JP2012142161A - 密閉型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極体を収納する金属製の電池ケースが腐食しやすい環境下に設置される密閉型電池において、電池ケースの腐食を防止するための保護層が該電池ケースの外表面全体に形成されているかどうかを容易に確認可能な構成を得る。
【解決手段】密閉型電池(1)は、電極体(30)が収納される金属製の電池ケース(1a)と、該電池ケース(1a)の外表面の腐食を防止するために、該外表面上に形成される保護層(60)と、を有する。そして、保護層(60)内には、電池ケース(1a)の外表面上での保護層形成の有無を判別するための判別用塗料(61)が含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極体を収納する電池ケースが腐食しやすい環境下に設置される密閉型電池に関する。
従来より、電極体を収納する電池ケースが腐食しやすい環境下に設置される密閉型電池が知られている。このような密閉型電池では、例えば特許文献1に開示されるように、鉄やステンレスなどの金属製の電池ケース内に、電極体が封入されている。
特開2008−192524号公報
ところで、上述の特許文献1のように電池ケースを金属製にすると、結露が生じやすい屋外などの環境下では、該電池ケースに腐食が発生しやすい。
これに対し、電池ケースの外表面を保護層によって覆い、該電池ケースの外表面の腐食を防止する構成が考えられる。しかしながら、このような構成の場合、一般的に、保護層は極めて薄く且つ透明であるため、電池ケースの外表面全体に該保護層が形成されているかどうかを判別するのは困難である。
本発明の目的は、電極体を収納する金属製の電池ケースが腐食しやすい環境下に設置される密閉型電池において、電池ケースの腐食を防止するための保護層が該電池ケースの外表面全体に形成されているかどうかを容易に確認可能な構成を得ることにある。
本発明の一実施形態にかかる密閉型電池は、電極体が収納される金属製の電池ケースと、該電池ケースの外表面の腐食を防止するために、該外表面上に形成される保護層と、を有し、該保護層内には、前記電池ケースの外表面上での保護層形成の有無を判別するための判別用塗料が含まれている(第1の構成)。
この構成により、電池ケースの外表面上に保護層が形成されているかどうかを、判別用塗料によって判別できるため、保護層を電池ケースの外表面上により確実に形成することができる。これにより、金属製の電池ケースが腐食するような環境下であっても、該電池ケースの外表面上に形成された保護層によって電池ケースをより確実に保護することができる。
前記第1の構成において、前記保護層は、ポリオレフィン系樹脂によって構成されるのが好ましい(第2の構成)。ポリオレフィン系樹脂は、一般的に保護層として用いられるポリウレタン系樹脂に比べて、経時変化が小さく且つ熱による劣化も少ないため、電池ケースの外表面をより確実に保護することができる。また、ポリオレフィン系樹脂は、ポリウレタン系樹脂に比べて粘度も低いため、小さな隙間や凹凸のある電池の表面でも、より確実に覆うことができる。さらに、ポリオレフィン系樹脂の場合に用いる溶媒は、例えばメチルシクロヘキサンなど極性の低い溶媒なので、電池ケースの外周に配置される樹脂製のカバーなどを溶かしたり、該カバーに印字された文字を消したりすることがない。
前記第1または第2の構成において、前記判別用塗料は、所定の波長の光によって発色する蛍光塗料であるのが好ましい(第3の構成)。これにより、電池ケースの外表面上に形成する保護層をチェックする際に、所定の波長の光を照射すればよいため、該保護層を無色透明にすることができる。したがって、保護層も無色透明になるため、該保護層が電池ケースの外周に設けられるカバーに印字された文字等の視認性を阻害するのを防止できる。また、所定の波長の光を照射することによって保護層が蛍光発光するため、該保護層を容易に視認することができる。
前記第1から第3の構成のうちいずれか一つの構成において、前記電池ケースは、鉄製の外装缶を備えているのが好ましい(第4の構成)。このように電池ケースが鉄製の外装缶を備えている場合、該電池ケースは腐食しやすいが、上述の各構成によって、電池ケースの腐食を防止できる。したがって、電池ケースの外装缶をステンレスにする必要がないため、該電池ケースの製造コストを低減することができる。
本発明の一実施形態にかかる密閉型電池によれば、電池ケースの外表面上に判別用塗料を含む保護層を形成したため、保護層が電池ケースの外表面上に形成されているかどうかを容易に確認することができる。これにより、電池ケースの外表面上に保護層をより確実に形成することができ、該電池ケースの腐食等をより確実に防止できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる密閉型電池の概略構成を示す断面図である。 図2は、密閉型電池の外観の概略を示す斜視図である。 図3は、容器内の混合液に密閉型電池を浸漬させた状態を模式的に示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(全体構成)
図1は、本発明の一実施形態である密閉型電池1の概略構成を示す図である。この密閉型電池1は、内部に電極体30が収納された有底筒状の外装缶10の開口側に封口体20が取り付けられたものである。すなわち、密閉型電池1は、外装缶10と、封口体20と、該外装缶10及び封口体20によって形成される空間内に収納される電極体30とを備えている。外装缶10と封口体20とによって、電池ケース1aが構成される。この電池ケース1a内に形成される空間には、電極体30以外に、非水電解液(図示省略)も封入されている。
外装缶10は、プレス成形によって有底円筒状に形成された鉄製の部材である。すなわち、外装缶10は、円形状の底部11と、円筒状の周壁部12とが一体形成されてなる。この外装缶10の周壁部12には、後述する電極体30の最外周部分が周壁部12の内周面の周方向全体に亘って接触している。なお、詳しくは後述するように電極体30の最外周部分には、負極が位置しているため、外装缶10は負極の電位を有する。
外装缶10の底部11には、引き出し端子2が溶接によって固定されている。この引き出し端子2は、ステンレスなどの金属材料からなる平板状部材であり、外装缶10の底部11に接続固定される端子本体部2aと、外部の配線等に接続される接続部2bとを備えている。この接続部2bは、その幅が端子本体部2aの幅に比べて小さくなるように形成されている(図2参照)。端子本体部2aは、図1に示すように、外装缶10の底部11との接続部分が、引き出し端子2の厚み方向で且つ外装缶10の底部11側に膨出するように形成されている。
封口体20は、外装缶10の周壁部12の開口端部に固定される蓋板21と、該蓋板21の平面視で中央部に設けられた開口内にゴム製の絶縁パッキン24を介して装着された端子22と、該端子22の電池内方側に配置された絶縁板23とを備えている。この絶縁板23は、円盤状の底部の外周部分が折れ曲がった有底円筒状に形成されていて、該底部の平面視で中央部分にはガス通気口23aが設けられている。蓋板21は、絶縁板23の開口端部によって支えられた状態で、外装缶10の周壁部12の開口端部に、レーザ溶接等によって固定される。
端子22は、軸部22aと、その両端に位置するフランジ部22b,22cとを有する。端子22は、これらのフランジ部22b,22cによって、蓋板21の開口周縁部に係合されている。端子22の電池内方側に位置するフランジ部22cは、軸部22aの先端部を潰して平坦化することによって形成される。すなわち、端子22は、絶縁パッキン24を蓋板21の開口周縁部に配置し且つ該蓋板の開口内に軸部22aを挿通させた状態で、該軸部22aの先端部を潰すことによって、蓋部21の開口周縁部に係合される。これにより、絶縁パッキン24は、端子22の軸部22aと蓋板21との間に挟み込まれる。したがって、絶縁パッキン24は、端子22と蓋板21とを電気的に絶縁するとともに、該端子22と蓋板21との間をシールしている。
端子22の電池外方側のフランジ部22bには、上述の外装缶10の底部11と同様、外部の配線等に接続される引き出し端子3が溶接によって固定されている。この引き出し端子3は、ステンレスなどの金属製の平板状部材であり、密閉型電池1の端子22に接続される端子本体部3aと、外部の配線等に接続される接続部3bとを備えている。この接続部3bは、引き出し端子2の接続部2bと同様、幅が端子本体部3aの幅よりも小さくなるように形成されている。また、引き出し端子3の端子本体部3aも、上述の引き出し端子2の端子本体部2aと同様、密閉型電池1の端子22との接続部分が、引き出し端子3の厚み方向で該端子22側に膨出するように形成されている。
なお、特に図示しないが、封口体20の蓋板21または外装缶10の底部11のいずれか一方には、密閉型電池1の内圧が上昇したときに開裂するベントが設けられている。このベントは、密閉型電池1の内圧が上昇した際に開裂するように薄肉に形成されていて、開裂することによって密閉型電池1内のガスを外部へ排出するように構成されている。
電極体30は、特に図示しないが、シート状の正極31及び負極36がセパレータを介して厚み方向に積層された状態で、渦巻状に捲回されたものである。電極体30は、正極31が正極活物質を有する一方、負極36が負極活物質を有する。
正極31は、帯状の正極集電体32と、該正極集電体32を挟みこむように設けられていて、同一の厚み寸法を有する帯状の2枚の正極シート33とを有する。正極シート33は、正極活物質層を構成していて、例えば、正極活物質に導電助剤やバインダを配合し、必要に応じて水等を添加してなる正極合剤をロール等で圧延し、これを乾燥及び粉砕して再度圧延してシート状に成形することによって得られる。なお、正極活物質としては、二酸化マンガン、フッ化カーボン、リチウムコバルト複合酸化物またはスピネル型リチウム複合酸化物等を挙げることができる。また、導電助剤としては、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックまたはケッチェンブラック等から選択される一種または二種以上の複合物を挙げることができる。さらに、バインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはゴム系バインダを用いることができる。正極集電体32としては、ステンレス鋼からなる平織り金網、エキスパンドメタル、ラス鋼、パンチングメタルまたは金属箔等を用いることができる。
正極シート33は、幅方向寸法(図1における密閉型電池1の長手方向)が正極集電体32の幅方向寸法よりも大きくなるように形成されている。また、図1に示すように、電極体30の正極31と端子22の下面とは、正極リード15によって接続されている。これにより、端子22及び該端子22に溶接固定された引き出し端子3は、正極の電位を有する。
負極36は、帯状の負極集電体37と、該負極集電体37を挟み込むように設けられていて、同一の厚み寸法を有する帯状の2枚の負極シート38とを有する。負極シート38は、金属リチウムをシート状に形成してなる。負極集電体37としては、銅、ニッケル、鉄またはステンレス等からなる金属箔を用いることができる。
負極集電体37は、幅方向寸法(図1における密閉型電池1の長手方向)が負極シート38の幅方向寸法よりも大きくなるように形成されている。
電極体30は、図1に示すように、負極36の負極集電体37が外部に露出するように、正極31及び負極36を重ね合わせた状態で巻回されてなる。これにより、電極体30の最外周面と接触する外装缶10の周壁部12は、負極36の負極集電体37と電気的に接続されて、負極となる。よって、外装缶10の底部11に溶接固定された引き出し端子2は、負極の電位を有する。
また、電極体30において、軸線方向の両端部及び正極31と負極36との間に、セパレータ35が配置されている。詳しい説明を省略するが、このセパレータ35は、不織布と微孔性フィルムとを重ね合わせることによって構成されている。
(保護層)
上述のような構成を有する密閉型電池1において、外装缶10の周壁部12の外表面上には、図1及び図2に示すように、樹脂製のカバー40が取り付けられている。このカバー40には、密閉型電池1の型番等の文字41が印字されている。カバー40は、外装缶10の底部11の引き出し端子2が取り付けられる中央部分及び封口体20の引き出し端子3が取り付けられる端子22には設けられていない。すなわち、外装缶10の底部11及び封口体20はそれぞれ中央部分が露出した状態である。
そして、密閉型電池1の外表面には、結露等によって生じる水分から密閉型電池1を保護するための保護層60が形成されている。すなわち、保護層60は、図1に密閉型電池1の外表面上に太線で示すように、外装缶10の周壁部12上に設けられたカバー40上に形成されているとともに、該外装缶10の底部11や封口体20の外表面、取り付け端子2,3の一部を覆うように形成されている。詳しくは、保護層60は、取り付け端子2,3の接続部2b,3bの先端部分を除いて、密閉型電池1の外表面全体に形成されている。この取り付け端子2,3の接続部2b,3bの先端部分は外部の配線等に接続されるため、該先端部分には保護層60が形成されていない。
保護層60は、ポリオレフィン系エラストマーを用いて構成される。具体的には、例えば、保護層60は、ポリプロピレン中に、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)やEPM(エチレン−プロピレンゴム)を微分散させた熱可塑性エラストマーを用いて構成される。なお、保護層60は、ポリオレフィン系樹脂であれば、上述の樹脂以外の樹脂であってもよい。
このように、保護層60にポリオレフィン系エラストマーを用いることで、後述するように、メチルシクロヘキサンやエチルシクロヘキサンなどの極性の低い溶媒を用いることができる。これにより、酢酸ルチルのように極性の高い溶媒を用いないため、密閉型電池1の側面を覆う樹脂製のカバー40が溶けたり、該カバー40に印字された文字41が消えたりするのを防止できる。
また、保護層60内には、該保護層60が密閉型電池1の外表面上に形成されているかどうかを確認するための蛍光塗料61(判別用塗料)が含まれている。この蛍光塗料61には、例えば、蛍光顔料としてバリウムまたはストロンチウムを含んだ材料が用いられる。この蛍光塗料61は、透明だが、所定の波長(波長380nm〜450nm)を有する紫外線を照射することによって、発光する。
上述のような材質の蛍光塗料61を用いることで、該蛍光塗料61は紫外線を照射しない場合には発光せずに、保護層60は透明である。これにより、密閉型電池1の外装缶10の外周面上に貼られたカバー40の文字41が、保護層60の蛍光塗料61によって視認されにくくなるのを防止できる。
そして、保護層60内に蛍光塗料61を含むことで、該保護層60が密閉型電池1の外表面上に形成されているかどうかを確認することが可能になる。すなわち、蛍光塗料61の発光を確認することによって、密閉型電池1の外表面全体に保護層60が形成されているかどうかを容易に確認することができる。特に、上述の構成により、密閉型電池1のうち金属が露出している部分(引き出し端子2,3、密閉型電池1の封口体20及び外装缶10の底部11)に保護層60が形成されているかどうかを確認できるため、当該部分が水分等によって錆びるのをより確実に防止できる。
なお、密閉型電池1の外表面上に形成された保護層60の膜厚は、密閉型電池1の重量変化に基づいて算出される。具体的には、密閉型電池1における保護層60の形成前後の重量変化の測定結果から、密閉型電池1の表面積と樹脂の比重とを用いて、保護層60の膜厚を算出する。
次に、保護層60の形成方法について説明する。
まず、上述のポリオレフィン系エラストマーに、メチルシクロヘキサンやエチルシクロヘキサンなどの溶媒を混合するとともに、蛍光塗料61も混合する。このとき、溶媒に対して、ポリオレフィン系エラストマーを、約50%の重量比になるように混合する。本実施形態では、溶媒として、メチルシクロヘキサンにエチルシクロヘキサンを混ぜ合わせたものを用いる。しかしながら、これに限らず、溶媒として、メチルシクロヘキサンを100%用いてもよい。
そして、図3に示すように、引き出し端子2,3の接続部2b,3bの先端部分のみがマスクされた密閉型電池1を、該先端部分で把持した状態で、上述のように形成された混合液62内に浸漬させることによって、該密閉型電池1の外表面上に混合液62を付着させる。このように、引き出し端子2,3の接続部2b,3bの先端部分をマスクすることによって、外部の配線等と接続される当該先端部分に保護層が形成されるのを防止できる。なお、図3において、符号45が引き出し端子2,3の接続部2b,3bの先端部分を覆うマスク部であり、符号62が上述の混合液を、符号63が容器を、それぞれ示す。
その後、密閉型電池1の外周面上に付着した混合液62を所定時間(例えば室温で約3時間)、乾燥させて混合液62内の溶媒を蒸発させることにより、上述の保護層60を形成する。このように、混合液62内に密閉型電池1を浸漬させることによって、該密閉型電池1の外表面上に保護層60を均一に形成することができる。
このとき、保護層60の厚みは、混合液62の粘度に大きく影響される。すなわち、混合液62の粘度が大きければ、密閉型電池1の外表面上に付着する混合液62が多くなり、その分、該密閉型電池1の外表面上に形成される保護層60の厚みも大きくなる。そして、混合液62の粘度は、ポリオレフィン系エラストマーの溶媒に対する混合比率(溶媒に対するエラストマーの重量比)によって決まる。
発明者らは、密閉型電池1の外表面に付着させる混合液62の混合比率の影響を調べるために、以下のような試験を行った。
まず、発明者らは、混合比率を変更した混合液を2種類(10%、25%)、作り、各混合液内に密閉型電池1を浸漬させた後、乾燥させることにより、2種類の密閉型電池を製作した。なお、密閉型電池の外表面に形成された保護層を、混合液の塗布前後(塗布前と塗布後22時間経過)の密閉型電池の重量差から算出すると、混合比率10%の場合には膜厚が1μm未満で、混合比率25%の場合には膜厚が約5μmであった。
上述のように製作した各密閉型電池を水に漬けて、錆が発生するかどうかを確認した。試験結果を表1に示す。
Figure 2012142161
表1から分かるように、混合比率10%の混合液を用いて保護層を形成した密閉型電池では、1週間程度で錆が発生した。一方、混合比率25%の混合液を用いて保護層を形成した密閉型電池では、1週間程度、水に漬けても錆は発生しなかった。よって、混合液の混合比率は、保護層の膜厚及び成形性の観点から20%以上が好ましく、25%以上がより好ましい。なお、混合液の粘度が高すぎても、密閉型電池の外表面上に混合液が無駄に付着するだけなので、混合液の混合比率は100%以下が好ましい。
また、保護層の膜厚としては、上述の結果より、1μm以上が好ましい。より確実に密閉型電池の外表面上に保護層が形成されるためには、膜厚を5μm以上にするのがより好ましい。一方、保護層の膜厚は、無駄に厚くてもあまり意味がないため、30μm以下が好ましい。
次に、保護層の膜厚の違いによる効果の違いを確認するために、膜厚が20μmの保護層を有する密閉型電池と、膜厚が10μmの保護層を有する密閉型電池とを製作した。これらの電池を、それぞれ水に漬けて、錆の発生の有無及びOCV(Open Circuit Voltage)の低下を確認した。表2に結果を示す。なお、密閉型電池の定格電圧は、いずれも3Vである。また、膜厚10μmの保護層は、膜厚20μmの保護層を形成する際に用いた混合液に比べて半分の濃度の混合液を用いて形成した。
Figure 2012142161
この表2から分かるように、45日後には、保護層の膜厚がいずれの場合でも錆が発生していた。しかしながら、膜厚が10μmの場合には、OCVの低下は32mVであるのに対し、膜厚が20μmの場合には、OCVの低下は3mVであった。このことより、保護層の膜厚が大きい方が、高い耐環境性を有し、密閉型電池の性能低下をより抑制することができる。
また、保護層の効果を確認するために、保護層が形成されていないステンレス製外装缶の密閉型電池も製作した。このステンレス製外装缶の密閉型電池(比較例)と、混合比率25%の混合液を用いて5μmの膜厚の保護層を形成した本実施形態の密閉型電池(実施例)とを、それぞれ水に漬けて、錆の発生の有無及びOCVの低下を確認した。表3に結果を示す。
Figure 2012142161
表3から分かるように、ステンレス製外装缶の密閉型電池では、約2週間で錆が発生するとともに、OCVの低下が39mVであった。一方、保護層が形成された本実施形態の密閉型電池では、約2週間で錆が発生したが、OCVの低下は5mVであった。これらの結果から分かるように、保護層が形成された本実施形態の密閉型電池は、ステンレス製外装缶よりも高い耐環境性を有する。なお、密閉型電池の定格電圧は、いずれも3Vである。
(実施形態の効果)
以上の構成により、密閉型電池1の外表面に、結露等によって生じる水分から該密閉型電池1を保護するための保護層60を設けたため、該密閉型電池1が結露等によって錆びるのを抑制することができる。しかも、保護層60内に蛍光塗料61を入れることにより、該保護層60が密閉型電池1の外表面全体に形成されているかどうかを容易に検出することができる。これにより、密閉型電池1を保護層60によってより確実に保護することができる。
したがって、密閉型電池1の外装缶10を、ステンレス製ではなく、鉄製にしても、該外装缶10の腐食を抑制することが可能になる。したがって、密閉型電池1の製造コストの低減を図れる。
また、保護層60内に含まれる蛍光塗料61は、無色透明であり、紫外線を照射すると発光する。このように、紫外線を照射していないときには透明である蛍光塗料61を用いることによって、密閉型電池1の側面のカバー40の文字41等が認識しづらくなるのを防止できる。
さらに、保護層60は、ポリオレフィン系エラストマーとメチルシクロヘキサンやエチルシクロヘキサンなどの極性の低い溶媒とによって構成されるため、密閉型電池1の側面を覆う樹脂製のカバー40が溶媒によって溶けたり、該カバー40の文字41が消えたりするのを防止できる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、両端に引き出し端子2,3が設けられた密閉型電池1の外表面上に保護層60を形成している。しかしながら、引き出し端子2,3が設けられていない電池など、他の構成の電池の外表面上に保護層を形成してもよい。
前記実施形態では、保護層60内に、紫外線を照射すると発光する蛍光塗料61を含んでいる。しかしながら、保護層60内に、他の波長の光によって発光する蛍光塗料など、密閉型電池1の外表面上に形成されていることを検出できるような塗料であれば、どのような塗料を含んでいてもよい。
前記実施形態では、密閉型電池1は、封口体20の端子22が正極の電位となる一方、外装缶10が負極の電位となるように構成されている。しかしながら、封口体の端子が負極の電位となり、且つ、外装缶が正極の電位となるように、密閉型電池を構成してもよい。
本発明による密閉型電池は、屋外などの結露しやすい場所に設置される密閉型電池に利用可能である。
1:密閉型電池、1a:電池ケース、10:外装缶、30:電極体、60:保護層、61:蛍光塗料(判別用塗料)

Claims (4)

  1. 電極体が収納される金属製の電池ケースと、
    前記電池ケースの外表面の腐食を防止するために、該外表面上に形成される保護層と、を有し、
    前記保護層内には、前記電池ケースの外表面上での保護層形成の有無を判別するための判別用塗料が含まれている、密閉型電池。
  2. 請求項1に記載の密閉型電池において、
    前記保護層は、ポリオレフィン系樹脂によって構成される、密閉型電池。
  3. 請求項1または2に記載の密閉型電池において、
    前記判別用塗料は、所定の波長の光によって発色する蛍光塗料である、密閉型電池。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の密閉型電池において、
    前記電池ケースは、鉄製の外装缶を備えている、密閉型電池。
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