JP2012150147A - スクリーンの製造方法及びスクリーン製造用型の製造方法 - Google Patents

スクリーンの製造方法及びスクリーン製造用型の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工程を簡略化できるスクリーンの製造方法及びスクリーン製造用型の製造方法を提供する。
【解決手段】レンズ要素が表面に複数配列されたスクリーンを以下のように製造する。母型製造工程で、それぞれのレンズ要素に応じたレンズ型が形成された母型BL,BRを製造する。部分型製造工程で、母型BL,BRを用いて部分型FL,FRを製造する。切断工程で、部分型FL,FRを、レンズ型FCの頭頂部FAに沿って切断する。接合工程で、部分型FL,FRを、切断工程で切断された端縁で接合する。スクリーン製造工程で、接合された当該部分型FL,FRを用いて、スクリーン基材にレンズ要素を形成して、スクリーンを製造する。
【選択図】図4

Description

本発明は、スクリーンの製造方法及びスクリーン製造用型の製造方法に関する。
従来、プロジェクターから投射された画像を表示するスクリーンとして、被投射面に微細なレンズ要素が複数形成された近接投射型のスクリーンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のスクリーンに形成されたレンズ要素は、凹状又は凸状を有し、これらレンズ要素には、下方に位置するプロジェクターからの光が入射される領域に反射膜が形成されている。このような構成により、画像光を観察者に向かって適切に反射させることができ、観察者は画像を視認することができる。
ところで、このようなスクリーンは、例えば、スクリーン基材にエッチング等により凹状のレンズ要素を直接形成して製造される他、同様の手法でレンズ要素に対応する凹状のレンズ型が形成された型を製造し、熱を加えながら当該型をスクリーン基材に押し当てて凸状のレンズ要素を当該スクリーン基材に形成することで製造される。或いは、当該型からレンズ型が転写された最終型を製造し、当該最終型をスクリーン基材に押し当てて、スクリーン基材にレンズ要素を形成することでもスクリーンは製造される。
特開2009−192871号公報
しかしながら、型を用いてスクリーンを製造する場合、製造されるスクリーンが大きくなるに従って、型製造の困難性が高まるほか、当該型の取扱いが煩雑となりやすい。
特に、ガラス基板をエッチングして製造された型を用いてスクリーンを製造する場合や、当該型を母型とし、この母型から中間型を介するなどして最終型を製造し、当該最終型を用いてスクリーンを製造する場合には、スクリーンの寸法以上に型が大きくなるので、上記問題が顕著となる。
このため、型の製造及び取扱いを簡略化でき、ひいては、スクリーンの製造工程を簡略化できる方法が要望されてきた。
本発明の目的は、工程を簡略化できるスクリーンの製造方法及びスクリーン製造用型の製造方法を提供することである。
本発明のスクリーンの製造方法は、レンズ要素が表面に複数配列されたスクリーンの製造方法であって、それぞれの前記レンズ要素に応じたレンズ型が形成された母型を製造する母型製造工程と、前記母型を用いて複数の部分型を製造する部分型製造工程と、それぞれの前記部分型を、当該部分型に形成された前記レンズ型の頭頂部に沿って切断する切断工程と、それぞれの前記部分型を、前記切断工程で切断された当該部分型の端縁で接合する接合工程と、接合された前記部分型を用いて、スクリーン基材に前記レンズ要素を形成して、前記スクリーンを製造するスクリーン製造工程と、を有することを特徴とする。
なお、レンズ型とは、個々のレンズ要素に対応し、当該レンズ要素の形成に用いる型を指す。また、レンズ型の頭頂部とは、凹状のレンズ型であれば底部であり、凸状のレンズ型であれば最も突出した部分である。例えば、エッチングによって形成された凹状のレンズ型の場合には、エッチング液を注入するための孔の跡を通る仮想の直線状の部位が頭頂部となる。
また、スクリーン製造工程での接合された部分型を用いたスクリーンの製造としては、当該部分型を最終型として用いて直接スクリーンを製造する場合の他、当該部分型から最終型を製造し、当該最終型を用いてスクリーンを製造するような間接的に部分型を用いてスクリーンを製造する場合も含まれる。
本発明によれば、複数の部分型を互いに接合させた型を用いて一つのスクリーンを製造するため、大型のスクリーンを製造する場合であっても、当該スクリーンを一つの母型から製造する場合と比較して、母型の大きさを小さくできる。これにより、母型の製造及び取扱いを容易にでき、スクリーンの製造工程を簡略化できる。
ここで、工作機械を用いて部分型を切断する際には、当該工作機械の精度や、部分型の材質等によっては、実際に切断された部位が、予め設定した切断予定位置からずれる場合がある。また、実際のレンズ型を形成する際の精度誤差により、各レンズ型自体がずれていることも考えられる。
このため、レンズ型において部分型の表面に対する傾斜が大きい部分で部分型を切断し、これら部分型を接合した場合、当該精度誤差によって実際の切断位置が切断予定位置からずれると、接合部分に段差が生じてしまう。このように切断された部分型が接合された型を用いてスクリーンを製造した場合、当該スクリーンに画像を表示した際に、段差部分が線状に見えたり、この段差により影が生じたりして、表示した画像が劣化するおそれがある。
これに対し、本発明では、レンズ型において部分型の表面に対する傾斜が最も小さな頭頂部で部分型を切断し、これら部分型を接合する。これによれば、前述した精度誤差によって実際の切断位置が切断予定位置からずれた場合であっても、前述の段差が生じることを抑制でき、ひいては、接合部分に段差が生じて表示した画像が劣化することを抑制できる。また、当該精度誤差による前述した段差に対するマージンを大きく取ることができ、スクリーンを製造する際の歩留まりを向上できる。
また、前述したエッチングによってレンズ型を形成する場合には、レンズ型の中央部分が頭頂部となる。このため、切断予定位置からレンズ型の端縁までの距離を均等かつ大きくできる。従って、部分型を切断した際に、切断予定位置からずれて隣のレンズ型部分が切断されることを防止するのに十分なマージンを確保できる。
さらに、この場合、各部分型を接合することで、各部分型に残されたレンズ型の一部を組み合わせて一つのレンズ型を形成できる。
本発明では、前記スクリーン製造工程にて、凸状の前記レンズ要素が複数配列された前記スクリーンを製造する場合には、前記接合工程にて、凸状を有する前記レンズ型が形成された複数の前記部分型を接合し、前記スクリーン製造工程にて、凹状の前記レンズ要素が複数配列された前記スクリーンを製造する場合には、前記接合工程にて、凹状を有する前記レンズ型が形成された複数の前記部分型を接合することが好ましい。
ここで、凸状のレンズ要素を有するスクリーンの場合、凹状のレンズ型を有する部分型(接合された部分型)をもとに奇数回転写を繰り返せば当該凸状のレンズ要素を形成できる。同様に、凹状のレンズ要素を有するスクリーンの場合は、凸状のレンズ型を有する部分型をもとに奇数回転写を繰り返せば当該凹状のレンズ要素を形成できる。
しかしながら、部分型がガラスや金属等の硬い部材で形成されていると、接合された部分型の当該接合部分に隙間が生じ、当該部分型のレンズ型を転写した際に、この隙間部分が転写されて突起(ばり)が形成されてしまう可能性がある。このため、接合された部分型をもとに奇数回転写を繰り返すことでスクリーンを製造すると、当該隙間部分によって突起が形成され、画像を表示した際に、この突起が見えてしまったり、この突起により影が生じてしまったりして、表示した画像が劣化するおそれがある。
これに対し、本発明によれば、凸状のレンズ要素を有するスクリーンを製造する場合には、凸状を有するレンズ型が形成された部分型を接合し、凹状のレンズ要素を有するスクリーンを製造する場合には、凹状を有するレンズ型が形成された部分型を接合する。この場合は、接合された部分型をもとに偶数回転写を繰り返してレンズ要素を形成することになる。これにより、接合部分に隙間が形成された場合でも、製造されるスクリーンにおいては、当該隙間に応じた凹部が形成されることとなるので、画像を劣化させる突起が形成されることがない。従って、表示される画像が劣化することを抑制できる。
本発明では、前記母型製造工程では、それぞれの前記頭頂部が直線上に位置するように、複数のレンズ型が配列された領域を有する前記母型を製造し、前記切断工程では、前記直線上に位置する前記頭頂部に沿って、前記部分型を切断することが好ましい。
本発明によれば、それぞれの頭頂部が直線上に位置するように、複数のレンズ型が配列された領域を有する母型が製造されるので、当該母型から製造された部分型を、当該直線に沿って切断して接合することにより、前述の切断工程及び接合工程を簡略化できる。従って、切断予定の頭頂部が不規則に並んでいる場合に比べて、スクリーンの製造工程をより簡略化できる。
本発明では、前記接合工程にて接合される前記部分型は、樹脂により形成されることが好ましい。
このような樹脂としては、シリコーン樹脂、PVC(Polyvinyl Chloride)樹脂等を例示できる。
本発明によれば、樹脂により部分型を形成することで、部分型を接合した際に、樹脂の弾性によって接合部分に隙間が生じることを容易に防止できる。従って、部分型の接合部分に隙間が生じて画像が劣化することを容易に防止できる。
本発明のスクリーン製造用型の製造方法は、レンズ要素が表面に複数配列されたスクリーンの製造に用いられるスクリーン製造用型の製造方法であって、それぞれの前記レンズ要素に応じたレンズ型が形成された母型から複数の部分型を製造する部分型製造工程と、それぞれの前記部分型を、当該部分型に形成された前記レンズ型の頭頂部に沿って切断する切断工程と、それぞれの前記部分型を、前記切断工程で切断された当該部分型の端縁で接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、前述したスクリーンの製造方法と同様の効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るスクリーンを示す正面図。 前記実施形態におけるスクリーンの正面を部分的に示す拡大斜視図。 前記実施形態における母型製造工程を模式的に示す図。 前記実施形態における中間型製造工程を模式的に示す図。 前記実施形態における部分型の切断予定部位を説明するための図。 前記実施形態における最終型製造工程及びスクリーン製造工程を模式的に示す図。 本発明の第2実施形態に係るスクリーン製造工程を模式的に示す図。 前記実施形態の変形としてのスクリーンの製造方法を模式的に示す図。 前記実施形態の変形としてのスクリーンを示す平面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔スクリーンの全体構成〕
図1は、本実施形態に係るスクリーン1を示す正面図である。
本実施形態に係るスクリーン1は、当該スクリーン1の正面11A側の下方に配置されたプロジェクター(図示略)から斜方入射される画像をスクリーン1の正面側に主に反射して、当該画像を表示するものである。このスクリーン1は、図1に示すように、正面視略矩形状のスクリーン基材11により形成されている。
図2は、スクリーン1の正面11Aの一部を拡大して示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、正面11Aには、当該正面11Aと同一平面上に位置し、かつ、当該正面11Aの幅方向中央を通る仮想の直線SL上に位置する基準点SP(図1)を中心とした同心円上に、凹状の曲面として構成された複数のレンズ要素2が、互いに隣接するように形成されている。なお、このレンズ要素2は、当該仮想の直線SLを中心として対称に配置されている。
仮想の直線SL上に頭頂部2Tが位置するように、レンズ要素2を配列させた領域が、スクリーン1に形成されている。つまり、図2に示すように、直線SLと正面視で重なるレンズ要素2(レンズ要素2A)は、頭頂部2Tが正面視で当該直線SLと一致するように配列されている。なお、頭頂部2Tは、凹状のレンズ要素2において、最も凹んだ部位、すなわち、レンズ要素2の底部である。これらレンズ要素2は、図1に示す基準点SPを中心とした同心円における円周方向CDでは略均等な間隔で配列されている。
なお、このスクリーン1は、詳しくは後述するが、第1領域L(図1における直線SLの左側の領域)に応じた母型と、第2領域R(図1における直線SLの右側の領域)に応じた母型とから製造される部分型を接合して形成される型を用いて製造される。
〔スクリーンの製造方法〕
前述したスクリーン1は、以下に示す製造方法(製造工程)によって製造される。この製造方法は、工程の順に母型製造工程、中間型製造工程、最終型製造工程及びスクリーン製造工程を有する。
以下、各工程について説明する。
〔母型製造工程〕
図3は、母型製造工程を模式的に示す図である。なお、以降の図では、説明を分かり易くするため、成形に用いる型となる部材を当該型によって成形される部材の下側に位置するように図示している。
母型製造工程は、スクリーン1を製造するための2つの母型BL、BR(図3(D))を製造する工程であり、マスク形成手順、孔形成手順、凹部形成手順及び除去手順を順に経る工程である。なお、母型BLは、スクリーン1の第1領域Lに対応し、母型BRは、第2領域Rに対応する。以下では、母型BLの製造について詳細に説明し、母型BRの製造については、適宜説明を簡略(他の工程でも同様)する。
マスク形成手順では、先ず、図3(A)に示すように、ガラス板等の原板PLの平坦面に対して、マスク層Mを形成する。このマスク層Mの材質は、以後の処理に合わせて適宜選択可能であり、本実施形態では、当該マスク層Mは、酸化クロム層、クロム層及び酸化クロム層の三層構造を有している。
孔形成手順では、図3(B)に示すように、レーザー照射等によりマスク層Mに孔Hを複数形成する。これら孔Hは、前述した第1領域Lのレンズ要素2に対応した凹状のレンズ型PC(図3(D))を原板PLに形成するためのものであり、また、後に製造される部分型のレンズ型や、スクリーン1のレンズ要素2に対応する部位となる。
具体的に、孔形成手順では、マスク層Mの端部から順に、図示を省略するが、試し打ちの孔を形成し、次いで、図3(B)に示すように、孔H0,H1,H2,H3,…が形成される。孔H0は、孔H1によるレンズ型PCの形成を補助するためのものである。孔H1,H2,H3,…は、それぞれ、図2に示すレンズ要素2A,2B,2C,…に対応する。すなわち、孔H1,孔H2,孔H3,…は、レンズ要素2A,2B,2C,…をそれぞれ形成するためのものである。なお、ここでは、円周方向CDに沿う所定の1列の並びについて説明しているが、他の列についても、同列における構成は同様である。
なお、後の工程で、各孔H1により形成されるレンズ型PC1の頭頂部PT(図3(C))に対応する位置に沿って切断予定位置が設定されるため、各列の孔H1は、直線状に配列される。
また、この孔形成手順では、円周方向CDの同列における孔Hは、全て同径に形成される。さらに、各孔H間の中心間距離は、各列で略同一に設定される。
凹部形成手順では、孔形成手順によって形成された各孔Hに、バッファードフッ酸等のエッチング液(図示略)を注入して、当該各孔Hに応じた凹部を原板PLに形成する。これにより、各孔Hに応じた原板PLの領域が当該原板PLの下方に向かって浸食されるとともに、当該孔Hの周縁から外側に凹曲面状に広がるように原板PLが浸食される。このため、原板PLには、図3(C)に示すように、凹状の曲面で構成されるレンズ型PC(レンズ型PC0,PC1,PC2,…)が形成される。なお、孔Hは、前述した位置関係で形成されているため、図3(C)に示すように、各レンズ型PCの中心間距離についても、前述した孔Hの位置関係と同一となる。
このようにして形成されたレンズ型PCは、孔Hに応じた略平坦な頭頂部PTを有する。
除去手順では、図3(D)に示すように、複数のレンズ型PCが形成された原板PLからマスク層M及びエッチング液を除去した後、当該原板PLを洗浄及び乾燥させる。
これにより、第1領域Lに対応する母型BLが製造される。また、同様の手順を経ることで、第2領域Rに対応する母型BR(母型BLと左右対称な母型BR)も製造される。
〔中間型製造工程〕
図4は、中間型製造工程を模式的に示す図である。
中間型製造工程は、母型BL,BRから中間型を製造する工程である。この中間型製造工程は、第1の中間型としての第1成形型F(図4(C))を製造する部分型製造手順、切断手順及び接合手順と、第2の中間型としての第2成形型S(図4(E))を製造する第1成形型転写手順とを順に経る工程である。
部分型製造手順では、図4(A)に示すように、前述したレンズ型PCが形成された原板PL,PRから、当該レンズ型PCが転写された凸状のレンズ型FCを有する部分型FL,FRを形成する。なお、部分型FL,FRについては、原板PL,PRを用いたニッケル電鋳の他、当該原板PL,PRに対するシリコーン樹脂等の樹脂の注入により形成してもよい。
図5は、部分型FLの切断予定部位を説明するための図である。詳述すると、図5(A)は、切断予定部位を示す部分型FLの平面図であり、図5(B)は、切断予定部位を示す部分型FLの側面図である。なお、図5中に示すレンズ型FCにおいて、第1レンズ型FC0〜第3レンズ型FC2は、図3に示す母型BLのレンズ型PC0〜PC2にそれぞれ対応する。
切断手順では、図4(B)及び図5に示すように、部分型製造手順によって得られた部分型FL,FRを、マシニングセンター等によって切断予定位置Cでそれぞれ切断する。
詳述すると、切断手順では、部分型FLを、図5(A)に示すように、直線状に並ぶ第2レンズ型FC1の頭頂部FAに沿って、かつ、図5(B)に示すように、部分型FLの厚み方向(レンズ型FCが形成された面と直交する方向)に沿って切断し、接合面を形成する。同様に、部分型FRも切断する。このため、それぞれの部分型FL,FRの切断面は、第2レンズ型FC1の頭頂部FAにおいて切断された略平坦面となる。
接合手順では、図4(C)に示すように、部分型FL,FRを切断面で互いに接合して第1成形型Fを製造する。これにより、凸状のレンズ型FCが形成され、前述したスクリーン1の頭頂部2Tに対応する頭頂部FBが接合位置となる第1成形型Fが製造される。これらレンズ型FCのうち、仮想の直線SL上のレンズ要素2Aに対応する接合部分のレンズ型FC11は、切断により残った部分型FL側の一部と、部分型FR側のレンズ型FC1の一部とが接合により合わさることで構成される。なお、接合方法は、公知の手法を採用できるが、例えば、レーザー溶接によって接合することで、第1成形型Fの熱による溶融部を小さくできる。また、紫外線硬化型樹脂等の接着剤により部分型FL,FRを互いに接合してもよい。
第1成形型転写手順では、図4(D)に示すように、第1成形型Fの面に、紫外線硬化型樹脂を用いた2P法(Photo‐polymerization法)で第2成形型Sを形成する。そして、この第2成形型Sを第1成形型Fから剥離することで、図4(E)に示すように、レンズ型FCに対応する凹状のレンズ型SCが形成された第2成形型Sが製造される。
なお、部分型FL,FRをシリコーン樹脂で製造した場合には、第2成形型Sをエポキシ樹脂により形成してもよい。
〔最終型製造工程〕
図6は、最終型製造工程及びスクリーン製造工程を模式的に示す図である。
最終型製造工程では、図6(A)に示すように、第2成形型Sの面にニッケル電鋳等を行い、当該第2成形型Sから剥離することで、図6(B)に示すように、レンズ型ECが形成された最終型としての第3成形型Eが製造される。
〔スクリーン製造工程〕
次に、スクリーン製造工程について説明する。
スクリーン製造工程では、図6(C)に示すように、前述のレンズ型ECが形成された第3成形型Eの面でスクリーン基材11を押圧して、レンズ型ECを当該スクリーン基材11に転写する。この後、スクリーン基材11を第3成形型Eから剥離する。
そして、図6(D)に示すように、レンズ型ECが転写された面に蒸着等により反射膜FMを形成する。これにより、スクリーン基材11に、前述のレンズ要素2が形成される。なお、必要に応じて反射膜FM上に保護膜(図示略)を形成する。
以上により、前述のレンズ要素2を有するスクリーン1(スクリーン基材11)が製造される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果がある。
2つの母型BL,BRによってそれぞれ製造される部分型FL,FRを互いに接合させた第1成形型Fを用いて一つのスクリーン1を製造するため、スクリーン1が大型であっても、当該スクリーン1を一つの母型から製造する場合と比較して、母型BL,BRの大きさを小さくできる。これにより、母型BL,BRの製造及び取扱いを容易にでき、スクリーン1の製造工程を簡略化できる。例えば、母型BL,BRをエッチングによって製造する場合には、大型のスクリーン1を製造する場合であっても、従来のエッチング設備を用いることができる。
また、第2レンズ型FC1において部分型FL,FRの表面に対する傾斜が最も小さな頭頂部FAで部分型FL,FRをそれぞれ切断し、これら部分型FL,FRを接合する。これによれば、精度誤差によって実際の切断位置が切断予定位置Cからずれた場合であっても、段差が生じることを抑制でき、ひいては、接合部分に段差が生じて表示した画像が劣化することを抑制できる。また、精度誤差による当該段差に対するマージンを大きく取ることができ、スクリーン1を製造する際の歩留まりを向上できる。
第2レンズ型FC1の中央部分が頭頂部FAであるため、切断予定位置Cから第2レンズ型FC1の端縁までの距離を均等かつ大きくできる。従って、部分型FL,FRを切断した際に、切断予定位置Cからずれて隣のレンズ型部分(第1レンズ型FC0、第3レンズ型FC2等の部分)が切断されることを防止するのに十分なマージンを確保できる。
さらに、部分型FL,FRを接合することで、各部分型FL,FRに残された第2レンズ型FC1の一部を組み合わせて一つのレンズ型FC11を形成できる。
また、部分型FL,FRの頭頂部FAが直線上に位置するように、レンズ型PCが配列された領域を有する母型BL,BRが製造されるので、当該母型BL,BRから製造された部分型FL,FRを、当該直線に沿って切断して接合することにより、前述の切断工程及び接合工程を簡略化できる。従って、切断予定の頭頂部FAが不規則に並んでいる場合に比べて、スクリーン1の製造工程をより簡略化できる。
さらに、樹脂により部分型FL,FRを形成した場合には、部分型FL,FRを接合した際に、樹脂の弾性によって接合部分に隙間が生じることを容易に防止できる。従って、部分型FL,FRの接合部分に隙間が生じて画像が劣化することを容易に防止できる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態に係るスクリーンは、凸状のレンズ要素が複数配列された構成を有し、この点で、凹状のレンズ要素2が複数配列された構成を有するスクリーン1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本実施形態におけるスクリーン製造工程を模式的に示す図である。
本実施形態のスクリーン1Aの製造方法では、図7(A)に示すように、第2成形型Sを最終型として用いる。つまり、本実施形態のスクリーン製造工程では、図7(B)に示すように、前述の第1成形型転写手順で製造された第2成形型Sの凹状のレンズ型SCをスクリーン基材21に転写する。そして、当該レンズ型SCが転写された面に反射膜FMを形成することで、図7(C)に示すように、凸状のレンズ要素22が形成されたスクリーン1Aが製造される。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態で示した効果の他に、以下の効果がある。
凸状のレンズ要素22を有するスクリーン1Aは、凹状のレンズ型を有する部分型(接合された部分型)をもとに奇数回転写を繰り返せばレンズ要素22を形成できる。
しかしながら、当該部分型がガラスや金属等の硬い部材で形成されていると、接合された部分型の当該接合部分に隙間が生じ、当該部分型のレンズ型を転写した際に、この隙間部分が転写されて突起(ばり)が形成されてしまう可能性がある。このため、接合された部分型をもとに奇数回転写を繰り返すことでスクリーン1Aを製造すると、当該隙間部分によって突起が形成され、画像を表示した際に、この突起が見えてしまったり、この突起により影が生じてしまったりして、表示した画像が劣化するおそれがある。
これに対し、本実施形態では、凸状のレンズ要素22を有するスクリーン1Aを製造するに際し、凸状を有するレンズ型FCが形成された部分型FL,FRを接合し、接合によって得られた第1成形型Fから転写して得た第2成形型Sを、さらに転写(すなわち、計2回転写)してレンズ要素22を形成している。これにより、接合部分に隙間が形成された場合でも、製造されるスクリーン1においては、当該隙間に応じた凹部が形成されることとなるので、画像を劣化させる突起が形成されることがない。従って、表示される画像が劣化することを抑制できる。
なお、本実施形態では、凸状のレンズ要素22を有するスクリーン1Aを製造するに際し、凸状を有するレンズ型FCが形成された部分型FL,FRを切断し、接合したが、これとは逆に、以下に説明するように、凹状のレンズ要素2を有するスクリーン1を製造するに際し、凹状を有するレンズ型FCが形成された部分型FL1,FR1を切断し、接合してもよい。
図8は、第2実施形態の変形としてのスクリーンの製造方法を模式的に示す図である。
このスクリーンの製造方法では、図8(A)に示すように、凹状のレンズ型FCを有する部分型FL1,FR1を準備し、前述した切断工程と同様に、切断予定位置Cで切断する。例えば、この部分型FL1,FR1は、前述した部分型FL,FRをそれぞれ転写することで製造できる。
次に、図8(B)に示すように、前述した接合工程と同様、部分型FL1,FR1を接合し、凹状のレンズ型FCを有する第1成形型F1を製造し、図8(C)に示すように、製造した第1成形型F1から、凸状のレンズ型SCを有する第2成形型S1を製造する。そして、図8(D)に示すように、第2成形型S1から、凹状のレンズ要素2を有するスクリーン1を製造する。
このように、凹状のレンズ要素2を有するスクリーン1を製造するに際し、凹状を有するレンズ型FCが形成された部分型FL1,FR1を切断し、接合しても、第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
[実施形態の変形]
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、スクリーン1,1Aを製造するに際し、第1領域Lと第2領域Rとに分割した領域に対応して部分型FL,FRを製造したが、分割する位置及び数は、これに限らない。
図9は、前記各実施形態の変形であるスクリーン1Bを示す平面図である。
図9に示すスクリーン1Bでは、型或いはスクリーンの接合部位である仮想の直線SL1,SL2が、スクリーン基材41の正面41Aの下端における幅方向の中央位置から、スクリーン1Bの上側の両隅に向けてそれぞれ延びるように設定されている。そして、各直線SL1,SL2上のレンズ要素の頭頂部(図示略)が、直線SL1,SL2に沿って直線状に配列されている。
このスクリーン1Bを製造する場合には、直線SL1の外側の領域である第1領域40Aと、直線SL2の外側の領域である第2領域40Bと、直線SL1の内側かつ直線SL2の内側の領域である第3領域40Cの3つの領域に対応した母型を形成し、前述したように製造すればよい。
このように形成したスクリーン1Bでは、接合部分がスクリーン基材41の正面41Aの中央位置を分断するように配置されていないため、スクリーン1Bを正面から見た場合に、接合部分が目立たないようにすることができる。
前記各実施形態では、2つの母型BL,BRから部分型FL,FRを製造したが、部分型FL,FRは、一つの母型から製造してもよい。
前記各実施形態では、部分型FL,FRが凸状のレンズ型FCを有する構成について説明したが、部分型FL,FRが凹状のレンズ型を有し、部分スクリーンが凹部を有する構成であってもよい。
前記各実施形態では、各レンズ要素、各レンズ型は、それぞれ隣接するように構成したが、これに限らず、各レンズ要素、各レンズ型は、それぞれ離れていてもよい。
前記第1及び第2実施形態では、それぞれ、第3成形型E、第2成形型Sをスクリーン1,1Aを製造する最終型としたが、最終型は、これに限らない。例えば、第1成形型Fを最終型としてスクリーンを製造してもよい。
前記各実施形態では、円周方向CDに沿う列においてレンズ要素2間の中心間距離が全て同一であるとして説明したが、各レンズ要素2間の中心間距離は、ランダムであっても良い。
前記第1実施形態では、樹脂で部分型FL,FRを製造することで、接合部分に隙間が形成されることを防止する旨の説明をしたが、隙間の形成を防止する手法はこれに限らない。例えば、ニッケル電鋳によって形成した部分型FL,FRを熱により硬化する樹脂で接着し、樹脂の熱膨張によって隙間の形成を防止してもよい。また、突起が形成されてしまった場合であっても、形成された突起をエアーブローで除去してもよいし、レーザーアブレーションにより除去してもよい。
前記第2実施形態では、凸状のレンズ型FCを有する部分型FL,FRを接合した第1成形型Fを用いて凸状のレンズ要素2を有するスクリーン1Aを製造したが、これに限らず、凹状のレンズ型を有する部分型を接合した第1成形型を用いて凹状のレンズ要素を有するスクリーンを製造してもよい。
本発明は、プロジェクター等から投射された画像を表示するスクリーンの製造方法、当該スクリーン製造用型の製造方法として利用することができる。
1,1A,1B…スクリーン、2,22…レンズ要素、11,21,41…スクリーン基材、BL,BR…母型、C…切断予定位置、FA…頭頂部、FC,PC…レンズ型、FL,FL1,FR,FR1…部分型、2T…頭頂部。

Claims (5)

  1. レンズ要素が表面に複数配列されたスクリーンの製造方法であって、
    それぞれの前記レンズ要素に応じたレンズ型が形成された母型を製造する母型製造工程と、
    前記母型を用いて複数の部分型を製造する部分型製造工程と、
    それぞれの前記部分型を、当該部分型に形成された前記レンズ型の頭頂部に沿って切断する切断工程と、
    それぞれの前記部分型を、前記切断工程で切断された当該部分型の端縁で接合する接合工程と、
    接合された前記部分型を用いて、スクリーン基材に前記レンズ要素を形成して、前記スクリーンを製造するスクリーン製造工程と、を有する
    ことを特徴とするスクリーンの製造方法。
  2. 請求項1に記載のスクリーンの製造方法において、
    前記スクリーン製造工程にて、凸状の前記レンズ要素が複数配列された前記スクリーンを製造する場合には、前記接合工程にて、凸状を有する前記レンズ型が形成された複数の前記部分型を接合し、
    前記スクリーン製造工程にて、凹状の前記レンズ要素が複数配列された前記スクリーンを製造する場合には、前記接合工程にて、凹状を有する前記レンズ型が形成された複数の前記部分型を接合する
    ことを特徴とするスクリーンの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスクリーンの製造方法において、
    前記母型製造工程では、それぞれの前記頭頂部が直線上に位置するように、複数のレンズ型が配列された領域を有する前記母型を製造し、
    前記切断工程では、前記直線上に位置する前記頭頂部に沿って、前記部分型を切断する
    ことを特徴とするスクリーンの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のスクリーンの製造方法において、
    前記接合工程にて接合される前記部分型は、樹脂により形成される
    ことを特徴とするスクリーンの製造方法。
  5. レンズ要素が表面に複数配列されたスクリーンの製造に用いられるスクリーン製造用型の製造方法であって、
    それぞれの前記レンズ要素に応じたレンズ型が形成された母型から複数の部分型を製造する部分型製造工程と、
    それぞれの前記部分型を、当該部分型に形成された前記レンズ型の頭頂部に沿って切断する切断工程と、
    それぞれの前記部分型を、前記切断工程で切断された当該部分型の端縁で接合する接合工程と、を有する
    ことを特徴とするスクリーン製造用型の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100719641B1 (ko) * 2000-01-31 2007-05-17 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 유기 전기발광 표시 장치 및 그의 제조 방법

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