JP2012159185A - 減速装置及びデファレンシャル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デファレンシャル装置において、デフケース及びリングギヤにより掻き上げられたオイルを簡易な構成により確実に捕集し、デフケースの軸受の潤滑性を向上すること。
【解決手段】 デファレンシャル装置10において、ギヤボックス20の内部に取付けられるオイル捕集プレート100が、キャリヤ21に設けたリブ51の上面から該リブ51の切欠部51Cの外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックス20の内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取ってリングギヤ25から遠い側の軸受24Bに導くオイル捕集手段120を備えてなるもの。
【選択図】 図8

Description

本発明は、減速装置及びデファレンシャル装置に関する。
従来のデファレンシャル装置として、特許文献1に記載の如く、デフケースを覆うギヤボックスがキャリヤとカバーとを互いの合わせ面を合わせて合体して構成され、キャリヤとカバーがデフケースの左右の端部を枢支する左右の軸受を支持し、デフケースにリングギヤを取着し、ギヤボックスの内部にオイルレシーバを取付け、オイルレシーバの板材によってギヤボックスの内面との間にオイル溜りを区画したものがある。オイルレシーバは、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルをその飛散過程で受け止めてオイル溜りに溜め、このオイル溜りに溜まったオイルをデフケースの上記リングギヤから遠い側の軸受に供給するものである。尚、デフケースの上記リングギヤに近い側の軸受は、デフケース及びリングギヤに掻き上げられたオイルを直ちに供給されて十分に潤滑される。
尚、従来の他のデファレンシャル装置として、デフケースを覆うギヤボックスがキャリヤとカバーとを互いの合わせ面を合わせて合体して構成され、キャリヤとカバーがデフケースの左右の端部を枢支する左右の軸受を支持し、デフケースにリングギヤを取着してなり、キャリヤとカバーの上部内面にリブを突設し、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルが、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちる過程で、キャリヤとカバーの合体状態で互いに突合わされた上記リブの上面に沿って上記デフケースの左右の軸受のうちでリングギヤから遠い側の軸受に供給するものもある。
実開平2-121660
特許文献1に記載の従来のデファレンシャル装置は、掻き上げられたオイルを飛散過程で受け止めてオイル溜りに溜めるものであるが、飛散過程にあって勢いのあるオイルが受け止め後にオイルレシーバを構成する板材同士の隙間やオイルレシーバとギヤボックスの内面との隙間から逃げ出して、予測しえない潤滑性の低下が生じたり、ブリーザ室へ浸入するおそれがあるので、これを防止する必要がある。ところが、金属板をプレス成形等して得られるオイルレシーバの寸法精度や、鋳造されるギヤボックス(キャリヤ及びカバー)の寸法精度を高精度に加工することは困難であり、上述のオイルの逃げ出しを防止するには多大な困難を伴う。
また、従来の他のデファレンシャル装置は、掻き上げられてギヤボックスの内面に付着したオイルを流れ落ちる過程で、キャリヤとカバーの互いに突合わされたリブの上面に捕集するものであるが、それらのリブはデフケース及びリングギヤを避けるための切欠部を備えている。このため、ギヤボックスの内面を流れ落ちるオイルの一部だけがそれらのリブの突合せ部で捕集されるに過ぎず、残余のオイルはそれらのリブの切欠部からギヤボックスの下方に向けて落下してしまい、捕集されない。
本発明の課題は、減速装置において、回転体及び大歯車により掻き上げられたオイルを簡易な構成により確実に捕集し、回転体の軸受の潤滑性を向上することにある。
本発明の他の課題は、デファレンシャル装置において、デフケース及びリングギヤにより掻き上げられたオイルを簡易な構成により確実に捕集し、デフケースの軸受の潤滑性を向上することにある。
請求項1に係る発明は、回転体を覆うハウジングが、回転体の左右の端部を枢支する左右の軸受を備え、回転体に大歯車を取着してなり、回転体及び大歯車の回転に伴って掻き上げられてハウジングの内部に飛散したオイルが、ハウジングの内面に付着して流れ落ちる過程で、該ハウジングの内面に突設したリブの上面に沿って上記回転体の左右の軸受のうちで大歯車から遠い側の軸受に供給され、上記リブが回転体及び大歯車を避けるための切欠部を備えてなる減速装置において、ハウジングの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ハウジングの内面に取着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記大歯車から遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えてなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記ハウジングの上部内面に凹み状をなすオイル収集室が凹設され、該オイル収集室の開口の下縁部から前記リブが突設され、該リブの上面に配置される前記オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が該オイル収集室の開口に臨んで配置されるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記オイル捕集プレートが平板の折曲げ体からなり、該オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が前記リブの上面に弾発的に隙間なく当接されるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに係る発明において更に、前記オイル捕集プレートの取着板部が前記ハウジングに設けた被取着部を挟んで取着されるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、デフケースを覆うギヤボックスがキャリヤとカバーとを互いの合わせ面を合わせて合体して構成され、キャリヤとカバーがデフケースの左右の端部を枢支する左右の軸受を支持し、デフケースにリングギヤを取着してなり、キャリヤとカバーの上部内面にリブを突設し、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルが、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちる過程で、キャリヤとカバーの合体状態で互いに突合わされた上記リブの上面に沿って上記デフケースの左右の軸受のうちでリングギヤから遠い側の軸受に供給され、上記リブがデフケース及びリングギヤを避けるための切欠部を備えてなるデファレンシャル装置において、ギヤボックスの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記リングギヤから遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えてなるようにしたものである。
請求項6に係る発明は、デフケースを覆うギヤボックスがキャリヤとカバーとを互いの合わせ面を合わせて合体して構成され、キャリヤとカバーがデフケースの左右の端部を枢支する左右の軸受を支持し、デフケースにリングギヤを取着してなり、キャリヤの上部内面の上下に隔壁とリブを突設するとともに、カバーの上部内面の上下に隔壁とリブを突設し、キャリヤとカバーの隔壁を合体状態で互いに突合わせてギヤボックス内の上部にブリーザ室を区画し、ブリーザ室の内部にブリーザ手段を設け、少なくとも一方の隔壁の一部を切欠いてブリーザ室の下方に開口する連通路を形成し、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルが、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちる過程で、キャリヤとカバーの合体状態で互いに突合わされた上記リブの上面に沿って上記デフケースの左右の軸受のうちでリングギヤから遠い側の軸受に供給され、上記リブがデフケース及びリングギヤを避けるための切欠部を備えてなるデファレンシャル装置において、ギヤボックスの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記リングギヤから遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えてなるとともに、上記オイル捕集プレートが、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルを上記ブリーザ室の下方に開口する連通路の手前で規制するオイル規制手段を備えてなるようにしたものである。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に係る発明において更に、前記キャリヤの上部内面に凹み状をなすオイル収集室が凹設され、該オイル収集室の開口の下縁部から前記リブが突設され、該リブの上面に配置される前記オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が該オイル収集室の開口に臨んで配置されるようにしたものである。
請求項8に係る発明は、請求項5〜7のいずれかに係る発明において更に、前記オイル捕集プレートが平板の折曲げ体からなり、該オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が前記リブの上面に弾発的に隙間なく当接されるようにしたものである。
請求項9に係る発明は、請求項5〜8のいずれかに係る発明において更に、前記オイル捕集プレートの取着板部が前記ギヤボックスに設けた被取着部を挟んで取着されるようにしたものである。
請求項10に係る発明は、請求項6に係る発明において更に、前記オイル捕集プレートがキャリヤの隔壁又はリブを挟んで取着される取着板部を備えるとともに、オイル規制手段が、取着板部から概ね直角をなす下向きに折曲げられてキャリヤの合わせ面に概ね平行をなして左右に延在する側板部と、側板部の左右一方の縁部から概ね直角をなす横向きに折曲げられてキャリヤの合わせ面に概ね直交して前後に延在する背板部とを備え、オイル捕集手段が、オイル規制手段に連結され、キャリヤのリブの上面に沿って左右前後に延在する底板部と、底板部の左右一方の縁部から立上り状に折曲げられてキャリヤの合わせ面に概ね直交する前後に延在する立上り板部とを備えるようにしたものである。
請求項11に係る発明は、請求項10に係る発明において更に、前記オイル規制手段が、キャリヤの合わせ面に直交する方向で該合わせ面を挟む前後2位置のそれぞれに前記側板部を有し、前後一方の側板部が前記取着板部から折曲げられ、前後2枚の側板部の間に前記背板部を備えるようにしたものである。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記オイル規制手段が、前後2枚の側板部の間に、前記背板部の上縁部から斜め下向きに折曲げられる斜め板部を延在させて備えるようにしたものである。
(請求項1)
(a)ハウジングの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ハウジングの内面に取着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記大歯車から遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備える。
従って、回転体及び大歯車に掻き上げられて飛散した後、ハウジングの内面に付着したオイルが流れ落ちる過程でオイル捕集プレートのオイル捕集手段にすくい取られるものである。オイルは飛散時の勢いを失った状態でオイル捕集手段に捕集されるから、オイル捕集プレートは勢いのあるオイルの逃げ出しを防止するために必要とされる程度の、高い寸法精度を必要とされない。同時に、オイル捕集プレートはハウジングの内面に突設したリブの上面に配置されて安定的に位置決め支持される。これらにより、オイルを簡易な構成により確実に捕集できる。
また、オイル捕集プレートのオイル捕集手段はリブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置される。従って、ハウジングの内面を流れ落ちるオイルは、リブの切欠部の外側に対応する部分でもオイル捕集プレートのオイル捕集手段により捕集され、ハウジングの下方に向けて落下することなく、回転体の大歯車から遠い側の軸受に導かれ、その軸受の潤滑性を向上する。
尚、回転体の大歯車に近い側の軸受は、回転体及び大歯車に掻き上げられたオイルを直ちに供給されて十分に潤滑される。
(請求項2)
(b)回転体及び大歯車に掻き上げられたオイルをオイル収集室に収集した後、オイル収集室の内面に沿って流れ落ちる多量のオイルを、リブの上部に配置されているオイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁により確実にすくい取ることができる。
(請求項3)
(c)オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁がハウジングの内面から突設するリブの上面に弾発的に隙間なく当接される。従って、ハウジングの内面を流れ落ちるオイルを、オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁により一層確実にすくい取ることができる。
(請求項4)
(d)オイル捕集プレートの取着板部がハウジングに設けた被取着部を挟んで取着される。オイル捕集プレートを簡易に取着できる。
(請求項5、6)
(e)ギヤボックスの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記リングギヤから遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備える。
従って、デフケース及びリングギヤに掻き上げられて飛散した後、ギヤボックスの内面に付着したオイルが流れ落ちる過程でオイル捕集プレートのオイル捕集手段にすくい取られるものである。オイルは飛散時の勢いを失った状態でオイル捕集手段に捕集されるから、オイル捕集プレートは勢いのあるオイルの逃げ出しを防止するために必要とされる程度の、高い寸法精度を必要とされない。同時に、オイル捕集プレートはギヤボックスの内面に突設したリブの上面に配置されて安定的に位置決め支持される。これらにより、オイルを簡易な構成により確実に捕集できる。
また、オイル捕集プレートのオイル捕集手段はリブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置される。従って、ギヤボックスの内面を流れ落ちるオイルは、リブの切欠部の外側に対応する部分でもオイル捕集プレートのオイル捕集手段により捕集され、ギヤボックスの下方に向けて落下することなく、デフケースのリングギヤから遠い側の軸受に導かれ、その軸受の潤滑性を向上する。
尚、デフケースのリングギヤに近い側の軸受は、デフケース及びリングギヤに掻き上げられたオイルを直ちに供給されて十分に潤滑される。
(請求項6)
(f)オイル捕集プレートが、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルを上記ブリーザ室の下方に開口する連通路の手前で規制するオイル規制手段を備える。
従って、オイルがブリーザ室に連通路から浸入したり、連通路の開口を塞ぐことがないようにする。ブリーザ機能を常に維持するとともに、オイルがブリーザ手段(パイプ)を通じて外部に漏出することによるオイル量不足を回避することができる。
(請求項7)
(g)デフケース及びリングギヤに掻き上げられたオイルをオイル収集室に収集した後、オイル収集室の内面に沿って流れ落ちる多量のオイルを、リブの上部に配置されているオイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁により確実にすくい取ることができる。
(請求項8)
(h)オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁がギヤボックスの内面から突設するリブの上面に弾発的に隙間なく当接される。従って、ギヤボックスの内面を流れ落ちるオイルを、オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁により一層確実にすくい取ることができる。
(請求項9)
(i)オイル捕集プレートの取着板部がギヤボックスに設けた被取着部を挟んで取着される。オイル捕集プレートを簡易に取着できる。
(請求項10)
(j)オイル捕集プレートが、取着板部を、キャリヤの隔壁(及び/リブ)に挟んで簡易に取着できる。
オイル規制手段の側板部は、デフケース及びリングギヤ(デフケースの左端部のボス部に取着)の回転方向に飛散するオイルを、ブリーザ室の連通路に対して遮蔽する。側板部は、キャリヤの型抜き方向に直交するオイル遮蔽面を構成するものになる。
オイル規制手段の背板部は、デフケース及びリングギヤの軸方向に飛散するオイルを、ブリーザ室の連通路に対して遮蔽する。
オイル捕集手段の立上り板部は、オイル収集室の内面に沿って落下してくるオイルを、底板部の側に取り込む。
オイル捕集手段の底板部は、キャリヤの内面を伝わって流れ落ちてくるオイルを捕集して油溝に導き、デフケースのリングギヤから遠い側の軸受へ供給する。
(請求項11)
(k)オイル規制手段が、キャリヤの合わせ面に直交する方向で該合わせ面を挟む前後2位置のそれぞれに前記側板部を有し、前後一方の側板部が前記取着板部から折曲げられ、前後2枚の側板部の間に前記背板部を備える。
前側板部により、デフケース及びリングギヤの正回転方向に飛散するオイルを、ブリーザ室の連通路に対して遮蔽する。
後側板部により、デフケース及びリングギヤの逆回転方向に飛散するオイルを、ブリーザ室の連通路に対して遮蔽する。
(請求項12)
(l)オイル規制手段が、前後2枚の側板部の間に、前記背板部の上縁部から斜め下向きに折曲げられる斜め板部を延在させて備える。斜め板部により、デフケースのサイドギヤ及びデフピニオンを内蔵する部分(ケース本体)が周囲に飛散するオイルを、ブリーザ室の連通路に対して遮蔽する。
図1はデファレンシャル装置を示す水平断面図である。 図2は図1のカバーを外したII−II線に沿う矢視図である。 図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。 図4は図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図5はオイル捕集プレートを外したキャリヤを示す斜視図である。 図6はオイル捕集プレートを取着したキャリヤを示す斜視図である。 図7はオイル捕集プレートを示し、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 図8はオイルの分配状態を示す模式図である。
デファレンシャル装置10は、図1〜図4に示す如く、車両のエンジンにより駆動される不図示のプロペラシャフトにビスカスカップリング11を介して接続され、左右の後輪車軸を駆動する。
デファレンシャル装置10は、デフケース23を覆うギヤボックス20がキャリヤ21とカバー22とを互いの合わせ面を合わせて合体して構成される。本実施例では、キャリヤ21側を前方とし、カバー22側を後方として説明する。
キャリヤ21とカバー22は、デフケース23の左右の端部23A、23Bを枢支する左右の軸受24A、24Bを支持する。
デフケース23は、左端部23Aの側に設けたボス部23Cの右側面にリングギヤ25をボルト固定している。左軸受24Aがリングギヤ25に近い側の軸受になり、右軸受24Bがリングギヤ25から遠い側の軸受になる。また、デフケース23は、ケース本体23Dの内部に、左右の後輪車軸につながる左右一対のサイドギヤ26A、26Bと、このサイドギヤ26A、26Bに噛合う前後一対のデフピニオン28A、28Bを内蔵している。サイドギヤ26A、26Bはそれらの支軸27A、27Bをデフケース23の軸孔に枢支される。デフピニオン28A、28Bは、デフケース23の軸孔に嵌挿された支軸29に枢支される。
キャリヤ21は、前方に延出した筒部31に、軸受32を介して、ピニオンギヤ軸33を枢支し、ピニオンギヤ軸33の後端にドライブピニオン34を一体回転可能に設けている。ドライブピニオン34はリングギヤ25に噛合う。リンギギヤ25とドライブピニオン34は、ハイポイドギヤ、ベベルギヤ、フェイスギヤ等からなる。
ギヤボックス20は、リングギヤ25、サイドギヤ26A、26B、デフピニオン28A、28B、ドライブピニオン34並びにそれらの軸受等を潤滑するためのオイルをその底部側に収容している。
キャリヤ21とカバー22は、デフケース23及びリングギヤ25の回転軸を含み、ピニオンギヤ軸33に直交する面を互いの合わせ面としている。キャリヤ21を合わせ面側から視た後面図を図2、図5、図6に示す。
キャリヤ21の合わせ面21Aは、概ね矩形枠状をなし、その内部に種々の補強リブとともに、右側上方角部にブリーザ室40を形成する隔壁41と、隔壁41の下方に油路50を形成するリブ51を設けている。全てのリブと隔壁は、キャリヤ21の型抜き方向に沿って突設され、隔壁41とリブ51は一部を除き、それらの突設端面をキャリヤ21の合わせ面21Aと面一にする。
即ち、キャリヤ21側の隔壁41、リブ51は、キャリヤ21の上部内面の上下に、キャリヤ21の概ね中央から右側へ延在する。
隔壁41は、キャリヤ21とカバー22とをボルト締めするボルト孔が設けられている、キャリヤ21の上方中央のボス部21Bから右下方に傾斜して右壁に接続し、ブリーザ室40を形成可能にしている。
リブ51は、デフケース23及びリングギヤ25との干渉を避ける切欠部51Cを形成するための高さの低い部分51Aがキャリヤ21の上方中央のボス部21Bの下方部分から右下方に若干傾斜して延在し、更に後方に延びて高さの高い部分51Bが右側の軸受24Bの上部にまでに至って油路50を形成可能にしている。リブ51の高さの高い部分51Bの突設端面がキャリヤ21の合わせ面21Aと面一をなす。
ここで、キャリヤ21は、上部内面に、図4、図5に示す如く、キャリヤ21の合わせ面21Aに直交する前方の奥側に向けて凹み状をなすオイル収集室21Cを凹設し、オイル収集室21Cの開口の下縁部からリブ51を突設している。オイル収集室21Cは、その底面を最奥部から合わせ面21Aの側に向けて下り勾配をなすものとし、その底面に沿う上述の下縁部からリブ51を突設するものである。オイル収集室21Cの最奥部底面には、ピニオンギヤ軸33の軸受32に潤滑用オイルを供給する給油孔21Dが設けられている(図8)。
カバー22は、キャリヤ21の合わせ面21Aと概ね同じ矩形枠状の合わせ面22A(不図示)を有し、キャリヤ21側の隔壁41、リブ51に対向して概ね対称をなす隔壁42、リブ52(切欠部52Cを形成するための高さの低い部分52Aと高さの高い部分52Bを備える)(不図示)を設けている。即ち、カバー22側の隔壁42、リブ52も、カバー22の上部内面の上下に、カバー22の概ね中央から右側へ延在する。
従って、デファレンシャル装置10にあっては、キャリヤ21の隔壁41とカバー22の隔壁42を互いに突合わせてギヤボックス20を構成したとき、ギヤボックス20の内部の右側上部(上方角部)にブリーザ室40が区画される。ブリーザ室40の内部には、キャリヤ21の右壁を水平に貫通して外部に開口するブリーザパイプ43(ブリーザ手段)が配設され、ブリーザ室40と外部とを連通している。このとき、隔壁41の下部であるキャリヤ21の右壁と接続する部分が切欠かれ、ブリーザ室40の下方に開口する連通路44が形成されている。連通路44は、カバー22の隔壁42に形成されるものでも良い。
また、デファレンシャル装置10にあっては、キャリヤ21のリブ51とカバー22のリブ52を互いに突合わせてギヤボックス20を構成したとき、ブリーザ室40の下部に油路50が形成される。このとき、リブ51の右下方へ延びた高さの高い部分51Bの右端に、油路50を右側の軸受24Bへ向けて開口する油溝53が形成される。油溝53は、キャリヤ21の合わせ面21Aとリブ51の高さの高い部分51Bの右端の突設端面との間に凹設される。油溝53は、カバー22のリブ52の側に形成されるものでも良い。
これにより、デファレンシャル装置10では、デフケース23及びリングギヤ25の回転に伴って掻き上げられてギヤボックス20の内部、本実施例ではオイル収集室21Cの内部にまで飛散したオイルが、ギヤボックス20を構成するキャリヤ21とカバー22の内面に付着して流れ落ちる過程で、キャリヤ21とカバー22の合体状態で互いに突合わされている上記リブ51、52の上面の油路50に沿い、ひいては油溝53から、デフケース23の左右の軸受24A、24Bのうちで、リングギヤ25から遠い側の軸受24Bに供給される。
しかるに、デファレンシャル装置10にあっては、図2〜図4、図6、図8に示す如く、オイル捕集プレート100を有している。オイル捕集プレート100は、オイル規制手段110と、オイル捕集手段120とを備える。
オイル捕集プレート100のオイル規制手段110は、デフケース23の回転に伴って掻き上げられるギヤボックス20内のオイルを、前述したブリーザ室40の連通路44に対する下方、かつ手前で規制する。デフケース23の回転に伴って掻き上げられるギヤボックス20内のオイルがブリーザ室40、連通路44から浸入したり、連通路44の開口を塞ぐことを回避するものである。
オイル捕集プレート100のオイル捕集手段120は、前述した油路50を形成するようにキャリヤ21に設けたリブ51の高さの低い部分51Aと高さの高い部分51Bの上面から、該高さの低い部分51Aが形成する切欠部51Cの外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックス20の内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取り、このオイルを油路50の下流端となるリブ51の高さの高い部分51Bの上面、更には油溝53を介して上記リングギヤ25から遠い側の軸受24Bに導き、その潤滑性を向上するものである。
オイル捕集プレート100は、図7に示す如く、1枚の金属平板を順送プレス等でプレス成形した折曲げ体からなり、キャリヤ21の隔壁41(リブ51でも可)に取着される。
オイル捕集プレート100は、図7に示す如く、キャリヤ21の隔壁41を挟んで取着される取着板部101を備える。取着板部101は、本実施例では、隔壁41の上下面を弾発的に挟着するように隔壁41の突設端面から差し込まれるU字クリップ状をなし、隔壁41の突設端面の中央部に設けた凹部41A(図5)にそのU字折曲部を嵌合して納められる。取着板部101の板厚は凹部41Aの深さと概ね等しく、凹部41Aに納まった取着板部101の折曲部を合わせ面21Aと面一にする。取着板部101の幅は凹部41Aの幅と概ね等しい。キャリヤ21にカバー22が合体されたとき、取着板部101の折曲部が上述の凹部41Aに位置決めされてずれることなく、キャリヤ21の隔壁41とカバー22の隔壁42に挟まれて固定される。
オイル捕集プレート100のオイル規制手段110は、図7に示す如く、側板部111と背板部112とを備える。
側板部111は、取着板部101から概ね直角をなす下向きに折曲げられてキャリヤ21の合わせ面21Aに概ね平行をなして左右に延在する。
背板部112は、側板部111の左端部から概ね直角をなす横向き(前後方向に沿う横向き)に折曲げられてキャリヤ21の合わせ面21Aに概ね直交して前後に延在する。
本実施例において、オイル規制手段110は、上述の側板部111として、キャリヤ21の合わせ面21Aに直交する方向で該合わせ面21Aを挟む前後2位置のそれぞれに位置する前側板部111Aと後側板部111Bとを有する。一方の前側板部111Aが取着板部101から前述の如くに折曲げられ、前後2枚の側板部111A、111Bの間に上述の背板部112を備える。
更に、オイル規制手段110は、上述の前後2枚の側板部111A、111Bの間に、背板部112の上縁部から斜め下向きに折曲げられる斜め板部113を延在させて備える。
オイル捕集プレート100のオイル捕集手段120は、図7に示す如く、底板部121と立上り板部122とを備える。
底板部121は、オイル規制手段110の側板部111(本実施例では前側板部111A)の下縁部から概ね直角(図7の角度θ)をなす横向き(前後方向に沿う横向き)に折曲げられてオイル規制手段110に連結され、キャリヤ21の合わせ面21Aに直交する前方の奥側に向けて延設される。キャリヤ21への取着状態で、底板部121は、キャリヤ21のリブ51(51A、51B)の上に配置され、リブ51の高さの低い部分51Aの切欠部51Cよりも合わせ面21Aの側に張り出るように該リブ51の高さの低い部分51Aの突設端面の外側にまで広く張り出るように延在される。これにより、底板部121は、キャリヤ21の油路50の上面に沿って、リブ51の範囲を一部越える広い範囲(リブ51の高さの低い部分51Aの突設端面を越える範囲)に渡る左右前後に展開されて延在される。デフケース23の回転に伴って掻き上げられた後にキャリヤ21とカバー22の上部内面を伝わって落下してくるオイルが、リブ51の高さの低い部分51Aの突設端面を越える範囲においても、オイル捕集手段120の底板部121に確実に受け止められて捕集されるものになる。
立上り板部122は、底板部121の左縁部から上向き傾斜又は直角をなす立上り状に折曲げられ、キャリヤ21の合わせ面21Aに概ね直交する前後に延在する。ギヤボックス20の内面に沿って落下してくるオイルを底板部121の側に取り込むとともに、底板部121に捕集したオイルが該底板部121の左縁部からギヤボックス20の下方に脱落することを防止するものになる。
ここで、オイル捕集手段120の底板部121は、先端縁121Aがオイル収集室21Cの開口に臨み、該オイル収集室21Cの下縁部から突設しているリブ51の上面に弾発的に隙間なく当接するように配置されている。具体的には、底板部121が側板部111の下縁部に対してなす折曲げ角度θを鈍角(90度+α)に設定し、取着板部101をキャリヤ21の隔壁41に取着した状態で、底板部121の下面が先端縁121Aの側からリブ51の上面に当たって弾性的に持ち上げ変形されるようにし、底板部121の先端縁121Aがリブ51の上面に弾発的に圧接(隙間なく当接)するようにしたものである。
本実施例のデファレンシャル装置10が駆動され、デフケース23及びリングギヤ25が正回転(図2、図5のN方向)又は逆回転すると、ギヤボックス20の底部に溜まっているオイルがデフケース23とリングギヤ25に掻き上げられてその周辺に飛散する。即ち、デフケース23とリングギヤ25に掻き上げられたオイルは、キャリヤ21やカバー22の天井面(オイル収集室21Cを含む)や下方のリブ51、52の高さの低い部分51A、52Aに至る内側面に当たり、図6に矢印で示す如く、それらの上部内面に沿って流れ落ち、リブ51、52が形成する油路50の上流側に集まる。そして、油路50の上流側に配置されているオイル捕集プレート100のオイル捕集手段120に捕集されたオイルは、ホイル捕集手段120の底板部121の傾斜に沿って流れ、油路50の下流端となるリブ51の上面、更には油溝53から右側の軸受24Bに供給される。そしてこの間、オイル捕集プレート100のオイル規制手段110とオイル捕集手段120が以下の如くに作用する。
(a)ギヤボックス20の内部に取付けられるオイル捕集プレート100が、上記リブ51の上面から該リブ51の切欠部51Cの外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックス20の内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記リングギヤ25から遠い側の軸受24Bに導くオイル捕集手段120を備える。
従って、デフケース23及びリングギヤ25に掻き上げられて飛散した後、ギヤボックス20の内面に付着したオイルが流れ落ちる過程でオイル捕集プレート100のオイル捕集手段120にすくい取られるものである。オイルは飛散時の勢いを失った状態でオイル捕集手段120に捕集されるから、オイル捕集プレート100は勢いのあるオイルの逃げ出しを防止するために必要とされる程度の、高い寸法精度を必要とされない。同時に、オイル捕集プレート100はギヤボックス20の内面に突設したリブ51の上面に配置されて安定的に位置決め支持される。これらにより、オイルを簡易な構成により確実に捕集できる。
また、オイル捕集プレート100のオイル捕集手段120はリブ51の上面から該リブ51の切欠部51Cの外側にまで張り出る範囲に配置される。従って、ギヤボックス20の内面を流れ落ちるオイルは、リブ51の切欠部51Cの外側に対応する部分でもオイル捕集プレート100のオイル捕集手段120により捕集され、ギヤボックス20の下方に向けて落下することなく、デフケース23のリングギヤ25から遠い側の軸受24Bに導かれ、その軸受24Bの潤滑性を向上する。
尚、デフケース23のリングギヤ25に近い側の軸受24Aは、デフケース23及びリングギヤ25に掻き上げられたオイルを直ちに供給されて十分に潤滑される。
(b)オイル捕集プレート100が、デフケース23及びリングギヤ25の回転に伴って掻き上げられてギヤボックス20の内部に飛散したオイルを上記ブリーザ室40の下方に開口する連通路44の手前で規制するオイル規制手段110を備える。
従って、オイルがブリーザ室40に連通路44から浸入したり、連通路44の開口を塞ぐことがないようにする。ブリーザ機能を常に維持するとともに、オイルがブリーザ手段(プリーザパイプ43)を通じて外部に漏出することによるオイル量不足を回避することができる。
(c)デフケース23及びリングギヤ25に掻き上げられたオイルをオイル収集室21Cに収集した後、オイル収集室21Cの内面に沿って流れ落ちる多量のオイルを、リブ51の上部に配置されているオイル捕集プレート100のオイル捕集手段120の先端縁121Cにより確実にすくい取ることができる。
(d)オイル捕集プレート100のオイル捕集手段120の先端縁121Cがギヤボックス20の内面から突設するリブ51の上面に弾発的に隙間なく当接される。従って、ギヤボックス20の内面を流れ落ちるオイルを、オイル捕集プレート100のオイル捕集手段120の先端縁121Cにより一層確実にすくい取ることができる。
(e)オイル捕集プレート100の取着板部101がギヤボックス20のキャリヤ21に設けた隔壁41(被取着部)を挟んで取着される。オイル捕集プレート100を簡易に取着できる。
(f)オイル捕集プレート100が、取着板部101を、キャリヤ21の隔壁41(及び/リブ51)に挟んで簡易に取着できる。
オイル規制手段110の側板部111(111A、111B)は、デフケース23及びリングギヤ25(デフケース23の左端部23Aのボス部23Cに取着)の回転方向に飛散するオイルを、ブリーザ室40の連通路44に対して遮蔽する。側板部111(111A、111B)は、キャリヤ21の型抜き方向に直交するオイル遮蔽面を構成するものになる。
オイル規制手段110の背板部112は、デフケース23及びリングギヤ25の軸方向に飛散するオイルを、ブリーザ室40の連通路44に対して遮蔽する。
オイル捕集手段120の立上り板部122は、オイル収集室21Cの内面に沿って落下してくるオイルを、底板部121の側に取り込む。
オイル捕集手段120の底板部121は、キャリヤ21の内面を伝わって流れ落ちてくるオイルを捕集して油溝に導き、デフケース23のリングギヤ25から遠い側の軸受24Bへ供給する。
(g)オイル規制手段110が、キャリヤ21の合わせ面21Aに直交する方向で該合わせ面21Aを挟む前後2位置のそれぞれに前記側板部111(111A、111B)を有し、前後一方の前側板部111Aが前記取着板部101から折曲げられ、前後2枚の側板部111A、111Bの間に前記背板部112を備える。
前側板部111Aにより、デフケース23及びリングギヤ25の正回転方向に飛散するオイルを、ブリーザ室40の連通路44に対して遮蔽する。
後側板部、111Bにより、デフケース23及びリングギヤ25の逆回転方向に飛散するオイルを、ブリーザ室40の連通路44に対して遮蔽する。
(h)オイル規制手段110が、前後2枚の側板部111(111A、111B)の間に、前記背板部112の上縁部から斜め下向きに折曲げられる斜め板部113を延在させて備える。斜め板部113により、デフケース23のサイドギヤ26A、26B及びデフピニオン28A、28Bを内蔵する部分(ケース本体23D)が周囲に飛散するオイルを、ブリーザ室40の連通路44に対して遮蔽する。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明は、デファレンシャル装置に限らず、トランスミッション装置等の減速装置に広く適用できる。即ち、回転体を覆うハウジングが、回転体の左右の端部を枢支する左右の軸受を備え、回転体に大歯車を取着してなり、回転体及び大歯車の回転に伴って掻き上げられてハウジングの内部に飛散したオイルが、ハウジングの内面に付着して流れ落ちる過程で、該ハウジングの内面に突設したリブの上面に沿って上記回転体の左右の軸受のうちで大歯車から遠い側の軸受に供給され、上記リブが回転体及び大歯車を避けるための切欠部を備えてなる減速装置において、ハウジングの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ハウジングの内面に取着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記大歯車から遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えるものとすることができる。
本発明によれば、減速装置において、回転体及び大歯車により掻き上げられたオイルを簡易な構成により確実に捕集し、回転体の軸受の潤滑性を向上することにある。
また、本発明によれば、デファレンシャル装置において、デフケース及びリングギヤにより掻き上げられたオイルを簡易な構成により確実に捕集し、デフケースの軸受の潤滑性を向上することにある。
10 デファレンシャル装置
20 ギヤボックス
21 キャリヤ
21A 合わせ面
21C オイル収集室
22 カバー
23 デフケース
23A 左端部
23B 右端部
24A 左軸受
24B 右軸受
25 リングギヤ
40 ブリーザ室
41、42 隔壁
43 ブリーザパイプ(ブリーザ手段)
44 連通路
50 油路
51、52 リブ
53 油溝
100 オイル捕集プレート
101 取着板部
110 オイル規制手段
111、111A、111B 側板部
112 背板部
113 斜め板部
120 オイル捕集手段
121 底板部
122 立上り板部

Claims (12)

  1. 回転体を覆うハウジングが、回転体の左右の端部を枢支する左右の軸受を備え、回転体に大歯車を取着してなり、
    回転体及び大歯車の回転に伴って掻き上げられてハウジングの内部に飛散したオイルが、ハウジングの内面に付着して流れ落ちる過程で、該ハウジングの内面に突設したリブの上面に沿って上記回転体の左右の軸受のうちで大歯車から遠い側の軸受に供給され、
    上記リブが回転体及び大歯車を避けるための切欠部を備えてなる減速装置において、
    ハウジングの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ハウジングの内面に取着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記大歯車から遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えてなることを特徴とする減速装置。
  2. 前記ハウジングの上部内面に凹み状をなすオイル収集室が凹設され、該オイル収集室の開口の下縁部から前記リブが突設され、該リブの上面に配置される前記オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が該オイル収集室の開口に臨んで配置される請求項1に記載の減速装置。
  3. 前記オイル捕集プレートが平板の折曲げ体からなり、該オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が前記リブの上面に弾発的に隙間なく当接される請求項1又は2に記載の減速装置。
  4. 前記オイル捕集プレートの取着板部が前記ハウジングに設けた被取着部を挟んで取着される請求項1〜3のいずれかに記載の減速装置。
  5. デフケースを覆うギヤボックスがキャリヤとカバーとを互いの合わせ面を合わせて合体して構成され、キャリヤとカバーがデフケースの左右の端部を枢支する左右の軸受を支持し、デフケースにリングギヤを取着してなり、
    キャリヤとカバーの上部内面にリブを突設し、
    デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルが、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちる過程で、キャリヤとカバーの合体状態で互いに突合わされた上記リブの上面に沿って上記デフケースの左右の軸受のうちでリングギヤから遠い側の軸受に供給され、
    上記リブがデフケース及びリングギヤを避けるための切欠部を備えてなるデファレンシャル装置において、
    ギヤボックスの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記リングギヤから遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えてなることを特徴とするデファレンシャル装置。
  6. デフケースを覆うギヤボックスがキャリヤとカバーとを互いの合わせ面を合わせて合体して構成され、キャリヤとカバーがデフケースの左右の端部を枢支する左右の軸受を支持し、デフケースにリングギヤを取着してなり、
    キャリヤの上部内面の上下に隔壁とリブを突設するとともに、カバーの上部内面の上下に隔壁とリブを突設し、
    キャリヤとカバーの隔壁を合体状態で互いに突合わせてギヤボックス内の上部にブリーザ室を区画し、ブリーザ室の内部にブリーザ手段を設け、少なくとも一方の隔壁の一部を切欠いてブリーザ室の下方に開口する連通路を形成し、
    デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルが、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちる過程で、キャリヤとカバーの合体状態で互いに突合わされた上記リブの上面に沿って上記デフケースの左右の軸受のうちでリングギヤから遠い側の軸受に供給され、
    上記リブがデフケース及びリングギヤを避けるための切欠部を備えてなるデファレンシャル装置において、
    ギヤボックスの内部に取付けられるオイル捕集プレートが、上記リブの上面から該リブの切欠部の外側にまで張り出る範囲に配置され、ギヤボックスの内面に付着して流れ落ちるオイルをすくい取って上記リングギヤから遠い側の軸受に導くオイル捕集手段を備えてなるとともに、
    上記オイル捕集プレートが、デフケース及びリングギヤの回転に伴って掻き上げられてギヤボックスの内部に飛散したオイルを上記ブリーザ室の下方に開口する連通路の手前で規制するオイル規制手段を備えてなることを特徴とするデファレンシャル装置。
  7. 前記キャリヤの上部内面に凹み状をなすオイル収集室が凹設され、該オイル収集室の開口の下縁部から前記リブが突設され、該リブの上面に配置される前記オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が該オイル収集室の開口に臨んで配置される請求項5又は6に記載のデファレンシャル装置。
  8. 前記オイル捕集プレートが平板の折曲げ体からなり、該オイル捕集プレートのオイル捕集手段の先端縁が前記リブの上面に弾発的に隙間なく当接される請求項5〜7のいずれかに記載のデファレンシャル装置。
  9. 前記オイル捕集プレートの取着板部が前記ギヤボックスに設けた被取着部を挟んで取着される請求項5〜8のいずれかに記載のデファレンシャル装置。
  10. 前記オイル捕集プレートがキャリヤの隔壁又はリブを挟んで取着される取着板部を備えるとともに、
    オイル規制手段が、取着板部から概ね直角をなす下向きに折曲げられてキャリヤの合わせ面に概ね平行をなして左右に延在する側板部と、側板部の左右一方の縁部から概ね直角をなす横向きに折曲げられてキャリヤの合わせ面に概ね直交して前後に延在する背板部とを備え、
    オイル捕集手段が、オイル規制手段に連結され、キャリヤのリブの上面に沿って左右前後に延在する底板部と、底板部の左右一方の縁部から立上り状に折曲げられてキャリヤの合わせ面に概ね直交する前後に延在する立上り板部とを備える請求項6に記載のデファレンシャル装置。
  11. 前記オイル規制手段が、キャリヤの合わせ面に直交する方向で該合わせ面を挟む前後2位置のそれぞれに前記側板部を有し、前後一方の側板部が前記取着板部から折曲げられ、前後2枚の側板部の間に前記背板部を備える請求項10に記載のデファレンシャル装置。
  12. 前記オイル規制手段が、前後2枚の側板部の間に、前記背板部の上縁部から斜め下向きに折曲げられる斜め板部を延在させて備える請求項11に記載のデファレンシャル装置。
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