JP2012164954A - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性粒子とタブ線及び電極との接触部での腐食を防ぎ、発電効率を維持する。
【解決手段】複数の太陽電池セル2と、太陽電池セル2の表面及び隣接する太陽電池セル2の裏面にそれぞれ形成された電極11,13上に導電性粒子23を含有する導電性接着剤17を介して接着され、複数の太陽電池セル2同士を接続するタブ線3とを備え、導電性粒子23の表面は、タブ線3の接続表面又は電極11,13を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、タブ線によって複数の太陽電池セルが接続された太陽電池モジュールに関し、特に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介して太陽電池セルの電極とタブ線とを接続する太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法に関するものである。
例えば結晶シリコン系太陽電池モジュールでは、複数の隣接する太陽電池セルが、インターコネクタとなるタブ線により接続されている。タブ線は、その一端側を一の太陽電池セルの表面電極に接続され、他端側を隣接する太陽電池セルの裏面電極に接続することにより、各太陽電池セルを直列に接続する。このとき、タブ線は、一端側の一面側が一の太陽電池セルの表面電極に接着され、他端側の他面側が隣接する太陽電池セルの裏面電極に接着されている。
具体的に、太陽電池セルは、銀ペーストをスクリーン印刷すること等により、受光面にバスバー電極が形成され、裏面接続部にAg電極が形成されている。なお、太陽電池セル裏面の接続部以外の領域はAl電極やAg電極が形成されている。
また、タブ線は、リボン状銅箔の両面にハンダコート層が設けられること等により形成される。具体的に、タブ線は、厚さ0.05〜0.2mm程度に圧延した銅箔をスリットし、あるいは銅ワイヤーを平板状に圧延するなどして得た幅1〜3mmの平角銅線に、ハンダメッキやディップハンダ付け等を施すことにより形成される。
太陽電池セルとタブ線との接続は、タブ線を太陽電池セルの各電極上に配置し、加熱ボンダーによって熱加圧することにより、タブ線表面に形成したハンダを溶融、冷却することにより行う(特許文献1)。
しかし、半田付けでは約260℃と高温による接続処理が行われるため、太陽電池セルの反りや割れ、タブ線と表面電極及び裏面電極との接続部に生じる内部応力、さらにフラックスの残渣等により、太陽電池セルの表面電極及び裏面電極とタブ線との間の接続信頼性が低下することが懸念される。
そこで、従来、太陽電池セルの表面電極及び裏面電極とタブ線との接続に、比較的低い温度での熱圧着処理による接続が可能な導電性接着フィルムが使用されている(特許文献2)。このような導電性接着フィルムとしては、平均粒径が数μmオーダーの球状または鱗片状の導電性粒子を熱硬化型バインダー樹脂組成物に分散してフィルム化したものが使用されている。
図7に示すように、導電性接着フィルム50は、表面電極及び裏面電極とタブ線51との間に介在された後、タブ線51の上から加熱ボンダーによって熱加圧される。これにより、図8に示すように、導電性接着フィルム50は、バインダー樹脂が流動性を示して電極、タブ線51間より流出されるとともに、導電性粒子54が電極53とタブ線51間に挟持されてこの間の導通を図り、この状態でバインダー樹脂が熱硬化する。このように、タブ線51によって複数の太陽電池セル52が直列接続されたストリングスが形成される。
導電性接着フィルム50を用いてタブ線51と表面電極及び裏面電極とが接続された複数の太陽電池セル52は、ガラス、透光性プラスチックなどの透光性を有する表面保護材と、PET(Poly Ethylene Terephthalate)等のフィルムからなる背面保護材との間に、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)等の透光性を有する封止材により封止される。
特開2004−356349号公報 特開2008−135654号公報
ところで、導電性接着フィルム50を用いたタブ線51と太陽電池セル52の表裏面に形成された各電極53との接続においては、導電性粒子54とタブ線51及び電極53とが、互いに異なる金属同士が接触することにより導通が図られている。ここで、太陽電池モジュールが実使用に供されると、高温多湿の腐食環境に長期に亘って繰り返し曝されるおそれがある。これにより、異なる種類の金属が電気的に接触している導電性粒子54とタブ線51及び電極53との接触部位で、いわゆる異種金属接触腐食が生じ、発電効率が低下するおそれがある。
そこで、本願は、高温多湿の環境に曝された場合でも、導電性粒子とタブ線及び電極との接触部位での腐食を防止でき、発電効率を維持することができる太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルと、上記太陽電池セルの表面及び隣接する太陽電池セルの裏面にそれぞれ形成された電極上に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介して接着され、複数の上記太陽電池セル同士を接続するタブ線とを備え、上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面又は上記電極を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなるものである。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池セルの表面電極に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介してタブ線の一端側を配置し、上記太陽電池セルと隣接する太陽電池セルの裏面電極に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介して上記タブ線の他端側を配置する工程と、上記タブ線を上記表面電極及び上記裏面電極へ熱加圧し、上記導電性接着剤によって上記タブ線を上記表面電極及び上記裏面電極へ接着する工程とを有し、上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面又は上記電極を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなるものである。
本発明によれば、導電性接着剤に含まれる導電性粒子が、タブ線の接続表面又は太陽電池セルの電極を構成する導体と同種の導体、すなわち、標準電極電位が近似した導体を用いていることから、高温多湿の腐食環境下に曝された場合にも、標準電極電位が近似した導体同士では、腐食電位差が小さくなるため異種金属接触腐食の発生を抑えることができ、発電効率の低下を効果的に防止すると共に接続信頼性を向上させることができる。
太陽電池モジュールを示す分解斜視図である。 太陽電池セルのストリングスを示す断面図である。 太陽電池セルの裏面電極及び接続部を示す平面図である。 導電性接着フィルムを示す断面図である。 リール状に巻回された導電性接着フィルムを示す図である。 実施例を説明するための図である。 従来の太陽電池モジュールを示す斜視図である。 導電性粒子を介してタブ線と電極とが接続されている状態を示す断面図である。
以下、本発明が適用された太陽電池モジュール、太陽電池モジュールの製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[太陽電池モジュール]
本発明が適用された太陽電池モジュール1は、図1〜図3に示すように、複数の太陽電池セル2がインターコネクタとなるタブ線3によって直列に接続されたストリングス4を有し、このストリングス4を複数配列したマトリクス5を備える。そして、太陽電池モジュール1は、このマトリクス5が封止接着剤のシート6で挟まれ、受光面側に設けられた表面カバー7及び裏面側に設けられたバックシート8とともに一括してラミネートされ、最後に、周囲にアルミニウムなどの金属フレーム9が取り付けられることにより形成される。
封止接着剤としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)等の透光性封止材が用いられる。また、表面カバー7としては、例えば、ガラスや透光性プラスチック等の透光性の材料が用いられる。また、バックシート8としては、ガラスや、アルミニウム箔を樹脂フィルムで挟持した積層体等が用いられる。
太陽電池モジュールの各太陽電池セル2は、光電変換素子10を有する。光電変換素子10は、単結晶型シリコン光電変換素子、多結晶型光電変換素子を用いる結晶シリコン系太陽電池や、アモルファスシリコンからなる薄膜シリコン系太陽電池、アモルファスシリコンからなるセルと微結晶シリコンやアモルファスシリコンゲルマニウムからなるセルとを積層させた多接合型の薄膜シリコン系太陽電池、いわゆる化合物薄膜系太陽電池、有機系、量子ドット型など、各種光電変換素子10を用いることができる。
また、光電変換素子10は、受光面側に内部で発生した電気を集電するフィンガー電極12とフィンガー電極12の電気を集電するバスバー電極11とが設けられている。バスバー電極11及びフィンガー電極12は、太陽電池セル2の受光面となる表面に、例えばAgペーストがスクリーン印刷等により塗布された後、焼成されることにより形成される。また、フィンガー電極12は、受光面の全面に亘って、例えば約50〜200μm程度の幅を有するラインが、所定間隔、例えば2mmおきに、ほぼ平行に複数形成されている。バスバー電極11は、フィンガー電極12と略直交するように形成され、また、太陽電池セル2の面積に応じて複数形成されている。
また、光電変換素子10は、受光面と反対の裏面側に、アルミニウムや銀からなる裏面電極13が設けられている。裏面電極13は、図2及び図3に示すように、例えばアルミニウムや銀からなる電極が、スクリーン印刷やスパッタ等により太陽電池セル2の裏面に形成される。裏面電極13は、後述する導電性接着フィルム17を介してタブ線3が接続されるタブ線接続部14を有する。
そして、太陽電池セル2は、タブ線3によって、表面に形成された各バスバー電極11と、隣接する太陽電池セル2の裏面電極13とが電気的に接続され、これにより直列に接続されたストリングス4を構成する。タブ線3とバスバー電極11及び裏面電極13とは、後述する導電性接着フィルム17によって接続される。
[タブ線]
タブ線3は、図2に示すように、隣接する太陽電池セル2X、2Y、2Zの各間を電気的に接続する長尺状の導電性基材である。タブ線3は、例えば厚さ50〜300μmに圧延された銅箔やアルミ箔をスリットし、あるいは銅やアルミなどの細い金属ワイヤーを平板状に圧延することにより、導電性接着フィルム17とほぼ同じ幅の1〜3mm幅の平角の銅線を得る。そして、タブ線3は、この平角銅線に、金メッキ、銀メッキ、スズメッキ、ハンダメッキ等を施すことにより形成される。
[導電性接着フィルム]
導電性接着フィルム17は、図4に示すように、バインダー樹脂22に球状の導電性粒子23が高密度に含有された熱硬化性のバインダー樹脂層である。また、導電性接着フィルム17は、押し込み性の観点から、バインダー樹脂22の最低溶融粘度が、100〜100000Pa・sであることが好ましい。導電性接着フィルム17は、最低溶融粘度が低すぎると低圧着から本硬化の過程で樹脂が流動してしまい接続不良やセル受光面へのはみ出しが生じやすく、受光率低下の原因ともなる。また、最低溶融粘度が高すぎてもフィルム貼着時に不良を発生しやすく、接続信頼性に悪影響が出る場合もある。なお、最低溶融粘度については、サンプルを所定量回転式粘度計に装填し、所定の昇温速度で上昇させながら測定することができる。
[導電性粒子]
導電性接着フィルム17に用いられる導電性粒子23は、例えば、ニッケル、金、銀、銅などの金属粒子や、樹脂粒子をコア材とし最外層に金めっきなどを施したものなどを挙げることができる。
本発明に係る導電性粒子23は、表面がタブ線3の接続表面又はバスバー電極11や裏面電極13を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなり、好ましくは、表面がタブ線3の接続表面及びバスバー電極11や裏面電極13を構成する導体と同一の導体からなる。
ここで、タブ線3の接続表面とは、導電性粒子23を介してバスバー電極11や裏面電極13と接続される面をいう。すなわち、タブ線3の接続表面は、タブ線3が銅箔などの基材をメッキなどの導体でコーティングすることにより形成されている場合は、コーティングされている最外層をいい、導体でコーティングされていない場合は基材表面をいう。
また、タブ線3の接続表面又はバスバー電極11を構成する導体と同種の導体とは、タブ線3の接続表面又はバスバー電極11や裏面電極13を構成する導体と標準電極電位が近似した導体をいう。標準電極電位が近似した導体同士では、腐食電位差が小さくなるため異種金属接触腐食の発生を抑えることができる。
さらに、タブ線3の接続表面とバスバー電極11及び裏面電極13とを同種の金属で構成するとともに、導電性接着フィルム17に用いる導電性粒子23もタブ線3の接続表面及びバスバー電極11や裏面電極13と同種の金属、あるいは同一の金属とすることにより、より効果的に異種金属接触腐食の発生を抑えることができる。
例えば、タブ線3を銅の基材にハンダコーティングを施すことにより形成し、バスバー電極11及び裏面電極13をAgペーストを焼成することにより形成した場合、導電性粒子23としてAg粒子又はハンダ粒子を用いることにより、タブ線3とバスバー電極11との接続部位における異種金属接触腐食の発生を抑え、発電効率の低下を防止することができる。
また、例えば、タブ線3を銅の基材にAgコーティングを施すことにより形成し、バスバー電極11及び裏面電極13をAgペーストを焼成することにより形成した場合、導電性粒子23としてAg粒子を用いることにより、タブ線3とバスバー電極11や裏面電極13との接続部位における異種金属接触腐食の発生をより効果的に抑え、発電効率の低下を防止することができる。
なお、導電性接着フィルム17は、常温付近での粘度が10〜10000kPa・sであることが好ましく、さらに好ましくは、10〜5000kPa・sである。導電性接着フィルム17の粘度が10〜10000kPa・sの範囲であることにより、導電性接着フィルム17をリール状に巻装した場合において、いわゆるはみ出しによるブロッキングを防止することができ、また、所定のタック力を維持することができる。
[バインダー樹脂]
導電性接着フィルム17のバインダー樹脂22の組成は、上述のような特徴を害さない限り、特に制限されないが、より好ましくは、膜形成樹脂と、液状エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、シランカップリング剤とを含有する。
膜形成樹脂は、平均分子量が10000以上の高分子量樹脂に相当し、フィルム形成性の観点から、10000〜80000程度の平均分子量であることが好ましい。膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の種々の樹脂を使用することができ、その中でも膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が好適に用いられる。
液状エポキシ樹脂としては、常温で流動性を有していれば、特に制限はなく、市販のエポキシ樹脂が全て使用可能である。このようなエポキシ樹脂としては、具体的には、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂などを用いることができる。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、アクリル樹脂など他の有機樹脂と適宜組み合わせて使用してもよい。
潜在性硬化剤としては、加熱硬化型、UV硬化型などの各種硬化剤が使用できる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、何かしらのトリガーにより活性化し、反応を開始する。トリガーには、熱、光、加圧などがあり、用途により選択して用いることができる。なかでも、本願では、加熱硬化型の潜在性硬化剤が好適に用いられ、バスバー電極11や裏面電極13に加熱押圧されることにより本硬化される。液状エポキシ樹脂を使用する場合は、イミダゾール類、アミン類、スルホニウム塩、オニウム塩などからなる潜在性硬化剤を使用することができる。
シランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系などを用いることができる。これらの中でも、本実施の形態では、エポキシ系シランカップリング剤が好ましく用いられる。これにより、有機材料と無機材料の界面における接着性を向上させることができる。
また、その他の添加組成物として、無機フィラーを含有することが好ましい。無機フィラーを含有することにより、圧着時における樹脂層の流動性を調整し、粒子捕捉率を向上させることができる。無機フィラーとしては、シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等を用いることができ、無機フィラーの種類は特に限定されるものではない。
図5は、導電性接着フィルム17の製品形態の一例を模式的に示す図である。この導電性接着フィルム17は、剥離基材24上にバインダー樹脂22が積層され、テープ状に成型されている。このテープ状の導電性接着フィルムは、リール25に剥離基材24が外周側となるように巻回積層される。剥離基材24としては、特に制限はなく、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methlpentene−1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)などを用いることができる。また、導電性接着フィルム17は、バインダー樹脂22上に透明なカバーフィルムを有する構成としてもよい。
このとき、バインダー樹脂22上に貼付されるカバーフィルムとして上述したタブ線3を用いてもよい。導電性接着フィルム17は、バインダー樹脂22がタブ線3の一主面に積層される。このように、予めタブ線3と導電性接着フィルム17とを積層一体化させておくことにより、実使用時においては、剥離基材24を剥離し、導電性接着フィルム17のバインダー樹脂22をバスバー電極11や裏面電極13のタブ線接続部14上に貼着することによりタブ線3と各電極11,13との接続が図られる。
上記では、フィルム形状を有する導電性接着フィルムについて説明したが、ペースト状であっても問題は無い。本願では、導電性粒子を含有するフィルム状の導電性接着フィルム17や導電性粒子を含有するペースト状の導電性接着ペーストを「導電性接着剤」と定義する。
なお、導電性接着フィルム17は、リール形状に限らず、バスバー電極11や裏面電極13のタブ線接続部14の形状に応じた短冊形状であってもよい。
図5に示すように導電性接着フィルム17が巻き取られたリール製品として提供される場合、導電性接着フィルム17の粘度を10〜10000kPa・sの範囲とすることにより、導電性接着フィルム17の変形を防止し、所定の寸法を維持することができる。また、導電性接着フィルム17が短冊形状で2枚以上積層された場合も同様に、変形を防止し、所定の寸法を維持することができる。
[製造方法]
上述した導電性接着フィルム17は、導電性粒子23と、膜形成樹脂と、液状エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、シランカップリング剤とを溶剤に溶解させる。溶剤としては、トルエン、酢酸エチルなど、又はこれらの混合溶剤を用いることができる。溶解させて得られた樹脂生成用溶液を剥離シート上に塗布し、溶剤を揮発させることにより、導電性接着フィルム17を得る。
そして、導電性接着フィルム17は、表面電極用2本及び裏面電極用2本を所定の長さにカットされ、太陽電池セル2の表裏面の所定位置に仮貼りされる。このとき、導電性接着フィルム17は、太陽電池セル2の表面にほぼ平行に複数形成されている各バスバー電極11及び裏面電極13のタブ線接続部14上に仮貼りされる。なお、導電性接着剤として導電性接着ペーストを用いる場合は、バスバー電極11及び裏面電極13のタブ線接続部14上に導電性接着ペーストが塗布される。
次いで、同様に所定の長さにカットされたタブ線3が導電性接着フィルム17上に重畳配置される。その後、導電性接着フィルム17は、タブ線3の上から加熱ボンダーによって所定の温度、圧力で熱加圧されることにより、余剰のバインダー樹脂22が各電極11,13とタブ線3との間より流出されるとともに導電性粒子23がタブ線3と各電極11,13との間で挟持され、この状態でバインダー樹脂22が硬化する。これにより、導電性接着フィルム17は、タブ線3を各電極上に接着させると共に、導電性粒子23がバスバー電極11や裏面電極13に接触し導通接続させることができる。
このようにして、太陽電池セル2を順次タブ線3によって接続し、ストリングス4、マトリクス5を形成していく。次いで、マトリクス5を構成する複数の太陽電池セル2は、ガラス、透光性プラスチックなどの透光性を有する表面カバー7と、ガラスやPET(Poly Ethylene Terephthalate)フィルム等からなるバックシート8との間に、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)等の透光性を有する封止材のシート6により封止される。最後に、周囲にアルミニウムなどの金属フレーム9が取り付けられることにより太陽電池モジュール1が形成される。
[バスバーレス]
なお、太陽電池モジュール1は、上述したように、太陽電池セル2の受光面側にフィンガー電極12と略直交するバスバー電極11を設け、当該バスバー電極11上に導電性接着剤及びタブ線3を積層させる構成の他、バスバー電極11を設けることなく、フィンガー電極12と直交するように導電性接着剤及びタブ線3を積層させるいわゆるバスバーレス構造としてもよい。この場合、導電性粒子23の表面は、タブ線3の接続表面又はフィンガー電極12や裏面電極13を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなる。
[一括ラミネート]
また、太陽電池モジュール1は、上述したように太陽電池セル2の各電極11,13上に導電性接着剤及びタブ線3を配置した後、加熱ボンダーによってタブ線3上を熱加圧させる工法の他、太陽電池セル2の表面及び裏面に導電性接着剤、タブ線3及び太陽電池セル2を封止するEVA等の透光性封止材シートを順次積層させ、減圧ラミネータを用いて一括してラミネート処理を行うことにより、タブ線3を各電極11,13上に熱加圧してもよい。
[本発明の効果]
このような太陽電池モジュール1は、導電性接着フィルム17の導電性粒子23が、タブ線3の接続表面又は太陽電池セル2の電極11、13を構成する導体と同種の導体、すなわち、標準電極電位が近似した導体を用いていることから、高温多湿の腐食環境下に曝された場合にも、標準電極電位が近似した導体同士では、腐食電位差が小さくなるため異種金属接触腐食の発生を抑え、発電効率の低下を防止することができる。
さらに、太陽電池モジュール1は、タブ線3の接続表面と太陽電池セル2の電極11、13とを同種の金属で構成するとともに、導電性接着フィルム17に用いる導電性粒子23もタブ線3の接続表面及び太陽電池セル2の電極11、13と同種の金属とすることにより、より効果的に異種金属接触腐食の発生を抑え、発電効率の低下を防止することができる。
次いで、本発明の実施例について説明する。図6に示すように、本実施例は、バインダー樹脂に含有する導電性粒子の材料を異ならせた複数種類の導電性接着フィルムのサンプル41と、基材及び接続表面の導体を異ならせた複数種類のタブ線のサンプル40を用意した。そして、これらタブ線のサンプル40を、導電性接着フィルムのサンプル41を介して表面電極31及び裏面電極32が形成された光電変換素子30の各表面電極31及び裏面電極32に2本ずつ熱加圧して接着した。熱加圧条件は、いずれも180℃、10sec、2MPaとした。
導電性接着フィルムのサンプル41の構成は、
フェノキシ樹脂(YP−50:新日鐵化学株式会社製);20質量部
液状エポキシ樹脂(EP828:三菱化学株式会社製);50質量部
導電性粒子;10質量部
イミダゾール系潜在性硬化剤(HX3941HP:旭化成株式会社製);20質量部
トルエン;100質量部
を混合し樹脂組成物を調整した。
その後、この樹脂組成物を、50μm厚の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムに、25μm厚となるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間加熱乾燥処理して成膜することにより導電性接着フィルムのサンプル41を作成した。
そして、以下の実施例及び比較例に係る各太陽電池セルについて、ソーラーシミュレータ(日清紡メカトロニクス社製、ソーラーシュミレーターPVS1116i−M)を用いて標準的な測定条件(照度1000W/m2、温度25℃、スペクトルAM1.5G)で、初期の発電効率(%)及び高温高湿試験(85℃85%RH×3000hr)後の発電効率(%)を測定した。なお、測定は、いわゆる4端子法にて行い、JIS C8913(結晶系太陽電池セル出力測定方法)に準拠して測定した。
実施例1は、表面電極31及び裏面電極32を、Agペーストを塗布、焼成することにより形成した。また、導電性粒子としてAg粒子を含有させた導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、銅箔基材を無鉛ハンダ(Sn−3Ag−0.5Cu)でメッキ処理を施したタブ線のサンプル40を用いた。実施例1では、導電性粒子の表面が電極を構成する導体と同一の導体(Ag)からなる。
実施例2は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、導電性粒子としてNi粒子をコア金属とし、最外層にAgコーティングを施した粒子を含有させた導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例1と同じタブ線のサンプル40を用いた。実施例2では、導電性粒子の表面が電極を構成する導体と同一の導体(Ag)からなる。
実施例3は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、導電性粒子としてCu粒子をコア金属とし、最外層にAgコーティングを施した粒子を含有させた導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例1と同じタブ線のサンプル40を用いた。実施例3では、導電性粒子の表面が電極を構成する導体と同一の導体(Ag)からなる。
実施例4は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、導電性粒子として無鉛ハンダ(Sn−3Ag−0.5Cu)粒子を含有させた導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例1と同じタブ線のサンプル40を用いた。実施例4では、導電性粒子の表面がタブ線の接続表面を構成する導体と同一の導体(Sn−3Ag−0.5Cu)からなる。
実施例5は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例1と同じ導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、銅箔基材にAgメッキ処理を施したタブ線のサンプル40を用いた。実施例5では、導電性粒子の表面がタブ線の接続表面及び電極を構成する導体と同一の導体(Ag)からなる。
実施例6は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例2と同じ導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例5と同じタブ線のサンプル40を用いた。実施例6では、導電性粒子の表面がタブ線の接続表面及び電極を構成する導体と同一の導体(Ag)からなる。
実施例7は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例3と同じ導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例5と同じタブ線のサンプル40を用いた。実施例7では、導電性粒子の表面がタブ線の接続表面及び電極を構成する導体と同一の導体(Ag)からなる。
実施例8は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、導電性粒子として有鉛ハンダ(Sn63−Pb37)粒子を含有させた導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、銅箔基材を有鉛ハンダ(Sn63−Pb37)でメッキ処理を施したタブ線のサンプル40を用いた。実施例8では、導電性粒子の表面がタブ線の接続表面を構成する導体と同一の導体(Sn63−Pb37)からなる。
比較例1は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、導電性粒子としてNi粒子を含有させた導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例1と同じタブ線のサンプル40を用いた。
比較例2は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例4と同じ導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例5と同じタブ線のサンプル40を用いた。
比較例3は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、比較例1と同じ導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、実施例5と同じタブ線のサンプル40を用いた。
比較例4は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例4と同じ導電性接着フィルムのサンプル41を用いた。また、銅箔基材のみからなるタブ線のサンプル40を用いた。
比較例5は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例8と同じタブ線のサンプル40を用いた。また、実施例5と同じタブ線のサンプル40を用いた。
比較例6は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。実施例4と同じタブ線のサンプル40を用いた。また、実施例8と同じタブ線のサンプル40を用いた。
比較例7は、実施例1と同じ太陽電池セルを用いた。また、実施例8と同じタブ線のサンプル40を用いた。また、実施例1と同じタブ線のサンプル40を用いた。
比較例1〜7は、いずれも導電性粒子の表面を構成する導体が、タブ線の接続表面及び電極を構成する導体と異種の導体からなる。
実施例1〜8、比較例1〜7に係る各太陽電池セルについて、初期の発電効率(%)及び高温高湿試験(85℃85%RH×3000hr)後の発電効率(%)を測定し、発電効率の低下率を求めた。結果を表1に示す。評価の指標として、発電効率の低下率が1.5%未満のものを○、1.5%以上3%未満のものを△、3%以上のものを×とした。
Figure 2012164954
表1に示すように、実施例1〜8では、いずれも発電効率の低下率が1.5%未満と、発電効率が高く維持されている。一方、比較例1〜7では、発電効率の低下率が1.5%以上と大幅に低下した。これは、比較例では、タブ線の接続表面及び電極と導電性粒子の表面とが異なる種類の導体で構成されているため、高温多湿の腐食環境下において、いわゆる異種金属接触腐食が生じたためと考えられる。
以上より、実施例1〜8によれば、発電効率及び接続信頼性いずれの面でも実用に耐えられるものであることが分かる。
次いで、本発明の他の実施例について説明する。なお、以下の説明において、上述した太陽電池モジュール1の各構成と同一の構成については同一の符号を付してその詳細を省略する。以下に説明する太陽電池モジュールは、導電性接着フィルム17のバインダー樹脂層に含有される導電性粒子として扁平状の導電性粒子43を用いたものである。
導電性粒子43も、上述した導電性粒子23と同様に、表面がタブ線3の接続表面又はバスバー電極11や裏面電極13を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなり、好ましくは、表面がタブ線3の接続表面及びバスバー電極11や裏面電極13を構成する導体と同一の導体からなる。
扁平状の導電性粒子43を含有した導電性接着フィルム17を用いることにより、低圧で熱加圧しても接続信頼性が確保され、太陽電池セル2のセル割れを防止することができる。
次いで、本発明の実施例について説明する。本実施例は、バインダー樹脂に含有する導電性粒子の材料を異ならせた複数種類の導電性接着フィルムのサンプルを用意し、これら導電性接着フィルムのサンプルを介してタブ線を光電変換素子の表面電極及び裏面電極に熱加圧して接着し太陽電池セルを製造した。
光電変換素子は、表面電極及び裏面電極を、いずれもAgペーストを塗布、焼成することにより形成した。タブ線は、銅箔基材を無鉛ハンダ(Sn−3Ag−0.5Cu)でメッキ処理を施すことにより形成した。
導電性粒子が含有される導電性接着フィルムのバインダー樹脂は、
フェノキシ樹脂(YP−50:新日鐵化学株式会社製);20質量部
液状エポキシ樹脂(EP828:三菱化学株式会社製);50質量部
導電性粒子;10質量部
イミダゾール系潜在性硬化剤(HX3941HP:旭化成株式会社製);20質量部
トルエン;100質量部
を混合し樹脂組成物を調整した。
この樹脂組成物と下記実施例に係る導電性粒子を混合し、50μm厚の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムに、25μm厚となるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間加熱乾燥処理して成膜することにより導電性接着フィルムのサンプルを作成した。
実施例9は、導電性粒子として銀を銅粉に置換メッキさせた銀コート銅粉(三井金属株式会社製 楕円状 平均粒子径5〜10μm)を用いた。銀コート銅粉の添加量は、バインダー樹脂100重量部に対して2重量部とした。導電性接着フィルムの熱加圧条件は、180℃、10sec、2MPaとした。
実施例10は、銀コート銅粉の添加量を、バインダー樹脂100重量部に対して5重量部とし、導電性接着フィルムの加圧圧力を1MPaとした以外は、実施例9と同様の条件とした。
実施例11は、銀コート銅粉の添加量を、バインダー樹脂100重量部に対して5重量部とした以外は、実施例9と同様の条件とした。
実施例12は、銀コート銅粉の添加量を、バインダー樹脂100重量部に対して10重量部とし、導電性接着フィルムの加圧圧力を1MPaとした以外は、実施例9と同様の条件とした。
実施例13は、銀コート銅粉の添加量を、バインダー樹脂100重量部に対して10重量部とした以外は、実施例9と同様の条件とした。
実施例14は、銀コート銅粉の添加量を、バインダー樹脂100重量部に対して10重量部とし、導電性接着フィルムの加圧圧力を5MPaとした以外は、実施例9と同様の条件とした。
なお、導電性粒子の平均粒子径は、導電性粒子の形状を直方体と近似し、この直方体の辺を短い方から順に、短辺a、中辺b、長辺cとし、短辺a、中辺b、長辺cの平均値から、下記式により求める。前記短辺a、中辺b、長辺cは、所定の数、例えば100個の導電性粒子の走査型電子顕微鏡写真から測定し、その平均値を算出して求める。
導電性粒子の平均粒径=(中辺bの平均値+長辺cの平均値)/2
そして、各実施例9〜14に係る太陽電池セルについて、セル割れの有無、及び初期の接続抵抗(mΩ)及び高温高湿試験(85℃85%RH×500hr)後の接続抵抗(mΩ)を測定した(図6参照)。測定結果を表2に示す。
なお、セル割れは、太陽電池のEL(Electro Luminescence)現象を利用したEL検査法により確認した。セル割れが全く見られないものを○、タブ線下10%未満のセル割れが発生したものを△、タブ線下10%以上のセル割れが発生したものを×とした。
また、接続抵抗は、ソーラーシミュレータ(日清紡メカトロニクス社製、ソーラーシュミレーターPVS1116i−M)を用いて標準的な測定条件(照度1000W/m2、温度25℃、スペクトルAM1.5G)のもと、いわゆる4端子法にて行い、JIS C8913(結晶系太陽電池セル出力測定方法)に準拠して測定した。抵抗値が4mΩ未満の場合を◎、抵抗値が4mΩ以上、5mΩ未満の場合を○、抵抗値が5mΩ以上、6mΩ未満の場合を△、抵抗値が6mΩ以上の場合を×とした。
Figure 2012164954
表2に示すように、実施例9〜実施例14では、扁平状の導電性粒子を用いているため、導電性接着フィルムの圧着圧力を低圧としながらセル割れを抑制しつつ、接続信頼性を維持することができた。また、実施例9〜実施例14は、導電性粒子として、扁平状の銀コート銅粉を用いている。したがって、Agペーストを塗布、焼成することにより形成された表面電極及び裏面電極と同一の導体であるため、高温多湿の腐食環境下に曝された場合にも、標準電極電位が近似した導体同士では、腐食電位差が小さくなるため異種金属接触腐食の発生を抑えることができ、発電効率の低下を効果的に防止すると共に接続信頼性を向上させることができる。
実施例9〜実施例14をみると、扁平状の銀コート銅粉をバインダー樹脂100重量部に対して略5重量部添加させることで、高温高圧環境下においても良好な接続信頼性を維持できることがわかる。なお、実施例14では、導電性接着フィルムの圧着圧力を5MPaとやや高くしたため、タブ線下10%未満のセル割れが発生し、また高温高湿試験後の接続抵抗値が上昇した。
1 太陽電池モジュール、2 太陽電池セル、3 タブ線、4 ストリングス、5 マトリクス、6 シート、7 表面カバー、8 バックシート、9 金属フレーム、10 光電変換素子、11 バスバー電極、12 フィンガー電極、13 裏面電極、14 タブ線接続部、17 導電性接着フィルム、22 バインダー樹脂、23 導電性粒子、24 剥離基材、25 リール

Claims (10)

  1. 複数の太陽電池セルと、上記太陽電池セルの表面及び隣接する太陽電池セルの裏面にそれぞれ形成された電極上に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介して接着され、複数の上記太陽電池セル同士を接続するタブ線とを備え、
    上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面又は上記電極を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなる太陽電池モジュール。
  2. 上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面又は上記電極を構成する導体の少なくとも一方と同一の導体からなる請求項1記載の太陽電池モジュール。
  3. 上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面及び上記電極を構成する導体と同一の導体からなる請求項2記載の太陽電池モジュール。
  4. 上記導電性粒子の表面は、銀又はハンダである請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 上記導電性粒子は、銅からなるコア材を用いている請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 扁平状の導電性粒子を用いた請求項1記載の太陽電池モジュール。
  7. 上記導電性粒子は、銀コートされた銅粒子である請求項6記載の太陽電池モジュール。
  8. 太陽電池セルの表面電極に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介してタブ線の一端側を配置し、上記太陽電池セルと隣接する太陽電池セルの裏面電極に導電性粒子を含有する導電性接着剤を介して上記タブ線の他端側を配置する工程と、
    上記タブ線を上記表面電極及び上記裏面電極へ熱加圧し、上記導電性接着剤によって上記タブ線を上記表面電極及び上記裏面電極へ接着する工程とを有し、
    上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面又は上記電極を構成する導体の少なくとも一方と同種の導体からなる太陽電池モジュールの製造方法。
  9. 上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面又は上記電極を構成する導体の少なくとも一方と同一の導体からなる請求項8記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 上記導電性粒子の表面は、上記タブ線の接続表面及び上記電極を構成する導体と同一の導体からなる請求項9記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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