JP2012170718A - マンモグラフィ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】乳房の全体的な検査と局所的な検査とを圧迫板を交換することなく行え、さらにエラストグラフィを可能とするマンモグラフィ装置を提供する。
【解決手段】マンモグラフィ装置において、被検体の乳房を支持する撮影台４と、撮影台４に対して接離する方向に移動可能に設けられ、撮影台４上に支持された乳房を圧迫する圧迫板５と、圧迫板５を介して乳房に照射するＸ線を出力するＸ線出力部６と、乳房を透過したＸ線を検出するＸ線検出部７と、乳房に対して作用する圧迫板５の圧迫圧を部分的に変化させる部分的圧迫圧可変部１２とを備える。
【選択図】図１

Description

本発明の実施形態は、マンモグラフィ装置に関する。

マンモグラフィ装置は、被検体の乳房をＸ線撮影し、乳房内の腫瘍や腫瘤、乳癌等の病変部の有無を検査するための装置である。乳房のＸ線撮影は、被検体の乳房を撮影台上に支持し、撮影台上に支持された乳房を圧迫板で圧迫することにより乳房を薄く押し広げ、乳房内の乳腺の重なりを減少させた状態で行う。なお、圧迫板は平板状に形成されており、乳房に対して作用する圧迫圧を部分的に変更することはできない。このようなマンモグラフィ装置としては、例えば下記特許文献１に記載されたものが知られている。

マンモグラフィ装置による乳房の全体的な検査で病変部を検出した場合には、その病変部を局所的に圧迫してスポット撮影し、病変部を詳しく検査する必要がある。このスポット撮影を行う場合には圧迫板の交換を行い、病変部を局所的に圧迫するのに適した乳房に対する接触面積が小さい小型の圧迫板を使用する。

特開２０１０−１７９０３０号公報

このような従来技術によれば、乳房の全体的な検査により乳房内の病変部を検出した場合には、圧迫板を局所的圧迫に適した小型のものに交換しなければならず、この交換作業に手間がかかり、検査時間が長くなるという問題がある。

また、圧迫板の交換を行っている間に撮影台上に支持されている乳房の位置が移動する場合があり、スポット撮影する病変部を探すのに手間がかかるという事態が発生しやすい。

さらに、組織の硬さを色分けして表示する検査であるエラストグラフィを乳房の検査で行うことは乳癌の検出に有効であると言われているが、従来のマンモグラフィ装置ではエラストグラフィを行うことはできない。

本発明の目的は、乳房の全体的な検査と局所的な検査とを圧迫板を交換することなく行え、さらにエラストグラフィを可能とするマンモグラフィ装置を提供することである。

実施形態のマンモグラフィ装置は、被検体の乳房を支持する撮影台と、前記撮影台に対して接離する方向に移動可能に設けられ、前記撮影台上に支持された前記乳房を圧迫する圧迫板と、前記圧迫板を介して前記乳房に照射するＸ線を出力するＸ線出力部と、前記乳房を透過したＸ線を検出するＸ線検出部と、前記乳房に対して作用する前記圧迫板の圧迫圧を部分的に変化させる部分的圧迫圧可変部と、を備える。

本発明の第１の実施形態のマンモグラフィ装置の外観構成を示す模式図である。 圧迫板と撮影台とを示す平面図である。 その側面図である。 マンモグラフィ装置の全体構成を示すブロック図である。 乳房内に存在する病変部が存在する領域の圧迫圧をその周囲より高くした状態を示す平面図である。 その側面図である。 乳房内に存在する病変部の硬さを検査するために病変部が存在する領域の周囲の圧迫圧を高くした状態を示す平面図である。 本発明の第２の実施形態のマンモグラフィ装置の外観構成を示す模式図である。 乳房内に存在する病変部が存在する領域の圧迫圧をその周囲より高くした状態を示す側面図である。 本発明の第３の実施形態のマンモグラフィ装置の圧迫板と撮影台とを示す平面図である。 その側面図である。 乳房内に存在する病変部が存在する領域の圧迫圧をその周囲より高くした状態を示す平面図である。 その側面図である。 一枚の分割圧迫板を取り外して超音波プローブによる検査を行う状態を示す平面図である。

（第１の実施形態）
本発明の第１の実施形態を、図１ないし図７に基づいて説明する。マンモグラフィ装置１は、図１に示すように、基台２と、基台２上に立設されたスタンド３とを有し、スタンド３には、撮影台４と圧迫板５とＸ線出力部６とＸ線検出部７とが支持されている。なお、撮影台４と圧迫板５とＸ線検出部７とは、上下方向移動可能に支持されている。

撮影台４は、被検体の乳房Ｂを支持する部分であり、支持する乳房Ｂが載せられる支持面４ａが水平方向上向きとなる位置に配置されている。撮影台４には、図４に示すようにこの撮影台４を上下方向に昇降させる昇降駆動部８が連結され、昇降駆動部８はマンモグラフィ装置１の全体を総括して制御するシステム制御部９に接続されている。システム制御部９には、各種コマンドの入力操作等を行う操作部１０が接続されている。撮影台４は、Ｘ線透過性に優れた材質、例えば板状のカーボンコンポジット材により形成されている。

圧迫板５は、撮影台４の上方に位置して撮影台４に対して平行に対向するとともに撮影台４に対して接離する方向に移動可能に設けられている。圧迫板５には、図４に示すようにこの圧迫板５を上下方向（撮影台４に接離する方向）に昇降させる昇降駆動部１１が連結され、昇降駆動部１１はシステム制御部９に接続されている。圧迫板５は、撮影台４に接近する方向に移動した場合に、撮影台４上に支持されている乳房Ｂを圧迫する。圧迫板５に圧迫された乳房Ｂは薄く押し広げられ、乳房Ｂ内の乳腺の重なりが減少する。なお、このマンモグラフィ装置１には、乳房Ｂに対して作用する圧迫板５の圧迫圧を部分的に変化させる部分的圧迫圧可変部１２が設けられている。

また、圧迫板５は、平面板１３と複数に分割されてエアが選択的に供給されるバックであるエアバック１５とからなる二層構造に形成されている。平面板１３はＸ線透過性に優れたアクリル材により形成され、撮影台４と平行に対向している。複数のエアバック１５は、平面板１３により支持され、撮影台４の圧迫面４ａと並行な方向に二次元的に配列されている。なお、複数のエアバック１５に代えて液体が選択的に供給される複数の液体バックを用いてもよい。この場合、液体バックの素材のＸ線吸収率が液体と近ければ、分割構造による信号成分を無視することができる。

Ｘ線出力部６は、撮影台４上の乳房Ｂに照射するＸ線を出力する部分であり、図４に示すように、Ｘ線を発生させるＸ線管１６と、Ｘ線管１６と圧迫板５との間に位置し、Ｘ線管１６から発生したＸ線の照射範囲を制御するＸ線絞り器１７とを備えている。Ｘ線管１６には、Ｘ線を発生するための高電圧を供給する高電圧発生部１８が接続され、高電圧発生部１８はシステム制御部９に接続されている。また、Ｘ線絞り器１７はシステム制御部９に接続されている。

Ｘ線検出部７は、Ｘ線出力部６から出力された後に乳房Ｂを透過したＸ線を検出する部分であり、Ｘ線出力部６に対向して位置するとともに撮影台４の下側に取付けられている。Ｘ線検出部７には、図４に示すように乳房Ｂと撮影台４とを透過したＸ線を検出して電気信号（透過Ｘ線データ）に変換するＸ線検出器２０と、Ｘ線検出器２０で変換された電気信号からＸ線投影データを生成する信号処理部２１とを備えている。信号処理部２１には、信号処理部２１で生成されたＸ線投影データに基づいて画像データを作成する画像処理部２２が接続されている。画像処理部２２には、画像処理部２２で作成された画像データを画像として表示する表示部２３が接続されている。

画像処理部２２では、操作部１０からの入力操作に基づいて作成する画像データの種類の切替えを行うことが可能である。例えば、Ｘ線撮影した乳房内組織の画像をそのまま表示する画像データと、部分的圧迫圧可変部１２により乳房Ｂに対して部分的に異なる圧迫圧をかけることにより得られる乳房内組織の変形量に基づいて乳房内組織の硬さを表わすエラストグラフィ画像データとに切替えることができる。

部分的圧迫圧可変部１２は、二次元配列された複数のエアバック１５と、個々のエアバック１５に対して選択的にエアを供給するエア供給部２４とにより構成されている。エア供給部２４はエアポンプ（図示せず）やこのエアポンプと各エアバック１５とを接続するエアパイプ（図示せず）の途中に設けられたバルブ（図示せず）により構成され、エア供給部２４はシステム制御部９に接続されている。

このような構成において、第１の実施形態のマンモグラフィ装置１による乳房検査の手順について説明する。まず、医師や技師（以下、「医師等」という。）の操作により撮影台４と圧迫板５とを昇降させ、これらの撮影台４と圧迫板５とを被検体の身長等に応じて位置決めする。ついで、位置決めした撮影台４の支持面４ａ上に被検体の乳房Ｂを載せて支持し、圧迫板５を下降させて圧迫板５と撮影台４とにより被検体の乳房Ｂを挟み、その乳房Ｂを圧迫して薄く押し広げる。

圧迫して薄く押し広げられた撮影台４上の乳房Ｂに対しＸ線出力部６から出力されるＸ線を照射し、乳房Ｂを透過したＸ線をＸ線検出部７で検出する。Ｘ線検出部７で検出した透過Ｘ線データに基づいて画像処理部２２で画像データが作成され、この画像データに応じた乳房Ｂの画像が表示部２３に表示される。表示部２３に表示された画像を医師等が見ることにより乳房Ｂの全体を観察し、乳房Ｂ内の腫瘍や腫瘤、乳癌等の病変部Ａの有無を判断する。なお、この場合の検査では、各エアバック１５に対するエア供給量を同じにし、圧迫板５により乳房Ｂの全体を均等に圧迫する。

乳房Ｂの全体を均等な圧迫圧で圧迫して行った検査において、乳房Ｂ内の病変部Ａを検出した場合には、その病変部Ａを局所的に検査する。この局所的な検査においては、図５及び図６に示すように、その病変部Ａの上方に位置しているエアバック１５ａに対する空気の供給量を他のエアバック１５より多くする。これにより、乳房Ｂにおける病変部Ａが存在する領域が供給空気量を多くしたエアバック１５ａにより圧迫される。したがって、病変部Ａを局所的に強く圧迫した状態でその病変部ＡをＸ線撮影することができ、病変部Ａを詳しく検査することができる。

このマンモグラフィ装置１によれば、乳房Ｂの全体の検査と病変部Ａの局所的な検査とにおいて圧迫板５をサイズが異なるものに交換するという手間が不要となり、乳房Ｂの全体的な検査と病変部Ａの局所的な検査とに要する検査時間を大幅に短縮することができる。

また、乳房Ｂの全体の検査と病変部Ａの局所的な検査との間に乳房Ｂの圧迫を解除しないため、乳房Ｂの全体の検査と病変部Ａの局所的な検査との間に乳房Ｂが移動するということが発生しない。このため、病変部Ａを局所的に検査する場合にその病変部Ａの位置を探すという手間がかからず、病変部Ａの検査を短時間で正確に行うことができる。

さらに、このマンモグラフィ装置１によれば、図７に示すように、病変部Ａの周囲に位置するエアバック１５ｂ，１５ｃ，１５ｄ，１５ｅに対する空気の供給量を他のエアバック１５より多くして病変部Ａを周囲から圧迫することができる。このように病変部Ａを周囲から圧迫した場合において、病変部Ａは硬さに応じて変形量が異なるので、変形前後で病変部ＡをＸ線撮影してその変形量を見ることにより、病変部Ａの硬さを知ることができる。そして、病変部Ａの硬さを色分けして表わすエラストグラフィ画像データを画像処理部２２で作成し、エラストグラフィ画像データに応じて色分けされた画像を表示部２３に表示することができる。医師等は、表示部２３に表示された色分けされた画像を見ることにより、病変部Ａが乳癌であるか良性の腫瘍であるか等を判断することができる。

なお、病変部Ａを圧迫するパターンとしては様々なパターンがあり、上述した病変部Ａの周囲の四方に位置するエアバック１５ｂ、１５ｃ、１５ｄ、１５ｅに対する空気の供給量を多くするパターン以外に、病変部Ａの周囲の一方に位置するエアバック（例えば、１５ｂ）に対する空気の供給量を多くするパターンや、病変部Ａの周囲の三方に位置するエアバック（例えば、１５ｂ、１５ｃ、１５ｄ）に対する空気の供給量を多くするパターン等がある。

したがって、このマンモグラフィ装置１によれば、従来のマンモグラフィ装置では行えなかったエラストグラフィを行うことができる。

（第２の実施形態）
本発明の第２の実施形態を図８及び図９に基づいて説明する。なお、本実施形態及び以下に説明する他の実施形態においては、第１の実施形態で説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け、重複する説明は省略する。

第２の実施形態のマンモグラフィ装置１Ａの基本的構成は第１の実施形態のマンモグラフィ装置１と同じであり、第１の実施形態と異なる点は、圧迫板５Ａの構成である。

圧迫板５Ａは、平面板１３と複数に分割されたエアバック１５と第２平面板１３ａを有し、平面板１３と第２平面板１３ａとによりエアバック１５を挟んだ三層構造に形成されている。

第２平面板１３ａは、可撓性を有するとともにＸ線透過性に優れた材料、例えば、スチレンブタジエンコポリマー（Ｋ−レジン）等のスチレン系樹脂やポリカーボネートにより形成され、厚さ方向の両面が平滑に形成されている。

このような構成において、乳房Ｂの検査時には第２平面板１３ａの平滑な面が乳房Ｂに当たるため、被検体に違和感を与えることなく検査を行うことができる。また、乳房Ｂに当たる面が平滑であるため、検査後の洗浄性にも優れている。

乳房Ｂの全体を均等な圧迫圧で圧迫して行った検査において、乳房Ｂ内の病変部Ａを検出した場合には、その病変部Ａを局所的に検査する。この局所的な検査においては、図９示すように、その病変部Ａの上方に位置しているエアバック１５ａに対する空気の供給量を他のエアバック１５より多くする。これにより、乳房Ｂにおける病変部Ａが存在する領域が供給空気量を多くしたエアバック１５ａが膨らむとともに第２平面板１３ａにおけるエアバック１５ａの下側の部分が乳房Ｂ側に湾曲し、乳房Ｂが部分的に圧迫される。これにより、病変部Ａを局所的に強く圧迫した状態でその病変部ＡをＸ線撮影することができ、病変部Ａを詳しく検査することができる。

（第３の実施形態）
本発明の第３の実施形態を図１０ないし図１４に基づいて説明する。

第３の実施形態のマンモグラフィ装置１Ｂの基本的構成は第１の実施形態と同じであり、第２の実施形態が第１の実施形態と異なる点は、圧迫板３１と部分的圧迫圧可変部３２との構成である。

圧迫板３１は、略コの字型をしたフレーム３３と、このフレーム３３の内側に位置して撮影台４と平行な方向に沿って配列された複数の分割圧迫板３４とを有している。フレーム３３は、スタンド３に対して上下方向（撮影台４に接離する方向）移動可能に支持されている。

フレーム３３の内側には、個々の分割圧迫板３４を上下方向に移動させる複数の移動機構３５が設けられており、これらの複数の移動機構３５によって部分的圧迫圧可変部３２が構成されている。

移動機構３５は、上下方向に延出して中心線回りに回転可能にフレーム３３に支持されたボールネジ３６と、ボールネジ３６の下端側に連結されてボールネジ３６を中心線回りに回転させるモータ３７と、ボールネジ３６に螺合されたスライド体３８とにより構成されている。なお、スライド体３８には突部３９が形成され、この突部３９がフレーム３３に上下方向に形成されたガイド溝４０にスライド可能に嵌合されている。分割圧迫板３４は図示しない連結機構によりスライド体３８に対して着脱可能に連結されている。なお、分割圧迫板３４がスライド体３８に連結されている場合、分割圧迫板３４は撮影台４と平行に対向するように維持されている。

このような構成において、第３の実施形態のマンモグラフィ装置１Ｂによる乳房検査の手順について説明する。まず、医師等の操作により撮影台４と圧迫板３１とを昇降させ、これらの撮影台４と圧迫板３１とを被検体の身長等に応じて位置決めする。ついで、位置決めした撮影台４の支持面４ａ上に被検体の乳房Ｂを載せて支持し、圧迫板３１を下降させて圧迫板３１と撮影台４とにより被検体の乳房Ｂを挟み、その乳房Ｂを圧迫して薄く押し広げる。

圧迫して薄く押し広げられた撮影台４上の乳房Ｂに対しＸ線を照射し、乳房Ｂを透過したＸ線をＸ線検出部７で検出する。Ｘ線検出部７で検出した透過Ｘ線データに基づいて画像処理部２２で画像データが作成され、この画像データに応じた乳房Ｂの画像が表示部２３に表示される。表示部２３に表示された画像を医師等が見ることにより乳房Ｂの全体を観察し、乳房Ｂ内の腫瘍や腫瘤、乳癌等の病変部の有無を判断する。この場合の検査では、各分割圧迫板３４を同一平面内に位置させ、乳房Ｂの全体を均等に圧迫する。

乳房Ｂの全体を均等な圧迫圧で圧迫して行った検査において、乳房Ｂ内の病変部Ａを検出した場合には、その病変部Ａを局所的に検査する。この局所的な検査においては、図１２及び図１３に示すように、その病変部Ａの上方に位置している分割圧迫板３４ａに連結されている移動機構３５ａのモータ３７ａを駆動させ、分割圧迫板３４ａを撮影台４側へ移動させる。これにより、乳房Ｂの病変部Ａが存在する領域を分割圧迫板３４ａによって局所的に強く圧迫した状態でその病変部ＡをＸ線撮影することができ、病変部Ａを詳しく検査することができる。

このマンモグラフィ装置１Ｂによれば、乳房Ｂの全体の検査と病変部Ａの局所的な検査とにおいて圧迫板３１をサイズが異なるものに交換するという手間が不要となり、乳房Ｂの全体的な検査と病変部Ａの局所的な検査とに要する検査時間を大幅に短縮することができる。

また、乳房Ｂの全体の検査と病変部Ａの局所的な検査との間に乳房Ｂの圧迫を解除しないため、乳房Ｂの全体の検査と病変部Ａの局所的な検査との間に乳房Ｂが移動するということが発生しない。このため、病変部Ａを局所的に検査する場合にその病変部Ａの位置を探すという手間がかからず、病変部Ａの検査を短時間で正確に行うことができる。

さらに、このマンモグラフィ装置１Ｂによれば、図１４に示すように、病変部Ａの上方に位置している分割圧迫板３４ａを取外し、乳房Ｂの圧迫方向上方側を開放することができる。そして、この開放された部分から乳房Ｂに超音波プローブ４１を当て、病変部Ａを超音波検査することができる。したがって、このマンモグラフィ装置１Ｂを用いれば、Ｘ線検査と超音波プローブ４１を用いた超音波検査とを連続して行うことができる。しかも、Ｘ線検査から超音波検査までの間に、乳房Ｂを圧迫した状態に維持して乳房Ｂの移動を防止できるため、Ｘ線検査で検出した病変部Ａを正確に超音波検査することができ、この超音波検査によってエラストグラフィを行うことができる。

なお、本実施形態では、各分割圧迫板３４をスライド体３８に着脱可能に連結し、超音波プローブ４１による検査では特定の分割圧迫板３４をスライド体３８から取外す場合を例に挙げて説明したが、他の構成を採用してもよい。例えば、分割圧迫板３４を圧迫している乳房Ｂから離反する方向に回動可能にスライド体３８に連結し、超音波プローブ４１を用いた検査を行う場合には特定の分割圧迫板３４を乳房Ｂの圧迫方向上方側へ回動させるようにしてもよい。

以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、圧迫板５，５Ａ，３１で乳房Ｂ全体を均等に圧迫することにより乳房Ｂ内の病変部Ａの有無を検査することができる。さらに、圧迫板５，５Ａ，３１は圧迫圧を部分的に変化させる部分的圧迫圧可変部１２，３２を有するため、乳房Ｂの全体を検査して病変部Ａを発見した場合には、その病変部Ａを局所的に圧迫することにより詳しく検査することができる。したがって、病変部Ａの有無を検出する乳房Ｂ全体の検査と、病変部Ａを検出した場合に行うその病変部Ａの詳しい検査とを、圧迫板５，５Ａ，３１を交換することなく連続して短時間で行うことができ、さらに、エラストグラフィを行うことができる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変更は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１ マンモグラフィ装置
１Ａ マンモグラフィ装置
１Ｂ マンモグラフィ装置
４ 撮影台
５ 圧迫板
６ Ｘ線出力部
７ Ｘ線検出部
１２ 部分的圧迫圧可変部
１５ エアバック（バック）
２２ 画像処理部
２３ 表示部
２４ エア供給部
３１ 圧迫板
３２ 部分的圧迫圧可変部
３４ 分割圧迫板
３５ 移動機構

Claims (7)

1. 被検体の乳房を支持する撮影台と、
   前記撮影台に対して接離する方向に移動可能に設けられ、前記撮影台上に支持された前記乳房を圧迫する圧迫板と、
   前記圧迫板を介して前記乳房に照射するＸ線を出力するＸ線出力部と、
   前記乳房を透過したＸ線を検出するＸ線検出部と、
   前記乳房に対して作用する前記圧迫板の圧迫圧を部分的に変化させる部分的圧迫圧可変部と、を備えることを特徴とするマンモグラフィ装置。
2. 前記圧迫板は、前記撮影台と並行な方向に２次元的に配列された分割構造を有することを特徴とする請求項１記載のマンモグラフィ装置。
3. 前記二次元的に配列された分割構造は、複数に分割されたバックからなり、前記部分的圧迫圧可変部は、前記バックに供給する圧力を制御することにより圧迫圧を部分的に変化させることを特徴とする請求項２記載のマンモグラフィ装置。
4. 前記個々のバックに対して供給する気体もしくは液体を制御することにより圧力を制御することを特徴とする請求項３記載のマンモグラフィ装置。
5. 前記二次元的に配列された分割構造は、複数の分割圧迫板を有し、前記部分的圧迫圧可変部は、個々の前記分割圧迫板を前記撮影台に対して接離する方向に移動させる複数の移動機構により構成されていることを特徴とする請求項２記載のマンモグラフィ装置。
6. 前記Ｘ線検出部で検出した透過Ｘ線データに基づいて画像データを作成する画像処理部と、
   前記画像処理部で作成された画像データを画像として表示する表示部とを有し、
   前記画像処理部は、前記部分的圧迫圧可変部により乳房に対して部分的に異なる圧迫圧をかけることにより得られる前記乳房内組織の変形量に基づいて乳房内組織の硬さを表わすエラストグラフィ画像データを作成することを特徴とする請求項１ないし４のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置。
7. 前記分割圧迫板は、圧迫している前記乳房の圧迫方向上方側を開放するように取外し可能又は移動可能に設けられていることを特徴とする請求項５記載のマンモグラフィ装置。