JP2012176633A - 車両用衝突検知装置および乗員保護システム - Google Patents

車両用衝突検知装置および乗員保護システム Download PDF

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【課題】冗長構成であっても、全体のコストを従来よりも低減することができる車両用衝突検知装置および乗員保護システムを提供する。
【解決手段】車両用衝突検知装置30は、車両10に関する車両情報のうちで一以上のメイン情報Jmおよび一以上のセーフティング情報Jsに基づいて、所定の衝突条件を満たすと車両10が衝突したか否かを判断する衝突検知手段31を有する。衝突検知手段31は、一以上のメイン情報Jmを車両10に備えるセンサ11,12から取得するとともに、一以上のセーフティング情報Jsを車両10に備える制御処理装置20から取得し、所定の衝突条件を満たすか否かで車両10が衝突したか否かを判断する。冗長構成において、1つのセーフィングセンサの役割を制御処理装置20からの情報を使うことで代用するので、システム構成を最小限にでき、全体のコストを従来よりも低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両が衝突したか否かを判断する車両用衝突検知装置と、当該車両用衝突検知装置を含む乗員保護システムとに関する。
従来では、横滑り発生状態にあることを検出すると、エアバッグの展開閾値を変更する車両用サイドエアバッグ制御装置に関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。すなわち、車両に横滑りが発生すると、乗員がドアライニングに近づいてエアバッグの展開範囲に入り込む可能性がある。そこで、エアバッグの展開閾値を高く変更して、横滑り発生時におけるエアバッグの展開を規制する。
特開2010−149802号公報
エアバッグの作動を制御するシステムでは、ノイズや故障等による誤作動を防止するため、二以上のセンサを用いて構成する冗長構成が一般的である。しかし冗長構成はコスト高が課題となっている。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、冗長構成であっても、全体のコストを従来よりも低減することができる車両用衝突検知装置および乗員保護システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、車両に関する車両情報のうちで一以上のメイン情報および一以上のセーフティング情報に基づいて、所定の衝突条件を満たすと前記車両が衝突したか否かを判断する衝突検知手段を有する車両用衝突検知装置において、前記衝突検知手段は、前記一以上のメイン情報を前記車両に備えるセンサから取得するとともに、前記一以上のセーフティング情報を前記車両に備える制御処理装置から取得し、前記所定の衝突条件を満たすか否かで前記車両が衝突したか否かを判断することを特徴とする。
この構成によれば、センサからメイン情報を取得し、制御処理装置からセーフティング情報(例えば横滑り情報等)を取得する。制御処理装置は本来、車両衝突ではなく、車両走行の安全性維持のために備える装置であり、車両衝突を検知するための2つ以上のセンサを冗長で構成することに対してその内の1つのセーフィングセンサの役割を「衝突前の予兆」として制御処理装置からの情報を使うことで代用すれば、車両衝突を検知・判断するためのシステム構成を最小限とすることができ、全体のコストを従来よりも低減することができる。
なお「車両情報」は車両に関する情報であれば任意であり、計測値や推定値などの種類を問わない。例えば、アクセルの開度,操作のストローク量,ステアリングの操舵角,変速操作等によるポジション,乗員のシート着座状態,車両の速度(車速),車輪の舵角,車両の加速度,車両のヨーレート,車両の回転角や角速度,画像または映像,物体との相対距離,車両の角度(ロール角やピッチ角等)や、それらに基づく計算値などが該当する。「メイン情報」および「セーフティング情報」は、所定の衝突条件を満たすか否かを判断する際において、冗長構成を担保する情報である。「センサ」は車両に備えてメイン情報を出力可能なセンサであれば任意である。例えば、圧力センサや加速度センサ等が該当する。「制御処理装置」は車両に備えてセーフティング情報を出力可能な制御処理装置であれば任意である。例えば、横滑り防止機構(ESC;Electronic Stability Control)の制御を行うECU(Electronic Control Unit)等が該当する。制御処理装置および車両用衝突検知装置は、いずれもECUで構成されるか否かを問わず、さらにECUに含まれるか否かも問わない。
請求項2に記載の発明は、前記制御処理装置は、横滑り防止機構の制御を行い、横滑りが発生する際に横滑り情報を前記セーフティング情報として出力することを特徴とする。「横滑りが発生する際」は、横滑り発生時に限らず、横滑り発生前の予測(予想)を含む。「横滑り情報」は車両(自車)に横滑りが発生することを示す情報であって、信号やデータ等の形式を問わない。この構成によれば、横滑り防止機構の制御を行うように構成された制御処理装置が横滑り情報をセーフティング情報として出力する。横滑り防止機構は車両に備える装置であり、車両衝突を検知するための2つ以上のセンサを冗長で構成することに対してその内の1つのセーフィングセンサの役割を「衝突前の予兆」として制御処理装置からの情報を使うことで代用すれば、車両衝突を検知・判断するためのシステム構成を最小限とすることができ、全体のコストを従来よりも低減することができる。
請求項3に記載の発明は、前記センサは、前記車両の側面部に備えられる圧力センサであり、前記衝突検知手段は、前記所定の衝突条件を満たすと前記車両が側面衝突したか否かを判断することを特徴とする。車両が横滑りする際、衝突する可能性が高いのは当該車両の側面部である。「側面部」は車両の側面側に位置する部位であって、例えばドア,フェンダー,ピラー等が該当する。この構成によれば、車両の側面部に備えられる圧力センサで検知されるメイン情報に基づいて所定の衝突条件を満たすか否かを判断するので、側面衝突の有無を的確に判断できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置と、前記車両の衝突を検知する際に前記車両用衝突検知装置から伝達される衝突検知情報に基づいて、乗員を保護する保護装置の作動を制御する乗員保護制御装置とを有することを特徴とする。この構成によれば、請求項1から3に記載の発明と同様に、センサからメイン情報を取得し、制御処理装置からセーフティング情報(例えば横滑り情報等)を取得することで、乗員保護制御装置として必要な衝突検知を判断する情報を得て、保護装置を必要な場合のみに、確実に作動させることができる。
車両の構成例を模式的に示す図である。 センサの種類とECUとの関係を示す模式図である。 衝突検知処理の手続き例を示すフローチャートである。 車両が横滑りする例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的な接続を意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示してはいない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。
本発明(車両用衝突検知装置および乗員保護システム)を車両に備えて実現する場合の構成例について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1には車両の構成例を模式的に示す。図2にはセンサの種類とECUとの関係を模式図で示す。図3には衝突検知処理の手続き例をフローチャートで示す。図4には車両が横滑りする例を示す。
図1に示す車両10は、センサ11,12、制御処理装置20、車両用衝突検知装置30、乗員保護制御装置40などを備える自動車である。センサ11,12はそれぞれ一以上を有し、個々のセンサが検知内容に応じたセンサ検知情報Jdを出力する。センサ検知情報Jdは「車両情報」に相当し、信号やデータ等の形式を問わない。センサ11が出力するセンサ検知情報Jdの一部または全部は、括弧内に「Jm」で示す「メイン情報」に相当する。センサ11,12の具体例については後述する(図2を参照)。
制御処理装置20は、車両走行の安全性維持のために備える装置の一つである。この制御処理装置20は、一以上のセンサ11から伝達されるセンサ検知情報Jdを受けて、車両10にかかる横滑り防止機構(ESC)の制御を行う。車両10に横滑りが発生する際には、横滑り情報Jeを出力する。横滑り情報Jeは「車両情報」に相当し、信号やデータ等の形式を問わない。制御処理装置20は、ECUで構成されるか否かを問わず、さらにECUに含まれるか否かも問わない。なお本形態では、制御処理装置20をECU110で構成する(図2を参照)。横滑り防止機構の制御については周知であるので、図示および説明を省略する。
車両用衝突検知装置30は、所定の衝突条件を満たすと車両10が衝突したか否かを判断する機能を担い、少なくとも衝突検知手段31を有する。衝突検知手段31は、一以上のメイン情報Jmおよび一以上のセーフティング情報Jsに基づいて、所定の衝突条件を満たすと車両10の衝突を示す衝突検知情報Jcを出力する。衝突検知情報Jcは「車両情報」であるとともに括弧内に「Js」で示す「セーフティング情報」に相当し、信号やデータ等の形式を問わない。車両用衝突検知装置30は、ECUで構成されるか否かを問わず、さらにECUに含まれるか否かも問わない。なお本形態では、車両用衝突検知装置30をECU100で構成する(図2を参照)。
乗員保護制御装置40は、衝突時等に車両10の乗員を保護する機能を担い、エアバッグやシートベルト等の保護部材を含む。この乗員保護制御装置40による保護部材の作動制御は、一般的に衝突検知情報Jcに基づいて行うが、具体的な構成や制御内容等については周知であるので、図示および説明を省略する。この乗員保護制御装置40の制御部分は、ECUで構成されるか否かを問わず、ECUに含まれるか否かを問わない。
図2には、ECU100,110にセンサ検知情報Jdを出力するセンサ(センサ群)11,12の一例を示す。ECU100,110に備える他の要素は多様であり、周知でもあるので、図示および説明を省略する。
図2に示すセンサ11はECU100にセンサ検知情報Jdを伝達し、同じくセンサ12はECU110にセンサ検知情報Jdを伝達する。例えばセンサ11は、開度センサ11a、ストロークセンサ11b,11c,11d、操舵角センサ11e、ポジションセンサ11f、舵角センサ11g、乗員検知センサ11hなどが該当する。またセンサ12は、速度センサ12a、加速度センサ12b、ヨーレートセンサ12c、ジャイロスコープ12d、圧力センサ12e、距離センサ12f、角度センサ12gなどが該当する。各センサの機能を以下に概説するが、当該機能を奏する任意の計測方式を適用してもよい。
開度センサ11aは、運転者がアクセルペダルを操作して変化するアクセルの開度を検知して出力する。ストロークセンサ11bは、運転者がフットブレーキペダルを操作して変化するブレーキのストローク量を検知して出力する。ストロークセンサ11cは、運転者がサイドブレーキレバーを操作して変化するブレーキのストローク量を検知して出力する。二点鎖線で示すストロークセンサ11dはマニュアル車に備えられ、運転者がクラッチペダルを操作して変化するクラッチのストローク量を検知して出力する。操舵角センサ11eは、運転者がステアリング(ハンドル)を操作して変化する操舵角を検知して出力する。ポジションセンサ11fは、変速操作(例えばシフトレバーやセレクトレバー)等によるポジション(ギアやレンジ等)を検知して出力する。
舵角センサ11gは、車両10(例えば車輪)の舵角を検知して出力する。乗員検知センサ11hは、車両10に乗員が乗っているか否かまたはその体格など、シートへの乗員の着座状態を検知して出力する。速度センサ12aは、車両10の速度(例えば車輪の回転速度に基づく速度)を検知して出力する。加速度センサ12bは、車両10の加速度(例えば車輪の回転速度に基づく加速度)を検知して出力する。ヨーレートセンサ12cは、車両10のヨーレートを検知して出力する。ジャイロスコープ12dは、車両10の角速度(あるいは回転角)を検知して出力する。圧力センサ12eは、車両10の外部から加わる圧力を検知して出力する。本形態の圧力センサ12eは、例えばドア,フェンダー,ピラー等のように車両10の側面部に備える。
距離センサ12fは、車両10と物体との相対距離(例えば先行車両との車間距離等)を検知して出力する。「物体」は車両10(自車)を除く全ての物体である。例えば、他の車両、構造物(建築物を含む)、設置物(標識,信号機,ガードレール等)、動物(人間を含む)などが該当する。相対距離の検知法は任意である。例えば、検知波(例えばレーザ光等の光,赤外線等の電波,音波等)の発信・受信による検知や、後述する撮像用カメラで撮像した画像の解析による検知などが該当する。角度センサ12gは、車両10の角度(ロール角やピッチ角等の角度)を検知する。ロール角によってバンクの程度が分かり、ピッチ角によって前傾や後傾の程度が分かる。
なお、図2に示していないセンサであっても、車両10に搭載可能なセンサであればセンサ11,12の一方または双方に含めることができる。例えば、回転数センサや撮像用カメラなどが該当する。回転数センサは、駆動源(例えばエンジン等の燃焼機関や、モータ等の回転電機等)の回転数を検知して出力する。撮像用カメラは、車両10の周囲(特に進行方向の前方側)にかかる画像または映像を撮像する。
上述したECU100(すなわち車両用衝突検知装置30)において、車両10が衝突したか否かを検知するための手続き例について、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。図3に示す衝突検知処理は「衝突検知手段」に相当し、ECU100に通常電源(例えば蓄電池や燃料電池等)から供給される場合に限らず、非常用電源(例えばコンデンサやキャパシタ等)から供給される場合を含めて、繰り返し実行される。
図3に示す衝突検知処理では、まずECU110(制御処理装置20)から横滑り情報Jeが伝達されたか否かを監視するとともに〔ステップS10〕、圧力センサ12eから伝達される圧力値を受ける〔ステップS11〕。当該圧力値はセンサ検知情報Jdの一つであり、圧力が無いゼロ値(すなわち0[Pa])を含む。
横滑り情報Jeや上記圧力値などに基づいて、所定の衝突条件を満たすか否かを判断する〔ステップS12〕。もし、圧力値が圧力閾値未満であるか、あるいは横滑り情報Jeを受けていなければ(NO)、衝突等が発生していないので、そのまま衝突検知処理をリターンする。
一方、メイン情報Jmとして圧力センサ12eから伝達された圧力値が圧力閾値(例えば10[kPa]等)以上であり、かつ、セーフティング情報JsとしてECU110から横滑り情報Jeが伝達された場合には(ステップS12でYES)、側面衝突を検知して衝突検知情報Jcを乗員保護制御装置40に出力し〔ステップS13〕、衝突検知処理をリターンする。このように衝突検知情報Jcを出力するのは、図4に示す車両10が進行方向(矢印D1方向)に前進しようとしているにもかかわらず、横滑り方向(矢印D2方向)に進行する状態が該当する。横滑り方向に存在する物体50に車両10が衝突すると、圧力センサ12eがゼロ値でない圧力値を検知する。
上述した実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。まず請求項1に対応し、車両10に関する車両情報のうちで一以上のメイン情報Jmおよび一以上のセーフティング情報Jsに基づいて、所定の衝突条件を満たすと車両10が衝突したか否かを判断する衝突検知手段31を有する車両用衝突検知装置30において、衝突検知手段31は、一以上のメイン情報Jmを車両10に備えるセンサ12の一部または全部から取得するとともに、一以上のセーフティング情報Jsを車両10に備える制御処理装置20から取得し、所定の衝突条件を満たすか否かで車両10が衝突したか否かを判断する構成とした(図1,図2を参照)。この構成によれば、車両衝突を検知するための2つ以上のセンサを冗長で構成することに対して、その内の1つのセーフィングセンサの役割を「衝突前の予兆」として制御処理装置20からの情報を使うことで代用するので、車両衝突を検知・判断するためのシステム構成を最小限とすることができ、全体のコストを従来よりも低減することができる。
請求項2に対応し、制御処理装置20は横滑り防止機構の制御を行い、横滑りが発生する際に横滑り情報Jeをセーフティング情報Jsとして出力する構成とした(図1,図2を参照)。この構成によれば、横滑り防止機構は車両10に備える装置であり、車両衝突を検知するための2つ以上のセンサを冗長で構成することに対してその内の1つのセーフィングセンサの役割を「衝突前の予兆」として制御処理装置20からの情報を使うことで代用すれば、車両衝突を検知・判断するためのシステム構成を最小限とすることができ、全体のコストを従来よりも低減することができる。
請求項3に対応し、センサ12は車両10の側面部に備えられる圧力センサ12eであり、衝突検知手段31は所定の衝突条件を満たすと車両10が側面衝突したか否かを判断する構成とした(図2,図3を参照)。この構成によれば、車両10の側面部に備えられる圧力センサ12eで検知されるメイン情報Jmに基づいて所定の衝突条件を満たすか否かを判断するので、側面衝突の有無を的確に判断できる。
請求項4に対応し、車両10が衝突したか否かを判断する車両用衝突検知装置30と、衝突検知情報Jcに基づいて乗員を保護する保護装置の作動を制御する乗員保護制御装置40とを有する構成とした(図1,図2を参照)。この構成によれば、センサ11の一部または全部からメイン情報Jmを取得し、制御処理装置20からセーフティング情報Jsとしての横滑り情報Je等を取得することで、乗員保護制御装置40として必要な衝突検知を判断する情報を得て、乗員保護制御装置40を必要な場合のみに、確実に作動させることができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態では、メイン情報Jmとして圧力センサ12eから伝達される圧力値(センサ検知情報Jd)と、セーフティング情報JsとしてECU110から伝達される横滑り情報Jeとに基づいて、所定の衝突条件を満たすか否かを判断した(図3のステップS12を参照)。この形態に代えて、圧力センサ12e以外のセンサ12から伝達される計測値(センサ検知情報Jd)を用いたり、ECU110を含めて複数の制御処理装置20から伝達される情報を用いて、所定の衝突条件を満たすか否かを判断してもよい。車両10の特性(大きさや重量等)によっては、他のセンサやECU等から伝達される情報に基づいて判断すると、衝突精度が高まる場合がある。
上述した実施の形態では、センサ11はECU100にセンサ検知情報Jdを伝達し、同じくセンサ12はECU110にセンサ検知情報Jdを伝達する構成とした(図2を参照)。この形態に加えて、センサ11の一部または全部のセンサ検知情報JdをECU110に伝達したり、センサ12の一部または全部のセンサ検知情報JdをECU100に伝達したりする構成としてもよい。車両10の特性(大きさや重量等)によっては、ECU100における所定の衝突条件を満たすか否かの判断精度が高まる場合や、ECU110における横滑り防止機構の制御が向上する場合がある。
上述した実施の形態では、車両用衝突検知装置30をECU100で構成し、制御処理装置20をECU110で構成した(図2を参照)。この形態に代えて、車両用衝突検知装置30および制御処理装置20のうちで一方または双方を単体の処理装置(例えばコンピュータ,サーバー,ナビゲーション装置等)で構成してもよい。単に装置構成の相違に過ぎないので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、車両用衝突検知装置30を備える対象として車両10を適用し(図1を参照)、当該車両10は自動車とした。この形態に代えて、自動車以外の車両や他の輸送機器にも同様に適用することができる。自動車以外の車両10は、例えば鉄道車両(ハイブリッド車両を含む)などが該当する。他の輸送機器は、人間や貨物等を輸送可能な輸送機器、例えば航空機や船舶などが該当する。単に構造上の違いに過ぎず、人間や貨物等を輸送可能であるので、上述した実施の形態と同様の作用効果が得られる。
10 車両
11,12 センサ
11a 開度センサ
11b,11c,11d ストロークセンサ
11e 操舵角センサ
11f ポジションセンサ
11g 舵角センサ
11h 乗員検知センサ
12a 速度センサ
12b 加速度センサ
12c ヨーレートセンサ
12d ジャイロスコープ
12e 圧力センサ
12f 距離センサ
12g 角度センサ
20 制御処理装置
30 車両用衝突検知装置
31 衝突検知手段
40 乗員保護制御装置
100 ECU(車両用衝突検知装置)
110 ECU(制御処理装置)
Jm メイン情報(車両情報)
Jd センサ検知情報(車両情報,メイン情報)
Js セーフティング情報(車両情報)
Je 横滑り情報(車両情報,セーフティング情報)
Jc 衝突検知情報(車両情報)

Claims (4)

  1. 車両に関する車両情報のうちで一以上のメイン情報および一以上のセーフティング情報に基づいて、所定の衝突条件を満たすと前記車両が衝突したか否かを判断する衝突検知手段を有する車両用衝突検知装置において、
    前記衝突検知手段は、前記一以上のメイン情報を前記車両に備えるセンサから取得するとともに、前記一以上のセーフティング情報を前記車両に備える制御処理装置から取得し、前記所定の衝突条件を満たすか否かで前記車両が衝突したか否かを判断することを特徴とする車両用衝突検知装置。
  2. 前記制御処理装置は、横滑り防止機構の制御を行い、横滑りが発生する際に横滑り情報を前記セーフティング情報として出力することを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突検知装置。
  3. 前記センサは、前記車両の側面部に備えられる圧力センサであり、
    前記衝突検知手段は、前記所定の衝突条件を満たすと前記車両が側面衝突したか否かを判断することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用衝突検知装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置と、
    前記車両が衝突したか否かを判断する際に前記車両用衝突検知装置から伝達される衝突検知情報に基づいて、乗員を保護する保護装置の作動を制御する乗員保護制御装置と、
    を有することを特徴とする乗員保護システム。
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