JP2012175077A - 基板処理装置、基板の製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

基板処理装置、基板の製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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幸永 栗林
Takeshi Ito
伊藤  剛
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大介 原
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天和 山口
Takashi Sasaki
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Abstract

【課題】縦型チューブ処理装置において、ガス供給ノズルの最上部にあるガス供給口から噴出された反応ガスがウェハボートの上面より上の空間にも流れてしまい処理室内で反応ガスの流速や流量が変わってしまうことを抑制する。
【解決手段】複数の基板14を処理する反応室44と、反応室44を囲むように設けられる加熱部48と、複数の基板14を保持して反応室44内に載置されるボート30と、反応室44内に設置され、複数の基板14に向かって成膜ガスを供給する複数のガス供給口を有するガス供給ノズル60,70と、反応室44内の雰囲気を排気する排気口90,390と、ボート30の側面を挟むように設けられた整流壁と、ガス供給ノズル60,70の上端より上方に設けられ、前記複数のガス供給口からボート30の上端より上方の空間を通って排気口90へ向かう流路に設けられたガス流抑止部310と、を具備する装置とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置、半導体デバイスの製造方法及び基板の製造方法、特に炭化ケイ素(以下、SiCとする)エピタキシャル膜を基板上に成膜する工程を有する基板処理装置、半導体デバイスの製造方法及び基板製造方法に関するものである。
SiCは、特にパワーデバイス用素子材料として注目されている。一方で、SiCはシリコン(以下Siとする)に比べて結晶基板やデバイスの作製が難しいことが知られている。
SiCを用いてデバイスを作製する場合は、SiC基板の上にSiCエピタキシャル膜を形成したウェーハを用いる。このSiC基板上にSiCエピタキシャル膜を形成するSiCエピタキシャル成長装置の一例として特許文献1がある。
特許文献1には、ガス供給ノズルから噴出された反応ガスがウェーハに対し、効率よく供給されるように、ボートとサセプタとの間に形成される空間を狭めるように設けられたサセプタウォールが開示されている。
特開2010−283336号公報
しかしながら、特許文献1においては、ウェーハ表面と平行な面に対するガス流れについては検討されているが、高さ方向(ウェーハ表面に対して垂直な方向)に対するガス流れについては検討されていない。
より具体的に言えば、ボートの上面とサセプタの天井部分との間には空間があるため、ガス供給ノズルの最上部にあるガス供給口から噴出された反応ガスは、当該ボートの上面より上の空間にも流れてしまい、ガス供給ノズルの最上部から噴出された反応ガスとその他のガス供給口から噴出された反応ガスとでは、その速度や流量が変わってしまう恐れがある。
本発明の一態様によれば、複数の基板を処理する反応室と、前記反応室を囲むように設けられる加熱部と、前記複数の基板を保持した状態で前記反応室内に載置されるボートと、前記反応室内に設置され、前記複数の基板に向かって成膜ガスを供給する複数のガス供給口を有するガス供給ノズルと、前記反応室内の雰囲気を排気する排気口と、前記ボートの側面を挟むように設けられた整流壁と、前記ガス供給ノズルの上端より上方に設けられ、前記複数のガス供給口から前記ボートの上端より上方の空間を通って前記排気口へ向かう流路に設けられたガス流抑止部と、を具備する基板処理装置が提供される。
本発明によれば、均質な基板を製造できる。
本発明が適用される半導体製造装置の斜視図である。 本発明が適用される処理炉の側面断面図である。 本発明が適用される処理炉の平面断面図である。 本発明が適用される処理炉の側面断面図である。 本発明が適用される処理炉の平面断面図である。 本発明が適用される半導体製造装置のガス供給ユニットを説明する図である。 本発明が適用される半導体製造装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明を説明するために比較例の簡略化した処理炉の図である。 本発明を説明するために簡略化した処理炉の図である。 本発明が適用される半導体製造装置の処理炉及びその周辺構造の概略断面図である。 本発明を説明するために簡略化した処理炉の図である。 本発明を説明するために簡略化した処理炉の側面断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態では、基板処理装置の一例であるSiCエピタキシャル成長装置における、高さ方向にSiCウェーハを並べる、所謂バッチ式縦型SiCエピタキシャル成長装置で説明する。なお、バッチ式縦型SiCエピタキシャル成長装置とすることで、一度に処理できるSiCウェーハの数が多くなりスループットが向上する。
<全体構成>
先ず、図1に於いて、本発明の第1の実施形態に於けるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板処理装置、および、半導体デバイスの製造工程の一つであるSiCエピタキシャル膜を成膜する基板の製造方法について説明する。
基板処理装置(成膜装置)としての半導体製造装置10は、バッチ式縦型熱処理装置であり、主要部が配置される筐体12を有する。前記半導体製造装置10には、例えばSiC等で構成された基板としてのウェーハ14(図2参照)を収納する基板収容器として、フープ(以下、ポッドと称す)16がウェーハキャリアとして使用される。前記筐体12の正面側には、ポッドステージ18が配置されており、該ポッドステージ18にポッド16が搬送される。ポッド16には、例えば25枚のウェーハ14が収納され、蓋が閉じられた状態で前記ポッドステージ18にセットされる。
前記筐体12内の正面であって、前記ポッドステージ18に対向する位置には、ポッド搬送装置20が配置されている。又、該ポッド搬送装置20の近傍にはポッド収納棚22、ポッドオープナ24及び基板枚数検知器26が配置されている。前記ポッド収納棚22は前記ポッドオープナ24の上方に配置され、ポッド16を複数個載置した状態で保持する様に構成されている。前記基板枚数検知器26は、前記ポッドオープナ24に隣接して配置され、前記ポッド搬送装置20は前記ポッドステージ18と前記ポッド収納棚22と前記ポッドオープナ24との間でポッド16を搬送する。前記ポッドオープナ24はポッド16の蓋を開けるものであり、前記基板枚数検知器26は蓋を開けられたポッド16内のウェーハ14の枚数を検知する様になっている。
前記筐体12内には、基板移載機28、基板保持具としてのボート30が配置されている。前記基板移載機28は、アーム(ツイーザ)32を有し、図示しない駆動手段により昇降可能且つ回転可能な構造となっている。前記アーム32は、例えば5枚のウェーハ14を取出すことができ、前記アーム32を動かすことにより、前記ポッドオープナ24の位置に置かれたポッド16及びボート30間にてウェーハ14を搬送する。
前記ボート30は、例えばカーボングラファイトやSiC等の耐熱性材料で構成されており、複数枚のウェーハ14を水平姿勢で、且つ互いに中心を揃えた状態で整列させて縦方向に積上げ、保持する様に構成されている。尚、前記ボート30の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成された円筒状の断熱部材としてボート断熱部34が配置されており、後述する被加熱体48からの熱が処理炉40の下方側に伝わりにくくなる様に構成されている(図2参照)。
前記筐体12内の背面側上部には前記処理炉40が配置されている。該処理炉40内に複数枚のウェーハ14を装填した前記ボート30が搬入され、熱処理が行われる。
<処理炉構成>
次に、図2から図6に基づいて、SiCエピタキシャル膜を成膜する前記半導体製造装置10の前記処理炉40について説明する。図2は、処理炉40の側面断面図であり、図3は、図2におけるA−A位置の平面断面図である。なお、図2は、図3におけるC−C位置の側面断面図である。図4は、図3におけるD−D位置の側面断面図であり、特に処理炉の上面部分を記載している。図5は、図2におけるB−B位置の平面断面図である。また、図6は、ガス供給ユニットを説明する図となっている。
処理炉40には、第1のガス供給口68を有する第1のガス供給ノズル60、第2のガス供給口72を有する第2のガス供給ノズル70、及び第1のガス排気口90が設けられる。又、不活性ガスを供給する第3のガス供給口360、第2のガス排気口390が図示されている。
処理炉40は、石英又はSiC等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成された反応管42を備えている。反応管42の下方には、反応管42と同心円状にマニホールド36が配設されている。該マニホールド36は、例えばステンレス等からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。該マニホールド36は、反応管42を支持する様に設けられている。尚、マニホールド36と反応管42との間には、シール部材としてのOリング(図示せず)が設けられている。マニホールド36が図示しない保持体に支持されることにより、反応管42は垂直に据付けられた状態になっている。該反応管42とマニホールド36により、反応容器が形成されている。
処理炉40は、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成された被誘導体48及び磁場発生部としての誘導コイル50を具備している。被誘導体48の筒中空部には、反応室44が形成れており、SiC等で構成された基板としてのウェーハ14を保持したボート30を収納可能に構成されている。ボート30は、水平姿勢で、且つ、互いに中心を揃えた状態で縦方向に整列するようにウェーハホルダ15に保持されたウェーハ14を保持するよう構成されている。被誘導体48は、該反応管42の外側に設けられた誘導コイル50により発生される磁場によって加熱される様になっており、被誘導体48が発熱することにより、反応室44内が加熱される様になっている。
被誘導体48の近傍には、反応室44内の温度を検出する温度検出体として図示しない温度センサが設けられている。誘導コイル50及び温度センサは、温度制御部52と電気的に接続されており、温度センサにより検出された温度情報に基づき、誘導コイル50への通電具合が調節されることで、反応室44内の温度が所望の温度分布となる様所定のタイミングにて制御される様構成されている(図7参照)。
反応室44内に於いて前記第1及び第2のガス供給ノズル60,70と第1のガス排気口90との間であって、前記被加熱体48とウェーハ14との間には、被加熱体48とウェーハ14との間の空間を埋める様、鉛直方向に延在し断面が円弧状の整流壁300を反応室44内に設けている。例えば、図3に示す様に、対向する位置にそれぞれ整流壁300を設けることで、第1及び第2のガス供給ノズル60,70から供給されるガスが、被誘導体48の内壁に沿ってウェーハ14を迂回するのを防止することができる。整流壁300としては、好ましくはカーボングラファイト等で構成すると、耐熱及びパーティクルの発生を抑制することができる。更には、本実施形態の整流壁300は、被誘導体48とボート30との間の空間を埋めるのではなく、ボート30を囲うように薄く設けられている。これにより、整流壁300が軽くなると共に、熱容量が小さくなり、昇温や降温時間を短くすることができる。
反応管42と被誘導体48との間には、例えば誘電されにくいカーボンフェルト等で構成された断熱材54が設けられ、該断熱材54を設けることにより、被誘導体48の熱が反応管42或は該反応管42の外側へ伝達するのを抑制することができる。
又、誘導コイル50の外側には、反応室44内の熱が外側に伝達するのを抑制する為の、例えば水冷構造である外側断熱壁55が反応室44を囲む様に設けられている。更に、外側断熱壁55の外側には、誘導コイル50により発生された磁場が外側に漏れるのを防止する磁気シール58が設けられている。
図2に示す様に、被誘導体48とウェーハ14との間には、少なくとも1つの第1のガス供給口68が設けられた第1のガス供給ノズル60が設置される。又、被誘導体48とウェーハ14との間の第1のガス供給ノズル60とは異なる箇所には、少なくとも1つの第2のガス供給口72が設けられた第2のガス供給ノズル70が設けられる。また、第1のガス排気口90も同様に被加熱体48とウェーハ14との間に配置される。又、反応管42と断熱材54との間に、第3のガス供給口360及び第2のガス排気口390が配置されている。
第1のガス供給口68及び第1のガス供給ノズル60は、例えばカーボングラファイトで構成され、反応室44内に設けられる。又、第1のガス供給ノズル60は、マニホールド36を貫通する様に該マニホールド36に取付けられている。該第1のガス供給ノズル60は、第1のガスライン222を介してガス供給ユニット200に接続される。
前記第2のガス供給口72は、例えばカーボングラファイトで構成され、反応室44内に設けられる。また、第2のガス供給ノズル70は、マニホールド36を貫通する様に、該マニホールド36に取付けられている。また、第2のガス供給ノズル70は、第2のガスライン260を介してガス供給ユニット200に接続されている。
又、第1のガス供給ノズル60及び第2のガス供給ノズル70に於いて、基板の配列領域に第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72が1つ設けられていてもよく、ウェーハ14の所定枚数毎に設けられていてもよい。
<排気系>
図2に示す様に、第1のガス排気口90が、ボート30より下部に設けられ、マニホールド36には、第1のガス排気口90に接続されたガス排気管230が貫通する様設けられている。該ガス排気管230の下流側には、図示しない圧力検出器としての圧力センサ及び、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ214を介して真空ポンプ等の真空排気装置220が接続されている。圧力センサ及びAPCバルブ214には、圧力制御部98が電気的に接続されており、該圧力制御部98は圧力センサにより検出された圧力に基づいてAPCバルブ214の開度を調整し、処理炉40内の圧力が所定の圧力となる様所定のタイミングにて制御する様に構成されている(図7参照)。
上記した様に、第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72から供給されたガスはSi又はSiCで構成されたウェーハ14に対し平行に流れ、第1のガス排気口90より排気されるので、ウェーハ14全体が効率的且つ均一にガスに晒される。
また、ボート30の下には、反応室からの輻射熱によりマニホールド36等が加熱されないようにボート断熱部34Aが設けられる。また、本実施形態では、反応室にて加熱された成膜ガスが高温のままマニホールド36等に到達しないように、成膜ガスと熱交換を行い、成膜ガスの温度を下げるための熱交換部が設けられている。具体的には、ボート断熱部34Aを中空筒状とし、その側面に沿って成膜ガスが排気されるようにしている。このようにボート断熱部34Aを筒状とすることで排気される成膜ガスとの接触面積が大きくなり熱交換の効率が向上する。また、当該ボート断熱部34Aを囲むように、第1熱交換部34B、及び、ガス供給ノズル60(70)の下部に設けられた第2熱交換部が設けられる。これらの第1熱交換部34B及び第2熱交換部34Cは、ボート断熱部34Aと間隙を有するように配置され、また、排気される成膜ガスの流路を反応質内における成膜ガスの流路より狭くしている。これにより、成膜ガスは、狭い流路を介して排気されるので、より熱交換の効率が良くなる。
又、図3に示す様に、第3のガス供給口360は反応管42と断熱材54との間に配置され、マニホールド36を貫通する様に取付けられている。更に、第2のガス排気口390が、反応管42と断熱材54との間であり、第3のガス供給口360に対して対向する様に配置され、第2のガス排気口390はガス排気管230に接続されている。第3のガス供給口360は、マニホールド36を貫通する第3のガスライン240に形成され、第3のガスラインは、ガス供給ユニット200に接続される。また、図6に示されるように、第3のガスラインは、バルブ212f、MFC211fを介してガス供給源210fと接続されている。該ガス供給源210fからは不活性ガスとして、例えば希ガスのArガスが供給され、SiCエピタキシャル膜成長に寄与するガスが反応管42と断熱材54との間に進入するのを防ぎ、反応管42の内壁又は断熱材54の外壁に不要な生成物が付着するのを防止することができる。
又、反応管42と断熱材54との間に供給された不活性ガスは、第2のガス排気口390よりガス排気管230の下流側にあるAPCバルブ214を介して真空排気装置220から排気される。
また、図4及び図5に示されるように、整流壁300の上端には、円環の一部を切り欠いたC字型の整流蓋310を設けている。この整流蓋310の効果について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、本実施形態の整流蓋310を設けなかった場合の成膜ガスの流れについて説明するために反応室44内を簡略して記載した図である。図8(a)は、反応室44の平面断面図でボート30の天板位置付近を示している。図8(b)は、図8(a)において、紙面の下からガス供給ノズル60(70)方向を見た図である。なお、説明のためボート30を省略しており、また、整流壁300も簡略化している。図8(c)は、図8(a)を紙面の横方向から見た図であり、ボートの中心付近を記載している。
図8(b)又は(c)からわかるようにガス供給ノズル60(70)及びボート30の天板と被誘導体48との間には空間が形成される。また、図8(a)に示すように、整流壁300を薄くしたことにより、整流壁300と被誘導体48との間にも空間が形成されている。ここで、図2に示すように第1のガス排気口90は、処理炉40の下部に設けられているため、図8(b)に示すような整流壁300の上端を通って整流壁300と被誘導体48との間の空間に向かうガスの流れ、及び、図8(c)に示すようなボート30の上面を通ってガス供給ノズル60(70)と反対方向の空間に向かう流れが存在することになる。その結果、ガス供給ノズル60(70)の最上段に設けられたガス供給口から噴出したガスは、本来ウェーハ14の方向に向かうべきところ、整流壁300と被誘導体48との間の空間、及び、ボート30の上面と被誘導体48との間の空間に向かって、その一部が流れてしまう。
従って、最上段に位置するガス供給口68(72)から噴出したガスは、ウェーハ14に到達する前に、その供給量が減り、速度も低下する。また、その下に位置するガス供給口68(72)から噴出するガスも上方のガス流が弱くなるため上方向への流れができやすい。その結果、ガス供給ノズル60(70)の上部側と中央部とでガスの流量や速度が均一でなくなり、均質な膜の形成が困難になる。
一方、本実施形態では、上述したとおり、整流壁300の上部に整流蓋310を設けている。即ち、図9に示すように、整流蓋310により、図8に示した整流壁300の上端やボート30の上面を通って流れる流路を途中で塞ぐようにし、その流動抵抗を大きくしている。言い換えれば、整流蓋310は、ガス流抑制部と言える。従って、図8(b)に示すような整流壁300の上端を通って整流壁300と被誘導体48との間の空間に向かうガスの流れ、及び、図8(c)に示すようなボート30の上面を通ってガス供給ノズル60(70)と反対側の空間に向かう流れができにくくなり、最上段に位置するガス供給口68(72)から噴出したガスは、ウェーハ14間に向けて流れ、ガス供給ノズルの高さ方向のガスの流量や速度を均一化することが可能となる。
また、本実施形態では、整流蓋310をガス供給ノズル60(70)が位置する部分を切り欠いたC字型としている。これにより、ガス供給ノズル60(70)を取り外すための被誘導体48までの空間を確保することができる。
また、本実施形態では、整流蓋310は、整流壁300の上端に固定され、ウェーハ14の表面と平行な方向に延びるように構成されるが、整流壁300自体をガス供給ノズル60の上端より高くし、被誘導体48に近づけるように構成することで、ガス流抑制部としての機能は実現できる。但し、本実施形態のように整流蓋310をウェーハ14の表面と平行な方向に延びるように構成することで、整流壁300を低くすることができ、被誘導体48とガス供給ノズルやボート30の上方の空間自体を小さくすることができる。
また、ガス流抑制部は、被誘導体48側に固定し、図8に示した整流壁300の上端やボート30の上面を通って流れる流路を途中で塞ぐように構成してもよい。但し、本実施形態のように整流壁300側に固定することにより、誘導電流により発熱する被誘導体48を複雑な構造としなくて良く、反応室内の均一な加熱が実現できる。
<各ガス供給系に供給されるガスの詳細>
次に、図6を用いて、第1のガス供給系及び第2のガス供給系について説明する。図6に示されるように、該第1のガスライン222は、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスに対して流量制御器(流量制御手段)としてのマスフローコントローラ(以下MFCとする)211a,211b,211c、及び、バルブ212a,212b,212cを介して、例えばSiH4ガス供給源210a、HClガス供給源210b、不活性ガス供給源210cに接続されている。
上記構成により、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスのそれぞれの供給流量、濃度、分圧、供給タイミングを反応室44内に於いて制御することができる。バルブ212a,212b,212c、MFC211a,211b,211cは、ガス流量制御部78に電気的に接続されており、それぞれ供給するガスの流量が所定流量となる様に、所定のタイミングにて制御される様になっている(図7参照)。尚、SiH4ガス、HClガス、不活性ガスのそれぞれのガス供給源210a,210b、210c、バルブ212a,212b、212c、MFC211a,211b,211c、第1のガスライン222、第1のガス供給ノズル60及び該第1のガス供給ノズル60に少なくとも1つ設けられる第1のガス供給口68により、ガス供給系として第1のガス供給系が構成される。
また、第2のガスライン260は、C(炭素)原子含有ガスとして、例えばC3H8ガスに対して流量制御手段としてのMFC211d及びバルブ212dを介してC3H8ガス供給源210dに接続され、還元ガスとして、例えばH2ガスに対して流量制御手段としてのMFC211e及びバルブ212eを介してH2ガス供給源210eに接続されている。
上記構成により、C3H8ガス、H2ガスの供給流量、濃度、分圧を反応室44内に於いて制御することができる。バルブ212d,212e、MFC211d,211eは、ガス流量制御部78に電気的に接続されており、供給するガス流量が所定の流量となる様、所定のタイミングにて制御される様になっている(図7参照)。尚、C3H8ガス、H2ガスのガス供給源210d,210e、バルブ212d,212e、MFC211d,211e、第2のガスライン260、第2のガス供給ノズル70、第2のガス供給口72により、ガス供給系として第2のガス供給系が構成される。
このように、Si原子含有ガスとC原子含有ガスを異なるガス供給ノズルから供給することにより、ガス供給ノズル内では、SiC膜が堆積しないようにすることができる。なお、Si原子含有ガス及びC原子含有ガスの濃度や流速を調整したい場合は、夫々適切なキャリアガスを供給すればよい。
更に、Si原子含有ガスを、より効率的に使用するため水素ガスのような還元ガスを用いる場合がある。この場合、還元ガスは、C原子含有ガスを供給する第2のガス供給ノズル70を介して供給することが望ましい。このように還元ガスをC原子含有ガスと共に供給し、反応室44内でSi原子含有ガスと混合することにより、還元ガスが少ない状態となるためSi原子含有ガスの分解を成膜時と比較して抑制することができ、第1のガス供給ノズル内におけるSi膜の堆積を抑制することが可能となる。この場合、還元ガスをC原子含有ガスのキャリアガスとして用いることが可能となる。なお、Si原子含有ガスのキャリアとしては、アルゴン(Ar)のような不活性ガス(特に希ガス)を用いることにより、Si膜の堆積を抑制することが可能となる。
更に、第1のガス供給ノズル60には、HClのような塩素原子含有ガスを供給することが望ましい。このようにすると、Si原子含有ガスが熱により分解し、第1のガス供給ノズル内に堆積可能な状態となったとしても、塩素によりエッチングモードとすることが可能となり、第1のガス供給ノズル内へのSi膜の堆積をより抑制することが可能になる。また、塩素原子含有ガスには、堆積した膜をエッチングする効果もあり、第1のガス供給口68の閉塞を抑制することが可能となる。
なお、SiCエピタキシャル膜を形成する際に流すCl(塩素)原子含有ガスとしてHClガスを例示したが、塩素ガスを用いてもよい。
又、上述ではSiCエピタキシャル膜を形成する際に、Si(シリコン)原子含有ガスとCl(塩素)原子含有ガスとを供給したが、Si原子とCl原子を含むガス、例えばテトラクロロシラン(以下SiCl4とする)ガス、トリクロロシラン(以下SiHCl3)ガス、ジクロロシラン(以下SiH2Cl2)ガスを供給してもよい。また、言うまでもないが、これらのSi原子及びCl原子を含むガスは、Si原子含有ガスでも有り、又は、Si原子含有ガス及びCl原子含有ガスの混合ガスともいえる。特に、SiCl4は、熱分解される温度が比較的高いため、ノズル内のSi消費抑制の観点から望ましい。
又、上述ではC(炭素)原子含有ガスとしてC3H8ガスを例示したが、エチレン(以下C2H4とする)ガス、アセチレン(以下C2H2とする)ガスを用いてもよい。
また、還元ガスとしてH2ガスを例示したが、これに限らず他のH(水素)原子含有ガスを用いても良い。更には、キャリアガスとしては、Ar(アルゴン)ガス、He(ヘリウム)ガス、Ne(ネオン)ガス、Kr(クリプトン)ガス、Xe(キセノン)ガス等の希ガスのうち少なくとも1つを用いてもよいし、上記したガスを組合わせた混合ガスを用いてもよい。
<処理炉の周辺構成>
次に、図10に於いて、処理炉40及びその周辺の構成について説明する。該処理炉40の下方には、該処理炉40の下端開口を気密に閉塞する為の炉口蓋体としてシールキャップ102が設けられている。該シールキャップ102は、例えばステンレス等の金属製であり、円盤状に形成されている。該シールキャップ102の上面には、処理炉40の下端と当接するシール材としてのOリング(図示せず)が設けられている。シールキャップ102には回転機構104が設けられ、該回転機構104の回転軸106はシールキャップ102を貫通してボート30に接続されており、該ボート30を回転させることでウェーハ14を回転させる様に構成されている。
又、シールキャップ102は処理炉40の外側に設けられた昇降機構として、後述する昇降モータ122によって垂直方向に昇降される様に構成されており、これにより前記ボート30を処理炉40に対して搬入搬出することが可能となっている。回転機構104及び昇降モータ122には、駆動制御部108が電気的に接続されており、所定の動作をする様所定のタイミングにて制御する様構成されている(図7参照)。
予備室としてのロードロック室110の外面に下基板112が設けられている。該下基板112には、昇降台114と摺動自在に嵌合するガイドシャフト116及び昇降台114と螺合するボール螺子118が設けられている。又、下基板112に立設した前記ガイドシャフト116及びボール螺子118の上端には上基板120が設けられている。ボール螺子118は、上基板120に設けられた昇降モータ122によって回転され、ボール螺子118が回転されることで昇降台114が昇降する様になっている。
該昇降台114には中空の昇降シャフト124が垂設され、昇降台114と昇降シャフト124の連結部は気密となっており、該昇降シャフト124は昇降台114と共に昇降する様になっている。昇降シャフト124はロードロック室110の天板126を遊貫し、昇降シャフト124が貫通する天板126の貫通孔は、昇降シャフト124が天板126と接触することがない様充分な隙間が形成されている。
又、ロードロック室110と昇降台114との間には、昇降シャフト124の周囲を覆う様に伸縮性を有する中空伸縮体としてベローズ128が設けられ、該ベローズ128によりロードロック室110が気密に保たれる様になっている。尚、ベローズ128は昇降台114の昇降量に対応できる充分な伸縮量を有し、ベローズ128の内径は昇降シャフト124の外径に比べて充分に大きく、伸縮の際に前記ベローズ128と昇降シャフト124が接触することがない様に構成されている。
該昇降シャフト124の下端には、昇降基板130が水平に固着され、該昇降基板130の下面にはOリング等のシール部材を介して駆動部カバー132が気密に取付けられる。昇降基板130と駆動部カバー132とで駆動部収納ケース134が構成され、この構成により該駆動部収納ケース134内部はロードロック室110内の雰囲気と隔離される。
又、駆動部収納ケース134の内部には前記ボート30の回転機構104が設けられ、該回転機構104の周辺は冷却機構135によって冷却される様になっている。
電力ケーブル138は、昇降シャフト124の上端から中空部を通り、回転機構104に導かれて接続されている。又、冷却機構135及びシールキャップ102には冷却水流路140が形成されている。更に、冷却水配管142が昇降シャフト124の上端から中空部を通り冷却水流路140に導かれて接続されている。
昇降モータ122が駆動され、ボール螺子118が回転することで、昇降台114及び昇降シャフト124を介して駆動部収納ケース134を昇降させる。
該駆動部収納ケース134が上昇することにより、昇降基板130に気密に設けられているシールキャップ102が処理炉40の開口部である炉口144を閉塞し、ウェーハ処理が可能な状態となる。又、駆動部収納ケース134が下降することにより、シールキャップ102と共にボート30が降下され、ウェーハ14を外部に搬出できる状態となる。
<制御部>
次に、図5に於いて、SiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置10を構成する各部の制御構成について説明する。
温度制御部52、ガス流量制御部78、圧力制御部98、駆動制御部108は、操作部及び入出力部を構成し、半導体製造装置10全体を制御する主制御部150に電気的に接続されている。又、温度制御部52、ガス流量制御部78、圧力制御部98、駆動制御部108は、コントローラ152として構成されている。
<SiC膜の形成方法>
次に、上述した半導体製造装置10を用い、半導体デバイスの製造工程の一工程として、SiC等で構成されるウェーハ14等の基板上に、例えばSiC膜を形成する基板の製造方法について説明する。尚、以下の説明に於いて半導体製造装置10を構成する各部の動作は、コントローラ152により制御される。
先ず、ポッドステージ18に複数枚のウェーハ14を収納したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置20によりポッド16をポッドステージ18からポッド収納棚22へ搬送し、ストックする。次に、ポッド搬送装置20により、ポッド収納棚22にストックされたポッド16をポッドオープナ24に搬送してセットし、該ポッドオープナ24によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器26によりポッド16に収納されているウェーハ14の枚数を検知する。
次に、基板移載機28により、ポッドオープナ24の位置にあるポッド16からウェーハ14を取出し、ボート30に移載する。
複数枚のウェーハ14がボート30に装填されると、ウェーハ14を保持したボート30は、昇降モータ122による昇降台114及び昇降シャフト124の昇降動作により反応室44内に搬入(ボートローディング)される。この状態では、シールキャップ102はOリング(図示せず)を介してマニホールド36の下端をシールした状態となる。
ボート30搬入後、反応室44内が所定の圧力(真空度)となる様に、真空排気装置220によって真空排気される。この時、反応室44内の圧力は、圧力センサ(図示せず)によって測定され、測定された圧力に基づき第1のガス排気口90及び第2のガス排気口390に連通するAPCバルブ214がフィードバック制御される。又、ウェーハ14及び反応室44内が所定の温度となる様前記被誘導体48が加熱される。この時、反応室44内が所定の温度分布となる様、温度センサ(図示せず)が検出した温度情報に基づき誘導コイル50への通電具合がフィードバック制御される。続いて、回転機構104により、ボート30が回転されることで、ウェーハ14が周方向に回転される。
続いて、SiCエピタキシャル成長反応に寄与するSi(シリコン)原子含有ガス及びCl(塩素)原子含有ガスは、それぞれガス供給源210a,210bから供給され、前記第1のガス供給口68より前記反応室44内に噴出される。又、C(炭素)原子含有ガス及び還元ガスであるH2ガスが、所定の流量となる様に対応する前記MFC211d,211eの開度が調整された後、バルブ212d,212eが開かれ、それぞれのガスが第2のガスライン260に流通し、第2のガス供給ノズル70に流通して第2のガス供給口72より反応室44内に導入される。
第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72より供給されたガスは、反応室44内の被誘導体48の内側を通り、第1のガス排気口90からガス排気管230を通って排気される。第1のガス供給口68及び第2のガス供給口72より供給されたガスは、反応室44内を通過する際に、SiC等で構成されるウェーハ14と接触し、ウェーハ14表面上にSiCエピタキシャル膜成長がなされる。また、整流蓋310を設けたことにより、最上段のガス供給口68(72)から噴出したガスがガス供給ノズル60(70)及びボート30の上方の空間に流れてしまうことを抑制でき、ガスの使用効率を向上させることができる。
又、ガス供給源210fより、不活性ガスとしての希ガスであるArガスが所定の流量となる様に対応するMFC211fの開度が調整された後、バルブ212fが開かれ、第3のガスライン240に流通し、第3のガス供給口360から反応室44内に供給される。第3のガス供給口360から供給された不活性ガスとしての希ガスであるArガスは、反応室44内の断熱材54と反応管42との間を通過し、第2のガス排気口390から排気される。
次に、予め設定された時間が経過すると、上述したガスの供給が停止され、図示しない不活性ガス供給源より不活性ガスが供給され、反応室44内の被加熱体48の内側の空間が不活性ガスで置換されると共に、反応室44内の圧力が常圧に復帰される。
その後、昇降モータ122によりシールキャップ102が下降され、マニホールド36の下端が開口されると共に、処理済みのウェーハ14がボート30に保持された状態でマニホールド36の下端から反応管42の外部に搬出(ボートアンローディング)され、ボート30に保持されたウェーハ14が冷える迄、ボート30を所定位置にて待機させる。待機させた該ボート30のウェーハ14が所定温度迄冷却されると、基板移載機28により、ボート30からウェーハ14を取出し、ポッドオープナ24にセットされている空のポッド16に搬送して収納する。その後、ポッド搬送装置20によりウェーハ14が収納されたポッド16をポッド収納棚22、又は前記ポッドステージ18に搬送する。この様にして、半導体製造装置10の一連の作動が完了する。
本実施形態によれば、以下に示す効果のうち少なくとも1つ以上の効果を奏する。
(1)反応室44内のボート30及びガス供給ノズル60(70)の上方の空間と反応室内の雰囲気を排気する第1のガス排気口90との間のガスの流路に、当該ガスの流路を狭めるように設けられたガス流抑制部としての整流蓋310を有することにより、当該ガスの流路の流動抵抗が増加し、最上段のガス供給口から供給されたガスを効率よくウェーハに向かわせることができる。
(2)(1)において、ボート30の側面を挟むように整流壁300を設けることにより、複数のガス供給口から供給されたガスを効率よくウェーハに向かわせることができる。
(3)(2)において、整流壁300と反応室44を構成する被誘導体48との間に空間ができるように整流壁300を薄く構成することにより、整流壁300の熱容量を小さくすることができ、昇温・降温の速度を向上させることができる。
(4)(3)において、整流蓋310は、整流壁300の上端に固定されており、高さ方向に延びた整流壁300に対してウェーハ14の表面方向に延びる構造を有する。これにより、整流壁300及び整流蓋310の高さを低くすることができる。
(5)(4)において、整流蓋310は、円環状の一部を切り欠いたC字型とすることにより、ガス供給ノズル60(70)を配置する箇所の上部空間を確保でき、ガス供給ノズルのメンテナンスが容易となる。
(6)(1)において、整流蓋310は、整流壁300に固定されることにより、被誘導体48を複雑な形状とする必要がなくなる。
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態を図11を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様な部分は、説明を省略し、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、ボート30の天板の厚さが異なる。即ち、図11(c)に示すようにボート30の天板の上端がガス供給ノズル60(70)の上端より高くなっている。上述したとおり、ガス供給ノズル60(70)は、メンテナンスのため脱着する必要があり、その上部の空間は、ある程度確保する必要がある。通常、ボート30の天板の上端は、ガス供給ノズル60(70)の上端とほぼ等しくされているが、本実施形態では、ボート30の上端をガス供給ノズルの上端より高くし、ボート30と被誘導体48との間の空間を狭め、その流動抵抗を高くしている。これにより、ボート30の上方の空間を通ってしまうガスの流れを抑制することができ、高さ方向のガス流の均一化を図ることができる。なお、図11では、整流蓋310を記載しているが、整流蓋310がなくともボート30の天板より上方の空間の流動抵抗が高まっているため、ボート30の天板をガス供給ノズルの上端と同じとする場合と比較して、最上段のガス供給口から噴出ガスの上方向への流れを抑制することができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態における効果に加えて、以下に示す効果のうち少なくとも1つ以上の効果を奏する。
(1)ボート30の天板の上端をガス供給ノズルの上端より高くすることにより、ボート30と被誘導体48との間の空間の流動抵抗を高くすることができる。
<第3の実施形態>
次に第3の実施形態を図12を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様な部分は、説明を省略し、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。上述したとおり、ガス供給ノズルの上部から噴出するガスは、ガス供給ノズル60(70)及びボート30の上方の空間にも流れてしまい、ガス供給ノズルの上部側では、中央部と比較してガスの流量や速度が小さくなってしまう。そこで、第3の実施形態は、第1の実施形態と異なり、ボート30の上段のスロットにウェーハ14と比較して厚いガス流調整板320を搭載している。このガス流調整板320は、ウェーハ14と比較して厚いため、ウェーハ14が搭載される領域と比較してガスの流路を狭くする。言い換えれば、ウェーハ14が搭載される領域と比較してガス流調整板320が搭載される領域の流動抵抗を大きくしている。その結果、ガス流調整板320が搭載された領域に噴出したガスは、その流路の流動抵抗が高いため、その一部が流動抵抗の低いほう、即ち、ボート30の下部のほうへ流れる。そのため、ウェーハ14が載置された領域は、対応するガス供給口から供給されたガスに加えてガス流調整板320が載置された領域に向かって供給されたガスの一部が流れることになる。従って、ウェーハ14が載置された領域に対応するガス供給口から供給されたガスの一部が上方に流れたとしても、ガス流調整板320が載置された領域から流れてきたガスにより補填することができ、ウェーハ14が載置された領域においては、ガスの流量及び速度を均一化することができる。
なお、本実施形態は、第1の実施形態の整流蓋310や第2の実施形態の厚くしたボート30の天板と組合せるとより効果的である。即ち、ガス供給ノズルやボート天板の上方への大きな流れを整流蓋310や厚くしたボート30の天板で抑制し、更に細かい調整を本実施形態のガス流調整板320で行えばよい。
本実施形態によれば、第1及び第2の実施形態における効果に加えて、以下に示す効果のうち少なくとも1つ以上の効果を奏する。
(1)ボート30の上部のスロットにウェーハ14より厚いガス流調整板320を搭載することにより、ウェーハ14の搭載領域におけるガスの流量や速度を均一化することができる。
以上、本発明の実施形態を図面を用いて説明してきたが、本発明の趣旨を逸脱しない限り様々な変更が可能である。例えば、実施形態では、SiCエピタキシャル成長を用いて説明してきたが、これに限らず、所謂縦型バッチ式基板処理装置であれば適用可能であることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態に沿って説明してきたが、ここで本発明の主たる態様を付記する。
(付記1)
複数の基板を処理する反応室と、
前記反応室を囲むように設けられる加熱部と、
前記複数の基板を保持した状態で前記反応室内に載置されるボートと、
前記反応室内に設置され、前記複数の基板に向かって成膜ガスを供給する複数のガス供給口を有するガス供給ノズルと、
前記反応室内の雰囲気を排気する排気口と、
前記ボートの側面を挟むように設けられた整流壁と、
前記ガス供給ノズルの上端より上方に設けられ、前記複数のガス供給口から前記ボートの上端より上方の空間を通って前記排気口へ向かう流路に設けられたガス流抑止部と、を具備する基板処理装置。
(付記2)付記1において、
前記反応室は、有天筒状の前記加熱部により構成され、
前記整流壁は、前記加熱部の側壁との間に空間を形成するように設けられ、
前記ガス流抑止部は、前記ボートの上端より上方の空間を通って、前記加熱部の側壁と前記整流壁との間の空間に流れる流路を狭めるように設けられる基板処理装置。
(付記3)付記2において、
前記ガス流抑止部は、前記整流壁の上端に固定される基板処理装置。
(付記4)付記2において、
前記ガス流抑止部は、前記整流壁の上端に固定され、前記ウェーハ表面と平行方向に延びた円環状の整流蓋である基板処理装置。
(付記5)付記4において、
前記整流蓋は、円環状の部材の一部を切り欠いたC字型の部材である基板処理装置。
(付記6)付記1において、
前記ガス流抑止部は、前記ボートの天板の上端を前記ガス供給ノズルの上端より高くすることにより設けられる基板処理装置。
(付記7)付記1から6のいずれかひとつにおいて、
前記ボートは、複数の基板を保持するための複数の保持溝が構成され、
前記ボートの少なくとも最上段の保持溝は、前記複数の基板より厚いガス流調整板が搭載される基板処理装置。
10:半導体製造装置、12:筐体、14:ウェーハ、15:ウェーハホルダ、15a:上部ウェーハホルダ、15b:下部ウェーハホルダ、16:ポッド、18:ポッドステージ、20:ポッド搬送装置、22:ポッド収納棚、24:ポッドオープナ、26:基板枚数検知器、28:基板移載機、30:ボート、32:アーム、34A:ボート断熱部、34B:第1熱交換部、34C:第2熱交換部、36:マニホールド、40:処理炉、42:反応管、44:反応室、48:被誘導体、50:誘導コイル、52:温度制御部、54:断熱材、55:外側断熱壁、58:磁気シール、60:第1のガス供給ノズル、68:第1のガス供給口、70:第2のガス供給ノズル、72:第2のガス供給口72、78:ガス流量制御部、90:第1のガス排気口、98:圧力制御部、102:シールキャップ、104:回転機構、106:回転軸、108:駆動制御部、110:ロードロック室、112:下基板、114:昇降台、116:ガイドシャフト、118:ボール螺子、120:上基板、122:昇降モータ、124:昇降シャフト、128:ベローズ、130:昇降基板、132:駆動部カバー、134:駆動部収納ケース、135:冷却機構、138:電力ケーブル、140:冷却水流路、142:冷却水配管、150:主制御部、152:コントローラ、200:ガス供給ユニット、210:ガス供給源、211:MFC、212:バルブ、214:APCバルブ、222:第1のガスライン、230:ガス排気管、260:第2のガスライン、300:整流壁、310:整流蓋、320、ガス流調整板、360:第3のガス供給口、390:第2のガス排気口。

Claims (4)

  1. 複数の基板を処理する反応室と、
    前記反応室を囲むように設けられる加熱部と、
    前記複数の基板を保持した状態で前記反応室内に載置されるボートと、
    前記反応室内に設置され、前記複数の基板に向かって成膜ガスを供給する複数のガス供給口を有するガス供給ノズルと、
    前記反応室内の雰囲気を排気する排気口と、
    前記ボートの側面を挟むように設けられた整流壁と、
    前記ガス供給ノズルの上端より上方に設けられ、前記複数のガス供給口から前記ボートの上端より上方の空間を通って前記排気口へ向かう流路に設けられたガス流抑止部と、を具備する基板処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記反応室は、有天筒状の前記加熱部により構成され、
    前記整流壁は、前記加熱部の側壁との間に空間を形成するように設けられ、
    前記ガス流抑止部は、前記ボートの上端より上方の空間を通って、前記加熱部の側壁と前記整流壁との間の空間に流れる流路を狭めるように設けられる基板処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記ガス流抑止部は、前記ボートの天板の上端を前記ガス供給ノズルの上端より高くすることにより設けられる基板処理装置。
  4. 請求項1において、
    前記ボートは、複数の基板を保持するための複数の保持溝が構成され、
    前記ボートの少なくとも最上段の保持溝は、前記複数の基板より厚いガス流調整板が搭載される基板処理装置。
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