第1の緑色光LG1を反射し、波長帯域が530〜560nmの第2の緑色光LG2と620〜740nmの赤色光LRとを含む光を透過する波長選択反射面25Gaを有している。緑色光用光分離素子5Gに入射した光のうち、第1の緑色光LG1は波長選択ミラー25Gの波長選択反射面25Gaで反射し、第2の緑色光LG2は波長選択ミラー25Gの波長選択反射面25Gaを透過した後、ミラー26の反射面26aで反射し、赤色光LRは波長選択ミラー25Gの波長選択反射面25Ga及びミラー26の反射面26aを透過する。
波長選択ミラー25Gとミラー26とは、入射する緑色光LGの光軸(システム光軸L)と波長選択ミラー25Gの波長選択反射面25Gaとがなす角度θ1と、緑色光LGの光軸とミラー26の反射面26aとがなす角度θ2が異なるように、緑色光LGの光軸に対して傾いて配置されている。すなわち、波長選択反射面25Gaに対する第1の緑色光LG1の入射角と反射面26aに対する第2の緑色光LG2の入射角とは異なっているから、波長選択ミラー25Gの波長選択反射面25Gaで反射した第1の緑色光LG1の主光線とシステム光軸Lとがなす第1の角度と、ミラー26の反射面26aで反射した第2の緑色光LG2の主光線とシステム光軸Lとがなす第2の角度とは異なる。そのため、波長選択ミラー25Gの波長選択反射面25Gaで反射した第1の緑色光LG1と、ミラー26の反射面26aで反射した第2の緑色光LG2とは、異なる角度でフィールドレンズ28に入射する。
赤色光用光分離素子5Rの構成は、上述した青色光用光分離素子5B、緑色光用光分離素子5Gの構成と同様である。赤色光用光分離素子5Rは、赤色光LRを当該赤色光LRの波長帯域内において互いに波長帯域が異なる第1の赤色光LR1(第1の色光)および第2の赤色光LR2(第2の色光)に分離し、これら第1の赤色光LR1および第2の赤色光LR2を互いに異なる方向から赤色光変調用液晶ライトバルブ6Rのレンズアレイ36に入射させる。例えば緑色光用光分離素子5Gを透過した赤色光LRの波長帯域が620〜740nmであったとすると、赤色光用光分離素子5Rは、この赤色光LRを、波長帯域が620〜680nmの第1の赤色光LR1と、波長帯域が680〜740nmの第2の赤色光LR2とに分離する。
赤色光用光分離素子5Rを構成する波長選択ミラー25Rは、波長帯域が680〜740nmの第2の赤色光LR2を反射し、波長帯域が620〜680nmの第1の赤色光LR1を透過する波長選択反射面25Raを有している。したがって、赤色光用光分離素子5Rに入射した光のうち、第2の赤色光LR2は波長選択ミラー25Rの波長選択反射面25Raで反射し、第1の赤色光LR1は波長選択ミラー25Rの波長選択反射面25Raを透過した後、ミラー26の反射面26aで反射する。
なお、青色光用光分離素子5Bと緑色光用光分離素子5Gにおいては、各波長選択ミラー25B,25Gが、短波長側の第1の青色光LB1もしくは第1の緑色光LG1を反射し、長波長側の第2の青色光LB2もしくは第2の緑色光LG2を透過する特性を有していた。これに対し、赤色光用光分離素子5Rにおいては、波長選択ミラー25Rが、長波長側の第2の赤色光LR2を反射し、短波長側の第1の赤色光LR1を透過する特性を有している点が、青色光用光分離素子5Bおよび緑色光用光分離素子5Gとは異なる。これは、後述するダイクロイックプリズム7で各色光を合成する際に第1の色光同士、第2の色光同士が合成されるようにして、右眼用画像および左目用画像を形成するためである。
波長選択ミラー25Rとミラー26とは、入射する赤色光LRの光軸と波長選択ミラー25Rの波長選択反射面25Raとがなす角度θ1と、赤色光LRの光軸とミラー26の反射面26aとがなす角度θ2が異なるように、光軸に対して傾いて配置されている。すなわち、波長選択反射面26Raに対する第2の赤色光LR2の入射角と反射面26aに対する第1の赤色光LR1の入射角とは異なっているから、波長選択ミラー25Rの波長選択反射面25Raで反射した第1の赤色光LR1の主光線とシステム光軸Lとがなす第1の角度と、ミラー26の反射面26aで反射した第2の赤色光LR2の主光線とシステム光軸Lとがなす第2の角度とは異なる。そのため、波長選択ミラー25Rの波長選択反射面25Raで反射した第2の赤色光LR2と、ミラー26の反射面26aで反射した第1の赤色光LR1とは、異なる角度でフィールドレンズ28に入射する。
フィールドレンズ28に互いに異なる角度で入射した第1の青色光LB1と第2の青色光LB2とは、フィールドレンズ28によってそれぞれの主光線と略平行な光になるように屈折し、互いに異なる入射角で青色光用液晶ライトバルブ6Bにそれぞれ入射する。緑色光LGについても、青色光LBと同様であり、第1の緑色光LG1と第2の緑色光LG2とは、互いに異なる入射角で緑色光用液晶ライトバルブ6Gにそれぞれ入射する。赤色光LRについても、青色光LBと同様であり、第1の赤色光LR1と第2の赤色光LR2とは、互いに異なる入射角で赤色光用液晶ライトバルブ6Rにそれぞれ入射する。
青色光用液晶ライトバルブ6B、緑色光用液晶ライトバルブ6G、赤色光用液晶ライトバルブ6Rは、図1に示すように、光が入射する側から順に、入射側偏光板30、液晶パネル31(31R,31G,31B)、射出側偏光板32が配置され、液晶パネル31の入射側にレンズアレイ36が配置された構成(図2参照)となっている。
本実施形態の液晶パネル31は、一対の基板間に液晶層が挟持された透過型の液晶パネルである。図2では、液晶パネル31の詳細な構成の図示は省略し、液晶パネル31を1枚の板状に描いている。液晶パネル31の画像形成領域には複数の画素PR,PLがマトリクス状に配置されている。液晶パネル31には、隣り合う画素PR,PLの間を区画するブラックマトリクス33が設けられている。
液晶パネル31の画像形成領域は、図3に示すように、右眼用画像(第1の画像)の情報に応じて光を変調する複数の右眼用画素PR(第1の画素)が画面垂直方向に連続して配列された右眼用画素群PGR(第1の画素群)と、左眼用画像(第2の画像)の情報に応じて光を変調する複数の左眼用画素PL(第2の画素)が画面垂直方向に連続して配列された左眼用画素群PGL(第2の画素群)と、を有している。右眼用画素群PGRと左眼用画素群PGLとは、画面水平方向に交互に配列されている。図3においては、左から数えて1番目、3番目の列が右眼用画素群PGRであり、左から数えて2番目、4番目の列が左眼用画素群PGLである。
なお、「画面垂直方向」とは、右眼用画素PR、左眼用画素PLの各々に右眼用画像データ、左眼用画像データを供給するデータ線(図示せず)の延在方向であり、図3における縦方向である。「画面水平方向」とは、右眼用画素PR、左眼用画素PLの各々を走査する走査線(図示せず)の延在方向であり、図3における横方向である。
液晶パネル31の光入射側には、図2に示すように、例えば光透過性を有する光学接着剤等の接合材34を介して複数のレンズ35(マイクロレンズ)からなるレンズアレイ36(マイクロレンズアレイ)が設けられている。レンズアレイ36においては、図2および図3に示すように、互いに隣り合う右眼用画素PRと左眼用画素PLからなる一対の画素に対して1個のレンズ35が対応するように配置されている。1個のレンズ35は、図4に示すように、一対の右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向(画面水平方向)に曲率を持ち、一対の右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に直交する方向(画面垂直方向)には曲率を持たないシリンドリカルレンズで構成されている。本実施形態のレンズアレイ36は、この種のシリンドリカルレンズからなる複数のレンズ35が、一対の右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に直交する方向(画面垂直方向)に直線状に配列されている。レンズアレイ36の全体としては、複数のレンズ35がマトリクス状に配列された構成を有している。
本実施形態の場合、図2に示すように、例えばレンズアレイ36に対して所定の角度で入射した第1の青色光LB1(第1の色光)は、レンズ35によって右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に集束された状態で右眼用画素PRに入射する。一方、第1の青色光LB1とは異なる角度で入射した第2の青色光LB2(第2の色光)は、レンズ35によって右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に集束された状態で左眼用画素PLに入射する。
なお、本実施形態では、液晶パネル31の光入射側に結合材34を介してレンズアレイ36が固定されているため、右眼用画素PR、左眼用画素PLとレンズアレイ36の各レンズ35との位置関係がずれることがない。その結果、第1の青色光LB1が右眼用画素PRに、第2の青色光LB2が左眼用画素PLに確実に入射する状態が維持される点で好ましい。しかしながら、レンズアレイ36は、液晶パネル31の光入射側に配置されていれば良く、必ずしも液晶パネル31に固定されていなくても良い。
各液晶パネル31は、画像情報を含んだ画像信号を供給するパーソナルコンピューター等の信号源(図示略)と電気的に接続されている。各液晶パネル31は、供給された右眼用画像信号、左眼用画像信号に基づいて入射光を画素毎に変調し、右眼用画素PRを用いて右眼用画像、左眼用画素PLを用いて左眼用画像を同時に形成する。青色光変調用液晶ライトバルブ6B,緑色光変調用液晶ライトバルブ6G,赤色光変調用液晶ライトバルブ6Rは、それぞれ青色画像、緑色画像、赤色画像を内包した変調光を射出する。青色光変調用液晶ライトバルブ6B,緑色光変調用液晶ライトバルブ6G,赤色光変調用液晶ライトバルブ6Rにより変調された光(形成された画像)は、ダイクロイックプリズム7に入射する。
ダイクロイックプリズム7は、4つの三角柱プリズムが互いに貼り合わされた構造になっている。三角柱プリズムにおいて貼り合わされる面は、ダイクロイックプリズム7の内面になる。ダイクロイックプリズム7の内面に、赤色光が反射してその他の色光が透過するミラー面と、青色光が反射してその他の色光が透過するミラー面とが互いに直交して形成されている。ダイクロイックプリズム7に入射した第1の緑色光LG1および第2の緑色光LG2は、ミラー面をそのまま直進して射出される。ダイクロイックプリズム7に入射した第1の赤色光LR1および第2の赤色光LR2、第1の青色光LB1および第2の青色光LB2は、ミラー面で選択的に反射あるいは透過して、緑色光の射出方向と同じ方向に射出される。このようにして3つの色光(画像)が重ね合わされて合成され、合成された色光が投射レンズ8によってスクリーン等の被投射面に拡大投写される。
図1に示すように、眼鏡53は、観察者の右目に選択された波長域の光だけを入射させる第1選択部51と、観察者の左目に選択された波長域の光だけを入射させる第2選択部52を備える。第1選択部51は、ダイクロイックミラー14、緑色用光分離素子5G、青色用光分離素子5B、及び赤色用光分離素子5Rにより分離された、第1の青色光LB1、第1の緑色光LG1、および第1の赤色光LR1Gに該当する波長域の光を選択的に透過する、つまり第1の色光を選択的に透過する波長選択素子を備える。第2選択部52は、ダイクロイックミラー14、緑色用光分離素子5G、青色用光分離素子5B、及び赤色用光分離素子5Rにより分離された、第2の青色光LB2、第2の緑色光LG2、および第2の赤色光LR2Gに該当する波長域の光を選択的に透過する、つまり第2の色光を選択的に透過する波長選択素子を備える。このような眼鏡53とプロジェクター1とを備えたプロジェクションシステム50において、観察者は、眼鏡53を介してプロジェクター1から投写された映像を、立体画像として観察することができる。
本実施形態の場合、各色光は互いに波長帯域が異なる第1の色光と第2の色光とで構成されているため、波長帯域が450〜470nmの第1の青色光LB1と、波長帯域が500〜530nmの第1の緑色光LG1と、波長帯域が620〜680nmの第1の赤色光LR1とが、ダイクロイックプリズム7により合成されて右眼用画像が形成される。また、波長帯域が470〜490nmの第2の青色光LB2と、波長帯域が530〜560nmの第2の緑色光LG2と、波長帯域が680〜740nmの第2の赤色光LR2とが、ダイクロイックプリズム7により合成されて左眼用画像が形成される。よって、右眼用画像と左眼用画像とは、各画像を構成する光の波長帯域が異なっている。ただし、右眼用画像と左眼用画像とは必ずしも色相が異なるわけではなく、画像信号の補正等により色相を合わせることが可能である。
よって、観察者は、右眼で各色光のうちの第1の青色光LB1、第1の緑色光LG1、および第1の赤色光LR1を透過し、左眼で各色光のうちの第2の青色光LB2、第2の緑色光LG2、および第2の赤色光LR2を透過する波長選択性を有する眼鏡を装着して被投射面を見れば、右眼用画像と左眼用画像とからなる立体画像を視認することができる。このように、本実施形態のプロジェクター1においては、右眼用画像と左眼用画像とが同時に投射され、右眼用画像と左眼用画像を時分割で交互に投射する従来技術のように、表示に寄与しない光が射出されるフレームが時間的に存在することがない。その結果、本実施形態のプロジェクター1によれば、従来よりも明るい立体画像表示を実現することができる。
[レンズアレイの第1変形例]
上記実施形態では、液晶パネル31の光入射側のレンズアレイ36を構成する個々のレンズ35がシリンドリカルレンズであった。この構成に代えて、図5に示すように、一対の右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向(画面水平方向)と、前記配列方向と直交する方向(画面垂直方向)の双方向に曲率を有する複数の凸レンズ40で構成されたレンズアレイ41を用いても良い。
上記実施形態では、液晶パネル31の光入射側のレンズアレイ36を構成する個々のレンズ35がシリンドリカルレンズであった。この構成に代えて、図5に示すように、一対の右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向(画面水平方向)と、前記配列方向と直交する方向(画面垂直方向)の双方向に曲率を有する複数の凸レンズ40で構成されたレンズアレイ41を用いても良い。
このレンズアレイ41を用いた場合、第1の色光、第2の色光の各々を一対の右眼用画素PRと左眼用画素PLの配列方向に集束させるのみならず、配列方向と直交する方向にも集束させることができる。その結果、液晶パネル31に照射された光がブラックマトリクス33に囲まれた画素の開口部に入射する割合が増えるため、光の利用効率を向上させることができる。
[レンズアレイの第2変形例]
上記実施形態では、複数の右眼用画素PR、複数の左眼用画素PLがそれぞれ画面垂直方向に連続して配列され、レンズアレイ36の複数のレンズ35が、右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に直交する方向(画面垂直方向)に直線状に配列されていた。この構成に代えて、図6に示すように、右眼用画素PRと左眼用画素PLの各々が画面垂直方向および画面水平方向に交互に配列された液晶パネルを用いても良い。その場合、画面垂直方向に並ぶ複数のレンズ35が、画面水平方向に1画素分ずれて配置されたレンズアレイを用いることが望ましい。
上記実施形態では、複数の右眼用画素PR、複数の左眼用画素PLがそれぞれ画面垂直方向に連続して配列され、レンズアレイ36の複数のレンズ35が、右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に直交する方向(画面垂直方向)に直線状に配列されていた。この構成に代えて、図6に示すように、右眼用画素PRと左眼用画素PLの各々が画面垂直方向および画面水平方向に交互に配列された液晶パネルを用いても良い。その場合、画面垂直方向に並ぶ複数のレンズ35が、画面水平方向に1画素分ずれて配置されたレンズアレイを用いることが望ましい。
この構成によれば、右眼用画像、左眼用画像の各々が、画面垂直方向、画面水平方向の双方に交互に配列された画素で構成されるため、画面垂直方向の画素1列分もしくは画面水平方向の画素1行分の画像がまるごと欠落することがなく、解像度の低下を感じにくくすることができる。
[レンズアレイの第3変形例]
もしくは、図7に示すように、右眼用画素PRと左眼用画素PLの一対の画素が画面垂直方向に並んで配置され、複数の右眼用画素PR、複数の左眼用画素PLがそれぞれ画面水平方向に連続して配列された液晶パネルを用いても良い。この場合、右眼用画素PRと左眼用画素PLの一対の画素の配列方向に対応して、レンズアレイの各レンズ35は少なくとも画面垂直方向に曲率を持つ形状となる。そして、複数のレンズ35が、右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に直交する方向(画面水平方向)に直線状に配列されている。
もしくは、図7に示すように、右眼用画素PRと左眼用画素PLの一対の画素が画面垂直方向に並んで配置され、複数の右眼用画素PR、複数の左眼用画素PLがそれぞれ画面水平方向に連続して配列された液晶パネルを用いても良い。この場合、右眼用画素PRと左眼用画素PLの一対の画素の配列方向に対応して、レンズアレイの各レンズ35は少なくとも画面垂直方向に曲率を持つ形状となる。そして、複数のレンズ35が、右眼用画素PRと左眼用画素PLとの配列方向に直交する方向(画面水平方向)に直線状に配列されている。
[光分離素子の第1変形例]
上記実施形態では、波長選択ミラー25R,25G,25Bとミラー26とからなる光分離素子の例を挙げた。この構成に代えて、例えば図8に示すように、ミラー43とフィールドレンズ28との間に、入射光Lの光軸に対して傾いて配置された、屈折率の波長分散を有する光透過板44で構成された光分離素子を用いても良い。この構成では、透過光の波長によって光透過板44の屈折角が異なるため、光透過板44は、互いに波長帯域が異なる2つの色光を分離するとともに、異なる角度で後段の光学素子に入射させることができる。
上記実施形態では、波長選択ミラー25R,25G,25Bとミラー26とからなる光分離素子の例を挙げた。この構成に代えて、例えば図8に示すように、ミラー43とフィールドレンズ28との間に、入射光Lの光軸に対して傾いて配置された、屈折率の波長分散を有する光透過板44で構成された光分離素子を用いても良い。この構成では、透過光の波長によって光透過板44の屈折角が異なるため、光透過板44は、互いに波長帯域が異なる2つの色光を分離するとともに、異なる角度で後段の光学素子に入射させることができる。
この構成によれば、一つの光透過板44を光路内に挿入するだけの簡易な構成で各光を右眼用画素PRもしくは左眼用画素PLに入射させることができるため、プロジェクターの構成を簡略化することができる。
[光分離素子の第2変形例]
もしくは、図9に示すように、回折格子45で構成された光分離素子を用いても良い。この構成では、入射光の波長帯域によって回折格子45の回折角が異なるため、回折格子45は、互いに波長帯域が異なる2つの色光を分離するとともに、異なる角度で後段の光学素子に入射させることができる。
もしくは、図9に示すように、回折格子45で構成された光分離素子を用いても良い。この構成では、入射光の波長帯域によって回折格子45の回折角が異なるため、回折格子45は、互いに波長帯域が異なる2つの色光を分離するとともに、異なる角度で後段の光学素子に入射させることができる。
この構成によれば、一つの回折格子45を光路内に挿入するだけの簡易な構成で各光を右眼用画素PRもしくは左眼用画素PLに入射させることができるため、プロジェクターの構成を簡略化することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態では、白色光を射出する光源を備えた照明装置を用い、光源からの白色光を色分離光学系で3つの色光に分離する構成としたが、この構成に代えて、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ射出する光源を備えた照明装置を用いても良い。この構成とすれば、色分離光学系を用いる必要がなく、装置構成を簡略化することができる。その他、プロジェクターの各構成要素の形状、数、配置等に関しては、上記実施形態に限ることなく、適宜変更が可能である。
上記実施形態では、同一の被投射面上に複数種類の画像を表示する例として、右眼用画像と左眼用画像とで構成される立体画像表示の例を挙げたが、この用途に限ることなく、例えば2人の観察者が一つの被投射面を見たときに、各観察者が内容の異なる第1の画像、第2の画像のいずれか一方を選択的に視認する技術に本発明を適用しても良い。
1…プロジェクター、2…照明装置、5…光分離素子(5R…赤色光用光分離素子、5G…緑色光用光分離素子、5B…青色光用光分離素子)、6…液晶ライトバルブ(光変調素子、6R…赤色光変調用液晶ライトバルブ、6G…緑色光変調用液晶ライトバルブ、6B…青色光変調用液晶ライトバルブ)、7…ダイクロイックプリズム(色合成光学系)、8…投射レンズ(投射光学系)、25R,25G,25B…波長選択ミラー、26…ミラー、35,40…レンズ、36,41…レンズアレイ、44…光透過板(光分離素子)、45…回折格子(光分離素子)、50…プロジェクションシステム、51…第1選択部、52…第1選択部、53…眼鏡、PR…右眼用画素(第1の画素)、PL…左眼用画素(第2の画素)。
Claims (9)
- 互いに異なる色の複数の色光を含む光を射出する照明装置と、
前記複数の色光のそれぞれに対応して設けられ、当該対応する色光のうち所定の波長域の第1の色光を第1の角度で反射し、前記対応する色光のうち前記所定の波長域とは異なる波長域の第2の色光を前記第1の角度とは異なる第2の角度で反射する複数の光分離素子と、
第1の画像の情報に応じて光を変調する複数の第1の画素と、前記第1の画像とは異なる第2の画像の情報に応じて光を変調する複数の第2の画素と、をそれぞれ備え、前記複数の光分離素子のそれぞれに対応して設けられる複数の光変調素子と、
前記光分離素子で反射された前記第1の色光を前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つに集光するとともに、前記少なくとも1つの第1の画素に隣り合う前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つに前記光分離素子で反射された前記第2の色光を集光するレンズを複数備え、前記複数の光変調素子のそれぞれの光入射側に設けられる複数のレンズアレイと、
前記複数の光変調素子によって変調された前記複数の色光を合成する色合成光学系と、
前記色合成素子によって合成された光を投射する投射光学系と、を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 前記複数の光分離素子が、前記第1の色光および前記第2の色光のうちのいずれか一方の光を反射させて他方の光を透過させる波長選択反射面を有する波長選択ミラーと、前記波長選択ミラーの後段に設けられ、前記波長選択ミラーを透過した光を反射させる反射面を有するミラーと、をそれぞれ備え、
前記波長選択反射面に対する光の入射角と前記反射面に対する光の入射角とが異なることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。 - 前記複数の光分離素子が、入射光の光軸に対して傾いて配置された、屈折率の波長分散を有する光透過板をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
- 前記複数の光分離素子が、回折格子をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
- 前記複数のレンズアレイの前記レンズが、前記隣り合う第1の画素と第2の画素との配列方向に曲率を有するシリンドリカルレンズであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記複数のレンズアレイの前記レンズが、前記隣り合う第1の画素と第2の画素との配列方向および前記配列方向と直交する方向に曲率を有する凸レンズであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記複数の光変調素子は、
前記複数の第1の画素と前記複数の第2の画素の各々が前記光変調素子の画面垂直方向に連続してそれぞれ配列され、
前記画面垂直方向に並ぶ前記複数のレンズが、前記第1の画素と前記第2の画素の配列に対応して直線状に配置されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載のプロジェクター。 - 前記複数の光変調素子は、
前記複数の第1の画素と前記複数の第2の画素の各々が前記光変調素子の画面垂直方向および画面水平方向にそれぞれ交互に配列されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載のプロジェクター。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のプロジェクターと、
前記複数の色光のそれぞれ前記第1の色光を選択的に透過する第1選択部と、前記複数の色光のそれぞれ前記第2の色光を選択的に透過する第2選択部とを備える眼鏡と、
を備えることを特徴とするプロジェクションシステム。
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WO2014102976A1 (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-03 | Necディスプレイソリューションズ株式会社 | プロジェクターおよびその制御方法 |
-
2011
- 2011-03-02 JP JP2011045024A patent/JP2012181417A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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