JP2012164915A - 光電変換装置および光電変換モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】大型化に寄与することが可能な光電変換装置および光電変換モジュールを提供する。
【解決手段】光電変換装置2であって、基板5と、基板5の上方に設けられた光電変換素子4とを備え、基板5は、側面に設けられた2つの開口部と、内部に設けられた、平面透視して光電変換素子4と重なる領域に配置されかつ2つの開口部に連続して接続された空洞部Cとを有することを特徴とする。光電変換素子4から伝わる熱は、空洞部Cに流れる液体が吸収して、基板5が高温になるのを抑制することができるので、光電変換効率を良好に維持しつつ大型化に寄与することが可能な光電変換装置2および光電変換モジュール。
【選択図】図2
【解決手段】光電変換装置2であって、基板5と、基板5の上方に設けられた光電変換素子4とを備え、基板5は、側面に設けられた2つの開口部と、内部に設けられた、平面透視して光電変換素子4と重なる領域に配置されかつ2つの開口部に連続して接続された空洞部Cとを有することを特徴とする。光電変換素子4から伝わる熱は、空洞部Cに流れる液体が吸収して、基板5が高温になるのを抑制することができるので、光電変換効率を良好に維持しつつ大型化に寄与することが可能な光電変換装置2および光電変換モジュール。
【選択図】図2
Description
本発明は、光電変換装置およびその光電変換装置を用いた光電変換モジュールに関する。
近年、光電変換素子を有する光電変換装置の開発が進められている。例示的な光電変換装置としては、太陽エネルギーを電力に変換する太陽電池装置がある。特に、発電効率の向上を目的として、集光型の太陽電池装置の開発が進められている。光電変換装置は、光エネルギーを電力エネルギーに変換する光電変換素子を有している。光電変換装置が例えば太陽電池装置の場合、光電変換素子は、太陽エネルギーを電力エネルギーに変換する太陽電池素子である(例えば、特許文献1参照)。
なお、光電変換装置は、光電変換素子上に、光電変換素子に光を集光させる集光部材が設けられる。
光電変換装置は、光を集光して電気に変換するものであるため、室外にて設置されて用いられる場合は、太陽光の影響を受けやすい。そのため、太陽光の影響によって、光電変換素子が高温になって、光電変換素子の電気特性が変化し、光電変換素子の太陽エネルギーを電力エネルギーに変換する光電変換効率が低下する虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光電変換効率を良好に維持することが可能な光電変換装置および光電変換モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る光電変換装置は、基板と、前記基板の上方に設けられた光電変換素子を備え、前記基板は、前記基板の側面または下面に設けられた2つの開口部と、前記基板内に設けられ、平面透視して前記光電変換素子と重なる領域に配置されかつ前記2つの開口部と連続して接続された空洞部を有することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールは、前記光電変換装置と、前記光電変換装置の上方に設けられた、外部からの光を受光して前記光電変換素子に受光した光を集める集光部材を備えている。
本発明によれば、光電変換効率を良好に維持することが可能な光電変換装置および光電変換モジュールを提供することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる光電変換装置および光電変換モジュールの実施形態の例を説明する。なお、本発明は以下の実施形態の例に限定されないものである。
<光電変換モジュールの概略構成>
図1は、本実施形態に係る光電変換モジュール1の概観斜視図と、その一部を拡大した分解斜視図である。図2は、図1に示す光電変換モジュール1の一部である光電変換装置2および集光部材3の断面図である。図3は、光電変換装置2の平面図であって、光電変換装置2同士の接続関係を示している。図4は、光電変換装置2の透過平面図であって、基板内に設けられた空洞部を示している。図5は、光電変換素子と整流素子との間の電気的接続関係を示している。図6は、光電変換装置2の透過平面図であって、光電変換装置2と整流素子との配置関係を示している。なお、図2は、図3のA−A’線に沿って光電変換装置2を切断したときの断面図である。
図1は、本実施形態に係る光電変換モジュール1の概観斜視図と、その一部を拡大した分解斜視図である。図2は、図1に示す光電変換モジュール1の一部である光電変換装置2および集光部材3の断面図である。図3は、光電変換装置2の平面図であって、光電変換装置2同士の接続関係を示している。図4は、光電変換装置2の透過平面図であって、基板内に設けられた空洞部を示している。図5は、光電変換素子と整流素子との間の電気的接続関係を示している。図6は、光電変換装置2の透過平面図であって、光電変換装置2と整流素子との配置関係を示している。なお、図2は、図3のA−A’線に沿って光電変換装置2を切断したときの断面図である。
本実施形態に係る光電変換モジュール1は、太陽光を電力に変換する太陽光発電モジュールである。また、本実施形態に係る光電変換装置2は、光を電気に変換する光電変換素子4を含んでいる。かかる光電変換素子4は、例えば太陽光を受光して発電する機能を備えている。光電変換モジュール1は、図1に示すように、複数の光電変換装置2を含んで構成されている。そして、複数の光電変換装置2が、電気的に並列または直列に接続されている。
光電変換モジュール1は、光電変換装置2と、光を受光する集光部材3とを含んでいる。集光部材3は、光電変換装置2の上方に設けられている。集光部材3は、例えばドーム形状のフレネルレンズである。集光部材3は、外部からの光を受光するとともに、受光した光を光電変換装置2の光電変換素子4に集める機能を備えている。なお、集光部材3は、例えばガラス、プラスチックまたは樹脂等からなる。かかる集光部材3は、レンズ部材3aとフレーム部材3bを含んでおり、レンズ部材3aの外周を取り囲むようにフレーム部材3bにて固定されている。
光電変換装置2は、基板5と、基板5の上方に設けられた光電変換素子4とを備えている。さらに、光電変換装置2は、基板5の下方に設けられた整流素子6と、基板5内に設けられた、整流素子6を光電変換素子4に整流方向が出力電圧に対して逆方向となるように電気的に並列に接続されたビア導体7とを備えている。
基板5は、光電変換素子4に伝わる熱を外部に放熱する機能を備えている。基板5は、基板5内に平面透視して光電変換素子4と重なる領域に空洞部Cを有する。また、基板5の側面の2箇所には、空洞部Cに連続する開口部Oが設けられている。開口部Oの一方から開口部Oの他方に向かって、例えば、水、油または不凍液等の液体が流れる。そして、
空洞部Cに流れる液体が、基板5の熱を吸収して、基板5を冷却することができる。空洞部Cに流れる液体は、開口部Oの一方から空洞部Cを通って開口部Oの他方に流れ、空洞部Cから外部に排出される。そして、新たな液体が、開口部Oの一方から空洞部C内に流れ込む。基板5の熱を吸熱した液体は基板5外に排出されて、新たに冷やされた液体が空洞部C内に流れて、基板5の温度が高温になるのを抑制することができる。
空洞部Cに流れる液体が、基板5の熱を吸収して、基板5を冷却することができる。空洞部Cに流れる液体は、開口部Oの一方から空洞部Cを通って開口部Oの他方に流れ、空洞部Cから外部に排出される。そして、新たな液体が、開口部Oの一方から空洞部C内に流れ込む。基板5の熱を吸熱した液体は基板5外に排出されて、新たに冷やされた液体が空洞部C内に流れて、基板5の温度が高温になるのを抑制することができる。
光電変換装置2は、集光部材3を介して伝わる光のエネルギーの一部が熱に変換されて発熱する。そのため、基板5は、光電変換素子4から熱が伝わりやすい材料からなる。光電変換素子4から伝わる熱は、空洞部Cに流れる液体が吸収して、基板5が高温になるのを抑制することができる。さらに、基板5を冷やすことで、光電変換素子4が高温になるのを抑制することができる。基板5は、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミニウム等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。また、基板5は、銅、アルミ、鉄、ニッケル、コバルト、クロムまたはそれらの合金等の放熱性の優れた金属材料からなる。なお、基板5の熱伝導率は、例えば180W/(m・K)以上に設定されている。また、基板5の熱膨張率は、例えば、3×10−6/℃以上18×10−6/℃以下に設定されている。
基板5の大きさは、複数のセラミック基板8を設けることができる大きさに設定されている。基板5の大きさは、例えば、平面視したときの1辺の長さが20mm以上200mm以下であって、上下方向の厚みが0.5mm以上10mm以下に設定されている。
また、基板5上には、複数のセラミック基板8がマトリックス状に配置されている。そして、空洞部Cは、平面透視したときに複数のセラミック基板8と重なるように設けられている。空洞部Cは、基板5内に2つ設けられている。そして、2つの空洞部Cは、互いに連続して沿って形成されている。なお、空洞部Cの一方の開口部Oから他方の開口部Oまでの長さは、例えば1辺長さ以上1辺長さの30倍以下に設定可能であって、上下方向の厚みが0.1mm以上9mm以下に設定されている。
セラミック基板8は、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミニウム等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。なお、セラミック基板8の熱伝導率は、例えば、14W/(m・K)以上200W/(m・K)以下に設定されている。また、セラミック基板8の熱膨張率は、例えば、3×10−6/℃以上10×10−6/℃以下に設定されている。
各セラミック基板8の大きさは、1つのセラミック基板8の上面に、1つの光電変換素子4を実装できる大きさに設定されている。各セラミック基板8の大きさは、例えば、平面視したときの1辺の長さが3mm以上30mm以下であって、上下方向の厚みが0.1mm以上5mm以下に設定されている。
基板5の材料とセラミック基板8の材料が異なる場合は、基板5上に複数のセラミック基板8をマトリックス状に実装することで、セラミック基板8を小分けにすることができ、基板5とセラミック基板8の熱膨張差に起因して、基板5またはセラミック基板8が破壊されるのを抑制することができる。また、基板5の材料とセラミック基板8の材料とに同一のセラミック材料を用いた場合は、基板5またはセラミック基板8を一体焼成で作製することができ、基板5またはセラミック基板8に形成したパターンを引き回すことができ、製造工程を単純化することができる。
各セラミック基板8上には、第1電極層9としての電極パターンが設けられている。第1電極層9は、光電変換素子4と電気的に接続されており、光電変換素子4にて起電された電力を外部に取り出すためのものである。第1電極層9は、例えば、銅、銀、金、鉄、
アルミニウム、ニッケル、コバルトまたはクロム等の金属材料、あるいはそれらの合金からなる。
アルミニウム、ニッケル、コバルトまたはクロム等の金属材料、あるいはそれらの合金からなる。
光電変換素子4は、セラミック基板8上に配置されている。光電変換素子4は、例えばボンディングワイヤを介して第1電極層9に電気的に接続されている。また、光電変換素子4は、セラミック基板8上にメタライズされた電極パターン上に実装されてもよい。
光電変換素子4は、光を電力に変換する機能を備えている。光電変換素子4は、例えば、III−V族化合物半導体を含んでいる太陽電池素子である。光電変換素子4は、光起電
力効果により、受けた光を即時に電力に変換して出力電圧を出力することができる。太陽電池素子は、例えば、InGaP/GaAs/Ge3接合型セルの構造である。インジウムガリウムリントップセルは、660nm以下の波長領域に含まれる光をエネルギー変換する。ガリウムヒ素ミドルセルは、660nm以上890nm以下の波長領域に含まれる光をエネルギー変換する。ゲルマニウムボトムセルは、890nm以上2000nm以下の波長領域に含まれる光をエネルギー変換する。3つのセルは、トンネル接合を介して直列に接続されている。開放電圧は、3つのセルの起電圧の和である。
力効果により、受けた光を即時に電力に変換して出力電圧を出力することができる。太陽電池素子は、例えば、InGaP/GaAs/Ge3接合型セルの構造である。インジウムガリウムリントップセルは、660nm以下の波長領域に含まれる光をエネルギー変換する。ガリウムヒ素ミドルセルは、660nm以上890nm以下の波長領域に含まれる光をエネルギー変換する。ゲルマニウムボトムセルは、890nm以上2000nm以下の波長領域に含まれる光をエネルギー変換する。3つのセルは、トンネル接合を介して直列に接続されている。開放電圧は、3つのセルの起電圧の和である。
光電変換素子4の大きさは、例えば、平面視したときの1辺の長さが3mm以上15mm以下であって、上下方向の厚みが0.3mm以上5mm以下に設定されている。そして、1つの光電変換素子4を1つのセラミック基板8に重ね合わせた状態では、平面視したときにセラミック基板8の端部と光電変換素子4の端部との間の距離は、例えば10mm以下に設定されている。
光電変換素子4にて起電された電力は、リードフレーム10から外部に取り出される。リードフレーム10は端子として機能する。リードフレーム10は、電気的に直列に接続された複数の光電変換素子4の端部に設けられている。
セラミック基板8上に設けられるリードフレーム10は、光電変換素子4にて起電された電力を外部に取り出すためのものである。リードフレーム10は、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルトまたはクロム等の金属材料、あるいはそれらの合金からなる。
基板5上には、複数の光電変換素子4を取り囲むように枠体11が設けられている。枠体11は、基板5に対して、例えば半田または接合樹脂を介して接続される。
枠体11の一部には、枠体11の一部が途切れるような隙間が設けられているとともに、この隙間にリードフレーム10が設けられる。なお、リードフレーム10は、枠体11が金属材料からなる場合は、枠体11と絶縁するように枠体11とリードフレーム10の間に絶縁材料が介在されている。
枠体11は、例えば、銅、アルミ、鉄、ニッケル、コバルト、クロムまたはそれらの合金等の金属材料、あるいはアルミナ、ムライトまたは窒化アルミニウム等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。なお、枠体11の熱伝導率は、例えば、14W/(m・K)以上200W/(m・K)以下に設定されている。また、枠体11の熱膨張率は、例えば、3×10−6/℃以上10×10−6/℃以下に設定されている。
枠体11は、セラミック基板8と同じ材料から構成した場合は、セラミック基板8の熱膨張率と枠体11の熱膨張率とを合わせることができる。セラミック基板8と枠体11との熱膨張率を合わせることで、太陽光等の熱によって、両者の熱膨張率の違いにより、リ
ードフレーム10に加わる熱応力が特定箇所に集中するのを抑制することができる。その結果、リードフレーム10が変形して、枠体11から剥離するのを抑制することができ、光電変換装置2の気密性を向上させることができる。
ードフレーム10に加わる熱応力が特定箇所に集中するのを抑制することができる。その結果、リードフレーム10が変形して、枠体11から剥離するのを抑制することができ、光電変換装置2の気密性を向上させることができる。
枠体11上には、複数の光電変換素子4を覆うように光透過性基板12が設けられている。光透過性基板12は、枠体11に対して、例えば半田または接合樹脂を介して接続される。光電変換素子4が、基板5、枠体11、光透過性基板12で囲まれることで気密封止される。なお、気密封止される空間は、不活性ガスが充填されている。あるいは、気密封止される空間は、大気よりも圧力の低い低圧状態に維持されている。
光透過性基板12は、基板5と対向配置して設けられている。光透過性基板12は、太陽光を透過させて、複数の光電変換素子4に照射可能なものである。光透過性基板12は、例えば、ガラス、プラスチックまたは樹脂等の光透過性の材料からなる。光透過性基板12の大きさは、基板5と重なる大きさであって、例えば、平面視したときの1辺の長さが20mm以上200mm以下であって、上下方向の厚みが0.2mm以上5mm以下に設定されている。
光透過性基板12は、光電変換素子4と間を空けて設けられている。光電変換素子4と光透過性基板12とが気密封止された空間を介して設けられることで、光透過性基板12の一部が光電変換素子4と接触し、光透過性基板12または光電変換素子4が損傷するのを抑制することができる。仮に、光電変換素子4が損傷すると、光電変換素子4の光電変換効率が低減することがあるが、本実施形態によれば、両者が接触しないため、光電変換素子4の光電変換効率が低減するのを抑制することができる。また、仮に、光透過性基板12が損傷すると、集光部材3から光電変換素子4に向かう光が損傷した箇所にて乱反射する虞があるが、本実施形態によれば、両者が接触しないため、光電変換素子4に集光する光の量が低減するのを抑制することができる。
基板5の下面には、整流素子6が設けられている。整流素子6は、図5に示すように、光電変換素子4の出力電圧に対してその整流方向が逆方向となるように光電変換素子4に電気的に並列に接続されている。ここで、光電変換素子4と、光電変換素子4に整流方向が出力電圧に対して逆方向となるように電気的に並列に接続された整流素子6とを電気ユニットUと称する。図5では、複数の電気ユニットUが電気的に直列に接続された電気回路を示している。整流素子6は、光電変換素子4が影等により発電量が小さくなる等バラツキが生じたり、抵抗が大きくなって発電電力が低下したりすることを避ける等、発電電力の低下を最小限に抑えるためのものである。整流素子6は、例えば、バイパスダイオード、電圧・電流調整機能を備えたIC素子等を用いることで、流れる電流をバイパスさせて発電電力の低下を最小限に抑えることが可能となる。仮に、整流素子6を、基板5の上面に光電変換素子4と並設しようとすると、基板5の上面に占める光電変換素子4の面積が小さくなってしまう。光電変換素子4の基板5の上面に占める面積が小さくなると、光電変換素子4の受光する光の量が低減し、光電変換装置2としての起電力が低下することになる。そこで、整流素子6を光電変換素子4と並設せずに、基板5の下面に設けることで、基板5の上面に占める光電変換素子4の面積を大きくすることができ、光電変換装置2の起電力を向上させることができる。
整流素子6は、図6に示すように、平面透視して、光電変換素子4と重なる領域に配置されている。整流素子6を光電変換素子4と重なるように配置した場合は、基板5の上面に占める光電変換素子4の面積を最大限大きくすることができ、光電変換装置2の起電力を効果的に向上させることができる。
整流素子6は、基板5の下面には、第2電極層13としての電極パターンが設けられて
いる。第2電極層13は、整流素子6と電気的に接続されている。第2電極層13は、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルトまたはクロム等の金属材料、あるいはそれらの合金からなる。
いる。第2電極層13は、整流素子6と電気的に接続されている。第2電極層13は、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルトまたはクロム等の金属材料、あるいはそれらの合金からなる。
整流素子6は、例えばボンディングワイヤを介して第2電極層13に電気的に接続されている。また、整流素子6は、基板5の下面にメタライズされた電極パターン上に実装されてもよい。
ビア導体7は、第1電極層9と第2電極層13との間に設けられている。ビア導体7は、セラミック基板8および基板5を貫通する構造である。ビア導体7は、整流素子6を光電変換素子4に対して電気的に並列に接続することができる。ビア導体7は、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルトまたはクロム等の金属材料、あるいはそれらの合金からなる。なお、ビア導体7は、セラミック基板8および基板5に対してレーザー加工したビア孔に導電ペーストを埋め込むことで作製することができる。ビア導体7の径は、例えば0.2mm以上5mm以下に設定されている。
ビア導体7を用いることで、基板5の下面に整流素子6を設けることができ、基板5上面に占める光電変換素子4の面積を大きくすることができ、光電変換素子4の光電変換効率を向上させることができる。
また、空洞部Cは、複数のビア導体7の間に設けられる。ビア導体7と空洞部Cとは間をあけて配置されている。仮に、ビア導体7と空洞部とCが接している場合は、空洞部Cに液体が流れるため、ビア導体7が酸化し、ビア導体7に所望する電流が流れなくなる虞がある。そこで、ビア導体7と空洞部Cとを離して配置することで、ビア導体7が酸化するのを抑制することができる。
光電変換モジュール1および光電変換装置2は、光を集光して電気に変換するものである。室外に設置して使用されることが多いため、太陽光による熱の影響を受けやすい。また、光電変換モジュール1および光電変換装置2は、昼と夜とで、外気の温度差が大きく影響する。さらに、光電変換モジュール1および光電変換装置2は、天候の影響をも受ける。そのため、光電変換モジュール1および光電変換装置2は、温度差の違いにより、熱膨張を起こしやすい環境におかれている。
そのため、光電変換モジュール1および光電変換装置2は、基板5の片面である上面に光電変換素子4および整流素子6の両方を実装すると、光電変換素子4と整流素子6とから発生する熱によって基板5の反りが大きくなりやすく、光電変換素子4または整流素子6が基板5から剥離する虞がある。特に、光電変換モジュール1および光電変換装置2を大型化しようとすると基板5が破壊される虞が大きくなる。
また、光電変換モジュール1および光電変換装置2は、大型の基板5に対して、複数のセラミック基板8を実装して、各セラミック基板8に光電変換素子4を実装した構造とする。その結果、複数の光電変換素子4を実装するセラミック基板8を複数に分断して基板5上に実装することによって、基板5とセラミック基板8との熱膨張率の違いによる熱膨張の影響を低減することができ、基板5からセラミック基板8が剥離するのを抑制することができる。さらに、基板5の一主面に光電変換素子4を実装し、基板5の他主面に整流素子6を実装することで、基板5の破壊を効果的に抑制することができ、光電変換モジュール1および光電変換装置2を大型化することができる。
光電変換モジュール1および光電変換装置2は、光電変換素子4が太陽光の影響によって高温になり、光電変換効率が低下する虞があるが、本実施形態のように、基板5内に空
洞部Cを設けて、その空洞部Cに液体を流して、基板5が高温になるのを抑制することができる。さらに、光電変換素子4の熱を基板5を介して液体が吸温することで、光電変換素子4の温度が上昇しにくくすることができ、光電変換効率が低下するのを効果的に抑制することができる。上述したように、光電変換効率を良好に維持することができる光電変換装モジュール1および光電変換装置2を提供することができる。
洞部Cを設けて、その空洞部Cに液体を流して、基板5が高温になるのを抑制することができる。さらに、光電変換素子4の熱を基板5を介して液体が吸温することで、光電変換素子4の温度が上昇しにくくすることができ、光電変換効率が低下するのを効果的に抑制することができる。上述したように、光電変換効率を良好に維持することができる光電変換装モジュール1および光電変換装置2を提供することができる。
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。なお、空洞部Cに液体を流さずに、冷気等の気体を流す構造であってもよい。
<変形例>
以下、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、本発明の実施形態の変形例に係る光電変換モジュール1および光電変換装置2のうち、本発明の実施形態に係る光電変換モジュール1および光電変換装置2と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。なお、図7から図12は、一変形例に係る光電変換装置2を示す図であって、図7から図11は図2に相当し、図12は図4に相当する。
以下、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、本発明の実施形態の変形例に係る光電変換モジュール1および光電変換装置2のうち、本発明の実施形態に係る光電変換モジュール1および光電変換装置2と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。なお、図7から図12は、一変形例に係る光電変換装置2を示す図であって、図7から図11は図2に相当し、図12は図4に相当する。
上述した実施形態に係る光電変換装置2は、セラミック基板8を用いたが、これに限られない。例えば、図7に示すように、セラミック基板8を設けずに、基板5の上面に直接光電変換素子4を実装した構造であってもよい。
光電変換素子4を直接基板5の上面に実装することで、光電変換装置2の厚みを小さくすることができ、太陽光を受光する受光面積を確保するとともに、光電変換装置2の小型化を実現することができる。また、光電変換素子4にて発生する熱を直接基板5に伝え、基板5から外部に向かって放熱することができる。その結果、光電変換素子4にて発生した熱がパッケージ内部にてこもりにくくすることができ、パッケージの封止が破壊されるのを抑制することができる。
また、上述した実施形態に係る光電変換装置2は、第1電極層9および第2電極層13を用いたが、これに限られない。例えば、図8に示すように、第1電極層9および第2電極層13を設けずに、ビア導体7を介して直接光電変換素子4と整流素子6とを電気的に接続した構造であってもよい。
ビア導体7を介して直接光電変換素子4と整流素子6とを電気的に接続することで、第1電極層9および第2電極層13にて発生する熱をなくすことができる。そして、光電変換素子4にて起電した電力の第1電極層9および第2電極層13での消費電力をなくし、光電変換装置2から取り出す電力を大きくすることができ、発電量の大きな光電変換モジュール1および光電変換装置2を実現することができる。
また、上述した実施形態に係る光電変換装置2は、枠体11を用いて、光電変換素子4の封止性を確保していたが、これに限られない。例えば、図9に示すように、基板5と光透過性基板12との間に透光性樹脂14を充填した構造であってもよい。
透光性樹脂14は、光が透過するものであって、基板5と光透過性基板12とを接合するものである。透光性樹脂14は、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シアネート樹脂、シリコーン樹脂またはビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはポリエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂等の封止性に優れた材料からなる。
本変形例に係る光電変換装置2は、複数の光電変換素子4を透光性樹脂14にて覆うことによって、基板5と光透過性基板12の接着性を向上させることができ、基板5と光透過性基板12とを剥離しにくくすることができ、基板5と光透過性基板12との間に挟まれる複数の光電変換素子4の気密性を良好に維持することができる。
また、上述した実施形態に係る光電変換装置2は、整流素子6がパッケージ外にあったが、これに限られない。例えば、図10に示すように、整流素子6をパッケージ内に設けた構造であってもよい。
図10に示すように、基板5の下面の外周に沿って支持体15を設け、支持体15に例えば半田または接合樹脂を介して封止基板16を設ける構造であってもよい。支持体15は、例えば、例えば、銅、アルミ、鉄、ニッケル、コバルト、クロムまたはそれらの合金等の金属材料、あるいはアルミナ、ムライトまたは窒化アルミニウム等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。
また、封止基板16は、整流素子6を封止するものであって、複数の整流素子6を覆うものである。封止基板16は、例えば、銅、アルミまたはそれらの合金等の材料からなる。
また、上述した実施形態に係る光電変換装置2は、基板5に絶縁材料を用いたが、これに限られない。例えば、図11に示すように、基板5aを金属材料にしてもよい。
また、図11に示すように、基板5aを金属材料から構成した場合は、光電変換素子4と基板5aとの間に第1絶縁層17を設け、整流素子6と基板5aとの間に第2絶縁層18を設けて、基板5aに対して光電変換素子4および整流素子6を絶縁させる。さらに、基板5aには、貫通孔が形成されている。そして、貫通孔の内壁面に絶縁体19を設け、ビア導体7を基板5aから絶縁させるとともに、ビア導体7を介して光電変換素子4と整流素子6とを電気的に接続する。
基板5aを金属材料とすることで、光電変換素子4によって発熱された熱を基板5aを介して外部に放散させやすくすることができ、光電変換装置内に熱がこもりにくくすることで、光電変換素子4の電気特性が変化するのを抑制することができる。
また、上述した実施形態に係る光電変換装置2は、基板5の側面に開口部Oを設けた構造であったが、これに限られない。例えば、図12に示すように、基板5の下面に開口部Oxを設けた構造であってもよい。
図12に示すように、基板5の下面に2つの開口部Oxを設け、開口部Oxのそれぞれを基板5内の空洞部Cと接続する。そして、一方の開口部Oxから他方の開口部Oxに向けて液体を流して、基板5の温度が高温になるのを抑制することができる。
<光電変換モジュールの製造方法>
ここで、光電変換モジュール1および光電変換装置2の製造方法を説明する。まず、基板5およびセラミック基板8を準備する。基板5およびセラミック基板8が、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム等の原料粉末に、有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して混合物を得る。そして、基板5およびセラミック基板8の型枠内に、混合物を充填して乾燥させた後、焼結前の基板5およびセラミック基板8を取り出す。
ここで、光電変換モジュール1および光電変換装置2の製造方法を説明する。まず、基板5およびセラミック基板8を準備する。基板5およびセラミック基板8が、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム等の原料粉末に、有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して混合物を得る。そして、基板5およびセラミック基板8の型枠内に、混合物を充填して乾燥させた後、焼結前の基板5およびセラミック基板8を取り出す。
そして、焼結前の基板5およびセラミック基板8に対して、例えばレーザーを用いて、基板5およびセラミック基板8の所定個所にビア孔を形成する。
また、タングステンまたはモリブデン等の高融点金属粉末を準備し、この粉末に有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して金属ペーストを得る。そして、取り出した焼結前の基板5およびセラミック基板8のビア孔に対して、例えばスクリーン印刷法を用いて、金属ペーストを塗って光電変換素子4と整流素子6とを電気的に接続するためのビア孔7を形成する。
また、基板5およびセラミック基板8の所定個所に金属ペーストを印刷して、第1電極層9および第2電極層13を形成する。その後、基板5およびセラミック基板8を、約1600℃の温度で焼成することにより、基板5およびセラミック基板8をそれぞれ作製することができる。さらに、基板5上に光電変換素子4を実装したセラミック基板8を、例えば半田または接合樹脂を介して接続する。
次に、枠体11および光透過性基板12を準備する。そして、基板5に対して、基板5の外周に沿って複数の光電変換素子4を取り囲むように、枠体11を例えば半田を介して接合する。さらに、リードフレーム10を枠体11の所定個所に例えば半田を介して接続する。そして、光透過性基板12を基板5に対向するように位置決めして、不活性ガス雰囲気中にて、接合樹脂12を介して基板5と光透過性基板12とを接合する。このようにして、光電変換装置2を作製することができる。さらに、光電変換装置2の上方に集光部材3を位置決めして設けることで、光電変換モジュール1を作製することができる。
1 光電変換モジュール
2 光電変換装置
3 集光部材
3a レンズ部材
3b フレーム部材
4 光電変換素子
5 基板
6 整流素子
7 ビア導体
8 セラミック基板
9 第1電極層
10 リードフレーム
11 枠体
12 光透過性基板
13 第2電極層
C 空洞部
O 開口部
2 光電変換装置
3 集光部材
3a レンズ部材
3b フレーム部材
4 光電変換素子
5 基板
6 整流素子
7 ビア導体
8 セラミック基板
9 第1電極層
10 リードフレーム
11 枠体
12 光透過性基板
13 第2電極層
C 空洞部
O 開口部
Claims (5)
- 基板と、前記基板の上方に設けられた光電変換素子とを備え、
前記基板は、側面または下面に設けられた2つの開口部と、内部に設けられた、平面透視して前記光電変換素子と重なる領域に配置されかつ前記2つの開口部に連続して接続された空洞部とを有することを特徴とする光電変換装置。 - 請求項1に記載の光電変換装置であって、
前記基板の下方に設けられた整流素子と、
前記基板内に設けられた、前記整流素子を前記光電変換素子に整流方向が出力電圧に対して逆方向となるように電気的に並列に接続しているビア導体とをさらに備え、
前記空洞部は、前記ビア導体と間をあけて設けられていることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項2に記載の光電変換装置であって、
前記整流素子は、平面透視して前記光電変換素子と重なる領域に配置されていることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項2または請求項3に記載の光電変換装置であって、
前記空洞部には、液体が流れることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光電変換装置と、
前記光電変換装置の上方に設けられた、外部からの光を受光して前記光電変換素子に集める集光部材とを備えた光電変換モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011025863A JP2012164915A (ja) | 2011-02-09 | 2011-02-09 | 光電変換装置および光電変換モジュール |
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JP2011025863A JP2012164915A (ja) | 2011-02-09 | 2011-02-09 | 光電変換装置および光電変換モジュール |
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JP (1) | JP2012164915A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014105957A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Mitsubishi Electric Corp | 混成型ソーラーシステム |
-
2011
- 2011-02-09 JP JP2011025863A patent/JP2012164915A/ja not_active Withdrawn
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