JP2012167351A - ロールプレス装置及び粉体成膜体の製造方法 - Google Patents

ロールプレス装置及び粉体成膜体の製造方法 Download PDF

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Tomotoshi Mochizuki
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Abstract

【課題】粉体膜の膜厚制御と崩落防止の両立を実現する。
【解決手段】一対のプレスロールと、少なくとも一方のプレスロールの外周面に粉末を供給する粉末供給手段と、前記少なくとも一方のプレスロールとの間で前記粉末を予備圧下する予備圧下ロールと、前記予備圧下によって形成された粉体膜を加湿する加湿手段とによってロールプレス装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロールプレス装置及び粉体成膜体の製造方法に関する。
下記特許文献1には、一対の圧延ロール間で粉末を圧延成形してシート材を製造する粉末圧延装置において、少なくとも一方の圧延ロールとの間で粉末を予備圧下する予備圧下ロールと、当該予備圧下ロールの軸部をその軸受部に押し付ける押付装置とを設けることにより、高精度なシート材の厚さ調整及び薄型シート材の安定的な製造を実現した技術が開示されている。
この特許文献1の技術において、圧延ロールの外周面に供給された粉末は予備圧下ロールによって加圧されると、粉末粒子間に作用する分子間力によって相互に接着し、一定の厚さを有する膜状の粉末層(以下、粉体膜と称す)を形成する。この粉体膜は、圧延ロールの外周面に強固に付着しており、圧延ロールの回転に伴って崩れることなく、圧延ロール間のギャップに搬送される。
ところが、近年では、生産性の向上を図るために圧延ロールを高速で回転させる傾向にあるため、特許文献1の技術においても、圧延ロールの高速回転に伴う遠心力及び機械的振動の増大に起因して、粉体膜内の粉末粒子間に作用する分子間力から逸脱した粉末粒子が滑落を惹き起こし、結果的に、粉体膜が圧延ロール間のギャップに搬送される前に圧延ロールの外周面から崩落するという現象が発生する。
一方、下記特許文献2には、同じく粉末圧延装置(但し、特許文献1のような予備圧下ロールを備えていない)において、圧延ロールの外周面に原料粉末を供給する前に、この原料粉末に液体を供給(混合)して粉末粒子間の接着力を増大させることにより、層状の原料粉末(粉体層:粉体膜と同義)が圧延ロール間のギャップに搬送される前に崩落することを防ぐ技術が開示されている。
特開2009−270169号公報 特開2009−095871号公報
本出願人は、特許文献1の技術に特許文献2の技術を適用して粉体膜の崩落防止を試みたところ、圧延ロールの外周面に原料粉末を供給する前に、当該原料粉末に液体を混合させると原料粉末がペースト状になるため、予備圧下ロールによる粉体膜の膜厚制御が困難になるという問題に直面した。予備圧下ロールによる粉体膜の膜厚制御が困難になると、薄型シート材の安定的な製造も困難となるため、粉体膜の膜厚制御と崩落防止の両立を実現可能な技術の開発が必要となった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、粉体膜の膜厚制御と崩落防止の両立を実現可能なロールプレス装置及び粉体成膜体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、ロールプレス装置に係る解決手段として、一対のプレスロールと、少なくとも一方のプレスロールの外周面に粉末を供給する粉末供給手段と、前記少なくとも一方のプレスロールとの間で前記粉末を予備圧下する予備圧下ロールと、前記予備圧下によって形成された粉体膜を加湿する加湿手段とを具備する、という手段を採用する。
このようなロールプレス装置によれば、予備圧下によって形成された粉体膜を加湿する、つまり予備圧下ロールによって粉体膜の膜厚制御が為された後に加湿を行うため、乾燥状態の粉末がロールプレス上に供給されて粉体膜の膜厚制御が容易になると共に、加湿によって粉体膜内の粉末粒子間の接着力が増大し、粉体膜がプレスロール間のギャップに搬送される前に崩落することを防ぐことができる。
また、本発明では、粉体成膜体の製造方法に係る解決手段として、一対のプレスロールの少なくとも一方の外周面に粉末を供給する粉末供給工程と、前記少なくとも一方のプレスロールとの間で前記粉末を予備圧下する予備圧下工程と、前記予備圧下によって形成された粉体膜を加湿する加湿工程と、前記加湿後の粉体膜を前記一対のプレスロール間に挿入された板状基材に圧着することで粉体成膜体を形成する圧着工程とを有する、という手段を採用する。
このような粉体成膜体の製造方法によれば、乾燥状態の粉末がロールプレス上に供給されて粉体膜の膜厚制御が容易になると共に、加湿によって粉体膜内の粉末粒子間の接着力が増大し、粉体膜がプレスロール間のギャップに搬送される前に崩落することを防ぐことができる。
本発明によれば、粉体膜の膜厚制御と崩落防止の両立を実現可能なロールプレス装置及び粉体成膜体の製造方法を提供できる。
(a)は、本実施形態に係る粉末圧延装置1の概略構成を示す側面図であり、(b)は、本実施形態に係る粉末圧延装置1の一部の概略構成を示す上面図である。 ノズル6aを備える加湿装置10の全体構成図(a)、及びノズル6aによる揮発性溶媒Lの微粒子化の様子を表す模式図(b)である。 クラッドロウ材シートの製造方法における各工程を表す図である。 ノズル6aによる揮発性溶媒Lの噴霧タイミングを表す図である。 粉末圧延装置1の変形例を示す第1図である。 粉末圧延装置1の変形例を示す第2図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、本発明に係るロールプレス装置として、ロウ材組成を有する粉末をシート状の基材とともに一対の圧延ロール間で圧延することでクラッドロウ材シートを製造する粉末圧延装置を例示する。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る粉末圧延装置1は、一対の圧延ロール2a、2b(プレスロール)と、ホッパ3aと、ベルトフィーダ4a(粉末供給手段)と、予備圧下ロール5aと、ノズル6aとを備えている。
圧延ロール2a、2bは、水平且つ互いの外周面が一定のギャップを隔てて平行対峙するように配置されていると共に、互いに同一速度で同期回転するように制御される。これら圧延ロール2a、2b間のギャップには、上方から下方に向かってシート状の基材B(例えばステンレス板)が挿通されると共に、後述のように圧延ロール2aの回転に伴って粉体膜Pf(ロウ材組成を有する粉末Pが予備圧下ロール5aによって予備圧下されて膜状化したもの)が搬送される。
これら圧延ロール2a、2b間で基材Bとともに粉体膜Pfが圧延されることで、基材Bの表面にロウ材組成を有する粉体膜Pf(粉末P)を圧着してなるクラッドロウ材シートが形成される。なお、圧延ロール2a、2b間のギャップは、不図示の直動ガイド機構によって調整自在とされており、クラッドロウ材シートの厚さを任意に変更できる。
ホッパ3aは、一方の圧延ロール2aの上方に配置されていると共に、外部から供給される粉末Pを貯留するものである。具体的には、このホッパ3aは、断面形状が下方に向かうに従って漸次縮径する中空構造体であり、上部に設けられた開口から粉末Pを受け入れ、底部に設けられた開口からベルトフィーダ4a上へ粉末Pを吐き出す構成となっている。粉末Pは、ロウ材組成を有する粉末であって、例えば、ニッケルロウ材粉末(BNi−5)、ニッケル粉末、クロム粉末及びシリコン粉末の混合粉末である。
ベルトフィーダ4aは、ホッパ3aの底部に配置されていると共に、ホッパ3aの底部から吐き出された粉末Pをベルト搬送によって圧延ロール2aの外周面に搬送供給するものである。ベルトフィーダ4aの下流端は、圧延ロール2aの回転中心を通る鉛直方向線上に位置しており、ベルトフィーダ4aの下流端まで搬送された粉末Pが上記鉛直方向線に沿って圧延ロール2aの外周面に落下するようになっている。なお、上記のホッパ3a及びベルトフィーダ4aは、圧延ロール2aの幅と同一の幅を有しており、圧延ロール2aの幅方向に亘って粉末Pを均一に供給可能な構成となっている。
予備圧下ロール5aは、圧延ロール2aの回転速度に対して一定比率の速度で回転駆動される、圧延ロール2aよりも小径のロールであり、圧延ロール2aに対して互いの外周面が一定のギャップを隔てて平行対峙するように配置されている。具体的には、この予備圧下ロール5aは、その回転中心が圧延ロール2aの回転中心を通る鉛直方向線から圧延ロール2b側へ角度θ1(例えば30°)だけ傾斜した傾斜線上に位置するように配置されている。このような予備圧下ロール5aは、圧延ロール2aとの間で粉末Pを予備圧下して一定の厚さを有する粉体膜Pfを形成するものである。つまり、予備圧下ロール5aによって粉体膜Pfの膜厚制御が為される。
ノズル6aは、例えば、高流速気体を利用して加湿用液体である揮発性溶媒MLを微粒子化して粉体膜Pfの表面に噴霧する2流体ノズルであり、予備圧下ロール5aよりもさらに圧延ロール2b寄りの位置において、圧延ロール2aの幅方向に沿って一定間隔で複数(図1(b)では一例として3個)配置されている。これら3つのノズル6aから粉体膜Pfの表面に向けて揮発性溶媒MLが噴霧されることで、粉体膜Pfはその幅方向に亘って均一に加湿される。
図2(a)は、上記のノズル6aを備える加湿装置10(加湿手段)の全体構成図である。図1では図示を省略しているが、粉末圧延装置1は、図2(a)に示す加湿装置10を備えている。この図2(a)に示すように、加湿装置10は、ノズル6aに加えて、液体貯蔵タンク11と、液体移送管12と、ポンプ13と、コンプレッサ14と、気体移送管15と、バルブ16と、エンコーダ17(回転速度検出手段)と、コントローラ18(制御手段)とを備えている。
液体貯蔵タンク11は、加湿用液体として揮発性を有する液体、例えば水、アルコール或いはアセトン等の揮発性溶媒MLを貯蔵するタンクである。液体移送管12は、ポンプ13を介して液体貯蔵タンク11からノズル6aへ揮発性溶媒MLを移送するための配管である。ポンプ13は、液体移送管12の途中に設けられており、液体貯蔵タンク11から揮発性溶媒MLを吸い出してノズル6aへ一定圧力で送出する。
コンプレッサ14は、高流速気体として圧縮空気Aを生成する。なお、コンプレッサ14に替えて、不活性ガス(N等)或いは蒸気を高流速気体として生成する装置を用いても良い。気体移送管15は、バルブ16を介してコンプレッサ14からノズル6aへ圧縮空気Aを移送するための配管である。バルブ16は、気体移送管15の途中に設けられた電磁弁であり、コントローラ18による制御に応じて開閉動作を行う。
バルブ16が開放されると、図2(b)に示すように、ノズル6aに圧縮空気Aが供給される。また、揮発性溶媒MLは、ポンプ13によって常に一定圧力でノズル6aに供給されている。ノズル6aの内部で揮発性溶媒MLと圧縮空気Aとが衝突(混合)することにより、揮発性溶媒MLが微粒子化されてノズル6aの先端に設けられた噴射口から噴霧される。1流体ノズルを用いた場合、平均粒子径50μm程度までが液体微粒子化の限界であるが、2流体ノズルであるノズル6aを用いることで、平均粒子径10μm以下まで液体の微粒子化が可能となる。
エンコーダ17は、圧延ロール2aの回転軸に取り付けられたロータリエンコーダであり、圧延ロール2aの回転速度を検出し、その検出結果に応じたパルス信号をコントローラ18に出力する。コントローラ18は、エンコーダ17から入力されるパルス信号、つまり圧延ロール2aの回転速度に基づいてバルブ16の開閉動作、つまりノズル6aによる揮発性溶媒MLの噴霧タイミングを制御する。
なお、図2(a)では説明の便宜上、1つのノズル6aから揮発性溶媒MLを噴霧するのに必要な構成を示したが、3つのノズル6aから揮発性溶媒MLを噴霧するためには、液体貯蔵タンク11、液体移送管12、ポンプ13、コンプレッサ14、気体移送管15、バルブ16、エンコーダ17及びコントローラ18の内、共用できるものは1つだけ用意し、共用できないものは3つずつ用意すれば良い。
次に、上記のように構成された粉末圧延装置1を用いて実現されるクラッドロウ材シート(粉体成膜体)の製造方法について説明する。図3は、クラッドロウ材シートの製造方法における各工程を表しており、図3(a)は圧延ロール2aの外周面に粉末Pを供給する粉末供給工程を、図3(b)は圧延ロール2aとの間で粉末Pを予備圧下する予備圧下工程を、図3(c)は予備圧下によって形成された粉体膜Pfを加湿する加湿工程を、図3(d)は加湿後の粉体膜Pfを圧延ロール2a、2b間に挿入された基材Bに圧延(圧着)することでクラッドロウ材シートを形成する圧着工程を表している。
まず、図3(a)に示す粉末供給工程において、ホッパ3aに貯留されている粉末Pは、ベルトフィーダ4aによるベルト搬送によってホッパ3aの底部から圧延ロール2aの上方まで連続的に搬送された後、ベルトフィーダ4aの下流端から圧延ロール2aの外周面に向かって落下する。これにより、圧延ロール2aの幅方向に亘って均一且つ連続的に粉末Pが供給される。
続いて、図3(b)に示す予備圧下工程において、圧延ロール2aの外周面に供給された粉末Pは、圧延ロール2aの回転に伴って予備圧下ロール5aの直前まで搬送されて滞留する。ここで、予備圧下ロール5aの直前で滞留している粉末Pは、予備圧下ロール5aの回転によって予備圧下ロール5aと圧延ロール2a間のギャップに連続的に送り込まれ、予備圧下ロール5aと圧延ロール2aとの間で加圧(予備圧下)される。
このように粉末Pが予備圧下ロール5aによって加圧されると、粉末粒子間に作用する分子間力によって相互に接着し、一定の厚さを有する粉体膜Pfが形成される。この粉体膜Pfは、圧延ロール2aの回転に伴って圧延ロール2a、2b間のギャップに向かって搬送される。
続いて、図3(c)に示す加湿工程において、圧延ロール2aの回転に伴ってノズル6aの下方まで搬送された粉体膜Pfに向かって、3つのノズル6aから一斉に微粒子化された揮発性溶媒MLが噴霧され、粉体膜Pfはその幅方向に亘って均一且つ連続的に加湿される。このように粉体膜Pfを加湿することにより、粉体膜Pf内の粉末粒子間の接着力が増大するため、圧延ロール2aの高速回転に伴う遠心力及び機械的振動の増大に起因して、粉体膜Pfが圧延ロール2a、2b間のギャップに搬送される前に崩落することを防ぐことができる。
そして、図3(d)に示す圧着工程において、加湿後の粉体膜Pfが圧延ロール2a、2b間のギャップに搬送されると、圧延ロール2a、2b間のギャップに対して上方から下方に向かって連続的に挿通されている基材Bとともに圧延ロール2a、2b間で連続的に圧延される。これにより、基材Bの表面にロウ材組成を有する粉体膜Pf(粉末P)を圧着してなるクラッドロウ材シートが連続的に形成されると共に、クラッドロウ材シートは圧延ロール2a、2b間から次工程に向かって連続的に搬送される。なお、粉体膜Pfに含まれていた揮発性溶媒MLは、圧延ロール2a、2bによる圧延中、或いは圧延前に蒸発するため、クラッドロウ材シートの品質に悪影響を及ぼすことはない。
ところで、粉末圧延装置1の動作中にノズル6aから揮発性溶媒MLを常に噴霧していると、粉体膜Pfの表面の同じ領域に重複して大量の液体が供給されてしまい、クラッドロウ材シートの品質に悪影響を及ぼす虞があると共に、液体貯蔵タンク11に貯蔵されている揮発性溶媒MLが短期間でなくなる虞がある。これを解消するために、以下で説明するように、圧延ロール2aの回転速度に基づいてノズル6aによる揮発性溶媒MLの噴霧タイミングを制御することが望ましい。
図4は、ノズル6aによる揮発性溶媒MLの噴霧タイミングを表す図である。まず、図4(a)に示すように、コントローラ18は、あるタイミングでバルブ16を開状態に制御することで、ノズル6aから粉体膜Pfへ向けて揮発性溶媒MLを噴霧させる。この時、粉体膜Pfの表面において角度φ1を中心角とする円弧領域が加湿される。
そして、図4(b)に示すように、コントローラ18は、バルブ16を閉状態に制御することで、ノズル6aからの揮発性溶媒MLの噴霧を停止させる。この間も圧延ロール2aは回転を続けているので、時間の経過とともに前回、揮発性溶媒MLを噴霧した円弧領域の位置は回転角度φ分だけずれていく。
そして、図4(c)に示すように、図4(a)の状態から圧延ロール2aの回転角φがφ1となった時、つまり前回、揮発性溶媒MLを噴霧してから圧延ロール2aが角度φ1だけ回転した時に、コントローラ18は、図4(d)に示すように、バルブ16を開状態に制御することで、ノズル6aから粉体膜Pfへ向けて揮発性溶媒MLを噴霧させる。以降、同様に、コントローラ18は、圧延ロール2aが角度φ1だけ回転する毎にノズル6aからの揮発性溶媒MLの噴霧を実施する。
つまり、コントローラ18は、エンコーダ17から入力されるパルス信号、つまり圧延ロール2aの回転速度を基に、圧延ロール2aが角度φ1だけ回転するタイミングを常に監視しており、圧延ロール2aが角度φ1だけ回転したタイミングでバルブ16を開状態に制御することで、ノズル6aから粉体膜Pfへ向けて揮発性溶媒MLを噴霧させる。これにより、粉体膜Pfの表面において揮発性溶媒MLが噴霧される領域が重複することがなくなるため、クラッドロウ材シートの品質に悪影響を及ぼしたり、液体貯蔵タンク11に貯蔵されている揮発性溶媒MLが短期間でなくなることが解消される。
以上説明したように、本実施形態に係る粉末圧延装置1によれば、予備圧下によって形成された粉体膜Pfを加湿する、つまり予備圧下ロール5aによって粉体膜Pfの膜厚制御が為された後に加湿を行うため、乾燥状態の粉末Pが圧延ロール2a上に供給されて粉体膜Pfの膜厚制御が容易になると共に、加湿によって粉体膜Pf内の粉末粒子間の接着力が増大し、粉体膜Pfが圧延ロール2a、2b間のギャップに搬送される前に崩落することを防ぐことができる。つまり、本実施形態に係る粉末圧延装置1によれば、粉体膜Pfの膜厚制御と崩落防止の両立を実現可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態では、ノズル6aを圧延ロール2aの幅方向に沿って複数配置する構成を例示したが、例えば図5(a)に示すように、ノズル6aを圧延ロール2aの周方向に沿って複数配置するような構成を採用しても良い。この場合、一回の揮発性溶媒MLの噴霧によって、粉体膜Pfの表面において角度φ2を中心角とする円弧領域が加湿されるので、コントローラ18は、圧延ロール2aが角度φ2だけ回転したタイミングでバルブ16を開状態に制御するようにすれば良い。
(2)上記実施形態では、粉体膜Pfの表面を加湿するために2流体ノズルであるノズル2aを用いたが、必ずしも2流体ノズルを用いる必要はなく、1流体ノズルを用いても良い。また、図5(b)に示すように、ノズル6aに替えて、粉体膜Pfの表面に向けて揮発性溶媒MLを連続的に滴下するディスペンサ(液体吐出器)7aを用いても良い。
(3)上記実施形態では、基材Bの片面に粉体膜Pfを圧着させる場合の構成を例示したが、図6に示すように、基材Bの両面に粉体膜Pfを圧着させる構成を採用しても良い。この場合、圧延ロール2b側に、ホッパ3a、ベルトフィーダ4a、予備圧下ロール5a及びノズル6aに対応する、ホッパ3b、ベルトフィーダ4b、予備圧下ロール5b及びノズル6bを左右対称に配置すれば良い。
(4)上記実施形態では、本発明に係るロールプレス装置として、ロウ材組成を有する粉末Pをシート状の基材Bとともに一対の圧延ロール2a、2b間で圧延することでクラッドロウ材シートを製造する粉末圧延装置1を例示したが、本発明はこれに限らず、一対のプレスロール間で粉末を基材に圧着するロールプレス装置に広く適用することができる。
1…粉末圧延装置(ロールプレス装置)、2a、2b…圧延ロール(プレスロール)、3a…ホッパ、4a…ベルトフィーダ(粉末供給手段)、5a…予備圧下ロール、6a…ノズル、10…加湿装置(加湿手段)、17…エンコーダ(回転速度検出手段)、18…コントローラ(制御手段)、P…粉末、Pf…粉体膜、B…基材、ML…揮発性溶媒(加湿用液体)、A…圧縮空気(高流速気体)

Claims (6)

  1. 一対のプレスロールと、
    少なくとも一方のプレスロールの外周面に粉末を供給する粉末供給手段と、
    前記少なくとも一方のプレスロールとの間で前記粉末を予備圧下する予備圧下ロールと、
    前記予備圧下によって形成された粉体膜を加湿する加湿手段と、
    を具備することを特徴とするロールプレス装置。
  2. 前記加湿手段は、加湿用液体を前記粉体膜の表面に噴霧するノズルを備えることを特徴とする請求項1に記載のロールプレス装置。
  3. 前記ノズルは、前記加湿用液体を微粒子化して噴霧する2流体ノズルであることを特徴とする請求項2に記載のロールプレス装置。
  4. 前記加湿手段は、
    前記少なくとも一方のプレスロールの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転速度に基づいて前記ノズルによる前記加湿用液体の噴霧タイミングを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2または3に記載のロールプレス装置。
  5. 前記加湿用液体は、揮発性を有する液体であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のロールプレス装置。
  6. 一対のプレスロールの少なくとも一方の外周面に粉末を供給する粉末供給工程と、
    前記少なくとも一方のプレスロールとの間で前記粉末を予備圧下する予備圧下工程と、
    前記予備圧下によって形成された粉体膜を加湿する加湿工程と、
    前記加湿後の粉体膜を前記一対のプレスロール間に挿入された板状基材に圧着することで粉体成膜体を形成する圧着工程と、
    を有することを特徴とする粉体成膜体の製造方法。
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JP2015170541A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 日本ゼオン株式会社 リチウムイオン電池用電極の製造方法

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