JP2012171548A - 鞍乗り型電動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】後輪を駆動する動力を発揮する電動モータを備える鞍乗り型電動車両において、電動モータの負荷増加を回避するとともに複雑な制御を不要として、良好な体感を乗員が得られるようにする。
【解決手段】電動モータ13からの動力の断・接を切り換える遠心クラッチ53A、ならびに該遠心クラッチ53Aからの動力を後輪WRに伝達する歯車減速機構54Aの一方の一部を構成するとともに遠心クラッチ53Aの接続状態で回転する回転部材65Aに、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせることで振動の発生を停止するようにした振動発生手段84が設けられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、後輪を駆動する動力を発揮する電動モータを備える鞍乗り型電動車両に関する。
電動モータが発揮する駆動力で後輪を駆動して走行する自動二輪車において、レシプロエンジンを動力源とする自動二輪車と同じ走行フィーリングを得るために、レシプロエンジンを動力源とする自動二輪車で得られたトルク変動情報に基づいて電動モータの作動を制御するようにしたものが、特許文献1で既に知られている。
特開2009−78576号公報
ところが上記特許文献1で開示されたものでは、電動モータの負荷増加や、制御の複雑化によるコストの増大を招いてしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電動モータの負荷増加を回避するとともに複雑な制御を不要として、良好な体感を乗員が得られるようにした鞍乗り型電動車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、後輪を駆動する動力を発揮する電動モータを備える鞍乗り型電動車両において、前記電動モータからの動力の断・接を切り換える遠心クラッチと、該遠心クラッチからの動力を前記後輪に伝達する歯車減速機構と、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせることで振動の発生を停止するようにした振動発生手段とを備え、該振動発生手段が、前記遠心クラッチおよび前記歯車減速機構の一方の一部を構成するとともに前記遠心クラッチの接続状態で回転する回転部材に設けられることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記振動発生手段は、前記回転部材の回転中心からの距離を一定とした第1バランスウエイトと、前記回転中心からの距離を可変としつつ前記回転中心に関して第1バランスウエイトと反対側に配置される第2バランスウエイトと、第2バランスウエイトを前記回転中心側に向けて付勢するばねとを備えることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、車体フレームに揺動自在に支承されるとともに前記後輪が後端部に軸支されるスイングアームに、前記電動モータと、前記後輪の近傍に配置される前記遠心クラッチおよび前記歯車減速機構とが設けられることを第3の特徴とする。
本発明は、第3の特徴の構成に加えて、前記回転部材が、前記電動モータと同軸に配置される前記遠心クラッチが備えるクラッチアウタであり、そのクラッチアウタの外側面に前記振動発生手段が設けられることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記歯車減速機構が、前記遠心クラッチからの動力を伝達する伝動軸に設けられる駆動歯車と、車幅方向で前記遠心クラッチよりも車両中心寄りに配置されて前記駆動歯車に噛合する前記回転部材としてのアイドル歯車とを有することを第5の特徴とする。
なお実施の形態の第1アイドル歯車77Bが本発明のアイドル歯車に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、遠心クラッチの接続状態で回転する回転部材に、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせて振動の発生を停止する振動発生手段が設けられるので、複雑な制御を用いることなく確実に振動を発生させることができる。しかも経年変化等で発進回転数が変化したとしても遠心クラッチが接続状態となる前に振動が生じることはなく、乗員が良好な体感を得ることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、回転部材の回転中心の両側に振り分けられた第1および第2バランスウエイトのうち第1バランスウエイトの回転中心からの距離を一定とし、回転中心からの距離を可変とした第2バランスウエイトを回転中心側に向けてばね付勢するようにして、振動発生手段を簡単なばねによる釣り合い構造としたので、回転数に対するばらつきを少なくし、遠心力が釣り合う回転数の設定が容易となる。
本発明の第3の特徴によれば、後輪を後端部で軸支するスイングアームに、電動モータ、遠心クラッチおよび歯車減速機構が設けられるので、車体フレーム側に伝わる電動モータの作動振動、振動発生手段による振動および後輪の回転振動を一体のものとして体感することができ、レシプロエンジンが搭載された鞍乗り型車両と比べても違和感のない快適な振動を車体フレーム側に伝達することができる。
本発明の第4の特徴によれば、振動発生手段が、電動モータと同軸である遠心クラッチのクラッチアウタの外側面に設けられるので、クラッチアウタの大径側面を利用して振動発生手段を配置することによって遠心クラッチを覆うカバー等の張出を抑えることができ、遠心クラッチの接続始めと連動して鞍乗り型車両の動きだしを、レシプロエンジンが搭載された鞍乗り型車両と同じように演出することができる。
さらに本発明の第5の特徴によれば、遠心クラッチからの動力を伝達する伝動軸に設けられる駆動歯車に噛合するアイドル歯車は比較的大径のものであり、しかも遠心クラッチよりも車両中心寄りに配置されているので、振動発生手段がアイドル歯車の側面に設けられることにより、振動発生手段による車体ロール方向のモーメントの発生を防止しながら振動周波数を高くすることができ、歯車減速機構の大型化を回避しながら良好な体感を得ることが可能となる。
第1の実施の形態における電動スクータの側面図である。 図1の2−2線拡大断面図である。 図2の3矢示部拡大図である。 図2の4−4線矢視拡大図である。 第2の実施の形態の要部横断面図である。 図5の6−6線断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の実施の形態について図1〜図4を参照しながら説明すると、先ず図1において、この鞍乗り型車両は、低床フロア36を有する電動スクータであり、後輪WRの車軸11を後部で軸支するスイングアーム12に内蔵された電動モータ13が発揮する回転動力で、前記後輪WRが回転駆動されるように構成されている。
この電動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク14ならびに該フロントフォーク14の上部に連結された操向ハンドル15を操向可能に支承するヘッドパイプ16と、該ヘッドパイプ16から後下がりに延びるダウンフレーム17と、該ダウンフレーム17の下部に連結されて後方に延びる左右一対のアンダーフレーム18…と、それらのアンダーフレーム18…の後端に一体に連なって後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム19…とを備える。
前記車体フレームFにおける両リヤフレーム19…の前部に設けられたピボットプレート20…には、サイドスタンド21が回動可能に取付けられるとともに、前記スイングアーム12の前部が支軸22を介して揺動可能に支承され、前記両リヤフレーム19…のうち左側のリヤフレーム19の後部および前記スイングアーム12の後部間にはリヤクッションユニット23が設けられる。また前記スイングアーム12の前部には、メインスタンド24が回動可能に取付けられる。
前記両アンダーフレーム18…間には、前記電動モータ13に電力を供給するための高電圧バッテリを内蔵せしめたバッテリケース27が両アンダーフレーム18…で支持されるようにして配置され、前記両リヤフレーム19…間には、収納ボックス28が両リヤフレーム19…で支持されるようにして配置され、この収納ボックス28は、開閉可能な乗車用シート29で上方から覆われる。しかも収納ボックス38の後側下部には、ヘッドライト30、テールライト31等の補機に低電圧の電力を供給するための低電圧バッテリ32を収納するバッテリ収納部28aが下方に突出するようにして一体に形成される。
前記車体フレームFは合成樹脂製の車体カバー33で覆われるものであり、該車体カバー33は、前記ヘッドパイプ16を前方から覆うフロントカバー34と、前記乗車用シート29に座った乗員の脚部を前方から覆うようにして前記フロントカバー34に連なるレッグシールド35と、前記乗車用シート29に座った乗員の足を載せるようにして前記レッグシールド35の下部に連なるとともに前記バッテリケース27を上方から覆う低床フロア36と、前記両アンダーフレーム18…を両側から覆うようにして前記低床フロア36の両側から垂下される左右一対のフロアサイドカバー37…と、前記両フロアサイドカバー37…の下縁間を結ぶアンダーカバー38と、前記乗車用シート29の下方を前方から覆うようにして低床フロア36の後端から立ち上がるシート下前部カバー39と、前記乗車用シート29の下方を両側から覆うようにして前記シート下前部カバー39の両側に連なる左右一対のサイドカバー40…と、前記後輪WRを上方から覆って前記両サイドカバー40…に連なるリヤカバー41とを備える。
前記フロントカバー34の前端には、前記ヘッドパイプ16に固定されたフロントステー42で支持されるようにしてヘッドライト30が配設され、前記リヤフレーム19…にはテールライト31が取付けられる。また前記フロントカバー34の下方に配置されるフロントフェンダ43が、前記前輪WFを上方から覆うようにして前記フロントフォーク14に取付けられ、前記後輪WRを後方斜め上方から覆うリヤフェンダ44が前記リヤカバー41に連設され、前記後輪WRを前方斜め上方から覆うフェンダ42が前記スイングアーム12の前部に取付けられる。
また前記操向ハンドル15の中央部はハンドルカバー46で覆われており、フロントカバー34の前方に配置されるフロントキャリア47が前記フロントステー42で支持され、前記乗車用シート29の後方かつリヤカバー41の上部には荷物を積載するための荷台48が設けられる。
図2において、前記スイングアーム12は、前記後輪WRの前方に配置されるとともに左右両端部が前記ピボットプレート20,20に支軸22を介して揺動可能に連結される揺動支持部50aならびに該揺動支持部50aの左端部から前記後輪WRの左側方まで延出されるアーム部50bとを有するスイングアーム主体50と、前記アーム部50bの後部に後輪WR側から結合されるギヤケース51と、前記アーム部50bに外側方から結合されるカバー52とで構成される。
このスイングアーム12の後端部に後輪WRの車軸11が軸支され、電動モータ13と、該電動モータ13からの動力の伝達を断・接する遠心クラッチ53Aと、該遠心クラッチ53Aおよび前記後輪WRの車軸11間に設けられる歯車減速機構54Aとが、前記後輪WRの近傍に配置されるようにして前記スイングアーム12内に設けられる。
前記電動モータ13は、前記スイングアーム12におけるアーム部50bの後部と、前カバー52の後部よりも内方に配置されて前記アーム部50bの後部に結合されるモータカバー55との間に収容され、前記遠心クラッチ53Aは、前記モータカバー55および前記カバー52間に前記電動モータ13と同軸に配置されて前記スイングアーム12の後部に収容され、前記歯車減速機構54Aは、前記アーム部50bの後部および前記ギヤケース51間に収容される。
前記電動モータ13は、アーム部50bに固定されるステータ56と、前記後輪WRの車軸11と平行な軸線を有して筒状に形成されるモータ軸58に固定されて前記ステータ56内に同軸に配置されるロータ57とを有し、モータ軸58の一端側は前記モータカバー55を回転自在に貫通し、モータ軸58およびモータカバー55間にはボールベアリング59が介装される。またモータ軸58は、前記アーム部50bの後部を回転自在に貫通するとともに軸方向両端部が前記カバー52および前記ギヤケース51で回転自在に支承される筒状の伝動軸60を囲繞するように配置されており、前記モータ軸58および前記伝動軸60間にはボールベアリング61およびニードルベアリング62が介装される。すなわちモータ軸58は、前記モータカバー55で回転自在に支承されるとともに前記伝動軸60で相対回転自在に支承されることになる。
前記遠心クラッチ53Aは、前記モータ軸58と同軸に配置されて前記カバー52で外側方から覆われるものであり、前記モータ軸58に固定されるドライブプレート63と、該ドライブプレート63の複数箇所に支持される複数の遠心ウエイト64…と、それらの遠心ウエイト64…が摩擦、係合される椀状のクラッチアウタ65Aと、各遠心ウエイト64…および前記ドライブプレート63間に設けられるクラッチばね66…とを備え、前記クラッチアウタ65Aは、前記モータ軸58を同軸に貫通する前記伝動軸60に同軸に固定される。
この遠心クラッチ53Aは、前記モータ軸58および前記ドライブプレート63の回転に応じて各遠心ウエイト64…に作用する遠心力が各クラッチばね66…のばね付勢力を上回ったときに遠心ウエイト64…がクラッチアウタ65Aの内周に摩擦係合することで、前記モータ軸58および前記伝動軸60間を動力伝達状態とする。
前記伝動軸60の一端部は前記カバー52にボールベアリング67を介して回転自在に支承され、該伝動軸60の中間部およびアーム部50bの後部間には環状のシール部材68およびボールベアリング69が介装され、前記伝動軸60の他端部および前記ギヤケース51間にはボールベアリング70が介装される。また前記後輪WRの車軸11は、前記ギヤケース51の後部を回転自在に貫通するものであり、前記ギヤケース51および前記車軸11間には環状のシール部材71およびボールベアリング72が介装され、前記アーム部50bの後部および前記車軸11の一端部間にはボールベアリング73が介装される。
前記歯車減速機構54Aは、前記遠心クラッチ53Aからの動力を伝達する伝動軸60および後輪WRの車軸11間に設けられるものであり、前記伝動軸60に固設される駆動歯車76と、該駆動歯車76に噛合する第1アイドル歯車77Aと、第1アイドル歯車77Aとともに回転する第2アイドル歯車78と、前記車軸11に固定されて第2アイドル歯車78に噛合する被動歯車79とから成り、第1および第2アイドル歯車77A,78が固設されるアイドル軸80は前記車軸11および前記伝動軸60間にそれらの軸11,60と平行に配置され、アイドル軸80の両端部が、前記アーム部50bおよびギヤケース51で回転自在に支承される。
前記揺動支持部50aには、前記電動モータ13の作動を制御するパワードライブユニット81が複数のねじ部材82…で取付けられる。
前記遠心クラッチ53Aおよび前記歯車減速機構54Aの一方の一部を構成する回転部材のうち前記遠心クラッチ53Aの接続状態で回転する回転部材、この第1の実施の形態では前記遠心クラッチ53Aの一部を構成する回転部材としてのクラッチアウタ65Aの外側面に、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせることで振動の発生を停止するようにした振動発生手段84が設けられる。
図3および図4を併せて参照して、前記振動発生手段84は、回転中心すなわち伝動軸60の中心軸線からの距離を一定とした第1バランスウエイト85と、前記回転中心からの距離を可変としつつ前記回転中心に関して第1バランスウエイト85と反対側に配置される第2バランスウエイト86と、第2バランスウエイト86を前記回転中心側に向けて付勢するばねと87,87とを備える。
第1バランスウエイト85は、前記クラッチアウタ65Aの外側面に固定されるものであり、前記伝動軸60の中心軸線を第1バランスウエイト85との間に挟む位置で前記クラッチアウタ65Aの外側面にはウエイト支持部材89が固定される。
前記クラッチアウタ65Aの半径方向に沿う前記ウエイト支持部材89の内端には、係合爪89aが一体に突設されており、前記クラッチアウタ65Aの外側面から突出するように前記クラッチアウタ65Aに一部に切り起こし加工を施すことで形成される係止凹部90に前記係合爪89aが係合される。前記クラッチアウタ65Aの半径方向に沿う前記ウエイト支持部材89の外端寄りの部分は、前記係合突起89aを前記係止凹部90に係合させた状態でリベット91でクラッチアウタ65Aに固定され、それによってウエイト支持部材89がクラッチアウタ65Aの外側面に固定される。
前記クラッチアウタ65Aの半径方向に沿う前記ウエイト支持部材89の内端部には前記係合爪89aの両側に配置される一対の内側支持壁89b,89bが設けられ、前記クラッチアウタ65Aの半径方向に沿う前記ウエイト支持部材89の外端部には前記内側支持壁89b…にそれぞれ対応した一対の外側支持壁89c,89cが設けられ、相互に対応する内側支持壁89b…および外側支持壁89c…間には、クラッチアウタ65Aの半径方向に沿って相互に平行に延びるガイド軸92,92が設けられ、それらのガイド軸92…は第2バランスウエイト86を貫通する。
すなわちクラッチアウタ65Aの半径方向に沿う第2バランスウエイト86の移動は、クラッチアウタ65Aの半径方向に沿って相互に平行に延びるガイド軸92,92によってガイドされることになる。ところでクラッチアウタ65Aの半径方向に沿う第2バランスウエイト86の移動をガイドするのは1本のガイド軸でもよいが、1本のガイド軸ではそのガイド軸まわりに第2バランスウエイト86が回転してウエイト支持部材89に衝突する可能性があり、2本のガイド軸92…で第2バランスウエイト86をガイドすることによって、そのような第2バランスウエイト86の回転が生じることを防止することができる。
第2バランスウエイト86をクラッチアウタ65Aの回転中心側に向けて付勢するばね87…は、コイルばねであり、前記ガイド軸92…を囲繞して第2バランスウエイト86および外側支持壁89c…間に設けられる。また前記ガイド軸92…囲繞するコイルばねであるばね88,88が、第2バランスウエイト86および内側支持壁89b…間に設けられる。したがって第2バランスウエイト86は、クラッチアウタ65Aの半径方向に沿う外側および内側からばね87…,88…で付勢されることになり、クラッチアウタ65Aの半径方向に沿う方向で第2バランスウエイト86ががたつくことを防止することができる。
さらにクラッチアウタ65Aの半径方向に沿う前記ウエイト支持部材89の外端部には、前記両外側支持壁39c…間に配置されるようにしてストッパ壁89dが一体に設けられており、第2バランスウエイト86はストッパ壁89dに当接することでクラッチアウタ65Aの半径方向に沿う外方への移動が阻止される。而してストッパ壁89dに第2バランスウエイト86が当接した状態で、第1バランスウエイト85による遠心力と、第2バランスウエイト86による遠心力とが釣り合うことになる。
しかもばね87…のばね定数は、第2バランスウエイト86に作用する遠心力と釣り合うばね荷重を発生する前に第2バランスウエイト86が前記ストッパ壁89dに当接するように設定されており、そのような設定により、ばね定数にばらつきがあっても高回転時に第2のバランスウイエ86をストッパ壁89dに当接させて釣り合いの位置に保持することができる。
次にこの第1の実施の形態の作用について説明すると、後輪WRを駆動する動力を発揮する電動モータ13からの動力の断・接を切り換える遠心クラッチ53Aならびに該遠心クラッチ53Aからの動力を後輪WRに伝達する歯車減速機構54Aの一方の一部を構成するとともに遠心クラッチ53Aの接続時に回転する回転部材としてのクラッチアウタ65Aの外側面に、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせることで振動の発生を停止するようにした振動発生手段84が設けられるので、複雑な制御を用いることなく確実に振動を発生させることができる。しかも経年変化等で発進回転数が変化したとしても遠心クラッチ53Aが接続状態となる前に振動が生じることはなく、乗員が良好な体感を得ることができる。
またクラッチアウタ65Aの大径側面を利用して振動発生手段84を配置することによって遠心クラッチ53Aを覆うカバー52等の張出を抑えることができ、遠心クラッチ53Aの接続始めと連動して電動スクータの動きだしを、レシプロエンジンが搭載されたスクータと同じように演出することができる。
また振動発生手段84は、クラッチアウタ65Aの回転中心からの距離を一定とした第1バランスウエイト85と、回転中心からの距離を可変としつつ前記回転中心に関して第1バランスウエイト85と反対側に配置される第2バランスウエイト86と、第2バランスウエイト86を前記回転中心側に向けて付勢するばね87…とを備えており、回転中心の両側に振り分けられた第1および第2バランスウエイト85,86のうち第1バランスウエイト85の回転中心からの距離を一定とし、回転中心からの距離を可変とした第2バランスウエイト86を回転中心側に向けてばね付勢するようにして、振動発生手段84を簡単なばね87…による釣り合い構造としたので、回転数に対するばらつきを少なくし、遠心力が釣り合う回転数の設定が容易となる。
さらに車体フレームFに揺動自在に支承されるとともに後輪WRが後端部に軸支されるスイングアーム12に、電動モータ13と、後輪WRの近傍に配置される遠心クラッチ53Aおよび歯車減速機構54Aとが設けられるので、車体フレームF側に伝わる電動モータ13の作動振動、振動発生手段84による振動および後輪WRの回転振動を一体のものとして体感することができ、レシプロエンジンが搭載された電動スクータと比べても違和感のない快適な振動を車体フレームF側に伝達することができる。
本発明の第2の実施の形態について図5および図6を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
スイングアーム12内には、電動モータ13と、該電動モータ13からの動力の伝達を断・接する遠心クラッチ53Bと、該遠心クラッチ53Bおよび前記後輪WRの車軸11間に設けられる歯車減速機構54Bとが,後輪WRの近傍に配置されるようにして設けられる。
前記遠心クラッチ53Bは、前記電動モータ13のモータカバー55および前記カバー52間に前記電動モータ13と同軸に配置されて前記スイングアーム12の後部に収容され、前記歯車減速機構54Bは、前記スイングアーム主体50における前記アーム部50bの後部および前記ギヤケース51間に収容される。
前記遠心クラッチ53Bは、前記モータ軸58に固定されるドライブプレート63と、該ドライブプレート63の複数箇所に支持される複数の遠心ウエイト64…と、それらの遠心ウエイト64…が摩擦、係合される椀状のクラッチアウタ65Aと、各遠心ウエイト64…および前記ドライブプレート63間に設けられるクラッチばね66…とを備え、前記クラッチアウタ65Aは伝動軸60に同軸に固定される。
前記歯車減速機構54Bは、前記遠心クラッチ53Bからの動力を伝達する伝動軸60および後輪WRの車軸11間に設けられるものであり、前記伝動軸60に固設される駆動歯車76と、該駆動歯車76に噛合する第1アイドル歯車77Bと、第1アイドル歯車77Bとともに回転する第2アイドル歯車78と、前記車軸11に固定されて第2アイドル歯車78に噛合する被動歯車79とから成り、第1および第2アイドル歯車77B,78はアイドル軸80に固設される。
前記遠心クラッチ53Bおよび前記歯車減速機構54Bの一方の一部を構成する回転部材のうち前記遠心クラッチ53Bの接続状態で回転する回転部材、この第2の実施の形態では前記歯車減速機構54Bの一部を構成する回転部材としての第1アイドル歯車77Bに、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせることで振動の発生を停止するようにした振動発生手段94が設けられる。
前記振動発生手段94は、回転中心すなわちアイドル軸80の中心軸線からの距離を一定とした第1バランスウエイト95と、前記回転中心からの距離を可変としつつ前記回転中心に関して第1バランスウエイト95と反対側に配置される第2バランスウエイト96と、第2バランスウエイト96を前記回転中心側に向けて付勢するばねと97とを備える。
第1アイドル歯車77Bは、車幅方向で前記遠心クラッチ53Bよりも車両中心C(図5参照)寄りに配置されるものであり、アイドル軸80に固定される内筒部99と、該内筒部99を同軸に囲繞するとともに多数の歯が外周に形成される外筒部100とを有してギヤケース51とは反対側を開放した二重有底円筒状に形成され、前記内筒部99および前記外筒部100の周方向に等間隔をあけた4箇所は、前記内筒部99から放射状に延びるリブ101,101…で一体に連結される。
第1バランスウエイト95は、第1アイドル歯車77Bの前記ギヤケース51とは反対側に臨む側面に固着される。またアイドル軸80の中心軸線を第1バランスウエイト95との間に挟む位置で第1アイドル歯車77Bの前記ギヤケース51とは反対側に臨む側面には第1アイドル歯車77Bの半径方向に沿って相互に平行に延びる一対のガイド壁102,102が設けられ、第1アイドル歯車77Bの半径方向に沿う第2バランスウエイト96の移動はそれらのガイド壁102…でガイドされることになる。
第2バランスウエイト96を第1アイドル歯車77Bの回転中心側に向けて付勢するばね97は、第2バランスウエイト96および外筒部100間に設けられる。また第2バランスウエイト96および前記内筒部99間にはばね98が設けられており、第2バランスウエイト96は、第1アイドル歯車77Bの半径方向に沿う外側および内側からばね97,98で付勢されることになり、第1アイドル歯車77Bの半径方向に沿う方向で第2バランスウエイト96ががたつくことを防止することができる。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。しかも遠心クラッチ53Bからの動力を伝達する伝動軸60に設けられる駆動歯車76に噛合する第1アイドル歯車77Bは比較的大径のものであり、しかも遠心クラッチ53Bよりも車両中心C寄りに配置されているので、振動発生手段94が第1アイドル歯車77bの側面に設けられることにより、振動発生手段94による車体ロール方向のモーメントの発生を防止しながら振動周波数を高くすることができ、歯車減速機構54Bの大型化を回避しながら良好な体感を得ることを可能とすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
12・・・スイングアーム
13・・・電動モータ
53A,53B・・・遠心クラッチ
54A,54B・・・歯車減速機構
60・・・伝動軸
65A・・・回転部材であるクラッチアウタ
76・・・駆動歯車
77B・・・回転部材である第1アイドル歯車
84,94・・・振動発生手段
85,95・・・第1バランスウエイト
86,96・・・第2バランスウエイト
87,97・・・ばね
C・・・車幅方向の車両中心
F・・・車体フレーム
WR・・・後輪

Claims (5)

  1. 後輪(WR)を駆動する動力を発揮する電動モータ(13)を備える鞍乗り型電動車両において、前記電動モータ(13)からの動力の断・接を切り換える遠心クラッチ(53A,53B)と、該遠心クラッチ(53A,53B)からの動力を前記後輪(WR)に伝達する歯車減速機構(54A,54B)と、遠心力に基づく振動を発生するとともに所定回転数で遠心力を釣り合わせることで振動の発生を停止するようにした振動発生手段(84,94)とを備え、該振動発生手段(84,94)が、前記遠心クラッチ(53A,53B)および前記歯車減速機構(54A,54B)の一方の一部を構成するとともに前記遠心クラッチ(53A,53B)の接続状態で回転する回転部材(65A,77B)に設けられることを特徴とする鞍乗り型電動車両。
  2. 前記振動発生手段(84,94)は、前記回転部材(65A,77B)の回転中心からの距離を一定とした第1バランスウエイト(85,95)と、前記回転中心からの距離を可変としつつ前記回転中心に関して第1バランスウエイト(85,95)と反対側に配置される第2バランスウエイト(86,96)と、第2バランスウエイト(86,96)を前記回転中心側に向けて付勢するばね(87,97)とを備えることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型電動車両。
  3. 車体フレーム(F)に揺動自在に支承されるとともに前記後輪(WR)が後端部に軸支されるスイングアーム(12)に、前記電動モータ(13)と、前記後輪(WR)の近傍に配置される前記遠心クラッチ(53A,53B)および前記歯車減速機構(54A,54B)とが設けられることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型電動車両。
  4. 前記回転部材が、前記電動モータ(13)と同軸に配置される前記遠心クラッチ(53A)が備えるクラッチアウタ(65A)であり、そのクラッチアウタ(65A)の外側面に、前記振動発生手段(84)が設けられることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型電動車両。
  5. 前記歯車減速機構(54B)が、前記遠心クラッチ(53B)からの動力を伝達する伝動軸(60)に設けられる駆動歯車(76)と、車幅方向で前記遠心クラッチ(53B)よりも車両中心(C)寄りに配置されて前記駆動歯車(76)に噛合するアイドル歯車(77B)とを有し、前記振動発生手段(94)が前記回転部材としての前記アイドル歯車(77B)の側面に設けられることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型電動車両。
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