JP2012166935A - エレベータの異常音検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エレベータの異常音検出装置は、昇降路内に発生または伝播する音に基づいてエレベータが異常状態にあることを診断するエレベータの異常音検出装置において、所定の時限に亘って集音される上記音を周波数解析して周波数スペクトルを求め、上記周波数スペクトルに出現するピークの周波数帯域を抽出する異常音分析学習手段と、抽出された周波数帯域に予め検出されて記憶部に記憶されている正常音の周波数帯域以外の周波数帯域があるとき異常音が発生していると診断する異常音診断手段と、を有する。
【選択図】図1
Description
図1は、この発明の実施の形態1に係るエレベータの異常音検出装置を具備するエレベータの構成図である。
この発明の実施の形態1に係るエレベータは、図1に示すように、エレベータのかご1に設けられている集音マイク2と、エレベータを制御するエレベータ制御盤3と、音を診断する異常音検出装置4と、を備える。
集音マイク2は、昇降路内の音を集音するが、主に正常音を集音するときと、診断運転するときに集音する。正常音は、エレベータが正常な状態であることが確認されているときに、周囲から入り込む音である。診断運転するときの集音は、図示しない地震感知器により地震発生が感知された後に地震管制運転により休止したエレベータを診断運転するときに昇降路内で発生する音を集音する。
エレベータ制御盤3は、エレベータの通常運転、地震発生時の地震管制運転、及び、地震発生後に通常運転に復帰する前にエレベータに異常がないかどうか自動で診断する診断運転等の各種運行及び動作を制御する。
例えば、深夜周りが静寂に包まれるときに通常運転をエレベータ制御盤3に指令し、エレベータが通常運転しているときに所定の時限に亘って集音マイク2から音を集音する。このときの音をフーリエ変換して得た周波数スペクトルは、図2に示すように、ピークが発生しない。
また、例えば、チャイムが鳴らされるときに通常運転をエレベータ制御盤3に指令し、エレベータが通常運転しているときに所定の時限に亘って集音マイク2から音を集音する。このときの音をフーリエ変換して得た周波数スペクトルは、図3に示すように、チャイムの周波数の帯域にピークが発生する。
同様に、館内放送の音、BGM、消防車やパトカーのサイレン音、強風時にエレベータシャフトで発生する走行時の風切り音などが収集される。
このように異常音検出装置4が地震災害時等に検出した消防車やパトカー等のサイレン音等を他の異常音検出装置4の異常音診断に流用できるので、異常音診断の精度向上を奏する。
ステップS101において、エレベータの通常運転を行う。
ステップS102において、昇降路内の音を所定の時限に亘って集音する。
ステップS103において、集音した音の中に所定の音圧以上の音が含まれているか否かを判断し、含まれているときステップS104に進み、含まれていないとき正常音分析学習ルーチンを終了する。
ステップS105において、周波数スペクトルに出現しているピークの周波数帯域を抽出する。
ステップS106において、記憶部6より正常音の周波数帯域を読み出す。
ステップS107において、抽出した周波数帯域の近傍に正常音の周波数帯域が有るか否かを判断し、近傍に正常音の周波数帯域が有る場合、ステップS108に進み、近傍に正常音の周波数帯域が無い場合、ステップS109に進む。
ステップS108において、近傍に正常音の周波数帯域がある抽出した周波数帯域でその正常音の周波数帯域に置き換えて記憶部6に記憶して正常音分析学習ルーチンを終了する。
ステップS109において、近傍に正常音の周波数帯域が無い抽出した周波数帯域を記憶部6に正常音の周波数帯域として記憶して正常音分析学習ルーチンを終了する。
ステップS201において、エレベータを最も低速の診断運転を行う。
ステップS202において、昇降路内の音を所定の時限に亘って集音する。
ステップS203において、集音した音の中に所定の音圧以上の音が含まれているか否かを判断し、含まれているときステップS204に進み、含まれていないときステップS210に進む。
ステップS205において、周波数スペクトルに出現しているピークの周波数帯域を抽出する。
ステップS206において、記憶部6より正常音の周波数帯域を読み出す。
ステップS207において、抽出した周波数帯域から正常音の周波数帯域を削除する。
ステップS208において、周波数帯域が残っているか否かを判断し、残っているときステップS209に進み、残っていないときステップS210に進む。
ステップS210において、速度を1段階速いものに設定する。
ステップS211において、速度が通常運転時の速度であるか否かを判断し、速度が通常運転時の速度である場合、異常音診断ルーチンを終了し、速度が通常運転時の速度でない場合、ステップS212に進む。
ステップS212において、設定された速度で診断運転を行い、ステップS202に戻る。
監視員は、エレベータが設置されているビルから遠隔地にある監視センタ12において、異常音検出装置4と通信網11を介して接続されている監視卓13で異常音検出装置4から診断結果を取得し、監視卓13の画面にその診断結果を表示する。
また、エレベータ制御盤3のプログラムを改修することにより実現できるので、廉価で異常音診断の精度を向上することができる。
図7は、この発明の実施の形態2に係るエレベータ異常音検出装置を具備するエレベータの構成図である。
この発明の実施の形態2に係るエレベータの異常音検出装置4Bは、この発明の実施の形態1に係るエレベータの異常音検出装置4と異常音診断手段5Bcと、それに関連して記憶部6に異常音の周波数帯域が記憶されていることが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明を省略する。
エレベータの異常音検出装置4Bを設置する前に、過去に収集しておいたエレベータの昇降路内の異常音をフーリエ変換して周波数スペクトルを求め、求めた周波数スペクトルに発生しているピークが出現している周波数帯域を抽出しておく。
そして、エレベータの異常音検出装置4Bを設置するときに、異常音の周波数帯域としてB0、B1〜B4を記憶部6に記憶する。
ステップS221において、エレベータを最も低速の診断運転を行う。
ステップS222において、昇降路内の音を所定の時限に亘って集音する。
ステップS223において、集音した音の中に所定の音圧以上の音が含まれているか否かを判断し、含まれているときステップS224に進み、含まれていないときステップS232に進む。
ステップS225において、周波数スペクトルに出現しているピークの周波数帯域を抽出する。
ステップS226において、記憶部6より正常音の周波数帯域を読み出す。
ステップS227において、抽出した周波数帯域から正常音の周波数帯域を削除する。
ステップS228において、周波数帯域が残っているか否かを判断し、残っているときステップS229に進み、残っていないときステップS232に進む。
ステップS230において、残っている周波数帯域の中に異常音の周波数帯域が有るか否かを判断し、有るときにはステップS231に進み、無いときにはステップS222に戻る。
ステップS231において、診断運転の中止をエレベータ制御盤3に指令して異常音診断ルーチンを終了する。
ステップS232において、速度を1段階速いものに設定する。
ステップS233において、速度が通常運転時の速度であるか否かを判断し、速度が通常運転時の速度である場合、異常音診断ルーチンを終了し、速度が通常運転時の速度でない場合、ステップS234に進む。
ステップS234において、設定された速度で診断運転を行い、ステップS222に戻る。
Claims (4)
- 昇降路内に発生または伝播する音に基づいてエレベータが異常状態にあることを診断するエレベータの異常音検出装置において、
所定の時限に亘って集音される上記音を周波数解析して周波数スペクトルを求め、上記周波数スペクトルに出現するピークの周波数帯域を抽出する異常音分析学習手段と、
抽出された周波数帯域に予め検出された正常音の周波数帯域を除く周波数帯域があるとき異常音が発生していると診断する異常音診断手段と、
を有することを特徴とするエレベータの異常音検出装置。 - 昇降路内に発生または伝播する音に基づいてエレベータが異常状態にあることを診断するエレベータの異常音検出装置において、
所定の時限に亘って集音された上記音を周波数解析して周波数スペクトルを求め、上記周波数スペクトルに出現するピークの周波数帯域を抽出する異常音分析学習手段と、
抽出された周波数帯域から予め検出された正常音の周波数帯域を取り除き、残った周波数帯域に予め検出された異常音の周波数帯域が含まれているとき異常音が発生していると診断する異常音診断手段と、
を有することを特徴とするエレベータの異常音検出装置。 - 上記エレベータが正常状態にあるときに集音された上記音を周波数解析して周波数スペクトルを求め、上記周波数スペクトルに出現するピークの周波数帯域を抽出して正常音の周波数帯域として記憶部に記憶する正常音分析学習手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの異常音検出装置。
- 上記記憶部に記憶された正常音の周波数帯域の情報を他の上記エレベータの異常音検出装置に配布する手段と、
他のエレベータの異常音検出装置から正常音の周波数帯域の情報の配布を受けたとき、上記記憶部に記憶されている正常音の周波数帯域の情報を更新する手段と
を有することを特徴とする請求項3に記載のエレベータの異常音検出装置。
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