JP2012150520A - 反射防止構造体及びそれを備えた光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い反射防止抑制効果を有する反射防止構造体を提供する。
【解決手段】拡散板1は所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹凸部11が形成された表面10を有する。表面10は、所定の波長よりも大きな表面粗さである。且つ表面10の粗さ形状の接平面の法線ベクトルと表面の基準面の法線ベクトルとのなす角の大きさの平均値は5度以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は反射防止構造体及びそれを備えた光学装置に関する。
近年、光の反射を抑制する反射防止処理が表面に施された種々の光学素子が提案されている。反射防止処理としては、例えば、屈折率の比較的低い膜(低屈折率膜)や、低屈折率膜と屈折率の比較的高い膜(高屈折率膜)とを交互に積層してなる多層膜等からなる反射防止膜を表面に形成する処理が挙げられる(例えば、特許文献1等)。
しかしながら、このような低屈折率膜や多層膜からなる反射防止膜は、形成に際して蒸着法やスパッタリング法等の煩雑な工程を要する。このため、生産性が低く、生産コストが高いという問題がある。また、低屈折率膜や多層膜からなる反射防止膜は、波長依存性及び入射角依存性が比較的大きいという問題もある。
このような問題に鑑み、入射角依存性及び波長依存性の比較的小さな反射防止処理として、例えば、光学素子表面に入射光の波長以下ピッチで微小凹凸部を規則的に形成する処理が提案されている(例えば、非特許文献1、2等)。この処理を行うことによって、素子界面における急激な屈折率変化が抑制され、素子界面において緩やかに屈折率が変化することとなる。このため、光学素子表面における反射が低減され、光学素子内への高い光入射率を実現することができる。
また、特許文献2には、微小凹凸部を粗面に形成する技術が開示されている。
特開2001−127852号公報 特表2001−517319号公報
ダニエル H.ラグイン(Daniel H. Raguin) G. マイケル モリス(G. Michael Morris)著、「アナリシス オブ アンチリフレクション ストラクチャード サーフェイス ウィズ コンティニュアス ワン ディメンジョナル サーフェイス プロフィールズ (Analysis of antireflection−structured surfaces with continuous one−dimensional surface profiles)」 アプライド・オプティクス(Applied Optics)、第32巻 第14号(Vol.32,No.14)、P.2582−2598、1993年
しかしながら、光学素子表面に入射光の波長以下ピッチで微小凹凸部を規則的に形成した場合であっても、十分に高い反射抑制効果が得られない場合があるという場合がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い反射防止抑制効果を有する反射防止構造体を提供することにある。
本発明者等は、誠意研究の結果、微小凹凸部を滑面(例えば、平滑面)に形成した場合に入射角によっては十分に光の反射が抑制されないこと、具体的には、比較的入射角が大きい光の反射が十分に抑制されないこと(つまり、反射率は入射角依存性を有すること)を見出し、且つ、粗面に微小凹凸部を形成した場合は反射率の入射角依存性は低減されるものの未だ十分に入射角依存性が低減されない場合があることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明に係る第1の反射防止構造体は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹凸部が形成された表面を有し、表面は、所定の波長よりも大きな表面粗さで、且つその粗さ形状の接平面の法線ベクトルと表面の基準面の法線ベクトルとのなす角の大きさの平均値が5度以上となるように構成されていることを特徴とする。
尚、本明細書において「粗さ形状」とは、微小凹凸部11を高周波成分としてカットオフした形状のことをいう。また、「基準面」とは、微小凹凸部及び粗さ形状を高周波成分としてカットオフして得られる面のことをいう。また、「所定の波長」とは反射を抑制しようとする波長、反射を抑制すべき波長をいう。
本発明に係る第2の反射防止構造体は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹凸部が形成された表面を有し、表面は、所定の波長よりも大きな表面粗さで、且つその粗さ形状の接平面の法線ベクトルと表面の基準面の法線ベクトルとのなす角の大きさの分布のピークが0度よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る第3の反射防止構造体は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹凸部が形成された表面を有し、表面は、所定の波長よりも大きな表面粗さで、且つその粗さ形状の接平面の法線ベクトルと表面の基準面の法線ベクトルとのなす角の大きさが5度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が80%未満となるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る第4の反射防止構造体は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹凸部が形成された表面を有し、表面は、所定の波長よりも大きな表面粗さで、且つその粗さ形状の接平面の法線ベクトルと表面の基準面の法線ベクトルとのなす角の大きさが10度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が90%未満となるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る光学装置は、本発明に係る第1乃至第4のいずれかの反射防止構造体を備えていることを特徴とする。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記反射が抑制される光を透過させるものであってもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記各微小凹凸部は、略錐体状の凹部又は凸部、若しくは線条凹部又は線条凸部であってもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記表面は、その表面粗さがISO4287:1997で規定される最大高さ粗さRzで上記所定の波長よりも大きくてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記表面は、その表面粗さがISO4287:1997で規定される最大高さ粗さRzで上記所定の波長よりも大きくてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記表面は、その表面粗さがISO4287:1997で規定される最大高さ粗さRzで100μmより小さくてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記表面は、その表面粗さがISO4287:1997で規定される最大高さ粗さRzで50μmより小さくてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記表面は、その表面粗さがISO4287:1997で規定される最大高さ粗さRzで30μmより小さくてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記複数の微小凹凸部の上記基準面の法線方向における高さが相互に略同一であってもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記表面は、その粗さ形状の接平面の法線ベクトルと該表面の基準面の法線ベクトルとのなす角度が90度以下である面により実質的に構成されていてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記複数の微小凹凸部のそれぞれは、錐体状凹部又は錐体状凸部であり、該複数の微小凹凸部は、その底部の中心と頂部とを結んでなる中心軸が相互に略平行となるように構成されていてもよい。
第1〜第4の反射防止構造体において、上記複数の微小凹凸部のそれぞれは、その高さが上記反射が抑制される光の波長の0.4倍以上であってもよい。
本発明によれば、高い反射防止抑制効果を有する反射防止構造体を実現することができる。
拡散板1の斜視図である。 拡散板1の部分断面図である。 入射角と反射率の相関を表すグラフである。 入射角45度で入射する光の反射光強度を表すグラフである。 θと反射率との相関を表すグラフである。 θaveと反射率との相関を表すグラフである。 表面10の図2に示す部分の粗さ形状を表す断面図である。 θが90度より大きい場合を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、本発明を実施した拡散板を例に挙げて本発明に係る反射防止構造体の形態について説明する。しかし、本発明に係る反射防止構造体は、下記形態に限定されるものではなく、例えば、表示装置をはじめ、撮像装置、照明装置、プロジェクタ等の種々の光学機器の構成部材等であってもよい。具体的には、半導体レーザ素子、LED素子、電球、冷陰極管等の発光素子、電荷結合素子(CCD)やCMOS等のイメージセンサ、パワーメータ、エネルギーメータ、反射率測定機器等の光検出器、マイクロレンズアレイ、フォトディテク他等に対して適用することもできる。
図1は本実施形態に係る拡散板1の斜視図である。
図2は拡散板1の部分断面図である。
本実施形態に係る拡散板1は平面視略矩形状の面材であり、光を拡散透過させるもの(詳細には、以下に説明する微小凹凸部11によって反射が抑制される光を少なくとも拡散透過させるもの)である。本実施形態に係る拡散板1は、例えばディスプレイ等の前面に配置され、ディスプレイ表面における光の反射(外光の映り込み等)を抑制するものである。尚、拡散板1の材質は特に限定されるものではないが、樹脂製又はガラス製であってもよい。また、微粒子等が分散混入されていてもよい。
本実施形態において、拡散板1の表面10には、図2に示すように、入射光20の波長以下の周期(好ましくは、入射光20のうち最も短い波長の光の波長以下の周期)で規則的に配列された複数の微小凹凸部11が形成されている(以下、この微小凹凸部11が複数形成された反射防止構造のことを「SWS」とすることがある。)。このため、拡散板1の表面10と空気層との間の急激な屈折率変化が抑制され、微小凹凸部11が形成された表面10の表層部において屈折率がなだらかに変化することとなる。従って、図3に示すように、微小凹凸部11を形成することによって拡散板1の表面10における反射が効果的に抑制される。
微小凹凸部11は、表面10と空気層との間の界面における屈折率変化をなだらかにする機能を有するものである限りにおいて特にその形状は限定されるものではなく、例えば、略円錐状(頂部が面取り又はR面取りされていてもよい)の凹部又は凸部、角錐台状の凹部又は凸部、線条(断面形状が、三角形状(頂部がR面取りされていてもよい、台形状、矩形状等)の凹部又は凸部であってもよい。
また、高い反射抑制効果を実現する観点から、微小凹凸部11の周期((粗面に形成されている)表面10の基準面の法線方向からの平面視における隣接する微小凹凸部11の頂部相互間の距離。)が入射光20の波長以下であることが好ましい。一方、微小凹凸部11の高さ(厳密には、(粗面に形成されている)表面10の基準面の法線方向における基準面から頂部までの距離で定義される。)が入射光20の波長の0.4倍以上であることが好ましく、入射光20の波長の1倍以上、さらには3倍以上であることがより好ましい。厳密には、入射光20が波長幅をもったものであるような場合には、微小凹凸部11の周期は、入射光20の最短波長以下であることが好ましく、微小凹凸部11の高さは入射光20の最長波長の0.4倍以上(好ましくは1倍以上、さらには3倍以上)であることが好ましい。
尚、微小凹凸部11は入射光20のすべてに対して反射抑制効果を発揮するようなものである必要は必ずしもない。例えば、入射光20の波長が、紫外光、近紫外光、可視光、近赤外光、赤外光を含む広い波長範囲にわたるものの、400nm以上700nm以下の波長の光の反射のみを抑制すればよい場合は、微小凹凸部11の周期は400nm以下であることが好ましい。一方、微小凹凸部11の高さは700nmの0.4倍以上、すなわち280nm以上であることが好ましい。
微小凹凸部11は、その高さが表面10の各部で相互に異なるように形成されていてもよいが、作成容易性の観点から、高さが相互に略同一となるように形成されていることが好ましい。また、例えば、微小凹凸部11が錐体状の凹部や錐体状の凸部であるような場合には、複数の微小凹凸部11は、その錐体の底部中心と頂部とを結んでなる中心軸が相互に略平行となるように形成されていることが好ましい。この場合、射出成形による拡散板1の作製が容易となる。一方、同様の理由により、微小凹凸部11が断面三角形状の線条凹部又は線条凸部であるような場合には、複数の微小凹凸部11は、横断面における底部中心と頂部とを結んでなる中心軸が、各部(例えば、1mm四方の大きさの各部)において相互に略平行となるように形成されていることが好ましい。
以上のように、表面10には複数の微小凹凸部11が形成されているため、表面10における光の反射が抑制される。しかしながら、表面10が滑面であるような場合には、十分に表面10における正反射を抑制することができない。
図4は入射角45度で入射する光の反射光強度を表すグラフである。
図4に示すように滑面上に微小凹凸部11を形成した場合は、射出角が約45度である反射光、すなわち正反射が観測される。このように、微小凹凸部11が形成されている表面10が滑面である場合は、入射光20の正反射を十分に抑制することができない。それに対して、図4に示すように、入射光20の波長よりも大きな表面粗さの粗面に微小凹凸部11を形成した場合は、正反射が実質的に観測されない。ここで、本実施形態では、図2に示すように、微小凹凸部11は、入射光20の波長よりも大きな表面粗さの粗面である表面10に形成されている。詳細には、表面10は、ISO4287:1997(JIS B0601:2001に対応する)で規定される最大高さ粗さRzで入射光20の波長よりも大きな表面粗さに形成されている。従って、本実施形態における拡散板1では、表面10における正反射もまた十分に抑制される。但し、この正反射の発生を抑制する効果は、表面10の表面粗さがあまりに大きすぎると低下する傾向にある。表面10の表面粗さRzの好適な範囲は100μm以下である。より好ましくは50μmであり、さらに好ましくは30μmである。
また、図3に示すように、滑面に微小凹凸部11(SWS)を形成した場合には、比較的大きな入射角の光に対しては十分な反射抑制効果を付与することができない。すなわち、反射率が入射角に依存することとなる。それに対して、本実施形態では、微小凹凸部11(SWS)が形成された表面10が、表面10への入射光の波長よりも大きな表面粗さに形成されているため、図3に示すように、反射率の入射角依存性が小さく、比較的大きな入射角の光に対しても高い反射抑制効果が得られる。
図5はθと反射率との相関を表すグラフである。尚、図5中に示すθは表面10の粗さ形状の接平面(言い換えれば、表面10の微小凹凸部11を含めた形状から高周波成分として微小凹凸部11をカットオフした形状における接平面)13の法線ベクトルNと表面10の基準面12の法線ベクトルNとのなす角の大きさ(図7参照)である。
図5に示すように、θが0度(すなわち、滑面)である場合は、微小凹凸部11が形成されていた場合であっても、例えば50度を超えるような大きな入射角、さらには70度を超えるような大きな入射角の場合は、入射角の増大と共に反射率が増大する傾向にある。それに対して、θが0度から大きくなるにつれて反射率の入射角依存性が低減され、大きな入射角の光に対しても高い反射抑制効果が得られるようになる。
具体的に、θが5度以下である部分が占める単位面積(例えば、1mm四方)当たりの割合が80%未満であることが好ましい。言い換えれば、θが5度以上である部分が占める単位面積当たりの割合が20%以上であることが好ましい。この場合、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約3割以上低減することができる。また、θが10度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が90%未満であることが好ましい。言い換えれば、θが10度以上である部分が占める単位面積当たりの割合が10%以上であることが好ましい。この場合も、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約3割以上低減することができる。
より好ましくは、θが5度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が50%未満であることが好ましい。言い換えれば、θが5度以上である部分が占める単位面積当たりの割合が50%以上であることが好ましい。また、θが10度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が80%未満であることが好ましい。言い換えれば、θが10度以上である部分が占める単位面積当たりの割合が20%以上であることが好ましい。この場合、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約5割以上低減することができる。
さらに好ましくは、θが5度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が30%未満であることが好ましい。言い換えれば、θが5度以上である部分が占める単位面積当たりの割合が70%以上であることが好ましい。また、θが10度以下である部分が占める単位面積当たりの割合が50%未満であることが好ましい。言い換えれば、θが10度以上である部分が占める単位面積当たりの割合が50%以上であることが好ましい。この場合、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約7割以上低減することができる。
次に、θの平均値(θave)の好ましい範囲について説明する。
図6はθaveと反射率との相関を表すグラフである。
図6に示すように、θaveが大きくなるにつれて入射角依存性が低下し、入射角が比較的大きな光に対しても高い反射抑制効果が得られるようになる。具体的に、θaveが5度以上であることが好ましい。この場合、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約3割以上低減することができる。より好ましくは、θaveが10度以上である。この場合、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約5割以上低減することができる。さらに好ましくは、θaveが15度以上である。この場合、入射角が89度の光の反射率を滑面に微小凹凸部11を形成する場合と比較して約3割以上低減することができる。
また、θの分布のピーク(最も頻度が高いθの値)が0度よりも大きいことが好ましく、2度以上、さらには5度以上であることが好ましい。
尚、製造上の観点からは、図8に示すように,表面10の接平面13の法線ベクトルNと表面10の基準面12の法線ベクトルNとのなす角の大きさ(θ)が90度より大きい領域が存在しないことが好ましい。言い換えれば、表面10は、その粗さ形状がθ≦90度である面により実質的に構成されていることが好ましい。図8のように、θが90度よりも大きな領域が存在する場合は、凹部17に面した表面10の部分に微小凹凸部11を形成するのが困難になるからである。
以上、ここでは、光透過性の拡散板1を例に挙げて説明したが、本発明に係る反射防止構造体は光透過性のものに限定されるものではなく、例えば、光吸収性のもの、所謂黒体であってもよい。
また、ここでは、拡散板1の表面10に直接SWSが形成されている例について説明したが、平滑な面にSWSを形成したシールを貼着又は粘着させることにより表面10を形成してもよい。言い換えれば、拡散板1は一体でなくてもよく、複数の構成部材により構成されているものであってもよい。
また、ここでは、SWSが表面10の全面にわたって形成されている例について説明したが、SWSを表面10の全面にわたって必ずしも設ける必要はなく、必要に応じた箇所のみにSWSを形成してもよい。この場合に、SWSを設けた箇所のみならず、表面10のその他の箇所もSWSを設けた箇所と同等の表面粗さの粗面としても構わず、また、それ以下の表面粗さの滑面としてもよい。さらに、SWSを設けていない箇所には反射率が比較的低い膜と比較的高い膜との多層膜からなるような他の反射防止構造を形成してもよい。また、SWSが形成されている領域内においても、必要に応じてSWSの高さや周期(ピッチ)を調節してもよい。
本発明に係る反射防止構造体は、反射光等の不要光の発生が十分に抑制されたものであるため、撮像装置、照明装置、光走査装置、光ピックアップ装置、ディスプレイ等の種々の光学機器に有用である。
1 拡散板
10 表面
11 微小凹凸部
12 基準面
13 接平面

Claims (1)

  1. 所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、
    上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹凸部が形成された表面を有し、該表面は、上記所定の波長よりも大きな表面粗さで、且つその粗さ形状の接平面の法線ベクトルと該表面の基準面の法線ベクトルとのなす角の大きさの平均値が5度以上となるように構成されている反射防止構造体。
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