JP2012146705A - 紫外線センサー素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な材料と簡易な設備で製造しても紫外線検出能力に優れた紫外線センサー素子を提供すること。
【解決手段】酸化チタンまたは酸化亜鉛からなる非多孔質の酸化物層、前記非多孔質の酸化物層と同じ材料からなる多孔質酸化物層、金属層を積層してなり、前記金属層が前記多孔質酸化物層に対してショットキー接合を形成している紫外線センサーであって、前記非多孔質の酸化物層の膜厚が20〜700nm、前記多孔質酸化物層の膜厚が2〜20μmであることに要旨を有する紫外線センサー素子。
【選択図】なし

Description

本発明は紫外線照射による光起電力を利用した紫外線センサー素子に関するものである。
一般に紫外線は波長が10〜400nmの電磁波であり、様々な分類がなされているが、例えば太陽光に含まれる紫外線に関してはUVA(315〜400nm)、UVB(280〜315nm)、UVC(200〜280nm)に分類することができる。このうち、UVCは大気通過中にオゾン層などによって吸収されるため、UVAやUVBが生活環境における主な紫外線として存在している。紫外線は殺菌消毒作用を発揮したり、ビタミンDの合成に寄与するなど有用である一方、皮膚や目にダメージを与えるなど、人体へ影響を及ぼすことで知られている。こうした紫外線をモニターすることは産業分野だけでなく、日常生活でも行われており、そのための紫外線センサーが各種提案されている。
例えば、紫外線センサーとしてSiやGeなどの単体半導体や、GaAs、InP、GaNなどの化合物半導体などの半導体単結晶材料を基板に形成したものが知られている。このような材料を用いた紫外線センサーは高感度・高性能であるが、これらの材料は紫外線以外の可視光にも反応してしまうことから、紫外線センサーには紫外線のみを透過させるフィルター(バンドパスフィルター)を組み合わせることが必要となり、価格が高くなるという問題があった。
このような問題に対して、バンドパスフィルターを形成しなくても、紫外線のみに反応するセンサーとして、SiCやダイヤモンドなどを用いた紫外線センサーが提案されている(例えば特許文献1)。この技術は、酸化物導電層をn形SiC基板上に形成したものをダイオード(センサー)として用いるものであるが、具体的にはGaドープZnO膜をSiC基板上に形成することによって、波長380nm以下の光に感度を有するが、可視光領域には感度を示さないセンサーが提案されている。
また特許文献2には、ダイヤモンドを用いた高感度の紫外線センサーが提案されている。
しかしながらこれらの材料を用いた紫外線センサーは高価であり、高性能な紫外線センサーが要求される産業分野での需要はあるものの、日常生活などにおいて例えば日焼け対策や動植物の成長促進のために、日中の紫外線量を大まかに把握したい、というようなニーズに対しては上記の様な高性能で高価格な紫外線センサーはオーバースペックである。
そこで、こうしたニーズに応じて、簡易で且つ安価な紫外線センサーが各種提案されている。
例えば特許文献3には、ホトクロミック材料を用いた紫外線センサーが提案されている。この技術ではホトクロミック材料に紫外線が照射されると変色する性質を利用して、紫外線の有無を判定することができる。
また特許文献4には、基板上に、III族元素と窒素原子とを含む半導体(紫外線検出素子)を複数形成すると共に、各紫外線検出素子の波長分光特性、絶対感度、時間応答性などの特性を相互に異なるものとすることによって、分光器、光量測定器、パルス測定器としての機能を発現させた紫外線センサーが提案されている。
更に特許文献5には、p型導電性酸化物半導体化合物薄膜と、n型伝導性を示し紫外線感度を有するZnMgO系化合物薄膜、及びNiO薄膜から構成され、ZnMgO系化合物薄膜とNiO薄膜の界面にヘテロエピタキシャル界面を形成したPN接合デバイスが提案されている。この技術を用いた紫外線センサーは、2mVの起電力を発生させるとともに、UVB領域で急峻な感度を示すため、広い波長域で機能することができる。
しかしながら、上記技術は材料価格が高かったり、製造が煩雑などの理由により製造コストが高いため、より安価でしかも簡易に製造することができ、しかも紫外線を特異的に検出可能な紫外線センサーが求められている。
特開2006−228929号公報 特開2009−188222号公報 特開平8−43197号公報 特開2004−251754号公報 特開2004−119525号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、測定対象であるUVA(315〜400nm)やUVB(280〜315nm)を含む紫外線を検出できる紫外線センサー素子を提供することにある。特に安価な材料と簡易な設備で製造しても紫外線検出能力に優れた紫外線センサー素子を提供することにある。
上記課題を解決し得た本発明は、酸化チタンまたは酸化亜鉛からなる非多孔質の酸化物層、前記非多孔質の酸化物層と同じ材料からなる多孔質酸化物層、金属層を積層してなり、前記金属層が前記多孔質酸化物層に対してショットキー接合を形成している紫外線センサー素子であって、前記非多孔質の酸化物層の膜厚が20〜700nm、前記多孔質酸化物層の膜厚が2〜20μmであることに要旨を有する紫外線センサー素子である。
本発明は、前記非多孔質の酸化物層の上側または下側に透明導電膜を有するものであることも好ましく、また前記金属層が、ニッケルであることも好ましい実施態様である。
更に本発明は、前記多孔質酸化物層は、前記非多孔質の酸化物層にスクリーン印刷することによって形成されたものであることも好ましい。
また本発明は、上記紫外線センサー素子は基板上に形成されたものであって、前記紫外線センサー素子に電極及び導線が形成されたものである紫外線センサーも好ましい実施態様である。
そして前記紫外線センサーを用いた紫外線センサーアレイも本発明の好ましい実施態様である。
本発明によれば、高価な単結晶半導体材料を使うことなく、またスクリーン印刷法やめっき法など簡易な設備を利用して紫外線検出能力に優れた紫外線センサー素子を提供できる。本発明ではn型半導体層を構成する非多孔質の酸化物層と多孔質酸化物層の膜厚を適切に制御しているため、照射された紫外線による起電力が高く、また出力(電流値)も大きい紫外線センサー素子を提供できる。
本発明の紫外線センサー素子の構造を示す概略断面図である。 本発明の紫外線センサーの構造を示す概略斜視図である。 本発明の紫外線センサーの他の構造を示す概略斜視図である。 本発明の紫外線センサー素子を用いた紫外線センサーアレイの概略図である。 図4で用いた紫外線センサーの概略断面図である。 多孔質酸化物層の厚みの測定方法を示す概略断面図である。
材料面と製造面でコストを削減して、安価で且つ簡易に製造できる紫外線センサー素子を提供するには、光が照射されると起電力を生じる(光起電力効果)接合障壁をもつ半導体の使用が有効である。そこで、起電力を生じさせる接合障壁に用いるn型半導体層を構成する材料として酸化チタンや酸化亜鉛を用いた。酸化チタンや酸化亜鉛は光エネルギーが照射されると、光励起されるワイドバンドギャップを有し、エネルギーは約3eVであるため、同じくエネルギーが約3eVで波長400nm以下の紫外線に対して起電力を生じる一方で、可視光領域の光を照射しても起電力が生じないことから、紫外線センサー素子の材料としては有効である。またこれらの金属酸化物は安価で、容易に入手が可能であり、管理に手間のかからない材料である。
また紫外線センサー素子の基本構造は、酸化チタンまたは酸化亜鉛からなる酸化物のn型半導体層と金属層とのショットキー接合とした。ショットキー接合は、光導電型と比べて構造が簡単でかつ感度が高いため採用した。ショットキー接合部分、即ちn型半導体層と金属層の界面部分で金属酸化物が紫外線を吸収し、吸収した光が電子を励起子して電子―正孔対が発生し、起電力と電流を発生させることができる。そしてn型半導体層と金属層の接合面積を多くするために、n型半導体層の表面近傍を多孔質層とし、金属層との接触面積を増加させれば、ショットキー接合の効果を更に高めることができる。
上記構成を有する紫外線センサー素子であれば、公知の材料を用いた場合でもn型半導体層の膜厚を適切に制御することにより、紫外線に対する優れた感度を発現させることができ、更にこのような優れた感度を有する紫外線センサー素子を簡易かつ安価に提供できる。
上記したように本発明の紫外線センサーの基本構造はショットキー接合を利用したものであり、ショットキー接合はn型半導体層(酸化物層)と金属層の積層構造の界面で形成されている。
そして本発明で用いられるn型半導体は非多孔質(多孔質でないという意味)の酸化物層と多孔質酸化物層とからなる酸化物層で構成されている。後記するようにこれらの酸化物層は、好ましい成膜方法が相違しており、スパッタリング法によって成膜される酸化物層(非多孔質の酸化物層)と、スクリーン印刷法などによって成膜される多孔質酸化物層とが積層された構成を有している。本発明ではn型半導体を構成する多孔質酸化物層と非多孔質の酸化物層を構成する酸化物として、上記したように紫外線に対して起電力を生じるが、可視光に対しては起電力を生じない酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いる。
多孔質酸化物層は非多孔質の酸化物層を構成する酸化物と同一材料の微粒子からなる層であって、微粒子間には空隙が存在している。したがって多孔質酸化物層に金属層を積層させると、多孔質酸化物層の空隙部分に金属が入り込み微粒子状の酸化物と接触するため、金属層を多孔質でない酸化物層に積層させた場合と比べて接触面積が大きくなることから、ショットキー接合による光起電力効果をより一層高めることができる。この際、多孔質酸化物層を構成する微粒子の平均粒径については特に限定されないが、小さすぎると空隙が少なくなって接触面積の増大が図れないことから、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上、更に好ましくは20nm以上とする。一方、微粒子が大きすぎると空隙が大きくなりすぎて金属が非多孔質の酸化物層まで浸透してしまい、多孔質酸化物層でのショットキー接合接触面積がかえって減少してしまうため、好ましくは150nm以下、より好ましくは130nm以下、更に好ましくは120nm以下とする。
なお、上述の平均粒子径は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)で任意の粒子100個の直径を測定し、その個数基準の平均粒子径を採用することができる。
ここで、n型半導体層及びショットキー接合による光起電力効果をより有効に発揮させるには、多孔質及び非多孔質の酸化物層の厚みを夫々適切に制御することが重要である。
まず、多孔質酸化物層の厚みは2〜20μmとする。膜厚が薄すぎると上記表面積増大による光起電力効果の向上が得られない。そのため多孔質酸化物層の厚みは2μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上とする。一方、多孔質酸化物層の厚みが厚すぎると、多孔質酸化物層を構成する酸化物粒子と金属との界面に生じる応力が強くなりすぎて、酸化物粒子が損壊することがあるため、20μm以下、好ましくは12μm以下、より好ましくは10μm以下とする。
図6を用いて多孔質酸化物層の膜厚の測定法について説明する。多孔質酸化物層は微粒子によって構成されているため、その表面には凹凸が生じている。まず、多孔質酸化物層(図6中、4)の厚みのうち、非多孔質の酸化物層側の測定開始点については、非多孔質の酸化物層(図6中、3)の表面(図6中、4A)とする。また金属層側の測定開始点については、金属層(図6中、5)と接触している多孔質酸化物層(図6中、4)の酸化物の微粒子(図6中、P)の最上面をなぞる面(図6中、4B)とする。最上面をなぞる面とは、図6に示している様に測定範囲内にある酸化物の微粒子Pのうち、頂点の高い複数の微粒子Pを非多孔質の酸化物層の表面(図6中、4A)と略水平になるように結んで形成される仮想表面(図6中、4B)をいい、頂点の高い微粒子Pとは、図6に示すように非多孔質の酸化物層最表面(図6中、4A)から金属層(図6中、5)と接触している各微粒子の接触界面までの高さ(図6中、H)が高いものをいう。なお、最上面をなぞる面は、必ずしも最も高い頂点の微粒子の頂点と接する面である必要はなく、金属層と接触している複数の微粒子Pの頂点を結んだときに、略水平とするために結ぶ頂点数が多い組み合わせのうち、水平面(仮想表面)から突出して上記金属層と接触している微粒子Pの数が最も少なくなるものである。
またn型半導体を構成する非多孔質の酸化物層は、多孔質酸化物層に積層させた金属層の金属が多孔質酸化物層の空隙を伝って、透明導電膜などの電極と直接接触するのを防止するために設けた層である。金属層の金属と透明導電膜等の電極が直接接触すると電気的接続によって短絡が生じるからである。
非多孔質の酸化物層の膜厚は20〜700nmの範囲とする。膜厚が薄すぎると、短絡を防止できなくなるため、20nm以上、好ましくは50nm以上、より好ましくは70nm以上とする。一方、膜厚が厚くなりすぎると電気抵抗が高くなり、紫外線の検出感度が低下するため700nm以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは400nm以下とする。なお、上記したように非多孔質の酸化物層も酸化チタンまたは酸化亜鉛で構成されているが、ショットキー接合が形成されていないため、非多孔質の酸化物層では照射された紫外線によって起電力を生じることは殆どない。
上記したように本発明に用いられるn型半導体層を構成する非多孔質の酸化物層と多孔質酸化物層は同一の素材で構成されている。同一の素材とは、上記非多孔質の酸化物層が酸化チタンの場合は、多孔質酸化物層も酸化チタンであり、非多孔質の酸化物層が酸化亜鉛の場合は、多孔質酸化物層も酸化亜鉛である。非多孔質の酸化物層と多孔質酸化物層を同じ素材としたのは、酸化チタンと酸化亜鉛で電位差が生じるため、ショットキー接合による整流が十分に作用しないことがあるためである。
本発明に用いられる金属層は、n型半導体層とショットキー接合を形成できる金属であれば特に限定されない。上記したように本発明のn型半導体層は酸化チタンまたは酸化亜鉛であるため、酸化チタンまたは酸化亜鉛の仕事関数αと、金属層を構成する金属の仕事関数βの関係が、β>αであって、紫外線照射による光励起によって整流作用を発現できる性質を有する金属であればよい。また、β−αが1eV以上であれば、光起電力として実用上十分な0.5eV以上を得ることが可能であり、このような金属としてはAu、Ag、Al、Cu、Ti、Ta、W、Mn、Mo、Pt、Pd、Sn、Seが例示されるが、これらの中でも特にNiは、上記ショットキー接合により、仕事関数が5eVを超え、酸化チタン又は酸化亜鉛と組み合わせた光起電力効果発現には好適であり、且つ整流作用も優れている。またNiはめっき法で簡易に形成できるため、他の金属のように真空プロセスを必要としない点でも優れている。更にNiは上記多孔質酸化物層との接合界面で不要な化合物の形成や、相互拡散も抑制できるので望ましい。
一方、Ni以外の金属、例えばAu、Pd、Ptなどは、多孔質酸化物層を構成する酸化物(例えばTiO2)への拡散が起こりやすく動作が不安定となる。また、CuやSnなどは、酸化物が界面で形成してしまうために、動作不安定を引き起こすことがあるなど、Ni以外は動作が不安定になりやすい。
金属層の厚みが薄すぎると、金属層が剥離するなどして多孔質酸化物層が露出してしまいショットキー接合ができなくなる。一方、金属層を厚くし過ぎると、電気抵抗率が上昇してしまい紫外線センサーの感度が低下してしまう。したがって金属層の厚みは好ましくは500nm以上、より好ましく700nm以上、更に好ましくは1000nm以上であって、好ましくは20μm以下、より好ましく15μm以下、更に好ましくは10μm以下である。
なお、金属層の厚みは、上記した多孔質酸化物層の最上面をなぞる面(図6中、4B)から金属層の他方の表面(図6中、5A)までの厚みを測定した値である。
以上、本発明の紫外線センサー素子の特徴部分であるショットキー接合を構成するn型半導体層(酸化物層)及び金属層について説明した。
以下、図1〜3を参照しながら本発明の紫外線センサー素子、及び紫外線センサーを説明する。なお、本発明の紫外線センサー素子、及び紫外線センサーは図1〜3に限定されず、少なくともn型半導体層と金属層がショットキー接合を形成するように構成されていればよく、それ以外の構成順序は特に限定されない。
図1に示すように本発明の紫外線センサー素子は、少なくとも酸化チタンまたは酸化亜鉛からなる非多孔質の酸化物層3、前記非多孔質の酸化物層と同じ材料からなる多孔質酸化物層4、金属層5を積層しており、必要に応じて非多孔質の酸化物層に接して透明導電膜2が設けられている構成となっている。なお、図3に示すように積層する非多孔質の酸化物層や金属層などの積層順序は逆でもよい。
また本発明の紫外線センサーの基本構成は、図1〜3に示すように基板1上、或いは基板1上に形成した透明導電膜2上に、n型半導体層6と金属層5が積層され、必要により電極(図2中、9)及びリード線(導線)7、8が形成されたものである。
基板1は、基板上に積層する非多孔質の酸化物層3、多孔質酸化物層4、金属層5などを支持できればよく、また導電性の有無は問わない。また基板1側から紫外線を入射させる場合は、透明であることが望ましいが、基板1側から紫外線を入射させない場合(例えば後記する図3の構成)は、基板は透明でなくてもよい。したがって基板としてはソーダ石灰フロートガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどの各種ガラスなどの透光性材料や、セラミックス、樹脂、金属(例えばチタン、ステンレス、鉄、銅、銀、アルミニウム等)などの非透光性材料が例示される。なお、ガラスの種類によっては、波長が短い紫外線(例えば300nm以下)を透過しないものもあるため、要求される特性に応じて基板を選択することが望ましい。
透明導電膜2は、n型半導体層6(非多孔質の酸化物層3及び多孔質酸化物層4)側の電極として必要に応じて形成される膜であって、例えば基板1が導電性を有さない場合は、基板1上に透明導電膜2を形成し、その上にn型半導体層6を形成すればよい。また後記する図3の様な構成の場合は、n型半導体層6の上に透明電導膜2を設けてもよい。透明導電膜2としては、透光性及び導電性を有するものであれば特に限定されず、各種公知の材料を用いることができ、酸化インジウム(ITO)、アルミニウムを添加した酸化亜鉛(AZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)などが例示される。
透明導電膜2の厚みは特に限定されないが、膜厚が薄すぎると十分な導電性を確保できず、また膜厚が厚すぎても透光性が低下するため、例えば0.05〜1μm程度でよい。
紫外線センサー素子にリード線を接続することによって、紫外線センサーとなる。リード線7及び8は、紫外線を入射させてショットキー接合によって起電力が発生した場合の電子を流すための導線である。リード線7は図示例では金属層5に直接接続されている構成となっているが、図2に示すように金属層5に電極9(例えばカーボン電極)を設けて、該電極9にリード線7を接続する構成としてもよい。またリード線8は図示例では透明導電膜2に接続されているが、基板1が導電性を有するのであれば、図示しないが基板1にリード線8を接続したり、基板1の裏面に電極を設けてリード線8を接続してもよい。電極5としては特に限定されず、各種公知の材料から選択すればよいが、電気抵抗率が低く、しかも材料が安価で形成も容易にできる金属電極(例えば銀ペースト)やカーボン電極などを用いることができる。
図1及び図2は、基板1側から光を入射する場合の構成例である。基板1側から入射された光は透明導電膜2及び非多孔質の酸化物層3を透過してショットキー接合をしている多孔質酸化物層4と金属層5の界面を照射し、該界面で紫外線が吸収され、吸収された紫外線が電子を励起して電子−正孔対が発生し、起電力と電流が発生して、多孔質酸化物層4側から金属層5側に整流が生じ、電子が金属層5側のリード線7を通じて図示しない検出装置に流れ、該検出装置によって電子(電気)が検出されることによって、紫外線を感知することができる。その後電子はリード線8から透明導電膜2を介して非多孔質の酸化物層3、多孔質酸化物層4に流れる。紫外線照射が継続していれば、この一連の動作の繰り返しによって、紫外線を感知し続けることができる。
図3は本発明に係る紫外線センサー素子の他の構成例であり、同一素材には同一の番号を付している。図3は図1及び図2と積層順が異なる構成であって、基板1側から順に金属層5、多孔質酸化物層4、非多孔質の酸化物層3、透明導電膜2が積層されている。図3では、光は基板1側からではなく、透明導電膜2側から入射させて、非多孔質の酸化物層3を透過して多孔質酸化物層4と金属層5の界面に照射して該界面で上記起電力と電流を発生させている。
図3の例では基板1は透光性を有している必要がなく、金属等の非透光性の材料を用いることができる。また基板1に導電性を有する金属を用いる場合は、図1の透明導電膜2のように導電性物質を形成する必要もないので、リード線7を直接基板に接続することも可能であり、構成が簡素となると共に製造コストも低減できる。基板1上には金属層5、n型半導体層6が積層されており、n型半導体層6は金属層5側に多孔質酸化物層4、その上に非多孔質の酸化物層3の順で積層された構成となっている。更にn型半導体層6の上には透明導電膜2が形成されており、リード線8が透明導電膜2に設けられている。
以下、図1に示される構造の紫外線センサーの製造方法を説明する。以下で説明する製造方法は、本発明の好ましい実施形態の一例を示すものであり、これに限定する趣旨ではない。
透光性を有する基板1上に透明導電膜2を設ける場合、透明導電膜2の成膜方法は特に限定されず、所望の組成のスパッタリングターゲット材料を用いてスパッタリング法などによって、透明導電膜を形成すればよい。またタッチパネルや液晶ディスプレーの製造用に予め基板に透明導電膜が形成されている製品を用いることもでき、この場合は透明導電膜2の成膜工程を省略できる。
次に透明導電膜2の上に非多孔質の酸化物層3を成膜する。成膜方法としては、緻密な酸化物膜を成膜するという観点からは、スパッタリング法、スプレー熱分解法、溶液成長法、有機金属分解法(MOD法)など各種公知の成膜方法を採用すればよく、特に限定されないが、成膜制御の観点から溶液成長法、スプレー熱分解法、スパッタリング法が好ましく、均一な成膜と膜厚の制御の観点から溶液成長法とスプレー熱分解法がより好ましくい。
溶液成長法の場合、透明導電膜を形成した基板を、例えば塩化チタン水溶液(例えば10〜0.02mol/L)のに浸漬した後、熱処理(例えば70℃まで30分〜300分)を行うことで、酸化チタン膜を形成することが出来る。
スプレー熱分解法を用いる場合、透明導電膜を形成した基板をホットプレート(例えば350〜600℃)上に設置し、スプレーノズルを用いてチタン(IV)ビス(アセチルアセトナート)ジイソプロポキシドのエタノール溶液(例えば2〜0.01mol/L)を噴霧することで、酸化チタン膜を形成することが出来る。この際、噴霧量を制御することによって、膜厚を制御できる。
マグネトロンスパッタ法を利用した成膜方法は、酸化チタンあるいは酸化亜鉛の酸化物焼結ターゲットを用い、低圧(1〜5mTorr)のアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で高周波放電(印加電力:2.5〜10W/cm2)を行い、成膜温度を室温程度に制御しながら酸化チタンあるいは酸化亜鉛の薄膜を形成する方法である。この際、成膜時間を制御することによって膜厚20〜700nmの非多孔質の酸化物層を形成できる。
また反応性スパッタリング法を利用した成膜方法も採用可能である。ターゲットとして金属チタン或いは金属亜鉛を用い、低圧(1〜5mTorr)のアルゴンなどの不活性ガスを主体とする酸素含有ガス雰囲気中(酸素含有量は例えば0.2〜20%)で直流放電(印加電力:3〜20W/cm2、放電形式:直流放電)を行い、成膜温度を室温程度に制御しながら酸化チタンあるいは酸化亜鉛の薄膜を形成する方法である。この際、成膜温度を室温に制御することによって膜厚20〜700nmの非多孔質の酸化物層を形成できる。
このようにスパッタリング法によって成膜した酸化物層は、緻密に形成されており、また製造過程で熱履歴を受けても透明導電膜と構成元素の相互拡散を生じることがない。
続いて非多孔質の酸化物層3上に、多孔質酸化物層4を形成する。多孔質酸化物層4の形成方法は特に限定されず、ドクターブレード法、スピンコート法、スクリーン印刷法などが例示されるが、特にスクリーン印刷法によれば、ショットキー接合に好適な多孔質な酸化物層を簡易に形成することができるため望ましい。
スクリーン印刷法に用いられる印刷用ペーストは特に限定されず、上記非多孔質の酸化物層と同じ材料の酸化物の微粉末を適当な溶剤に懸濁した懸濁液を用いることもできるが、本発明のスクリーン印刷に用いるペーストとしては以下のように作製したものが好適である。まず、酸化チタン又は酸化亜鉛の微粉末と水を混合してペースト状にする。この際、酢酸あるいは硝酸などの酸を添加すると微粉末の凝集を抑制して、均一に分散させることができる。続いてエチルアルコールなどの溶剤を加えた後、スターラーなどの攪拌装置によって攪拌し、さらに超音波ホモジナイザーなどで所望の時間(例えば30分程度)分散化処理することによって、粉末の凝集が抑制され、滑らかな分散液が得られる。
得られた分散液にエチルセルロースなどの増粘・多孔質化材、テルピネオールなどの乾燥防止剤など所望の添加剤を更に添加して攪拌した後、エバポレーターなどの加熱処理によってエタノールを蒸発させて粘度を調整し、印刷用ペーストが得られる。
上記のようにして得られた印刷用ペーストを用いて上記酸化物層の上にスクリーン印刷法によって成膜する。スクリーン印刷する際の条件は特に限定されないが、多孔質且つ均一な膜厚とするためには以下の条件で行うことが望ましい。
まず、スクリーン印刷に用いるメッシュについてはメッシュが粗いと、印刷膜厚が厚くなり、焼成中にセルロースの熱分解が不均一になるため多孔質が均一に形成しなくなる。また、メッシュが細かいと、印刷用ペーストの目詰まりが発生しやすくなり、印刷膜厚が不均一になり、焼成後、多孔質が均一に形成しなくなる。したがって印刷メッシュサイズは125本/インチ〜250本/インチのメッシュを用いることが望ましい。
印刷メッシュの素材は特に限定されないがポリエチレンなどの非金属材料製のものがよい。
本発明では上記印刷メッシュを使用して非多孔質の酸化物層上に印刷用ペーストを印刷(厚さは15〜100μm程度)した後、乾燥処理(例えば120〜200℃程度)を行って非多孔質の酸化物層上に印刷した多孔質酸化物層を乾燥させる。乾燥後、再度印刷する。この乾燥と印刷を複数回繰り返すことで膜厚を所望の範囲に制御することができる。そして所望の膜厚となるまで印刷した後、焼成することによって、多孔質酸化物層が形成される。なお、焼成によって、印刷用ペーストに含まれるセルロースが分解されて、多孔質酸化物層が収縮するため、焼成する前の印刷厚さは、収縮することを加味して印刷厚さを調整することが望ましい。
焼成する際に焼成温度が低すぎると、多孔質酸化物層の強度が弱くなり、金属層を形成する際に破損してしまうことがある。一方、焼成温度が高すぎると、多孔質酸化物層が緻密化しすぎて、空隙が減少するので好ましくない。したがって焼成温度は450℃以上が好ましく、より好ましく480℃以上、更に好ましくは500℃以上であって、好ましくは560℃以下、より好ましく550℃以下、更に好ましくは540℃以下である。また焼成時間は特に限定されないが、焼成時間が短すぎると、十分に焼成できないため、多孔質酸化物層の強度が低下する。一方、焼成時間が長すぎると多孔質酸化物層が緻密かし過ぎてしまうため好ましくない。したがって焼成時間は、好ましくは20分以上、より好ましく25分以上、更に好ましくは30分以上であって、好ましくは1200分以下、より好ましく600分以下、更に好ましくは300分以下である。
続いて多孔質酸化物層上に金属層を積層する。以下では金属層を構成する金属としてニッケルを積層する方法について説明する。本発明では優れた感度を有する紫外線センサーを安価かつ簡易に作製する観点から、金属層はめっき法で積層することが望ましい。また金属層をスパッタリング法や蒸着法で形成する場合は、多孔質内部に金属層の構成金属が入り込まないため接触面積の向上を図ることが出来ず、効率よく動作させることが出来ない。本発明ではショットキー接合を形成する多孔質酸化物層を上記のように印刷法によって形成すると共に、金属層をめっき法によって形成しているため、従来のように真空プロセスを必要としない点で簡易に製造することができる。しかも多孔質層の空隙に金属を侵入させることができるため、上記したように表面積が広いため望ましい。
以下ではめっき法として電気めっきによって金属層(ニッケル膜)を形成する方法について説明するが、下記めっき法に限定されず、各種めっき法を採用できると共に、めっき条件についても適宜変更を加えることができる。
電気めっきに使用するめっき液は特に限定されないが、例えば硫酸ニッケル125〜500g/L、塩化ニッケル20〜90g/L、ホウ酸15〜60g/Lの電気めっき溶液を用意する。
次いで多孔質酸化物層を印刷した基板をマイナス側に接続し、ニッケル金属板をプラス側に接続して夫々をめっき溶液に浸漬させる。浸漬後、温度を30〜70℃に設定して電流(電流密度:1〜5A/dm2)を印加する。電流を印加することによって、多孔質酸化物層を形成している酸化物粉末の表面にニッケル金属が析出し、多孔質酸化物層を構成している酸化物の微粉末とニッケル界面を形成することが出来る。
なお、多孔質酸化物層内において酸化物微粉末とニッケルの界面が形成されていることは、基板側から該界面を観察した場合に黒色を確認できればよい。黒色が観察されるのは、ニッケルが多孔質酸化物層内部に侵入し、該多孔質酸化物層内で微粉末表面にニッケルが付着した結果、光が乱反射するからである。
以上、本発明の紫外線センサー素子の製造方法を説明した。上記紫外線センサー素子の金属層(ニッケルめっき面)上に、電極を形成してもよい。電極は特に限定されず、例えば金属層に銀ペースト、カーボンペーストを塗布して電極膜を形成したり、あるいはアルミニウム、モリブデン、金、白金などを蒸着法やスパッタリング法によって電極膜を形成することによって、金属電極を取り付けることができる。
そして透明導電膜部分と、金属電極部分の双方にリード線を接続することで紫外線センサーを作製することができる。
上記したように本発明の紫外線センサーは紫外線にのみ応答するセンサーとして機能する。例えば非多孔質の酸化物層及び多孔質酸化物層に酸化チタンを用いた場合、酸化チタンは波長200〜400nmの紫外線を吸収し、特に、280nmと340nmに吸収のピークを有しており、本発明の紫外線センサー素子を用いた紫外線センサーも波長200〜400nmの紫外線に感度を有するため、UVA(波長315〜400nm)、UVB(波長280〜315nm)の検出に有効である。
以上、本発明の紫外線センサー素子及び紫外線センサーの製造方法を説明した。
次に本発明の紫外線センサー素子を用いた紫外線センサーアレイについて図4、図5を参照しながら説明する。本発明の紫外線センサーアレイは図示例に限定されず、適宜変更を加えることができる。
図4は本発明の紫外線センサー素子を複数設けたアレイの一部を示す概略図であり、図5はこのアレイに設置する紫外線センサー素子の概略断面図である。図4に示すように、1つの基板1上に複数に平行した横配線と縦配線によって形成される各マトリックスに図5に示す紫外線センサー素子が設けられている。個々のセンサー素子間に適切な直流電圧を印加し各センサーを流れる信号電流を観察することによって、紫外線強度の一次元分布を測定することができる。例えばこの紫外線センサーアレイは、紫外線のビームプロファイラに利用できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(非多孔質の酸化物層の形成)
透明導電膜が形成されたガラス基板(Solaronix社製TCO22−15)を25mm角に切断し、エタノールで洗浄した。続いて透明導電膜上に以下に示す成膜条件(マグネトロンスパッタ法)で非多孔質の酸化物層として酸化チタン膜を形成した。
マグネトロンスパッタ法(成膜条件)
ターゲット:チタン
雰囲気ガス:アルゴン+2%酸素
雰囲気圧力:2mTorr
印加電力:3W/cm2
放電形式:直流放電
成膜温度:室温
成膜時間:10分
成膜後、得られた酸化チタン膜の膜厚を触針式膜厚計で測定したところ、300nmであった。
(多孔質酸化物層の形成)
印刷用ペーストを以下の方法で作成した。まず、平均粒径25nmの酸化チタン粉末(DEGUSSA社製酸化チタン粉末P25)を6g秤量し、乳鉢に入れた。酢酸3mLを加えて、ゆっくり攪拌した後、水3mLを加えて、グラインドした。続いてエタノールを5mLづつ加えて、その都度、5分間グラインドした。全体で130mLのエタノールを加えてグラインドし、続いてビーカーに移し、マグネットスターラーで30分間、攪拌した後、超音波ホモジナイザーで10分間分散化処理した。さらに和光純薬製のエチルセルロース3gとテルピネオール20gを加えてから、マグネットスターラーで10分間攪拌した後、超音波ホモジナイザーを用いて5分間分散化処理し、続いてエバポレーターで全体量が30mLになるまでエタノールを蒸発させて印刷用ペーストを作製した。
次に、スクリーン印刷機(ニューロング精密社製)に、20mm角の印刷穴の開いているポリエステル製のスクリーン印刷メッシュ(125本/インチ)をセットし、上記酸化チタン膜(非多孔質の酸化物層)の上に上記印刷用ペーストを1回印刷した。印刷後ホットプレート(IKA社製)に載置して120℃で5分の乾燥処理を行って余分なエタノール分を蒸発させた。上記印刷・乾燥作業を4回繰り返して行った後、陶芸用電気炉(シロタ社製)で60分間550℃に維持して焼成処理を行った。
焼成処理して得られた多孔質酸化物層の膜厚を触針式膜厚計で測定したところ、多孔質酸化物層の膜厚は8μmであった。
(金属層の形成)
めっき溶液として、硫酸ニッケル250g/L、塩化ニッケル45g/L、ほう酸30g/Lの溶液を用意した。上記多孔質膜を形成した基板を電極のマイナス側に接続し、ニッケル金属板をプラス側に接続してから、めっき溶液に浸漬した。浸漬後、めっき溶液の温度を50℃にしてから、電流(電流密度2A/dm2)を印加した。印加後、基板側から黒色が確認でき、多孔質酸化物層内にニッケル金属が析出し、多孔質層を形成する酸化チタン粉末表面にニッケルが付着してショットキー接合を行う界面が形成されたことを確認した。また金属層の厚みを触針式膜厚計で測定したところ、膜厚は7μmであった。
上記のようにして作製した紫外線センサー素子に、電極、リード線を形成して紫外線センサーを作製した。
(金属層側の電極形成)
上記金属層にカーボンペースト(藤倉化成製:カーボンペーストXC12)を塗布・乾燥させてカーボン電極を形成した。
(リード線の形成)
上記作製した紫外線センサー素子の透明導電膜とカーボン電極にリード線を接続して紫外線センサーを作製した。
この紫外線センサーを用いて以下の方法で特性を評価した。
紫外線センサーのリード線にテスターに接続すると共に、紫外線(パナソニック製:ブラックライトFL4BL−B:紫外線放射出力0.25W:波長300〜400nm:ピーク波長352nm)を紫外線センサーの基板側から照射し、短絡電流と開放電圧を測定した。
ブラックライトを紫外センサーに照射すると、開放電圧0.47V、短絡電流15μAの電流が測定され、紫外線を照射すると光起電力及び光電流が発生した。このことから本発明の紫外線センサー素子は紫外線に対するセンサーとして機能していることがわかった。
次に可視光領域に連続的に光を含む岩崎電気製150Wメタルハライドランプ(アーバンアクト)を用い、富士フィルム製のバンドパスフィルターBPB45を用いて、波長400nm〜500nmの光を紫外線センサーの基板側から照射したが、開放電圧及び短絡電流は確認できなかった。同様に波長500nm以上の光を紫外線センサーの基板側から照射したが、開放電圧及び短絡電流は確認できなかった。このことから、本発明の紫外線センサー素子は紫外線にのみ応答し、バンドパスフィルターなどを用いることなく紫外線センサーとして機能することができる。
更に本発明の紫外線センサー素子は、高価な単結晶半導体材料を使うことなく、スクリーン印刷法とめっき法を主体に作製可能であるため任意の形状での形成も可能であり、安価で簡易に優れた紫外センサー素子を提供できる。
また通常の結晶系半導体紫外線センサーの出力はpAレベルであり、微少信号をオペアンプなどで増幅して使用するが、本発明の紫外線センサー素子の起電力は0.47V(470mV)と高く、また、電流値も15μAと大きいため、増幅しなくても信号処理を行えるため、紫外線の検出感度にも優れている。
1 基板
2 透明導電膜
3 非多孔質の酸化物層
4 多孔質酸化物層
5 金属層
6 n型半導体層
7 リード線(+)
8 リード線(−)
9 電極

Claims (6)

  1. 酸化チタンまたは酸化亜鉛からなる非多孔質の酸化物層、前記非多孔質の酸化物層と同じ材料からなる多孔質酸化物層、金属層を積層してなり、前記金属層が前記多孔質酸化物層に対してショットキー接合を形成している紫外線センサー素子であって、前記非多孔質の酸化物層の膜厚が20〜700nm、前記多孔質酸化物層の膜厚が2〜20μmであることを特徴とする紫外線センサー素子。
  2. 前記非多孔質の酸化物層の上側または下側に透明導電膜を有するものである請求項1に記載の紫外線センサー素子。
  3. 前記金属層が、ニッケルである請求項1または2に記載の紫外線センサー素子。
  4. 前記多孔質酸化物層は、前記非多孔質の酸化物層にスクリーン印刷することによって形成されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線センサー素子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の紫外線センサー素子は基板上に形成されたものであって、前記紫外線センサー素子に電極及び導線が形成されたものである紫外線センサー。
  6. 前記紫外線センサーを用いた紫外線センサーアレイ。
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