JP2012158227A - 画像処理装置、駐車制御システム、及び、画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、駐車制御システム、及び、画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駐車スペースの周りに物体が存在しない場合にも駐車スペースを判定することができる技術を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、車両の速度に関する情報と車外画像に含まれる車両の左右方向に略沿って延びる第1ラインを認識したタイミングとに基づいて、車両を駐車可能なスペースの有無を判定するため、車外画像に基づいて車両を駐車可能なスペースを判定することができる。
【選択図】図10

Description

本発明は、車両に搭載されるカメラが撮影した車外画像を処理する画像処理技術に関する。
近年、車両の挙動を制御して車両を駐車可能なスペース(以降、駐車スペースという)へ駐車させる駐車制御システムが開発されている。
この駐車制御システムが実行するその制御は、まず、検知手段(例えば、超音波やレーダなど)によって車両周辺の物体(例えば、駐車車両など)の有無を検知する。そして、駐車制御システムは、検知手段によって検知した物体に基づいて駐車スペースの有無を判定する。そして、駐車制御システムは、現在の車両の位置から認識した駐車スペースへ車両を誘導するルートを導出する。次に、駐車制御システムは、導出したルートを辿るように車両の挙動を制御して車両を駐車スペースへ駐車させる。
このような駐車制御システムに関する技術が、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2009−83806号公報
しかし、駐車スペースの判定を、超音波やレーダなどの検知手段によって検知した物体に基づいて判定する場合には、駐車スペースの周りに物体が存在しなければ駐車スペースを判定することができないという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、駐車スペースの周りに物体が存在しない場合にも駐車スペースを判定することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、車両に搭載されるカメラが撮影した車外画像を処理する画像処理装置であって、前記カメラから前記車両の側方外側が映る前記車外画像を取得する第1取得手段と、走行中の前記車両の速度に関する情報を取得する第2取得手段と、前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、前記車両の左右方向に略沿って延びる第1ラインを認識する認識手段と、取得された前記速度に関する情報と前記第1ラインが認識されたタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記認識手段は、前記車両の所定位置から前記車両の左右方向に延びる直線上に略位置する第1ラインを認識することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の何れかに記載の画像処理装置において、前記認識手段は、前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、前記第1ラインと略直交する第2ラインを更に認識し、前記判定手段は、取得された前記速度に関する情報と前記第1ライン及び前記第2ラインを認識したタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の画像処理装置において、前記認識手段は、前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、他の車両を更に認識するものであり、前記判定手段は、前記他の車両が認識された場合に、前記第1ラインが認識されないときは、取得された前記速度に関する情報と前記他の車両を認識したタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4又は5の何れかに記載の画像処理装置において、前記判定手段は、前記第1ラインと前記他の車両との双方が認識された場合は、取得された前記速度に関する情報と前記第1ラインが認識されたタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定することを特徴とする
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像処理装置を備える駐車制御システムであって、前記スペースが有ると判定された場合に、前記車両の挙動を制御して前記スペースへ前記車両を駐車させる制御手段を備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、車両に搭載されるカメラが撮影した車外画像を処理する画像処理方法であって、(a)前記カメラから前記車両の側方外側が映る前記車外画像を取得する工程と、(b)走行中の前記車両の速度に関する情報を取得する工程と、(c)前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、前記車両の左右方向に略沿って延びるラインを認識する工程と、(d)取得された前記速度に関する情報と前記ラインを認識したタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定する工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1乃至7の発明によれば、車両の速度に関する情報と車外画像に含まれる車両の左右方向に略沿って延びる第1ラインを認識したタイミングとに基づいて、車両を駐車可能なスペースの有無を判定するため、車外画像に含まれる第1ラインに基づいて車両を駐車可能なスペースを判定することができるとともに、駐車スペースの周りに物体が存在しない場合にも駐車スペースを判定することができる。
また、請求項2の発明によれば、車両の所定位置から車両の左右方向に延びる直線上に略位置する第1ラインを車外画像に基づいて認識するため、第1ラインを認識する確度を高めることができる。結果、車両を駐車可能なスペースの有無を判定する精度を高くできる。
また、請求項3の発明によれば、第1ラインと略直交する第2ラインとを認識するため、車両を駐車可能なスペースの有無を判定する精度を高くできる。
また、請求項4の発明によれば、第1ラインが認識されない場合にも、他の車両に基づいて車両を駐車可能なスペースの有無を判定することができる。
また、請求項5の発明によれば、第1ラインと他の車両との両方が認識される場合は、認識する確度が比較的に高い第1ラインに基づいて車両を駐車可能なスペースの有無を判定するため、そのスペースの有無を判定する精度を高くできる。
また、請求項6の発明によれば、車両の挙動を制御して車外画像に基づいて判定した駐車スペースへ車両を駐車させるため、低コストでその制御を実行することができる。
図1は、駐車制御システムブロックを示す図である。 図2は、車両を示す図である。 図3は、車両を示す図である。 図4は、縦列駐車制御を説明する図である。 図5は、第1制御フローを示す図である。 図6は、車両及び車外画像を示す図である。 図7は、生成処理を説明する図である。 図8は、第2制御フローを示す図である。 図9は、導出処理を示す図である。 図10は、第3制御フローを示す図である。 図11は、駐車枠を示す図である。 図12は、車外画像を示す図である。判定処理を説明する図である。 図13は、認識処理及び判定処理を説明する図である。 図14は、車外画像を示す図である。 図15は、第4制御フローを示す図である。 図16は、車外画像を示す図である。 図17は、ヒストグラムを示す図である。 図18は、認識処理及び判定処理を説明する図である。 図19は、認識処理及び判定処理を説明する図である。 図20は、車外画像を示す図である。 図21は、車外画像を示す図である。 図22は、タイヤのパターンを示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<1.構成>
図1は、第1の実施の形態の画像処理装置2の構成を示す図である。この画像処理装置2は車両1に搭載されるカメラが撮影した車外画像を処理する。
より具体的に説明すると、まず、画像処理装置2は、左サイドカメラ4から車両1の側方外側が映る車外画像を取得するとともに、画像処理装置2は、走行中の車両1の速度に関する情報を取得する。
次に、画像処理装置2は、車両1の走行中に取得された車外画像に基づいて、車両1の左右方向に略沿って延びる第1ラインと、第1ラインと略直交する第2ラインを認識する。
次に、取得された速度に関する情報と第1ライン及び第2ラインが認識されたタイミングとに基づいて、車両1を駐車可能なスペース(以降、駐車スペースという)の有無を判定する。
そして、駐車制御装置13は、画像処理装置2によって駐車スペースが有ると判定された場合に、車両1の挙動を制御して駐車スペースへ車両1を駐車させる制御を実行する。
以降、画像処理装置2、駐車制御装置13、及び、ディスプレイ12を含めて、駐車制御システムSYという。
この駐車制御システムSYが発揮するその機能を説明するために、まず、駐車制御システムSYの構成を図1に基づいて説明する。
駐車制御システムSYは、画像処理装置2、ディスプレイ12、及び、駐車制御装置13などを備える。
画像処理装置2は、フロントカメラ3、左サイドカメラ4、右サイドカメラ5、リヤカメラ6(以降において、カメラ3〜6という)、車速センサ7、インスツルメントパネル制御装置8、駐車制御装置13、及び、ディスプレイ12などとケーブルによって電気的に接続される。
駐車制御装置13は、画像処理装置2、エンジン制御装置9、操舵装置10、及び、ブレーキ装置11などとケーブルによって電気的に接続される。
フロントカメラ3は、図2に示すように車両1の前端にあるナンバープレート取り付け位置の近傍に設けられ、その光軸は車両1の直進方向へ向けられている。
右サイドカメラ5は、図2に示すように右サイドミラーに設けられており、その光軸は車両1の左右方向に略沿って車両1の右側へ向けられている。従って、右サイドカメラ5は、車両1の側方外側の車外画像を撮影することができる。
左サイドカメラ4は、図2に示すように左サイドミラーに設けられており、その光軸は車両1の左右方向に略沿って車両1の左側へ向けられている。従って、左サイドカメラ4は、車両1の側方外側の車外画像を撮影することができる。
リヤカメラ6は、図2に示すように車両1の後端にあるナンバープレート取り付け位置の近傍に設けられ、その光軸は車両1の直進方向の逆方向へ向けられている。
なお、フロントカメラ3やリヤカメラ6の取り付け位置は、左右略中央であることが望ましいが、左右中央から左右方向に多少ずれた位置であってもよい。
カメラ3〜6はそれぞれ魚眼レンズを備えている。魚眼レンズを備えたカメラ3〜6の画角は180度以上である。このため、カメラ3〜6を利用することで、図3に示すように、車両1の全周囲H1〜H4の撮影が可能となっている。
車速センサ7は、車両1の速度に関する情報を画像処理装置2へ出力する。車両1の速度に関する情報とは、例えば、車両1が備える車輪の回転状況を示すパルス信号である。車速センサ7は、車両1のエンジンルーム内に設置される。
インスツルメントパネル制御装置8は、インスツルメントパネルへ車速、ガソリンの残量、エンジン回転数、及び、時刻などを表示させる。
画像処理装置2は、取得部20、画像処理部21、制御部22、及び、出力部23などを備える。
取得部20は、例えば、インターフェースであり、カメラ3〜6が撮影した車外画像、車速センサ7が出力する車速に関する情報、及び、インスツルメントパネル制御装置8が出力する時刻を示す信号などを取得する。
出力部23は、例えば、インターフェースであり、画像処理部21が生成した合成画像などをディスプレイ12などの外部へ出力して表示させる。
画像処理部21は、認識部30、生成部31、及び、表示部32などを備える。画像処理部21は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア回路である。
認識部30は、車両1の走行中にサイドカメラ4から取得した車外画像に基づいて、車両1の左右方向に略沿って延びる第1ライン及び第1ラインと略直交する第2ラインを認識する第1認識処理を実行する。認識部30が実行するこの第1認識処理の詳細については後述する。
更に、認識部30は、車両1の走行中にサイドカメラ4から取得した車外画像に基づいて、他の車両を認識する第2認識処理を実行する。認識部30が実行するこの第2認識処理の詳細については後述する。
生成部31は、カメラ3〜6が撮影して得た複数の車外画像に基づいて、仮想視点から見た車両1及び車両1の周辺の様子を示す合成画像を生成する。生成部31が実行するこの生成処理の詳細については後述する。
表示部32は、駐車制御の実行中に生成された合成画像をディスプレイ12へ表示させる処理を実行する。表示部32が実行するこの表示処理の詳細については後述する。
制御部22は、例えば、CPU、ROM、及び、RAMなどを備えるマイクロコンピュータである。CPUは、ROMに記憶された種々のプログラムに従って演算処理を行うことで種々の機能を実現させる。この制御部22は、導出部33及び判定部34などを備える。
導出部33は、駐車制御が後進して開始される場合に、認識された駐車スペースに基づいて仮想マップ上の車両1の後進開始位置と駐車スペースの位置とを導出する。また、導出部33は、導出した後進開始位置と駐車スペースの位置とに基づいて車両1を駐車スペースへと誘導する仮想マップ上のルートを導出する。導出部33が実行するこの導出処理の詳細については後述する。
判定部34は、取得された速度に関する情報に基づいて車両1の速度を導出する。そして、判定部34は、導出した速度と第1ライン及び第1ラインと略直交する第2ラインが認識されたタイミングとに基づいて、駐車スペースの有無を判定する第1判定処理を実行する。判定部34が実行するこの第1判定処理の詳細については後述する。
更に、判定部34は、速度と他の車両が認識されたタイミングとに基づいて駐車スペースの有無を判定する第2判定処理を実行する。判定部34が実行するこの第2判定処理の詳細については後述する。
駐車制御装置13は、例えば、マイクロコンピュータなどの電子部品が実装された電子基板などを備える。この駐車制御装置13は、駐車制御部35などを備える。
駐車制御部35は、エンジン制御装置9、操舵装置10、及び、ブレーキ装置11などと協働して車両1の速度、方向、及び、停止位置などを制御して駐車位置へ車両1を駐車させる。つまり、駐車制御部35は、駐車スペースが有ると判定された場合に、仮想マップ上の車両1がルートを辿るように、車両1の挙動を制御して駐車スペースへ車両1を駐車させる駐車制御を実行する。
<2.駐車方法>
ここで、駐車制御システムSYが実行する駐車制御による駐車方法について説明する。駐車制御システムSYが実行する駐車方法は、所謂、「縦列駐車」である。駐車制御システムSYが実行する「縦列駐車」は次のような手順により実行される。
初めに、図4に示すような駐車場において、車両1が初期位置P1で、その駐車を開始させる指示をユーザから受け付けたときに、駐車制御システムSYは車両1を、初期位置P1から後進開始位置P2へと前進させる。そして、駐車制御システムSYは車両1を後進開始位置P2で一旦停車させる。そして、駐車制御システムSYは車両1を後進開始位置P2から後進させて駐車枠内の駐車スペース内の駐車位置P3へ駐車させる。
なお、このような縦列駐車において、初期位置P1は他の車両C1の隣に位置し、後進開始位置P2は他の車両C2の隣に位置する。もちろん、他の車両C1と他の車両C2とが駐車されてなくそれらの位置の隣には何も存在しない場合もある。
また、車両1が縦列駐車される様子をユーザへ見せるために、駐車制御システムSYはこの縦列駐車制御の実行中に車両1の周辺画像をディスプレイ12へ表示させる。
<3.第1制御フロー>
そこでまず、その車両1の周辺画像がディスプレイ12に表示される手順を図5に示す第1制御フローに基づいて説明する。
駐車制御システムSYは、ユーザにより「縦列駐車制御」を実行するボタンが操作された場合に、図5に示す第1制御フローを所定の周期(以降、第1の周期という)で実行する。なお、第1の周期は、例えば、25msである。
駐車制御システムSYは、第1の周期ごとに第1制御フローのステップSA1の処理を実行する。
まず、生成部31は、後述する第1駐車制御が開始されたか否かを判定する(ステップSA1)。具体的には、駐車制御の開始は、ユーザの操作に応答して「縦列駐車制御」を駐車制御部35が実行する際の信号を検知した場合に、その制御が開始されたことを生成部31が判定し、その信号を検知しない場合に、その制御が開始されたことを生成部31が判定しない。
後述する第1駐車制御が開始されたと判定する場合(ステップSA1においてYESの場合)に、生成部31が生成処理を実行する(ステップSA2)。
<3−1.生成処理>
生成部31が実行する生成処理について詳細に説明する。画像処理装置2が備える取得部20は、カメラ3〜6が撮影した、図6に示すような、車外画像Z1〜Z4をカメラ3〜6より取得する。取得部20は、取得した車外画像Z1〜Z4を画像処理部21へ出力する。
画像処理部21は、入力した車外画像Z1〜Z4を図示しない揮発性記憶部へ記憶する。
生成部31は、その揮発性記憶部に記憶された、車外画像Z1〜Z4を、図7に示すような、仮想的な三次元空間における立体曲面Pに投影する。立体曲面Pは、例えば略半球状(お椀形状)をしており、その中心部分(お椀の底部分)が車両1が存在する位置として定められている。車外画像Z1〜Z4に含まれる各画素の位置と、この立体曲面Pの各画素の位置とは予め対応関係が定められている。このため、立体曲面Pの各画素の値は、この対応関係と車外画像Z1〜Z4に含まれる各画素の値とに基づいて決定される。
車外画像Z1〜Z4の各画素の位置と立体曲面Pの各画素の位置との対応関係は、車両1における4つのカメラ、即ち、カメラ3〜6の配置(相互間距離、地上高さ、光軸角度等)に依存する。このため、この対応関係を示すテーブルデータが、図示しない不揮発性記憶部に記憶された車種別データに含まれている。
また、車種別データに含まれる車体の形状やサイズを示すポリゴンデータが利用され、車両1の三次元形状を示すポリゴンモデルである車両1の像が仮想的に構成される。構成された車両1の像は、立体曲面Pが設定される三次元空間において、車両1の位置と定められた略半球状の中心部分に配置される。
さらに、立体曲面Pが存在する三次元空間に対して、生成部31により仮想視点AGLが設定される。仮想視点AGLは、視点位置と視野方向とで規定され、この三次元空間における車両1の周辺に相当する任意の視点位置に任意の視野方向に向けて設定される。
そして、設定された仮想視点AGLに応じて、立体曲面Pにおける必要な領域が画像として切り出される。仮想視点AGLと、立体曲面Pにおける必要な領域との関係は予め定められており、テーブルデータとして図示しない不揮発性記憶部等に予め記憶されている。一方で、設定された仮想視点AGLに応じてポリゴンのモデルに関してレンダリングがなされ、その結果となる二次元の車両1の像が、切り出された画像に対して重畳される。これにより、車両1及びその車両1の周辺を任意の仮想視点AGLからみた様子を示す合成画像が生成されることになる。
例えば、視点位置が車両1の位置の略中央の直上で、視野方向が直下方向とした仮想視点AGL1を設定した場合は、車両1の略直上から車両1を見下ろすように、車両1及び車両1の周辺の領域を示す合成画像G1が生成される。また、図中に示すように、視点位置が車両1の位置の左後方で、視野方向が車両1における略前方方向とした仮想視点AGL2を設定した場合は、車両1の左後方からその周辺全体を見渡すように、車両1及び車両1の周辺の領域を示す合成画像G2が生成される。
なお、実際に合成画像を生成する場合においては、立体曲面Pの全ての画素の値を決定する必要はなく、設定された仮想視点AGLに対応して必要となる領域の画素の値のみを車外画像Z1〜Z4に基づいて決定することで、処理速度を向上できる。
画像処理装置2では、このような生成部31の機能を利用することで、車両1の周辺の任意の視点からみた合成画像を生成して、ディスプレイ12へ生成した合成画像を表示させることができる。これにより、生成部31は車両1を仮想的に俯瞰した合成画像を生成する。
次に、表示部32が表示処理を実行する(ステップSA3)。
<3−2.表示処理>
表示部32が実行する表示処理について詳細に説明する。表示部32は、駐車制御の実行中に生成された合成画像をディスプレイ12へ表示させる処理を実行する。このため、車両1が駐車スペースへ駐車される様子をユーザはディスプレイ12において見ることができる。
次に、駐車制御システムSYは第1制御フローの実行を終了する。なお、後述する第1駐車制御が開始されたと判定されない場合(ステップSA1においてNOの場合)にも、駐車制御システムSYは第1制御フローの実行を終了する。
以上のような制御を実行することにより、駐車制御システムSYは、「縦列駐車制御」を実行中にディスプレイ12へ時間的に生成された合成画像をリアルタイムに表示できる。
結果、ユーザは縦列駐車制御がされる車両1をディスプレイ12においてリアルタイムに見ることができる。
<4.第2制御フロー>
また、駐車制御システムSYは、ユーザにより「縦列駐車制御」を実行するボタンが操作された場合に、図8に示す第2制御フローを第1の周期よりも長い周期(以降、第2の周期という)で実行する。なお、第2の周期は、例えば、33msある。
駐車制御システムSYは、第2の周期ごとに図8に示す第2制御フローのステップSB1の処理を実行する。
まず、駐車制御部35は、図4に示す初期位置P1から後進開始位置P2へ車両1を移動させる制御(以降、第1駐車制御という)を開始するか否かを判定する(ステップSB1)。つまり、「縦列駐車制御」を開始させる指示をユーザから受け付けたか否かを判定する。
第1駐車制御を開始させると判定した場合(ステップSB1においてYESの場合)は、駐車制御部35は、第1駐車制御処理を実行する(ステップSB2)。
<4−1.第1駐車制御処理>
駐車制御部35が実行する第1駐車制御処理の詳細について説明する。初めに「縦列駐車制御」を開始させる指示をユーザから受け付けたときに、駐車制御部35は、車両1を図4に示す初期位置P1から一定の速度(例えば、5km/h)で直進させて後進開始位置P2で一旦停車させる第1駐車制御を実行する。
そのとき、即ち、車両1を初期位置P1から後進開始位置P2まで走行させているときに、後述する第1認識処理及び第2処理認識を認識部30が実行するとともに、後述する第1判定処理及び第2判定処理を判定部34が実行する。その結果、駐車スペースPSが有ると判定された場合に、制御部22はユーザへその旨を通知する。
その通知を受けてその駐車スペースPSへ駐車させたい場合は、ユーザはその通知を受けたタイミングで所定の操作を行う。その所定の操作を受け付けた場合に、駐車制御部35は、その駐車スペースPSを基準にして斜め前の位置、即ち、図4に示す後進開始位置P2で車両1を一旦停車させる。
一方で、第1駐車制御を開始すると判定しない場合(ステップSB1においてNOの場合)は、駐車制御部35は、第2制御フローに基づく処理を終了する。
次に、駐車制御部35は、図4に示す後進開始位置P2から駐車位置P3へ車両1を移動させる制御(以降、第2駐車制御という)を開始するか否かを判定する(ステップSB3)。つまり、第2駐車制御を開始させる指示をユーザから受け付けたか否かを判定する。
第2駐車制御を開始させると判定した場合(ステップSB3においてYESの場合)は、駐車制御部35は、第2駐車制御処理を実行する(ステップSB4)。
<4−2.第2駐車制御処理>
駐車制御部35が実行する第2駐車制御処理の詳細について説明する。初めに、ユーザは、後進開始位置P2で車両1を後進させて駐車スペースPSへ駐車させる第2駐車制御を開始させる操作を行う。
ユーザからその操作を受け付けたときに、導出部33はその駐車スペースPSに基づいて導出処理を実行する。
前述したように、駐車制御部35によって第1駐車制御が実行された際に、認識部30によって後述する第1認識処理及び第2認識処理が実行され、更に、判定部34によって第1判定処理及び第2判定処理が実行される。その結果、駐車スペースの有無が判定される。
そして、この駐車スペースPSと後進開始位置P2とに基づいて、導出部33が車両1を駐車スペースPSへと誘導する仮想マップ上のルートRを導出する。
この仮想マップ上のルートRは、後進開始位置P2から駐車位置P3へ車両1を最短で誘導できるように導出される。更に、この仮想マップ上のルートRは、車両1を誘導する際に他の車両C2などと車両1とが接触しないように導出される。
この仮想マップは、図9に示すように、車両1を仮想の視点から俯瞰した際のXY座標によって定義される。この仮想マップにおいて、車両1の後進開始位置P2は座標の原点(X=0、Y=0)に設定される。また、仮想マップ上のルートRについても適切な座標が設定される。
このように導出部33によって導出処理が実行されることによって、導出された仮想マップ上のルートRに基づいて、駐車制御部35が車両1を駐車させる。
つまり、仮想マップ上のルートRを仮想マップ上の車両1が辿るように、駐車制御部35が車両1の挙動を制御して車両1を駐車位置P3へ移動させる。
一方で、車両1を後進開始位置P2から駐車位置P3へ車両1を移動させる制御を開始すると判定しない場合(ステップSB3においてNOの場合)は、駐車制御部35は、第2制御フローに基づく処理を終了する。
<5.第3制御フロー>
また、駐車制御システムSYは、第1駐車制御を開始してから第2駐車制御を開始するまでにおいて、図10に示す第3制御フローを第2の周期よりも長い周期(以降、第3の周期という)で実行する。なお、第3の周期は、例えば、45msである。
まず、取得部20は、左サイドカメラ4が撮影した車外画像を取得する(ステップSC1)。そして、取得部20は、認識部30へ車外画像を送信する。これにより、認識部30は走行中に左サイドカメラ4が撮影した車外画像を取得する。
次に、認識部30は、第1認識処理を実行する(ステップSC2)。
<5−1.第1認識処理>
認識部30が実行する第1認識処理について詳細に説明する。初めに、認識部30は、取得部20から受信した車外画像の略中央に位置する領域に含まれる車両1の左右方向に略沿って延びる第1ラインを認識する。更に、認識部30は、第1ラインと略直交する第2ラインを認識する。
なお、第1ライン及び第2ラインとは、駐車場などの路面に塗装されている駐車枠の一部である。駐車枠は、例えば、図11に示すような、白線でH型の形態で構成される。この駐車枠FRにおいて、車両1を駐車させた際に車両1の左右方向と略平行に位置するラインが第1ラインLCである。そして、この駐車枠FRにおいて、車両1を駐車させた際に車両1の前後方向と略平行に位置するラインが第2ラインLLである。
第1ラインLC及び第2ラインLLの認識処理について、図12に基づいて詳細に説明する。第1ラインLC及び第2ラインLLの認識は、車外画像の略中央に位置する領域に対してエッジ検出処理を実行することによって実現される。
そのエッジ検出処理は、取得した車外画像G3の略中央に位置する領域F1に対して実行される。認識部30は、領域F1を抜き出して輝度情報のみのモノクロ画像とする。次に、認識部30は、このモノクロの画像に対して、所定の微分フィルタを適用して画像中のエッジを抽出する。さらに、認識部30は、エッジを抽出した画像に対して閾値処理を施し、各画素が0または1で表現される2値画像に変換する。この2値画像においては、例えば、エッジの部分が0の画素、他の部分が1の画素で表現される。
このようなエッジ検出処理により得られたエッジに基づいて、画像の縦方向(すなわち車両1の左右方向)に略沿って延びる縦ラインと、画像の横方向(すなわち、車両の前後方向)に略沿って延びる横ラインとを把握する。そして、これらの縦ラインと横ラインとが交差して交差点CP1及びCP2の何れかが存在した場合は、認識部30はこれらの縦ラインと横ラインとを第1ラインLCと第2ラインLLとであると認識する。
駐車枠FRは路面に塗装されているため車外画像の上下の略中央へ出現する傾向が強い。従って、認識部30は車外画像G3の略中央に位置する領域F1に対してエッジ検出をすればその認識を十分にでき、かつ、その処理負荷を低減させることができる。
領域F1は車外画像G3の左右の中央に位置していることから、領域F1において縦方向に延びる第1ラインLCを検出することで、左サイドカメラ4の光軸に略沿って延びる第1ラインLCを検出することができる。すなわち、車両1の左サイドカメラ4が設けられる位置(左サイドミラーの位置)から車両1の左右方向に延びる直線上に略位置する第1ラインLCを認識できることになる。
また、その領域F1に駐車枠FRの特徴点である交差点CP1及びCP2が把握された場合に、車外画像に第1ラインLC及び第2ラインLLが存在すると認識すれば、認識部30はその認識する確度を高めることができる。
次に、取得部20は、車速センサ7が出力する車両1の速度に関する情報を取得する(ステップSC3)。そして、取得部20は、判定部34へ速度に関する情報を送信する。これにより、判定部34は走行中の車両1の速度に関する情報を取得して車両1の速度を導出する。
次に、判定部34は、認識された結果が車両1の左右方向に略沿って延びる第1ラインLC及び第1ラインLCと略直交する第2ラインLLを含む駐車枠FRであるか否かを判定する(ステップSC4)。
認識された結果が駐車枠FRであると判定する場合(ステップSC4においてYES)は、判定部34はその駐車枠FRが1つ目の駐車枠FRであるか否かを判定する(ステップSC5)。
認識された駐車枠FRが1つ目の駐車枠FRであると判定する場合(ステップSC5においてYESの場合)は、判定部34は1つ目の駐車枠FRが認識されたタイミングで時間の計測を開始する(ステップSC6)。
次に、認識された駐車枠FRが2つ目の駐車枠FRか否かを判定する(ステップSC7)。
認識された駐車枠FRが2つ目の駐車枠FRであると判定する場合(ステップSC7においてYES場合)は、判定部34は2つ目の駐車枠FRが認識されたタイミングで時間の計測を停止する(ステップSC8)。
次に、判定部34は、導出した走行中の車両1の速度と計測したその時間とに基づいて第1判定処理を実行する(ステップSC9)。
<5−2.第1判定処理>
判定部34が判定する第1判定処理について詳細に説明する。初めに、判定部34は、車両1の速度と計測したその時間とに基づいて駐車スペースPSの有無を判定する。
つまり、判定部34は、車両1の速度と計測されたその時間とを乗算することによって、1つ目の駐車枠FR1と2つ目の駐車枠FR2との距離を求める。そして、導出した距離が所定の閾値を超える場合は、判定部34は駐車スペースPSがあると判定する。この閾値は、例えば、車両1の前後方向の長さに1mを加算した距離である。
このように、車両1の速度と車両1の左右方向に略沿って延びる第1ラインLC及び第2ラインLLを認識したタイミングとに基づいて駐車スペースPSの有無を判定するため、車外画像のみに基づいて駐車スペースPSを判定することができる。更に、駐車スペースの周りに物体が存在しない場合にも駐車スペースを判定することができる。
ここで、第1判定処理が車両1の走行中に実行される例を図13に基づいて説明する。
まず、車両1が図13に示す初期位置P1から後進開始位置P2へと走行する際に、左サイドカメラ4が撮影した車両1の側方外側が映る車外画像を取得部20を介して認識部30が所定の周期(例えば、33ms)で取得する。更に、車速センサ7から車両1の速度に関する情報を判定部34が取得して車両1の速度を導出する。
そして、車外画像が取得された順に所定の周期(例えば、100ms)で前述した認識処理を認識部30が実行する。図12に示す車外画像G3は、車両1がその走行中に図13に示す途中位置P4に位置するときに取得された車外画像を変換した画像である。
この車外画像G3に含まれる領域F1に基づいて第1ラインLC及び第2ラインLLを認識部30が認識する。
つまり、走行する車両1が図13に示す途中位置P4に移動したときに、認識部30は、車外画像において車両1の所定位置、即ち、車両1の左サイドカメラ4が備わる位置から車両1の左右方向に延びる直線上に略位置する第1ラインを認識する。
そして、走行する車両1が途中位置P4において認識された第1ラインLC及び第2ラインLLは1つ目の駐車枠FR1に属するラインであると判定部34が判定する。
このとき、即ち、認識された第1ラインLC及び第2ラインLLが1つ目の駐車枠FR1に属するラインであると判定したときに判定部34は時間tの計測を開始する。
そして、走行する車両1が途中位置P4よりも先に位置する途中位置P5へ移動したときに、2つ目の駐車枠FR2に属する第1ラインLC及び第2ラインLLを認識部30が認識する。すなわち、認識部30は、車両1の左サイドカメラ4が備わる位置から車両1の左右方向に延びる直線上に略位置する第1ラインLCを認識する。
なお、図14に示す車外画像G4は、車両1がその走行中に図13に示す途中位置P5に位置するときに取得された車外画像を変換した画像である。
そのとき、即ち、2つ目の駐車枠FR2に属する第1ラインLC及び第2ラインLLが認識されたときに判定部34は時間tの計測を停止する。
そして、判定部34は、車両1の速度と計測した時間tとを乗算することによって、1つ目の駐車枠FR1と2つ目の駐車枠FR2との距離を求める。この距離に基づいて、判定部34は、車両1を駐車スペースPSの有無を判定することができる。
そして、判定部34は、駐車スペースPSがあると判断した場合は、駐車スペースPSがあるとする判定結果を駐車制御装置13へ送信する。
一方で、認識された駐車枠FRが1つ目の駐車枠FR1であると判定しない場合(ステップSC5においてNO場合)は、ステップSC7へ移行する。認識された駐車枠FRが2つ目の駐車枠FR2であると判定しない場合(ステップSC7においてNO場合)は、第3制御フローを終了する。
<6.第4制御フロー>
また、駐車制御システムSYは、第1駐車制御を開始してから第2駐車制御を開始するまでにおいて、図15に示す第4制御フローを第3の周期よりも長い周期(以降、第4の周期という)で実行する。なお、第3の周期は、例えば、65msである。
まず、取得部20は、左サイドカメラ4が撮影した車外画像を取得する(ステップSD1)。そして、取得部20は、認識部30へ車外画像を送信する。これにより、認識部30は走行中に左サイドカメラ4が撮影した車外画像を取得する。
次に、認識部30は、第2認識処理を実行する(ステップSD2)。
<6−1.第2認識処理>
認識部30が実行する第2認識処理を詳細に説明する。初めに、認識部30は、受信した車外画像の中央より上方に設定される所定の領域F2に対してエッジ検出処理を実行する。
つまり、認識部30は、取得した車外画像G5の中央より上方の領域F2に対してエッジ検出処理を実行する。このエッジ検出処理の手法は、上述した領域F1に対するエッジ検出処理の手法と同様である。したがって、エッジ検出処理によって得られる2値画像においては、例えば、エッジの部分が0の画素、他の部分が1の画素で表現される。
次に、検出したエッジが他の車両である確度が比較的高い場合は、他の車両が車外画像に存在すると認識部30が認識する。
その確度が比較的高い場合とは、車両1が走行中に左サイドカメラ4が撮影した車外画像に対するエッジ検出処理の結果に基づいて他の車両が車外画像に存在すると推定される場合である。
例えば、認識部30は、エッジ検出処理に基づいて図17に示すヒストグラムを導出する。図17に示すヒストグラムの縦軸は車外画像G5に含まれる領域F2の縦方向(y軸方向)に対応している。そして、ヒストグラムの横軸に、領域F2の縦方向を所定間隔ごとに区分したデータ区間に存在するエッジを示す画素(0の画素)の数を度数として示している。
そして、度数が所定の閾値よりも大きいデータ区間の数が所定数よりも大きい場合は、他の車両が車外画像に存在すると推定される。
つまり、図16に示す車外画像G5からも容易に推測できるように、他の車両を含む車外画像をエッジ検出処理した場合には、処理結果となる画像中に水平方向(x軸方向)へ一定以上の長さのエッジが、縦方向(y軸方向)において複数本存在する傾向が強い。
従って、車外画像をエッジ検出処理した場合に、処理結果となる画像中に水平方向へ一定以上の長さのエッジが縦方向へ複数本存在する場合に、車外画像に他の車両が存在すると推定する。
次に、取得部20は、車速センサ7が出力する車両1の速度に関する情報を取得する(ステップSD3)。そして、取得部20は、判定部34へ速度に関する情報を送信する。これにより、判定部34は走行中の車両1の速度に関する情報を取得して車両1の速度を導出する。
次に、判定部34は、認識された結果が他の車両であるか否かを判定する(ステップSD4)。
認識された結果が他の車両であると判定する場合(ステップSD4においてYES)は、判定部34はその他の車両が1つ目の他の車両C1であるか否かを判定する(ステップSD5)。
認識された他の車両が1つ目の他の車両C1であると判定する場合(ステップSD5においてYESの場合)は、判定部34は1つ目の他の車両C1が認識されたタイミングで時間の計測を開始する(ステップSD6)。
次に、認識された他の車両が2つ目の他の車両C2か否かを判定する(ステップSD7)。
認識された他の車両が2つ目の他の車両C2であると判定する場合(ステップSD7においてYES場合)は、判定部34は2つ目の他の車両C2が認識されたタイミングで時間の計測を停止する(ステップSD8)。
次に、判定部34は、導出した走行中の車両1の速度と計測したその時間とに基づいて第2判定処理を実行する(ステップSD9)。
<6−2.第2判定処理>
判定部34が実行する第2判定処理について詳細に説明する。判定部34は、導出した車両1の速度とその計測した時間とに基づいて、駐車スペースPSの有無を判定する。
つまり、判定部34は、車両1の速度と計測されたその時間とを乗算することによって、1つ目の他の車両C1と2つ目の他の車両C2との距離を求める。そして、導出した距離が所定の閾値を超える場合は、判定部34は駐車スペースPSがあると判断する。この閾値は、例えば、車両1の前後方向の長さに5mを加算した距離である。
そして、判定部34は、駐車スペースPSがあるとする判定結果を駐車制御装置13へ送信する。
このように、車両1の速度と他の車両を認識したタイミングとに基づいて駐車スペースPSの有無を判定するため、車外画像のみに基づいて車両1を駐車スペースPSを判定することができる。
更に、判定部34は、例えば、図18に示すように駐車枠FRが路面に塗装されていないために駐車枠FRが認識されない場合にも、1を駐車スペースPSの有無を判定することができる。
また、図19に示すように、1つ目の駐車枠FR1及び2つ目の駐車枠FR2の間に他の車両C3が認識された場合、又は、1つ目の他の車両C1及び2つ目の他の車両C2の間に他の車両C3が認識された場合は、判定部34は駐車スペースPSを判定しない。
次に、判定部34は、駐車枠FRに基づく駐車スペースPSの判定(図10の第3制御フローのステップSC9の判定処理)が既にあったか否かを判定する(ステップSD10)。
駐車枠FRに基づいて駐車スペースPSの判定が既にあったと判定する場合(ステップSD10においてYESの場合)は、他の車両に基づいて判定された駐車スペースPSではなく駐車枠FRに基づいて判定された駐車スペースPSを前述した第2駐車制御において利用させる(ステップSD11)。
つまり、駐車枠FRと他の車両との双方が認識された場合は、認識の確度が相対的に低い他の車両よりも、認識の確度が相対的に高い駐車枠FRに基づいて判定された駐車スペースPSを第2駐車制御に利用させることによって、画像処理装置2は駐車制御装置13に適切な駐車制御を実行させることができる。
なお、認識された結果が他の車両であると判定しない場合(ステップSD4においてNOの場合)は、第3制御フローの実行を終了する。認識された他の車両が1つ目の他の車両C1であると判定しない場合(ステップSD5においてNO場合)は、ステップSD7へ移行する。認識された他の車両が2つ目の他の車両C2であると判定しない場合(ステップSD7においてNO場合)は第3制御フローの実行を終了する。駐車枠FRに基づいて駐車スペースPSの判定が既にあったと判定しない場合(ステップSD10においてNOの場合)は第3制御フローの実行を終了する。
以上のような制御を画像処理装置2が実行することによって、車両1の速度と駐車枠FR或いは他の車両を認識したタイミングとに基づいて、車両1を駐車スペースPSの有無を判定するため、車外画像のみに基づいて車両1を駐車スペースPSを判定することができる。
<7.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。上記実施の形態で説明した形態及び以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
<7−1.変形例1>
上記第1の実施の形態における認識部30は、第1ラインLC及び第2ラインLLを認識すると説明したが、第1ラインLCのみを認識しても良い。
<7−2.変形例2>
上記第1の実施の形態における車外画像は、左サイドカメラ4が撮影すると説明したが、右サイドカメラ5が撮影したものであっても良い。
この場合は、車両1の右側に駐車スペースPSが存在し、車両1が駐車スペースPSの左側から縦列駐車される。
<7−3.変形例3>
上記第1の実施の形態における認識処理では、車両の車体全体に係るエッジに基づいて他の車両の存在を認識していたが、車両の一部の特徴的な形状を有する部位に係るエッジに基づいて他の車両の存在を認識するようにしてもよい。例えば、車両のタイヤの形状は特徴的であるため、このようなタイヤのエッジに基づいて他の車両の存在を認識することができる。
この場合は、まず、認識部30は、車外画像に基づく図21に示すような車外画像G7の中央より上方の領域F4に基づくモノクロ画像に対してエッジ検出処理を実行する。そして、エッジ検出を実行することにより把握される対象物が、図22に示す車両のタイヤのパターンと類似する場合に、認識部30は他の車両が備えるタイヤTであると推定する。従って、認識部30は、その推定によって他の車両を認識する。
<7−4.変形例4>
上記第1の実施の形態における判定処理では、車両1の速度と第1ラインLC及び第2ラインLLを認識したタイミングとに基づいて駐車スペースPSの有無を判定部34が判定すると説明した。
そして、そのタイミングは、第1ラインLC及び第2ラインLLを認識した第1タイミングから、2つ目の駐車枠FR2が備える第1ラインLC及び第2ラインLLを認識した第2タイミングまでの時間を判定部34が計測すると説明した。
しかし、以降に説明するような方法を用いても良い。まず、判定部34は、インスツルメントパネル制御装置8が有する時刻を示す情報を取得部20を介して定期的に取得する。
そして、判定部34は、第1ラインLC及び第2ラインLLを認識した第1タイミングで取得した時刻(以降、第1時刻という)を一時的に記憶する。
そして、判定部34は、2つ目の駐車枠FR2が備える第1ラインLC及び第2ラインLLを認識した第2タイミングで取得した時刻(以降、第2時刻という)を一時的に記憶する。
そして、判定部34は、記憶していた第2時刻と第1時刻との差を判定部34が求める。
<7−5.変形例5>
上記第1の実施の形態における駐車枠FRは、例えば、図11に示すような、白線でH型の形態で構成されると説明したが、白線でハシゴ型の形態で構成されても良い。
つまり、駐車枠は、第1ラインLC及び第2ラインLLが把握できればどのような形態で構成されても良い。
<7−6.変形例6>
上記第1の実施の形態における車両1の速度に関する情報は、車両1の速度そのものを示す信号であっても良い。
1 車両
4 左サイドカメラ
7 車速センサ
13 駐車制御装置
2 画像処理装置
20 取得部
21 画像処理部
22 制御部
23 出力部
30 認識部
31 生成部
32 表示部
33 導出部
34 判定部
35 駐車制御部

Claims (7)

  1. 車両に搭載されるカメラが撮影した車外画像を処理する画像処理装置であって、
    前記カメラから前記車両の側方外側が映る前記車外画像を取得する第1取得手段と、
    走行中の前記車両の速度に関する情報を取得する第2取得手段と、
    前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、前記車両の左右方向に略沿って延びる第1ラインを認識する認識手段と、
    取得された前記速度に関する情報と前記第1ラインが認識されたタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記認識手段は、前記車両の所定位置から前記車両の左右方向に延びる直線上に略位置する第1ラインを認識することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1又は2の何れかに記載の画像処理装置において、
    前記認識手段は、前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、前記第1ラインと略直交する第2ラインを更に認識し、
    前記判定手段は、取得された前記速度に関する情報と前記第1ライン及び前記第2ラインを認識したタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の画像処理装置において、
    前記認識手段は、前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、他の車両を更に認識するものであり、
    前記判定手段は、前記他の車両が認識された場合に、前記第1ラインが認識されないときは、取得された前記速度に関する情報と前記他の車両を認識したタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記判定手段は、前記第1ラインと前記他の車両との双方が認識された場合は、取得された前記速度に関する情報と前記第1ラインが認識されたタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定することを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の画像処理装置を備える駐車制御システムであって、
    前記スペースが有ると判定された場合に、前記車両の挙動を制御して前記スペースへ前記車両を駐車させる制御手段を備えることを特徴とする駐車制御システム。
  7. 車両に搭載されるカメラが撮影した車外画像を処理する画像処理方法であって、
    (a)前記カメラから前記車両の側方外側が映る前記車外画像を取得する工程と、
    (b)走行中の前記車両の速度に関する情報を取得する工程と、
    (c)前記車両の走行中に取得された前記車外画像に基づいて、前記車両の左右方向に略沿って延びるラインを認識する工程と、
    (d)取得された前記速度に関する情報と前記ラインを認識したタイミングとに基づいて、前記車両を駐車可能なスペースの有無を判定する工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
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