以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させる演出ボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。さらに、操作キーユニット190も備えている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
また、本実施形態のパチンコ機100では、オリジナル(ダイトモ)モードを設定することが可能である。第1副基板160には、そのオリジナルモードを有効とするか無効とするかを切り替えるオリジナルモード選択スイッチ161が設けられている。このオリジナルモード選択スイッチ161は、工場からのパチンコ機100の出荷時にパチンコ機100製造メーカが操作するか、あるいはパチンコ機設置店舗の店員が操作する。図2に示すオリジナルモード選択スイッチ161は、パチンコ機設置店舗の店員が操作可能になっているが、第1副基板160の、オリジナルモード選択スイッチ161が設けられた部分を出荷時にかしめる等して、出荷以降はオリジナルモード選択スイッチ161を操作不能にしてもよい。つまりオリジナルモード選択スイッチ161は、遊技者から操作が不能なので、製造メーカの人間や店員等の限られた人間のみが操作可能に構成されることが好ましい。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLumineS3ence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、可変入賞開口と、ソレノイドによってその可変入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。可変入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。扉部材2341は、所定の閉状態およびその閉状態よりも遊技球の、可変入賞開口への進入が容易な開状態のうちのいずれか一方の状態からいずれか他方の状態に状態変更する。閉状態および開状態はともに静止状態であり、閉状態は所定の第1の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における閉状態は、扉部材2341が遊技盤200の遊技者側の面と一致した静止状態である。一方、開状態は所定の第2の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における開状態は、扉部材2341が遊技盤200に対して略垂直になるまで遊技者側に回動した静止状態である。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。なお、閉状態には、完全に閉塞してしる状態の他、遊技球の進入が実質的に不可能な程度に少し開いている状態であってもよい。また、可変入賞口は、遊技球が通過したり入り込んだりすること等によって遊技球の入賞となるものであればよく、図3に示すものに限定されない。特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は装飾図柄表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412と、図2に示すオリジナルモード選択スイッチ161(ディップスイッチ)を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示す演出ボタン136の押下を検出する演出ボタン検出センサ426と、操作キーユニット190の操作を検出する操作キーユニットセンサ425と、各種センサからの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動表示と称することがある。この特図の変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図C」は2R特別大当り図柄であって、突然確変と称される。これらの図柄(特図A,C)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は15R大当り図柄であり、「特図D」は2R大当り図柄であって、突然時短と称される。特図Bまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図E」は、隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄である。特図Eが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図C、および特図Eに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図B、特図D、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、特図A〜Dに当選すると、いずれも大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図Aおよび特図Cが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図Bおよび特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図E,特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。
さらに、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。図5(a)に示す、特図Gは第1小当り図柄であり、特図Hは第2小当り図柄である。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
以上説明したように、大当り遊技および小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が1または複数回の開閉動作を行い、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、本実施形態では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a)に示す、特図Iは第1ハズレ図柄であり、特図Jは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図I」と「特図J」以外のハズレ図柄(例えば、第3のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよく、本実施形態ではハズレ図柄は複数種類の図柄を含むものである。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態(大当り制御状態および小当り制御状態)と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態(特別遊技状態)とハズレ制御状態(通常遊技状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300が行い、主制御部300は、制御状態移行手段の一例にも相当する。なお、小当り制御状態は、可変入賞口234の扉部材2341が開閉動作を行うものの、可変入賞口234への入球はほとんど期待することができないため、小当り制御状態を上記第1の有利度の制御状態(通常遊技状態)ととらえることもできる。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否決定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜と特図J)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段の一例に相当する。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。15R特別大当りである「特図A」や15R大当りである「特図B」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、15R特別大当りである「特図A」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)が停止表示される。したがって、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ場合(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)には、この装飾図柄の組合せを見ただけでは、確変付きである15R特別大当りに当選したのか、確変なしである15R大当りに当選したのかは不明である。また、隠れ確変である「特図E」や、突然通常である「特図F」や、小当りである「特図G」,「特図H」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった“装飾図柄の組合せ3”を停止表示し、突然確変である「特図C」や、突然時短である「特図D」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾3−装飾5」といった“装飾図柄の組合せ4”を停止表示する。また、ハズレである「特図I」,「特図J」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”〜“装飾図柄の組合せ4”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動表示と称することがある。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6(a)を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、特図1および特図2ごとに、大当り時特図決定用乱数カウンタ初期値の生成用カウンタ、大当り時特図決定用乱数カウンタ、小当り時特図決定用乱数カウンタ初期値の生成用カウンタ、小当り時特図決定用カウンタ、ハズレ時特図決定用乱数カウンタ初期値の生成用カウンタ、ハズレ時特図決定用乱数カウンタ、および特図タイマ番号決定用乱数カウンタの各カウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図1および特図2ごとに、保留数、大当り判定用乱数値、大当り時特図決定用乱数値、小当り時特図決定用乱数値、ハズレ時特図決定用乱数値、当否事前判定結果、特図事前判定結果、当否判定結果、特図決定結果、および特図タイマ決定結果それぞれが記憶される。さらにRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた特図の保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、特図1大当り判定用乱数値、大当り時特図1決定用乱数値、小当り時特図1決定用乱数値、およびハズレ時特図1決定用乱数値の4つの乱数値を1セットにしてこれら4つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。また、特図2の保留記憶部には、特図2大当り判定用乱数値、大当り時特図2決定用乱数値、小当り時特図2決定用乱数値、およびハズレ時特図2決定用乱数値の4つの乱数値を1セットにしてこれら4つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期化処理を行う。この初期化処理では、まず、初期設定1として、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、およびWDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。次に、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する(以下、この処理をWDT処理と称する)。WDT処理に続いて、ステップS101の初期化処理では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはWDT処理に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)には初期設定2を行う。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
次いで、ステップS103では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。ここでの基本乱数初期値更新処理では、大当り時特図決定用乱数カウンタ、小当り時特図決定用乱数カウンタ、ハズレ時特図決定用乱数カウンタそれぞれの初期値を生成するための3つの初期値生成用カウンタを更新する。この基本乱数初期値更新処理の終了後にステップS105に進む。
ステップS105では、演出乱数更新処理を行う。主制御部300のRAM308には、特図用および普図用それぞれのタイマ番号決定用乱数カウンタが設けられており、これらのカウンタはいずれも、0から99の範囲の値を取り得るタイマ番号決定用乱数値を生成する。ステップS105では、このカウンタの値を更新する。この演出乱数更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS103に戻る。
主制御部300は、所定の周期(例えば4ms)ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS103およびS105の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図6(b)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。図6(b)は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。なお、このタイマ割込処理スタート時には、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避したり、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行ったりする。
まず、ステップS201では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、このステップS201では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
基本乱数初期値更新処理(ステップS203)では、各種乱数カウンタ初期値の生成用カウンタの値を0〜99の範囲で更新し、続く基本乱数更新処理(ステップS205)では、各種乱数カウンタの値を0〜99の範囲で更新し、例えば、大当り時特図1決定用乱数カウンタが1周するごとに、その生成用カウンタの値を、大当り時特図1決定用乱数カウンタにセットする。その他の乱数カウンタについても同様に処理する。
ステップS207では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
続いて、入賞判定処理(ステップS209)を行う。入賞判定処理(ステップS209)では、まず、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
続いて、この入賞判定処理では、第1特図始動口230あるいは第2特図始動口232に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合に、所定の始動情報を記憶する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、大当り判定用乱数値、および各種の特図決定用乱数値を記憶する。大当り判定用乱数値は、図4に示す乱数値生成回路318の乱数値記憶用レジスタから取得した値を加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)である。一方、特図決定用乱数値は、RAM308に設けられた特図決定用乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられた特図決定用乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報導出手段の一例に相当する。各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図の保留記憶部は、第1特図始動口230あるいは第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて導出された始動情報を所定の上限数(ここでは4個)まで記憶可能な始動情報記憶手段の一例に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を始動情報記憶手段としてもよいし、特図の保留記憶部および一時領域を始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図の保留数の値に1を加算し、特図の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では2)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に、始動情報である普図当選乱数値として記憶する。また、この入賞判定処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234への入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234への入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば、それらの始動情報を記憶せずに、ステップS211に進む。
また、この入賞判定処理(ステップS209)が終了すると先読み処理が呼び出される。この先読み処理では、まず、前回実行した先読み処理から保留数が増加しているか否かを判定する。すなわち、主制御部300のRAM308には、これまでの保留数(前回のタイマ割込処理終了時点での保留数であり、旧保留数と呼ぶものとする)も記憶されており、CPU304は、入賞判定処理(ステップS209)を経た今回の先読み処理を実行する時点の保留数と、旧保留数とを比較し、保留数が増加しているか否かを判定する。保留数が増加していなければ、始動情報を先読みせずにこの先読み処理は終了する。一方、保留数が増加していれば、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内の特図1大当り判定用乱数値の増加分を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内の特図2大当り判定用乱数値の増加分を先読みする。ここでの先読みは、増加分だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の先読み処理では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
本実施形態のパチンコ機100では、大当りに当選する確率が相対的に低い特図低確率状態と、相対的に高い特図高確率状態のいずれか一方の制御状態にある。特図高確率状態であることは確率変動中と呼ばれる。主制御部300のRAM308には、確変フラグが用意されている。この確率変動グラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、確率変動グラグがオフに設定されていると、特図低確率状態である。
主制御部300のROM306には、先読み処理で用いられる当否事前判定用テーブルが記憶されている。この当否事前判定用テーブルには、特図高確率状態と特図低確率状態とに分けて乱数範囲が規定されている。特図1大当り判定用乱数値あるいは特図2大当り判定用乱数値の先読みが終了すると、今度は、先読みした特図1大当り判定用乱数値あるいは特図2大当り判定用乱数値が、当否事前判定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかについて判定する。すなわち、RAM308に用意された確変フラグを参照し、特図低確率状態の場合には、先読みした特図1大当り判定用乱数値あるいは特図2大当り判定用乱数値が、所定の数値範囲であるときには、当否事前判定結果は「大当り」と事前判定し、それ以外であるときには、当否事前判定結果は「ハズレ」と事前判定する。なお、後述する特図関連処理(図6(b)に示すステップS213)でも、当否事前判定用テーブルの内容と同じ内容の当否判定用テーブルを用いて特図変動遊技の当否判定を改めて行い、ここでの判定結果は、あくまで事前判定の結果である。
当否事前判定結果が、「大当り」の場合には、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内の大当り時特図1決定用乱数値を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内の大当り時特図2決定用乱数値を先読みする。当否事前判定結果が、「小当り」の場合には、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内の小当り時特図1決定用乱数値を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内の小当り時特図2決定用乱数値を先読みする。当否事前判定結果が、「ハズレ」の場合には、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内のハズレ時特図1決定用乱数値を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内のハズレ時特図2決定用乱数値を先読みする。主制御部300のROM306には、先読み処理で用いられる特図事前判定用テーブルも記憶されている。特図事前判定用テーブルには、図5(a)に示す10種類の停止図柄態様(「特図A」から「特図J」)それぞれに対応した乱数範囲が規定されており、先読みした特図決定用乱数値が、いずれの乱数範囲に属するかによって特図事前判定結果(図5(a)に示すいずれの停止図柄態様が停止表示されるのか)を得る。なお、ここでの特図の判定結果も、あくまで事前判定の結果であり、特図の停止図柄態様の判定も後述する特図関連処理(図6(b)に示すステップS213)において改めて行われる。
以上説明した始動情報の先読みや、先読みした始動情報を用いての事前判定は、後述する特図関連処理(S213)の当否判定(本抽選)が行われる前に実行されるものである。特図1大当り判定用乱数値および各種の特図1決定用乱数値を先読みする主制御部300が、第1始動情報先読み手段の一例に相当し、特図2大当り判定用乱数値および各種の特図2決定用乱数値を先読みする主制御部300が、第2始動情報先読み手段の一例に相当する。また、特図1大当り判定用乱数値と、各種の特図1決定用乱数値に基づく事前判定を行う主制御部300が、第1事前判定手段の一例に相当し、特図2大当り判定用乱数値と、各種の特図2決定用乱数値に基づく事前判定を行う主制御部300が、第2事前判定手段の一例に相当する。
主制御部300のRAM308には、保留ごとの領域に区分けされた特図1用の先読み情報一時記憶部と、同じく保留ごとの領域に区分けされた特図2用の先読み情報一時記憶部が設けられている。特図事前判定結果を表す情報(特図を表す情報でもあり以下、先読み情報と称する)は、それらの先読み情報一時記憶部の、対応する保留の領域に格納される。
なお、保留数が増加していなければ、先読み情報一時記憶部の、対応する保留の領域には「保留なし」という先読情報が記憶される。また、本実施形態の先読み処理では、大当り遊技中であった場合、および現在の制御状態が電サポ状態(時短フラグがオン状態)であった場合には、特図1の始動情報の先読みや事前判定は行わず、これらの場合には、先読みした特図1の始動情報に基づく停止図柄の事前判定が行われていないことを表す「未判定」情報を、先読み情報一時記憶部の、対応する保留の領域に記憶する。すなわち、一対の羽根部材2321が設けられていない始動口(状態が固定的な始動領域である第1特図始動口230)へ入球したことに基づいて、大当り遊技中および電サポ中に取得した始動情報に基づく事前判定は行われず、その事前判定結果の報知も行われない。こうすることによって、遊技者の公平性が担保される。なお、本実施形態では、始動情報自体の先読みも行わないが、先読みは行って事前判定およびその結果報知は行わない態様であってもよく、さらには、先読みおよび事前判定は行うが、事前判定結果の報知は行わない態様であってもよい。
図6(b)に示す主制御部タイマ割込処理では、ステップS209の入賞判定処理に続いて普図関連処理を行う(ステップS211)。この普図関連処理では、まず、普図状態更新処理として、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における処理では、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)のいずれか一方の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、ここでの普図関連処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄およびハズレ図柄のいずれか一方の図柄態様の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば0.6秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を必ず設定する。この設定により、確定表示された当り図柄が所定期間、必ず停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。このようにして普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う主制御部300のCPU304が、図柄表示制御手段の一例に相当する。
また、上記所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図関連処理では、電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(本実施形態では6秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を必ず出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を必ず設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図関連処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。
続いて、この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
図6(b)に示す主制御部タイマ割込処理では、以上説明したステップS211の普図関連処理に続いて特図関連処理(ステップS213)を行う。この特図関連処理では、まず最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、2R特別大当たり図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1ハズレ図柄(特図I)、および第1ハズレ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(特別遊技状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)にする。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、RAM308には、大当りフラグも用意されており、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、特図2変動遊技の開始時に大当りフラグがオンされている。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中(特別遊技状態中)に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図C」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図B」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。主制御部300のCPU304は、遊技球の、第2特図始動口232(可変始動領域)への進入のしやすさ(進入率)を制御した状態である進入率制御状態を、第1の進入率制御状態である非電サポ状態と第2の進入率制御状態である電サポ状態との間で変化させる進入率変化手段の一例に相当する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、RAM308にはハズレフラグも用意されており、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
以上説明した特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図関連抽選処理を行う。特図関連抽選処理では、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)が行われ、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)が行われる。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミング(所定の契機で開始した主制御部タイマ割込処理における入賞判定処理S209)で第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の結果報知よりも優先して行われ、抽選が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく抽選の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく抽選の結果の報知よりも先に行われる。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が抽選手段(当否判定手段)の一例に相当する。
特図2関連抽選処理では、抽選(当否判定)の実行、停止表示する特図の決定、およびタイマ番号の決定を行う。まず、所定条件を充足したか否かを判定する。すなわち、最初に、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。ここでは、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割り込み処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。ここでの判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割り込み処理に戻り、1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになる。
所定の当否判定条件が成立していれば、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2大当り判定用乱数値、大当り時特図2決定用乱数値、小当り時特図2決定用乱数値、およびハズレ時特図2決定用乱数値)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2大当り判定用乱数値、大当り時特図2決定用乱数値、小当り時特図2決定用乱数値、およびハズレ時特図2決定用乱数値)を取り出す処理を行う主制御部300が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
次いで、当否判定処理を行う。主制御部300のROM306には、当否決定用テーブルも記憶されている。この当否決定用テーブルの内容は、先に説明した当否事前判定用テーブルの内容と同じである。この当否判定処理では、RAM308に用意された確変フラグを参照し、制御状態(特図低確率状態,特図高確率状態)に応じて、特図2大当り判定用乱数値が当否決定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、当否決定結果として「大当り」、「小当り」、または「ハズレ」を導出する。特図高確率状態では、特図低確率状態に比べて、大当りに当選する確率が高い。「大当り」、「小当り」、または「ハズレ」を導出することが当否判定(抽選)に相当し、ここで当否判定処理を実行する主制御部30のCPU304が、抽選手段(当否判定手段)の一例に相当する。また、「大当り」は、特定の当否判定結果の一例に相当する。
当否判定処理の実行が完了すると、特図の図柄決定処理へ進む。主制御部300のROM306には、特図決定用テーブルも記憶されている。この特図決定用テーブルの内容は、先に説明した特図事前判定用テーブルの内容と同じである。この特図の図柄決定処理では、当否決定結果が、「大当り」の場合には、大当り時特図2決定用乱数値が特図決定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図決定結果を「特図A」〜「特図F」のいずれかに決定する。また、当否決定結果が、「小当り」の場合には、小当り時特図2決定用乱数値が特図決定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図決定結果を「特図G」または「特図H」に決定する。さらに、当否決定結果が、「ハズレ」の場合には、ハズレ時特図2決定用乱数値が特図決定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図決定結果を「特図I」または「特図J」に決定する。特図の図柄決定処理を実行する主制御部30のCPU304が、図柄決定手段の一例に相当する。
特図の図柄決定処理に続いて変動時間決定処理において、特図の変動表示における変動表示期間を決定する。この変動時間決定処理では、RAM308に設けられたタイマ番号決定用乱数カウンタからタイマ番号決定用乱数を取得する。タイマ番号決定用乱数の取得タイミングは、特図変動開始直前のタイミングであるが、始動情報を取得するタイミングであってもよい。主制御部300のROM306には、タイマ番号決定用テーブルも記憶されている。このタイマ番号決定用テーブルには、タイマ番号と、そのタイマ番号に対応した乱数範囲が、特図決定結果ごとに規定されている。タイマ番号は、第2特図表示装置214あるいは第1特図表示装置212が、図柄の変動を開始してから当否判定の結果を表す停止図柄を表示するまでの時間、すなわち特図が変動表示する変動表示期間(特図変動時間)を表すものであるが、装飾図柄の変動表示期間としてもよい。
本実施形態では、タイマとしてタイマ1〜8のタイマが用意されている。タイマ1は特図変動停止期間が2秒になり、超短縮された特図変動時間になることを表し、タイマ2は特図変動停止期間が5秒になり、短縮された特図変動時間になることを表す。なお、タイマ1あるいはタイマ2に決定されることを特図変短と称することがある。タイマ3は特図変動停止期間が10秒になり、タイマ7は特図変動停止期間が8秒になる。これらのタイマ3やタイマ7は、通常の特図変動時間(基準となる特図変動時間)になることを表し、タイマ3に基づく特図の変動を通常変動1と称し、タイマ7に基づく特図の変動を通常変動2と称する。タイマ1〜タイマ3およびタイマ7では図3に示す装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはリーチなしになる。
タイマ4は特図変動停止期間が12秒になることを表し、タイマ4に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはノーマルリーチが選択される。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。タイマ5は特図変動停止期間が40秒になることを表し、タイマ6は特図変動停止期間が50秒になることを表す。タイマ5又は6に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはスーパーリーチが選択される。スーパーリーチは、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたもの(ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等)である。
タイマ8は特図変動停止期間が60秒になることを表す。タイマ8に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンは特殊変動が選択される。特殊変動には、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等が含まれ、本実施形態では、タイマ8に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンは全回転リーチが選択される。タイマ8が選択される確率は、他のタイマが選択される確率より極めて低く、この全回転リーチはプレミアリーチに相当する。
なお、単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチと特殊変動を含んだ装飾図柄の変動パターンを意味する。
このリーチは、特図関連処理における当否判定(本抽選)の結果が特定の当否判定結果(遊技者の有利度が高い所定の結果)になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に事前に報知する予告演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。
ここでの変動時間決定処理では、タイマ番号決定用テーブルを用いて、タイマ番号決定用乱数に基づいて、タイマ番号を決定する。すなわち、取得したタイマ番号決定用乱数が特図決定結果に対応したいずれの乱数範囲に属するかによってタイマ番号を決定する。このタイマ番号の決定にあたっては、タイマ番号決定用テーブルが、保留数に応じてタイマ番号を規定しているものであれば、タイマ番号決定用乱数の他、現在の特図2の保留数にも基づいて、タイマ番号を決定すればよい。
以上説明した特図変動時間を表すタイマ番号は、RAM308の所定領域に格納される。
なお、特図抽選関連処理が実行される前(例えば、上述の入賞判定処理S209)に、1または複数の期間情報であるタイマ番号を含む複数種類のタイマ選択テーブルから、特図事前判定結果に基づいて、あるいは所定の専用乱数抽選によって1種類のタイマ選択テーブルを選択しておき、ここでは、そのタイマ選択テーブルからタイマ番号を決定してもよい。ここでのタイマ番号の決定にあたっても、専用乱数(例えばタイマ番号決定用乱数)による抽選を行ってもよいし、抽選を行わなくともタイマ番号が一義的に既に決まっている態様であてもよい。また、この特図抽選関連処理においてタイマ選択テーブルを選択し、タイマ選択テーブルに基づいて装飾図柄の変動パターンを第1副制御部400に選択させてもよい。
変動時間決定処理が完了すると、その他特図2関連抽選処理が行われ、特図2関連抽選処理は終了になる。
続いて、特図関連処理では、特図1関連抽選処理を行う。この特図1関連抽選処理で行う各処理は、上述の特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。
以上で、図6(b)に示す主制御部タイマ割込処理における特図関連処理(ステップS213)は終了し、コマンド設定送信処理(ステップS215)に進む。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、タイマ番号を表す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、タイマ番号を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、特図決定結果を表す情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。ここにいう入賞演出開始コマンドは大当り遊技開始コマンドに相当する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示させ、大当り遊技が終了する。ここにいう終了演出開始コマンドは大当り遊技終了コマンドに相当する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、大入賞口開放コマンドのコマンドデータとして、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、大入賞口閉鎖コマンドのコマンドデータとして、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の停止図柄を表す情報(特図事前判定結果)を設定する。
さらに、このステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図6(b)に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS217)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、図4に示す情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS219では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップS201において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。ここで設定したデバイス情報は基本コマンドに含められて、第1副制御部400に送信される。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
ステップS219のデバイス監視処理が終了すると、図6(a)に示す主制御部メイン処理に復帰するが、復帰前には、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行う。また、復帰前に、低電圧信号がオンであるか否かを監視して、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行って、その後、主制御部メイン処理に復帰するようにしてもよい。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、図1に示す演出ボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データを演出ボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に演出可動体224の駆動回路422への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
第1副制御部400のRAM408には、第2副制御部500に送信する制御コマンドを設定する送信領域が設けられている。S309で読み出した演出データの中等に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを送信領域に設定する処理を行う(ステップS319)。
続いて、オリジナルモード制御処理を行い(ステップS321)、ステップS303へ戻る。オリジナルモード制御処理(ステップS321)については後述する。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に設定し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
以上説明したように、装飾図柄表示装置208は表示手段の一例に相当する。また、第1副制御部400および第2副制御部500を併せたものが、演出実行手段の一例に相当する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
続いて、本実施形態のパチンコ機100における特徴的な処理について説明する。上述のごとく、本実施形態のパチンコ機100では、オリジナル(ダイトモ)モードを設定することが可能である。
図8は、オリジナルモードを説明するための図である。
このオリジナル(ダイトモ)モードでは、オリジナルモードを設定可能な遊技台で、そのオリジナルモードを設定した状態で遊技した結果の履歴情報を、遊技台に記憶させておく。遊技台では、履歴情報に応じた様々な特典(例えば、出現率が低い演出や、遊技の利益に関する情報を示す演出の実行)が付与される。オリジナルモードを設定した遊技を終了する場合には、遊技台に記憶させておいた履歴情報を含む、遊技者個人個人の情報である個別設定情報をサーバに入力する。オリジナルモードを設定した遊技を終了するたびに、遊技台からは、その遊技の履歴が反映された新たな履歴情報を含む個別設定情報が発行される。遊技者が新たな履歴情報を含む個別設定情報をサーバに入力すると、サーバ側で保存していた個別設定情報が更新される。サーバに保存した個別設定情報を、次回遊技を行う際に、遊技台に入力することで、次回遊技の際にも、入力した個別設定情報に含まれる履歴情報に応じた特典が付与される。この個別設定情報は、暗号化された所定桁数のパスワードに含められて遊技台−遊技者(外部機器装置)−サーバ間でやりとりされる。個別設定情報には、遊技台の機種を特定する機種コードも含まれており、遊技台には、対応する機種コードが記憶されている。異なる機種間でも履歴情報を共通に用いることができる仕様では、対応する機種コードは複数になり、同一の機種間でしか履歴情報を用いることができない仕様では、対応する機種コードは一つになる。
図8には、遊技台の一種である図1に示すパチンコ機100と、遊技台製造メーカが運用するサーバSが示されている。サーバSとパチンコ機100は、通信ネットワークNを介して接続されている。ここでの通信ネットワークNは、インターネットであるが、TCP/IPプロトコルによって構築されたネットワークであってもよく、例えば、LAN(Local Area Network)であってもよい。したがって、サーバSとパチンコ機100は、室内においてLANケーブルで接続されたものであってもよい。この場合には、サーバSは、パチンコ機100が設置されたホールのホールコンピュータであってもよい。さらに、パチンコ機100にサーバ機能を内蔵してもよい。
また図8には、通信機能と画像読取機能をもった外部機器装置の一例としての携帯電話端末Mも示されている。図8に示す携帯電話端末Mは、カメラ機能とバーコードリーダ機能を有するものである。携帯電話端末Mは、カメラ機能によって二次元バーコードを撮影すると、バーコードリーダ機能が起動し、二次元バーコードに含まれる文字情報を抽出する。さらに、この携帯電話端末Mは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)のプロトコルによりウェブページにアクセスすることができる通信端末である。なお、以下の説明でウェブページというときには、このHTTPのプロトコルに準拠したページをいう。図8に示す通信ネットワークNには、ここでは図示省略した携帯電話端末事業者等が提供するサーバ等も接続されており、サーバSと携帯電話端末Mは、この通信ネットワークNを介してデータの送受信を行うことができる。
さらに図8には、遊技台としてスロットマシン900も示されている。図8に示すスロットマシン900もオリジナルモードが設定可能な遊技台である。
サーバSにはウェブページが用意されており、会員登録のための初回登録ページや、パスワード発行ページや、更新受付ページや、カスタマイズページ等が用意されている。
図9(a)は、図1に示す操作キーユニット190を示す図である。
図9(a)に示す操作キーユニット190は、十字キー191と、OKボタン192と、キャンセルボタン193を有する。キャンセルボタン193を押下すると、一つ前の画面に戻すことができる。
非遊技状態(ここではデモ画面が表示されている状態)でOKボタン192を押下すると、図9(i−1)等に示すように、デモ画面にメニューウィンドウ610とカスタマイズガイド620が追加表示される。ここにいう非遊技状態とは、特図の図柄変動停止中の状態が相当する。なお、デモ画面には、OKボタン192を押下するとメニューウィンドウ610とカスタマイズガイド620が追加表示されることが告知されている。
ここで、メニューウィンドウ610やカスタマイズガイド620の追加表示が許可されるタイミングについて詳しく説明する。特図の図柄変動が開始されてから、いずれかの装飾図柄の変動が停止表示するまでの間であれば、メニューウィンドウ610とカスタマイズガイド620の追加表示を許可してもよい。すなわち、遊技台の興趣として、装飾図柄の停止態様を遊技者に見せることがあげられるが、該態様の表示を邪魔しない期間であればメニューの表示を許可してもよい。ただし、装飾図柄の変動領域を覆うようにメニューウィンドウ610やカスタマイズガイド620が追加表示される態様では、特図の図柄変動の停止中に追加表示を許可することが好ましく、特図の図柄変動が開始されてから、いずれかの装飾図柄の変動が停止表示するまでの間は、装飾図柄の変動表示を優先し、追加表示を不許可にすることが好ましい。言い換えれば、メニューウィンドウ610とカスタマイズガイド620は、装飾図柄の変動領域から外れた位置に追加表示されることが好ましい。さらには、第4図側の表示領域からも外れた位置に追加表示されることがより好ましい。
メニューウィンドウ610等の追加表示を原則的に禁止する期間としては、装飾図柄の図柄停止動作中があげられる。この図柄停止動作中とは、リーチやスーパーリーチにおけるリーチ状態になってから中図柄が停止表示するまでの期間であったり、ゆれ変動の期間であったり、図柄確定表示の期間であったりする。上述したように、遊技台の興趣は、図柄の停止態様に依存するため、該態様の表示中はメニュー呼び出しを禁止に設定する。また、大当り遊技中や小当り遊技中も禁止期間になる。大当り遊技中や小当り遊技中は、図柄の停止態様と同様に、遊技者に利益が与えられる期間であり、その後の遊技者に与えられる利益の大きさを示唆する情報の報知等も行われるため、該報知の邪魔になるようなメニューウィンドウ610等の追加表示を禁止する。なお、後述するように、メニューウィンドウ610から実行可能な機能は、主にオリジナルモードの設定・解除動作、オリジナルモード設定確認等になる。オリジナルモードを解除する契機は、遊技者が遊技を終了する契機とみなすことができるため、メニューウィンドウ610の追加表示は、遊技者が遊技を終了する可能性が高い期間でのみ可能であれば問題はない。
さらに、メニューウィンドウ610等の追加表示を行えるタイミングであっても例外的に追加表示を禁止してもよい期間が存在する。例えば、いわゆる擬似連実行中の、最初の装飾図柄の変動開始から停止表示までは禁止してもよい。また、大当り遊技終了後や小当り遊技終了後から所定期間、遊技者を煽るために演出態様を通常と異ならせる特別演出が実行されている期間についても禁止してもよい。
更に、特図E、F、G、H表示後の所謂潜伏状態に遊技状態が移行したことに基づいてメニューウインドウ610等の追加表示を禁止してもよい。潜伏状態は、遊技者に有利な状態なのか不利な状態なのかが外部からは分かりづらくなっているため、初心者は該潜伏状態であることを把握出来ずに席を立ってしまう恐れがあるが、予めオリジナルモードを設定しておくことで、該潜伏状態が開始するとオリジナルモードが終了できなくなり、遊技者にとって有利な潜伏状態を残した状態での離席を防ぎつつ、遊技台の稼動低下も抑止することができる場合がある。
遊技台が図8に示すスロットマシン900である場合には、メニューウィンドウ610等の追加表示は、メダル投入受付期間になる。このメダル投入受付期間には、デモ画面表示時や、リール停止による表示判定後や、メダル払出後や、精算ボタン押下後が相当する。
メニューウィンドウ610等の追加表示を原則的に禁止する期間としては、ボーナス中や、ボーナス確定画面表示中や、連続演出実行中や、いわゆるリプレイタイム(RT)やアシストリプレイタイム(ART)終了画面表示中になる。すなわち、遊技者にとって有利な期間が終了する場合、終了を報知するタイミングでは追加表示を禁止する。スロットマシン900の場合、該終了の報知後の次回遊技操作(ベット押下、スタートレバー押下)で逆転演出(有利な期間がまだ継続することを報知)が頻繁に行われるため、単純に有利な期間の継続有無によりメニューウィンドウ610等の追加表示の許可と禁止を切り替えると、そのことから有利な期間の継続か終了かが分かってしまうため、有利な期間の終了時には一律に追加表示を禁止する。
さらに、メニューウィンドウ610等の追加表示を行えるタイミングであっても例外的に追加表示を禁止してもよい期間が存在する。例えば、セレクタ・ホッパー・扉開放等のエラー発生中には、例外的に禁止する。
また、パチンコ機100やスロットマシン900に共通なことであるが、図2に示したオリジナルモード選択スイッチ161によってオリジナルモードを無効とし、オリジナルモードの設定を禁止することができる。また、メニューウィンドウ610等の追加表示を禁止する第1の態様、すなわちパスワード入力不能かつ二次元コード発行不能である第1の態様と、パスワード入力は可能であるが二次元コードの発行は不能である第2の態様とを設けてもよい。この第2態様は、例えば、サーバS側の開発が間に合わない場合等のための処理になる。パスワード入力により遊技台で隠し要素等を出現させることは可能とするが、サーバSが履歴情報の管理等を行うことはできない。さらに、パスワード入力を省略し、二次元コードの発行を可能とした第3の態様を設けてもよい。この第3の態様によれば、ミッション達成や遊技終了等により二次元コードを発行することは可能であり、サーバS側で履歴情報の管理等を行うことはできるが、遊技台で履歴情報の反映等はできない。
図9(i)は、「会員登録」が選択された場合の装飾図柄表示装置208に表示される画面を示す図である。
図9(i−1)等に示すように、メニューウィンドゥ610に表示されるメニューとしては「会員登録」「パスワード入力」「二次元コード発行」「データクリア」「終了」が用意されている。メニューウィンドゥ610の中を、図9(a)に示す十字キー191を操作することで、カーソル191aが移動し、所望のメニューにカーソル191aを合わせて、OKボタン192を1回押下すると、カーソル191aの位置に表示されていたメニューが選択される。
同図(i−1)では、「会員登録」が選択され、会員登録画面が開かれる(同図(i−2)参照)。会員登録画面では、パスワード取得ための二次元バーコードC1が表示される。この二次元バーコードC1には、サーバS側の、初回登録のための登録ページのURLが含まれている。オリジナルモードを設定するには、まず、会員登録を行う必要がある。遊技者は、図8に示すようなカメラ機能とバーコードリーダ機能を有する携帯電話端末Mで、その二次元バーコードC1読み取り、初回登録ページのURLを取得する。遊技者は、取得したURLの登録ページに携帯電話端末Mからアクセスする。サーバSは、初回登録ページにアクセスしてきた者を識別できる個人識別情報(ID)を取得し、パスワードを発行する。個人識別情報(ID)は、携帯電話端末M固有の個体識別番号に基づく情報であったり、アクセス者に入力してもらった情報であったりする。ここで発行されるパスワードには、履歴情報の初期値が含まれている。履歴情報は、ここで取得した個人識別情報に対応付けられてサーバSに記憶される。サーバSからパスワードが発行されると、携帯電話端末Mの表示画面にそのパスワードが表示される。
図9(ii)は、「パスワード入力」が選択された場合の装飾図柄表示装置208に表示される画面を示す図である。
同図(ii−1)では、「パスワード入力」が選択され、パスワード入力画面が開かれる(同図(ii−2)参照)。会員登録を既に行っている遊技者で、オリジナルモードの設定を望む者は、遊技を開始する前に、まずパスワードを入力しなければならない。パスワードは、携帯電話端末MからサーバSのパスワード発行ページにアクセスすることで取得することができる。サーバSは、アクセスしてきた者の個人識別情報を取得すると、その個人識別情報に対応付けて記憶されている履歴情報を含めたパスワードを発行し、携帯電話端末Mの表示画面にそのパスワードが表示される。パスワードは、所定桁数の暗号化されたものであり、例えば「GI¥LS」といったものになる。パスワードに含むことができる情報の量は、パスワードの桁数×入力文字数に依存する。なお、パスワードには、遊技者を識別するための個人識別情報のみを含ませ、遊技台側で履歴情報を個人識別情報と対応付けて保存しておいてもよいが、サーバS側で履歴情報を保存しておくことで、台移動した場合であっても同一条件のオリジナルモードで遊技が可能になる。
また、図9(i−2)に示される会員登録画面でOKボタン192を1回押下しても、このパスワード入力画面が開かれる。パスワード入力画面には、アルファベットと記号の一覧表が表示される。この一覧表の中を、図9(a)に示す十字キー191を操作することで、カーソル191aが移動し、所望のアルファベットあるいは記号にカーソル191aを合わせて、OKボタン192を1回押下すると、カーソル191aを合わせたアルファベットあるいは記号が入力される。遊技者は、携帯電話端末Mの表示画面を見ながら、十字キー191とOKボタン192を操作してパスワードを入力する。
パスワードが入力されたパチンコ機では、暗号化されたパスワードを復号化し、履歴情報を取得する。ここで、履歴情報を取得することができなかったり、履歴情報に含まれる機種コードに対応していなかったりした場合には、パスワードが認識できなかったことが報知され(図9(ii−3)参照)、所定時間経過すると、メニューウィンドウ610やカスタマイズガイド620の表示が消えた上記デモ画面に切り替わる。一方、履歴情報を取得することができた場合には、パスワードが認識に成功したことが報知され(図9(ii−4)参照)、オリジナルモードの設定は完了したことになる。本実施形態では、正しいパスワードを入力しないと、オリジナルモードの設定は行えない。オリジナルモードが設定されると、設定後の遊技の結果等を含む履歴がパチンコ機100に一旦保存される。また、パスワードに含まれていた履歴情報を反映した遊技を楽しむことができるようになる。例えば、パスワードに含まれていた履歴情報が表す遊技の続きを楽しむことができたり、あるいは履歴情報に応じた特典が付与されたりする。図9(ii−4)に示す画面が所定時間表示されると、デモ画面に切り替わる。
すでにパスワードが入力されオリジナルモードが開始されている場合であっても、上記新規パスワードの入力を受け付けても良いが、すでにパスワードが入力されている旨を報知しても良い。
図10(i)は、「二次元コード発行」が選択された場合の装飾図柄表示装置208に表示される画面を示す図である。
図10(i−1)では、「二次元コード発行」が選択され、同図(i−2)に示す警告画面を経由して、二次元コード発行画面が開かれる(同図(i−3)参照)。同図(i−3)に示される二次元コード発行画面には、パチンコ機100で生成された二次元コードC2が表示されている。この二次元コードC2の発行は、オリジナルモードを設定した状態での遊技を終了する際に遊技者に選択してもらうことを想定して用意されている。
ここにいう二次元コードは、最大容量が2053バイト(約2KB)であり、表示上の大きさを、21×21[セル]〜177×177[セル]の範囲で4セル刻みに変更することができる。二次元コードの代表的なものとしてはQRコード(登録商標)が知られている。なお、二次元コードに代えて、一次元バーコードや暗号化された文字列であってもよい。ただし、二次元コードは、単なる文字列に比較して、内包可能な情報量が圧倒的に多い利点がある。文字列の場合には、含ませる情報量が多くなる程、文字列が増加し、人間では覚えきれない、書きとめ切れないため、二次元コードにより報知することで、負担を減らすことができる。
本実施形態では、二次元コードC2に、個人識別情報(ID)、今回遊技の結果、および詳しくは後述するミッション達成状況が含まれている。また、特図始動口(230、232)への入賞回数、図8に示すスロットマシン100であればリールの総回転数、ボーナス(大当り)回数、小役(小当り)回数、店舗識別用情報、遊技台固有の情報、可動状況、エラー回数等を含めてもよい。今回遊技の結果やミッション達成状況や入賞回数等は、履歴情報に相当する。さらに、二次元コードC2には、サーバSに用意された更新受付ページのURLも含まれている。
本実施形態のパチンコ機100では、二次元コードC2を発行すると、その二次元コードC2に含めた今回遊技の結果等の情報が、パチンコ機100から消去される。図10(i−2)に示す警告画面は、そのことを遊技者に警告するための画面である。
遊技者が、発行された二次元コードC2を携帯電話端末Mのカメラ機能を利用して撮影すると、バーコードリーダ機能が起動する。図8に示す携帯電話端末Mの表示画面には、サーバSに用意された更新受付ページのアドレスを表す「http://www.〜/jp」に、二次元コードC2に含まれる、個人識別情報(ID)や履歴情報を表す引数が付加されたURLが表示されている。遊技者が、読み取った二次元コードC2からバーコードリーダ機能によって変換されたURLにアクセスすると、引数部分に含まれていた個人識別情報に対応付けてこれまでサーバSに記憶されていた履歴情報が、引数部分に含まれている履歴情報に更新される。
遊技者は、図10(i−3)に示す二次元コード発行画面を閉じるには、二次元コード発行画面に表示されている「終了」にカーソル191aを合わせてOKボタン192を押下する。すると、同図(i−4)に示す警告画面が表示される。この警告画面は、二次元コードC2の再表示を要求するか否かを確認するためのものであり、「戻る」にカーソル191aを合わせてOKボタン192を押下すると、同図10(i−3)に示す二次元コード発行画面に戻り、「終了」にカーソル191aを合わせてOKボタン192を押下すると、デモ画面に切り替わる。
なお、本実施形態のパチンコ機100では、二次元コードC2を読み取り終わった遊技者が遊技台をそのまま放置する恐れがあるため、二次元コード発行時点で遊技台が記憶している履歴情報を消去するようにしているが、これに限らず、二次元コード発行後に遊技者の操作に基づき履歴情報を消去するようにしてもよいし、遊技者が履歴情報を消去しない場合には、履歴情報を反映した遊技に戻れるように構成してもよい。
図10(ii)は、「データクリア」が選択された場合の装飾図柄表示装置208に表示される画面を示す図である。
同図(ii−1)では、「データクリア」が選択され、同図(ii−2)に示す警告画面を経由して、パチンコ機100から今回遊技の結果およびミッション達成状況等の情報が消去される(同図(ii−3)参照)。今回遊技の結果が思わしくなかったり、ミッションを達成をしたが、再度、そのミッション達成までの過程を楽しみたい場合もあり、データクリアも選択できるようにしている。同図(ii―2)では、データクリアを誤って選択した者に対する警告を表示している。上述のごとく、本実施形態では、正しいパスワードを入力しないと、オリジナルモードの設定は行われず、遊技の結果等を含む履歴もパチンコ機100に保存されない。同図(ii−4)では、パスワード未入力の状態で「データクリア」を選択した者に対するメッセージが表示される。同図(ii−3)に示す画面や同図(ii−4)に示す画面が所定時間表示されると、デモ画面に切り替わる。
図10(iii)は、「終了」が選択された場合の装飾図柄表示装置208に表示される画面を示す図である。
同図(iii−1)では、「終了」が選択され、デモ画面に切り替わる。
図11は、本実施形態のパチンコ機100に用意されたミッションをまとめた表を示す図である。本実施形態のパチンコ機100は機種Aに相当する。この図11には、No.1〜No.21のミッションが記されている。
本実施形態のパチンコ機100では、オリジナルモードに設定して遊技を進めていく上で、図11に示すミッションを達成すると、遊技者に何らかの特典が付与されたり、あるいは逆に何らかのペナルティが付与されることもある。
獲得球数(No.1,2)とは、オリジナルモードを設定した遊技において獲得した賞球数の累積値である。日を異にしたり、遊技台設置店舗を異にしても、オリジナルモードを設定して行った遊技における賞球数は累積される。累計大当り回数(No.5,6)や累計ゲーム回数(No.7,8)においても同様である。
図11に示すその他のミッション(No.3,4,9〜21)は、オリジナルモードを設定した遊技において一度でも成し得れば達成したことになる。
連荘回数は、出球が減らない状態の間に、繰り返し特図の大当りに当選した回数を意味する。したがって、電サポ状態の間に特図の大当りに繰り返し当選することは連荘に相当する。例えば、電サポ状態の間に、大当りに連続して当選した場合の他、特図のはずれを一又は複数回はさんで特図の電サポ付きの大当りに当選した場合にも連荘が成立する。また、非電サポ状態であっても確変状態である間に、特図の大当りに繰り返し当選することも連荘に相当する。
1ゲーム連荘は、大当り遊技終了後から所定の複数回(例えば、保留の上限数)の図柄変動表示が実行される期間長を所定期間に定め、特定の当否判定結果(例えば大当り)を報知する図柄変動表示を最後に含む1又は複数回の図柄変動停止表示が実行される期間長を前記所定期間とする演出が行われる場合に、1回目の図柄変動で大当りになれば達成したことになる。
ハマリは、大当りしないゲームを連続して行うことを意味する。エラーは、達成してしまうとペナルティが付与されてしまうミッションである。180秒以上球抜きエラー報知は、パチンコ機100で球抜きエラー報知が行われているのにも関わらず、遊技者が図1に示す球排出レバー132を180秒間操作しなかった場合に成立する。また、可動体役物動作不良エラーは、遊技者の責に帰さずに発生してしまうエラーである。
また、プレミア演出は、本実施形態のパチンコ機100で達成することができる要件の他に、本実施形態のパチンコ機100を製造するメーカが製造するスロットマシンの機種Xでしか達成できない要件も含まれている。
さらに、エピソード演出は、後述するキャラクタ外見カスタムで姫を選択した状態で、エピソード演出という所定演出へ発展する契機になる大盤振舞チャンスが到来すると達成したことになる。このエピソード演出と、任意選択系では、オリジナルモードを設定しない限り達成できない条件が定められている。
図12は、本実施形態のパチンコ機100で行うことができるカスタマイズをまとめた表を示す図である。この図12には、No.1〜No.21のカスタマイズされる演出内容が記されている。
本実施形態のパチンコ機100では、装飾図柄表示装置208に登場する所定のキャラクタの外見を変えることができる。例えば、兜をかぶせたり、刀を持たせたりすることができる。オリジナルモードに設定すれば、初回登録時の特図大当りに当選する前から所定キャラクタは兜をかぶって登場する。装飾図柄表示装置208は、特定動作手段の一例に相当する。一方、オリジナルモード非設定状態では、特図に大当りしないと、所定キャラクタは兜をかぶって登場しない。また、オリジナルモードに設定して、図11に示すミッションNo.4を達成すると、所定のキャラクタに刀を持たせることができる。所定のキャラクタに刀を持たせるか否かは、会員登録した会員の自由であり、所定のキャラクタに刀を持たせたい場合には、サーバSのカスタマイズページにアクセスするか、あるいは後述するパチンコ機100に用意されたカスタマイズページを呼び出して、所定のキャラクタに刀を持たせることを設定する。カスタマイズページで設定された情報は、サーバSが記憶している履歴情報に反映され、次回、パスワードを取得する際には、そのパスワードに、所定のキャラクタに刀を持たせる設定が反映された履歴情報が含められる。一方、オリジナルモード非設定状態では、連荘回数10回以上を達成すると、所定のキャラクタは刀を必ず持って登場するようになる。図11に示すミッションNo.4は、オリジナルモードに設定した状態では連荘回数5回以上で達成したことになるため、オリジナルモードに設定しておいた方が、所定のキャラクタに刀を持たせるチャンスは得やすい。しかも、オリジナルモードに設定しておけば、一度、連荘回数5回以上を達成すれば、その後、いつでも自由に、所定のキャラクタに刀を持たせることができるが、オリジナルモード非設定状態では、せっかく連荘回数10回以上を達成しても、台を変えてしまうと、もう一度、連荘回数10回以上を達成しない限り、所定のキャラクタに刀を持たせることができない。このように、オリジナルモード設定状態とオリジナルモード非設定状態との双方の状態で出現する演出があるが、設定状態と非設定状態とで出現頻度や出現態様が異なる演出がカスタマイズされて出現するようになっているオリジナルモード設定状態では、次に遊技を行う者を勘違いさせたり、混乱させてしまう恐れがあるため、後述するオリジナルモード設定済み報知を所定契機で実行する。なお、オリジナルモードの設定状態と非設定状態とで出現頻度や出現態様が異なる演出のその他の例としては、図8に示すスロットマシン900におけるARTのループ率(85%以上確定)や、残りストック回数を示唆する遊技者のその後の出玉利益に関連するような演出等があげられる。また、パチンコ機100では、大当り遊技終了後に確変状態に移行し、確変状態に移行してから所定回数の図柄変動を行うことで非確変状態に移行する、いわゆるリミッタ確変の残り回数(図柄変動回数)を示唆する演出等があげられる。また、実際は遊技者にとって有利でないにも関わらず、有利なように見える演出がカスタマイズされて出現するようになっているオリジナルモード設定状態でも、次に遊技を行う者を勘違いさせたり、混乱させてしまう恐れがあるため、オリジナルモード設定済み報知を所定契機で実行する。さらに、大当り回数が多いと、確率変動状態にあったり、あるいは遊技釘が甘い等の印象を与えやすい。そのため、総じて、そのパチンコ機自体が甘い印象を、実際には甘くないのに与える場合がある。オリジナルモード非設定状態では大当り回数が所定回数以上で出現する演出がカスタマイズされて所定回数未満でも出現するようになっているオリジナルモード設定状態でも、次に遊技を行う者を勘違いさせたり、混乱させてしまう恐れがあるため、オリジナルモード設定済み報知を所定契機で実行する。加えて、オリジナルモード非設定状態では出現しない演出は、当然オリジナルモードを設定しない客にとっては見ることのできない演出であり、当該演出がカスタマイズされて出現するようになっているオリジナルモード設定状態でも、次に遊技を行う者にプレミア演出(レア演出)と勘違いされる恐れがあったり、あるいはオリジナルモードをあえて非設定にして、当該演出を見ないようにしている遊技者もいるため、オリジナルモード設定済み報知を所定契機で実行する。
また、本実施形態のパチンコ機100では、スピーカ120から発せられる音を変更すること(サウンドカスタム)や、枠ランプ等の装飾ランプの点灯パタンを変更すること(ランプ点灯パタンカスタム)や、図1に示す遮蔽装置246や演出可動体224の動きを変更すること(役物動作データカスタム)や、装飾図柄表示装置208に表示される動画像を本来表示されないタイミングで表示されるように変更すること(ムービーカスタム)や、装飾図柄表示装置208に表示されるバトルモード演出における対戦相手を指定すること(バトルモードカスタム)や、装飾図柄の図柄を変更すること(装飾図柄カスタム)を行うことも可能である。これらのカスタムのうち、サウンドカスタム、ランプ点灯パタンカスタム、役物動作データカスタム、および装飾図柄カスタムのうちのNo.20およびNo.21は、サーバSのカスタマイズページにアクセスするか、あるいは後述するパチンコ機100に用意されたカスタマイズページを呼び出して設定するしか変更することができないものであり、オリジナルモード非設定状態では出現しない演出である。
また、ムービカスタムのうちのNo.13およびNo.14は、オリジナルモード設定状態では、オリジナルモード非設定状態に比べて月日が先行して開始される。
さらに、バトルモードカスタムでは、大当り期待度が異なる予告演出を、オリジナルモードの設定により固定的に実行可能である。大当りの期待度は、バトルモード中の対戦相手によって異なる。本実施形態のパチンコ機100では、対戦相手が、デカ太郎よりもサスケの方が大当りの期待度が高く、サスケよりも宙太の方が大当りの期待度がさらに高い設定になっている。例えば、前の遊技者が期待度が相対的に高い宙太を対戦相手として固定的にカスタマイズした状態で遊技を終了した場合、次に遊技を行う者の遊技でも、実際には大当りの期待度が低いにも関わらずバトルモードでは宙太が対戦相手として必ず出現してしまう。このため、その演出に期待を持ってしまう恐れがあり、オリジナルモード設定済み報知を所定契機で実行する。
また、装飾図柄カスタムは、図11に示す全ミッションを達成するとオリジナルモードでは出現可能になる。この装飾図柄カスタムのうちのNo.19に限っては、図11に示す所定演出が行われると実行される。ここで、B機種の装飾図柄、C機種の装飾図柄、D機種の装飾図柄といった各装飾図柄系列毎に見た目上の確変突入率を異ならせても良い。例えば、大当りの装飾図柄の組合せが停止表示した場合に、C機種の装飾図柄にカスタマイズされていると、「装飾0」から「装飾9」までの計10種類の装飾図柄のうち予め定められた2種類の装飾図柄(例えば数字の「3」、「7」)が確変図柄として選択され、(数字の「0〜2」、「4〜6」、「8〜9」はチャンス図柄となる。)D機種の装飾図柄にカスタマイズされていると、予め定められた9種類の装飾図柄(例えば数字の1〜9)が確変図柄として選択(「0」はチャンス図柄となる。)されるように構成しても良い。実際には主制御部300の当否判定結果に基づき図柄が選択されるため、当否判定結果に影響は無いが、遊技者の見た目上は、確変図柄が多いほうが確変になりやすいよう錯覚させることができる。こうした場合にも、前の遊技者がバトルモードカスタムにカスタマイズした状態で遊技を終了した場合、次に遊技を行う者の遊技でも、実際には確変大当りではないにも関わらず確変図柄が出現してしまうことがある。このためここでも、その演出(装飾図柄)に期待を持ってしまう恐れがあり、オリジナルモード設定済み報知を所定契機で実行する。
図9(i−1)等に示すように、装飾図柄表示装置208の表示画面に、メニューウィンドウ610とカスタマイズガイド620が追加表示された状態で、図9(a)に示すOKボタン192を長押しすると、カスタマイズ関連ページが呼び出される。
図13は、パチンコ機100に用意されたカスタマイズ関連ページを説明するための図である。
同図(a)では、OKボタン192が長押しされ、カスタマイズ関連ページのメニュー画面が開かれる(同図(b)参照)。このメニュー画面では、オリジナルモードの仕様変更と、オリジナルモード設定情報の確認とが行える。メニュー画面における選択は、図9(a)に示す十字キー191とOKボタン192の操作によって行われる。
オリジナルモードの仕様変更は、カスタマイズの内容を変更するためのものであり、この変更は、サーバSのカスタマイズページで行われるが、本実施形態ではパチンコ機100でも行えるようにしている。ただし、変更に長時間を要すると、パチンコ機100の稼働率が低下してしまうため、パチンコ機100における仕様変更は禁止し、サーバSのカスタマイズページでのみ仕様変更を行えるようにしてもよい。また、パチンコ機100におけるカスタマイズの実行可否は、前述のオリジナルモード選択スイッチ161によって選択可能にしても良い。本実施形態では、オリジナルモードの仕様変更が選択されると、同図(c)および(d)に示すカスタマイズページが開かれる。同図(c)に示すカスタマイズページでは、図12に示す表の「系統」に相当するカスタマイズの系統が3つずつ示される。下矢印キー621にカーソルを合わせてOKボタン192を押すと、次の3つの系統が示され、ここでは不図示の上矢印キーにカーソルを合わせてOKボタン192を押すと、前の3つの系統が表示される。ここで表示されているカスタマイズの系統は、このパチンコ機100に記憶されている履歴情報に基づいて設定することができる系統に限られる。したがって、図11に示すミッションNo18までしか達成していない場合には、「バトルモードカスタム」や「装飾図柄カスタム」は表示されない。カスタマイズの系統の選択は、十字キー191とOKボタン192の操作によって行われる。同図(c)では、「サウンドカスタム」が選択され、同図(d)に示すカスタマイズページが表示される。同図(d)に示すカスタマイズページでは、図12に示す表の「カスタム名称」が示されている。ここで表示されているカスタム名称も、このパチンコ機100に記憶されている履歴情報に基づいて設定することができるものに限られる。したがって、図11に示す全ミッションを達成していない場合には、システム音声『番長』は表示されない。カスタム名称の選択も、十字キー191とOKボタン192の操作によって行われる。履歴情報には、オリジナルモードの仕様情報、すなわちどのようなカスタマイズを行うかを表す情報も含まれている。同図(d)では、「システム音声『姫』」が選択され、パチンコ機100に記憶されていた履歴情報のうちのオリジナルモードの仕様情報が、「システム音声『姫』」に更新される。なお、「戻る」の表示にカーソルを合わせてOKボタン192を押すと、デモ画面に戻る。
ここで、複数のカスタム内容をまとめて記憶するカスタムセットを複数記憶できるように構成していても良い。該カスタムセットの選択により、パチンコ機100における演出態様をまとめて短時間で変更することが可能となり、稼動を低下させずに遊技者の興趣を向上させることができる場合がある。
オリジナルモード設定情報の確認は、パチンコ機100に記憶されている履歴情報の内容を確認するためのものである。図13(b)の画面でオリジナルモード設定情報確認が選択されると、同図(e)に示す確認内容選択ページが開かれる。同図(e)に示す確認内容選択ページでは、オリジナルモード仕様、ミッション達成状況、および個人履歴情報を選択することができる。オリジナルモード仕様とは、現在設定されているカスタマイズの内容(画像・サウンド等の現在の設定状態)を確認するためのものである。ミッション達成状況とは、図11に示すNo.1〜21のミッションのうちのどのミッションを達成しているかを確認するためのものである。個人履歴情報とは、オリジナルモードを設定して行った遊技の履歴を確認するためのものであり、ミッション達成条件に関連する事項が含まれている。例えば、獲得球数や、連荘回数や、累積大当り回数や、累積ゲーム回数等が含まれている。また、図8に示すスロットマシン900であれば、ボーナス確率や、小役数等になる。確認内容の選択も、十字キー191とOKボタン192の操作によって行われる。同図(e)では、「オリジナルモード仕様」が選択され、同図(f)に示す確認ページが表示される。同図(f)に示す確認ページでは、サウンドカスタムにおいて、「システム音声『姫』」が選択されていることが表示されている。また、スピーカ120からは、「システム音声『姫』」のサンプル音声が出力されている。確認ページでは、現在設定されているカスタマイズの内容の総てが、一画面ずつ表示される。下矢印キー621にカーソルを合わせてOKボタン192を押すと、次のカスタマイズの内容が表示され、上矢印キー622にカーソルを合わせてOKボタン192を押すと、前に表示されていたカスタマイズの内容の画面が表示される。なお、「戻る」の表示にカーソルを合わせてOKボタン192を押すと、デモ画面に戻る。
続いて、図7に示す第1副制御部400のメイン処理におけるオリジナルモード制御処理(ステップS321)について説明する。
図14は、オリジナルモード制御処理(ステップS321)の流れを示すフローチャートである。
このオリジナルモード制御処理では、まず、オリジナルモードが有効か否かを判定する(ステッップS321a)。上述のごとく、第1副制御部400の第1副基板160には、オリジナルモードを有効とするか無効とするかを切り替えるオリジナルモード選択スイッチ161が設けられており、このオリジナルモード選択スイッチ161が有効にセットされているか無効にセットされているかを判定する。オリジナルモードが無効であれば、オリジナルモード制御処理は終了になる。一方、オリジナルモードが有効であれば、ステップS321bに進む。本実施形態のパチンコ機100では、パスワードを入力することによってオリジナルモードが設定される。第1副制御部400のRAM408はオリジナルモード設定フラグが用意されており、オリジナルモードが設定されると、そのオリジナルモード設定フラグはオンされる。ステップS321bでは、オリジナルモード設定フラグがオフされているか否かを判定し、オンされていればステップS321fに進み、オフされていればステップS321cで正規パスワードが入力されたか否かを判定する(図9(ii)参照)。上述のごとく、パスワードは暗号化されており、ここでは、暗号化されたパスワードを復号化し、履歴情報の取得を試みる。履歴情報を取得することができなかったり、履歴情報に含まれる機種コードに対応していなかったりした場合には、正規パスワードではないことになる。正規パスワードが入力されていなければ、オリジナルモード制御処理は終了になり、正規パスワードが入力されていれば、個人設定反映処理を行う(ステップS321d)。この個人設定反映処理では、パスワードに含まれている個別設定情報を第1副制御部400のRAM408に展開する。すなわち、履歴情報が含まれた個別設定情報を消去可能に記憶する。図9(a)に示す操作キーユニット190が本発明にいう操作手段の一例に相当し、その操作キーユニット190を用いた正規パスワードの入力操作が所定の操作の一例に相当し、第1副制御部400のRAM408が個別設定情報記憶手段の一例に相当する。
ステップS321dに続いて実行されるステップS321eでは、オリジナルモード設定フラグをオンし、ステップS321fに進む。ステップS321fでは、図11に示すミッションのうちいずれかのミッションが新たに達成されたか否かを判定し、未達成であればステップS321iに進み、いずれか一つのミッションでも新たに達成されていればミッション達成情報更新処理を行う(ステップS321g)このミッション達成情報更新処理では、RAM408に展開した個別設定情報(履歴情報)のうちのミッション達成に関する情報を更新する。RAM408には、ミッション達成報知フラグも用意されており、ステップS321hでは、そのミッション達成報知フラグをオンに設定し、ステップS321iに進む。
ステップS321iでは、ミッション達成報知フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オフに設定されたままであればステップS321mへ進み、オンに設定されていればミッション達成報知の実行契機か否かを判定する(ステップS321j)。ミッション達成報知の実行契機はROM406に予め定められおり、例えば、ミッションを達成した瞬間であったり、大当り遊技終了時であったりする。また、図8に示すスロットマシン900であれば、ART等の遊技者の期待値の高い期間の終了時であったりといった予め定められた契機でミッション達成報知を実行しても良いし、ミッション達成報知が実行されていない状態で、遊技者の操作によって、前述のメニューが呼び出されたことに基づいて、ミッション達成報知を実行するといったように、ミッション達成報知の実行契機を不定期な契機で行っても良い。また、予め定められた契機と、不定期な契機の両方に基づいてミッション達成報知を実行しても良い。ミッション達成報知の実行契機でなければステップS321mへ進み、その実行契機であれば、ミッション達成報知演出を設定する(ステップS321k)。装飾図柄表示装置208を用いた報知演出であれば、装飾図柄表示装置208に報知演出を行わせることを指示する制御コマンドを第2副制御部500へ送信し、スピーカ120を用いた報知演出であれば、報知演出を行わせる指示を図4に示す音源IC416に出力する。なお、複数のミッションが達成された場合には、達成の時系列順にミッション達成報知演出を行ってもよいし、ミッション毎に報知演出の優先順を予め定めておき、その優先順に基づき報知演出を行ってもよい。さらに、ミッション達成報知演出は、遊技の進行操作によりキャンセルしてもよい。例えば、図8に示すスロットマシン900であれば、ベット操作やスタートレバーON操作等により他の演出が開始されるため、他の演出を優先して、ミッション達成報知演出をキャンセルする態様であってもよい。この態様は、あくまでも利益に関する動作(遊技動作)の方を優先順位を高くする態様である。ステップS321kに続いて実行されるステップS321lでは、ミッション達成報知フラグをオフし、ステップS321mに進む。
ステップS321mでは個人遊技履歴更新処理を実行し、ステップS321nに進む。この個人遊技履歴更新処理では、今回遊技におけるオリジナルモードの設定から解除までの期間の履歴を取得する場合と、当該機種における累計遊技の履歴を取得する場合がある。いずれの場合であってもRAM408に展開した個別設定情報のうちの履歴情報を取得した情報に更新する。すなわち、先に説明したステップS321gと、このステップS321nでは、RAM408に記憶されている個別設定情報を遊技の進行に伴って更新する。ステップS321gおよびステップS321nを実行する第1副制御部400のCPU404が個別設定情報更新手段の一例に相当する。
ステップS321nでは、オリジナルモードの仕様変更要求があったか否かを判定する。ここでは、図13(c)および(d)を用いて説明したような、操作キーユニット190を用いてカスタマイズの内容を変更する操作が行われたか否かを判定し、行われていない場合にはステップS321pへ進み、行われた場合にはオリジナルモードの設定変更処理を行って(ステップS321o)、ステップS321pへ進む。上述のごとく、履歴情報には、オリジナルモードの仕様情報、すなわちどのようなカスタマイズを行うかを表す情報も含まれている。ステップS321oにおけるオリジナルモードの設定変更処理では、RAM408に展開した履歴情報のうちのオリジナルモードの仕様情報を更新する。こうすることで、特定の画像や音声の出現率を変更させることが可能になる。例えば、オリジナルモード非設定状態では相対的に低い出現率が、オリジジナルモード設定状態にすると高くなる場合(レアな演出の出現率が増加する場合)や、オリジナルモードに設定しない限り実行されることのない演出、すなわちオリジナルモード非設定状態では出現率が0%の演出が、オリジナルモードに設定したことにより出現可能になる(出現率が1%以上になる)場合があげられる。
ステップS321pでは、オリジナルモードの設定情報確認要求があったか否かを判定する。ここでは、図13(e)および(f)を用いて説明したような、パチンコ機100(RAM408)に記憶されている履歴情報の内容を操作キーユニット190を用いて確認する操作が行われたか否かを判定し、行われていない場合にはステップS321rへ進み、行われた場合にはオリジナルモードの設定情報報知処理を行って(ステップS321q)、ステップS321rへ進む。ステップS321qにおけるオリジナルモードの設定情報報知処理では、RAM408に展開した履歴情報に基づく情報を装飾図柄表示装置208に表示させることを指示する制御コマンドを第2副制御部500へ送信する。また、図13(f)に示すように、スピーカ120からサンプル音声を出力させる場合には、図4に示す音源IC416にサンプル音声の出力を指示する。
ステップS321rでは、オリジナルモード終了条件が成立したか否かを判定する。図10(i)を用いて説明したような、操作キーユニット190を用いて二次元コードを発行させる操作が行われたか否かを判定する。操作キーユニット190を用いて二次元コードを発行させる操作(図10(i−1)〜同図(i−2)に示す操作)は、オリジナルモードの設定を解除(終了)する際に行われる操作であり、特定な操作の一例に相当する。この操作が行われた場合にはオリジナルモード終了条件が成立したことになる。オリジナルモード終了条件は特定条件の一例に相当する。なお、遊技者によるこのような終了の選択操作が行われなくても、第1副制御部400におけるタイマ管理によって遊技店舗の閉店時間の所定分前にはオリジナルモード終了条件が必ず成立するようにしてもよい。オリジナルモード終了条件が成立していない場合にはステップS321vへ進み、成立した場合にはオリジナルモード反映画像生成処理を行う(ステップS321s)。このオリジナルモード反映画像生成処理では、RAM408に記憶されているこれまでの履歴情報等を含んだ二次元コードC2(図10(i−3)参照)を生成する。ここで生成する二次元コードC2には、個人識別情報(ID)、今回遊技の結果、ミッション達成状況、およびサーバSに用意された更新受付ページのURLが含まれている。なお、二次元コードに限らず、例えば数字や記号の羅列からなるパスワード等でもよく、そのパスワードをそのまま、次回遊技時に遊技台へと入力することで、履歴情報を含む個人設定情報が反映されるように構成してもよい。
ステップS321sに続いて実行されるステップS321tでは、ステップS321sで生成した二次元コードC2を装飾図柄表示装置208に表示させることを指示する制御コマンドを第2副制御部500へ送信し、装飾図柄表示装置208には、図11(i−3)に示すように二次元コードC2が表示される。次いで、RAM408に記憶していた個人設定情報をRAM408から消去し(ステップS321u)、ステップS321vへ進む。ステップS321uを実行する第1副制御部400のCPU404が個別設定情報消去手段の一例に相当する。個別設定情報を強制的に消去することで、前の遊技者の個別設定情報が消去し忘れていて次の遊技者の個別設定情報に前の遊技者の個別設定情報が含まれてしまうことを防止することができる場合がある。ミッション達成自体を楽しんでいる遊技者にとっては、他人にミッションをクリアされてしまうと達成感を味わうことができなく興趣が低下する場合がある。また、個別設定情報が設定されていた期間における遊技履歴の総てを二次元コードに含ませてしまうと、個別設定情報を設定したままにして遊技者の入れ替わりが合った場合には、履歴情報が正しいものではなくなってしまう。しかしながら、本実施形態によれば、それらのようなことは生じにくい。なおここでは、オリジナルモード反映画像(二次元コードC2)を表示した後に個人設定情報の消去を行うが、図10(ii)に示すようにメニューから個人設定情報を消去する「データクリア」が選択された場合には、オリジナルモード反映画像の表示なしに個人設定情報の消去が行われる。また、オリジナルモードが設定されている状態、すなわち個人設定情報がRAM408に記憶されている状態で、再度パスワードを入力することで、それまで記憶されていた個人設定情報がそのRAM408から消去されるよう構成していてもよい。
ステップS321vでは、オリジナルモード設定済み報知実行判定処理を行い、オリジナルモード制御処理は終了になる。
図15は、図14に示すオリジナルモード設定済み報知実行判定処理(ステップS321v)の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400のRAM408には、離席フラグが設けられている。この離席フラグは、遊技が行われていない非遊技状態を表すフラグであえい、所定の遊技中断条件が成立するとオンに設定される。遊技中断条件としては、例えば、遊技台の正面に遊技者感知センサを設けておき、この遊技者感知センサが遊技者を感知しなくなったことであってもよい。また、図1に示す発射装置110から球が発射されたことを表す発射信号を第1副制御部400が受け取る構成にしておき、発射信号が所定時間こなくなったことであってもよい。すなわち、前回遊技から所定時間経過しても遊技が開始されないことであってもよい。また、特図表示装置212,214が所定時間の間、変動しなかったことであってもよい。すなわち、第1副制御部400は、図柄変動開始コマンドを所定時間受け取らなかったことであってもよい。さらに、図8に示すスロットマシン900であれば、精算ボタンが押下されたことであってもよい。また、遊技者にとって有利な状態から不利な状態へ移行した時点で遊技者が離席する頻度が高いため、遊技中断条件は、有利な状態から不利な状態へ移行したことに基づいて成立する条件であってもよい。すなわち、制御状態(遊技状態)が、遊技者に与えられる利益が高い状態から低い状態に移行した場合、遊技者に対し一定の利益が確定する。これにより多くの遊技者が充足感を感じるため、移行した段階での離席率は高くなる。離席率の高い契機において、オリジナルモード設定済み報知を行うことで、離席する遊技者に対し、次の遊技者のための個別設定情報の消去や、当該遊技結果を反映した個別設定情報識別情報の取得し忘れを防止することができる場合がある。遊技者にとって有利な状態から不利な状態へ移行するとは、例えば、遊技媒体の払出し(出玉等の利益)が得やすい期間が終了したことであってもよい。より具体的には、大当り遊技が終了したことや、電サポ状態から非電サポ状態へ切り替わったことや、確変状態(確率変動状態)から非確変状態(確率非変動状態)へ切り替わったことや、確変状態が維持されるゲーム数(特図図柄変動回数)に到達した、いわゆる確変リミッタに到達したことや、抽選により実行が決定され、所定期間通常とは異なる演出が行われる特別演出モード期間が終了したことであってもよい。また、図8に示すスロットマシン900であれば、ボーナス遊技(所定の入賞役の入賞確率が上昇した状態)が終了したことや、RT状態(リプレイ確率上昇状態)やAT状態(入賞に所定の操作が必要な入賞役成立時に所定の操作が報知される期間)が終了したことであってもよい。また、図10(iii)に示すようにメニューウィンドウ610の中から「終了」が選択されたことであってもよい。さらに、第1副制御部400におけるタイマ管理によって遊技店舗の閉店時間の所定分前になったことに基づいて遊技中断条件が成立するようにしてもよい。例えば、遊技店舗の閉店時間の所定分前になってからの最初の図柄変動が停止したタイミングで遊技中断条件が成立するようにしてもよい。こうしておいて後述する第2オリジナルモード設定済み報知を行うことによって、閉店時のオリジナルモードの設定解除忘れや履歴情報の取り忘れが生じることを低減することができる。また、該閉店時間の所定分前は予め遊技店舗の店員が設定することができるものであっても良い。第1副制御部400は、この離席フラグの設定状態によって、現在の状態が遊技が行われている遊技状態か、遊技が行われていない非遊技状態かを判定する。なお、遊技状態には、遊技が行われている可能性が高い、すなわち遊技が行われているであろう状態も含まれ、非遊技状態についても同様である。離席フラグがオフに設定されたままであれば(遊技状態であれば)ステップS506へ進み、離席フラグがオンに設定されていれば(非遊技状態であれば)、遊技再開条件が成立したか否かを判定する(ステップS502)。このステップS502における判定では、上述の遊技中断条件が前回成立してから、所定時間が経過するまでに所定の遊技準備動作(例えば、遊技球の発射や、スロットマシンの場合にはベットボタン押下やメダル投入等)または遊技動作(例えば、始動口入球や図柄変動開始(リール回転開始を含む)等)の検出が行われなかった場合には、遊技再開条件が不成立であると判定する。遊技再開条件が、不成立であればステップS505へ進み、成立していれば離席フラグをオフに設定し(ステップS503)、ステップS504に進む。
第1副制御部400のRAM408には、第1オリジナルモード設定済み報知フラグと、第2オリジナルモード設定済み報知フラグが用意されている。第1オリジナルモード設定済み報知フラグは、これまで遊技を行っていた者とは別人の新しい遊技者が、違和感を感じたり不利益を被らないように用意されたフラグであり、第2オリジナルモード設定済み報知フラグは、これまで遊技を行っていた者がオリジナルモードの設定解除を忘れたり、履歴情報を取り忘れたりすることがないように用意されたフラグである。ステップS504では、第1オリジナルモード設定済み報知フラグをオンに設定してステップS505に進む。
一方、ステップS501における判定で離席フラグがオフに設定されたままであるという判定によって実行されるステップS506では、上記遊技中断条件が成立したか否かを判定する。遊技中断条件が、不成立であればステップS505へ進み、成立していれば離席フラグをオンに設定する(ステップS507)。ステップS507に続いて実行されるステップS508では、第2オリジナルモード設定済み報知フラグをオンに設定して、ステップS505へ進む。
ステップS505では、第1オリジナルモード設定済み報知フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オフに設定されていればステップS511に進み、オンに設定されていれば、第1オリジナルモード設定済み報知を実行させる(ステップS509)。第1オリジナルモード設定済み報知は、これまで遊技を行っていた者(前の遊技者)とは別人の新しい遊技者が、違和感を感じたり不利益を被らないように、前の遊技者がオリジナルモードを設定したままの状態、すなわちRAM408に前の遊技者の個別設定情報が記憶されたままの状態であることを新しい遊技者に報知するものであり、具体例については後述する。続いて、第1オリジナルモード設定済み報知フラグをオフに設定し(ステップS510)、ステップS511へ進む。
ステップS511では、第2オリジナルモード設定済み報知フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オフに設定されていればオリジナルモード設定済み報知実行判定処理は終了になり、オンに設定されていれば、第2オリジナルモード設定済み報知を実行させる(ステップS512)。第2オリジナルモード設定済み報知は、これまで遊技を行っていた者がオリジナルモードの設定解除を忘れたり、履歴情報を取り忘れたりすることがないように、オリジナルモードが設定されたままの状態、すなわちRAM408に自分の個別設定情報が記憶されたままの状態であることを、これまで遊技を行っていた者に報知するものであり、この具体例についても後述する。続いて、第2オリジナルモード設定済み報知フラグをオフに設定し(ステップS513)、オリジナルモード設定済み報知実行判定処理は終了になる。
以上説明した遊技中断条件や遊技再開条件は所定条件の一例に相当し、第1オリジナルモード設定済み報知や第2オリジナルモード設定済み報知は個別設定情報記憶済み報知の一例に相当する。
なお、所定時間が経過するまでに上記遊技準備動作や遊技動作を検出した場合には離席フラグのみをオンにし、第2オリジナルモード設定報知フラグはオフにしたままにしてもよい。こうすることで、トイレ等の短時間の離席の場合には、第2オリジナルモード設定報知が行われなくなる。また、図8に示すスロットマシン900であれば、ベットボタン押下により離席フラグをオフにした場合であっても、規定枚数に満たないメダルのベット状態が所定時間(例えば3秒間)維持された場合には、離席フラグをオンに設定し、第2オリジナルモード設定済み報知を行ってもよい。端枚数をベット状態にして遊技を終了する遊技者が多いからである。さらに、遊技中断条件が成立した場合であっても、エラー中であれば第2オリジナルモード設定済み報知を行わないようにしてもよい。
また、オリジナルモード設定済み報知は、例えば大当りの累計回数が予め定められた特定の回数に到達したことに基づいて実行されても良いし、図柄の変動回数が予め定めたれた特定の回数に到達したことに基づいて実行されても良いし、抽選結果に基づいて実行される特定の演出(例えばノーマルリーチはずれ)の実行に基づいて実行されても良い。また、前述の契機が周期的に訪れるものであれば、該契機の成立毎に報知を行っても良い。
次に、図8に示すサーバSで実行されるサーバ制御処理について説明する。
図16は、サーバ制御処理の流れを示す図である。
図8に示すサーバSは、外部記憶装置の一例に相当する。このサーバSは、まず、所定URL(ここでは更新受付ページのURL)にアクセスがあったか否かを判定する(ステップS801)。ここでのURLは、遊技台で発行した二次元コードに含まれているURLであり、そのURLに付加されている引数部分には、個人識別情報(ID)や個別設定情報も含まれている。サーバSは、引数部分に含まれていた個人識別情報(ID)が記憶されているか否かで会員照合(個人の特定)を行っている。また、遊技終了時に遊技台側でパスワードを表示し、ネットワーク上で該パスワードの入力に基づいて、個人を特定してもよい。また、同一の二次元コードの複数使用を防ぐため、アクセスのあった、携帯電話端末固有の個体識別番号やパーソナルコンピュータ固有のIPアドレス等をサーバ側で割り出し、割り出した個体識別番号やIPアドレスからのアクセス以外を規制するようにしてもよい。アクセスがなければステップS803に進み、アクセスがあれば、記憶してある個別設定情報(履歴情報)を、アクセスされたURLに付加された引数部分に含まれていた個別設定情報(履歴情報)に基づき更新し(ステップS802)、ステップS803に進む。
ステップS803では、カスタマイズ要求があったか否かを判定する。すなわち、サーバSのカスタマイズページにアクセスがあり、個人識別情報(ID)が入力されると、その個人識別情報に対応して記憶してある履歴情報のうちのオリジナルモードの仕様情報を変更する要求があったものと判定する。カスタマイズ要求がなかった場合にはステップS805へ進み、カスタマイズ要求があった場合にはステップS804に進む。ステップS804では、サーバSのカスタマイズページ上でのアクセス者の操作に基づきカスタマイズの内容を変更し、記憶してある履歴情報のうちのオリジナルモードの仕様情報を、変更したカスタマイズの内容に基づき更新し、ステップS805に進む。すなわち、ステップS804では、遊技台で行えることと同様に、図12に示す表の「系統」についての設定を行うことができる。
ステップS805では、パスワードの発行要求があったか否かを判定する。すなわち、サーバSのパスワード発行ページにアクセスがあり、個人識別情報(ID)が入力されると、パスワードの発行要求があったものと判定する。パスワードの発行要求がなければステップS807へ進み、その要求があればステップS806に進む。ステップS806では、暗号化されたパスワードの生成と発行を行い、ステップS807に進む。パスワードの生成では、入力された個人識別情報に対応して記憶してある個別設定情報を暗号化して、暗号化された個別設定情報を含むパスワードを生成する。パスワードの発行では、生成したパスワードが、パスワードの発行要求を行った者の外部機器装置(例えば、携帯電話端末)に表示されるように処理を行う。
ステップS807では、個人データの表示制御や、ミッション達成状況に基づく待受画像や着信メロディー等の送信制御等を行い、サーバ制御処理は終了になる。
続いて、オリジナルモード設定済み報知の具体例について説明する。
実行判定処理は終了になる。
図17(a)は、第2オリジナルモード設定済み報知が行われるまでの一例を示すタイムチャートである。図17(a)では図の左から右に向かって時間が経過していく。
まず、オリジナルモードが設定された状態で特図の図柄変動が停止表示し、装飾図柄表示装置208には装飾3−装飾5−装飾9といった装飾図柄のはずれの組合せが停止表示される。その後10秒間、発射装置110から球が発射されることなく、装飾図柄表示装置208の表示画面はデモ画面に切り替わる。デモ画面の表示が開始されると、離席フラグがオンに設定され(図15に示すステップS507参照)、第2オリジナルモード設定済み報知が実行される(図15に示すステップS512参照)。上述のごとく、第2オリジナルモード設定済み報知は、これまで遊技を行っていた者(装飾3−装飾5−装飾9が停止表示した遊技を行っていた者)がオリジナルモードの設定解除を忘れたり、履歴情報を取り忘れたりすることがないように、オリジナルモードが設定されたままの状態、すなわちRAM408に自分の個別設定情報が記憶されたままの状態であることを、これまで遊技を行っていた者に報知するものである。この例では、デモ画面の表示が開始されるとすぐに第2オリジナルモード設定済み報知として「オリジナルモード設定中」という文字表示692がなされる。これまで遊技を行っていた者(恐らくは離席しようとしていた者)は、履歴情報を取り忘れていたことに気付き、図10(i)を用いて説明した二次元コード発行を実行するか、あるいは今回の履歴情報は不要であるがオリジナルモードの設定解除を忘れていたことに気付き、図10(ii)を用いて説明したデータクリアを実行する。このように、遊技を終了するであろう契機に第2オリジナルモード設定済み報知を行うことで、個別設定情報を設定した遊技者(遊技を止めそうな人)に、オリジナルモードの設定解除忘れ、すなわち個別設定情報の消去し忘れを気付かせ、次回以降の遊技者に不利益が生じる恐れを低下させることができる場合がある。また、遊技終了契機に基づき第2オリジナルモード設定済み報知を行うことで、次回遊技開始までに該報知が行われる期間を比較的長く確保することができる場合があり、店員等による個別設定情報消去操作等が行われる可能性を高めることができる。
なお、この例では、特図の停止表示後、10秒間、発射装置110から球が発射されないと、遊技中断条件が成立したことになるが、これはオリジナルモードが設定された状態であったからであり、オリジナルモードが設定されていない状態であれば、10秒よりも長い時間が経過しないとデモ画面に切り替わらない。すなわち、オリジナルモード設定状態の方が非設定状態よりも遊技者が離席したと判定する条件が厳しい。
図17(b)は、第1オリジナルモード設定済み報知が行われるまでの一例を示すタイムチャートである。図17(b)でも図の左から右に向かって時間が経過していく。この例では、同図(a)を用いて説明した第2オリジナルモード設定済み報知は実行されない。
この例でも、オリジナルモードが設定された状態で特図の図柄変動が停止表示し、装飾図柄表示装置208には装飾3−装飾5−装飾9といった装飾図柄のはずれの組合せが停止表示される。その後、ここでは30秒間、発射装置110から球が発射されることなく、装飾図柄表示装置208の表示画面はデモ画面に切り替わる。デモ画面の表示が開始されると離席フラグがオンに設定される。
しばらくして、特図始動口230,232に入球があり、特図の図柄変動が開始され、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始される。この例では、特図始動口230,232への入球が、上述の遊技再開条件成立に相当し、今までオン状態であった離席フラグがオフに設定され(図15に示すステップS503参照)、第1オリジナルモード設定済み報知が実行される(図15に示すステップS509参照)。上述のごとく、第1オリジナルモード設定済み報知は、前の遊技者(装飾3−装飾5−装飾9が停止表示した遊技を行っていた者)とは別人の新しい遊技者が、違和感を感じたり不利益を被らないように、前の遊技者がオリジナルモードを設定したままの状態、すなわちRAM408に前の遊技者の個別設定情報が記憶されたままの状態であることを新しい遊技者に報知するものである。この例では、装飾図柄表示装置208に特図の図柄変動が開始されると第1オリジナルモード設定済み報知として「オリジナルモード設定中」という文字表示691がなされる。新しい遊技者は、パスワードを入力してオリジナルモードを設定した覚えもないのに、「オリジナルモード設定中」という文字表示がなされたことで、前の遊技者がオリジナルモードの設定解除を忘れて離席してしまったことを知り、特図の変動が終了した時点で、図10(ii)を用いて説明したデータクリアを実行するか、あるいは自分のパスワードを取得して図9(ii)を用いて説明したパスワード入力を実行することができる。このように、オリジナルモードの設定解除が行われないまま遊技者の入れ替わりが発生し、新規遊技者が遊技を開始した場合には、その開始に基づいて第2オリジナルモード設定済み報知692を行い、新規遊技者自身に、前の遊技者の個別設定情報が残っていることを気付かせ、新規遊技者に不利益が発生する恐れを低下させることができる場合がある。また、新規遊技者は、該報知により前の遊技者の個別設定情報が残っていることを知ることができるため、該個別設定情報をクリアしても良いし、前の遊技者の個別設定情報により設定されているレア演出等を楽しむことも出来る。レア演出が発生した場合であっても、個別設定情報が設定されていることを認識しているため、該遊技者の勘違いについては抑止することができる。
以上説明したように、装飾図柄表示装置208は、報知手段の一例にも相当する。なお、装飾図柄表示装置208に変えて、スピーカ120や各種ランプ418(発光手段)を用いて第1オリジナルモード設定済み報知や第2オリジナルモード設定済み報知を行ってもよい。
図18は、装飾図柄表示装置208に表示される第1オリジナルモード設定済み報知の報知態様を示す図である。
上述のごとく、この第1オリジナルモード設定済み報知は、遊技再開条件が成立した異に基づく新たな遊技者に向けての報知になる。
同図(a)に示す報知態様では、「オリジナルモード設定中」という文字表示691の下に、図10(ii)を用いて説明した、メニューウィンドウ610を表示させてデータクリアを促すメッセージが追加されている。このメッセージの報知は消去関連報知の一例に相当する。
同図(b)に示す報知態様では、「オリジナルモード設定中」という文字表示691の下に、新たな遊技者への注意喚起のメッセージが追加されている。なお、第1オリジナルモード設定済み報知は、カスタマイズされた演出、すなわち前の遊技者が設定した演出を隠すような態様で表示するようにしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域全域にわたって表示するようにしてもよい。また、例えば、オリジナルモード設定中にのみ実行されるような演出態様である場合には、その旨を報知した上で演出を実行するようにしても良い。更に、該演出を実行しても良いかを遊技者に確認するようにしても良い。
同図(c)に示す報知態様では、「オリジナルモード設定中」という文字表示691の下に、RAM408に記憶されている個別設定情報を削除するか否かを選択することができるYES/NO表示693が追加されている。遊技者は、図9(a)に示す操作キーユニット190を操作することで、YES/NO表示693を指定して、この画面内で、個別設定情報を削除することができる。すなわち、図18(a)に示す報知態様では、個別設定情報を削除するには、図9や図10に示すメニューウィンドウ610を一旦表示させなければならなかったが、この報知態様によれば、メニューウィンドウ610を表示させなくても個別設定情報を削除することができる。YES/NO表示693は消去関連報知の一例に相当する。後の遊技者に不利益を生じさせないために、このようなYES/NO表示693によって、所定条件(ここでは遊技再開条件)の成立後に個別設定情報の消去を積極的に促しつつも、少なくとも最終的な個別設定情報の消去実行は、遊技者または店員等の人的要因による特定の操作に基づいて行うことができ、遊技台に対する不審感や不満感を軽減させることができる場合がある。また、前の遊技者が履歴情報の取り忘れに気付き戻ってきた際に自分の履歴情報が消去されていた場合であっても、消去実行の最終判断を下したのは遊技台ではないので、遊技台に対する不審感や不満感は抱かれにくくなる。
なお、図8に示すスロットマシン900を例にして説明すると、第1オリジナルモード設定済み報知は、遊技操作(例えばスタートレバーON)により非報知状態に切り替わる(表示が消える)と共に、演出操作(例えば演出用ボタン押下)により、RAM408に記憶されている個別設定情報の設定状態解除動作が行われるようにしてもよい。
同図(d)に示す報知態様では、丸で囲まれた“オ”という表示691’が所定の位置(ここでは右上の隅)になされているだけである。この表示691’が第1オリジナルモード設定済み報知の一例に相当する。同図(d)に示す表示態様であれば、装飾図柄表示装置208に表示されるその他の画像の邪魔になりにくく、オリジナルモード設定中は、常時、所定の位置にこの表示態様によって第1オリジナルモード設定済み報知を行うようにしてもよい。すなわち、オリジナルモードの設定解除まで報知が継続して行われる。こうすることで、第1オリジナルモード設定済み報知は、オリジナルモード設定中であるか否かを識別するためのオリジナルモード設定中識別用報知としても機能し、誰がいつ見ても個別設定情報が記憶されていることが分かりやすくなる。ただし、エラー発生時には、第1オリジナルモード設定済み報知(オリジナルモード設定中識別用報知)を非表示にすることが好ましい。なお、第1オリジナルモード設定済み報知は、同図(d)に示す表示態様に限らず、所定の発光手段を点灯させた態様であってもよい。例えば、液晶を囲むランプを点灯させた態様であったり、ロゴ(意匠)や文字を点灯させた態様であってもよい。
また、オリジナルモード設定によりオリジナルモード設定中の識別用報知を行う場合には、カスタム機能により変更されたカスタマイズ演出が表示される前に表示されていることになる。識別用報知は常時行われているのに対して、カスタマイズ演出は、所定の契機が到来しないと表示されないものであることが多いからである。識別用報知が先に表示されていることで、前の遊技者の個別設定情報に基づくカスタマイズ演出が行われても、その前に識別用報知が行われているため、遊技者が、勘違いしたり、混乱してしまうことが低減される。オリジナルモード設定中の識別用報知を常時行うことで、遊技者が、違和感を感じたり不利益を被らないようにする効果を常時維持することが可能になる。
図19は、装飾図柄表示装置208に表示される第2オリジナルモード設定済み報知の報知態様を示す図である。
上述のごとく、この第2オリジナルモード設定済み報知は、遊技中断条件が成立したことに基づくこれまで遊技を行っていた者に向けての報知になる。
同図(a)に示す報知態様では、「オリジナルモード設定中」という文字表示692の下に、図10(i)を用いて説明した、メニューウィンドウ610を表示させて二次元コードの発行を促すメッセージが追加されている。
同図(b)に示す報知態様では、「オリジナルモード設定中」という文字表示692の下に、達成したミッションが無効になるといった注意喚起のメッセージと、二次元コードの発行を促すメッセージが追加されている。
同図(c)に示す報知態様では、「オリジナルモード設定中」という文字表示692の下に、RAM408に記憶されていた個別設定情報を含む二次元コードC2が表示されている。遊技者は、この画面内で、二次元コードC2を読み取ることができる。すなわち、図19(a)や図19(b)に示す報知態様では、二次元コードC2を読み取るには、図9や図10に示すメニューウィンドウ610を一旦表示させなければならなかったが、この報知態様によれば、メニューウィンドウ610を表示させなくても二次元コードC2を読み取ることができる。個別設定情報を含む二次元コードC2は、所定態様報知の一例に相当し、同図(c)を用いて説明した装飾図柄表示装置208による報知は、二次元コードC2を含む第2オリジナルモード設定済み報知の一例に相当する。遊技の進行に応じて個別設定情報が更新され、更新後の個別設定情報に基づき生成された二次元コードC2により、次回以降の遊技においても、これまでの履歴情報を利用可能であるため、遊技者の遊技意欲を促進させることができる。しかも、今回の遊技の履歴が反映された個別設定情報を取得し忘れることが第2オリジナルモード設定済み報知によって低減されており、今回の遊技が無駄になってしまう恐れが低下する。
なお、二次元コードC2を表示すると、それまで記憶していた個別設定情報が自動的に消去されるが(図14に示すステップS321u参照)、こうして読み取り忘れ防止用に二次元コードC2を表示をする場合には、個別設定情報は遊技者が改めて消去操作した場合に限って消去されるようにしてもよい。
以上説明した第2オリジナルモード設定済み報知692を行うことで、前の遊技者がオチジナルモードを解除し忘れていることに気付くことができ、自分とは無関係な前の遊技者の個別設定情報を削除して、違和感を感じたり不利益を被る演出が行われることを防止し、遊技の興趣の低下を抑えることができる場合がある。
次いで、図15に示すオリジナルモード設定済み報知実行判定処理(ステップS321v)の変形例について、その変形例における特徴点を中心に説明する。
図20は、図15に示すオリジナルモード設定済み報知実行判定処理(ステップS321v)の変形例の流れを示すフローチャートである。
図20に示すステップS511〜ステップS518は、図15に示すステップS501〜ステップS508と同じであるため、説明は省略する。この変形例の特徴は、特定カスタムに限って第1オリジナルモード設定済み報知を実行する点にある。ここにいう特定カスタムとは、オリジナルモード非設定時にも出現する演出態様を遊技者の設定によってオリジナルモード設定時に出現させるカスタムのことであり、具体的には、図12に示すNo.3,4,15〜19のカスタムが相当する。特定カスタムの中には、オリジナルモード設定時と非設定時で出現率が異なるものがある。例えば、図12に示すNo.2等では、オリジナルモード設定時の方が非設定時よりも出現率が高くなる。後の遊技者が、眼帯を装着した所定キャラクタは連荘回数が5回以上にならないと登場しないことを攻略本等で知っている場合には、前の遊技者がカスタムした、眼帯を装着した所定キャラクタを、後の遊技者が連荘回数が5回以上になる前に見た場合、遊技状態(ここでは連荘回数)を誤解する恐れが生じる。特に出玉に関係するミッション(例えば、図11に示すNo.1〜No.6)の成立等が出現条件となる演出態様の場合には、その演出態様をみた遊技者が遊技台の状態や設定を有利なものであると勘違いする恐れが生じる。また、オリジナルモード非設定状態では出現しない演出が行われた場合には、プレミア演出と勘違いしてしまう恐れも生じる。このため、この変形例では、オリジナルモードを設定していても、遊技者が勘違いしないオリジナルモードの他のカスタム(非特定カスタム)については無視し、非特定カスタムのみが設定されている場合には第1オリジナルモード設定済み報知を実行しない。非特定カスタムの具体例としては、図12に示すNo.4〜14,20〜21のカスタムがあげられる。すなわち、遊技状態の誤解を招くようなカスタムが行われている場合のみ、カスタムが行われている旨を新しい遊技者(後の遊技者)に報知する。
図20に示すステップS519では、特定カスタムを実行中か否かを判定し、実行中である場合に限って、第1オリジナルモード設定済み報知を実行させるステップS520に進み、特定カスタムが実行されていなければ、そのステップS520をジャンプしてステップS521へ進む。図20に示すステップS521〜ステップS524は、図15に示すステップS510〜ステップS513と同じであるため、説明は省略する。
以上、本発明をパチンコ機(弾球遊技機)に適用させた例について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、メダルや遊技球(パチンコ球)を使用する回胴遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。
図21は、図8に示すスロットマシン900を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
このスロットマシン900は、本発明を適用可能なスロットマシンの一例であって、本体901と、本体901の正面に取付けられ、本体901に対して開閉可能な前面扉902と、を備える。本体901の中央内部には、(図21において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール910、中リール911、右リール912)収納され、スロットマシン900の内部で回転できるように構成されている。これらのリール910乃至912はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
図21に示すスロットマシン900では、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール910乃至912が構成されている。リール910乃至912上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓913から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール910乃至912を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール910乃至912は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、図21に示すスロットマシン900では、3個のリールをスロットマシン900の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール910乃至912の裏面には、図柄表示窓913に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図21において図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン900内部において各々のリール910乃至912の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール910乃至912を停止させる。
入賞ライン表示ランプ920は、有効となる入賞ライン914を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン914は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン914の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ923は、例えば、内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ924は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ922は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ928は演出用のランプである。
ベットボタン930乃至932は、スロットマシン900に電子的に貯留されているメダル(クレジットという。)を所定の枚数分投入するためのボタンである。図21に示すスロットマシン900においては、ベットボタン930が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン931が押下されると2枚投入され、ベットボタン932が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン932はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ929は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ921が点灯する。
メダル投入口934は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン930乃至932により電子的に投入することもできるし、メダル投入口934から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器925は、スロットマシン900に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器926は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器927は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
スタートレバー935は、リール910乃至912の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口934に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン930乃至932を操作して、スタートレバー935を操作すると、リール910乃至912が回転を開始することとなる。スタートレバー935に対する操作を遊技の開始操作と言う。このスロットマシン900では、スタートレバー935が操作されたことに基づいて、複数種類の役のうち、いずれの役に当選しているか否かの抽選を行う内部抽選処理が実行され、スロットマシン900を遊技者にとって相対的に有利な状態とするかあるいは相対的に不利な状態にするかが決定される。
ストップボタンユニット936には、ストップボタン937乃至939が設けられている。ストップボタン937乃至939は、スタートレバー935の操作によって回転を開始したリール910乃至912を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール910乃至912に対応づけられている。以下、ストップボタン937乃至939に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン937乃至939の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン937乃至939の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン933は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン934は、スロットマシン900に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口955から排出するためのボタンである。ドアキー孔940は、スロットマシン900の前面扉902のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口955は、メダルを払出すための払出口である。
また、図21に示すスロットマシン900には、図9(a)に示す操作キーユニット190と同じ操作キーユニット990が、MAXベットボタン932とメダル投入口934の間に設けられている。この操作キーユニット990も、十字キーとOKボタンとキャンセルボタンを有する。
音孔960はスロットマシン900内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉902の左右各部に設けられたサイドランプ944は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉902の上部には演出装置980が配設されている。この演出装置980は、水平方向に開閉自在な2枚の右扉963a、左扉963bからなる扉(シャッタ)部材963と、この扉部材963の奥側に配設された液晶表示装置957(図示省略)を備えており、2枚の右扉963a、左扉963bが液晶表示装置957の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置957(図示省略)の表示画面がスロットマシン900正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。図21に示すスロットマシン900では、表示画面は長方形の平坦面であるが、正方形の平坦面でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。さらに、表示画面は曲面をなしていてもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100やスロットマシン900によれば、オリジナルモード設定済み報知を行うことで、遊技者に対し、公平な遊技状態での遊技を促すことができる。より具体的には、個別設定情報の設定によって、遊技者毎に遊技動作(例えば、演出動作)を切り替えることで、1台の遊技台が実行可能な動作(例えば演出)の幅に広がりを持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。しかも、個別設定情報が入力済みであることを報知することで、設定した遊技者以外の遊技者が当該情報設定済みの遊技台で遊技を行っても、違和感を感じたり、不利益が生じてしまわないようにすることができる場合がある。
また、前の遊技者が設定した条件に基づき実行される演出が、次の遊技者に見られないように注意喚起的にオリジナルモード設定済み報知を行うことで、該演出の内容が遊技者に遊技状態を勘違いさせる演出である場合には特に、オリジナルモード設定済み報知の効果は顕著なものになる。さらに、課題の達成により設定可能となる特殊演出(例えば、隠しキャラクタや隠しアイテム)がばれてしまうと、特殊演出の設定を目的に課題を達成しようとしている遊技者の遊技意欲を減退させることになるが、新規遊技者が遊技を開始しようとする契機で既に特殊演出が設定され、通常とは異なる演出態様での演出が実行されることを報知することにより、自分で課題を達成しようとしている遊技者の達成感を奪ってしまうようなことが低減される。
なお、個別設定情報設定済みであることの報知(オリジナルモード設定済み報知)は、個別設定情報の取得操作や消去操作の非有効期間に行われ、所定時間の経過後に取得操作や消去操作が可能となる。オリジナルモード設定済み報知により取得操作忘れや消去操作忘れを防止しつつ、操作可能期間よりも前に報知を行うことで、遊技者が離席するまでの時間を稼ぎ、遊技意欲を継続させることができる場合もある。
また、図1に示すパチンコ機100や図21に示すスロットマシン900では、遊技の進行に伴い、所定の課題が達成されたことに基づき、該課題達成状況を個別設定情報として更新し、前記課題達成状況に応じた遊技動作を設定可能(例えば、演出カスタマイズ可能)に構成され、特定の遊技動作が設定されていることに基づいて個別設定情報設定済み報知が行われるようにしている。ここにいう特定の動作は、遊技者の利益に影響を与えかねないものも含まれる。遊技者の利益に影響を与えかねないものとしては、例えば、図12に示すNo.2やNo.3のカスタマイズによって実行される動作があげられる。なお、該課題達成状況を個別設定情報として更新した場合には、ミッション達成演出を行うようにしてもよい。
また、オリジナルモード設定用の設定用操作手段(操作キーユニット190,990)と、遊技を進行させる遊技操作手段(球発射ハンドル134やベットボタン930乃至932やスタートレバー935)を備え、個別設定情報設定済み報知の実行中に遊技操作手段が操作されたことに基づいて個別設定情報設定済み報知を終了し、上記設定用操作手段が操作されたことに基づいて設定済みの個別設定情報を消去し、新たな個別設定情報を記憶させるようにしてもよい。すなわち、遊技を進行させるための動作では個別設定情報を消去さないように構成してもよい。
さらに、個別設定情報設定済み報知(オリジナルモード設定済み報知)の開始条件(遊技中断条件や遊技再開条件)が成立した場合であっても、例外的に報知が開始されない期間を設けてもよい。例えば、エラー発生中の間は、報知が開始されない期間としてもよい。ここにいうエラーとは、例えば、遊技領域に向けて発射する遊技球を供給することができない異常や、遊技者に払い出す遊技球が不足している異常等、いわゆる球切れの異常であってもよい。あるいは、球詰まりや、遊技者に遊技球を払い出すことができない異常(例えば、下皿満タンエラー)であってもよい。さらには、不正行為が疑われる異常であってもよい。例えば、遊技球の入賞が可能な大サイズと遊技球の入賞が不能な小サイズとの間で入賞開口の大きさを変えることが可能な可変始動領域と、前記可変始動領域への遊技球の入賞を検知する球検知手段とを備えた態様では、前記可変始動領域が前記小サイズであったにもかかわらず前記球検知手段が該可変始動領域への遊技球の入賞を検知した場合の異常があげられる。加えて、電源が遮断される電源断であってもよく、この電源断が生じた場合には復電後に個別設定情報設定済み報知が開始されないことになる。
以上の説明では、『所定条件の成立に基づく図柄の変動表示後に導出された図柄が特定の図柄である場合に、通常制御状態から該通常制御状態よりも有利度の高い特別制御状態へ制御状態を移行する遊技台において、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、操作キーユニット190)と、前記操作手段への所定の操作(例えば、正規パスワードの入力操作)に基づき所定の個別設定情報を記憶する個別設定情報記憶手段(例えば、第1副制御部400のRAM408)と、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報に基づく特定動作を実行する特定動作手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記個別設定情報が前記個別設定情報記憶手段に記憶されている状態(例えば、オリジナルモード設定状態)で所定条件(例えば、遊技中断条件、遊技再開条件)が成立したことを受けて、該個別設定情報記憶手段に該個別設定情報が記憶されていることに基づく個別設定情報記憶済み報知(例えば、第1オリジナルモード設定済み報知691、第2オリジナルモード設定済み報知692)を開始する報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備えたことを特徴とする遊技台。』についての説明がなされている。
ここで、前記個別設定情報記憶手段は、前記個別設定情報を消去可能に記憶するものであってもよい。
また、前記特定動作手段は、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報に基づく動作が記憶されていない場合の動作とは異なる特定動作を該個別設定情報記憶手段へ記憶されている該個別設定情報に基づき実行するものであってもよい。
また、前記特定動作手段は、演出を行う演出手段であってもよく、前記個別設定情報が記憶されていない場合の演出を変更した演出を前記特定動作として実行するものであってもよい。より具体的には、前記特定動作手段は、画像を表示する画像表示手段であり、前記個別設定情報が記憶されていない場合の演出画像を変更した画像を前記特定動作として表示するものであってもよい。また、前記特定動作手段は、演出の一つとして、遊技者の利益に関する情報(例えば、遊技者に与えられる利益の大きさを示唆する情報等)を示す特定演出を行うものであり、前記個別設定情報が記憶されていない場合の前記特定演出が示す前記情報を変更した変更演出を前記特定動作として実行するものであってもよい。すなわち、前記変更演出が示す前記情報と前記特定演出が示す前記情報とでは、遊技者の利益の度合いが異なることになる。さらに、前記特定動作手段は、演出の一つとして、遊技者の利益に影響を与える特定演出を行うものであってもよい。すなわち、前記特定動作は演出動作であってもよい。
またこれまでの説明においては、『前記報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、前記個別設定情報記憶済み報知(例えば、第1オリジナルモード設定済み報知691、第2オリジナルモード設定済み報知692)として、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報の消去に関する消去関連報知(例えば、YES/NO表示693)を含む報知を行うものであり、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報を、前記消去関連報知を行った後に前記所定条件とは異なる特定条件(例えば、オリジナルモード終了条件)が成立したことに基づいて消去する個別設定情報消去手段(例えば、ステップS321uを実行する第1副制御部400のCPU404)を備えたことを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
ここにいう消去関連報知とは、遊技者に消去を促す報知であってもよいし、消去することの許可を遊技者に得るため、あるいは消去することを取り止める許可を遊技者に得るための報知であってもよい。
また、前記消去関連報知を含む前記個別設定情報記憶済み報知は、遊技者に対する最終確認であって、前記個別設定情報消去手段は、前記所定条件が成立した状態では、消去することを取り止めるキャンセル指示がない限り前記個別設定情報を消去してもよい。この場合には、該キャンセル指示がないことが前記特定条件の成立に相当することになる。
また、前記個別設定情報記憶済み報知は、前記消去関連報知のみを含むものであってもよい。すなわち、前記消去関連報知を行うことは、該個別設定情報が記憶されたままの状態になっていることを報知することになる場合もある。ただし、前記報知手段は、前記個別設定情報記憶済み報知とは別に前記消去関連報知を行うものであってもよい。
また、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報の消去を取り止めることを指示する操作を受付ける消去キャンセル操作手段を備え、前記個別設定情報消去手段は、前記消去キャンセル操作手段が無操作であったことを受けて、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報を消去するものであってもよい。すなわち、前記特定条件の一条件として前記消去キャンセル操作手段が無操作であったことを条件にしてもよい。なお、前記消去キャンセル操作手段は、前記操作手段と同じものであってもよいし異なるものであってもよい。
さらに、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報を該個別設定情報記憶手段から消去することを指示する操作を受付ける消去指示操作手段を備え、前記個別設定情報消去手段は、前記消去指示操作手段が操作されたことを受けて、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報を消去するものであってもよい。すなわち、前記特定条件の一条件として前記消去指示操作手段が操作されたことを条件にしてもよい。なお、前記消去指示操作手段は、前記操作手段と同じものであってもよいし異なるものであってもよい。
またこれまでの説明においては、『前記個別設定情報記憶手段(例えば、第1副制御部400のRAM408)は、遊技が進行していく過程で得られる履歴情報を前記個別設定情報として記憶するものであり、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報を遊技の進行に伴って更新する個別設定情報更新手段(例えば、ステップS321gおよびステップS321nを実行する第1副制御部400のCPU404)を備え、前記報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、前記操作手段(例えば、操作キーユニット190)への特定な操作(例えば、図10(i−1)〜同図(i−2)に示す操作)を受けて、前記個別設定情報記憶済み報知として、前記個別設定情報更新手段で更新された個別設定情報の更新内容を所定の態様で表す所定態様報知(例えば、二次元コードC2)を含む報知(例えば、図19(c)に示す報知)を行うものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
ここで、前記個別設定情報更新手段で更新された個別設定情報の更新内容を所定の読み取り装置で読み取り可能な態様に変換する所定態様変換手段を備えていてもよい。
またこれまでの説明においては、『前記報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、遊技が行われている遊技状態から遊技が行われていない非遊技状態へ移行したことを前記所定条件(例えば、遊技中断条件)が成立したことにし、該遊技状態から該非遊技状態へ移行したことに基づいて前記個別設定情報記憶済み報知(例えば、第1オリジナルモード設定済み報知691)を開始するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
またこれまでの説明においては、『前記報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、遊技が行われていない非遊技状態から遊技が行われている遊技状態へ移行したことを前記所定条件(例えば、遊技再開条件)が成立したことにし、該非遊技状態から該遊技状態へ移行したことに基づいて前記個別設定情報記憶済み報知(例えば、第2オリジナルモード設定済み報知692)を開始するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
またこれまでの説明においては、『当否判定を行い当否判定結果を導出する当否判定手段(例えば、主制御部30のCPU304)と、確率非変動状態(例えば、非確変状態)と、該確率非変動状態よりも前記当否判定手段による特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態(例えば、確変状態)との間で制御状態を前記当否判定結果に基づいて移行させる確変制御状態移行制御手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、
を備え、前記報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、前記制御状態が前記確率変動状態(例えば、確変状態)から前記確率非変動状態(例えば、非確変状態)へ移行したことを前記所定条件(例えば、遊技中断条件)が成立したことにし、該確率変動状態から該確率非変動状態へ移行したことに基づいて前記個別設定情報記憶済み報知(例えば、第1オリジナルモード設定済み報知691)を開始するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
ここで、遊技球が始動領域に進入したことに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定の結果に対応した図柄を停止表示する図柄表示手段と、前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定の結果である場合に、遊技球が進入困難な第1の可変状態から遊技球が進入容易な第2の可変状態に入り口の大きさを変化させる可変入賞装置を備えた態様であってもよい。言い換えれば、前記可変入賞装置は、前記図柄表示手段が前記特定の当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示した後に開放するものであってもよい。上記態様によれば、前記可変入賞装置は、遊技球の入賞が困難な第一状態と遊技球の入賞が該第一状態よりも容易となる第二状態とに状態変化可能なものであり、前記制御状態移行手段は、前記当否判定の結果が前記特定の当否判定結果であったことに基づいて、前記可変入賞装置が前記第一状態を維持する第一の制御状態から該可変入賞装置が前記第一状態と前記第二状態との間で状態変化を繰り返す第二の制御状態に制御状態を移行させる遊技状態移行手段(大当り遊技移行手段)を備えたものであってもよい。
また、前記制御状態移行手段は、遊技球が所定の始動領域に進入し難い進入困難制御状態(例えば、非電サポ状態)と、該進入困難制御状態よりも遊技球が該所定の始動領域に進入し易い進入容易制御状態(例えば、電サポ状態)との間で制御状態を前記当否判定結果に基づいて移行させる進入状態移行制御手段(電サポ状態移行手段)を備えた態様であってもよい。
さらに、前記制御状態移行手段は、確率非変動状態(例えば、非確変状態)と、該確率非変動状態よりも前記当否判定手段による特定の当否判定結果の導出確率が高められた確率変動状態(例えば、確変状態)との間で制御状態を前記当否判定結果に基づいて移行させる確変状態移行制御手段を備えた態様であってもよい。
また、前記報知手段は、前記制御状態が前記特別制御状態から前記通常制御状態へ移行したことを前記所定条件が成立したことにし、該特別制御状態から該通常制御状態へ移行したことに基づいて前記個別設定情報記憶済み報知を開始するものであってもよい。すなわち、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態と、前記第1の有利度よりも有利度の高い第2の有利度である第2の制御状態との間で制御状態を移行させる制御状態移行制御手段を備え、前記報知手段は、前記制御状態が前記第2の制御状態から前記第1の制御状態へ移行したことを前記所定条件が成立したことにし、該第2の制御状態から該第1の制御状態へ移行したことに基づいて前記個別設定情報記憶済み報知を開始するものであってもよい。
またこれまでの説明においては、『前記報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は、前記個別設定情報記憶手段(例えば、第1副制御部400のRAM408)に前記個別設定情報が記憶されている限り、前記所定条件(例えば、遊技中断条件)が成立したことに基づいて、前記個別設定情報の内容の如何に関わらず共通な態様で前記個別設定情報記憶済み報知(例えば、図18(d)に示す表示691’)を開始するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
またこれまでの説明においては、『所定条件の成立に基づく図柄の変動表示後に導出された図柄が特定の図柄である場合に、通常制御状態から該通常制御状態よりも有利度の高い特別制御状態へ制御状態を移行する遊技台(例えば、パチンコ機100,スロットマシン900)と、所定の個別設定情報を保存しておく外部記憶装置(例えば、サーバS)とを有する遊技システムにおいて、前記遊技台は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、操作キーユニット190)と、前記外部記憶装置に保存されていた個別設定情報を前記操作手段への所定の操作(例えば、正規パスワードの入力操作)に基づき記憶する個別設定情報記憶手段(例えば、第1副制御部400のRAM408)と、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報に基づく特定動作を実行する特定動作手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記個別設定情報が前記個別設定情報記憶手段に記憶されている状態(例えば、オリジナルモード設定状態)で所定条件(例えば、遊技中断条件、遊技再開条件)が成立したことを受けて、該個別設定情報記憶手段に該個別設定情報が記憶されていることに基づく個別設定情報記憶済み報知(例えば、第1オリジナルモード設定済み報知691、第2オリジナルモード設定済み報知692)を開始する報知手段と、を備えたものであることを特徴とする遊技システム。』についても説明がなされている。
ここで、前記個別設定情報記憶手段は、遊技が進行していく過程で得られる履歴情報を前記個別設定情報として記憶するものであり、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている個別設定情報を遊技の進行に伴って更新する個別設定情報更新手段を備え、前記報知手段は、前記操作手段への特定な操作を受けて、前記個別設定情報記憶済み報知として、前記個別設定情報更新手段で更新された個別設定情報の更新内容を所定の態様で表す所定態様報知を含む報知を行うものであり、前記所定態様報知が表す前記更新内容を読取る読取装置を有し、前記外部記憶装置は、保存している個別設定情報を前記読取装置で読取った更新内容に基づいて更新するものであってもよい。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技者が操作可能な操作手段と、
所定条件の成立に基づく図柄の変動表示後に導出された図柄が特定の図柄である場合に、通常遊技状態から該通常遊技状態よりも有利度の高い特別遊技状態へ遊技状態を移行させる遊技制御手段と、
前記操作手段への所定の操作に基づき、所定の個別設定情報が記憶される個別設定情報記憶手段と、
を備えた遊技台であって、
前記個別設定情報記憶手段へ記憶されている前記個別設定情報に基づき、前記個別設定情報記憶手段に前記個別設定情報が記憶されていない状態とは異なる特定の遊技動作を実行する遊技動作制御手段と、
を備え、
前記遊技動作制御手段は、前記個別設定情報が記憶された状態で、且つ特定の条件の成立に基づいて、既に前記個別設定情報が記憶済みであることを示す個別設定情報記憶済み報知を行うことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
前記個別設定情報記憶済み報知は、前記個別設定情報記憶手段に記憶された所定の個別設定情報の消去を促す消去促進報知を含み、
前記消去促進報知の実行後であって、且つ前記所定の条件とは異なる特定の条件の成立に基づき前記個別設定情報記憶手段に記憶された所定の個別設定情報を消去することを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台において、
遊技の進行に伴って、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている所定の個別設定情報を更新する個別設定情報更新手段と、
前記操作手段への特別な操作に基づく要求により、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている所定の個別設定情報に基づき、所定の個別設定情報識別情報を報知する個別設定情報識別情報報知手段と、
を備え、
前記個別設定情報記憶済み報知は、前記個別設定情報識別情報報知手段による個別設定情報識別情報の報知を含むことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1から3のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記所定の条件は、前記遊技台における遊技状態の、遊技状態から非遊技状態への移行であることを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記4に記載の遊技台において、
前記所定の条件は、前記遊技台における遊技状態の、非遊技状態から遊技状態への移行であることを特徴とする遊技台。
(付記6)
付記1から5のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記遊技制御手段は、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態と、前記第1の有利度よりも有利度の高い第2の有利度である第2の制御状態と、を有し、
前記個別設定情報記憶済み報知は、前記遊技制御手段により、前記第2の制御状態から前記第1の制御状態へと遊技状態が移行されたことに基づき行われることを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記1から6のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記個別設定情報記憶済み報知は、前記個別設定情報記憶手段に記憶されている前記個別設定情報の内容に基づかずに共通的な態様で報知されると共に、前記個別設定情報記憶手段に前記個別設定情報が記憶されている限り、常時報知が行われる。
なお、以上説明した実施形態や変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や付記に適用してもよい。