JP2012163080A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Junichi Suzuki
純一 鈴木
Takahiko Fujiwara
孝彦 藤原
Akira Tomimatsu
亮 冨松
Ryota Ogami
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Abstract

【課題】機関の運転状態が過渡運転状態となったこと等に起因して下流側空燃比センサの出力値がリッチとなったとき、空燃比のフィードバック制御と触媒の反応とに起因して空燃比を更にリッチに設定することを防止する。
【解決手段】空燃比制御装置は、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsがリッチ判定閾値以上となったときに触媒43に流入するガスがリーン空燃比となり、且つ、出力値Voxsがリーン判定閾値以下となったとき触媒流入ガスがリッチ空燃比となるように空燃比のフィードバック制御を行う。更に、上流側空燃比が所定値以下となり、且つ、その後に取得される下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの極大値がある範囲内の値であるとき、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが「触媒43の状態が酸素過剰状態となる前」に低下すると予測し、酸素過剰状態であると判定するためのリーン判定閾値を通常値よりも小さくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気通路に三元触媒を備えた内燃機関の空燃比制御装置に関する。
従来より、内燃機関から排出される排ガスを浄化するために同機関の排気通路に三元触媒が配設されている。三元触媒は、周知のように、その三元触媒に流入するガス(触媒流入ガス)に過剰の酸素が含まれているときその酸素を吸蔵するとともにNOxを浄化する。三元触媒は、触媒流入ガスに過剰な未燃物が含まれているとき、吸蔵している酸素を放出して未燃物を浄化する。以下、三元触媒は単に「触媒」とも称呼される。
従来の空燃比制御装置(従来装置)は、機関の排気通路であって触媒の下流に配設された下流側空燃比センサを備える。従来装置は、その下流側空燃比センサの出力値に基づいて、触媒の状態(触媒の酸素吸蔵状態)を実質的に判定し、その判定した触媒の状態に基づいて触媒流入ガスの空燃比を変更する。
より具体的に述べると、下流側空燃比センサは図3に示した出力値Voxsを出力する。下流側空燃比センサは濃淡電池型の酸素濃度センサとも称呼される。
この下流側空燃比センサの出力値Voxsは、触媒から流出するガス(以下、「触媒流出ガス」とも称呼される。)の空燃比が理論空燃比よりも小さい場合(理論空燃比よりもリッチ側の空燃比である場合)、即ち、触媒流出ガスに過剰な酸素が含まれていない場合、最大値Vmax又は最大値Vmax近傍の値となる。この場合、触媒の状態は、酸素不足状態である(触媒内に酸素が殆ど吸蔵されていない)と判断することができる。従って、この場合、触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい空燃比(リーン空燃比)となるように、即ち、触媒に過剰な酸素が流入するように、機関に供給される混合気の空燃比(機関の空燃比)を制御すべきである。
一方、下流側空燃比センサの出力値Voxsは、触媒流出ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい場合(理論空燃比よりもリーン側の空燃比である場合)、即ち、触媒流出ガスに過剰の酸素が含まれている場合、最小値Vmin又は最小値Vmin近傍の値となる。この場合、触媒の状態は、酸素過剰状態である(触媒内に吸蔵されている酸素の量が、最大酸素吸蔵量Cmaxに近い)と判断することができる。従って、この場合、触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さい空燃比(リッチ空燃比)となるように、即ち、触媒に過剰な未燃物が流入するように、機関の空燃比を制御すべきである。
そこで、従来装置は、出力値Voxsが「最大値Vmaxと最小値Vminとの平均値(中央の値)である中央値Vmid=(Vmax+Vmin)/2に設定された下流側目標値Voxsref」に一致するように空燃比のフィードバック量を比例・積分制御(PI制御)等に基づいて算出する。この空燃比のフィードバック量は、便宜上「サブフィードバック量」とも称呼される。従来装置は、「理論空燃比を得るための基本燃料噴射量又は触媒流入ガスの目標空燃比」を「サブフィードバック量」により補正することにより、機関に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御し、以って、触媒流入ガスの空燃比を制御している(特許文献1及び特許文献2を参照。)。
特開2005−155401号公報 特開平8−158915号公報
ところで、酸素濃度センサである下流側空燃比センサの出力値Voxsは、その大きさに依存して3つの状態に分けることができる。3つの状態のうちの一つは、出力値Voxsが、最大値Vmaxに近い値(最大値Vmaxから第1値を減じた値よりも大きい値であり、例えば、0.8V以上の値)となっている状態である。この場合、酸素濃度センサが有する「触媒層及び/又は拡散層」は実質的に還元状態にある。つまり、この場合、触媒から十分な量の還元成分(未燃物)が流出していると考えることができ、従って、触媒は酸素不足状態(リッチ状態)にあると判定することができる。
3つの状態のうちの他の一つは、出力値Voxsが、最小値Vminに近い値(最小値Vminに第2値を加えた値より小さい値であり、例えば、0.4V以下の値)となっている状態である。この場合、酸素濃度センサが有する「触媒層及び/又は拡散層」は実質的に酸化状態にある。つまり、この場合、触媒から十分な量の酸素が流出していると考えることができ、従って、触媒は酸素過剰状態(リーン状態)にあると判定することができる。
3つの状態のうちの残りの一つは、出力値Voxsが、最大値Vmaxにも近くなく且つ最小値Vminにも近くない値(最大値Vmaxから第1値を減じた値と、最小値Vminに第2値を加えた値と、の間の値であり、例えば、0.4V〜0.8Vの値)となっている状態である。この場合、出力値Voxsの履歴により、触媒の状態が酸素不足状態であったり酸素過剰状態であったりする。
このため、従来装置のように、下流側空燃比センサの出力値Voxsが中央値Vmid以上である場合に触媒の状態が酸素不足状態(リッチ状態)であるとみなして触媒流入ガスの空燃比をリーン空燃比に設定し、出力値Voxsが中央値Vmid未満である場合に触媒の状態が酸素過剰状態(リーン状態)であるとみなして触媒流入ガスの空燃比をリッチ空燃比に設定すると、触媒流入ガスの空燃比が触媒に要求される空燃比と必ずしも一致しないためにエミッションが悪化する場合がある。
特に、機関の運転状態が過渡運転状態となったこと等に起因して機関の空燃比が一時的に過度にリッチ側の空燃比となる場合(触媒に一時的に過小な空燃比の排ガスが流入する場合)、一酸化炭素(CO)が触媒を吹き抜ける場合がある。この場合、一酸化炭素が下流側空燃比センサの「触媒層及び/又は拡散層」に吸着され、その「触媒層及び/又は拡散層」は弱い還元状態となる場合がある。
このとき、下流側空燃比センサの出力値Voxsは中央値Vmidよりも大きくなる。よって、従来装置は触媒の状態が酸素不足状態(リッチ状態)であると判定し、触媒流入ガスの空燃比をリーン空燃比に設定する。これにより、触媒から一酸化炭素が流出してこなくなるので、「触媒層及び/又は拡散層」に吸着されていた一酸化炭素は「触媒層及び/又は拡散層」から離脱する。この結果、下流側空燃比センサの出力値Voxsは、最小値Vminに向けて変化する。このため、従来装置は、触媒の状態は実際には未だ酸素過剰状態(リーン状態)には至っていないにも拘わらず、触媒の状態が酸素過剰状態(リーン状態)となったと誤判定し、触媒流入ガスの空燃比をリッチ空燃比に設定する。その結果、過剰な一酸化炭素が触媒に流入し、一酸化炭素が触媒にて浄化されることなく排出される(エミッションが悪化する)。
本発明の内燃機関の空燃比制御装置は、上述した課題に対処するためになされたものであって、
内燃機関の排気通路に配設された三元触媒と、
前記排気通路の前記三元触媒よりも下流に配設された濃淡電池型の酸素濃度センサである下流側空燃比センサと、
前記下流側空燃比センサの出力値に基づいて前記三元触媒に流入するガスである触媒流入ガスの空燃比を変更するように前記機関に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御する空燃比制御手段と、
を備える。
更に、前記空燃比制御手段は、
前記三元触媒から所定量以上の一酸化炭素が漏出する状態である一酸化炭素漏出状態となったか否かを前記機関の運転状態を示すパラメータに基づいて判定する判定手段と、
前記下流側空燃比センサの出力値の極大値を取得する極大値取得手段と、
前記一酸化炭素漏出状態となったと判定された後に前記極大値取得手段により最初に取得された極大値が、
前記下流側空燃比センサの出力値の最大値よりも第1所定値だけ小さい高側閾値と、
前記高側閾値よりも第2所定値だけ小さい低側閾値と、
の間の値であったとき、
「前記最初に取得された極大値の発生時点から所定の条件が成立する時点までの特定期間において前記空燃比のフィードバック制御により得られる前記触媒流入ガスの空燃比の平均」が、「前記特定期間以外の期間において前記下流側空燃比センサの出力値が前記特定期間の下流側空燃比センサの出力値と同じであったとした場合に同特定期間以外の期間において前記空燃比のフィードバック制御により得られる前記触媒流入ガスの空燃比の平均」よりも大きくなるように、前記空燃比のフィードバック制御を変更する制御変更手段と、
を含む。
より具体的に述べると、本発明の態様の一つにおいて、
前記判定手段は、
前記排気通路の前記三元触媒よりも上流に配設された上流側空燃比センサを含み、
前記上流側空燃比センサの出力値に基づいて検出された上流側空燃比が理論空燃比よりも小さい所定の空燃比以下となったとき、前記一酸化炭素漏出状態となったと判定するように構成される。
更に、本発明の態様の一つにおいて、
前記空燃比制御手段は、
前記下流側空燃比センサの出力値がリッチ判定閾値以上となったときに前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい空燃比であるリーン空燃比となり、且つ、前記下流側空燃比センサの出力値が前記リッチ判定閾値以下のリーン判定閾値以下となったとき前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さい空燃比であるリッチ空燃比となるように、前記空燃比のフィードバック制御を行うように構成され、
前記制御変更手段は、
前記特定期間の開始後において前記リーン判定閾値を前記特定期間以外の期間における値よりも小さい値に設定するように構成される。
更に、本発明の態様の一つにおいて、
前記空燃比制御手段は、
前記下流側空燃比センサの出力値がリッチ判定閾値以上となったときに前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい空燃比である第1リーン空燃比となり、且つ、前記下流側空燃比センサの出力値が前記リッチ判定閾値以下のリーン判定閾値以下となったとき前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さい空燃比である第1リッチ空燃比となるように、前記空燃比フィードバック制御を行うように構成され、
前記制御変更手段は、
前記特定期間において前記下流側空燃比センサの出力値が前記リーン判定閾値以下となったとき、前記触媒流入ガスの空燃比が前記第1リッチ空燃比よりも大きく且つ理論空燃比よりも小さい空燃比である第2リッチ空燃比になるように前記空燃比のフィードバック制御を変更するように構成される。
これによれば、機関の運転状態を示すパラメータに基づいて、前記三元触媒から所定量以上の一酸化炭素が漏出する状態である一酸化炭素漏出状態となったか否かが判定される。例えば、前記機関の運転状態を示すパラメータは上流側空燃比センサの出力値であってもよい。その場合、上流側空燃比センサの出力値に基づいて検出された上流側空燃比が、理論空燃比よりも小さい所定空燃比(例えば、「リッチ空燃比に設定された上流側の目標空燃比」よりも所定空燃比だけ小さい空燃比)以下になる場合、一酸化炭素漏出状態となったと判定される。
更に、一酸化炭素漏出状態となったと判定された後に「前記極大値取得手段により最初に取得された下流側空燃比センサの出力値の極大値」が、「上記高側閾値と上記低側閾値」との間の値であった場合、触媒から漏出した一酸化炭素が下流側空燃比センサに一時的に吸着されたと見做される。この場合、下流側空燃比センサの出力値は「触媒の状態が酸素不足状態である場合の下流側空燃比センサの出力値」に近しい値となるので、空燃比のフィードバック制御により触媒には過剰な一酸化炭素が供給されなくなる。よって、触媒からの一酸化炭素の漏出が停止する。このため、下流側空燃比センサに吸着した前記一酸化炭素が下流側空燃比センサから離脱する状態が生じる。この結果、触媒の状態は実際には酸素過剰状態(リーン状態)へと変化していないにも拘わらず、下流側空燃比センサの出力値は「触媒の状態が酸素過剰状態になった場合」と同様に変化する(低下する)。
そこで、このような場合、本空燃比制御装置は、前記最初に取得された極大値の発生時点から所定の条件が成立する時点までの特定期間において、リーン判定閾値を小さくする(触媒の状態が酸素過剰状態であると判定し難くする)か、及び/又は、触媒の状態が酸素過剰状態であると判定されている場合の触媒流入ガスの空燃比を「リッチ空燃比ではあるが理論空燃比により近い値」へと修正すること等により、触媒流入ガスの空燃比の平均を通常時(特定期間以外の期間)よりも大きくする。
この結果、触媒からの一酸化炭素の一時的漏出に起因して、触媒に過剰な未燃物が大量に流入する事態が発生しないので、一酸化炭素の排出量を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の空燃比制御装置(第1制御装置)を適用した内燃機関の概略図である。 図2の(A)は図1に示した下流側空燃比センサの素子部の概略断面図であり、図2の(B)は素子部の拡大概略断面図である。 図1に示した下流側空燃比センサの出力電圧と空燃比との関係を示したグラフである。 比較装置の作動を説明するためのタイムチャートある。 第1制御装置の作動を説明するためのタイムチャートある。 第1制御装置のCPUが実行する燃料噴射制御ルーチンを示したフローチャートである。 第1制御装置のCPUが実行する触媒リッチ状態判定ルーチンを示したフローチャートである。 第1制御装置のCPUが実行する触媒リーン状態判定ルーチンを示したフローチャートである。 第1制御装置のCPUが実行する極大値取得ルーチンを示したフローチャートである。 第1制御装置のCPUが実行する一酸化炭素漏出判定ルーチン(その1)を示したフローチャートである。 第1制御装置のCPUが実行する一酸化炭素漏出判定ルーチン(その2)を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の空燃比制御装置(第2制御装置)の作動を説明するためのタイムチャートある。 第2制御装置のCPUが実行する触媒リーン状態判定ルーチンを示したフローチャートである。 第2制御装置のCPUが実行する触媒リッチ状態判定ルーチンを示したフローチャートである。
以下、本発明の各実施形態に係る内燃機関の空燃比制御装置について図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る空燃比制御装置(以下、「第1制御装置」とも称呼する。)が適用される内燃機関10の概略構成を示している。機関10は、4サイクル・火花点火式・多気筒(本例において4気筒)・ガソリン燃料機関である。機関10は、本体部20、吸気系統30及び排気系統40を備えている。
本体部20は、シリンダブロック部とシリンダヘッド部とを備えている。本体部20は、ピストン頂面、シリンダ壁面及びシリンダヘッド部の下面からなる複数(4個)の燃焼室(第1気筒#1乃至第4気筒#4)21を備えている。
シリンダヘッド部には、各燃焼室(各気筒)21に「空気及び燃料からなる混合気」を供給するための吸気ポート22と、各燃焼室21から排ガス(既燃ガス)を排出するための排気ポート23と、が形成されている。吸気ポート22は図示しない吸気弁により開閉され、排気ポート23は図示しない排気弁により開閉されるようになっている。
シリンダヘッド部には複数(4個)の点火プラグ24が固定されている。各点火プラグ24は、その火花発生部が各燃焼室21の中央部であってシリンダヘッド部の下面近傍位置に露呈するように配設されている。各点火プラグ24は、点火信号に応答して火花発生部から点火用火花を発生するようになっている。
シリンダヘッド部には更に複数(4個)の燃料噴射弁(インジェクタ)25が固定されている。燃料噴射弁25は、各吸気ポート22に一つずつ(即ち、一つの気筒に対して一つ)設けられている。燃料噴射弁25は、噴射指示信号に応答し、「その噴射指示信号に含まれる指示噴射量の燃料」を対応する吸気ポート22内に噴射するようになっている。
更に、シリンダヘッド部には、吸気弁制御装置26が設けられている。この吸気弁制御装置26は、インテークカムシャフト(図示せず)とインテークカム(図示せず)との相対回転角度(位相角度)を油圧により調整・制御する周知の構成を備えている。吸気弁制御装置26は、指示信号(駆動信号)に基いて作動し、吸気弁の開弁タイミング(吸気弁開弁タイミング)を変更することができるようになっている。
吸気系統30は、インテークマニホールド31、吸気管32、エアフィルタ33、スロットル弁34及びスロットル弁アクチュエータ34aを備えている。
インテークマニホールド31は、各吸気ポート22に接続された複数の枝部と、それらの枝部が集合したサージタンク部と、を備えている。吸気管32はサージタンク部に接続されている。インテークマニホールド31、吸気管32及び複数の吸気ポート22は、吸気通路を構成している。エアフィルタ33は吸気管32の端部に設けられている。スロットル弁34はエアフィルタ33とインテークマニホールド31との間の位置において吸気管32に回動可能に取り付けられている。スロットル弁34は、回動することにより吸気管32が形成する吸気通路の開口断面積を変更するようになっている。スロットル弁アクチュエータ34aは、DCモータからなり、指示信号(駆動信号)に応答してスロットル弁34を回動させるようになっている。
排気系統40は、エキゾーストマニホールド41、エキゾーストパイプ(排気管)42、上流側触媒43及び下流側触媒44を備えている。
エキゾーストマニホールド41は、各排気ポート23に接続された複数の枝部41aと、それらの枝部41aが集合した集合部(排気集合部)41bと、からなっている。エキゾーストパイプ42は、エキゾーストマニホールド41の集合部41bに接続されている。エキゾーストマニホールド41、エキゾーストパイプ42及び複数の排気ポート23は、排ガスが通過する通路を構成している。なお、本明細書において、エキゾーストマニホールド41の集合部41b及びエキゾーストパイプ42により形成される通路を、便宜上、「排気通路」と称呼する。
上流側触媒43は、セラミックからなる担持体に「触媒物質である貴金属(パラジウムPd及び白金Pt、ロジウムRd等)」及び「酸素吸蔵材であるセリア(CeO2)」を担持していて、酸素吸蔵・放出機能(酸素吸蔵機能)を有する三元触媒である。上流側触媒43はエキゾーストパイプ42に配設(介装)されている。上流側触媒43は所定の活性温度に到達すると、「未燃物(HC、CO及びH等)と窒素酸化物(NOx)とを同時に浄化する触媒機能」及び「酸素吸蔵機能」を発揮する。上流側触媒43は、スタート・キャタリティック・コンバータ(SC)又は第1触媒とも称呼される。
下流側触媒44は、上流側触媒43と同様の三元触媒である。下流側触媒44は、上流側触媒43よりも下流においてエキゾーストパイプ42に配設(介装)されている。下流側触媒44は、車両のフロア下方に配設されているため、アンダ・フロア・キャタリティック・コンバータ(UFC)又は第2触媒とも称呼される。なお、本明細書において、単に「触媒」と言うとき、その「触媒」は上流側触媒43を意味する。
本制御装置は、熱線式エアフローメータ51、スロットルポジションセンサ52、機関回転速度センサ53、水温センサ54、上流側空燃比センサ55、下流側空燃比センサ56及びアクセル開度センサ57を備えている。
熱線式エアフローメータ51は、吸気管32内を流れる吸入空気の質量流量を検出し、その質量流量(機関10の単位時間あたりの吸入空気量)Gaを表す信号を出力するようになっている。
スロットルポジションセンサ52は、スロットル弁34の開度を検出し、スロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
機関回転速度センサ53は、インテークカムシャフトが5°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともにインテークカムシャフトが360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。機関回転速度センサ53から出力される信号は後述する電気制御装置60により機関回転速度NEを表す信号に変換されるようになっている。更に、電気制御装置60は、機関回転速度センサ53及び図示しないクランク角センサからの信号に基いて、機関10のクランク角度(絶対クランク角)を取得するようになっている。
水温センサ54は、内燃機関10の冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。
上流側空燃比センサ55は、エキゾーストマニホールド41の集合部41bと上流側触媒43との間の位置においてエキゾーストマニホールド41及びエキゾーストパイプ42の何れか(即ち、排気通路)に配設されている。上流側空燃比センサ55は、例えば、特開平11−72473号公報、特開2000−65782号公報及び特開2004−69547号公報等に開示された「拡散抵抗層を備える限界電流式広域空燃比センサ」である。
上流側空燃比センサ55は、上流側空燃比センサ55の配設位置を流れる排ガスの空燃比(触媒43に流入するガスである「触媒流入ガス」の空燃比、上流側空燃比abyfs)に応じた出力値Vabyfsを出力する。出力値Vabyfsは触媒流入ガスの空燃比が大きくなるほど(即ち、触媒流入ガスの空燃比がリーン側の空燃比になるほど)増大する。
電気制御装置60は、出力値Vabyfsと上流側空燃比abyfsとの関係を規定した空燃比変換テーブル(マップ)Mapabyfsを記憶している。電気制御装置60は、出力値Vabyfsを空燃比変換テーブルMapabyfsに適用することにより、実際の上流側空燃比abyfsを検出する(検出上流側空燃比abyfsを取得する)ようになっている。
下流側空燃比センサ56は、上流側触媒43と下流側触媒44との間の位置においてエキゾーストパイプ42(即ち、排気通路)に配設されている。下流側空燃比センサ56は、周知の濃淡電池型の酸素濃度センサ(O2センサ)である。
下流側空燃比センサ56は、図2の(A)に示した試験管状の素子部を備える。素子部は、図2の(B)に示したように、固体電解質層56aと、固体電解質層56aの外側に形成された排ガス側電極層56bと、基準ガスとしての大気が導入される大気室AR(固体電解質層56aの内側)に露呈し且つ固体電解質層56aを挟んで排ガス側電極層56bと対向するように固体電解質層56aの内側に形成された大気側電極層56cと、排ガス側電極層56bを覆う拡散層56dと、その拡散層56dを覆う触媒層56eと、触媒層56eを覆うとともに排ガスが接触する(図示しない保護カバーの貫通孔を通過して保護カバー内に流入した排ガス中に晒されるように配置される)保護層(トラップ層)56fを備える。なお、固体電解質層56a等は板状であってもよい。
触媒43から流出ガス(触媒流出ガス)Exは、図示しない保護カバーの貫通孔を通過してその保護カバー内に流入し、次いで、保護層56f、触媒層56e及び拡散層56dを通過して排ガス側電極層56bに到達する。固体電解質層56aは、その排ガス側電極層56bに到達したガスの酸素分圧と、大気側電極層56cに到達している大気の酸素分圧と、の差に応じた起電力を、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsとして発生する。
即ち、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsは、図3に示したように、触媒流出ガス(被検出ガス)の空燃比が理論空燃比よりもリッチ側の空燃比であって、触媒流出ガスの酸化平衡後のガスの酸素分圧が小さく且つ触媒流出ガス中に多量の還元成分(未燃物)が含まれているとき、最大値Vmax(例えば、約0.9〜1.0V)となる。
加えて、出力値Voxsは、触媒流出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーン側の空燃比であって、触媒流出ガスの酸化平衡後のガスの酸素分圧が大きいとき(触媒流出ガス中に多量の酸素が含まれているとき)、最小値Vmin(例えば、約0〜0.1V)となる。
更に、この出力値Voxsは、触媒流出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチ側の空燃比からリーン側の空燃比へと変化する際に最大値Vmaxから最小値Vminへと急激に減少する。逆に、出力値Voxsは、触媒流出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーン側の空燃比からリッチ側の空燃比へと変化する際に最小値Vminから最大値Vmaxへと急激に増大する。なお、最小値Vminと最大値Vmaxとの平均値は中央値Vmid(=(Vmax+Vmin)/2)又は理論空燃比相当電圧Vstと称呼される。
図1に示したアクセル開度センサ57は、運転者によって操作されるアクセルペダルAPの操作量を検出し、アクセルペダルAPの操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。
電気制御装置60は、「CPU、ROM、RAM、バックアップRAM、並びに、ADコンバータを含むインターフェース等」からなる「周知のマイクロコンピュータ」を含む電子回路である。
電気制御装置60が備えるバックアップRAMは、機関10を搭載した車両の図示しないイグニッション・キー・スイッチの位置(オフ位置、始動位置及びオン位置等の何れか)に関わらず、車両に搭載されたバッテリから電力の供給を受けるようになっている。バックアップRAMは、バッテリから電力の供給を受けている場合、CPUの指示に応じてデータを格納する(データが書き込まれる)とともに、そのデータを読み出し可能となるように保持(記憶)する。バックアップRAMは、バッテリが車両から取り外される等によりバッテリからの電力供給が遮断されると、データを保持することができない。即ち、それまでに保持していたデータが消失(破壊)される。
電気制御装置60のインターフェースは、前記センサ51〜57と接続され、CPUにセンサ51〜57からの信号を供給するようになっている。更に、そのインターフェースは、CPUの指示に応じて、各気筒の点火プラグ24、各気筒の燃料噴射弁25、吸気弁制御装置26及びスロットル弁アクチュエータ34a等に指示信号(駆動信号)等を送出するようになっている。なお、電気制御装置60は、取得されたアクセルペダルの操作量Accpが大きくなるほどスロットル弁開度TAが大きくなるように、スロットル弁アクチュエータ34aに指示信号を送出するようになっている。
(第1制御装置による空燃比のフィードバック制御の概要)
第1制御装置は、以下のように触媒43の状態(酸素吸蔵状態)を判定するとともに、判定された触媒43の状態に基づいて触媒43に流入する排ガス(触媒流入ガス)の空燃比(従って、機関10に供給される混合気の空燃比)をフィードバック制御する。触媒43の状態は、触媒43が酸素をその最大酸素吸蔵量に近い値まで吸蔵している状態(即ち、酸素過剰状態、リーン状態)、及び、触媒43が酸素を殆ど吸蔵していない状態(即ち、酸素不足状態、還元状態、リッチ状態)の何れかであるとして判定される。
第1制御装置による空燃比フィードバック制御を説明するために、先ず、本発明が適用されていない比較装置による空燃比フィードバック制御について説明する。比較装置は、図4のタイムチャートに示したように、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが中央値Vmid以上であるとき触媒43の状態が酸素不足状態(リッチ状態)であると判定し、機関の空燃比(目標空燃比abyfr)を所定のリーン空燃比afLeanに設定する(図4の時刻t1以前、時刻t2−t3、時刻t4−t5、及び、時刻t6−t7に対応する期間を参照。)。この結果、機関の空燃比がリーン空燃比afLeanに設定される各時点から僅かな時間が経過した後に上流側空燃比(触媒流入ガスの空燃比)がリーン空燃比afLeanに変化する。
加えて、比較装置は、図4のタイムチャートに示したように、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが中央値Vmid未満であるときに触媒43の状態が酸素過剰状態(リーン状態)であると判定し、機関の空燃比(目標空燃比abyfr)を所定のリッチ空燃比afRichに設定する(図4の時刻t1−t2、時刻t3−t4、時刻t5−t6、及び、時刻t7−t8に対応する期間を参照。)。この結果、機関の空燃比がリッチ空燃比afRichに設定される各時点から僅かな時間が経過した後に上流側空燃比(触媒流入ガスの空燃比)がリッチ空燃比afRichに変化する。
ところで、図4の破線の円EN内に示したように、機関の空燃比(目標空燃比abyfr)がリッチ空燃比afRichに設定されている場合に機関10の運転状態が過渡運転状態(加速状態又は減速状態)等になったとき、実際の上流側空燃比がリッチ空燃比afRichよりも更に小さい空燃比に一時的に変化することがある。
この場合、触媒43に多量の「一酸化炭素を含む未燃物」が流入し、触媒43によって浄化(酸化)されないまま触媒43の下流に流出する場合がある。即ち、一酸化炭素が触媒43を吹き抜ける場合がある。このとき、触媒43から流出した一酸化炭素が下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に到達して吸着されると、「触媒層56e及び/又は拡散層56d」は弱い還元状態となるため、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsは時刻t4の直後に示したように中央値Vmidよりも大きくなる。
この結果、比較装置は「触媒43の状態が酸素不足状態(リッチ状態)である。」と判定し、機関の空燃比をリーン空燃比afLeanに設定する。従って、触媒43に「一酸化炭素を含む未燃物」が流入しなくなるので、触媒43から一酸化炭素が流出しなくなる。これにより、下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に吸着されていた一酸化炭素は「触媒層56e及び/又は拡散層56d」から離脱する。この一酸化炭素の離脱により、触媒43の状態が未だ酸素過剰状態(リーン状態)に到達していないにも拘わらず、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsは最小値Vminに向けて変化を開始する。その結果、図4の時刻t5に示したように、出力値Voxsは中央値Vmidよりも小さくなるので、比較装置は「触媒43の状態が酸素過剰状態(リーン状態)である。」と判定し、機関の空燃比をリッチ空燃比afRichに設定する。
しかしながら、時刻t5の時点における触媒43の状態は酸素過剰状態(リーン状態)ではないので、機関の空燃比がリッチ空燃比afRichに設定されることによっ、触媒43に「一酸化炭素を含む未燃物」が流入することにより、図4の時刻t5−t7に示したように、触媒43は流入する未燃物を浄化できず、一酸化炭素の排出量が多くなる(エミッションが悪化する)という問題が生じる。
そこで、第1制御装置は、このような「一酸化炭素の触媒43からの一時的な漏出」に起因する下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの減少が生じるか否かを予測し、そのような出力値Voxsの減少が生じると予測できる場合には、リーン判定閾値(即ち、触媒43の状態が酸素過剰状態であるか否か判定するために出力値Voxsと比較される閾値)を、通常時の値(=本例において、中央値Vmid)よりも所定値αだけ小さい値VLsp(=Vmid−α)に設定する(図5を参照。)。
これにより、触媒43の状態が酸素過剰状態(リーン状態)であると判定される時点(換言すると、機関の空燃比がリッチ空燃比afRichに設定される時点)が図5の時刻t6から時刻t7へと変化する(遅れる)。即ち、触媒43の状態が酸素過剰状態となっている可能性がより一層高くなった時点以降において機関の空燃比がリッチ空燃比afRichに設定されるので、触媒43に過剰な未燃物が流入する可能性が低下する。その結果、一酸化炭素の排出量が多くなる(エミッションが悪化する)という問題を回避することができる(図5の時刻t6−t8を参照。)。
ここで、第1制御装置は、以下の両条件が共に成立したとき、「一酸化炭素の触媒43からの一時的な漏出」に起因する下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの減少、が生じると予測する。
(1)「上流側空燃比センサ55の出力値Vabyfsに基づいて取得される実際の上流側空燃比abyfs」がリッチ空燃比afRichよりも所定値afth以上小さくなった。即ち、触媒43から所定量以上の一酸化炭素が漏出する状態(一酸化炭素漏出状態)が生じた。実際には、更に、その後において下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが中央値Vmidを超えた。
(2)一酸化炭素漏出状態が生じたと判定された後に最初に取得された下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの極大値Vlocalmaxが、高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間である。
高側閾値VHithは、中央値Vmidよりも大きく、且つ、最大値Vmaxから第1所定値d1を減じた値(=Vmax−d1)である。高側閾値VHithは、例えば、0.8Vであり、出力値Voxsが高側閾値VHith以上であれば、触媒43は明らかに酸素不足状態であって、下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」は強い還元状態にあると考えることができる。
低側閾値VLothは、中央値Vmidよりも大きく、且つ、高側閾値VHithから第2所定値d2を減じた値(=VHith−d2=Vmax−d1−d2)である。低側閾値VLothは、例えば、0.65Vであり、最小値Vminに所定値を加えた値でもある。
そして、第1制御装置は、上記(2)の条件が成立した時点(即ち、高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間の極大値Vlocalmaxが漏出一酸化炭素影響残存期間内に取得された時点)から、リーン判定閾値を値VLsp(=Vmid−α)に設定する。更に、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが「値VLspよりも大きい値から値VLspよりも小さい値へと変化する時点」までの期間が経過した後、第1制御装置はリーン判定閾値を通常時の値である中央値Vmidに戻す。
リーン判定閾値を値VLspから中央値Vmidへと戻すタイミングは、出力値Voxsが「値VLspよりも大きい値から値VLspよりも小さい値へと変化した時点」の直後であってもよいし、その後、出力値Voxsが中央値Vmidよりも小さい値から中央値Vmidよりも大きい値へと変化した直後であってもよい。更には、その後、新たな極大値Vlocalmaxが得られた直後であってもよい。
上記(2)の条件が成立した時点(即ち、リーン判定閾値が値VLspに設定された時点)から、出力値Voxsが「値VLspよりも大きい値から値VLspよりも小さい値へと変化した時点」までの期間は、特定期間Tとも称呼される。
(実際の作動)
次に、第1制御装置の実際の作動について説明する。以下、説明の便宜上、「MapX(a1,a2,…)」は、「a1,a2,…を引数とするテーブル」であって「値Xを求めるためのテーブル」を表すものとする。
<燃料噴射制御>
第1制御装置のCPUは、図6に示した燃料噴射制御ルーチンを、任意の気筒のクランク角度が吸気上死点前の所定クランク角度となる毎に、その気筒に対して繰り返し実行するようになっている。前記所定クランク角度は、例えば、BTDC90°CA(吸気上死点前90°クランク角度)である。クランク角度が前記所定クランク角度に一致した気筒は「燃料噴射気筒」とも称呼される。CPUは、この燃料噴射制御ルーチンにより、指示燃料噴射量(最終燃料噴射量)Fiの計算及び燃料噴射の指示を行う。
任意の気筒のクランク角度が吸気上死点前の所定クランク角度と一致すると、CPUはステップ600から処理を開始し、ステップ605にてフューエルカットフラグXFCの値が「0」であるか否かを判定する。フューエルカットフラグXFCの値は、フューエルカット開始条件が成立したときに「1」に設定され、フューエルカットフラグXFCの値が「1」であるときにフューエルカット終了条件が成立したときに「0」に設定される。フューエルカットフラグXFCの値は更にイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。イニシャルルーチンは、機関10が搭載された車両のイグニッション・キー・スイッチがオフからオンに変更されたときにCPUにより実行されるルーチンである。
フューエルカット開始条件は、スロットル弁開度TAが「0」であり且つ機関回転速度NEがフューエルカット回転閾値速度NEFC以上であるとき成立する。フューエルカット終了条件は、スロットル弁開度TAが「0」でなくなるか、又は、機関回転速度NEがフューエルカット終了回転閾値速度NERT以下となったとき、成立する。フューエルカット終了回転閾値速度NERTはフューエルカット回転閾値速度NEFCよりも小さい。
いま、フューエルカットフラグXFCの値が「0」であると仮定する。この場合、CPUは、ステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、「エアフローメータ51により計測された吸入空気量Ga、機関回転速度センサ53の信号に基いて取得された機関回転速度NE、及び、ルックアップテーブルMapMc(Ga,NE)」に基いて「燃料噴射気筒に吸入される空気量(即ち、筒内吸入空気量)Mc)」を取得する。筒内吸入空気量Mcは、周知の空気モデル(吸気通路における空気の挙動を模した物理法則に従って構築されたモデル)により算出されてもよい。
次に、CPUはステップ615に進み、フィードバック制御フラグXFBの値が「1」であるか否かを判定する。このフィードバック制御フラグXFBの値は、フィードバック制御条件が成立しているときに「1」に設定され、フィードバック制御条件が成立していないときに「0」に設定される。フィードバック制御条件は、例えば、以下の総ての条件が成立したときに成立する。
(A1)上流側空燃比センサ55が活性化している。
(A2)下流側空燃比センサ56が活性化している。
(A3)機関の負荷KLが閾値KLth以下である。
(A4)フューエルカットフラグXFCの値が「0」である。
このとき、フィードバック制御フラグXFBの値が「1」でなければ、CPUはステップ615にて「No」と判定してステップ620に進み、目標空燃比abyfrを理論空燃比stoich(例えば、14.6)に設定する。
次に、CPUは以下に述べるステップ625乃至ステップ640の処理を順に行い、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ625:CPUは、筒内吸入空気量Mcを目標空燃比abyfrで除することによって基本燃料噴射量Fbaseを算出する。基本燃料噴射量Fbaseは、機関の空燃比を目標空燃比abyfrに一致させるために必要な燃料噴射量のフィードフォワード量である。
ステップ630:CPUは、図示しないルーチンにより別途計算されているメインフィードバック量KFmainを読み込む。メインフィードバック量KFmainは、検出上流側空燃比abyfsが目標空燃比abyfrに一致するように周知のPID制御に基づいて算出される。なお、メインフィードバック量KFmainは、フィードバック制御フラグXFBの値が「0」であるとき「1」に設定される。更に、メインフィードバック量KFmainは常に「1」に設定されてもよい。即ち、メインフィードバック量KFmainを用いたフィードバック制御は本実施形態において必須ではない。
ステップ635:CPUは、基本燃料噴射量Fbaseをメインフィードバック量KFmainにより補正することによって指示燃料噴射量Fiを算出する。より具体的に述べると、CPUは、基本燃料噴射量Fbaseにメインフィードバック量KFmainを乗じることによって指示燃料噴射量Fiを算出する。
ステップ640:CPUは、「指示燃料噴射量Fiの燃料」を「燃料噴射気筒に対応して設けられている燃料噴射弁25」から噴射させるための噴射指示信号を、その燃料噴射弁25に送出する。
この結果、機関の空燃比を目標空燃比abyfrに一致させるために必要な量の燃料が燃料噴射気筒の燃料噴射弁25から噴射させられる。即ち、ステップ625乃至ステップ640は、「機関の空燃比が目標空燃比abyfrに一致するように指示燃料噴射量Fiを制御する」指示燃料噴射量制御手段を構成している。
一方、CPUがステップ615の処理を行う時点において、フィードバック制御フラグXFBの値が「1」であると、CPUはそのステップ615にて「Yes」と判定してステップ645に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であるか否かを判定する。触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値は後述するルーチンにより設定される。
触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であると、CPUはステップ645にて「Yes」と判定してステップ650に進み、目標空燃比abyfrを「所定のリッチ空燃比afRich(理論空燃比よりも小さい一定の空燃比、例えば、14.2)」に設定する。その後、CPUはステップ625以降に進む。従って、機関の空燃比はリッチ空燃比afRichに一致させられる。
これに対し、CPUがステップ645の処理を実行する時点において、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であると、CPUはステップ645にて「No」と判定してステップ655に進み、目標空燃比abyfrを「所定のリーン空燃比afLean(理論空燃比よりも大きい一定の空燃比、例えば、15.0)」に設定する。その後、CPUはステップ625以降に進む。従って、機関の空燃比はリーン空燃比afLeanに一致させられる。
一方、CPUがステップ605の処理を実行する時点において、フューエルカットフラグXFCの値が「1」であると、CPUはそのステップ605にて「No」と判定してステップ695に直接進み、本ルーチンを一旦終了する。この場合、ステップ640の処理による燃料噴射が実行されないので、フューエルカット制御(燃料供給停止制御)が実行される。即ち、機関10の運転状態はフューエルカット運転状態となる。
<触媒リッチ状態判定>
CPUは図7にフローチャートにより示した「触媒リッチ状態判定ルーチン」を所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ700から処理を開始してステップ710に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であるか否かを判定する。換言すると、CPUは現在の触媒43の状態が「リーン状態(酸素過剰状態)である」か否かを判定する。
このとき、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であると、CPUはステップ710にて「No」と判定し、ステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値は「0」に維持される。
これに対し、CPUがステップ710の処理を実行する時点において、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であると、CPUはそのステップ710にて「Yes」と判定してステップ720に進み、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが「中央値Vmidに設定されたリッチ判定閾値VRth」以上であるか否かを判定する。
このとき、出力値Voxsが中央値Vmid未満であれば、CPUはステップ720にて「No」と判定し、ステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、この場合、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値は「0」に維持される。
これに対し、CPUがステップ720の処理を実行する時点において、出力値Voxsが中央値Vmid以上であると、CPUはステップ720にて「Yes」と判定してステップ730に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値を「0」に設定する。即ち、CPUは、出力値Voxsが中央値Vmid以上であるとき、触媒43の状態がリッチ状態(酸素不足状態)であると判定する。その後、CPUはステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
<触媒リーン状態判定>
CPUは図8にフローチャートにより示した「触媒リーン状態判定ルーチン」を所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ800から処理を開始してステップ810に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であるか否かを判定する。換言すると、CPUは現在の触媒43の状態が「リッチ状態(酸素不足状態)である」か否かを判定する。
このとき、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であると、CPUはステップ810にて「No」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値は「1」に維持される。
これに対し、CPUがステップ810の処理を実行する時点において、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であると、CPUはそのステップ810にて「Yes」と判定してステップ820に進み、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」であるか否かを判定する。
一酸化炭素漏出フラグXCOの値は上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。更に、一酸化炭素漏出フラグXCOの値は後述するルーチンにより操作されるようになっている。一酸化炭素漏出フラグXCOの値は、触媒43に一時的に過大な量の未燃物(一酸化炭素を含む。)が流入し、且つ、その未燃物に含まれる一酸化炭素が触媒43を通過して下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に吸着された可能性が高いと推測・判定されたとき「1」に設定される。即ち、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」であることは、三元触媒から所定量以上の一酸化炭素が漏出する状態である一酸化炭素漏出状態となっていることを示す。
いま、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「0」であると仮定する。この場合、CPUはステップ820にて「No」と判定してステップ830に進み、リーン判定閾値VLthを中央値Vmidに一致させる。
次に、CPUはステップ840に進み、出力値Voxsがリーン判定閾値VLth(ここでは中央値Vmidと等しい値)よりも小さいか否かを判定する。そして、CPUは出力値Voxsがリーン判定閾値VLthより小さければ、ステップ840にて「Yes」と判定してステップ850に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値を「1」に設定する。即ち、出力値Voxsがリーン判定閾値VLthより小さければ、CPUは触媒43の状態がリーン状態(酸素過剰状態)であると判定する。
次いで、CPUはステップ860に進んで一酸化炭素漏出フラグXCOの値を「0」に設定し、ステップ865に進んで極大値取得完了フラグXVlocalgetの値を「0」に設定する。極大値取得完了フラグXVlocalgetの値は、後述するように、目標空燃比abyfrがリーン空燃比afLeanに設定されているときに、出力値Voxsの極大値Vlocalmaxが取得されたとき「1」に設定される。次に、CPUはステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、CPUはステップ865の後に「リーン判定閾値VLthを中央値Vmidに一致させる処理」を行った後、ステップ895に進んでもよい。
一方、CPUがステップ840の処理を行う時点において、出力値Voxsがリーン判定閾値VLth以上であると、CPUはそのステップ840にて「No」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。よって、この場合、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値は「0」に維持される。
次に、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」に設定された場合のCPUの作動について説明する。この場合、CPUは図8のステップ820に進んだとき、そのステップ820にて「Yes」と判定してステップ825に進み、極大値取得完了フラグXVlocalgetの値が「1」に設定されているか否かを判定する。このとき、極大値取得完了フラグXVlocalgetの値が「0」であれば、CPUはステップ825にて「No」と判定してステップ830に進む。
これに対し、CPUがステップ825の処理を実行する時点において、極大値取得完了フラグXVlocalgetの値が「1」に設定されていると、CPUはそのステップ825にて「Yes」と判定してステップ870に進み、後述するルーチンにより取得されている出力値Voxsの極大値Vlocalmaxが、高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間であるか否かを判定する。高側閾値VHith及び低側閾値VLothは上述したとおりの値である。そして、極大値Vlocalmaxが、高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間である場合、CPUはステップ870にて「Yes」と判定してステップ880に進み、リーン判定閾値VLthを「通常時におけるリーン判定閾値(中央値Vmid)よりも小さい値(中央値Vmidよりも所定値αだけ小さい値)VLsp」に設定する。その後、CPUはステップ840以降に進む。
これによれば、ステップ820、ステップ825及びステップ870の条件が総て成立するとき、リーン判定閾値が通常時の値(=中央値Vmid)よりも小さい値VLspに設定されるので、下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に付着した一酸化炭素が離脱することにより出力値Voxsが低下したとしても、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」に設定されるタイミング(触媒43の状態が酸素過剰状態であると判定されるタイミング)が遅れる。換言すると、上流側空燃比abyfsがリーン空燃比afLeanに維持される期間が長くなり、上流側空燃比abyfsがリッチ空燃比afRichに変更されるタイミングが遅れる。その結果、一酸化炭素が多量に排出することを防止することができる。
なお、CPUがステップ870の処理を実行する時点において、極大値Vlocalmaxが高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間でない場合、CPUはステップ870にて「No」と判定してステップ830に進み、リーン判定閾値VLthを中央値Vmidに一致させる。
<極大値Vlocalmaxの取得>
CPUは、所定時間が経過する毎に図9にフローチャートにより示した「極大値取得ルーチン」を実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは図9のステップ900から処理を開始してステップ910に進み、現時点が「触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」から「0」へと変化した時点の直後」であるか否かを判定する。
現時点が「触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」から「0」へと変化した時点の直後」である場合、CPUはステップ910からステップ920に進んで極大値Vlocalmaxの値を「0」に設定し、ステップ925に進んで極大値取得完了フラグXVlocalgetの値を「0」に設定し、その後、ステップ930へと進む。
これに対し、現時点が「触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」から「0」へと変化した時点の直後」でない場合、CPUはステップ910からステップ930へと直接進む。即ち、極大値Vlocalmax及び極大値取得完了フラグXVlocalgetは、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」から「0」へと変化した直後に「0」にリセットされる。
CPUはステップ930にて触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であるか否かを判定する。換言すると、現時点の空燃比要求がリーン要求であって、それ故に、目標空燃比abyfrがリーン空燃比afLeanに設定されているか否かが判定される。このとき、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」でなければ、CPUはステップ930にて「No」と判定してステップ935に進み、極大値取得完了フラグXVlocalgetの値を確認的に「0」に設定し、その後、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、極大値Vlocalmaxは取得されない。
一方、CPUがステップ930の処理を行う時点において、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であると、CPUはステップ930にて「Yes」と判定してステップ940に進み、現時点の出力値Voxsが極大値Vlocalmaxよりも大きいか否かを判定する。そして、現時点の出力値Voxsが極大値Vlocalmaxよりも大きい場合、CPUはステップ940にて「Yes」と判定してステップ950に進み、極大値Vlocalmaxとして現時点の出力値Voxsを格納する。
これに対し、現時点の出力値Voxsが極大値Vlocalmax以下の場合、CPUはステップ940にて「No」と判定してステップ960に進み、極大値取得完了フラグXVlocalgetの値を「1」に設定する。次いで、CPUは、ステップ995に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。以上の処理により、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であるときに極大値Vlocalmaxが取得され、極大値Vlocalmaxが取得されると極大値取得完了フラグXVlocalgetの値が「1」に設定される。
<一酸化炭素漏出判定>
次に、CPUが一酸化炭素漏出フラグXCOの値を操作する際の作動について説明する。CPUは、所定時間が経過する毎に図10及び図11にフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPUは図10のステップ1000から処理を開始してステップ1010に進み、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「0」であるか否かを判定する。一酸化炭素漏出フラグXCOの値が既に「1」に設定されている場合、CPUはステップ1010にて「No」と判定し、ステップ1095に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、CPUがステップ1010の処理を実行する時点において、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「0」であると、CPUはそのステップ1010にて「Yes」と判定してステップ1020に進み、計時実行フラグXTimerの値が「0」であるか否かを判定する。計時実行フラグXTimerの値は上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。計時実行フラグXTimerは、後述するタイマカウンタCTが所定時間の経過毎に「1」ずつ増大されることにより、計時動作を行っている場合に「1」に設定される(後述するステップ1050を参照。)。計時実行フラグXTimerの値が「1」であるとき、CPUはステップ1020にて「No」と判定し、ステップ1095に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
計時実行フラグXTimerの値が「0」であるとき、CPUはステップ1020にて「Yes」と判定してステップ1030に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であるか否かを判定する。即ち、CPUは目標空燃比abyfrがリッチ空燃比afRichであるか否かを判定する。触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」であるとき、CPUはステップ1030にて「No」と判定し、ステップ1095に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であるとき(即ち、目標空燃比abyfrがリッチ空燃比afRichであるとき)、CPUはステップ1030にて「Yes」と判定してステップ1040に進み、目標空燃比abyfr(この場合、リッチ空燃比afRich)から検出上流側空燃比abyfsを減じた値が所定空燃比afthよりも大きいか否かを判定する。換言すると、CPUは、実際の上流側空燃比abyfsがリッチ空燃比afRichよりも所定空燃比afth以上さらにリッチ側の空燃比になっているか否かを判定する。このような状態は、機関10の運転状態が過渡運転状態にある場合等において発生する。ステップ1040の判定条件が成立していなければ、CPUはステップ1040にて「No」と判定し、ステップ1095に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ステップ1040の判定条件が成立していると、CPUはステップ1040にて「Yes」と判定してステップ1050に進み、計時実行フラグXTimerの値を「1」に設定する。次いで、CPUはステップ1060に進み、タイマカウンタCTの値を「0」に設定する。その後、CPUはステップ1095に進む。
一方、CPUは、所定のタイミングになると、図11のステップ1100から処理を開始してステップ1110に進み、計時実行フラグXTimerの値が「1」であるか否かを判定する。このとき、計時実行フラグXTimerの値が「0」であると、CPUはステップ1110にて「No」と判定し、ステップ1195に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、計時実行フラグXTimerの値が図10のステップ1050にて「1」に設定されると、CPUはステップ1110にて「Yes」と判定してステップ1120に進み、タイマカウンタCTを「1」だけ増大する。次いで、CPUはステップ1130に進み、タイマカウンタCTの値が所定閾値CTth以下であるか否かを判定する。
タイマカウンタCTの値が所定閾値CTth以下である場合、CPUはステップ1130にて「Yes」と判定してステップ1140に進み、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが中央値Vmidよりも大きいか否かを判定する。このステップは、触媒43から漏出した一酸化炭素が下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に到達することによって下流側空燃比センサ56が「弱い還元状態」となり、それにより出力値Voxsがリッチ空燃比に対応する値へと変化したことを確認するステップである。
いま、出力値Voxsが中央値Vmidよりも大きくなっていると、CPUはステップ1140にて「Yes」と判定してステップ1150に進み、一酸化炭素漏出フラグXCOの値を「1」に設定する。次いで、CPUはステップ1160に進み、計時実行フラグXTimerの値を「0」に設定する。この結果、CPUが所定時間の経過後にステップ1110に再び進んだとき、CPUはそのステップ1110にて「No」と判定し、ステップ1195に直接進むようになる。
これに対し、CPUがステップ1140の処理を実行する時点において、出力値Voxsが中央値Vmid以下であると、CPUはそのステップ1140にて「No」と判定し、ステップ1195に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
また、CPUがステップ1130の処理を実行する時点において、タイマカウンタCTの値が所定閾値CTthよりも大きい場合、CPUはステップ1130にて「No」と判定してステップ1170に進み、計時実行フラグXTimerの値を「0」に設定する。
以上、説明したように、目標空燃比abyfrがリッチ空燃比afRichである場合に実際の上流側空燃比abyfsが目標空燃比abyfr(リッチ空燃比afRich)に対して所定空燃比afth以上小さくなると、タイマカウンタCTによる計時が開始される。そして、タイマカウンタCTの値が所定閾値CTthに到達するまでの期間において出力値Voxsが中央値Vmidよりも大きくなったとき、一酸化炭素漏出フラグXCOの値は「1」に設定される。一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」に設定されている期間は、漏出一酸化炭素影響残存期間とも称呼される。
そして、図8を参照しながら説明したように、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」に設定されている場合において極大値Vlocalmaxが取得され、その極大値Vlocalmaxが高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間である場合、リーン判定閾値VLthが通常時よりも小さい値(=VLsp)に設定される。その結果、一酸化炭素が触媒43から漏出することに起因する過剰な未燃物の触媒43への供給が回避されるので、未燃物の排出量を低減することができる。
以上、説明したように、第1制御装置は、
濃淡電池型の酸素濃度センサである下流側空燃比センサ56の出力値Voxsに基づいて三元触媒43に流入するガスである触媒流入ガスの空燃比を変更するように、機関10に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御する空燃比制御手段(図6乃至図8を参照。)を備えた内燃機関の空燃比制御装置である。
更に、前記空燃比制御手段は、
三元触媒43から所定量以上の一酸化炭素が漏出する状態である一酸化炭素漏出状態となったか否かを機関10の運転状態を示すパラメータ(上流側空燃比abyfs)に基づいて判定する判定手段(図10及び図11のルーチンを参照。)と、
下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの極大値Vlocalmaxを取得する極大値取得手段(図9のルーチンを参照。)と、
前記一酸化炭素漏出状態となったと判定された後に前記極大値取得手段により最初に取得された極大値Vlocalmaxが、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの最大値Vmaxよりも第1所定値だけ小さい高側閾値VHithと、(中央値Vmidよりも大きく且つ)高側閾値VHithよりも第2所定値だけ小さい低側閾値VLothと、の間の値であったとき、前記最初に取得された極大値Vlocalmaxの発生時点から所定の条件が成立する時点(出力値Voxsがリーン判定閾値VLth以下となった後、再び、出力値Voxsが中央値Vmid(=リッチ判定閾値VRth)より大きくなる時点)までの特定期間において「前記空燃比のフィードバック制御により得られる前記触媒流入ガスの空燃比の平均」が、「前記特定期間以外の期間において前記下流側空燃比センサの出力値が前記特定期間の下流側空燃比センサの出力値と同じであったとした場合に同特定期間以外の期間において前記空燃比のフィードバック制御により得られる前記触媒流入ガスの空燃比の平均」よりも大きくなるように、前記空燃比のフィードバック制御を変更する(実際には、リーン判定閾値VLthを通常時におけるリーン判定閾値(=中央値Vmid)よりも小さい値VLsp(=Vmid−α)」に設定する)制御変更手段(図8のステップ820、ステップ825、ステップ870及びステップ880)と、を含む。
更に、前記判定手段は、上流側空燃比センサ55を含み、上流側空燃比センサ55の出力値Vabyfsに基づいて検出された上流側空燃比abyfsが理論空燃比よりも小さい所定の空燃比以下となったとき(実際には、上流側空燃比abyfsがリッチ空燃比afRichよりも値afthだけ小さい空燃比以下となったとき)、前記一酸化炭素漏出状態となったと判定するように構成されている(図10を参照。)。
加えて、前記空燃比制御手段は、
下流側空燃比センサ56の出力値Voxsがリッチ判定閾値VRth以上となったときに前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい空燃比であるリーン空燃比afLeanとなり(図6及び図7において、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」に設定される場合)、且つ、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが「リッチ判定閾値VRth以下のリーン判定閾値VLth」以下となったとき前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さい空燃比であるリッチ空燃比afRichとなるように(図6及び図8において、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」に設定される場合)、前記空燃比のフィードバック制御を行うように構成され、
前記制御変更手段は、
前記特定期間の開始後において前記リーン判定閾値を前記特定期間以外の期間における値(=Vmid)よりも小さい値VLsp(=Vmid−α)に設定するように構成されている(図8の特徴にステップ880を参照。)。
これによれば、触媒43に一時的に多量の一酸化炭素が流入したことにより、一酸化炭素が触媒43を吹き抜けて下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に到達して吸着され、その後、その一酸化炭素が「触媒層56e及び/又は拡散層56d」から離脱することによって、触媒43の状態が酸素過剰状態でないにもかかわらず出力値Voxsが減少する場合、触媒43の状態が酸素過剰状態であると判定するタイミングを遅らせ、機関の空燃比が過度に小さくならないように(即ち、触媒43に過剰の未燃物が流入しないように)することができる。従って、エミッションを良好にすることができる。
なお、一酸化炭素漏出フラグXCOの値は、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」に設定されてから所定時間が経過したときに「0」に戻されても良い。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る空燃比制御装置(以下、「第2制御装置」とも称呼する。)について説明する。
第2制御装置は、出力値Voxsがリーン判定閾値VLthよりも小さくなったとき、目標空燃比abyfrを「理論空燃比よりも小さい第1リッチ空燃比afRich1」に設定する。更に、第2制御装置は、第1制御装置と同様、「一酸化炭素の触媒43からの一時的な流出」に起因する下流側空燃比センサ56の出力値Voxsの減少が生じるか否かを予測する。そして、第2制御装置は、そのような出力値Voxsの減少が生じると予測される場合に出力値Voxsがリーン判定閾値VLthよりも小さくなったとき、目標空燃比abyfrを「理論空燃比よりは小さいが、第1リッチ空燃比afRich1よりは大きい第2リッチ空燃比afRich2」に設定する(図12の時刻t5−時刻t6を参照。)。
これにより、図12の破線の円EN内に示したように、実際の上流側空燃比が第1リッチ空燃比afRich1よりも更に小さい空燃比になり、それにより、触媒43を一酸化炭素が通過し(吹き抜け)、その一酸化炭素が下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に吸着されその後離脱することに起因して、触媒43の状態が酸素過剰状態(リーン状態)でないにも拘わらず出力値Voxsが低下して酸素過剰状態と判定された場合であっても、触媒43に過剰な未燃物が流入することを回避することができる。その結果、一酸化炭素の排出量が増大することを回避することができる。
(作動)
第2制御装置のCPUは、図6と、図9乃至図11と、に示されたルーチンを実行する。更に、第2制御装置のCPUは、所定時間が経過する毎に図13及び図14にフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。図6と、図9乃至図11と、に示したルーチンについては説明済みである。従って、以下、図13及び図14のルーチンについて説明する。
図13に示したルーチンは図8に示したルーチンと類似している。図13に示したステップであって図8にも示されたステップには、図8に示されたステップと同一の符号が付されている。これらのステップの詳細な説明は適宜省略される。図13に示したルーチンは、図8に示した「ステップ830及びステップ880」を「ステップ1310及びステップ1320」によりそれぞれ置換した点においてのみ図8に示したルーチンと相違している。
より具体的に述べると、CPUは、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「0」である場合(ステップ820での「No」との判定を参照。)と、極大値Vlocalmaxが取得されない場合(ステップ825での「No」との判定を参照。)と、取得された極大値Vlocalmaxが高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間でない場合(ステップ870での「No」との判定を参照。)と、において、ステップ1310に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」である場合に設定される目標空燃比abyfrを「理論空燃比stoichよりも小さい第1リッチ空燃比afRich1」に設定する。
これに対し、CPUは、一酸化炭素漏出フラグXCOの値が「1」であり、極大値Vlocalmaxが取得され、且つ、その極大値Vlocalmaxが高側閾値VHithと低側閾値VLothとの間である場合(ステップ820、ステップ825及びステップ870の総てのステップでの「Yes」との判定を参照。)においてステップ1320に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」である場合に設定される目標空燃比abyfrを第2リッチ空燃比afRich2に設定する。この第2リッチ空燃比afRich2は、前述したように、第1リッチ空燃比afRich1と理論空燃比stoichとの間の空燃比である。
一方、図14に示したルーチンは図7に示したルーチンと類似している。図14に示したステップであって図7にも示されたステップには、図7に示されたステップと同一の符号が付されている。これらのステップの詳細な説明は適宜省略される。図14に示したルーチンは、図7に示したステップ730の直後にステップ1410を追加した点においてのみ図7に示したルーチンと相違している。
より具体的に述べると、CPUは、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」であり、且つ、出力値Voxsが「リッチ判定閾値VRthとして設定された中央値Vmid」以上である場合、ステップ730にて触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値を「0」に設定する。次いで、CPUはステップ1410に進み、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」である場合に設定される目標空燃比abyfrを第1リッチ空燃比afRich1に設定する。
これは、目標空燃比が第2リッチ空燃比afRich2に設定された場合、その後、触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「0」に戻される際に、次に触媒リーン状態表示フラグXCCROLeanの値が「1」となった場合に設定される目標空燃比を第1リッチ空燃比afRich1へと戻しておくためである(図12の時刻t5以降を参照。)。
以上、説明したように、第2制御装置が備える空燃比制御手段は、
下流側空燃比センサ56の出力値Voxsがリッチ判定閾値VRth以上となったときに触媒流入ガスの空燃比が「理論空燃比よりも大きい空燃比である第1リーン空燃比afLean」となり、且つ、下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが「リッチ判定閾値VRth以下のリーン判定閾値VLth」以下となったとき前記触媒流入ガスの空燃比が「理論空燃比よりも小さい空燃比である第1リッチ空燃比afRich1」となるように、空燃比フィードバック制御を行うように構成される(図6のステップ645乃至ステップ655、図13のステップ1310、図14のステップ1410)。
更に、第2制御装置が備える制御変更手段は、
前記特定期間(極大値Vlocalmaxの発生時点から所定の条件が成立する時点までの期間)において下流側空燃比センサ56の出力値Voxsがリーン判定閾値VLth(=Vmid)以下となったとき、前記触媒流入ガスの空燃比が「前記第1リッチ空燃比afRichよりも大きく且つ理論空燃比より小さい空燃比」である第2リッチ空燃比afRich2になるように前記空燃比のフィードバック制御を変更するように構成されている(図13のステップ1320)。
これによれば、触媒43に一時的に多量の一酸化炭素が流入したことにより、下流側空燃比センサ56の「触媒層56e及び/又は拡散層56d」に到達し、その一酸化炭素が「触媒層56e及び/又は拡散層56d」から離脱することによって、触媒43の状態が酸素過剰状態でないにもかかわらず出力値Voxsが減少する場合、仮に、触媒43の状態が酸素過剰状態であると判定されたとしても、その際の触媒流入ガスの空燃比は「第1リッチ空燃比afRich1よりも大きい第2リッチ空燃比afRich2」である。従って、触媒流入ガスの空燃比が過小になることを回避することができるので、エミッションを良好にすることができる。
以上、説明したように、本発明による空燃比制御手段の各実施形態は、触媒43から一時的に一酸化炭素が流出する運転状態が発生し、それにより下流側空燃比センサ56の出力値Voxsが触媒43の状態と乖離する状態が発生した場合においても、その後において多量の未燃物が触媒43に流入することを回避できるので、エミッションを良好にすることができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、第1実施形態と第2実施形態を組み合すこともできる。即ち、前記特定期間において、リーン判定閾値VLthを「通常時におけるリーン判定閾値(=中央値Vmid)よりも小さい値VLsp(=Vmid−α)」に設定するとともに、出力値Voxsがその値VLspよりも小さくなったときの目標空燃比を第1リッチ空燃比afRich1に代えて第2リッチ空燃比afRich2に設定してもよい。
10…内燃機関、21…燃焼室、23…排気ポート、25…燃料噴射弁、41…エキゾーストマニホールド、41b…集合部、42…エキゾーストパイプ、43…上流側触媒(三元触媒)、44…下流側触媒、55…上流側空燃比センサ、56…下流側空燃比センサ、60…電気制御装置。

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に配設された三元触媒と、
    前記排気通路の前記三元触媒よりも下流に配設された濃淡電池型の酸素濃度センサである下流側空燃比センサと、
    前記下流側空燃比センサの出力値に基づいて前記三元触媒に流入するガスである触媒流入ガスの空燃比を変更するように前記機関に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御する空燃比制御手段と、
    を備えた内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記空燃比制御手段は、
    前記三元触媒から所定量以上の一酸化炭素が漏出する状態である一酸化炭素漏出状態となったか否かを前記機関の運転状態を示すパラメータに基づいて判定する判定手段と、
    前記下流側空燃比センサの出力値の極大値を取得する極大値取得手段と、
    前記一酸化炭素漏出状態となったと判定された後に前記極大値取得手段により最初に取得された極大値が、前記下流側空燃比センサの出力値の最大値よりも第1所定値だけ小さい高側閾値と、前記高側閾値よりも第2所定値だけ小さい低側閾値と、の間の値であったとき、前記最初に取得された極大値の発生時点から所定の条件が成立する時点までの特定期間において前記空燃比のフィードバック制御により得られる前記触媒流入ガスの空燃比の平均が、前記特定期間以外の期間において前記下流側空燃比センサの出力値が前記特定期間の下流側空燃比センサの出力値と同じであったとした場合に同特定期間以外の期間において前記空燃比のフィードバック制御により得られる前記触媒流入ガスの空燃比の平均よりも大きくなるように、前記空燃比のフィードバック制御を変更する制御変更手段と、
    を含む空燃比制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記判定手段は、
    前記排気通路の前記三元触媒よりも上流に配設された上流側空燃比センサを含み、
    前記上流側空燃比センサの出力値に基づいて検出された上流側空燃比が理論空燃比よりも小さい所定の空燃比以下となったとき、前記一酸化炭素漏出状態となったと判定するように構成された空燃比制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記空燃比制御手段は、
    前記下流側空燃比センサの出力値がリッチ判定閾値以上となったときに前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい空燃比であるリーン空燃比となり、且つ、前記下流側空燃比センサの出力値が前記リッチ判定閾値以下のリーン判定閾値以下となったとき前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さい空燃比であるリッチ空燃比となるように、前記空燃比のフィードバック制御を行うように構成され、
    前記制御変更手段は、
    前記特定期間の開始後において前記リーン判定閾値を前記特定期間以外の期間における値よりも小さい値に設定するように構成された空燃比制御装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記空燃比制御手段は、
    前記下流側空燃比センサの出力値がリッチ判定閾値以上となったときに前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きい空燃比である第1リーン空燃比となり、且つ、前記下流側空燃比センサの出力値が前記リッチ判定閾値以下のリーン判定閾値以下となったとき前記触媒流入ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さい空燃比である第1リッチ空燃比となるように、前記空燃比フィードバック制御を行うように構成され、
    前記制御変更手段は、
    前記特定期間において前記下流側空燃比センサの出力値が前記リーン判定閾値以下となったとき、前記触媒流入ガスの空燃比が前記第1リッチ空燃比よりも大きく且つ理論空燃比よりも小さい空燃比である第2リッチ空燃比になるように前記空燃比のフィードバック制御を変更するように構成された空燃比制御装置。
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