JP2012141758A - 三次元データ処理装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】三次元データ処理装置20は、対象物の表面に走査されたレーザの反射光を受光しその反射点の位置データの集合である点群データを生成する点群生成部21と、前記点群データ31の位置データにおけるピクセルの法線を導出する法線導出部22と、法線43に基づいてピクセルの輝度を演算する輝度演算部23と、ピクセルの前記位置データ及び前記輝度に基づいて対象物30の三次元画像を構成する3D画像構成部26と、を備える。
【選択図】 図2
Description
さらに、各々の基準点における各々の点群データを合成した際の重複領域は、輝度の異なるピクセル混在することとなり、表示画面のざらつき感が避けられない課題があった。
図1に示すように、レーザスキャナ10は、パルス状のレーザを出力して対象物30の表面に照射させる出力部11と、この対象物30からの反射光を受光する受光部12と、このレーザ出力部11及び受光部12を基準点に対して固定する三脚13とから構成されている。そして、一つの基準点においてレーザスキャナ10Aは、対象物30の表面にレーザ走査を行い点群データ31A(図3)を得る。その後、別の基準点においてレーザスキャナ10B,10Cは、対象物30の別の表面に同様にレーザ走査を行い点群データ31B,31Cを得る。
ここで、一つの基準点におけるレーザ走査により得られる点群データ31は、数千万点程度のピクセルを生成する。
そして、時間計測部15で計測された往復時間により、基準点から対象物30の表面の反射点までの距離が求められ、走査部14のパン量及びチルト量からレーザの出力方向が導かれる。そして、このレーザの出力方向及び伝播距離とから、対象物30の表面の位置データを極座標上で扱うことができる。
この場合、隣りあうピクセルPを結ぶベクトルによる外積計算では、ノイズの影響を受ける為に、数個飛ばしたピクセルPを結ぶベクトルを用いて対象のピクセルの法線43を求めるとよい。
この場合、対象とするピクセルPの上下左右N×M個の領域に含まれるピクセルPに対し、対象のピクセルPからの遠近で重み付けを行ったうえで、この対象とするピクセルPに接する平面の直交ベクトルを求めるとよい。
そのようなグループ化の方法の一例として、上下左右のピクセルPにおける距離差が閾値を超えたときに別グループと認識させる方法が挙げられる。
光源41から対象物30の表面への入射光44は、拡散反射するものと鏡面反射するものとに分類される。ここで、拡散反射はいずれの方向においても同じ強さで反射するもので、鏡面反射は入射角αと等しい正反射角αの方向を中心に光が強く反射され表面の一部にハイライトを視認させるものである。
ここで、拡散反射光45の強度Idは、入射角αの余弦に比例するとしたLambertの余弦則を用いて、次式(1)及び(2)のように表される。なお、式(1)は光源41が平行光源である場合で、式(2)は光源41が点光源である場合に適用される。
なお、Ii:入射光の強さ、kd:拡散反射係数、r:光源41から反射点までの距離である。
Id=Iikd(cosα)/r2 (2)
ここで、鏡面反射光46の強度Imは、次式(3)で表されるPhongの式を用いて導かれる。なお、Ii:入射光の強さ、ks:鏡面反射係数、n:ハイライト特性係数、γ:正反射方向47と視点42の方向(鏡面反射光46)とのなす角度である。
これにより、複数の基準点に配置されたレーザスキャナ10(10A,10B,10C)から取得して合成された点群データ31(図4)において、光源41の位置を合わせることができる。これによって、強度検知部16で得られたレーザの強度をそのままピクセルの輝度に採用した場合に生じる重複領域33(図4)のざらつき感が改善される。
さらに、この視点位置設定部25で設定された視点42は、3D画像構成部26(図2)における対象物30の三次元画像の観察角度を決定するパラメータにも利用される。
つまり、上記式(1)又は(2)における拡散反射成分は、光源41の位置が固定されれば、視点42の位置が変化しても対象物30の陰影に変化を及ぼさないが、上記式(3)における鏡面反射成分の影響は観察角度に依存するので、現実により近い三次元画像が得られる。
これは、前記式(1)〜(4)に基づいて、ピクセルの輝度を求めた場合は、対象物30の表面の質感、色彩、文字等の模様等の情報を三次元画像に反映させることができない。しかし、強度検知部16で検知したレーザの反射光の強度値においては、そのような対象物30の表面の質感、色彩、文字等の模様の情報を含んでいる。
このために、強度検知部16で検知したレーザ反射光の強度値と前記式(1)〜(4)に基づいて演算された輝度との差分を、対象物30の表面に付与された模様又は色彩の情報として反映させることができる。
これにより、これまでピクセルの法線43に基づいて導いたピクセルの輝度により対象物30の三次元画像を導くことを説明してきたが、強度検知部16で検知した反射光の強度値から鏡面反射成分をノイズ除去して得たピクセルの輝度により対象物30の三次元画像を導くことができる。
このような場合、強度検知部16で検知したレーザ反射光を構成する拡散反射光と鏡面反射光を成分分離し、鏡面反射光の成分を除去することにより、三次元画像の視認性を改善させることができる。
この成分分離においては、RGBヒストグラムが必要となるが、白黒の輝度情報からも分離は可能である。鏡面反射光成分を拡散反射光のノイズとし拡散反射光のパラメータを最小二乗法やRANSACなどのロバストな推定法により求めることで、鏡面反射光を適切に除去することができる(図6参照)。
また3D画像構成部26は、三次元画像の視認性を向上させるために、複数の基準点から得られた点群データ31A,31B,31C(図4)を合成したことによる重複領域33のピクセルPを間引くか又はサイズを小さく表示する機能も備えている。
それは、ある点群データ31Aと他の点群データ31Bとからそれぞれ一つずつ選択したピクセルPのペアにおいて、両者の最短距離が閾値以内でかつ同一の対象物30のものと判断されるペアの一方のピクセルPを削除する方法である。
ただし、この方法では、ある点群データ31AのピクセルPと他の点群データ31BのピクセルPとの総当り計算になり、処理時間が膨大になる。
この方法で矩形に区画された領域に属する点群に対し、それぞれ前記したピクセルPのペアの最短距離を計算した場合、区画に属するピクセルの数がばらついていると全体の処理時間は、最も多くピクセルを含む区画の計算時間に律速されてしまう。
そして、この8つの区画にて点群が閾値以内の数に収まっていない区画に対し、さらに空間を1/8にする分割を行う。これ処理を区画が小さくなりすぎないレベルまで繰り返し行うと、ピクセルが密集している空間ほど分割が多く行われ、含まれるピクセル数のばらつきを抑えることができ、処理時間を短縮することができる。
まず、3つの図の共通部分の説明として、レーザスキャナ10を、第1基準点に配置し(S11)、対象物30に対しレーザを出力し(S12)、その反射光を受光する(S13)。これにより、対象物30の表面上のピクセルの位置データが確定する。
そして、対象物30に出力するレーザを走査することで(S14)、対象物30の表面を表す複数のピクセルの点群データが生成される(S15)。
例えば、三次元データ処理装置は、コンピュータによって各手段を各機能プログラムとして実現することも可能であり、各機能プログラムを結合して三次元データ処理プログラムとして動作させることも可能である。
Claims (11)
- 対象物の表面に走査されたレーザの反射光を受光しその反射点の位置データの集合である点群データを生成する点群生成部と、
前記点群データの前記位置データにおけるピクセルの法線を導出する法線導出部と、
前記法線に基づいて前記ピクセルの輝度を演算する輝度演算部と、
前記ピクセルの前記位置データ及び前記輝度に基づいて前記対象物の三次元画像を構成する3D画像構成部と、を備えることを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1に記載の三次元データ処理装置において、
前記三次元画像は、前記レーザの出力部及び受光部が配置される基準点を変化させて、得られた前記点群データを合成したものであることを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の三次元データ処理装置において、
前記法線導出部は、対象とするピクセルとこのピクセルとは異なる二つのピクセルとを結んだ二つのベクトルの外積により前記法線を導出することを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の三次元データ処理装置において、
前記法線導出部は、対象とするピクセルとその近傍に存在する複数のピクセルとから導かれる近似的な平面の直交ベクトルを前記法線として導出することを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の三次元データ処理装置において、
前記輝度演算部は、前記受光した反射光の強度と前記演算した輝度との差分を対象物の表面に付与された模様又は色彩の情報として反映させることを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の三次元データ処理装置において、
前記輝度演算部は、前記受光した反射光の強度から鏡面反射成分をノイズとして除去することを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の三次元データ処理装置において、
前記輝度演算部は、画像表示される前記対象物の視点位置に基づいて前記輝度の演算値を変化させることを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の三次元データ処理装置において、
前記輝度演算部は、仮想的に設定された光源位置に基づいて前記輝度の演算値を変化させることを特徴とする三次元データ処理装置。 - 請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の三次元データ処理装置において、
前記合成された前記点群データのうち前記基準点を変化させたことによる重複領域の前記ピクセルを間引くか又はサイズを小さく表示することを特徴とする三次元データ処理装置。 - 対象物の表面に走査されたレーザの反射光を受光しその反射点の位置データの集合である点群データを生成するステップと、
前記点群データの前記位置データにおけるピクセルの法線を導出するステップと、
前記法線に基づいて前記ピクセルの輝度を演算するステップと、
前記ピクセルの前記位置データ及び前記輝度に基づいて前記対象物の三次元画像を構成するステップと、を含むことを特徴とする三次元データ処理方法。 - コンピュータを、
対象物の表面に走査されたレーザの反射光を受光しその反射点の位置データの集合である点群データを生成する手段、
前記点群データの前記位置データにおけるピクセルの法線を導出する手段、
前記法線に基づいて前記ピクセルの輝度を演算する手段、
前記ピクセルの前記位置データ及び前記輝度に基づいて前記対象物の三次元画像を構成する手段、として機能させることを特徴とする三次元データ処理プログラム。
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