JP2012173484A - 粉体補給装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】経時で排出口開閉部材の開閉を良好に行うことができる粉体補給装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】排出口開閉部材を係止する係止位置と係止位置から退避して排出口開閉部材の係止が解除される解除位置との間で変位可能に装置本体に設けられた、排出口開閉部材を係止する係止部材を有しており、粉体収容器の装着動作に連動して、粉体収容器に対して排出口開閉部材がスライドして粉体排出口を開口するとともに、係止部材が解除位置から係止位置に変位して排出口開閉部材を係止し、粉体収容器の退避動作に連動して、粉体排出口が排出口開閉部材と対向する位置に到達して排出口開閉部材で粉体排出口が閉鎖された後に、係止部材が粉体収容器に接触し付勢され係止位置から解除位置に変位することで、係止部材による排出口開閉部材の係止を解除するように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉体を搬送する粉体補給装置、及び、その粉体補給装置を備えた画像形成装置に関するものである。
複写機プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置では、一般的にトナーやキャリアと呼ばれる現像剤を用いて、現像装置によりトナー像を形成して画像を作成している。この種の画像形成装置は、トナーが画像形成と共に消費されるため、通常は、トナーを収容したトナーカートリッジを画像形成装置に設けられたトナー補給装置に装着し、カートリッジ内のトナーが無くなったら新しいカートリッジと交換して新しいトナーを補充するようにしている。
特許文献1に記載の画像形成装置においては、トナーカートリッジの底板に形成されたトナーの排出口と、排出口を塞ぐシャッタと、シャッタを開閉するシャッタ開閉機構とが設けられている。シャッタ開閉機構は、トナーカートリッジの装置本体への装着動作に追従して排出口を開口作動し、トナーカートリッジの装置本体からの引き出し動作に追従して排出口を閉鎖動作する。また、シャッタ開閉機構は、シャッタの装着方向左右側面に形成された係合凹部と、装置本体側に設けられ、前記係合凹部に係脱する係合部材である係合ピンとを有し、前記係合凹部へ係合された係合ピンは係合保持手段によりその係合が保持される。
トナーカートリッジが所定位置近くまで挿入されると、揺動トレイに設けた係合ピンが底板部材に設けられたガイド溝に入り込む。このとき、係合ピンはスプリングによってガイド溝の内側壁面に沿う方向に付勢され、トナーカートリッジの移動に対して相対的に移動する。ガイド溝には係合ピンを外側へシフトさせる傾斜面が形成され、傾斜面が係合ピンに接すると、係合ピンが外側に移動する。そして、傾斜面の終点位置にはガイド溝の外側壁面に係合補助突起が形成され、係合ピンが傾斜面を超えると、係合ピンがスプリングによって内側への移動力が付勢されているとともに、係合補助突起に当たって確実にシャッタの係合凹部に係合する。この係合によってトナーカートリッジの移動が続いているにもかかわらずシャッタの移動が停止され、これによってシャッタが開き始め、やがてトナー排出口が開放される。
一方、トナーカートリッジを引き出すと、シャッタが閉じ始め、シャッタは係合凹部に係合されている係合ピンが係合補助突起の位置まで戻るとトナー排出口を完全に閉じる。そして、シャッタがトナー排出口を閉じた後、係合ピンが係合凹部から抜ける。したがって、トナーカートリッジを引き出すときには排出口が完全に閉じており、交換時のトナー飛散やトナー漏れが生じるのを抑制することができる。
しかしながら、画像形成装置の経時使用によりトナーカートリッジの交換が何度も行われると、シャッタ開閉動作に伴う係合凹部に対する係合ピンの係脱でスプリングが繰り返し伸び縮みし、弾性疲労を起こしてスプリングが劣化する虞がある。このようにスプリングが劣化してしまうと、スプリングによって係合ピンを所望の付勢力で付勢できなくなり、係合凹部に対して係合ピンが係脱できなくなって、経時でシャッタの開閉が良好に行えなくなるといった問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、経時で排出口開閉部材の開閉を良好に行うことができる粉体補給装置及びその粉体補給装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、装置本体に設けられた粉体受入口を通して粉体補給を行うための粉体排出口を備えた粉体収容器と、前記粉体収容器に対してスライド可能に設けられ前記粉体排出口を開閉するための粉体排出口開閉部材とを備え、該粉体排出口が該粉体受入口に対向した粉体補給可能な補給位置と、該粉体補給位置から退避した退避位置との間で該粉体収容器を移動可能に構成するとともに、該粉体収容器が該退避位置から該補給位置へ移動する装着動作に連動して、該粉体排出口開閉部材が該粉体排出口を開口し、該粉体収容器が該補給位置から該退避位置へ移動する退避動作に連動して、該粉体排出口開閉部材が該粉体排出口を閉鎖するように構成した粉体補給装置において、上記排出口開閉部材を係止する係止位置と該係止位置から退避して該排出口開閉部材の係止が解除される解除位置との間で変位可能に装置本体に設けられた、前記排出口開閉部材を係止する係止部材を有しており、該粉体収容器の装着動作に連動して、該粉体収容器に対して該排出口開閉部材がスライドして該粉体排出口を開口するとともに、上記係止部材が上記解除位置から上記係止位置に変位して上記排出口開閉部材を係止し、該粉体収容器の退避動作に連動して、該粉体排出口が該排出口開閉部材と対向する位置に到達して該排出口開閉部材で該粉体排出口が閉鎖された後に、上記係止部材が上記粉体収容器に接触し付勢され上記係止位置から上記解除位置に変位することで、該係止部材による上記排出口開閉部材の係止を解除するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の粉体補給装置において、上記粉体収容器の装着動作時には、上記排出口開閉部材が装置本体に当接し該排出口開閉部材の該粉体収容器と連動した移動が規制されることにより、該粉体収容器に対して該排出口開閉部材がスライドして上記粉体排出口を開口するとともに、上記係止部材の一端部が前記粉体収容器に当たることで回転軸を中心に該係止部材が回転し上記解除位置から上記係止位置に変位して該係止部材の他端部が前記排出口開閉部材を係止し、前記粉体収容器の退避動作時には、前記係止部材の他端が該粉体収容器に当たることで回転軸を中心に該係止部材が回転し前記係止位置から前記解除位置に変位して、該係止部材の他端部による前記排出口開閉部材の係止が解除されることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の粉体補給装置において、上記排出口開閉部材の上記粉体収容器に対する移動をガイド面で所定方向にガイドする溝を該粉体収容器に設けるとともに、前記溝に嵌り込み前記ガイド面と摺動する突起部を有するスライド部を排出口開閉部材に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の粉体補給装置において、上記突起部は上記ガイド面に対して突出する円弧形状をなしていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の粉体補給装置において、上記排出口開口部材の先端部は、上記粉体排出口を前記排出口開閉部材で閉じたときに該粉体排出口の縁の位置よりも外側に延在しており、上記粉体収容器を装置本体に装着した際に前記排出口開閉部材の先端部を覆い隠す凹部を、装置本体に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の粉体補給装置において、上記粉体排出口の縁の位置よりも外側で該粉体排出口よりも上方に、前記粉体排出口の縁を覆う壁部を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像担持体と、現像剤収容部を備え、該現像剤収容部内の現像剤を用いて該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置と、該現像装置で使用されるトナーを収容するトナー容器と、該トナー容器内のトナーを該現像剤収容部に供給するトナー補給手段とを有する画像形成装置において、前記トナー補給手段として、請求項1、2、3、4、5または6の粉体補給装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明においては、係止部材による排出口開閉部材の係止動作や係止解除動作が、装置本体と接触し付勢されることによって機械的な力が作用して係止位置と解除位置との間で係止部材が変位することにより行われる。これにより、粉体収容器の交換が何度も行われ、排出口開閉部材に対する係止部材の係止動作や係止解除動作が繰り返し行われたとしても、スプリングなどの弾性部材の繰り返し使用した際に生じ得る弾性疲労が起きない。よって、スプリングなどの弾性部材の弾性力により係止部材を係止位置と解除位置との間で変位させて、排出口開閉部材に対する係止部材の係止動作や係止解除動作を行う場合よりも、経時で排出口開閉部材の開閉を良好に行うことができる。
以上、本発明によれば、経時で排出口開閉部材の開閉を良好に行うことができるという優れた効果がある。
本発明に係る画像形成装置としてのプリンタを示す構成図。 前記画像形成装置の作像部を示す拡大図。 トナー補給装置の斜視図。 引出トレイ等の側面図。 トナーカートリッジの構成図。 トナーカートリッジの分解図。 引出トレイの斜視図。 (a)トナーカートリッジを引出トレイに装着する前の状態を示す平面図、(b)トナーカートリッジを引出トレイに装着した状態を示す平面図。 固定部の拡大図。 引出トレイの斜視図。 引出トレイを本体側フレームに取り付けた状態の斜視図。 本体側フレームの拡大図。 本体側フレーム及び引出トレイの断面側面図。 引出トレイ等の断面側面図。 トナー搬送装置の構成図。 引出トレイの断面側面図。 送出部材と脚部材の側面図。 送出部材が起立した状態から倒れた状態に切り換わるときの動作を説明するために用いる引き出しトレイの斜視図。 送出部材が起立した状態から倒れた状態に切り換わるときの動作を説明するための図。 送出部材が倒れた状態から起立した状態に切り換わるときの動作を説明するための図。 送出部材が倒れた状態から起立した状態に切り換わるときの動作を説明するために用いる引き出しトレイの斜視図。 トナーの送出動作を説明するための図。 トナー補給装置の本体部とトナーカートリッジとが分離した状態を斜め上方から見た上方斜視図。 トナー補給装置の本体部にトナーカートリッジを装着した状態を斜め下方から見た下方斜視図。 トナー補給装置の本体部とトナーカートリッジとが分離した状態を側方から見た側面図。 トナー補給装置の本体部にトナーカートリッジを装着した状態を側方から見た側面図。 トナー補給装置の本体部とトナーカートリッジとが分離した状態を示した断面図。 トナー補給装置の本体部にトナーカートリッジを装着した状態を示す断面図。 図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置の本体部にトナーカートリッジの排出部を装着する直前の状態を上方から見た上方図。 図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置の本体部にトナーカートリッジの排出部を装着する直前の状態を斜め上方から見た上方斜視図。 図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置の本体部にトナーカートリッジの排出部を装着した状態を上方から見た上方断面図。 図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置の本体部にトナーカートリッジの排出部を装着した状態を斜め下方から見た下方斜視図。 図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置の本体部にトナーカートリッジの排出部を装着した状態を斜め上方から見た上方斜視図。 シャッタ固定アームの模式図。 トナー補給装置の本体部からトナーカートリッジの排出部を引き抜く動作の状態を示す図。 トナー補給装置の本体部からトナーカートリッジの排出部を引き抜く動作の状態を示す図。 トナー補給装置の本体部からトナーカートリッジの排出部を引き抜く動作の状態を示す図。 トナー補給装置の本体部からトナーカートリッジの排出部を引き抜く動作の状態を示す図。 スライドシャッタを斜め前上方から見た前方斜視図。 スライドシャッタを斜め後上方から見た後方斜視図。 排出部を側方から見た側面図。 排出部を斜め前下方から見た下方斜視図。 トナーカートリッジの先端部を斜め前上方から見た前方斜視図。 トナー補給装置の本体部にトナーカートリッジを装着した状態を側方から見た断面図。 シャッタ開閉機構の他例を示す図。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置全体の構成及び動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、中間転写ユニット10の中間転写ベルト11に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y,6M,6C,6Bkが並設されている。なお、装置本体100に設置される4つの作像部6Y,6M,6C,6Bkは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、図2において、作像部6と感光体ドラム1と1次転写バイアスローラ9とにおける符号のアルファベット(Y,M,C,Bk)を省略して図示する。
図2を参照して、作像部6は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された帯電部4、現像部としての現像装置5、クリーニング部2等で構成されている(図1では現像装置5のみ表示)。感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成される。
作像部6を構成する、感光体ドラム1、帯電部4、現像装置5、クリーニング部2は、それぞれ、装置本体100に対して着脱自在に設置できるように構成されている。そして、それぞれが、寿命に達したときに、新品のものに交換可能となっている。
なお、本実施形態では、作像部6を構成する、感光体ドラム1、帯電部4、現像装置5、クリーニング部2を、それぞれ、単独のユニットとしたが、これらを一体化して、装置本体100に着脱自在に設置されるプロセスユニットとすることもできる。その場合、作像部6のメンテナンスを行う際の作業性が向上する。
図2に基づき、作像部6における現像装置5の構成についてさらに詳しく説明する。
図2に示すように、現像装置5は、感光体ドラム1に対向する現像剤担持体としての現像ローラ51、現像ローラ51の下方に設置された現像剤規制部材としてのドクターブレード52、現像剤収容部53,54内に配設された現像剤攪拌搬送部材としての2つの搬送スクリュー55,56、現像剤Gを収容するケース50等で構成されている。ここで、現像剤Gとしては、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤を用いている。また、現像装置5には、現像剤G中のトナー濃度を検知する図示しないトナー濃度センサが設けてある。
図2を参照して、感光体ドラム1は、不図示の駆動部によって図2中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4の位置で、帯電ローラ4aにより感光体ドラム1の表面が一様に帯電される(帯電工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、不図示の露光部から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5の現像ローラ51との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト11及び1次転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト11上に転写される(1次転写工程)。このとき、感光体ドラム1上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1の表面は、クリーニング部2との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって回収される(クリーニング工程)。
最後に、感光体ドラム1の表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、4つの作像部6Y,6M,6C,6Bkで、それぞれ行われる。すなわち、図1に示す読み取り部32で読み取った画像情報に基づいて、作像部の下方に配設された図示しない露光部から、レーザ光L(図2参照)が、各作像部6Y,6M,6C,6Bkの感光体ドラム1上に向けて照射される。詳しくは、露光部は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム1上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体ドラム1上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト11上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト11上にカラー画像が形成される。
4つの1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9BKは、それぞれ、中間転写ベルト11を感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bkとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Bkに、トナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト11は、図の矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Bkの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Bk上の各色のトナー像が、中間転写ベルト11上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト11は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ12が、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト11を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト11上に形成されたカラートナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の被転写材P上に転写される。このとき、中間転写ベルト11には、被転写材Pに転写されなかった未転写トナーが残存するが、中間転写ベルト11上の残存トナーは図示しないベルトクリーニング装置によって除去される。
こうして、中間転写ベルト11上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された被転写材Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の被転写材Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28に搬送された被転写材Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト11上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、被転写材Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、被転写材P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された被転写材Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が被転写材P上に定着される。
その後、被転写材Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置本体100外に排出された被転写材Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
また、図1において、中間転写ユニット10の上方には、トナー補給部31が配設されている。トナー補給部31は、各色のトナーが充填された4つのトナー補給装置60Y,60M,60C,60Bkを有する。各トナー補給装置60Y,60M,60C,60Bkからは、対応する現像装置5Y,5M,5C,5Bkにトナー搬送経路が延びており、このトナー搬送経路を介して、トナー補給装置60Y,60M,60C,60Bkから現像装置5Y,5M,5C,5Bkにトナーが供給されるようになっている。これにより、各現像装置5Y,5M,5C,5Bkでのトナー消費量に応じてトナーを新たに供給することができ、長期に亘って現像装置を利用することが可能である。
上記4つのトナー補給装置60Y,60M,60C,60Bkは、異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。そこで、以下、1つのトナー補給装置の構成について説明する。
図3は、トナー補給装置の斜視図であり、図4はトナー補給装置の側面図である。なお、図3や図4において、トナー補給装置60における符号のアルファベット(Y,M,C,Bk)は省略している。
図3や図4に示すように、トナー補給装置60は、トナーを充填したトナー収容器(粉体収容器)としてのトナーカートリッジ61と、トナーカートリッジ61を保持する保持部材としての引出トレイ62と、トナーカートリッジ61を固定する固定部63と、トナーカートリッジ61から排出されたトナーを貯留するサブホッパ64等によって構成されている。また、サブホッパ64には、内部に貯留されたトナーを現像装置に向けて搬送するための図示しないトナー搬送パイプが接続されている。
引出トレイ62は、本体側フレーム65に対して水平方向に移動可能に取り付けられている。引出トレイ62を図の矢印X1方向に移動させた場合は、引出トレイ62を装置本体から引き出すことができ、反対に、引出トレイ62を図の矢印X2方向に移動させた場合は、引出トレイ62を装置本体に収容できるようになっている。
図5は、トナーカートリッジ61の構成図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図、図5(c)は底面図、図5(d)は断面図を示す。
図5に示すように、トナーカートリッジ61は、粉体としてのトナーを収容するトナー収容部(粉体収容部)66と、トナー収容部66内のトナーを外部へ排出するための排出部67によって構成されている。
図5(d)に示すように、トナー収容部66は、一端部側で開口したトナー投入口(粉体投入口)66aを有する変形可能な長手状の袋部材で構成されている。このトナー収容部66の素材としては、柔軟な素材が用いられ、例えば、PET製の薄いシート材などが挙げられる。図5に示すトナー収容部66は、4枚のシート材を貼り合わせて構成したものであるが、1枚のシート材を袋状につなぎ合わせて構成することも可能である。また、トナー収容部66には、トナー投入口66aからトナーを充填しやすいように、トナー投入口66aを開口した状態に保持する開口保持部材68が設けられている。
排出部67には、トナーを導入するための導入口67aと、トナーを排出するための排出口67bとが形成されている。本実施形態では、排出口67bは下方を臨むように配設されている。これにより、トナーを排出口67bから重力によって落下させてサブホッパ64へ送ることができ、トナーを排出する構成の簡素化を図ることが可能である。また、排出部67内には、導入口67aから排出口67bに向かって下方に傾斜した傾斜面67cが設けられており、トナーが排出口67bへスムーズに搬送されるようになっている。この傾斜面67cの水平面に対する傾斜角度は、10°以上に設定することが望ましい。また、排出口67bの底面(下面)には、排出口67bを開閉するためのスライドシャッタ67dが図5(b)の矢印Y方向にスライド移動可能に設けられている。
図6は、トナーカートリッジ61の分解図であり、図6(a)は排出部67の斜視図、図6(b)は開口保持部材68の斜視図、図6(c)は開口保持部材68をトナー収容部66に設けた状態の斜視図を示す。
図6(b)に示すように、開口保持部材68は、短筒状の挿入部68aと、フランジ状の連結部68bとが一体成型されて構成されている。図6(c)に示すように、挿入部68aは、トナー収容部66のトナー投入口66aに挿入可能となっている。本実施形態では、トナー収容部66と開口保持部材68とを熱容着にて接着するようにしているが、接着剤等により接着してもよい。また、熱容着する際に、挿入部68aの挿入箇所を図6(c)の上下方向から抑えやすいように、挿入部68aの外形は略六角形状に形成されている。
図6(a)に示すように、排出部67の導入口67a側には、開口保持部材68の連結部68bと係合可能な一対の溝部67eが設けられている。上記のように、開口保持部材68をトナー収容部66に挿入して接着した後、開口保持部材68を溝部67eに上方から挿入して係合させることにより、トナー収容部66と排出部67とを一体的に連結させることが可能となっている。また、排出部67の開口保持部材68との連結部には、当該連結部からトナーが漏れないようにシール材69が設けられている。
図7は引出トレイ62の斜視図である。
引出トレイ62は本体に対して位置決めされ、長手方向に移動させることができる。トレイには、送り出し動作を行うための送出部材81や、トナー収容部66を係止する係止部としてのフック状の引っ掛け部62bが設けられている。
図8(a)はトナーカートリッジ61を引出トレイ62に装着する前の状態を示す平面図であり、図8(b)はトナーカートリッジ61を引出トレイ62に装着した状態を示す平面図である。
図8(b)に示すように、排出部67の両側面にはそれぞれ凹部67fが設けられている。一方、各凹部67fに対応する引出トレイ62の部位には、凸部62aが設けてあり、各凸部62aは対応する凹部67f内に挿入可能となっている。また、トナー収容部66の排出部67側とは反対側の端部には、相手側の係止部に係止される被係止部としての孔部66bが形成されている。一方、孔部66bに対応する引出トレイ62の部位には、係止部としてのフック状の引っ掛け部62bが設けられている。
そして、この引っ掛け部62bを孔部66bに挿入して係止すると共に、上記凸部62aを上記凹部67f内に挿入することによって、トナーカートリッジ61は引出トレイ62に対して装着された状態となる。また、このようにトナーカートリッジ61を装着した状態では、通常、凸部62aと凹部67fは互いに非接触状態となっている。しかし、引出トレイ62を装置本体に対し引き出す又は収容する際に、トナーカートリッジ61が長手方向に移動した場合、凸部62aが凹部67fに当接することでトナーカートリッジ61の長手方向の移動を規制するようになっている。
また、トナーカートリッジ61を引出トレイ62から取り外すには、凹部67fを凸部62aから離脱させ、引っ掛け部62bを孔部66bから離脱させればよい。本実施形態では、各凸部62a(又は各凹部67f)は、互いに同じ形状に形成されているが、異なる形状とすることで、トナーカートリッジ61の誤装着を防止することも可能である。
図9は、上記固定部63の拡大図であり、図9(a)は固定部63にトナーカートリッジ61を固定する前の状態を示し、図9(b)は固定部63にトナーカートリッジ61を固定した状態を示す。
図9に示すように、固定部63は、サブホッパ64の上部に接続された本体部70と、本体部70の上部に取り付けられた固定アーム71と、固定アーム71と本体部70とに渡って取り付けられたバネ部材72とを有している。なお、固定アーム71及びバネ部材72は、それぞれ、図の手前側と奥側に1つずつ設けられている。
固定アーム71は、凹部71aを有する略C字状に形成されている。また、固定アーム71は、その中間部に配設された水平方向の支軸71bを中心に本体部70に回動可能に取り付けられている。この支軸71bを中心に固定アーム71が回動することで、固定アーム71は、図9(a)に示す固定解除位置と、図9(b)に示す固定位置とに切り換えられるようになっている。
バネ部材72は、引張コイルバネであり、その一端部は固定アーム71に取り付けられ、他端部は本体部70に取り付けられている。図9(a)、図9(b)に示すように、固定アーム71が固定位置と固定解除位置との間で回動すると、バネ部材72の固定アーム71に取り付けられた端部が固定アーム71の回動支点(支軸71b)を越えて移動するようになっている。このように、固定アーム71の回動に伴ってバネ部材72が回動支点を越えることで、バネ部材72は固定アーム71をその回動させる方向へ付勢するようになっている。
一方、排出部67には、上記固定アーム71によって固定される被固定部としての突起部67gが設けられている。この突起部67gは、排出部67の両側面にそれぞれ1つずつ設けられている(図5(a)又は図5(c)参照)。
また、固定部63の本体部70には、切欠き部70aが形成されている。一方、排出部67の両側面には、それぞれ切欠き部70aの上部に当接可能なL字状の突片部67hが突設されている。
トナーカートリッジ61を固定部63に固定するには、まず、上記図8において説明したようにトナーカートリッジ61を引出トレイ62に装着する。そして、引出トレイ62を装置本体に収容する方向(図3の矢印X2方向)へ移動させる。この収容動作に伴って、図9(a)に示すように、トナーカートリッジ61の排出部67が固定部63に接近すると、排出部67に設けてある突起部67gが固定アーム71の一端部(図の下方の端部)71cに当接し、バネ部材72の付勢力に抗して固定アーム71を図の反時計方向に回動させる。これにより、固定アーム71は、図9(a)に示す固定解除位置から図9(b)に示す固定位置へと切り換えられる。その結果、図9(b)に示すように、突起部67gは、固定アーム71の凹部71a内に収容されると共に、固定アーム71の他端部(図の左側の端部)71dと本体部70の縁とによって挟まれて固定される。また、固定アーム71の回動に伴ってバネ部材72が固定アーム71の回動支点を越えると、バネ部材72は固定アーム71を切換後の位置に保持する方向に付勢するようになる。
また、トナーカートリッジ61の排出部67が固定部63に接近することにより、排出部67に設けてある突片部67hが本体部70の切欠き部70aに挿入され、突片部67hが切欠き部70aの上部に当接する(図9(b)参照)。これにより、排出部67の上下方向のがたつきが防止される。
また、トナーカートリッジ61の固定を解除する場合は、引出トレイ62を装置本体に対して引き出す方向(図3の矢印X1方向)へ移動させる。この引出動作により、トナーカートリッジ61は図9(b)において左方向へ移動し、排出部67に設けてある突起部67gが固定アーム71の他端部71dを押して、バネ部材72の付勢力に抗して固定アーム71を図の時計方向に回動させる。これにより、固定アーム71は図9(b)に示す固定位置から図9(a)に示す固定解除位置へ移動し、突起部67gが固定アーム71から離脱する。
図10は、引出トレイ62の斜視図である。
図10に示すように、引出トレイ62は、上記トナーカートリッジ61の両側面を支持する一対の側壁62cと、トナーカートリッジ61を載置する載置面62dとを有する。各側壁62cの図の手前側の端部には、上記本体側フレーム65に取り付ける際に主基準となる主基準軸62eが配設されている。なお、本実施形態では、この主基準軸62eは、後述のトナー搬送装置に駆動力を伝達する伝達ギヤ74の支軸として用いられている。また、各側壁62cの図の奥側の端部には、それぞれ本体側フレーム65に取り付ける際に従基準となる従基準軸62fが1つずつ配設されている。
図11は、引出トレイ62を本体側フレーム65に取り付けた状態の斜視図である。
図11に示すように、本体側フレーム65は、引出トレイ62の引出方向X1及び収容方向X2に伸びる一対のガイドレール65aを有する。また、各ガイドレール65aの上端縁は、引出トレイ62の両側壁62cに形成された溝62g内に挿入されている。これにより、引出トレイ62はガイドレール65aに沿って引出方向X1と収容方向X2とに移動可能に構成されている。
また、本体側フレーム65の図の手前側の端部には、引出トレイ62の上記主基準軸62eと嵌合可能な第1の位置決め凹部65bが形成され(図12参照)、本体側フレーム65の図の奥側の端部には、上記従基準軸62fと嵌合可能な第2の位置決め凹部65cが形成されている。これにより、引出トレイ62を収容方向X2に移動させた際、主基準軸62e及び従基準軸62fが、第1及び第2の位置決め凹部65b,65cに挿入されて互いに嵌合することにより、引出トレイ62は本体側フレーム65に対して所定の位置に位置決めされるようになっている。
また、図11に示すように、本体側フレーム65の図の手前側の端部には、駆動装置によって駆動される駆動ギヤ75が設けられている。この駆動ギヤ75は、引出トレイ62を収納し本体側フレーム65に位置決めされた状態で、伝達ギヤ74と連結されるようになっている。
また、図13に示すように、本体側フレーム65には、引出トレイ62を加圧して固定する加圧部材76が設けられている。本実施形態では、加圧部材76を2つのレバーを組み合わせたもので構成している。引出トレイ62を収容方向X2に移動させた際、これら2つのレバーで引出トレイ62の下面に設けた凸部62hを挟み込むように加圧することによって、引出トレイ62を第1及び第2の位置決め凹部65b,65c側へ押し付けて固定するようになっている。
また、図14に示すように、引出トレイ62には、トナー収容部66内のトナーを排出部67側へ搬送するためのトナー搬送装置(粉体搬送装置)8が設けてある。以下、図14〜図17に基づき、トナー搬送装置8の構成を詳しく説明する。
図15に示すように、上記トナー搬送装置8は、ベース部材80と、ベース部材80に取り付けられた送出部材81及び一対の脚部材82と、ベース部材80を移動させる移動手段としてのベルト部材83と、ベース部材80をガイドするガイド部材としての一対のガイドレール84等によって構成されている。なお、図15において、手前側のガイドレール84は図示を省略している。
ベース部材80は、上部80aと下部80bとに分割されており、これら上部80aと下部80bによってベルト部材83を挟み込むことによって、ベルト部材83にベース部材80が取り付けられている。ベルト部材83は、無端状のベルトで構成されており、引出トレイ62に設けられた2つのローラ77,78(図14参照)によって張架されている。一方のローラ77に上記伝達ギヤ74(図10参照)から駆動力が伝達されることにより、ベルト部材83は正逆両方向に回転可能に構成されている。このように、ベルト部材83が正方向又は逆方向に回転することによって、ベース部材80と、これに取り付けられた送出部材81及び脚部材82は、一体的に、排出部67側へ向かう送出方向Z1と、それとは逆方向の戻り方向Z2とに、往復移動可能となっている。
また、ベース部材80の両側面には、ガイドレール84上を転動する回転体としてのコロ85が2つずつ設けてある。このように、ベース部材80にコロ85を設けることで、ベース部材80がガイドレール84に沿って円滑に移動できるようになっている。なお、一対のガイドレール84は、引出トレイ62に固定されている。
また、図15に示すように、送出部材81と脚部材82は、水平方向の支軸86を介して互いに開閉可能に取り付けられている。詳しくは、送出部材81と脚部材82は、それぞれ、前記支軸86を中心に互いに独立して回動可能に構成されており、送出部材81又は脚部材82が当該支軸86を中心に回動することで、送出部材81と脚部材82は互いに開閉可能となっている。また、送出部材81と脚部材82は、図示しない付勢部材としての捩りコイルバネによって互いに開く方向に付勢されている。また、送出部材81には、脚部材82を閉じた際に脚部材82を収容するための収容凹部81aが形成されている。
ベルト部材83の回転方向の切換は、図16に示す2つのスイッチ87,88によって行う。移動方向切換手段としての各スイッチ87,88は、それぞれ、送出部材81の移動方向切換位置に配設されている。具体的には、一方のスイッチ87は、引出トレイ62の送出方向Z1の端部(図の左側の端部)に配設され、他方のスイッチ88は、引出トレイ62の戻り方向Z2の端部(図の右側の端部)に配設されている。また、送出部材81が移動方向切り換え位置の一方に到達した際、その位置に配設されたスイッチ87又は88に対して、ベース部材80が接触するようになっている。すなわち、ベース部材80は、各スイッチ87,88に接触してオンにする入力手段として機能する。また、接触式のスイッチの代わりに非接触式のセンサを配設し、ベース部材80等に設けた被検知部(入力手段)がその非接触式のセンサに近接することで当該センサをオンにするようにしてもよい。
図17は、送出部材81と脚部材82の側面図である。
図17に示すように、脚部材82は、上記引出トレイ62の載置面62dに当接しており、この載置面62dに沿って送出方向Z1と戻り方向Z2に往復移動可能となっている。すなわち、載置面62dは、脚部材82をガイドするガイド面としての機能も有する。上記のように、送出部材81と脚部材82は捩りコイルバネによって互いに開くように付勢されているが、脚部材82は、載置面62dに当接することによって水平方向に配設された状態で支持されている。一方、送出部材81は、水平方向に支持されている脚部材82に対して送出方向Z1(排出部67側)へ回動して開くように付勢されているが、図示しないストッパー等の規制部が前記捩りコイルバネの付勢力に抗して送出部材81の開く方向への回動を規制している。これにより、送出部材81は載置面62dに対して起立した状態(図の実線で示す状態)となるように支持されている。このように、載置面62dと規制部とによって、送出部材81が載置面62dに対して所定の起立した状態となるように、送出部材81と脚部材82とが成す開き角度は所定の角度αに保持されている。
また、図17において、開き角度βは、送出部材81を上記規制部によって規制しないようにした場合の角度である。すなわち、この角度βは、上記捩りコイルバネが自然状態である場合の開き角度を示す。図17に示すように、自然状態の捩りコイルバネによって保持される開き角度βは、送出部材81が所定の起立した状態となる開き角度αより大きく、かつ、180°よりも小さい範囲内で設定されている。
また、上記図8(a)に示すように、脚部材82が載置面62d上で往復移動する方向(送出方向Z1及び戻り方向Z2)の両端部側に、それぞれ、脚部材82が侵入可能な凹部62i,62jが設けられている。本実施形態では、これら凹部62i,62jを設けることで、送出部材81を載置面62dに対して起立した状態と倒れた状態とに切換可能に構成している。
以下、図19と図20に基づき、送出部材81を起立した状態と倒れた状態とに切り換える切り換え動作について説明する。
図18(a)及び図19(a)は、送出部材81が、送出方向Z1の端部側の凹部62iに到達する前の状態を示す。この状態では、送出部材81と脚部材82とが成す開き角度は、図示しない規制部と載置面62dによって所定の角度αに保持されており、送出部材81は載置面62dに対して所定の起立した状態となっている。
そして、図18(b)及び図19(b)に示すように、送出部材81が送出方向Z1に移動し、脚部材82が凹部62iの位置に到達すると、この位置では脚部材82を支持する載置面62dが存在しないため、脚部材82は図示しない捩りコイルバネの付勢力を受けて下方に開き、脚部材82が凹部62i内に侵入する。このときの送出部材81と脚部材82との間の開き角度は、上記捩りコイルバネの自然状態で保持される角度βとなる。
また、送出部材81が凹部62iの位置に到達したとき、図16に示すスイッチ87にベース部材80が接触し、送出部材81の移動方向が切り換えられる。
図19(c)に示すように、移動方向が切り換えられ、送出部材81が戻り方向Z2へ移動すると、脚部材82が凹部62iの縁(開口部付近)に当接し、脚部材82の先端が上方へ持ち上げられる。このように脚部材82が持ち上げられ、さらに開く方向に脚部材82が回動すると、開き角度が上記角度βより大きくため、上記捩りコイルバネによる付勢力は閉じる方向へ作用する。その結果、送出部材81は閉じる方向に付勢力を受け載置面62d上に倒される。
そして、図18(c)及び図19(d)に示すように、脚部材82が凹部62iから脱すると、送出部材81及び脚部材82は、載置面62d上に水平状に倒れた状態で保持される。詳しくは、この状態で、送出部材81と脚部材82とが成す開き角度は、180°に近い角度に開いているため、送出部材81と脚部材82は捩りコイルバネによって互いに閉じる方向に付勢力を受けているが、載置面62dによって送出部材81と脚部材82の回動が規制されているので、送出部材81と脚部材82は水平状に倒れた状態で保持される。なお、送出部材81と脚部材82は、互いに180°以上開かないように構成されている。
図20(a)は、上記のようにして倒された送出部材81が、戻り方向Z2の端部側の凹部62jに到達する前の状態を示す。この状態では、図19(d)に示す状態と同様に、送出部材81と脚部材82とが成す開き角度は、180°に近い角度に開いており、送出部材81と脚部材82は載置面62d上で水平状に倒れた状態で保持されている。
そして、図21(a)に示すように、脚部材82が凹部62jの位置に到達すると、この位置では脚部材82を支持する載置面62dが存在しないため、図21(b)及び図20(b)に示すように脚部材82は上記捩りコイルバネの付勢力を受けて下方に閉じ、脚部材82が凹部62j内に侵入する。また、このときの送出部材81と脚部材82との間の開き角度は、捩りコイルバネの自然状態で保持される角度βとなる。なお、送出部材81は、凹部62j内に侵入できないように構成されているため、送出部材81は凹部62j上を通過する。
また、送出部材81が凹部62jの位置に到達したとき、図16に示すスイッチ88にベース部材80が接触し、送出部材81の移動方向が切り換えられる。
図20(c)に示すように、移動方向が切り換えられ、送出部材81が送出方向Z1へ移動すると、脚部材82が凹部62jの縁(開口部付近)に当接し、脚部材82の先端が上方へ持ち上げられる。このように脚部材82が持ち上げられ、さらに閉じる方向に脚部材82が回動すると、開き角度が上記角度βより小さくため、上記捩りコイルバネによる付勢力は開く方向へ作用する。その結果、送出部材81は開く方向に付勢力を受け起立させられる。
そして、図21(c)及び図20(d)に示すように、脚部材82が凹部62jから脱すると、送出部材81は、所定の開き角度αで起立した状態に保持される。
以下、図22に基づいて、本発明に係るトナー搬送装置8のトナーの送出動作(搬送動作)について説明する。
なお、図22(a)、図22(b)、図22(c)では、それぞれトナーカートリッジ61が引出トレイ62に装着され、さらに、その引出トレイ62が装置本体内に収容された状態となっている。従って、この状態で装置本体側の駆動装置からベルト部材83に駆動力が伝達可能となっており、送出部材81を往復移動させ得る状態となっている。
図22(a)は、トナー収容部66内のトナーTの残量がある程度減った状態を示す。この場合、送出部材81は捩りコイルバネの付勢力を受けて起立した状態となっている。これにより、トナー収容部66の下面は、起立した送出部材81によって内側へ押し込まれた状態となっている。そして、送出部材81がトナー収容部66を内側へ押し込んだ状態で送出方向Z1に移動することにより、内部のトナーTは送出部材81によって押されて排出部67側へ移動させられる。そして、排出部67側へ移動させられたトナーTは、慣性力と重力によって排出部67から下方へ排出される。また、本実施形態では、排出部67に微小な振動を付与する図示しない振動付与手段が設けられており、この振動付与手段によって排出部67に微小な振動を付与することで、排出部67からのトナーTの排出が促進される。
また、図22(b)は、トナー収容部66内にトナーTが大量に充填されている状態を示す。
このように、トナー収容部66内にトナーTが大量に存在する箇所では、トナーTが詰まっていることでトナー収容部66が硬くなっていると共に、トナーTの重量で重くなっている。このため、図22(b)に示すように、送出部材81は倒れた状態となり、トナー収容部66に対する送出部材81の押し込み量が少なくなる。そして、送出部材81は、トナーTが大量に存在する箇所では倒れた状態のまま送出方向Z1に移動する。その後、送出部材81が排出部67付近のトナーTの比較的少ない位置に達すると、図22(c)に示すように、送出部材81は起立した状態となることで、送出部材81の押し込み量が多くなる。このように、排出部67付近で送出部材81が起立して押し込み量が多くなることにより、排出部67付近の動かし易いトナーTから順次排出することができる。
以上のように、本発明によれば、トナー収容部66内のトナー量に応じて、送出部材81の押し込み量が変化するようになっているので、トナー収容部66内のトナー残量にかかわらずトナーを排出部67へ安定して確実に送り出すことができる。また、本発明によれば、小ストレスでトナーを搬送することができ、トナーの凝集や劣化を抑制することが可能である。さらに、本発明は、大きな振動や衝撃が生じることがないので、振動による異常画像の発生の虞も無い。
また、トナー収容部66の材質(柔軟性、伸縮性等)や最大トナー収容量などに応じて、送出部材81を付勢する捩りコイルバネの付勢力を適宜変更することにより、送出部材81の押し込み力を適切な値に調整することが可能である。その場合、捩りコイルバネの付勢力を大きくしても、本発明の実施形態では、図示しない規制部によって送出部材81の回動が規制されるので、送出部材81を所定の起立した状態に保持することができる。
また、上記本発明の実施形態では、ベース部材80がスイッチ87又はスイッチ88に接触することにより、送出部材81の移動方向が送出方向Z1又は戻り方向Z2に切り換えられるので、トナーの送出動作を連続的に行うことが可能である。
また、送出部材81を元の位置へ戻す際、送出部材81を倒した状態に切り換えることで、戻り方向Z2へ移動する送出部材81によってトナーが戻されるのを防止できる。また、上記図19及び図20で説明したように、送出部材81の起立した状態と倒れた状態との切換動作を、脚部材82を凹部62i又は62jに侵入させるという簡単な機構によって実現できるので、構成の簡素化を図ることができる。なお、凹部62i,62jの代わりに、貫通した孔部とすることも可能である。
また、図9で説明したように、本実施形態では、引出トレイ62の引出・収容操作(固定部63への着脱動作)に連動して、固定アーム71の回動操作と、スライドシャッタ67dの開閉動作を行うことができるので、トナーカートリッジ61の固定及びその解除と、排出口の開閉を容易に行うことができ、操作性に優れたものとなる。また、固定アーム71の回動に伴ってバネ部材72が固定アーム71の回動支点を越えることにより、バネ部材72は固定アーム71をその回動させる方向へ付勢するようになるので、その付勢力によって固定アーム71を切換後の位置で確実に保持することができる。さらに、突片部67hが切欠き部70aに当接することにより、排出部67の上下方向のがたつきを防止できるので、トナーカートリッジ61の固定状態を安定させることが可能である。また、本実施形態においては、トナー収容部66と排出部67とを一体として、引出トレイ62に対して着脱されるように構成しているが、排出部67が引出トレイ62(又は固定部63)に据え置きになっていて、トナー収容部66を着脱するように構成してもよい。
図23はトナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61とが分離した状態を斜め上方から見た上方斜視図であり、図24はトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61を装着した状態を斜め下方から見た下方斜視図である。図25はトナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61とが分離した状態を側方から見た側面図であり、図26はトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61を装着した状態を側方から見た側面図である。図29は図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67を装着する直前の状態を上方から見た上方図であり、図30は図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67を装着する直前の状態を斜め上方から見た上方斜視図である。
トナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61とが分離した状態から、トナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61を装着すると、トナーカートリッジ61の排出部67に設けられたスライドシャッタ67dが本体部70に突き当たる。そして、そのままトナーカートリッジ61の排出部67を本体部70に差し込むことによって、スライドシャッタ67dを開きながら排出部67が移動し、本体部70に設けられたシャッタ固定アーム90の排出部当接部93に排出部67が当接して、回転軸95を中心にシャッタ固定アーム90が回転して排出部67を排出部差込部91で保持される。また、同時にシャッタ固定アーム90の回転によってシャッタ固定アーム90のシャッタ嵌合部92がスライドシャッタ67dの両サイドから嵌合してスライドシャッタ67dを保持する。
また、排出部67に設けられたスライドシャッタ67dの開閉動作と、シャッタ固定アーム90の回転動作とは、ほぼ同一平面上で行われているため、上下方向のモーメントが発生せず、トナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61の排出部67との着脱をスムーズに行うことができる。
図27はトナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61とが分離した状態を示した断面図であり、図28はトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61を装着した状態を示す断面図である。
図27に示すようにトナーカートリッジ61とトナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61とが分離しているときは、トナーカートリッジ61の排出部67の排出口67bがスライドシャッタ67dでシールされている。一方、図28に示すようにトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67が装着されているときは、スライドシャッタ67dが移動して排出口67bを開口し本体部70の開口部と排出口67bとが連通して、本体部70の下方にある図示しないサブホッパにトナーが供給される。
図31は図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67を装着した状態を上方から見た上方断面図であり、図32は図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67を装着した状態を斜め下方から見た下方斜視図である。
図33は図26のA1−A2切断面におけるトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67を装着した状態を斜め上方から見た上方斜視図である。図34はシャッタ固定アーム90の模式図であり、シャッタ固定アーム90の一端側には、排出部67の凹部に差し込まれる排出部差込部91と、スライドシャッタ67dの凹部と嵌合するシャッタ嵌合部92とが設けられており、他端側には排出部67の側壁と当接する排出部当接部93が設けられている。また、シャッタ固定アーム90の一端側と他端側との間に、本体部70に軸支された回転軸95が挿入される軸孔94が設けられている。
トナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61を装着したときには、シャッタ固定アーム90の排出部当接部93が排出部67の側壁に当たることで、回転軸95を中心にシャッタ固定アーム90が回転する。そして、このようにシャッタ固定アーム90が回転することで、シャッタ固定アーム90の排出部差込部91が排出部67の凹部に差し込まれると同時に、シャッタ固定アーム90のシャッタ嵌合部92がスライドシャッタ67dの凹部と嵌合して噛み合った状態になり固定される。なお、トナー補給装置60の本体部70に設けられた二つのシャッタ固定アーム90は対称形状であり、スライドシャッタ67dの両サイドで同時に嵌合する。
図35、図36、図37、図38にトナー補給装置60の本体部70からトナーカートリッジ61の排出部67を引き抜く動作の状態を示す。
シャッタ固定アーム90のシャッタ嵌合部92がスライドシャッタ67dの凹部と噛み合った状態で引き抜くと、スライドシャッタ67dはシャッタ嵌合部92で固定されたまま、排出部67だけが移動して排出口67bがスライドシャッタ67dの上方に位置していきスライドシャッタ67dによって排出口67bが閉塞される。そして、排出口67bが完全に閉じた直後に、シャッタ固定アーム90の排出部差込部91が排出部67の凹部の斜面に当接し、シャッタ固定アーム90が開く方向に動かされ、最終的にスライドシャッタ67dの凹部からシャッタ固定アーム90のシャッタ嵌合部92が外れるまで移動する。これにより、排出部67の移動とともにスライドシャッタ67dも移動可能となり、本体部70からスライドシャッタ67dごと排出部67が分離される。
図39はスライドシャッタ67dを斜め前上方から見た前方斜視図であり、図40はスライドシャッタ67dを斜め後上方から見た後方斜視図である。図41は排出部67を側方から見た側面図であり、図42は排出部67を斜め前下方から見た下方斜視図である。
スライドシャッタ67dのスライド部67kに設けられた突起部67iの円弧面が、排出部67に設けられたガイド溝67mのガイド面である上壁面67nに接触する。突起部67iの円弧面がガイド溝67mに入って上壁面67nと接することで、スライド部67kの厚さ方向が固定されるため、スライドシャッタ67dの開閉時におけるスライド部67kとガイド溝67mとの接触面積を最小限に抑えることができ、スライドシャッタ67dの開閉時の操作力を最小限にすることができる。
図43はトナーカートリッジ61の先端部を斜め前上方から見た前方斜視図であり、図44はトナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61を装着した状態を側方から見た断面図である。
図43に示すように、スライドシャッタ61の先端部であるシャッタ壁部67jは、排出口67bをスライドシャッタ61で閉じたときにスライドシャッタ67dの先端部の縁67pの位置よりも外側に延在している。また、排出口67bの先端側の縁67pの位置よりも外側で排出口67bよりも上方に、排出口67bの先端側の縁67pを覆う壁部69pを設けられている。そして、トナー補給装置60の本体部70とトナーカートリッジ61の排出部67とが分離しており、スライドシャッタ67dが閉じた状態では、排出口67bの先端側の縁67pが排出部67の壁部67pとシャッタ壁部67jとにより上下方向で覆われるように囲まれているため、排出口67bの先端側の縁67pに付着したトナーの落下や、ユーザーが操作時に排出口先端部のトナーに触って汚れてしまうのを抑制することができる。また、図44に示すように、トナー補給装置60の本体部70にトナーカートリッジ61の排出部67を装着した状態では、シャッタ壁部67jが本体部70の凹部70cに覆い隠されるように収納されるため、排出口67bからトナーを排出してもシャッタ壁部67jにトナーが付着するのを抑制することができる。
なお、スライドシャッタ67dを開閉させるシャッタ開閉機構としては図45に示したような構成も採用することができる。図45に示したシャッタ開閉機構は、トナーカートリッジ61の排出部67に設けられたガイド溝120と、スライドシャッタ67dの装着方向左右側面に形成され係合凹部130と、トナー補給装置60の本体部70に設けられ、ガイド溝120に沿って係合凹部130に係脱する装着方向左右に変位可能な係合ピン140とを有している。シャッタ開閉機構は、トナーカートリッジ61のトナー補給装置60の本体部70への装着動作に追従してトナーカートリッジ61の排出口62bを開口し、トナーカートリッジ61の本体部70からの引き出し動作に追従して排出口62bを閉鎖する。
トナーカートリッジ61が所定位置近くまで挿入されると、図45(a)に示すように本体部70に設けた係合ピン140が排出部60に設けたガイド溝120に入り込む。このとき、係合ピン140はガイド溝120の壁面に沿ってトナーカートリッジ61の移動に対して相対的に移動する。ガイド溝120には係合ピン140を内側へシフトさせる傾斜面121が形成されており、傾斜面121に係合ピン140が接すると(図45(b)参照)、係合ピン140が内側に移動してスライドシャッタ67dに設けられた係合凹部130に係合する(図45(c)参照)。この係合によってトナーカートリッジ61の移動が続いているにもかかわらずスライドシャッタ67dの移動が停止され、これによってスライドシャッタ67dが開き始め、やがて排出口67bが開口させる(図45(d)参照)。
一方、トナーカートリッジ61を本体部70から引き出すと、スライドシャッタ67dが閉じ始めて、係合凹部130に係合されている係合ピン140がガイド溝120を形成するガイド壁122の端部122aの位置まで戻ると、スライドシャッタ67dは排出口67bを完全に閉じる。そして、スライドシャッタ67dが排出口67bを閉じた後、係合ピン140がガイド壁122の端部122aに当接し外側に付勢され係合凹部130から抜ける。したがって、トナーカートリッジ61を本体部70から引き出すときには排出口67bが完全に閉じており、交換時のトナー飛散やトナー漏れが生じるのを抑制することができる。
以上、本実施形態によれば、装置本体であるトナー補給装置60の本体部70に設けられた粉体受入口である受入口70bへ粉体補給を行うための粉体排出口である排出口67dを備えた粉体収容器であるトナーカートリッジ61と、トナーカートリッジ61に対してスライド可能に設けられ排出口67bを開閉するための粉体排出口開閉部材であるスライドシャッタ67dとを備え、排出口67bが受入口70bに対向した粉体補給可能な補給位置と、粉体補給位置から退避した退避位置との間でトナーカートリッジ61を移動可能に構成するとともに、トナーカートリッジ61が退避位置から補給位置へ移動する装着動作に連動して、スライドシャッタ67dが排出口67bを開口し、トナーカートリッジ61が補給位置から退避位置へ移動する退避動作に連動して、スライドシャッタ67dが排出口67bを閉鎖するように構成した画像形成装置において、スライドシャッタ67dを係止する係止位置と係止位置から退避してスライドシャッタ67dの係止が解除される解除位置との間で変位可能に本体部70に設けられた、スライドシャッタ67dを係止する係止部材であるシャッタ固定アーム90を有しており、トナーカートリッジ61の装着動作に連動して、トナーカートリッジ61に対してスライドシャッタ67dがスライドしては排出口67bを開口するとともに、シャッタ固定アーム90が解除位置から係止位置に変位してスライドシャッタ67dを係止し、トナーカートリッジ61の退避動作に連動して、排出口67bがスライドシャッタ67dと対向する位置に到達してスライドシャッタ67dで排出口67bが閉鎖された後に、シャッタ固定アーム90がトナーカートリッジ61に接触し付勢され係止位置から退避位置に変位することで、シャッタ固定アーム90によるスライドシャッタ67dの係止を解除するように構成した。これにより、シャッタ固定アーム90によるスライドシャッタ67dの係止動作や係止解除動作が本体部70と接触し付勢されることによる機械的な力の作用によって行われる。よって、トナーカートリッジ61の交換が何度も行われ、スライドシャッタ61に対するシャッタ固定アーム90の係止動作や係止解除動作が繰り返し行われたとしても、スプリングなどの弾性部材の繰り返し使用した際に生じ得る弾性疲労が起きないので、経時でスライドシャッタ61dの開閉を良好に行うことができる。
また、本実施形態によれば、トナーカートリッジ61の装着動作時には、トナーカートリッジ61の装着動作に連動して、スライドシャッタ67dが本体部70に当接し、スライドシャッタ67dのトナーカートリッジ61と連動した移動が規制されることにより、トナーカートリッジ61に対してスライドシャッタ67dがスライドしては排出口67bを開口するとともに、シャッタ固定アーム90の一端部である排出部当接部93がトナーカートリッジ61に当たることで回転軸95を中心にシャッタ固定アーム90が回転し解除位置から係止位置に変位して、シャッタ固定アーム90の他端部のシャッタ嵌合部92がスライドシャッタ61dを係止し、トナーカートリッジ61の退避動作時には、シャッタ固定アーム90の他端の排出部差込部91がトナーカートリッジ61の排出部67の凹部の斜面に当たることで回転軸95を中心にシャッタ固定アーム90が回転し係止位置から解除位置に変位して、シャッタ固定アーム90の他端部のシャッタ嵌合部92によるスライドシャッタ61dの係止が解除されるように構成することで、本体部70に対するトナーカートリッジ61の着脱動作時に、トナーカートリッジ61の突き当てによってシャッタ固定アーム90を解除位置と係止位置との間で変位させることができる。
また、本実施形態によれば、スライドシャッタ67dのトナーカートリッジ61に対する移動をガイド面である上壁面67nで所定方向にガイドする溝であるガイド溝67mをトナーカートリッジ61に設けるとともに、ガイド溝67mに嵌り込み上壁面67nと摺動する突起部67iを有するスライド部67kをスライドシャッタ61dに設けたことで、スライドシャッタ67dのスライド部67kを排出部67のガイド溝67mに差し込むことで高さ方向の位置が規制され、スライドシャッタ67dによるシール性と開閉時の動作が安定する。よって、がたつきが抑えられ操作力の変動も小さく、スムーズにトナーカートリッジ61の交換作業を行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、突起部67iは上壁面67nに対して突出する円弧形状をなしていることで、トナーカートリッジ61のガイド溝67mの上壁面67nと、スライドシャッタ67dのスライド部67kの突起部67iとの接触面積を最小限にすることが可能となり、操作時の摩擦力を最低限に抑えることが可能となる。また、スライドシャッタ67dの形状がばらついて撓みが発生したとしても、操作力に与える影響を小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、スライドシャッタ67dの先端部であるシャッタ壁部67jは、排出口67bをスライドシャッタ67dで閉じたときに排出口67bの先端側の縁67pの位置よりも外側に延在しており、トナーカートリッジ61を本体部70に装着した際にスライドシャッタ67dのシャッタ壁部67jを覆い隠す凹部70cを、本体部70に設けたことで、排出口67bをスライドシャッタ67dで閉じた状態で、排出口67b付近に付着したトナーが少量落下してもスライドシャッタ67dのシャッタ壁部67jで受け止めることができる。また、トナーカートリッジ61を本体部70に装着したときに、シャッタ壁部67jが本体部70の凹部70cに覆い隠されるように収納されるので、排出口67bからトナーを排出してもシャッタ壁部67jにトナーが付着するのを抑制することができる。よって、本体部70からトナーカートリッジ61を取り外したときに、トナーが落下してユーザーの身体や環境を汚すのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、排出口67bの先端側の縁67pの位置よりも外側で排出口67bよりも上方に、排出口67bの先端側の縁67pを覆う壁部69pを設けたことで、本体部70に対するトナーカートリッジ61の着脱時に排出口67dの先端側の縁67pに付着したトナーをユーザーが触るのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、潜像担持体である感光体ドラム1と、現像剤収容部53,54を備え、現像剤収容部53,54内の現像剤を用いて感光体ドラム1上の潜像を現像する現像装置5と、現像装置5で使用されるトナーを収容するトナー容器であるトナーカートリッジ61と、トナーカートリッジ61内のトナーを現像剤収容部に供給するトナー補給手段とを有する画像形成装置において、前記トナー補給手段として、本発明のトナー補給装置60を用いたことにより、トナーカートリッジ61の交換が何度も行われ、スライドシャッタ61に対するシャッタ固定アーム90の係止動作や係止解除動作が繰り返し行われたとしても、スプリングなどの弾性部材の繰り返し使用した際に生じ得る弾性疲労が起きないので、経時でスライドシャッタ61dの開閉を良好に行うことができ、トナー補給装置60から現像装置5にトナー補給を良好に行うことができる。
1 感光体ドラム
2 クリーニング部
2a クリーニングブレード
4 帯電部
4a 帯電ローラ
5 現像装置
6 作像部
8 トナー搬送装置
9 1次転写バイアスローラ
10 中間転写ユニット
11 中間転写ベルト
12 2次転写バックアップローラ
19 2次転写ローラ
20 定着部
26 給紙部
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
30 スタック部
31 トナー補給部
32 読み取り部
50 ケース
51 現像ローラ
52 ドクターブレード
53 現像剤収容部
54 現像剤収容部
55 搬送スクリュー
56 搬送スクリュー
60 トナー補給装置
61 トナーカートリッジ
62 引出トレイ
62a 凸部
62b 引っ掛け部
62c 側壁
62d 載置面
62e 主基準軸
62f 従基準軸
62g 溝
62h 凸部
62i 凹部
62j 凹部
63 固定部
64 サブホッパ
65 本体側フレーム
65a ガイドレール
65b 凹部
65c 凹部
66 トナー収容部
66a トナー投入口
66b 孔部
67 排出部
67a 導入口
67b 排出口
67c 傾斜面
67d スライドシャッタ
67e 溝部
67f 凹部
67g 突起部
67h 突片部
67i 突起部
67j シャッタ壁部
68 開口保持部材
68a 挿入部
68b 連結部
69 シール材
70 本体部
70a 切欠き部
70b 受入口
71 固定アーム
71a 凹部
71b 支軸
71c 一端部
71d 他端部
72 バネ部材
74 伝達ギヤ
75 駆動ギヤ
76 加圧部材
77 ローラ
78 ローラ
80 ベース部材
80a 上部
80b 下部
81 送出部材
81a 収容凹部
82 脚部材
83 ベルト部材
84 ガイドレール
85 コロ
86 支軸
87 スイッチ
88 スイッチ
88 スイッチ
90 シャッタ固定アーム
91 排出部差込部
92 シャッタ嵌合部
93 排出部当接部
94 軸孔
95 回転軸
100 装置本体
特開2006−258925号公報

Claims (7)

  1. 装置本体に設けられた粉体受入口を通して粉体補給を行うための粉体排出口を備えた粉体収容器と、
    前記粉体収容器に対してスライド可能に設けられ前記粉体排出口を開閉するための粉体排出口開閉部材とを備え、
    該粉体排出口が該粉体受入口に対向した粉体補給可能な補給位置と、該粉体補給位置から退避した退避位置との間で該粉体収容器を移動可能に構成するとともに、
    該粉体収容器が該退避位置から該補給位置へ移動する装着動作に連動して、該粉体排出口開閉部材が該粉体排出口を開口し、該粉体収容器が該補給位置から該退避位置へ移動する退避動作に連動して、該粉体排出口開閉部材が該粉体排出口を閉鎖するように構成した粉体補給装置において、
    上記排出口開閉部材を係止する係止位置と該係止位置から退避して該排出口開閉部材の係止が解除される解除位置との間で変位可能に装置本体に設けられた、前記排出口開閉部材を係止する係止部材を有しており、
    該粉体収容器の装着動作に連動して、該粉体収容器に対して該排出口開閉部材がスライドして該粉体排出口を開口するとともに、上記係止部材が上記解除位置から上記係止位置に変位して上記排出口開閉部材を係止し、
    該粉体収容器の退避動作に連動して、該粉体排出口が該排出口開閉部材と対向する位置に到達して該排出口開閉部材で該粉体排出口が閉鎖された後に、上記係止部材が上記粉体収容器に接触し付勢され上記係止位置から上記解除位置に変位することで、該係止部材による上記排出口開閉部材の係止を解除するように構成したことを特徴とする粉体補給装置。
  2. 請求項1の粉体補給装置において、
    上記粉体収容器の装着動作時には、上記排出口開閉部材が装置本体に当接し該排出口開閉部材の該粉体収容器と連動した移動が規制されることにより、該粉体収容器に対して該排出口開閉部材がスライドして上記粉体排出口を開口するとともに、上記係止部材の一端部が前記粉体収容器に当たることで回転軸を中心に該係止部材が回転し上記解除位置から上記係止位置に変位して該係止部材の他端部が前記排出口開閉部材を係止し、
    前記粉体収容器の退避動作時には、前記係止部材の他端が該粉体収容器に当たることで回転軸を中心に該係止部材が回転し前記係止位置から前記解除位置に変位して、該係止部材の他端部による前記排出口開閉部材の係止が解除されることを特徴とする粉体補給装置。
  3. 請求項1または2の粉体補給装置において、
    上記排出口開閉部材の上記粉体収容器に対する移動をガイド面で所定方向にガイドする溝を該粉体収容器に設けるとともに、前記溝に嵌り込み前記ガイド面と摺動する突起部を有するスライド部を排出口開閉部材に設けたことを特徴とする粉体補給装置。
  4. 請求項3の粉体補給装置において、
    上記突起部は上記ガイド面に対して突出する円弧形状をなしていることを特徴とする粉体補給装置。
  5. 請求項1、2、3または4の粉体補給装置において、
    上記排出口開口部材の先端部は、上記粉体排出口を前記排出口開閉部材で閉じたときに該粉体排出口の縁の位置よりも外側に延在しており、
    上記粉体収容器を装置本体に装着した際に前記排出口開閉部材の先端部を覆い隠す凹部を、装置本体に設けたことを特徴とする粉体補給装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の粉体補給装置において、
    上記粉体排出口の縁の位置よりも外側で該粉体排出口よりも上方に、前記粉体排出口の縁を覆う壁部を設けたことを特徴とする粉体補給装置。
  7. 潜像担持体と、
    現像剤収容部を備え、該現像剤収容部内の現像剤を用いて該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置と、
    該現像装置で使用されるトナーを収容するトナー容器と、
    該トナー容器内のトナーを該現像剤収容部に供給するトナー補給手段とを有する画像形成装置において、
    前記トナー補給手段として、請求項1、2、3、4、5または6の粉体補給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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