JP2012157338A - 魚介類用飼料添加剤およびこれを用いた魚介類用飼料 - Google Patents

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卓也 菅原
Shinichi Kitamura
真一 北村
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太郎 岸田
Takafumi Mizushige
貴文 水重
Genichiro Soma
源一郎 杣
Hiroyuki Inagawa
裕之 稲川
Kanji Doi
幹治 土居
Ryusuke Shiraishi
隆介 白石
Junichi Matsumoto
淳一 松本
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Abstract

【課題】クラゲを利用して、病気に対する耐性が強い魚介類を得ることができ、魚介類の死亡率を低減させることのできる魚介類用飼料添加剤およびそれを用いた魚介類養殖方法を提供する。
【解決手段】クラゲを分散させた分散液を80〜150℃の範囲に加熱して得られた加熱液からクラゲ残渣を除去して得られる液(A)、および前記クラゲ残渣を除去して得られる液(A)から溶媒を留去して得られる残渣(B)の少なくとも一方を含むことを特徴とする、魚介類用飼料添加剤。前記添加剤を飼料に添加することにより魚介類用飼料が得られる。また前記魚介類用飼料を魚介類に給餌することにより魚介類の養殖が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、魚介類用飼料添加剤およびこれを用いた魚介類用飼料に関する。
先進国の中でも食料自給率が比較的低い我が国にあっては、川、湖、海等に生息する魚介類等の食料資源を確保することが重要な課題の一つである。
しかしながら近年では各国の人口の増加、絶滅危惧種保護の観点から魚介類等の食料資源の確保に対する国際的な規制は強化される方向にある。特に自国の食料資源の確保を巡り各国の利害関係が衝突するため、今後我が国に対する魚介類等の食料資源の国際的な割り当て量は減少することはあっても増加することは期待できず、魚介類等の食料資源の確保については今後も厳しい状況が継続するものと予想される。
また近年の燃料費等の高騰等により漁業や漁業に関連する事業者の収益も圧迫される状況が続いている。このため、魚介類等の食料資源を確保することの重要性は今後さらに増加するものと考えられる。
上記の様な厳しい状況の下、魚介類等の食料資源を確保する手段の一つとして魚介類の養殖の研究が盛んに行われている。
しかしながら魚介類の養殖は容易ではなく、水温の変化、餌の種類の選択の差違、病気の蔓延等を理由として養殖している魚介類が全滅する等の問題も発生する。
この様な問題点を回避するため、魚介類の病気に対する耐性を高める技術、魚介類の死亡率を低減させる技術等の開発が強く求められている。
この一方、近年日本の近海においてクラゲが大量に発生する現象が見られる。
クラゲが大量に発生すると漁業の操業に使用する網の中に多数のクラゲが混入することがある。網の中の魚介類に対してクラゲが混入すると魚介類とクラゲとを選別する作業が発生することに加え、クラゲの毒等により魚介類が損傷することがあり、魚介類の商品としての価値が低下する問題も生じている。
この様にクラゲの大量発生は漁業関係者に深刻な被害をもたらす他、大量発生したクラゲが各地の発電所の冷却水取り入れ口を閉塞する等、漁業関係者以外にも弊害をもたらすに至っている。
しかしクラゲは食用可能な一部の種類を除いて有効活用する手段が限定されている。このため大量発生したクラゲを処分することは容易ではなかった。
またクラゲを有効利用する技術として、クラゲを含む餌を魚の餌とする技術も提案されている(特許文献1〜3)。
しかしながらこれらの先行技術はクラゲを魚の餌に混入することが可能である点についての言及はあるものの、クラゲを含む魚の餌とクラゲを含まない魚の餌との違いの効果について何ら開示されていない。このためこれらの先行技術は、病気に対する耐性が強い魚介類の養殖技術、魚介類の死亡率を低減させる技術等について何ら示唆を与えるものではない。
特開2007−131538号公報 特開2003−252767号公報 特開2002−177926号公報
本発明の目的は、クラゲの有効利用を図りつつ、病気に対する耐性が強い魚介類を得ることができ、魚介類の死亡率を低減させることのできる魚介類用飼料添加剤およびそれを用いた魚介類養殖方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討した結果、クラゲから抽出したコラーゲンを含む魚介類用飼料添加剤および前記魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料の養殖方法が本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]クラゲを分散させた分散液を80〜150℃の範囲に加熱して得られた加熱液からクラゲ残渣を除去して得られる液(A)、および前記クラゲ残渣を除去して得られる液(A)から溶媒を留去して得られる残渣(B)の少なくとも一方を含むことを特徴とする、魚介類用飼料添加剤を提供するものである。
また本発明の一つは、
[2]前記クラゲを分散させた分散液の分散媒が、水、エチルアルコールおよび酢酸からなる群より選ばれる少なくとも一つであり、
前記加熱液が、pH2.0以上pH4.0未満の水素イオン濃度を有する、上記[1]に記載の魚介類用飼料添加剤を提供するものである。
また本発明の一つは、
[3]前記クラゲが、ホワイトタイプクラゲ、チャイナタイプクラゲ、セミチャイナタイプクラゲ、キャノンボールタイプクラゲおよびボールタイプクラゲからなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[1]または[2]に記載の魚介類用飼料添加剤を提供するものである。
また本発明は、
[4]上記[1]〜[3]のいずれか一つに記載された魚介類用飼料添加剤を含むことを特徴とする、魚介類用飼料を提供するものである。
また本発明は、
[5]上記[4]に記載された魚介類用飼料を魚介類に対して給餌することを特徴とする、魚介類の養殖方法を提供するものである。
本発明のクラゲから抽出したコラーゲンを含む魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を与えた魚介類は細菌等による病気に対して耐性を有することから、前記クラゲから抽出したコラーゲンを含む魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を与えない魚介類に対して斃死する魚介類が減少する。
このため効率よく魚介類を養殖することができる。
また本発明のクラゲから抽出したコラーゲンを含む魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を与えた魚介類は貧食能が活性化されるため、体内に侵入した細菌等の活動を防止することができ、免疫機能を向上させることができる。
このため前記クラゲから抽出したコラーゲンを含む魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を与えた魚介類は病気に対する耐性を有するため、効率よく魚介類を養殖することができる。
図1は魚介類用飼料添加剤の添加量と、真鯛の頭腎由来細胞の貪食率(%)との関係を示すグラフである(実施例2〜4、比較例4)。
本発明はクラゲに含まれるコラーゲンを使用するものであるが、最初に本発明に使用するクラゲについて説明する。
本発明に使用するクラゲとしては、例えば、ホワイトタイプ、チャイナタイプ、セミチャイナタイプ、キャノンボールタイプ、ボールタイプ等のクラゲが挙げられる。
前記クラゲは海等から採取されたものを使用することもできるし、保存に適する様に食塩等を添加した塩蔵品等を使用することもできる。
前記塩蔵品を使用する際には、前記クラゲを水により洗浄し脱塩したものを使用することが好ましい。
前記クラゲは一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記クラゲからコラーゲンを採取する方法としては、例えば、前記クラゲを裁断してから、前記裁断後のクラゲを分散媒により抽出する方法が挙げられる。
前記分散媒としては、例えば、水、エチルアルコール、酢酸等が挙げられる。前記分散媒としては安全性や取扱の観点から水を使用することが好ましい。
前記分散媒は一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記分散媒として水を使用する場合には、分散媒の水素イオン濃度は、pH2.0〜4.0の範囲であることが好ましく、pH2.5〜3.5の範囲であれば更に好ましい。 また本発明において加熱液の水素イオン濃度は、加熱前の分散媒の水素イオン濃度および加熱後の分散媒の水素イオン濃度の双方を温度は15〜35℃の範囲で計測したときの値を用いる。
前記分散媒の水素イオン濃度を調整する際には、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類の水溶液、シュウ酸、ギ酸、酢酸、酪酸等の有機酸類の水溶液を使用することができる。前記分散媒の水素イオン濃度を調整する際に使用するものは取り扱い性の面から無機酸類の水溶液が好ましく、塩酸水溶液であればさらに好ましい。
前記クラゲを分散させた分散液を加熱する際の温度は80〜150℃の範囲であるが、90〜130℃の範囲であれば好ましい。
前記クラゲを分散させた分散液を加熱する際の圧力は大気圧に限られず、加圧下に実施することができる。
前記クラゲを分散させた分散液を加熱することにより前記クラゲに含まれるコラーゲンをゼラチン状に変性させることができる。
また前記クラゲを分散させた分散液を加熱する際の時間は、加熱する温度等の諸条件により適宜決定されるが、通常5分〜24時間の範囲である。前記クラゲを分散させた分散液を加熱することにより得られる前記分散液は、前記クラゲから抽出されたゼラチン状のコラーゲンと、前記ゼラチン状のコラーゲンが抽出された残りのクラゲ残渣とを含む。
前記分散液から、濾過や遠心分離等の方法により前記クラゲ残渣を除去することにより本発明の魚介類用飼料添加剤を液状の状態として得ることができる。
なお液状の本発明の魚介類用飼料添加剤は前記クラゲ残渣を除去したものであり、前記液状の本発明の魚介類用飼料添加剤はゼラチン状のコラーゲンが完全に溶解した溶液や、ゼラチン状のコラーゲンが懸濁した懸濁液等の状態により得ることができる。
また必要に応じて前記液状の本発明の魚介類用飼料添加剤に対して水による透析を行ったり、水素イオン濃度の調整を行うことができる。
前記水素イオン濃度の調整を行った後の水素イオン濃度の範囲は、pH4.0〜pH9.0、好ましくはpH5.0〜pH8.0の範囲であれば魚介類に対する影響が少ないことから好ましい。
前記液状の本発明の魚介類用飼料添加剤から溶媒を除去することにより、残渣として本発明の魚介類用飼料添加剤を得ることもできる。
前記溶媒を除去する方法としては、例えば、前記液状の本発明の魚介類用飼料添加剤を溶媒の融点以下の温度に保ち凍結させてから減圧下に溶媒を除去する凍結乾燥、前記溶液として得られた本発明の魚介類用飼料添加剤を減圧下または常圧下に加熱して溶媒を留去する蒸留等の方法が挙げられる。
次に魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料について説明する。
本発明に使用する飼料としては、魚介類に使用する飼料であれば特に限定はないが、例えば、小麦粉、味噌、マッシュポテト、さなぎ粉、ミミズや昆虫等の成分等に水を加えて練った餌等が挙げられる。
前記飼料は釣り具店等で販売されていることから、これらの市販品を適宜選択して使用することができる。
前記飼料に対して魚介類用飼料添加剤を添加することにより、魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を得ることができる。
前記飼料に対して魚介類用飼料添加剤を添加する方法に限定はなく、例えば、先に説明した小麦粉等に前記魚介類用飼料添加剤と水とを加えて練る等の方法を挙げることができる。
次に前記魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を用いた魚介類の養殖方法について説明する。
先に説明した魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を前記魚介類に与えることにより、前記魚介類を養殖することができる。
本発明に使用する魚介類としては、例えば、鯉、鮒、岩魚等の淡水魚、鯛、鮃、鰹、鮭、鮪、クエ、ハタ、イシガキダイ等の海水魚、伊勢海老、車海老、蟹等の甲殻類、牡蠣、鮑、栄螺等の貝類等が挙げられる。
前記魚介類に対する前記魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料の使用量としては、前記魚介類の単位重量(kg)当たり、前記魚介類用飼料添加剤に使用したクラゲ(布等の吸水材により前記クラゲに付着した水分を除いたもの)の重量を基準として、5〜5000mgの範囲を一回当たりに給餌することが好ましい。
前記給餌は、一回または複数回に分けて実施することができる。
前記給餌の範囲は、対象となる魚介類の種類や体重等に応じて適宜選択することができるが、10〜1000mgの範囲であれば好ましい。
前記魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料を魚介類に対して給餌することにより、前記魚介類の死亡率を減少させることができ、また耐病性を向上させることができる。
本発明の魚介類用飼料添加剤は、魚介類が本来有する免疫を強化する働きがあり、魚介類の貪食細胞(多細胞動物の体内で細菌や組織の分解物などの異物を捕食する細胞の総称であり、白血球、マクロファージ、好中球、樹状細胞等を含む)の活性を促進する。
次に実施例により本発明についてさらに詳細に説明する。本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
塩付けされたホワイトタイプクラゲを水洗して塩分を除去した後、水洗後のホワイトタイプクラゲを布による吸水材を用いて包み、前記水洗後のホワイトタイプクラゲの水分を除去した。次にフードカッターを使用して前記ホワイトタイプクラゲを細かく裁断した。
次にこの裁断されたホワイトタイプクラゲ5.0gに希塩酸(pH3.0)を10ml加えて分散液を調製した。前記分散液の水素イオン濃度は、pH3.0〜4.0の範囲であった。
続いて前記分散液を振盪機を用いて終夜攪拌した。
次に終夜攪拌した前記分散液をオートクレーブにて2気圧、121℃の条件にて20分間加熱した。
加熱後の分散液を室温まで冷却した後、前記加熱後の分散液に対して、10kpm、4℃、20分間の条件にて遠心分離を行った。
遠心分離の操作の後、上清を回収して、ホワイトタイプクラゲの残渣を除去した。
次に前記上清に水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和して液状の魚介類用飼料添加剤を得た。
平均体重20gのヒラメを15匹用いて、上記の魚介類用飼料添加剤を添加した魚介類用飼料(水産用飼料M(中部飼料株式会社と蒸留水とを1:1で混合して得られたモイストペレット)を毎日、ヒラメの1kg当たりの重量に対し、水分除去後のホワイトタイプクラゲの重量を基準に10mgずつ七日間与えた
次に前期ヒラメに対し、エドワジエラ菌(Edwasiella tarda)による攻撃試験を実施した。エドワジエラ菌による攻撃試験は、エドワジエラ菌を含むbrain heart infusion(BHI)液体培地を、前記エドワジエラ菌の生菌数が1.5 x 10 /mLとなるようにBHI培地を加えて調整した後、これらを100μLずつヒラメの腹腔内に接種した。
攻撃開始から毎日ヒラメの斃死数を観察した。
攻撃開始から毎日鮃の斃死数を観測した。10日経過後、4匹の鮃の斃死が確認された。結果を表1に示す。
[比較例1]
エドワジエラ菌(Edwadsiella. tarda)による攻撃試験を実施しなかった他は、実施例1の場合と全く同じ条件により実験を行った。
10日経過後、鮃の斃死は観察されなかった。結果を表1に示す。
[比較例2]
魚介類用飼料に対して実施例1により得られた魚介類用飼料添加剤を添加しなかった他は、実施例1の場合と全く同じ条件により実験を行った。
10日経過後、7匹の鮃の斃死が確認された。結果を表1に示す。
[比較例3]
魚介類用飼料に対して実施例1により得られた魚介類用飼料添加剤を添加しなかったこと、および、エドワジエラ菌(Edwadsiella. tarda)による攻撃試験を実施しなかった他は、実施例1の場合と全く同じ条件により実験を行った。
10日経過後、鮃の斃死は観察されなかった。結果を表1に示す。
実施例1の操作により得られた液状の魚介類用飼料添加剤に1%のポリアクリル酸ナトリウム(有限会社センケンより購入)を加えて高粘性のゲル状に調製した。これを、魚介類用飼料(魚粉とミネラルとビタミンなどが混合された飼料。日清丸紅飼料社製、商品名:EP飼料 おとひめ)に添加して真鯛用の飼料を得た。平均体重10gの真鯛に対し、実施例1によりえられた魚介類用飼料添加剤を添加した魚介類用飼料を毎日、真鯛の1kg当たりの重量に対し、水分除去後のホワイトタイプクラゲの重量を基準として、1mgずつ七日間与えた。
その後、真鯛の尾部から採血後に頭腎を摘出した。採血により頭腎組織の血球混入がほとんど無くなる。摘出した頭腎をピンセットで両端からつまみ、細胞分離し、RPMI1640培地に懸濁した。
懸濁液を滅菌ステンレスメッシュで通過させて単離し白血球細胞を得た。これを使用して頭腎白血球細胞の貪食率(%)の測定を行った。
前記貪食率(%)の測定は、以下の手順で行った。
まず、頭腎白血球細胞を血球計算版で計測し、RPMI1640培地で2×10個/mLに調製した。この細胞溶液を0.1mL取り、8穴チャンバースライドに入れ、これにザイモザン(2×10個/mL)を0.1mL加え、温度23℃で1時間培養した。培養後に、用いたチャンバースライド(BD Falcon社製)を遠心分離に固定して250Gで10分間遠心し、細胞をスライドグラスの底面に貼り付けた。このチャンバースライドからチャンバーを取り外し、スライドに接着した細胞をメイ・グリュンワルドギムザ染色した。染色したスライドを乾燥させた後、オイキットで封入し、生物顕微鏡下で、貪食と非貪食頭腎細胞数を測定することにより貪食率(%)の測定を行った。
・貪食率(%)=貪食細胞数/(非貪食細胞数+貪食細胞数)×100
結果を図1に示す。
実施例2の場合は、真鯛の1kg当たりの重量に対し、水分除去後のホワイトタイプクラゲの重量を基準として、1mgずつ使用したが、実施例3の場合は10mgずつ使用した点が異なる。それ以外は実施例2の場合と同様である。
結果を図1に示す。
実施例2の場合は、真鯛の1kg当たりの重量に対し、水分除去後のホワイトタイプクラゲの重量を基準として、1mgずつ使用したが、実施例4の場合は100mgずつ使用した点が異なる。それ以外は実施例2の場合と同様である。
結果を図1に示す。
[比較例4]
実施例2に使用した前記液状の魚介類用飼料添加剤を、比較例4では使用しなかった点が異なる。それ以外は実施例2の場合と同様である。
実施例2〜4に示される様に、水分除去後のホワイトタイプクラゲの重量を基準として、真鯛の単位体重(kg)当たりの10〜100mgの範囲において顕著に貪食率の向上を確認することができた。
本発明の魚介類用飼料添加剤を使用した魚介類用飼料は魚介類が本来有する免疫を強化する働きがあることから魚介類の斃死を減少させることができ、また魚介類の耐病性を高めることができることから、魚介類の効率のよい養殖を実施することが可能となる。さらにこの魚介類用飼料を活用することにより養殖産業を発展させることが可能であることから、本発明を活用することにより我が国の将来的な食料問題を解決する一助とすることができる。
1 比較例4
2 実施例2
3 実施例3
4 実施例4

Claims (5)

  1. クラゲを分散させた分散液を80〜150℃の範囲に加熱して得られた加熱液からクラゲ残渣を除去して得られる液(A)、および前記クラゲ残渣を除去して得られる液(A)から溶媒を留去して得られる残渣(B)の少なくとも一方を含むことを特徴とする、魚介類用飼料添加剤。
  2. 前記クラゲを分散させた分散液の分散媒が、水、エチルアルコールおよび酢酸からなる群より選ばれる少なくとも一つであり、
    前記加熱液が、加熱前の温度においてpH2.0以上pH4.0未満の水素イオン濃度を有する、請求項1に記載の魚介類用飼料添加剤。
  3. 前記クラゲが、ホワイトタイプクラゲ、チャイナタイプクラゲ、セミチャイナタイプクラゲ、キャノンボールタイプクラゲおよびボールタイプクラゲからなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1または2に記載の魚介類用飼料添加剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載された魚介類用飼料添加剤を含むことを特徴とする、魚介類用飼料。
  5. 請求項4に記載された魚介類用飼料を魚介類に対して給餌することを特徴とする、魚介類の養殖方法。
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