JP2012141324A - 原子力発電所の免震耐震・耐津波機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 原子力発電所において、震度7以上の巨大地震及び波峯高15〜20m以上の大津波に対し、充分な安全率を以って耐震・耐津波安全性を確立する。
【解決手段】 格納容器内外の原子炉支構とタービン支構に免震機構を付し、格納容器壁を複数個所貫通する結合管で両支構を剛結合且つ免震管で格納容器の気密を成して一体搖動の免震台版を構成し、原子炉〜タービン間の主蒸気系及び復水給水系の機器・管路を該免震台版上に配して地震力を軽減し、構内建屋を水密化し、大開口は耐波水密門扉を、小出入口は水密扉を配して常時閉鎖し、非常発電機等の吸排気用シュノーケルを配して津波浸水を防止し、建屋内部の水密区画化と併せ所内電気系統を二重防護し、耐震・耐津波安全性を保証可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 格納容器内外の原子炉支構とタービン支構に免震機構を付し、格納容器壁を複数個所貫通する結合管で両支構を剛結合且つ免震管で格納容器の気密を成して一体搖動の免震台版を構成し、原子炉〜タービン間の主蒸気系及び復水給水系の機器・管路を該免震台版上に配して地震力を軽減し、構内建屋を水密化し、大開口は耐波水密門扉を、小出入口は水密扉を配して常時閉鎖し、非常発電機等の吸排気用シュノーケルを配して津波浸水を防止し、建屋内部の水密区画化と併せ所内電気系統を二重防護し、耐震・耐津波安全性を保証可能とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主として沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor、以下、略号:BWRで記載)及び加圧水型原子炉(Pressurized Water Reactor、以下、略号:PWRで記載)で蒸気タービン発電機を駆動する原子力発電設備の免震耐震機構及び耐津波防水機構に係るものである。
一般に、原子力発電所は、原子炉の圧力容器内に装填した核燃料棒の原子核反応熱で、BWR型では直接発生の、PWR型では加圧熱媒水を介して蒸気発生器で間接発生の高温・高圧の水蒸気により、化石燃料の燃焼熱を利用する火力発電所と同様に、タービン発電機を駆動し電力を得るものであり、原子炉の発生熱量の大半を復水器により大量の冷却水で放散のため、海岸或いは大河沿岸に設置される。
復水器の熱交換部において、タービンを経た水蒸気は、循環水ポンプで取水・放水する海水又は河水で冷却・凝縮して清水に戻り、給水ポンプにより、BWRでは原子炉の圧力容器内に再注入され、炉心(核燃料棒群)を常に浴水状態に保ち、再循環ポンプにより該圧力容器内の熱交換沸騰作用を均一化する。
PWRでは、給水ポンプにより蒸気発生器の熱交換部に再注入され、該熱交換部を常に浴水状態に保つ(原子炉の圧力容器は、加圧器によりBWRより高温・高圧の熱媒水を充満し、蒸気発生器の熱交換に充分な温度差を与える)。
燃料棒の原子核反応は、中性子抑制の制御棒で制御され、発電所休止の際は該制御棒全装入で原子核反応は停止するが、核燃料棒の残留熱及び崩壊熱を放散し大気圧下の沸点より充分低い冷温状態に冷却・保持するため、BWRでは炉心の浴水維持、PWRでは炉心の加圧充水と蒸気発生器の熱交換部の浴水維持及び両者とも冷却循環の継続にかなりの動力(所内電力)を要し、BWRではその冷却水が、PBWではその熱媒水が炉心の燃料棒に直接触れるため有害な放射能を持ち、回収・清浄(除染)が必要且つベント(圧力逃し)蒸気と共に構外排出に厳しい制約があり、この点が、ボイラ燃料を止めるだけで休止できる火力発電所とは、根本的に異なるものである。
上記の所内電力は、平常時は外部電力系統から給電されるが、地震・津波・荒天等の広域災害における電力系統損壊での緊急遮断は勿論、交通路損壊で復旧にかなりの日数を要するため、所内に非常電源として蓄電池と共に二重化した非常発電設備を配しており、その単機容量は外洋航海の船舶主機関と同規模且つ外部電力復旧まで稼働を要し、非常時の原子炉の安全確保に必須且つ最重要である。
地球の地殻プレート境界近傍及び活断層上の地域は、マグニチュード8〜9以上の巨大地震で震度7以上の地震力及び15〜20mを超える津波が発生する可能性があり、強震多発の我国は勿論、世界各地域で発生しており、我国で昨春発生の大震災では複数の原子炉で、炉心溶融(Melt-Down)、水素爆発及び放射性物質放散・広域汚染の重大事故が発生している。
原子力発電設備は、大形火力発電所と同様な規模の巨大システムであり、その耐震性について関係方面での研究・改善がなされて来たが、現状においては、発電所毎に出来形データによるストレステストで各要部の限界強度を求め、立地毎の地震・津波の確率論的想定値と照合し稼働の可否判断と対策に供しているが、建設当時の低い基準値ベースで余裕が小さく、特に強震多発の地震国日本では、将来も起こり得る巨大地震・津波の被害リスクを負っており、上述の重大事故例もあり、世論特に近隣住民及び自治体の理解を得るのがたいへん困難な現状である。
津波は、沖合の震源に限らず、長周期弱震、遠洋海底の起没、対岸地域の巨大地震や巨大地滑りにより発生・到来する場合もあり、また、その発生状況により最大波高のみならず、到来前及び次波前の引き波による取水位低下や断水に対し、取水大量の復水系や原子炉安全上重要な冷却水系の短時水切れによる冷却障害にも注意を要する。
沖合外洋で発生の津波は、強風高波とは異なり波長が長大で震源において極浅海波に近い長波として発生し超高速{C=√(g・h)、g:重力係数、h:水深}で伝搬するが、海岸近くでは極浅海波として海底の水理抵抗で減速しながら波高を高め、先行波と後続波の重なりや、長堤防や岸壁等の障害物には長波長の慣性が波高を更に高める等、到来方向や海底・海岸地形により津波挙動は大きく変わるもので、科学的知見として未解明な点が少なからずあり、特に海洋沿岸に立地の全ての原子力発電所は、全域において歴史的にも例がある15m〜20m以上の大津波に曝されるリスクに対応すべきである。
大河川沿岸の原子力発電所は、上流山地の融雪や豪雨による洪水、或いは、海洋沿岸でも、背部山地の強震崩壊や豪雨出水のリスクに対応し、構内建屋内への浸水から、所内電気系統を防護すべきである。
なお、原子力発電所の立地において、特に上述のタービン復水のため海面より充分な深さから大量の冷却取水を要する水理条件のため、構内地面の標高限度(一般に10m前後)があり、建屋内の機器類は、原子炉と主蒸気系及び給水系で連結のタービン発電機・発電出力系が建屋上階を占めるため、補助機器と共に、非常発電機・蓄電池及び外部電源と連携の所内電気系統中枢は、地階に設置のものが少なくない。
昨春の原子力発電所の重大事故に鑑み、所内電源全喪失の対策として、電源車及び消防ポンプの高台待機が提案されているが、津波浸水で電気絶縁不良の所内電気系統には電源車は接続不能(なお、外部電源健在でも給電不能)のため、仮設ケーブルで別系統形成を要し、消防ポンプの注水圧(10〜20気圧)は原子炉内圧(BWR:80気圧、PWR:165気圧)より低いので、放射性物質放散を伴う減圧ベントを要し、緊急時の対応として不十分であり、二重化した非常発電機及び蓄電池を持つ所内電気系統を保護することが最優先である。
津波対策として、発電所構内の海側に越入防止の高堤防が計画・実施されているが、海岸部の深基礎地盤上の大規模工事を要し、昨春の大震災において、多数の高堤防が強震と高津波越流での崩壊例あり、上述の巨大地震・高津波のリスクに対し不十分且つ反って危険である。
上述のように、重大事故のリスクを持つ原子力発電設備の耐震・耐津波安全性について、将来とも起り得る巨大地震での最大震度7以上及び巨大津波での最高波高15m〜20m以上においても充分な安全性が求められる。
特許文献1は、上述の大震災における巨大津波高15m〜20m以上に対しても、非常発電棟の耐震・耐波・水密化とシュノーケル(吸排気塔)、発電機関冷却取水路及び棟内燃料油槽との一体構成により、原子炉棟とは電路結合のみとして耐震安全性強化と共に、津波波高及び給電日数に倍以上の安全率を可能としているが、原子炉棟及びタービン棟の建屋内の所内電気系統全体の防護に機能拡張が必要である。
特許文献2は、BWR型原子炉本体(圧力容器)及び格納容器とタービン・復水器との間の主蒸気系・給水系及び緊急炉心冷却系の高温・高圧系機器(ポンプ及び加熱器・冷却器)及び管路を、免震台上の支構に一括装着して地震力を軽減し、冷却取水系機器(復水器循環水ポンプ及び原子炉関係冷却ポンプ)を緩衝設置し、可撓伸縮管による免震管路で該支構上の高温・高圧系、冷却取水系及び固定配管を連結し、原子力発電設備の耐震安全率を与えているが、これを格納容器の固定設置によりPWR型原子炉にも適用可能とし、該容器内の原子炉支構と該容器外のタービン支構との結合構造の合理化が必要である。
上述の問題に鑑み、本発明においては、BWR型及びPWR型の両者の原子炉棟において、格納容器内に原子炉に係る高温・高圧系機器・管路を免震設置し、タービン棟内のタービン・復水器を固定設置とした既発明「特願2011−219078」を全て免震設置とし、原子炉棟の主体を成す格納容器の内外の免震支構を結合し、原子炉からタービンに至る主蒸気系及び復水器から原子炉に至る給水系を一体搖動の免震台版(Platform)上に纏め、耐震安全性の向上を期する。
[安全性保証の基本的概念] 原子力発電設備の構造強度について、個々の構造物自身及び相互結合の内的荷重と、地震力による外的荷重に分けて考察し、後者の外的荷重には、在来の土木・建築構造物に実施の実績を持つ免震機構により、地震加速度を免震振幅に替えて構造物の地震力を軽減し、前者の内的荷重には、在来の構造強度の安全率を明確且つ充分に採ることにより、将来起り得る震度7以上の巨大地震に対し安全率を以って安全性の保証を期する。
津波に対しては、特許文献1に記載の非常発電棟の独立建屋水密化、シュノーケル及び燃料油槽の一体化と同様の構成で、原子炉・タービン棟の主建屋に併設も可能とし、冷却取水路を取水口・放水口の敷高より深く配して循環側路を加え、引き波による冷却取水系の空吸いを回避し、最大波高(15m〜20m)以上の大津波は勿論、大震災における外部電源喪失及び交通路損壊とその復旧日数に対し、安全率を以って安全性を保証する。
[免震区分] 原子炉とタービン・復水器との間の動力サイクルを成す主蒸気系及び復水・給水系と、原子炉の平常休止及び緊急停止時の炉心冷却系並びに冷却取水系の機器・管路を免震機構上に設置する。
格納容器スプレー系、ベント冷却・除染系、保管燃料棒冷却系及び非常発電機関冷却系等の固定構造部に設置の低圧・低温の機器は緩衝機構上に設置し、静止構造の管路は固定設置とする。
[免震台版] 原子炉周りの高温・高圧機器・管路は原子炉棟の主要部を成す格納容器内の原子炉支構上に、タービン・復水器周りの機器・管路は格納容器外のタービン支構上・下にそれぞれ配置し、両支構を格納容器壁貫通の複数の結合管で平面方向に剛結合し、一体搖動する免震台版(Platform)を構成する。
該結合管は、原子炉支構の半周又は全周に亘り配し、タービン支構との一体搖動に有効且つ強度充分な結合構造を成し、主蒸気管及び給水管の保温・気密貫通路と、炉心冷却水管の気密貫通路を成し、該結合管周りに地震振幅に充分な空間を保つよう撓み・伸縮量を持つ可撓伸縮管を、各支構と格納容器壁との間に配し、格納容器の耐圧・気密構造を成す。
該結合管周りの可撓伸縮管は、ベローズ形金属管を使用し、保温・気密貫通の高温管路や支構上の機器からの熱伝導による昇温に対応し耐熱性を持たせる。
該可撓伸縮管は、原子炉支構上の機器・管路の万一の故障で蒸気漏れによる格納容器内の昇圧に充分な強度を持ち、原子炉支構の残半周側に対向可撓伸縮管を配して、該昇圧による推力を相殺する。
[免震機構] 免震支台を構成の各支構下に、遮熱材及び箱形構造・充水・水冷の免震梁を介して、弾性体・鋼板積層の免震台を基礎コンクリート上に配し、高温の原子炉圧力容器やタービンからの熱伝導を遮熱して免震台の弾性体の昇温軟化を防止し、各支構上に搭載の全重量を地震力と共に支承する。
各支構上・下に配置の機器・管路の重心高による転倒モーメントによる該支構の浮上り防止のため、各々半数の免震台に免震抑えを配する。
免震台の弾性体は、シリコンゴム(耐熱200℃)の如き高耐熱のものが望ましく、高分子化学技術により、耐熱性と耐放射線の向上を期待し、なお、圧力容器(290℃:BWR、350℃:PWR)からの伝導熱による昇温以上に向上すれば、免震梁をコンクリート構造としその冷却系を省くことができる。
原子炉圧力容器周りのコンクリート構造のペデスタル(Pedestal:BWR)やキャビティ(Cavity:PWR)と鋼構造の支構との間に、遮熱材と遮蔽筒を配して充水・冷却し、原子炉からの熱伝導及び放射線を軽減する。
各支構に、基礎コンクリートとの間に制振用ダンパーを配して地震動エネルギを吸収し、両支構より成る免震支台の一体搖動を安定させる。
各支構周囲に、全慣性力に見合う緩衝材を、格納容器壁やタービン建屋壁に対向し、後述の許容免震振幅の隙間を以って設置し、長周期地震による揺れ過ぎに対応する(長周期地震は、軟地盤や長距離伝播によるもので、比較的に低震度である)。
[緩衝機構] 基礎コンクリート及び建屋等の固定構造部に設置の、冷却水系のポンプ、冷却器等の低温・低圧機器は、硬質ゴム等の緩衝台上に設置し地震力を軽減する。
[免震管路] 免震機構上の機器・管路と緩衝機構上の機器及び固定管路との間に、可撓伸縮管を配して免震管路とし、中・大口径の管路においては、垂直又は水平方向に対向して配して管路内圧による推力を相殺する。
冷却水系の中口径には、複式ベローズ形金属管を使用して高温水にも対応し、復水器冷却系の大口径には、炭素繊維補強の非金属管を使用し低温水に対応する。
[地震特性と免震振幅] 強固な基礎岩盤上の地震特性として、最近の巨大地震例に倣い震度7のS波横揺れを対象とし、地震加速度α=800gal、振動数f=1.5Hzにおいて、地震振幅Ro=α/ω^2=9cm(但しω=2πf)を免震基本振幅とし、安全率S=2を採り許容振幅Ra=S・Ro=18cmにて免震管路の撓みを許容応力内に抑え、長距離・軟地盤伝播の長周期地震における過搖動は支構周辺に配した緩衝材で、限度振幅Rc=3・Ro=27cm以内に短期応力で対応するように設計するを標準とする。
地震副成分の縦揺れに対しては、免震台の弾性材で緩和するが、免震台の基本許容荷重Woは上記地震主成分を採って地震係数γ=α/1000、安全率Sを与えてWo=S・W(1+γ)で免震台定格を選定し、安全側に設計を期する。
長周期地震は、遠距離伝播で弱震であり地震加速度αは小さいく、上述の緩衝材による過搖動抑制は免震支台上の重要機器・管路に及ぼす外的荷重(地震力)は軽少であるが、むしろ巨大津波の危険性が大きく歴史的にも例があり、後述の津波対策が必要である。
[BWR関連系統] BWR型原子炉からタービンに至る主蒸気系と、復水器から原子炉に至る給水系が原子力動力サイクルを成し、原子炉周りの非常冷却復水器及び炉心冷却ポンプが炉心冷却系を成し、本発明においては、2組の動力サイクルにより半容量2重化で相互バックアップを為し、2組の主蒸気系及び給水系で2台のタービン発電機を駆動し、2組の炉心冷却系で、原子炉の休止及び非常停止と炉心冷却を可能とする。
格納容器内の免震支構上には、原子炉圧力容器、主蒸気系の蒸気管及び隔離弁、給水系の高圧給水ポンプ、給水加熱器及び加熱蒸気復水器並びに炉心冷却系の高耐圧循環ポンプ及び非常復水器兼用冷却器を配する。
[動力サイクル] 主蒸気系の蒸気管は、タービン支構との結合管で格納容器を保温・気密貫通してタービンに連結され、復水器からの低圧給水系は復水器内で予熱し低圧給水ポンプで与圧して、支構間結合管で格納容器を保温・気密貫通して原子炉支構上に至り、加熱蒸気復水器を経て高圧給水ポンプで昇圧し、給水加熱器で最終昇温して圧力容器内に注入し、圧力容器下部に配した再循環ポンプで熱交換沸騰作用を均一化する
給水系では、主蒸気系から分岐して給水加熱器に加熱蒸気を与え、加熱蒸気復水器で低圧給水温度以下に熱交換・噴出・復水して低圧給水系終端を成し、高圧給水ポンプにより昇圧し高圧給水系を成す。
復水給水系は、タービン復水器の復水溜めから復水ポンプ、脱塩・脱気、予熱及び与圧ポンプを経て、格納容器壁を保温・気密貫通し、上記の給水系に達するので、余熱、加熱蒸気復水及び給水加熱の熱平衡(Heat Balance)を適正分割に設計し、加熱蒸気復水器入口の蒸気制御弁で該熱平衡を最適制御する。
原子炉始動初期及び休止後期における圧力容器内低圧の間は、高圧給水ポンプに並列・側路の逆止弁で上記の与圧ポンプでの炉心浴水位保持の注水を可能とする。
なお、給水加熱器及び加熱蒸気復水器は、それぞれ頂部を圧力容器の炉心浴水位(常水位)以下に配し、原子炉休止時を含み常に充水状態に保つ。
[炉心冷却系] 非常復水器兼冷却器を圧力容器の炉心浴水位より高位に配し、主蒸気系と同容量の蒸気管と復水管を圧力容器の蒸気口と炉心冷却水入口に、該冷却器の冷却水口(入口・出口)に格納容器の外部からの冷却水系を接続し、常時は炉心浴水量と同量の冷却清水を充水して置く。
該冷却器の蒸気口手前で分岐し、高耐圧循環ポンプを経て炉心冷却水出口に接続し、上記の冷却水系と協働で炉心を強制冷却する。
該冷却水系は、免震管路で格納容器を貫通し、外部清水槽と冷却海水取水系から切替給水し、排水は同様な免震管路で格納容器外の大気開放の排水縦坑に該冷却器の頂部出口管より上位に導く。
[炉心冷却操作] 平常休止においては、炉心に制御棒全装入、給水加熱蒸気弁を閉鎖して給水温度を下げながら給水注入し炉心浴水位を常水位に保ち、高耐圧循環ポンプを始動して非常復水器兼冷却器を働かせ、炉心の強制冷却を継続し、炉心温度が下がり圧力容器内圧力が低下した炉心冷却後期には、高圧給水ポンプに代り該ポンプに並列側路の逆止弁を介して低圧給水系の与圧ポンプで注入し炉心浴水位を保持する。
地震時などの原子炉緊急停止においては、炉心に制御棒全装入、送電遮断(外部送受電路損壊)、非常発電機を始動し所内電気系統に同期化、上記と同様の休止操作に入り、タービン発電機を無負荷運転して原子炉の余熱・残留熱を消費の上切離し、炉心冷却を継続する。
非常発電機故障の場合は、非常復水器兼冷却器に主蒸気を送り、該冷却器に充水の冷却清水で主蒸気を冷却復水し、炉心浴水位との落差で圧力容器内に注水・補充し、炉心浴水位の低下を防ぎ炉心の露出・過熱を防止する。
該冷却器内に充水の冷却水は、加熱・蒸発して熱交換し、免震管路を経て格納容器外の排水縦坑に放出し、炉心の蒸気発生量(燃料棒の残熱及び崩壊熱)と復水量が平衡しながら、圧力容器内温度・圧力が低下し、該充水の全蒸発まで炉心浴水補充を継続するが、炉心は蒸気発生の高温であり、以後は仮設エンジンポンプで冷却水を補充して非常電源復旧までの時間を稼ぎ、最終的には動力電源を復旧し炉心冷温状態までポンプ循環の継続が必要である。
なお、炉心燃料棒の核反応抑制のため、免震支構上に硼酸水ポンプを配し、圧力容器内に高圧注入可能とする。
[PWR関連系統] 加圧器でBWRの倍圧(165気圧)に加圧されたPWR型原子炉の高温・高圧水を熱媒とし、高耐圧ポンプで蒸気発生器(Steam Generator)に循環して主蒸気をタービンに供給し、復水器から蒸気発生器に至る給水系で以って原子力動力サイクルを成し、本発明においては、半容量2台の蒸気発生器とタービン発電機2台で以って2組の動力サイクルによる2重化で相互バックアップを為し、2組の炉心冷却系で、原子炉の休止及び非常停止と炉心冷却を可能とする。
格納容器内の免震支構上には、原子炉圧力容器、加圧器、蒸気発生器、高耐圧熱媒水ポンプ、主蒸気系の蒸気管及び隔離弁、給水系の高圧給水ポンプ、給水加熱器及び炉心冷却系の高耐圧循環ポンプ及び冷却器を配する。
[動力サイクル] 加圧器で加圧された熱媒水は、原子炉圧力容器内を充満し、蒸気発生器、給水加熱器及び熱媒水ポンプを管結合して2組の熱媒循環系を成し、給水加熱器及び蒸気発生器で熱交換し主蒸気を発生してタービンに供給し、主復水器から復水ポンプ、脱気・脱塩系、給水予熱器及び与圧ポンプを経て格納容器内に入り、高圧給水ポンプ、給水加熱器を経て蒸気発生器に注入する、原子力動力サイクルを形成する。
給水系では、蒸気発生熱交換後の熱媒水で給水加熱を為し、その熱平衡について蒸気発生器と給水加熱器の熱交換特性を最適設計し、高圧給水ポンプの吐出口に配した流量分配弁で給水加熱器経由と側路水量を自動制御する。
[炉心冷却] 蒸気発生器・炉心冷却器・炉心冷却ポンプ・給水加熱器・蒸気発生器の熱媒水循環系統を成し、炉心に制御棒全装入と共に、格納容器壁貫通の免震管路で冷却海水を炉心冷却器に供給して熱交換し、炉心冷却ポンプで給水加熱器及び蒸気発生器の熱交換部で熱媒を冷却し、熱媒水ポンプで循環を継続し炉心を冷温状態まで冷却する。
蒸気発生器の熱交換部は、冷却前期は高圧給水ポンプにより、炉心温度が下がり冷温状態に近づいた冷却後期は該ポンプに並列側路の逆止弁を経て、格納容器外部の低圧給水系の与圧ポンプ(Booster)で注入し、浴水位を保持する。
なお、高圧の熱媒系には、蓄圧槽及び硼酸水注入系を配し、熱媒水は圧力容器と給水加熱器及び蒸気発生器の熱交換部を対流落差を与えられ、動力電源喪失においても、炉心の核反応を抑制・冷却の初動を為す。
[スプレー装置] BWR、PWR共、格納容器の天井部にスプレーノズルを配し、格納容器外のスプレー系から固定管路で圧力水を送水し、原子炉支構上機器故障時の漏出蒸気の冷却・除染に供する。
[格納容器の圧力抑制室] 格納容器内の原子炉支構の免震機構下の基礎コンクリート床下に圧力抑制室とその底部にプール水を配し、該コンクリート床に多数の櫛状管(Comber)を配してプール水面下に導き、圧力容器故障時に蒸気漏出の圧力抑制、冷却・除染を行う。
圧力抑制室から排気管を補助建屋に導き、圧力逃し弁及び二次除染系を経て放射能を安全レベルに抑え、排気塔で高所放散する。
[燃料棒の装荷・搬出] 原子炉支構の免震機構下の基礎コンクリート床及び補助建屋の床に、燃料棒搬出入口を配し、該コンクリート床下の格納容器壁を貫通する燃料棒搬出入路を設け、充分な厚さの壁で該搬出入路を補強する。
燃料棒搬出入路の上部に台車を配し、燃料棒容器を吊下げ保持機構を持ち、縦姿勢のまま安全に横移動できる。
BWRでは、原子炉ペデスタルに隣接のキャビティを配し、圧力容器内と共に硼酸水を満たし、制御棒全入の原子炉からポーラークレーン(Poler Crane)で燃料棒を吊り出し、キャビティ内に没水の数本の燃料棒容器に順次挿入し、該容器をクレーンで搬出入口に卸し、縦姿勢のまま搬出入路を移動し、補助建屋の天井クレーンで吊上げ、燃料棒保管プールに運び、燃料棒の装荷では上記の逆順を採る。
下記のPWRと同様に、圧力容器とキャビティの上を遮蔽管内で移動可能の燃料棒専用クレーンを配するのがよい。
PWRでは、原子炉キャビティに硼酸水を満たし、圧力容器開放前に炉心に硼酸水を満たして核反応を抑え、開放後、マニプレータクレーンで燃料棒を引出し、水中で横移動して燃料棒容器に入れ、ポーラークレーンで燃料棒搬出入口に卸し、補助建屋の天井クレーンで搬出入口より吊上げ、燃料棒保管プールに運ぶ。
[緩衝機構] 使用済み燃料棒保管プール水、格納容器内スプレー水、圧力抑制室プール水、及びベント系統の除染水の冷却において、各々冷却器及びポンプは系統別にユニット化し緩衝機構上に設置して地震力を緩和し、固定配管との間に可撓伸縮管を配して各々系統を構成する。
緩衝機構は、耐熱硬質ゴム等の弾性材を使用し、制振ダンパを併用して緩衝台板を構成する。
冷却取水系は、取水路にストレーナ付羽根車部を装入し、ポンプ台板を緩衝水密に据付け、揚水管に可撓伸縮管による免震管路で固定配管に接続する。
冷却排水系は、上述の冷却系の最高位置より高位に排水口を縦排水口坑に配し、各々冷却系の負圧を避け水理的に安定させる。
上述の各プールは、堅牢な鉄筋コンクリート構造で独立的に耐震構造とし、地震力での割れ等の損傷で漏水なきよう施工する。
[所内電気系統] 非常発電機は機関・発電機の共通台枠を設けて緩衝機構上に設置し、燃料油、潤滑油、冷却水及び排気管は可撓管を免震管路として設け、地震力を軽減する。
蓄電池は適当数毎に緩衝台板上に設置して可撓電線で連結し、緩衝設置の所内電気系統に接続する。
[建屋内防水] 非常発電機、蓄電池及び所内電気系統は、建屋内の水密扉付の水密区画に配し、床は逆止排水弁付且つ自動排水ポンプを設け、前述のシュノーケルで吸排気を施す。
[津波対策:水密建屋] 建屋は全て耐震、耐波、水密構造とし、機材搬出入等の大開口部は耐波扉を、人員出入口は水密戸をそれぞれ配して常時閉鎖し、制御室では表示灯で確認可能とする。
耐波扉は、無水状態で開閉の簡易な鋼構造の、電動昇降水門扉が適当であり、津波の水圧に耐える構造強度と止水ゴムを持ち常時閉鎖、機材搬出入時のみ開扉し、機材搬出入後は速やかに閉扉する。
機材の搬出入は、単数棟毎の作業で扉下通過を速やかに行い直ちに閉扉し、作業中の万一の津波到来に備え、複数棟同時作業は避ける。
水密戸は、津波の水圧に耐える鋼製・水密ゴム付の開き扉を、縦坑の屋外の開口は鋼製水密ゴム付のハッチをそれぞれ配し、何れも船舶仕様の水密区画用の一挙動ハンドル操作構造とする。
[シュノーケル] 建屋内の換気・空調及び非常発電機関の排気のため、建屋屋上にシュノーケル(吸・排気塔)を配し、津波の砕波高を含む余裕高を津波高の安全率として与え、津波水撃にも充分耐える構造とする。
シュノーケルは、吸気・排気の別管とする場合は、それぞれ建屋隅にトラス補強と共に吸・排気離して設置し、風向次第で給気管が風下になっても排気の拡散を期す。
[冷却取水] 復水器循環ポンプ及び原子炉冷却ポンプ等の取水系統は、津波高の水圧の上積みを考慮した機器・管路設計とする。
[引き波対策] 津波は海岸では、浅水変形で波峯が高く、波底が浅くなるが、高津波においては、到来前の引き波で冷却取水系のポンプ(深井戸形)が空吸い状態になり、異常水理で羽根車の損傷や、冷却無水で急昇温を避けるため、取水口敷高より充分下位に該ポンプの羽根車部を設置し、取水・放水口間に側路水路を配して、短時循環で空吸いを防止する。
放水口前の水門敷高の下位に側路扉(無水密)を配し、取水位の異常低下を検知して該側路扉を開き、津波到来直後に閉鎖する。
[地上施設] 発電所構内の地上施設は、整理・統合(集約)・強化・水密化し、構内に越入の津波は素直に通過させ、障害物による津波高の更なる上昇を回避し、水撃による損壊を防止する。
地上設置のポンプ等の機器は耐波・水密の小建屋を施し、地上管路や電路は覆板付溝内に収め、或いは、低地設置の屋外機器・管路は上屋を施して水密地下室とし、機器上に保守用搬出入口の水密ハッチ及び人員出入用水密戸付階段室を配する。
[燃料油タンク] 非常発電機用燃料油タンクは、広域震災による交通路及び外部送電線復旧までの給電日数に充分な容量の貯油タンクを、地下(但し、海面高以上)に配して構内越入津波を遮らず、鋼板内張りのコンクリート構造で耐震・漏油・水分浸透を防止し、非常発電機設置の建屋(タービン棟等)に接して強固な構造結合で配し、燃料油管路の耐震を期す。
構内配置上、地下に充分な貯油量が採れない場合は、地下部コンクリート・地上部鋼製で、津波浮力や水撃力に耐える半地下タンクとしてもよい。
以上に述べた本発明の効果について、以下に説明する。
[安全性の保証] 原子炉からタービンに至る主蒸気系及びタービンに付属の復水器から原子炉に至る給水系が成す動力サイクルにおける、全ての機器・管路を一体搖動の免震台版に設置することにより、地震力を大幅に低減可能となり、震度7以上の巨大地震に対しても原子力発電設備の安全性の保証が期待できる。
[格納容器内免震支構] BWRでは、原子炉周りの圧力容器、主蒸気系、高圧給水系及び炉心冷却系、PWRでは、原子炉周りの圧力容器、熱媒水系、蒸気発生系及び炉心冷却系に係る構造複雑な高温・高圧機器を、最短管路でユニット化して格納容器内の免震支構上に配し、外的荷重なる地震力を軽減し、該ユニット内の機器の結合管路が簡潔になり、その内的構造強度設計を容易とし、耐震安全性が保証可能となる。
[タービン免震支構] 格納容器内の免震支構と一体搖動構造のタービン・復水器の免震支構においても、動力サイクルを成すタービン(高圧・低圧、発電機)、蒸気湿分分離器、復水器・循環水ポンプ、復水・給水系及び冷却取水系を該免震支構に纏めて設置し、外的荷重の地震力を避け、それぞれ系統内の結合管路が簡潔になり、その内的構造強度設計を容易とし、耐震安全性が保証可能となる。
[免震台版] 上述の格納容器内支構とタービン支構を、格納容器の半周又は全周に亘り厚肉大径の管による結合構造で、両支構一体搖動の免震台版を形成するので、上述の原子炉周りの機器とタービン周りの機器との無応力管路結合が可能となり、外的荷重の地震力を避け、内的構造強度設計を容易とし、耐震安全性が保証可能となる。
[免震管結合] 格納容器壁の免震管結合部は、金属製ベローズ形可撓・伸縮管で格納容器内外を絶縁し、万一の原子炉故障における漏出蒸気の該容器内閉じ込め、内圧及び昇温に耐え且つ内圧推力を相殺して、免震台板の一体搖動を安定化する。
免震管は、主蒸気系及び給水系の格納容器の保温・気密貫通と冷却取水系の気密貫通に供し、上記の漏出蒸気の該容器内閉じ込めに資する。
[冷却取水系免震管路] 復水器に装着の2台の循環水ポンプは大径の揚水管部の下端の羽根車部に装着のエルボーと可撓伸縮管で対向免震管路を成し、津波水圧による推力を相殺し、復水器への津波荷重を避ける。
上記の免震管路の管端はエルボーで冷却取水路に水密貫通しストレーナで吸引するが、一方の循環水ポンプの運転で該ストレーナの交互逆洗が可能となる。
免震台板上の冷却取水ポンプの吸引系は、蒸気の免震管路に集約し取水系統が簡潔となる。
[格納容器壁貫通免震管路] 炉心冷却系及び免震梁冷却系の排水と清水系の取水・排水等、格納容器壁貫通の免震管路は、鉛直姿勢の対向金属製可撓伸縮管で管内圧による推力を相殺且つ半水量2管で構成し、特に排水管は冷却器での昇温に耐え、免震台板上機器の最高位置以上の高さに排水口を大気圧の排気縦坑に配し、冷却系統内の負圧を避け系統内の水理的安定を与える。
[建屋水密化とシュノーケル] 機材搬入口の水門扉、人員出入口の水密扉、地下縦坑天端のハッチにより建屋の水密化と屋上のシュノーケルにより、大津波到来時には発電所建屋全体が短時潜航(没水)の潜水艦と同様になり、発電所立地の標高に関係なく津波浸水を防ぎ、建屋内の水密区画に設置の諸設備、特に非常発電機、蓄電池を含む所内電気系統を二重保護することができ、地震による外部電源損壊においても、原子炉の炉心浴水位の保持と残熱及び燃料棒の崩壊熱を冷却に必要な動力・制御に充分な電力を安全に供給可能となる。
このような建屋の水密化と吸排気用シュノーケルは、頗る短工期、低コストの小工事で済み、既設の発電所構内でも頗る簡易且つ堅固に施工可能且つシュノーケルの高さ次第で330m以上に達する超高津波にも容易に対応可能である。
[高堤防の問題点] 一般に、関係者で論じられた高堤防の追設は、岸壁側の低基礎地盤に設置のため、その基礎工事を含み巨大工事となり、津波の長波長の慣性による更なる波高増大越入もあり、堤防の破壊や構内停滞冠水の長時化を来し、反って有害である(昨春の大震災で、防災用高堤防の多くが。越流崩壊したことに注目)。
なお、高堤防には、構外地上からの機材搬出入の大開口や人員出入口は当然必要であり、常時閉鎖の耐波水密門扉や水密扉が強震で開閉不能に至れば、上述のように構内停滞冠水の長期化を来す。
[燃料油タンク] 非常発電機関用燃料油タンクは、建屋横の道路や作業ヤードの地下に、外部電源復旧までの給電に充分な貯油量のものを頗る小工事で施工可能であり、岸壁側に設置しても鉄筋コンクリート構造で堅牢であり津波水撃に充分耐え、消費油量(数百トン)から見て岸壁給油が有利である(非常発電機関は一万kW級、消費油量約40t/日の規模に注目)
[引き波] 高津波到来直前の引き波は、取水口水位急低下により冷却取水系の空吸いを齎す怖れあり、特に復水器の循環水ポンプは、800MWe級の発電所では60t/秒を取水しており、例えば5分(=300秒)で18000tを吸引するのでポンプ空吸いの異常水理現象や復水の急昇温を齎すので、ポンプ吐出弁の絞りと放水路からの側路で空吸いを避けることができる。
津波は、海岸に近付くに従い水深が浅くなると波速を減じ、波峯が高く波底は浅い非対称波系になるので、15〜20mの波高では引き波はその半分位になり、取水口水位が急低下する可能性があるので注意を要する。
[BWR関係] 本発明の実施例1として、BWR原子炉周りの免震機構を、図1及び図2を参照し説明する。
[格納容器] 原子炉周りの主建屋1の内部に円筒形の格納容器2を、その頂部3を半球形として主建屋1の天端より突出し、底部の床版4を平板形に構成し、該床版4の下に圧力抑制室5と冷却プール6を配し、該床版4から櫛状管(Comber)7をプール6に没水し、プール水面より高位に排気管8を圧力抑制室5の外部に設置のベント弁9に導き、除染フィルタ10を経て、主建屋1に燐設の排気塔11に接続する(符号9、10、11は図8参照)。
[免震機構] 格納容器2の底部の床版4の上面に、免震台13、免震梁14及び遮熱板15を挟んで原子炉支構16を搭載し、その中心に遮蔽筒17及びペデスタル18を配して原子炉圧力容器19を装着する。
免震台13は、耐熱弾性材と鋼板を積層したアイソレータ(Seismic Isolator)を使用し、 免震梁14は不錆鋼内張り(Stainless Clad Steel)の箱形構造とし、タービン棟での冷却取水系の海水を直接充水・循環で免震台13を常温に保つ。
免震台13は、支構16の上に搭載の機器・管路の全重量を安全率を以って充分支承可能な個数を配し、その半数(支構16の周辺)について、支構16上に搭載の機器・管路の重心による転倒モーメントを押えるため、免震押え20を設ける。
支構16と床版4との間に、ダンパー21を四方向に配し、支構16の免震搖動を安定させる。
[遮熱・遮蔽] 遮蔽筒17は、上述の冷却取水系の海水で冷却の清水を充水・循環し、圧力容器19及びペデスタル18からの伝導熱を遮熱且つ放射線を遮蔽し、免震台13の昇温軟化及び放射線浴劣化を防止する。
[緩衝材] 支構16の周辺は、格納容器壁22に対向設置の緩衝材23で隙間を採り、長周期地震による過搖動を抑える。
[支構結合] 原子炉支構16は、格納容器2に隣設のタービン棟24内のタービン支構25と、格納容器壁22を貫通の支構結合管26で剛結合し、両支構16、25を一体搖動とする免震台板27を構成し、後述(図6参照)の可撓伸縮管による免震管28で格納容器2の耐圧・気密機構29を成す。
[支構上主系統] 原子炉支構16の上に、主蒸気系として圧力容器19から主蒸気管31が、格納容器壁22を貫通の支構結合管26を気密・保温貫通し、タービン支構25上に設置のタービン32に至り、タービン32下に一体装着の復水器33からの復水給水系の低圧給水管34が、別の支構結合管26を気密・保温貫通して原子炉支構16上に至り、低圧給水加熱器35(加熱蒸気の冷却・復水機能を持つ)を経て高圧給水ポンプ36で昇圧し、高圧給水加熱器37を経て圧力容器19の給水口38に高圧注入する動力サイクルを成す(符号32、33は後述参照、符号34,35、36及び37は、図1においては記号的{Symbolic}図示)。
主蒸気管31から分岐して非常復水器(Isolated Condenser:略号IC)39内の熱交換部40を経て、圧力容器19の炉心冷却水注入口41に接続する。
非常復水器39は、圧力容器19の浴水位以上の水量の冷却水42を常時充水しておき、所内電気系統全損時の緊急炉心冷却の初動として、圧力容器19の主蒸気管31の高圧蒸気を熱交換部40で復水し、炉心冷却水注入口41に、非常復水器39の熱交換部40との重力落差Hcで、冷却充水量とほぼ同量の復水を注入し、炉心浴水位維持に供する。
非常復水器39の主蒸気入口41に、圧力容器19の炉心下の吸出口42から、高耐圧
の循環ポンプ43を経て循環水管44を、非常復水器39の冷却充水注入口45及び排出口46を、格納容器壁22に配した免震管路47、48を介して格納容器2外に設置の清水槽49及び排水口50にそれぞれ接続し、非常復水器39に冷却水の再充水を以って復水注入を維持し緊急炉心冷却を継続可能とし、且つ所内電源復旧により非常復水器39に高耐圧の循環ポンプ43で炉心を強制冷却し、炉心冷温状態まで冷却を継続する。
の循環ポンプ43を経て循環水管44を、非常復水器39の冷却充水注入口45及び排出口46を、格納容器壁22に配した免震管路47、48を介して格納容器2外に設置の清水槽49及び排水口50にそれぞれ接続し、非常復水器39に冷却水の再充水を以って復水注入を維持し緊急炉心冷却を継続可能とし、且つ所内電源復旧により非常復水器39に高耐圧の循環ポンプ43で炉心を強制冷却し、炉心冷温状態まで冷却を継続する。
排出口50及び清水槽49は、非常復水器39より高位に配し、排出口46は大気に開放の排水縦坑51(後述図7参照)に配して非常復水器39の冷却充水系の負圧を避け、清水槽49は非常復水器39に弁操作再充水に充分な落差を与えるよう設置する(符号49、51は図示省略)。
非常復水器39の注水管45は、タービン棟24から格納容器壁22を貫通の支構結合管26を気密貫通の冷却取水管(海水)52に分岐接続し、海水で炉心強制冷却を可能とし、原子炉再稼働時には、清水槽49からの清水で非常復水器39内を洗浄(塩抜き)し再充水する。
[原子炉休止] 通常の休止においては、原子炉の炉心53に制御棒54の挿入操作、給水加熱器37の蒸気弁55の閉止、高圧給水ポンプ36の運転継続で低温の給水注入に移行し炉心53の冷却開始、タービン32の余勢運転で原子炉の残留熱を消費し主蒸気系31を閉止してタービン32を切離し、高圧給水ポンプ36により炉心浴水位を確保しながら、循環ポンプ43で非常復水兼冷却器35により炉心53を強制冷却し、冷温状態まで継続する。
炉心53の冷却後期には、圧力容器の内圧が低下に伴い高圧給水ポンプ36を停止し、並列の逆止弁56による低圧給水管34からの側路給水注入に切替える。
[緊急停止] 強震時の緊急停止においては、炉心53に制御棒54の急速全挿入、給水加熱器37の加熱蒸気弁55閉止を速やかに行い、上記の通常休止と同様の操作を行う。
[非常復水] 津波浸水で非常発電を含む所内電気系統損壊の場合は、非常復水器39を働かせて炉心53の浴水位を維持して、炉心の浴水位維持及び強制冷却循環の非常動力ポンプ(消防ポンプ等)の仮設の時間を稼ぐ。
[燃料棒装入・搬出] 原子炉の炉心53の冷温状態において、圧力容器19の蓋56を開放し、格納容器2の天井部に設置のポーラークレーン57で燃料棒61を炉心53より吊り出し、ペデスタル18に併設のプール62内に沈設の容器63に装入し、クレーン57で該容器63と共に吊上げ、支構16の搬出入口及び底部床版4に施した搬出入路65を経て、案内レール66で以って格納容器壁22の外部に引出し、補助建屋67の天井クレーン68で、燃料棒保管プール69に移送する。
燃料棒61の炉心53への装入は、上記と逆の手順で行う。
[格納容器内スプレー] 格納容器2の天井部に冷却水管70及びスプレーノズル71を配し、平時の格納容器2内の機器の洗浄・除染、圧力容器19周りの機器・管路の故障に伴う漏出蒸気の冷却・除染及び格納容器2の昇圧抑制に供する。
[硼酸水注入] 支構16上には、原子炉の燃料棒反応抑制のため、硼酸水注入系72(硼酸水槽及び高圧ポンプ:図示省略)を配する。
[PWR関係] 本発明の実施例2として、PWR原子炉周りの免震機構を、図3及び図4を参照し説明する。
[格納容器] PWR原子炉周りの主建屋1の内部に円筒形の格納容器2を配し、主建屋の屋上より突出の頂部半球部3、底部床版4、圧力揚区政室5、冷却プール6、櫛状管7、ベント弁9、除染フィルタ10、排気塔11は、上述の実施例1と同様である。
[免震機構] 格納容器2の底部床版4の上面に、実施例1と同様に、免震台13、免震梁14、遮熱板15を挟んで原子炉支構16を搭載し、その中心に遮蔽筒17を、支構16の上面より低位にペデスタル18及び原子炉圧力容器19をそれぞれ配し、支構16の上面に、原子炉キャビティ73を搭載する。
免震台13、免震押え20、ダンパー21及び緩衝材23を、実施例1と同様な構造強度を持たせる。
[支構結合] 原子炉支構16は、格納容器2に隣接のタービン棟24内のタービン支構25とは、実施例1と同様な結合構造を成し、一体搖動の免震台板27を構成し、可撓伸縮管による免震管28で格納容器2の耐圧・気密機構29を付加する。
[支構上系統] 原子炉支構16の上に、原子炉圧力容器19、蒸気発生器76、給水加熱器77、熱媒水ポンプ78を配して熱媒水管79でループ状に接続し、熱媒水循環系を成し、蒸気発生器76及び給水加熱器77に制御弁80、81を介して高圧給水ポンプ36を配し、主蒸気系31及び高圧給水系34を成す。
圧力容器19に加圧器82を接続し、主蒸気系及び高圧給水系の倍圧(165気圧)を熱媒水83に与えて圧力容器19に充水・加圧し、蒸気発生器76及び給水加熱器77において、熱交換に充分な温度差を熱媒水83に与える。
[炉心冷却系] 給水加熱器77と高圧給水ポンプ36との間から分岐して、冷却循環ポンプ84を接続し、冷却器85を経て蒸気発生器77の給水口86に接続し、間接冷却の炉心冷却系を形成する。
[動力サイクル] 実施例1のBWR原子炉周りと同様に、主蒸気系と給水系より成る動力サイクルを2系統とし、半容量2組のタービン32と共に2系統同時稼働の相互バックアップで二重化の信頼性を期する。
したがって、主蒸気管31、給水管34及び冷却取水管52を各々2本を、原子炉支構16とタービン支構25の支構結合管26をそれぞれ配して、前2者を保温・気密貫通、後者を気密貫通とし、格納容器2の封じ込め機能を成す。
[硼酸水注入] 熱媒水ポンプ78に硼酸水濃度調節機構87(在来技術と同様のため図示省略)を付加し、制御棒54と共に、炉心53の原子核反応の制御に供する。
熱媒水系79には、蓄圧槽88及び硼酸水注入系72を配し、加圧器82の圧力逃し弁89との連携操作で、炉心53の原子核反応を負性とするに充分な硼酸濃度を与える(在来技術と同様につき図示省略)。
[原子炉休止] 通常の休止においては、原子炉の炉心53に制御棒54の挿入し、給水加熱器77を冷却循環ポンプ84に切替え、冷却器85による給水加熱器77と蒸気発生器76を熱媒水83の冷却系に替え、高圧給水ポンプ36で蒸気発生器76の熱交換部浴水位維持系を形成し、炉心53を間接冷却し冷温状態まで継続する。
炉心冷却後期において、圧力容器19の内圧が低下した時、高圧給水ポンプ36を停止し、並列の逆止弁56の側路で低圧給水系34により、蒸気発生器76の熱交換部浴水位維持を為す。
[緊急停止] 地震時の緊急停止においては、炉心53に制御棒54の急速全挿入し、上述の通常休止と同様な操作を速やかに行う。
津波浸水等で非常発電を含む所内電源系統損壊の場合は、加圧器82の圧力逃し弁89で熱媒系の圧力を下げながら、蓄圧槽88及び硼酸水注入系72で以って炉心53に硼酸水を注入して熱媒水83を冷却し且つ原子核反応を負性とし、非常動力ポンプ等の仮設の時間を稼ぐ。
[燃料棒搬出・再装入] 原子炉の炉心53の冷温状態において、圧力容器19は硼酸水で満たされ、炉心53の燃料棒61の原子核反応を負性とし、原子力容器19の上蓋は制御棒54と共に開放可能である。
原子炉キャビティ73に硼酸水を満たし、該キャビティ73上に配したマニプレータクレーン58により、燃料棒61を水中吊上げ・横持ちして容器63に挿入し、ポーラークレーン57で容器63を吊上げ、前述のBWR原子炉の場合と同様に、支構16の搬出入口64、格納容器2の底部床版4以下に配した搬出入路65を経て補助建屋67の天井クレーン68で燃料保管プール69に運ぶ。
燃料棒61の炉心53への再挿入は、上記と逆の手順で行う。
[格納容器内スプレー] BWR原子炉周りと同様に、格納容器2の天井部に、冷却水管70及びスプレーノズル71を配し、格納容器2内の機器の洗浄・除染、圧力容器19周り機器・管路の故障による漏出蒸気の冷却・除染及び格納容器2内の昇圧抑制に供する。
[タービン棟] 本発明の実施例3として、タービン周りの免震機構を、図5を参照し説明する。
[タービン支構] タービン棟24の建屋内壁の張出し梁91の上に、免震台13、免震梁14及び遮熱板15を挟んでタービン支構25を配し、その上にタービン発電機32(高圧タービン32H、低圧タービン32L及び発電機32G)を、湿分分離器92と共に搭載し、格納容器壁22を貫通する支構結合管26を保温・気密貫通する主蒸気管31に接続する。
タービン支構25の下には、低圧タービン32Lに一体結合の復水器33を配し、基礎コンクリート90との間に免震台13を配し、支構25の免震荷重を分担する。
免震台13の半数に免震押え20及び支構周辺にダンパー21を四方向に配し、免震台版27を構成する原子炉支構16とタービン支構25の一体搖動を安定させる。
支構25の側面に対向の建屋壁面に緩衝材23を配し、長周期地震による過搖動を抑制する。
[循環水系] 復水器33の熱交換部の吸水側に、弁93を介して2台の循環水ポンプ94(深井戸形ポンプ構造)を、復水器33と一体に装着し、エルボー95と可撓伸縮管96を対向させ、エルボー97を以って横向きに取水路98内に導き、エルボー97を取水路壁99に水密固定し、可撓伸縮管96を免震管とする。
復水器33の熱交換部の排水側に、弁101を介して2本の排水管102を復水器33と一体に装着し、エルボー103と可撓伸縮管104を対向させ、エルボー105を以って横向きに放水路106内に導き、エルボー105を放水路壁107に水密固定し、可撓伸縮管104を免震管とする。
循環水ポンプ94の没水ポンプ部(羽根車部)94pは、大津波到来前の引き波による海水面急低下に鑑み、ポンプ吸引水理に影響を避けるよう、取水門の敷高SLより吸引水頭Hp以上の下位に配して空吸いを防止し、津波襲来時の津波高による可撓伸縮管96、104の推力を、それぞれ対向の免震管路で相殺する。
エルボー105の管端はノズル上に絞り、噴出圧力により復水器33の熱交換部の高位部の負圧を防ぎ、循環水の蒸気圧による塩分析出を避ける。
エルボー97の吸引側にストレーナ100を配し、取水路98からの塵芥吸込みを防ぎ、一方の循環水ポンプ94を短時停止し、他方の循環水ポンプ94のみの運転で、停止側のストレーナ100を逆流洗浄(以下、逆洗と呼ぶ)することができる。
[冷却取水] エルボー95で小径分岐して深井戸ポンプ形の冷却取水ポンプ52pを配して復水器33に固定し、循環水ポンプ94の吸引側免震管96を共用して、免震台版27上の被冷却系52(免震梁14、遮蔽筒17用冷却器、非常復水器39:BWR、炉心冷却系用冷却器85:PWR)に給水する。
[復水給水系] 復水器33の底部側面に装着の復水ポンプ108で復水器33の底部の復水溜め109から吸上げ、支構25に設置の脱塩・脱気系110を経て給水予熱器111で復水を余熱し、与圧ポンプ112と低圧給水管34で格納容器壁22を貫通の支構結合管26を保温・気密貫通し、高圧給水系(給水ポンプ36、給水加熱器37)で圧力容器19に給水する、免震台版上27上の動力サイクルを成す。
[支構結合・免震機構] 本発明の実施例4として、格納容器2の内外の支構16、25の免震結合構造を、図6を参照し説明する。
図4(a)において、支構結合管26は、格納容器壁22を貫通し、その両端で原子炉支構16とタービン支構25を剛結合する。
格納容器壁22の貫通口内に環状フランジ22Fを配し、可撓伸縮管を免震管28として該フランジ22Fと両支構16、25の側面とをフランジ結合し、格納容器2の内外を気密封止し、両支構16、25を結合且つ一体搖動の免震台版27を構成し、格納容器2の地震動を、支構結合管22の管軸方向には免震管28の伸縮で、管軸直角方向(縦・横方向)には免震管28の撓みでそれぞれ応動し免震機構を成す。
支構結合管26は、保温材59を詰めて主蒸気管31及び低圧給水管34の保温・気密貫通をそれぞれ成し、パッキン材60を詰めて冷却取水管52の気密貫通を為し、格納容器2の内気封じ込めを為す。
図6(b)において、格納容器壁22の開口内にフランジ22Fを配し、可撓伸縮免震管28で該フランジの22Fと支構16の側面とをフランジ結合して上述の支構結合管26の点対象位置に配し、圧力容器19周りの万一の故障による漏出蒸気による格納容器2の内圧による免震管28の推力を相殺する。
[格納容器外支構] 図6(b)の推力相殺用免震管28を、図6(a)の支構結合管26及び免震管28と同様に配し、免震台版27を格納容器2の全周に拡張することができる。
[免震台版] 実施例6として、本発明の免震耐震機構の基本部分として、免震台版27の構造について、図7を参照して説明する。
主建屋1(原子炉棟1、タービン棟24及び補助建屋67を併せ総称)の内壁及び格納容器2の外壁に、地震の最大振幅Ra及び緩衝材23の装着に必要な隙間Cを採って、タービン支構25を配し、主建屋1の内壁に配した張出梁91及び基礎壁30上に免震台13及び免震梁14を配して該支構25を載せ、張出梁91及び基礎壁30と該支構25との間にダンパ21を配して、格納容器2の外側の支構25に係る免震機構を構成する。
格納容器2の内壁22に、上記と同様に隙間Cを採って原子炉支構16を配し、格納容器2の底部床版4の上に免震台13及び免震梁14を配して該支構16を載せ、底部床版4と該支構16との間にダンパ21を配して、格納容器2の内側の支構16に係る免震機構を構成する。
格納容器2の円周に複数の支構結合管26を、両支構16、25の間に配して剛結合し、両支構16、25が一体搖動する免震台版27を構成する。
支構結合管26周りは、前述の図6に示した実施例4の構造で、可撓伸縮管による免震管28で格納容器2の内外間の耐圧・気密機能を与え且つ一体搖動の支構16、25と基礎地盤に固定設置の格納容器2の地震動振幅Raを許容する。
主建屋1の内壁及び格納容器2の内外壁に、各支構16、25と対向して配した緩衝材23は、主建屋1及び格納容器2の地震動振幅を各支構16、25の搖動限度Rcに局限する。
[免震機構の部品] 免震台13を構成する積層弾性材はシリコンゴム等の高耐熱性のものを使用し、高分子科学分野等の技術開発により、更なる耐熱性と耐放射線向上が求められる。
免震管28に使用の可撓伸縮管は金属製ベローズ形が耐熱上望ましく、大径の標準生産品の技術開発が必要であり、格納容器2の壁面貫通の免震管路47、48(図2、図4参照)は、同様に金属製ベローズ形が耐熱上望ましく、中・小径のJIS規格標準品が使用可能である。
復水器33の吸引系及び排水系の免震管96、104は大径の可撓材料の一体成型品が望ましい。
上記の部品は何れも、免震台版27と共に耐震実験を併行して、それぞれの機能と信頼性を確認する。
[津波対策] 実施例5として、主建屋1、補助建屋67及びタービン建屋24、取水口及び放水口における本発明の津波対策を、図7及び図8を参照して説明する。
[水密建屋] 上記の全建屋をタービン建屋24を代表図示する図7において、建屋24を耐震・耐波は勿論、全外面を水密構造とし、機材搬出入口115及び人員出入口116は全て耐波・水密扉として常時は閉鎖し、津波TWの棟内侵入を防止する。
地下通路縦坑の入口は、水密戸や水密ハッチ117を配し、津波浸水を防止する。
[吸排気] 建屋24の屋上に、シュノーケル(吸排気塔)118として給気管119及び排気管120を配して鉄骨で補強し、建屋24内の空調(空気清浄・除染)及び非常発電機121の機関給・排気に供する。
津波の想定高は、2011年春の大震災における原子力発電所事故例及び歴史的記録・文献における実例に倣い、海洋沿岸に立地においてHt=15〜20m以上のリスクに対応する。
吸気塔119及び排気塔120は、建屋に打付ける砕波CWを考慮して安全率を2倍採り、海面上30〜40mを推奨する。
タービン棟24内は、BWR原子炉の場合、タービン室124は準放射線管理区域となるので、非常発電機121、蓄電池122を含む所内電気系統123は水密区画に配し、シュノーケル118で以って外気・内気を直接給排気し、タービン室124は空気清浄・除染を空調に加える。
非常発電機121及び蓄電池122を含む所内電気系統123は、棟内の水密区画に配して出入口は全て水密戸を施し、床は逆止排水弁125及び排水ポンプ126を配する。
[燃料油槽] 非常発電機関用燃料油槽127は、建屋に一体併設の地下タンクとし、大震災における交通路損壊と共に外部電力系統復旧までの気非常給電日数に充分な貯油量とし、岸壁で海上給油可能とする(従来の地上の鋼製タンクは、津波浮力と波力で浮遊し配管損壊例があり危険である)。
燃料油槽127は、鋼板内張りを施し、コンクリート割れ目からの漏油や地下水・海水の浸透入を防止する。
[冷却取水系] タービン棟24は、復水器冷却循環水及び原子炉系統の冷却水に必要な水量を取水する取水口131及び、それらの冷却水を排出する放水口132を持つ。
取水口131には、塵芥スクリーン133及び取水門134を、放水口132には放水門135を配し、それぞれ開閉機136及び137で開閉し、常時は両者133、135とも開扉している。
取水口131及び放水口132の敷高SWLは干潮位LWLにおいて、上述の取水量に充分な水位Hsを持ち、タービン棟24内に配した復水器33に固定の循環水ポンプ94の没水ポンプ部(羽根車部)94pは、敷高SLより吸込水頭Hpを見込んだ充分な深さに配し、エルボー95、免震管96、エルボー97を経て、取水路98に接続される。
復水器33の排水側において、排水管102はエルボー103、免震管104、エルボー105を経て放水路106に接続する。
免震台版27(原子炉支構16及びタービン支構25)上の機器の冷却取水系52は、上述の循環水ポンプ94の吸引側のエルボー95から分岐管に結合する冷却取水ポンプ52pは循環水ポンプ94と同等の吸込水頭Hpを持つので図示省略する。
取水路98に緩衝装着の冷却取水ポンプ138は、タービン棟24、格納容器2及び補助建屋の固定設置の設備の冷却用として配し、循環水ポンプ94とほぼ同高に設置する。
[津波冠水] 沖合から襲来の津波TWは、岸壁に達し長波長の慣性で波高Htを高め、構内地面GL高Hg上に越入波高Ho=(Ht−Hg)で浸入し、機材搬出入口114の耐波門扉115及び人員出入口水密扉116に水圧荷重を及ぼす。
建屋24壁に水撃の砕波CWを含む安全率2を与え、シュノーケル118の標高は2Htとし、地上高は(2Ht−Hg)が必要であるが、シュノーケル118の構造は簡易であり、その程度の高さは構造上極めて容易である。
[空吸い対策] このような大津波は、到来前の引き波による取水口海面の異常低下を来し、循環水ポンプ94の汲み上げ量(毎秒数十トン)において、全ポンプの短時空吸いによる異常水理及び特に復水器33の冷却水切れで急昇温を来すので、下記の対策を採る。
放水口132手前に、側路門扉139及び開閉機140及び側路水路141を配し、津波到来前の海面の異常低下を検知し、側路門扉139を開き放水路106から取水路98に側路し、短時の側路水循環で空吸いを避け、津波到来次第直ちに側路門139を閉鎖し、常状態に戻す。
側路門扉139は、無水密の簡易構造で以って高信頼度を期する。
[耐波門扉] 図8において、建屋24の機材搬出入口の耐波門扉115の構造を示し、殻板G1に底材G2、側桁G3及び天桁G4を加えて箱状とし、中間に主桁G5及び縦桁G6を配して、津波水圧Hoに耐える構造強度を成し、主戸当りG1(Main Guide)及び背戸当りG2(Back Guide)より成る戸溝G3に該門扉115を挿入、主戸当りG1に接触の側桁G3及び天桁G4で水圧荷重Hoを支承し、地面GLに配した敷桁G4で該門扉115の重量を支承し、側桁G3に装着の側沓(Side Shoe)G7及び背沓(Back Shoe)G8で背戸当りG2で案内して、耐波門扉115が開閉機140で昇降する。
耐波門扉115の殻板G1に装着の底部水密ゴムG5は敷桁G4に接触し、側部及び天端ゴムG6は主戸当りG1に接触して四周水密を成す。
機材搬出入口は、格納容器2周りの主建屋1、タービン建屋24及び補助建屋67それぞれに施され、耐波門扉115で構内越入津波TWに対応する。
[水密扉・ハッチ] 人員出入口の水密戸116及び地下道縦坑の天端ハッチ117は船舶水密区画用品を使用する。
[固定設備系] 本発明に係る冷却系については、特許文献2の実施例3の図5、図6の記載と同様であり説明を省略する。
本発明においては、保管燃料プール69、圧力抑制室5のプール水6、ベント9の除染フィルタ及び格納容器2のスプレー71の冷却水に係るものである。
1 主建屋 2 格納容器
3 頂部、半球部 4 底部床版、床版
5 圧力抑制室 6 冷却プール、プール水
7 櫛状管 8 排気管
9 ベント弁 10 除染フィルタ
11 排気塔 12 欠番
13 免震台 14 免震梁
15 遮熱板 16 原子炉支構、支構
17 遮蔽筒 18 ペデスタル
19 圧力容器 20 免震押え
21 ダンパー 22 格納容器壁
22F 環状フランジ
23 緩衝材 24 タービン棟
25 タービン支構、支構 26 支構結合管
27 免震台板 28 免震管
29 耐圧・気密機構 30 基礎壁
31 主蒸気管 32 タービン
32H 高圧タービン 32L 低圧タービン
32G 発電機
33 復水器 34 低圧給水管
35 低圧給水加熱器、加熱蒸気復水器 36 高圧給水ポンプ
37 高圧給水加熱器 38 給水口
39 非常復水器、炉心冷却器 39C 冷却充水、冷却水
40 熱交換部
41 主蒸気入口 42 吸出口
43 循環ポンプ 44 循環水管
45 冷却充水注入管 46 排出管
47 免震管路(注水) 48 免震管路(排水)
49 清水槽 50 排出口
51 排水縦坑 52 冷却取水管、冷却取水系
52p 冷却取水ポンプ(免震台版上系統用)
53 炉心 54 制御棒
55 加熱蒸気弁 56 逆止弁、側路逆止弁
57 ポーラークレーン 58 マニプレータクレーン
59 保温材 60 パッキン材
61 燃料棒 62 プール
63 燃料棒容器 64 搬出入口
65 搬出入路 66 案内レール
67 補助建屋 68 天井クレーン
69 燃料棒保管プール 70 冷却水管
71 スプレーノズル 72 硼酸水注入系
73 原子炉キャビティ 74、75 欠番
76 蒸気発生器 77 給水加熱器
78 熱媒水ポンプ 79 熱媒水管
80、81 制御弁 82 加圧器
83 熱媒水 84 冷却循環ポンプ
85 冷却器 86 給水口
87 硼酸水濃度調節機構 88 蓄圧槽
89 圧力逃し弁 90 基礎コンクリート
91 張出梁 92 湿分分離器
93 弁、給水弁 94 循環水ポンプ
94p 没水ポンプ部、羽根車部
95 エルボー 96 免震管、可撓伸縮管
97 エルボー 98 取水路
99 取水路壁 100 ストレーナ
101 弁、排水弁 102 排水管
103 エルボー 104 可撓伸縮管、免震管
105 エルボー 106 放水路
107 放水路壁 108 復水ポンプ
109 復水溜め 110 脱塩・脱気系
111 余熱器、給水予熱器 112 与圧ポンプ
113 欠番 114 機材搬出入口
115 耐波門扉 116 人員出入口、水密扉
117 縦坑天端で入口、水密ハッチ 118 シュノーケル
119 給気管 120 排気管
121 非常発電機 122 蓄電池
123 所内電気系統 124 タービン室
125 逆止排水弁 126 排水ポンプ
127 燃料油槽 128 地階
129〜130 欠番
131 取水口 132 放水口
133 塵芥スクリーン 134 取水門
135 放水門 136 取水門開閉機
137 放水門開閉機 138 冷却取水ポンプ(固定設備用)
139 側路門扉 140 耐波門扉開閉機
141 側路水路 142〜144 欠番
145 屋外機器 146 小建屋、上屋
147 水密ハッチ 148 階段室
149 昇降階段
D1 殻板 D2 底材
D3 側桁 D4 天桁
D5 主桁 D6 縦桁
G1 主戸当り G2 背戸当り
G3 戸溝 G4 敷桁
G5 底部水密ゴム G6 側部・天端水密ゴム
G7 側沓 G8 背沓
W1 吊索 Co 空間
C 津波伝播速度 g 重力係数
h 水深 α 地震加速度
f 地震振動数 Ro 地震振幅
S 安全率 Ra 許容振幅
Rc 搖動限度 γ 地震係数
GL 構内地面標高 SL 敷高
PL ポンプ高 MWL 平均潮位
HWL 満潮位 LWL 干潮位
Ht 津波高(波峯高) Hg 地面高
Ho 津波越入高 Hs 取水位・放水位
Hp ポンプ吸込水頭 Hc 非常復水重力落差
3 頂部、半球部 4 底部床版、床版
5 圧力抑制室 6 冷却プール、プール水
7 櫛状管 8 排気管
9 ベント弁 10 除染フィルタ
11 排気塔 12 欠番
13 免震台 14 免震梁
15 遮熱板 16 原子炉支構、支構
17 遮蔽筒 18 ペデスタル
19 圧力容器 20 免震押え
21 ダンパー 22 格納容器壁
22F 環状フランジ
23 緩衝材 24 タービン棟
25 タービン支構、支構 26 支構結合管
27 免震台板 28 免震管
29 耐圧・気密機構 30 基礎壁
31 主蒸気管 32 タービン
32H 高圧タービン 32L 低圧タービン
32G 発電機
33 復水器 34 低圧給水管
35 低圧給水加熱器、加熱蒸気復水器 36 高圧給水ポンプ
37 高圧給水加熱器 38 給水口
39 非常復水器、炉心冷却器 39C 冷却充水、冷却水
40 熱交換部
41 主蒸気入口 42 吸出口
43 循環ポンプ 44 循環水管
45 冷却充水注入管 46 排出管
47 免震管路(注水) 48 免震管路(排水)
49 清水槽 50 排出口
51 排水縦坑 52 冷却取水管、冷却取水系
52p 冷却取水ポンプ(免震台版上系統用)
53 炉心 54 制御棒
55 加熱蒸気弁 56 逆止弁、側路逆止弁
57 ポーラークレーン 58 マニプレータクレーン
59 保温材 60 パッキン材
61 燃料棒 62 プール
63 燃料棒容器 64 搬出入口
65 搬出入路 66 案内レール
67 補助建屋 68 天井クレーン
69 燃料棒保管プール 70 冷却水管
71 スプレーノズル 72 硼酸水注入系
73 原子炉キャビティ 74、75 欠番
76 蒸気発生器 77 給水加熱器
78 熱媒水ポンプ 79 熱媒水管
80、81 制御弁 82 加圧器
83 熱媒水 84 冷却循環ポンプ
85 冷却器 86 給水口
87 硼酸水濃度調節機構 88 蓄圧槽
89 圧力逃し弁 90 基礎コンクリート
91 張出梁 92 湿分分離器
93 弁、給水弁 94 循環水ポンプ
94p 没水ポンプ部、羽根車部
95 エルボー 96 免震管、可撓伸縮管
97 エルボー 98 取水路
99 取水路壁 100 ストレーナ
101 弁、排水弁 102 排水管
103 エルボー 104 可撓伸縮管、免震管
105 エルボー 106 放水路
107 放水路壁 108 復水ポンプ
109 復水溜め 110 脱塩・脱気系
111 余熱器、給水予熱器 112 与圧ポンプ
113 欠番 114 機材搬出入口
115 耐波門扉 116 人員出入口、水密扉
117 縦坑天端で入口、水密ハッチ 118 シュノーケル
119 給気管 120 排気管
121 非常発電機 122 蓄電池
123 所内電気系統 124 タービン室
125 逆止排水弁 126 排水ポンプ
127 燃料油槽 128 地階
129〜130 欠番
131 取水口 132 放水口
133 塵芥スクリーン 134 取水門
135 放水門 136 取水門開閉機
137 放水門開閉機 138 冷却取水ポンプ(固定設備用)
139 側路門扉 140 耐波門扉開閉機
141 側路水路 142〜144 欠番
145 屋外機器 146 小建屋、上屋
147 水密ハッチ 148 階段室
149 昇降階段
D1 殻板 D2 底材
D3 側桁 D4 天桁
D5 主桁 D6 縦桁
G1 主戸当り G2 背戸当り
G3 戸溝 G4 敷桁
G5 底部水密ゴム G6 側部・天端水密ゴム
G7 側沓 G8 背沓
W1 吊索 Co 空間
C 津波伝播速度 g 重力係数
h 水深 α 地震加速度
f 地震振動数 Ro 地震振幅
S 安全率 Ra 許容振幅
Rc 搖動限度 γ 地震係数
GL 構内地面標高 SL 敷高
PL ポンプ高 MWL 平均潮位
HWL 満潮位 LWL 干潮位
Ht 津波高(波峯高) Hg 地面高
Ho 津波越入高 Hs 取水位・放水位
Hp ポンプ吸込水頭 Hc 非常復水重力落差
Claims (11)
- 基礎地盤に固定した格納容器の内側に原子炉支構を配して、格納容器底床版との間に免震台及び免震梁を挟設して免震機構を構成し、格納容器の外側にタービン支構を配して、主棟壁の張出梁及び基礎壁との間に免震台及び免震梁を挟設して免震機構を構成し、格納容器の半周又は全周に、格納容器周壁を貫通する複数の結合管で両支構を剛結合して一体搖動するよう構成した、原子炉及びタービンに係る機器及び管路を搭載する免震台版。
- 両支構結合管外面と格納容器の貫通口内面との空間に該結合管と同芯に可撓伸縮管を、該貫通口中間に環状フランジをそれぞれ配し、該可撓伸縮管の中央を該環状フランジに、両端を両支構にそれぞれ結合して、格納容器の内圧に対する気密を保持し且つ地震動の三次元振幅に対応し、該結合管内を通る主蒸気、給水及び冷却水管の保温・気密貫通を可能に構成した、請求項1の両支構結合の免震管機構。
- 格納容器の半周に両支構の結合管を配した免震台版において、他の半周側に対称に配した格納容器の貫通口内面に請求項2に記載と同様の環状フランジ配し、原子炉支構との間に可撓伸縮管を配して、格納容器の内圧による両支構結合管の推力を相殺するよう構成した、請求項1の両支構結合の免震管機構。
- 格納容器内の免震機構を持つ原子炉支構上に、高圧給水ポンプ及び加熱器、非常復水器兼炉心冷却器及び冷却水ポンプを含む、原子炉圧力容器周りの高温・高圧系の機器及び管路を纏めてユニット化し、燃料棒装入・搬出機構と共に搭載して構成した沸騰水型原子炉系統。
- 格納容器内の免震機構を持つ原子炉支構上に、蒸気発生器、給水加熱器、熱媒水循環ポンプ、高圧給水ポンプ、炉心冷却器及び冷却水ポンプを含む原子炉圧力容器周りの高温・高圧系の機器及び管路を纏めてユニット化し、燃料棒装入・搬出機構と共に搭載して構成した加圧水型原子炉系統。
- 格納容器外の免震機構を持つタービン支構の上下に、タービン発電機、復水器、循環水ポンプ及び原子炉冷却取水ポンプを含む主蒸気系及び復水給水系より成る動力サイクルに係る機器及び管路を纏めてユニット化し搭載して構成したタービン・復水系統。
- 原子炉からタービンに至る主蒸気系と、復水器から原子炉に至る給水系が成す動力サイクルを2組配して2台のタービン発電機を駆動し、2組の炉心冷却系を配して原子炉の休止及び非常停止機能を構成した、半容量二重化による相互バックアップ機構。
- 原子炉棟及びタービン棟を含む主建屋を耐波水密化し、機材搬出入口等の大開口に耐波水密門扉を、人員出入口等の小開口に水密扉を、地下道縦坑天端に水密ハッチを配して常時閉鎖し、非常発電機及び空調等の吸排気用シュノーケルを該建屋に配して津波浸水を防止し且つ吸排気機能を継続するよう構成した短時潜水形耐津波機構。
- 請求項8の主建屋の地階内部を水密区画化し、各室の出入口は水密扉を施し、地階に逆止排水弁及び排水ポンプを配し、万一の津波浸水から、室内設備特に非常発電機及び蓄電池を含む所内電気系統を、主建屋水密化と併せ二重防護するよう構成した、短時潜水形耐津波機構。
- 屋外設置の機器に水密小建屋を施し、或いは、低地上の設備に上屋を施して水密地下室内設置とし、非常発電機用燃料油タンクを主建屋に隣接の地下設置し、構内越入津波を無害流過させるよう構成した短時潜水形耐津波機構。
- 復水器用循環水ポンプ及び原子炉冷却取水ポンプの羽根車部を、取水口及び放水口の敷高より吸引に充分な深さに配し、放水口手前に側路水門と取水口側に向かう側路水路を配し、津波到来前の引き波による海面異常低下を検知し、該側路水門を緊急開扉して側路水路で循環し、該ポンプの空吸い及び異常水理現象を防止するよう構成した、耐津波機構。
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JP2012100819A JP2012141324A (ja) | 2011-10-03 | 2012-04-26 | 原子力発電所の免震耐震・耐津波機構 |
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JP2011219078 | 2011-10-03 | ||
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JP2012100819A JP2012141324A (ja) | 2011-10-03 | 2012-04-26 | 原子力発電所の免震耐震・耐津波機構 |
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JP2012100819A Pending JP2012141324A (ja) | 2011-10-03 | 2012-04-26 | 原子力発電所の免震耐震・耐津波機構 |
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Cited By (7)
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